JP3629606B2 - 盗難防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、盗難を防止すべき対象物への取り付け状態を検出して警報音を発する自鳴式の盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6及び図7は自鳴式の従来の盗難防止装置の使用状態を説明する説明図である。盗難防止装置40は、矩形の外箱41の正面に開設した孔から、ボタンスイッチ42を進退自在に突出させてあり、該ボタンスイッチ42は前記孔から外側へ付勢してある。盗難防止装置40は、その正面を箱及びケース等の対象物Tの一面に対向させてそれに当接させることによって、ボタンスイッチ42を外箱41内へ押し込んで閉路し、その状態で、合成樹脂製ラップ又は粘着テープ等の取り付け材によって対象物Tに取り付けてある。また、盗難防止装置40は、送信器から送信される信号を受信するアンテナ、ブザー及びバッテリ等を内蔵している。
【0003】
送信器は、盗難防止装置40が受信し得る強度の信号を所定の領域内へ送信するようになしてあり、出入口に設置したゲートに送信器を配設しておくことによって、盗難防止装置40を取り付けた対象物Tがゲートに接近して、盗難防止装置40が送信器から送信された信号を受信した場合、盗難防止装置40はブザーを作動させて警報音を発し、対象物Tの盗難を防止する。
【0004】
一方、取り付け材を取り除いて盗難防止装置40を対象物Tから取り外した場合、ボタンスイッチ42が突出して開路するため、盗難防止装置40はそれを検出し、ブザーを作動して警報音を発し、対象物Tの盗難を防止する。
【0005】
図8及び図9は従来の他の盗難防止装置の使用状態を説明する説明図であり、図8は、対象物への取り付け具がワイヤである場合を、また図9は、対象物への取り付け具がピンである場合を示している。
【0006】
図8に示した如く、ワイヤ94は、導電性のピン状部材をその先端を除いて絶縁材で被覆した2つの差込み部を、フレキシブル導体を絶縁材で被覆した連絡部で連絡してなり、両差込み部の先端近傍の周面には環状の溝が設けてある。短冊状の盗難防止装置本体の一端面には前記ワイヤ94の差込み部を差し込む2つの差込み穴が開設してあり、両差込み穴の内部には、前述した溝に係合して両差込み部をロックするロック機構が設けてある。そして、ワイヤ94を、上着及びシャツのボタン穴又は衣類の襟元に設けたタグ等(図8では上着のボタン穴)、対象物Tの取り付け部位に挿通させ、ワイヤ94の差込み部を盗難防止装置本体の差込み穴に、前記溝とロック機構とが係合するまで差し込むことによって、盗難防止装置91を対象物Tに取り付ける。
【0007】
また、図9に示した如く、ピン95は、円板状の頭部の下面中央に針状の脚部を垂設してなり、脚部の先端近傍の周面には環状の溝が設けてある。盗難防止装置本体の表面の一端近傍には、ピン95の脚部を差し込む差込み穴が設けてあり、差込み穴の内部には、前述した溝に係合して脚部をロックするロック機構が設けてある。そして、ピン95の脚部を、ニット製品の編み目及びシャツのボタン穴等(図9ではニット製品の編み目)、対象物Tの取り付け部位に挿通させ、ピン95の脚部を盗難防止装置本体の差込み穴に、前記溝とロック機構とが係合するまで差し込むことによって、盗難防止装置92を対象物Tに取り付ける。
【0008】
図8及び図9に示した盗難防止装置本体は、送信器から送信される信号を受信するアンテナ、ブザー及びバッテリ等を内蔵している。送信器は、盗難防止装置91,92が受信し得る強度の信号を所定の領域内へ送信するようになしてあり、出入口に設置したゲートに送信器を配設しておくことによって、盗難防止装置91,92を取り付けた対象物Tがゲートに接近して、盗難防止装置本体が送信器から送信された信号を受信した場合、盗難防止装置本体はブザーを作動させて警報音を発し、対象物Tの盗難を防止する。
【0009】
また、ワイヤ94及びピン95は常閉接点として機能しており、盗難防止装置91,92を対象物Tから取り除くべく、ワイヤ94又はピン95を盗難防止装置本体から抜出した場合、又はワイヤ94を切断した場合、盗難防止装置本体はそれを検出し、ブザーを作動させて警報音を発する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6及び図7に示した従来の盗難防止装置にあっては、合成樹脂製ラップ又は粘着テープ等の取り付け材が緩んでボタンスイッチ42が突出して開路した場合であっても、盗難防止装置40はブザーを作動して警報音を発する。また、図8及び図9に示した盗難防止装置にあっては、ワイヤ94に連結した差込み部又はピン95が、盗難防止装置本体に設けた差込み穴内に確実に差し込まれていないために、差込み部又はピン95が差込み穴から抜出し、ブザーが作動して警報音が発することがあった。このような誤警報音が発生した場合、ユーザはその発生源を警報音によって特定し、取り付け材を交換或いは締め直し、又は差込み部或いはピン95を差込み穴内に確実に差し込むメンテナンスを施していた。
