JP4504535B2 - 盗難防止タグ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料品及び履物等の対象物に取り付けられ、対象物の盗難を防止すべく自ら警報を発する自鳴式の盗難防止タグに関する。
【0002】
【従来の技術】
販売店に陳列してある商品の盗難防止のために、所定の盗難防止信号を受信したときに発報する盗難防止タグを前記商品に取付け、販売店の出口付近に前記盗難防止信号を発信する発信器を設けた盗難防止システムがある。このような盗難防止システムでは、係員が盗難防止タグを取り外していない商品を出口を通って外に持ち出そうとした場合、前記発信器が発信している前記盗難防止信号を盗難防止タグが受信し、盗難防止タグに備えられた警報器が発報する。
【0003】
このような盗難防止タグの1つとして、特開平8−213101号公報にワイヤ式の盗難防止タグが開示されている。図9は、この種の盗難防止タグの使用状態を示す説明図であり、図10は、この種の盗難防止タグの外観を示す斜視図である。図9,10において、94は絶縁材で被覆したフレキシブル導体の両端に導電性のピン状部材の挿入ピンを有してなるワイヤである。前記挿入ピンの先端近傍には、環状の溝が周設してある。角箱型のタグ本体92の一端面には、前記ワイヤ94の挿入ピンを差し込む2つの差込み孔92a,92bが開設してあり、両差込み孔92a,92bの内部には、前述した溝に係合して両挿入ピンをロックするロック機構が設けてある。
【0004】
差込み孔92aは、差込み孔92bより大きい孔であり、円筒状の解除部材93が差込み孔92aを貫通する状態で配されている。この解除部材93は、タグ本体92から突出するように、タグ本体92の内側から付勢されており、ユーザが解除部材93をタグ本体92に押し込むことができるようになっている。また、解除部材93には、ワイヤ94の挿入ピンを挿入することができる挿入孔が設けられている。
【0005】
このような盗難防止タグ91を対象物Tに取り付ける場合には、上着及びシャツのボタン孔又は衣類の襟元に設けたタグ等、対象物Tの取り付け部位に挿通したワイヤ94の挿入ピンの一方を、前記解除部材93の挿入孔に挿入し、前記溝がロック機構に係合するまで差し込んでこの挿入ピンをロックし、また他方の挿入ピンを差込み孔92bに同様に差し込んでロックすることにより、取り付けが達成される。
【0006】
そして、タグ本体92は、発信器から発信される信号を受信するアンテナ、ブザー及びバッテリ等を内蔵している。発信器は、盗難防止タグ91が受信し得る強度の盗難防止信号を所定の領域内へ発信するようになしてあり、出入口に例えばゲート型の発信器を配設しておくことによって、盗難防止タグ91を取付けた対象物Tが発信器に接近して、タグ本体が発信器から発信された盗難防止信号を受信した場合、タグ本体はブザーを動作させて警報音を発し、対象物Tの盗難を防止する。
【0007】
また、ワイヤ94は常閉接点として機能しており、盗難防止タグ91を対象物Tから取り除くべく、ワイヤ94をタグ本体から抜出した場合、又はワイヤ94を切断した場合、タグ本体はそれを検出し、ブザーを動作させて警報音を発する。
【0008】
また、タグ本体92が、前記盗難防止信号とは異なるリセット信号を受信したときには、タグ本体92が盗難防止信号を受信した場合、ワイヤ94をタグ本体92から抜き出した場合、又はワイヤ94を切断した場合であっても、ブザーを作動させない休止状態へ移行するようになっている。
【0009】
このような盗難防止タグ91を対象物Tから取り外す場合には、発信器からリセット信号を発信し、タグ本体92を休止状態へと移行させ、解除部材93をタグ本体92の内側に押し込み、ワイヤ94の一方の挿入ピンとロック機構との係合を解除し、この挿入ピンをタグ本体94から抜き出す。このようにして盗難防止タグ91を対象物Tから取り外すことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の如き従来の盗難防止タグにあっては、解除部材93をタグ本体92の内側に押し込むだけで、容易にワイヤ94とロック機構との係合が解除されるため、客が誤ってワイヤ94とロック機構との係合を解除し、警報を発する虞があるという問題があった。
【0011】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、付勢部材によって解除部材を挿入孔の周方向の一方に付勢しておき、解除部材に外部から前記周方向の力を加えていない状態のときには、解除部材のタグ本体の内部への進入を阻止して、解除部材をタグ本体の内部に押し込むことができないようにし、また、解除部材に外部から力を加え、前記付勢部材の付勢に反して解除部材を前記周方向に回転した状態のときには、解除部材のタグ本体の内部への進入を可能とすることによって、解除部材を付勢部材の付勢に反して回転させながら、タグ本体の内部に押し込んだときにだけ、ワイヤとタグ本体のロック機構との係合を解除するようにし、容易にワイヤと前記ロック機構との係合が解除されることを防止する盗難防止タグを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る盗難防止タグは、孔を有する筐体、前記孔を貫通しており、前記筐体の内部に更に進入することが可能である筒状の解除部材、及び前記筐体内に設けられた係合機構を具備するタグ本体と、前記解除部材を貫通して前記筐体の内部へ挿入され、前記係合機構と係合する係合部を有する挿入ピンとを備え、前記挿入ピンを前記筐体の内部へ挿入し、前記係合部と前記係合機構とが係合した状態で、前記解除部材が前記筐体の内部へ更に進入したときに、前記係合部と前記係合機構との係合を解除すべくなしてある盗難防止タグにおいて、前記タグ本体は、前記解除部材を前記挿入ピンの挿入方向に対する周方向の一方に付勢する付勢部材と、前記解除部材が前記付勢部材の付勢によって前記周方向の第1位置に静止しているときに、前記解除部材が前記筐体の内部へ更に進入することを阻止し、前記解除部材が前記付勢部材の付勢に反して、前記第1位置とは異なる第2位置まで回転されたときに、前記解除部材が前記筐体の内部へ更に進入することを可能とする進入制限機構とを具備することを特徴とする。
【0013】
第1発明に係る盗難防止タグによる場合は、解除部材が挿入ピンの挿入方向に対する周方向、即ち解除部材に開設された孔の周方向の第1位置にあるときに、解除部材が筐体の内部へ更に進入することを阻止するようにしてあり、解除部材を第2位置まで回転させたときに、解除部材が筐体の内部へ更に進入することを可能としてあることによって、解除部材が前記第2位置に位置するためには、ユーザが解除部材を前記付勢部材の付勢に反して回転させる必要があるので、解除部材を付勢部材の付勢に反して回転させながら、筐体の内部に押し込んだときにだけ、前記係合部と係合機構との係合を解除することができ、容易に係合部と係合機構との係合が解除されない。
【0014】
第2発明に係る盗難防止タグは、孔を有する筐体、前記孔を貫通しており、前記筐体の内部に更に進入することが可能である筒状の解除部材、及び前記筐体内に設けられた係合爪を具備するタグ本体と、前記解除部材を貫通して前記筐体の内部へ挿入され、前記係合爪と係合する環状溝を有する挿入ピンとを備え、前記挿入ピンを前記筐体の内部へ挿入し、前記環状溝と前記係合爪とが係合した状態で、前記解除部材が前記筐体の内部へ更に進入したときに、前記解除部材の先端が前記係合爪を押動し、前記環状溝と前記係合爪との係合を解除すべくなしてある盗難防止タグにおいて、前記タグ本体は、前記解除部材を前記挿入ピンの挿入方向に対する周方向の一方に付勢する付勢部材を具備し、前記解除部材は、前記筐体の外側の端部側面に突出片を有し、前記筐体は、前記孔の周囲に前記筐体の外部へ突出する環状の突出部を有し、該突出部には、前記解除部材が前記付勢部材の付勢に反する方向に回転されたとき、前記突出片が係合し、前記解除部材が前記筐体の内部へ更に進入することを可能とする切欠が設けられていることを特徴とする。
【0015】