【0011】
しかし、閉店してユーザが帰宅した後に、前述した如く取り付け材の緩み又は差込み部或いはピン95の差込み穴からの抜出等、取り付け不良が発生した場合、バッテリが消耗してブザーが作動停止するまで、又はユーザが出店してメンテナンスを施すまで、盗難防止装置は警報音を発生し続ける。
【0012】
盗難防止装置は小型化が要求されているため、盗難防止装置には、小型で、比較的容量が少ないバッテリが搭載してある。一方、ブザーは比較的大きな電力を必要とするため、一晩でバッテリが消耗してしまう場合もある。バッテリが消耗した場合、新たな盗難防止装置に交換しなければならないため、盗難防止に要するコストが嵩む。また、メンテナンスによって警報音の発生が停止された場合であっても、バッテリが激しく消耗しており、当該盗難防止装置を短い期間で新たな盗難防止装置に交換しなければならないため、盗難防止に要するコストが嵩むという問題があった。
【0013】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、取り付け不良が発生した場合であってもバッテリの消耗を可及的に抑制することができる盗難防止装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る盗難防止装置は、信号を受信する受信器と、盗難を防止すべき対象物への取り付け状態及び対象物からの外れ状態を検出する検出器と、警報音を出力する警報音出力器と、前記受信器の受信結果及び前記検出器の検出結果に基づいて、前記警報音出力器の出力動作を制御する警報音出力制御手段とを備える盗難防止装置において、前記検出器が外れ状態を検出した場合、計時を開始する計時手段を備え、前記警報音出力制御手段は、前記警報音出力器に警報音を、予め定めた第1周期で出力させる第1出力調整手段と、前記警報音出力器に警報音を、前記第1周期より長い第2周期で出力させる第2出力調整手段と、前記計時手段が計時した時間に基づいて、第1出力調整手段及び第2出力調整手段のいずれか一方を交互に繰返し作動させる作動制御手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
検出器が、盗難を防止すべき対象物からの外れ状態を検出した場合、計時手段が計時を開始すると共に、作動制御手段は第1出力調整手段を作動させて、警報音出力器に警報音を比較的短い第1周期で出力させる。作動制御手段は、計時手段が計時した時間に基づいて、所定時間だけ第1出力調整手段を作動させた後、第2出力調整手段を作動させ、警報音出力器に警報音を、前記第1周期より長い第2周期で出力させる。そして、作動制御手段は、計時手段が計時した時間に基づいて、所定時間だけ第2出力調整手段を作動させた後、再び、第1出力調整手段を作動させる。
【0016】
このように、比較的短い第1周期及び該第1周期より長い第2周期で、交互に警報音出力器に警報音を出力させるため、警報音が第1周期で出力された場合、ユーザは、盗難防止装置が対象物から外れたことを瞬時に認識することができ、盗難防止又はメンテナンスを実施することができる。また、ユーザが帰宅後に、盗難防止装置が対象物から外れた場合、第1周期又は第2周期で警報音が出力され続けるため、ユーザが何時出社した場合であっても、盗難防止装置が対象物から外れたことを察知することができる。この間、任意の間隔で、第2周期による警報音が出力されるため、バッテリの消耗が可及的に抑制される。一方、任意の間隔で、第1周期による警報音が出力されるため、比較的長い第2周期を設定した場合であっても、盗難防止装置が対象物から外れたことを確実にユーザに知らせることができる。
【0017】
第2発明に係る盗難防止装置は、第1発明において、前記作動制御手段は、前記計時手段が予め定めた第1時間を計時する間、第1出力調整手段を作動させ、前記計時手段が第1時間より長い第2時間を計時する間、第2出力調整手段を作動させるようになしてあることを特徴とする。
【0018】
第1出力調整手段を作動させる時間より、第2出力調整手段を作動させる時間を長くすることによって、バッテリの消耗を更に抑制することができる。
【0019】
第3発明に係る盗難防止装置は、第2発明において、警報光を出力する警報光出力器と、前記受信器の受信結果及び前記検出器の検出結果に基づいて、前記警報光出力器の出力動作を制御する警報光出力制御手段とを備え、該警報光出力制御手段は、前記第2出力調整手段が作動している場合、前記警報光出力器に警報光を、前記第2周期より短い第3周期で出力させる手段を具備することを特徴とする。