第2発明に係る盗難防止タグによる場合は、解除部材が挿入ピンの挿入方向に対する周方向の所定位置に位置するときに、解除部材に設けられた突出片が、筐体の突出部の切欠に係合し、解除部材が筐体の内部へ更に進入することが可能としてあり、この他の位置に解除部材が位置するときに、前記突出片が前記突出部に当接して、解除部材が筐体の内部へ更に進入することを阻止するようにしてあるため、前記所定位置に解除部材が位置するときにだけ、解除部材を筐体の内部へ押し込んで、環状溝と係合爪との係合を解除することができるようになっており、また、付勢部材によって解除部材を前記周方向の一方に付勢してあることによって、解除部材が筐体の内部へ更に進入することが可能な所定位置に位置するためには、ユーザが解除部材を前記付勢部材の付勢に反して回転させる必要があるので、解除部材を付勢部材の付勢に反して回転させながら、筐体の内部に押し込んだときにだけ、環状溝と係合爪との係合を解除することができ、容易に環状溝と係合爪との係合が解除されない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る盗難防止タグの実施の形態の構成を示す外観斜視図であり、図2は図1に示した盗難防止タグの分解斜視図である。本発明に係る盗難防止タグは、箱型のタグ本体1と、絶縁材で被覆したフレキシブル導体からなるワイヤ2とを備えている。上着及びシャツのボタン孔又は衣類の襟元に設けたタグ等、対象物の取り付け部位に前記ワイヤ2を挿通し、後述するワイヤ2の両端に設けられた挿入ピン2a,2aを、タグ本体1の一端面に設けられた差込み孔1a,1bに夫々差し込むことによって、盗難防止タグを対象物に取り付けることができるようになっている。
【0017】
タグ本体1の筐体3は、一対の正面側部材3a及び背面側部材3bを超音波接合することによって形成してある。正面側部材3a及び背面側部材3b内には、プリント配線した基板10、ワイヤ2の挿入ピン2a,2aに係合する係合部材20,20、及びボタン電池5が格納されている。
【0018】
ブザー13は、ボタン電池5と略同一の直径の円盤状をなしており、ブザー13とボタン電池5とは、これらの間に、これらと略同一直径の円環状のスペーサ15を介在させた状態で、円形のカバー部材4に内嵌してある。また、カバー部材4には、ブザー13の電極に当接するブザー用端子13aが取り付けられている。また、ボタン電池5の負極には、これと略同一の直径であり、その円周方向の一部に突出部を有する円盤状の負極端子5bが配されている。そして、ボタン電池5の負極側を正面側に、正極側を背面側に配した状態で、正面側部材3a及び背面側部材3b内に、カバー部材4、ブザー13、ブザー用端子13a、スペーサ15、ボタン電池5、ボタン電池5の正極に当接する正極端子5a、及び負極端子5bが、一体的に収納されている。
【0019】
基板10の背面には、所定周波数の盗難防止信号及びこれとは異なる周波数のリセット信号を受信するための受信機12、及び受信機12が受信した盗難防止信号及び係合部材20,20間の導通状態に基づいて、ブザー13による警報音の発生を制御するIC11等が実装してある。また、基板10には、係合部材20,20と接続する接点14,14等が設けてあり、前記ブザー用端子13a、正極端子5a、及び負極端子5bが接続されている。
【0020】
図3は、本発明に係る盗難防止タグの拡大正面断面図であり、図4〜図6は、本発明に係る盗難防止タグの正面図、側面図、及び平面図である。図3に示すように、タグ本体1の筐体3の内側には、前記差込み孔1a,1bの近傍の部分に、係合部材20,20が取り付けられている。係合部材20は、金属板がコ字状に屈曲せしめられた形状をなしており、更に両端部夫々は、前記コ字の内側に折り返された如き形状の係合爪20a,20aとなっており、係合部材20の開口の反対側には、外側へ向けて突出する接続用突起20bが設けられている。このような係合部材20,20は、コ字の開口側を差込み孔1a,1bへ向けて配されており、前記接続用突起20b,20bが夫々基板10の接点14,14に当接している。
【0021】
また、タグ本体1は、後述する解除部材21の筐体3の内部への進入を制限する進入制限機構30を備えている。進入制限機構30は、筐体3の平面から突出した円筒状の突出部1c、後述するコイルバネ22、及び解除部材21から構成されている。この進入制限機構30の構成を以下に説明する。一方の差込み孔1aは、前記突出部1cに開設されており、この差込み孔1aは他方の差込み孔1bよりも大きくなっている。また、突出部1cの前記差込み孔1bと反対側の部分には、略90゜の範囲で切欠1dが設けられており、この切欠1dの一端部には、更に筐体3の内側へ欠落した切欠1eが設けられている。
【0022】
そして、差込み孔1aには、筒状の解除部材21が貫通してある。この解除部材21の筐体3の内側の先端部は、テーパ状となっている。また、解除部材21の筐体3の内側の部分は外側の部分よりも半径が小さくなっており、この境界部が段部21aとなっている。更にこの段部21aの付近からは、解除部材21の半径方向に突出する係合突起21bが設けられている。この係合突起21bは、これの長手方向に直行する切断面による断面形状が、一隅部が欠落した四角形状となるように、この係合突起21bの筐体3の内側の角部、即ち、係合突起21bの解除部材21の先端側の角部に、この係合突起21bの長手方向の全長に亘って設けられた凹部を有している。筐体3には、その半径方向へ突出している突出部22aを一端部に有するコイルバネ22が内蔵されており、前記解除部材21の段部21aに、コイルバネ22の一端が当接していて、突出部22aが前記係合突起21bの凹部に係合している。これによって、解除部材21を筐体3の外側へ付勢すると同時に、解除部材21をこれの周方向の一方へ付勢している。
【0023】
図4、図5、及び図6に示すように、解除部材21の、筐体3の外部に突出している部分の端部には、平面視略扇状をなす把持用突起21cが突設されている。この把持用突起21cは、前述した突出部1cの切欠1dに係合しており、切欠1dが設けられた範囲で回転可能とされている。解除部材21が前記コイルバネ22によって周方向の一方に付勢されていることにより、把持用突起21cは、通常切欠1dの一端に当接しており、反対側の端部に前記切欠1eが設けられている。切欠1eは、把持用突起21cが係合することができる寸法で形成されており、把持用突起21cを切欠1eに係合させた状態で、切欠1eの奥側の端部に把持用突起21cが当接するまで、解除部材21を筐体3の内部へ進入させることができるようになっている。
【0024】
また図2に示すように、解除部材21には、ワイヤ2の挿入ピン2aを挿入することが可能な挿入孔21dが設けられている。また、差込み孔1bと、一方の係合部材20との間には、解除部材21と同様に挿入ピン2aを挿入することが可能な挿入孔23aを有する断面視略四角の筒状の案内部材23が配されている。この案内部材23の先端も、解除部材21と同様にテーパ状となっている。
【0025】
筐体3の差込み孔1bには、これより小さい解除用孔1fが連設されており、この解除用孔1fにピン状の部材を挿入することができるようになっている。また、図3に示すように、ワイヤ2の挿入ピン2a,2aは導電性のピン状部材であり、これの先端近傍には、環状の溝2b,2bが周設されている。
【0026】
次に、本発明に係る盗難防止タグの動作を説明する。図7は、本発明に係る盗難防止タグの取り付け手順を説明する拡大正面断面図である。盗難防止タグを対象物に取り付ける場合には、ユーザが対象物の取り付け部位に挿通させたワイヤ2の一方の挿入ピン2aを解除部材21の挿入孔21dに挿通することによって、この挿入ピン2aの先端が係合爪20a,20aを押し広げ、更に挿入ピン2aを進行させることによって、係合爪20a,20aと溝2bとを係合してロック状態となる。
【0027】
また、他方の挿入ピン2aを差込み孔1bから挿入し、案内部材23の挿入孔23aに前記挿入ピン2aを貫通させて、解除部材21側と同様に係合爪20a,20aに溝2bを係合しロック状態とすることによって、対象物への盗難防止タグの取り付けが完了する。
【0028】
このような状態において、ワイヤ2は常閉接点として機能しており、ワイヤ2に接続された係合部材20,20の間の導通状態をIC11によって検出し、休止状態ではない盗難防止タグにおいて、ワイヤ2の挿入ピン20aがタグ本体1から抜き出されたとき、又はワイヤ2が切断されたときに、ブザーを動作させて警報音を発する。
【0029】
また受信器12が盗難防止信号を受信したとき、IC11によってこれを検出し、ブザー13を動作させて警報音を発する。
【0030】
一方、受信器12がリセット信号を受信したとき、IC11はこれを検出し、タグ本体1を休止状態として、ワイヤ2の挿入ピン2aがタグ本体1から抜き出された場合、ワイヤ2が切断された場合、又は受信器12が盗難防止信号を受信した場合であっても、ブザー13は動作せず、警報音が発せられない。
【0031】