【0020】
第2周期より短い第3周期で警報光を出力させる。これによって、比較的長い第2周期を設定した場合であっても、ユーザは、複数の盗難防止装置の中から、素早く、対象物から外れた盗難防止装置を捜し出すことができる。一方、警報光の出力に係る消費電力は、警報音の出力に係る消費電力に比べて極めて少ないため、第2周期より短い第3周期で警報光を出力させた場合であっても、バッテリの消耗は少ない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る盗難防止装置の一例を示す外観斜視図であり、図2は図1に示した盗難防止装置の分解斜視図である。短冊状の外箱1は、一対の正面側箱部材2及び背面側箱部材3を超音波接合することによって形成してある。正面側箱部材2及び背面側箱部材3内には、プリント配線した基板11、ボタンスイッチ20及びボタン電池5が格納されており、ボタン電池5はブザーを内蔵する円形のカバー部材4に内嵌してある。
【0022】
また、外箱1が有する4つの角部の内の一つに、警報光を発する発光部6が設けてある。発光部6は、正面側箱部材2及び背面側箱部材3が対向する部分に設けた倒立L字状の開口に有色透明な透光板7を嵌合してなり、該透光板7に対向配置したLED8を内蔵している。
【0023】
基板11の正面には、所定周波数の信号を受信するための共振装置12、共振装置12が受信した信号及びボタンスイッチ20から与えられる開閉信号に基づいて、ブザーによる警報音の発生を制御するマイクロコンピュータ30、及び前述したLED8等が実装してある。また、基板11には、ボタンスイッチ20と接続する4つの接点14,14,14,14等が設けてある。
【0024】
ボタンスイッチ20は、矩形状のケース21の正面中央に円柱状のセンサーボタン22を入出自在に突設してなり、該センサーボタン22から距離を隔てた位置にスライドボタン23が、外箱1の長手方向へ摺動自在に設けてある。ケース21の裏面には、スライドボタン23に係る1対の電極、及びセンサーボタン22に係る1対の電極が、前述した基板11に設けてある各接点14,14,14,14に当接するように設けてある。
【0025】
正面側箱部材2の上端近傍には、ボタンスイッチ20のセンサーボタン22を貫通させる円形の第1孔2a、及びスライドボタン23を操作するための矩形の第2孔2bが開設してあり、第2孔2bの周囲は、該第2孔2bに向かうに従って正面側箱部材2の厚さが薄くなるテーパになしてある。また、正面側箱部材2の略中央には、前述したカバー部材4が内嵌する円形の第3孔2cが開設してあり、正面側箱部材2の下端近傍には、警報音を放出させる窓2dが設けてある。
【0026】
図1に示した如く、ボタンスイッチ20のセンサーボタン22は、正面側箱部材2の第1孔2aを貫通して正面側箱部材2から適宜長さだけ突出する寸法になしてあり、スライドボタン23は、正面側箱部材2の第2孔2bに内嵌し、正面側箱部材2から突出しない寸法になしてある。これによって、盗難防止装置を盗難を防止すべき対象物に取り付けたときに、正面側箱部材2と対象物との間に隙間が生じることが防止される。
【0027】
このような盗難防止装置にあっては、外箱1の正面を箱及びケース等の対象物の一面に対向させてそれに当接させることによって、センサーボタン22を外箱1内へ押し込んでボタンスイッチ20を閉路し、その状態で、合成樹脂製ラップ又は粘着テープ等の取り付け材によって対象物に取り付ける。また、盗難防止装置の共振装置12が受信し得る強度の信号を所定の領域内へ送信する送信器を、出入口に設置したゲートに配設しておく。
【0028】
取り付け材を取り除いて盗難防止装置を対象物から取り外した場合、センサーボタン22が突出してボタンスイッチ20が開路するため、マイクロコンピュータ30はそれを検出し、ブザーを作動させて警報音を、例えば64m秒間隔で発せさせると共に、発光部6のLED8を点灯させる第1警報を生成し、対象物の盗難を防止する。また、盗難防止装置を取り付けた対象物がゲートに接近して、盗難防止装置が送信器から送信された信号を受信した場合、マイクロコンピュータ30はブザー及び発光部6を前同様に作動させて第1警報を生成し、対象物の盗難を防止する。
【0029】
ところで、マイクロコンピュータ30は、センサーボタン22が突出してボタンスイッチ20が開路したことを検出してからの時間を計時するようになしてあり、計時した時間が予め定めた第1時間(例えば5分)に達したか否かを判断する。マイクロコンピュータ30は、ブザーを停止させるリセット信号が与えられることなく、計時した時間が第1時間に達したと判断した場合、ブザーをして、例えば16秒間隔でパルス状に発報せしめると共に、発光部6をして、ブザーが発報してから例えば0.25秒間だけ点灯せしめる第2警報を生成する。