図8は、本発明に係る盗難防止タグの取り外し手順を説明する拡大正面断面図である。盗難防止タグを対象物から取り外す場合には、盗難防止タグの近傍で、発信器からリセット信号を発信させ、タグ本体1の受信器12で前記リセット信号を受信させる。このようにしてタグ本体1を休止状態とした後に、解除部材21の把持用突起21cを解除部材21の周方向の一方へコイルバネ22の付勢に反して回転させ、切欠1eに把持用突起21cを係合させて、筐体3の内側へ解除部材21を移動させる。これによって、解除部材21の先端は、係合爪20a,20aに当接し、係合爪20a,20aを外側へ押し広げて、係合爪20a,20aと挿入ピン2aの溝2bとの係合が解除される。そして、挿入ピン2aが解除部材21の挿入孔21dから抜き出されることによって、盗難防止タグの対象物からの取り外しが達成される。
【0032】
また、他方の挿入ピン2aを抜き出す場合には、ピン状の部材を解除用孔1fに挿入し、このピン状の部材の先端で、案内部材23を押動させる。これによって案内部材23の先端が、係合爪20a,20aに当接し、係合爪20a,20aを外側へ押し広げて、係合爪20a,20aと挿入ピン2aの溝2bとの係合が解除される。そして、挿入ピン2aが差込み孔1bから抜き出されることによって、差込み孔1bに挿入された挿入ピン2aの抜き出しが完了する。
【0033】
なお、本実施の形態では、進入制限機構30を、筐体3の外側に突出する突出部1cに設けられた切欠1d,1eと、解除部材21に設けられた把持用突起21cとを用いる構成としたが、進入制限機構30の構成はこれに限らず、例えば筐体3の内側に、解除部材21の周方向及び軸長方向夫々に平行となるように、中途で直角に屈曲するガイド溝を設け、解除部材21の筐体3の内側の部分に、半径方向へ突出する突出部を設けて、該突出部が前記ガイド溝に係合するようにし、コイルバネ22の付勢に反して解除部材21を回転させたときにだけ、解除部材21の軸長方向に平行なガイド溝と前記突出部とが係合して、解除部材21の筐体3の内部への進入を可能とするような構成であってもよいことはいうまでもない。
【0034】
以上の如き構成により、タグ本体1とワイヤ2の挿入ピン2aとの係合を解除する場合には、解除部材21をコイルバネ22のバネ力に反して回転させ、解除部材21の把持用突起21cとタグ本体1の切欠1eとを係合させて、解除部材21を筐体3の内部へ進入させる必要があり、容易にタグ本体1とワイヤ2の挿入ピン2aとの係合が解除されず、客が誤って前記係合を解除することを防止することが可能となる。
【0035】
なお、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造に限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述した如く、第1発明に係る盗難防止タグによる場合は、解除部材が挿入ピンの挿入方向に対する周方向、即ち解除部材に開設された孔の周方向の第1位置にあるときに、解除部材が筐体の内部へ更に進入することを阻止するようにしてあり、解除部材を第2位置まで回転させたときに、解除部材が筐体の内部へ更に進入することを可能としてあることによって、解除部材が前記第2位置に位置するためには、ユーザが解除部材を前記付勢部材の付勢に反して回転させる必要があるので、解除部材を付勢部材の付勢に反して回転させながら、筐体の内部に押し込んだときにだけ、前記係合部と係合機構との係合を解除することができ、容易に係合部と係合機構との係合が解除されない。
【0037】
第2発明に係る盗難防止タグによる場合は、解除部材が挿入ピンの挿入方向に対する周方向の所定位置に位置するときに、解除部材に設けられた突出片が、筐体の突出部の切欠に係合し、解除部材が筐体の内部へ更に進入することが可能としてあり、この他の位置に解除部材が位置するときに、前記突出片が前記突出部に当接して、解除部材が筐体の内部へ更に進入することを阻止するようにしてあるため、前記所定位置に解除部材が位置するときにだけ、解除部材を筐体の内部へ押し込んで、環状溝と係合爪との係合を解除することができるようになっており、また、付勢部材によって解除部材を前記周方向の一方に付勢してあることによって、解除部材が筐体の内部へ更に進入することが可能な所定位置に位置するためには、ユーザが解除部材を前記付勢部材の付勢に反して回転させる必要があるので、解除部材を付勢部材の付勢に反して回転させながら、筐体の内部に押し込んだときにだけ、環状溝と係合爪との係合を解除することができ、容易に環状溝と係合爪との係合が解除されない等本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る盗難防止タグの実施の形態の構成を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係る盗難防止タグの分解斜視図である。