【0030】
CPU31は、計時した時間が第1時間より長い第2時間(例えば65分)に達したか否かを判断し、ブザーを停止させるリセット信号が与えられることなく、計時した時間が第2時間に達したと判断した場合、ブザー及び発光部6をして再び第1警報を生成せしめると共に、計時した時間をリセットした後、再計時を行う。
【0031】
図3は、図2に示したマイクロコンピュータ30の機能ブロック図であり、図4及び図5はマイクロコンピュータ30による発報及び発光の制御手順を示すフローチャートである。マイクロコンピュータ30のCPU31は、盗難防止装置が対象物に取り付けられた後に与えられるセット信号が、入力部32に入力されるまで待機し(ステップS1)、それが入力されたと判断した場合、後述するブザーによる発報及び発光部6による発光の制御を行う。
【0032】
CPU31は、前述した共振装置12(図2参照)から入力部32に信号が与えられたか否か、即ちゲートに設けた送信器が送信した信号を受信したか否かを判断し(ステップS2)、それが与えられた場合、発音制御部34をしてブザーを、例えば64m秒間隔で発報せしめる(ステップS3)と共に、発光制御部35をして発光部6を点灯せしめる(ステップS4)ことによって、第1警報を生成する。
【0033】
CPU31は、ステップS2において、共振装置12から入力部32に信号が与えられていないと判断した場合、ボタンスイッチ20から入力部32に開路信号が与えられたか否かを判断し(ステップS10)、それが与えられていない場合、ステップS2へ戻る。
【0034】
CPU31は、ステップS10において、ボタンスイッチ20から入力部32に開路信号が与えられたと判断した場合、計時部33を作動させる(ステップS11)と共に、発音制御部34をしてブザーを、例えば64m秒間隔で発報せしめる(ステップS12)と共に、発光制御部35をして発光部6を点灯せしめ(ステップS13)ることによって、第1警報を発生させる。
【0035】
CPU31には予め第1時間(例えば5分)及び第2時間(例えば65分)が予め設定してある。CPU31は、ブザー及び発光部6の制御動作を停止させるリセット信号がユーザによって入力部32に入力されたか否かを判断し(ステップS14)、それが入力されていない場合、ステップS15に移り、計時部33によって計時された時間が第1時間に達したと判断するまで、ステップS14及びステップS15の操作を繰り返す。
【0036】
そして、CPU31は、計時時間が第1時間に達したと判断した場合、発音制御部34をしてブザーを、例えば16秒間隔で発報せしめる(ステップS16)と共に、発光制御部35をして発光部6を、ブザーが発報してから例えば0.25秒間だけ点灯せしめる(ステップS17)ことによって、第2警報を生成する。
【0037】
CPU31は、リセット信号がユーザによって入力部32に入力されたか否かを判断し(ステップS18)、それが入力されていない場合、計時部33によって計時された時間が第2時間に達したか否かを判断する(ステップS19)。CPU31は、計時時間が第2時間に達したと判断するまで、ステップS18及びステップS19の操作を繰り返し、第2時間に達したと判断した場合、計時部33が計時した時間をリセットした(ステップS20)後、ステップS11へ戻り、再び第1警報を生成する。CPU31は、リセット信号がユーザによって入力部32に入力されたと判断するまで、ステップS11〜ステップS20までの操作を繰り返す。
【0038】
第1警報及び第2警報を上述した如く設定した場合、第2警報に要する消費電力は第1警報に要する消費電力の略1/11であり、また、第1警報は1時間の間隔で5分間だけ生成されるため、閉店してユーザが帰宅した後に取り付け不良が発生して、盗難防止装置が一晩中、第1警報及び第2警報を交互に発生し続ける場合であっても、バッテリの消耗を可及的に抑制することができる。
【0039】
一方、ユーザは、第1警報又は第2警報の警報音によって、盗難防止装置を視認することなく、何れかの盗難防止装置に取り付け不良が発生したこと、及び当該盗難防止装置が配置してあるおおよその位置を認識することができる。そして、ユーザは、第1警報が生成されているときは、その警報音及び発光によって、当該盗難防止装置を特定し、第2警報が生成されているときは、主に発光によって、当該盗難防止装置を特定する。これは、前述した如く、第2警報は、警報音を発する時間より、発光を発する時間の方を長くなしてあるためである。しかしながら、発光はLEDによって行われているため、消費電力の増大を可及的に抑制することができる。