【図3】本発明に係る盗難防止タグの拡大正面断面図である。
【図4】本発明に係る盗難防止タグの正面図である。
【図5】本発明に係る盗難防止タグの側面図である。
【図6】本発明に係る盗難防止タグの平面図である。
【図7】本発明に係る盗難防止タグの取り付け手順を説明する拡大正面断面図である。
【図8】本発明に係る盗難防止タグの取り外し手順を説明する拡大正面断面図である。
【図9】従来の盗難防止タグの使用状態を示す説明図である。
【図10】従来の盗難防止タグの外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 タグ本体
1a,1b 差込み孔
1c 突出部
1d,1e 切欠
2 ワイヤ
2a 挿入ピン
2b 溝
3 筐体
3a 正面側部材
3b 背面側部材
20 係合部材
20a 係合爪
21 解除部材
21a 段部
21b 係合突起
21c 把持用突起
22 コイルバネ
22a 突出部
23 案内部材
23a 挿入孔
30 進入制限機構
Claims (2)
- 孔(1a)を有する筐体(3)、前記孔(1a)を貫通しており、前記筐体(3)の内部に更に進入することが可能である筒状の解除部材(21)、及び前記筐体(3)内に設けられた係合機構(20)を具備するタグ本体(1)と、前記解除部材(21)を貫通して前記筐体(3)の内部へ挿入され、前記係合機構(20)と係合する係合部(2b)を有する挿入ピン(2a)とを備え、前記挿入ピン(2a)を前記筐体(3)の内部へ挿入し、前記係合部(2b)と前記係合機構(20)とが係合した状態で、前記解除部材(21)が前記筐体(3)の内部へ更に進入したときに、前記係合部(2b)と前記係合機構(20)との係合を解除すべくなしてある盗難防止タグにおいて、
前記タグ本体(1)は、前記解除部材(21)を前記挿入ピン(2a)の挿入方向に対する周方向の一方に付勢する付勢部材(22)と、前記解除部材(21)が前記付勢部材(22)の付勢によって前記周方向の第1位置に静止しているときに、前記解除部材(21)が前記筐体(3)の内部へ更に進入することを阻止し、前記解除部材(21)が前記付勢部材(22)の付勢に反して、前記第1位置とは異なる第2位置まで回転されたときに、前記解除部材(21)が前記筐体(3)の内部へ更に進入することを可能とする進入制限機構(30)とを具備することを特徴とする盗難防止タグ。 - 孔(1a)を有する筐体(3)、前記孔(1a)を貫通しており、前記筐体(3)の内部に更に進入することが可能である筒状の解除部材(21)、及び前記筐体(3)内に設けられた係合爪(20a)を具備するタグ本体(1)と、前記解除部材(21)を貫通して前記筐体(3)の内部へ挿入され、前記係合爪(20a)と係合する環状溝(2b)を有する挿入ピン(2a)とを備え、前記挿入ピン(2a)を前記筐体(3)の内部へ挿入し、前記環状溝(2b)と前記係合爪(20a)とが係合した状態で、前記解除部材(21)が前記筐体(3)の内部へ更に進入したときに、前記解除部材(21)の先端が前記係合爪(20a)を押動し、前記環状溝(2b)と前記係合爪(20a)との係合を解除すべくなしてある盗難防止タグにおいて、
前記タグ本体(1)は、前記解除部材(21)を前記挿入ピン(2a)の挿入方向に対する周方向の一方に付勢する付勢部材(22)を具備し、前記解除部材(21)は、前記筐体(3)の外側の端部側面に突出片(21c)を有し、前記筐体(3)は、前記孔(1a)の周囲に前記筐体(3)の外部へ突出する環状の突出部(1c)を有し、該突出部(1c)には、前記解除部材(21)が前記付勢部材(22)の付勢に反する方向に回転されたとき、前記突出片(21c)が係合し、前記解除部材(21)が前記筐体(3)の内部へ更に進入することを可能とする切欠(1e)が設けられていることを特徴とする盗難防止タグ。
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