【0040】
なお、上述した実施の形態では、対象物への取り付け状態を検出する検出器をボタンスイッチにした場合に付いて説明したが、本発明はこれに限らず、ワイヤ又はピンを用いて対象物へ取り付け、ワイヤ又はピンの状態を検出するようになしてもよいことはいうまでもない。
【0041】
なお、特許請求の範囲の項に、図面との対照を便利にするために符号を記載してあるが、この記載によって本発明は添付図面の構造に限定されるものではない。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述した如く、第1発明に係る盗難防止装置にあっては、警報音が第1周期で出力された場合、ユーザは、盗難防止装置が対象物から外れたことを瞬時に認識することができ、盗難防止又はメンテナンスを実施することができる。また、ユーザが帰宅後に、盗難防止装置が対象物から外れた場合、第1周期又は第2周期で警報音が出力され続けるため、ユーザが何時出社した場合であっても、盗難防止装置が対象物から外れたことを察知することができる。この間、任意の間隔で、第2周期による警報音が出力されるため、バッテリの消耗が可及的に抑制される。一方、任意の間隔で、第1周期による警報音が出力されるため、比較的長い第2周期を設定した場合であっても、盗難防止装置が対象物から外れたことを確実にユーザに知らせることができる。
【0043】
第2発明に係る盗難防止装置にあっては、第1出力調整手段を作動させる時間より、第2出力調整手段を作動させる時間を長くすることによって、バッテリの消耗を更に抑制することができる。
【0044】
第3発明に係る盗難防止装置にあっては、比較的長い第2周期を設定した場合であっても、ユーザは、複数の盗難防止装置の中から、素早く、対象物から外れた盗難防止装置を捜し出すことができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る盗難防止装置の一例を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示した盗難防止装置の分解斜視図である。
【図3】図2に示したマイクロコンピュータの機能ブロック図である。
【図4】マイクロコンピュータによる発報及び発光の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】マイクロコンピュータによる発報及び発光の制御手順を示すフローチャートである。
【図6】自鳴式の従来の盗難防止装置の使用状態を説明する説明図である。
【図7】自鳴式の従来の盗難防止装置の使用状態を説明する説明図である。
【図8】従来の他の盗難防止装置の使用状態を説明する説明図である。
【図9】従来の他の盗難防止装置の使用状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 外箱
5 ボタン電池
6 発光部
8 LED
11 基板
20 ボタンスイッチ
30 マイクロコンピュータ
33 計時部
34 発音制御部
35 発光制御部

Claims (3)

  1. 信号を受信する受信器と、盗難を防止すべき対象物への取り付け状態及び対象物からの外れ状態を検出する検出器(20)と、警報音を出力する警報音出力器と、前記受信器の受信結果及び前記検出器の検出結果に基づいて、前記警報音出力器の出力動作を制御する警報音出力制御手段(34)とを備える盗難防止装置において、
    前記検出器が外れ状態を検出した場合、計時を開始する計時手段(33)を備え、
    前記警報音出力制御手段(34)は、前記警報音出力器に警報音を、予め定めた第1周期で出力させる第1出力調整手段と、前記警報音出力器に警報音を、前記第1周期より長い第2周期で出力させる第2出力調整手段と、前記計時手段が計時した時間に基づいて、第1出力調整手段及び第2出力調整手段のいずれか一方を交互に繰返し作動させる作動制御手段とを具備することを特徴とする盗難防止装置。
  2. 前記作動制御手段は、前記計時手段(33)が予め定めた第1時間を計時する間、第1出力調整手段を作動させ、前記計時手段が第1時間より長い第2時間を計時する間、第2出力調整手段を作動させるようになしてある請求項1記載の盗難防止装置。
  3. 警報光を出力する警報光出力器(6)と、前記受信器の受信結果及び前記検出器の検出結果に基づいて、前記警報光出力器(6)の出力動作を制御する警報光出力制御手段(37)とを備え、該警報光出力制御手段(37)は、前記第2出力調整手段が作動している場合、前記警報光出力器に警報光を、前記第2周期より短い第3周期で出力させる手段を具備する請求項2記載の盗難防止装置。
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