JP4504478B2 - ホブ盤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホブにより歯車素材としてのワークに創成歯切り加工を行うようにしたホブ盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、この種のホブ盤においては、セラミック等のコーティングを施したホブを使用して、クーラントや切削油を使用することなく、ワークに対して創成歯切り加工を行うドライカット方式が採用されるようになっている。そして、ワークの一側外面にはノズルが対向配置され、そのノズルからワークの外面にエアが吹き付けられて、加工部の冷却、及び加工部で発生する切粉の除去が行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のホブ盤では、エアの吹き付けがワークの一側外面に向けて行われるため、ワークを支持する加工軸において、特にワークの他側外面と対応する側が十分に冷却されず、加工軸に熱歪みが生じて、加工精度が低下するという問題があった。また、ワークは、外部エアだけでは十分に冷却されず、その外部エアだけでは、歯厚のばらつきが大きくなってしまう問題があった。
【0004】
また、加工軸を一対の軸部に2分割して両軸部を軸線方向に離間及び接近移動させて、両軸部の間にワークを脱着する際に、両軸部とワークとの間の挟持部に切粉が噛み込まれやすい。このような場合には、噛み込まれた切粉のために、ワークの支持に狂いが生じて、加工精度が低下するという問題もあった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その主たる目的は、ワークを支持する加工軸を内部から十分に冷却することができ、加工軸に熱歪みが発生して加工精度が低下するおそれを防止することができるとともに、加工軸がワークを内部から冷却する機能を有するホブ盤を提供することにある。
【0006】
この発明のその上の目的は、加工軸にワークを脱着する際に、その両軸部とワークとの間に切粉が噛み込まれるのを防ぐことができ、切粉の付着によりワークの支持に狂いが生じて、加工精度が低下するおそれを防止することができるホブ盤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ワークを挟持するための挟持部を備えた加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設けるとともに、前記エア通路は、圧縮エアが供給されるエア入り口と、前記加工軸の挟持部にエアを吹出す吹出口とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
従って、ワークの歯切り加工時には、ワークを支持する加工軸が冷却手段によって内部から十分に冷却される。このため、加工軸に熱歪みが発生することはなく、高精度の歯切り加工を行うことができる。また、加工軸がワークをその内部部から冷却する機能を有し、この機能によりワークの歯厚のばらつき等を抑制しながら高精度に加工できる。
また、冷却手段の構成が簡単であるとともに、エア通路内へのエアの供給により、加工軸を内部から効果的に冷却することができる。
さらに、加工軸にワークを脱着する際などに、エア通路からのエアにより切粉を吹き飛ばして、加工軸とワークとの間に切粉が噛み込まれるのを防ぐことができる。よって、ワークの支持に狂いが生じて、加工精度が低下することを防止することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、ワークを挟持するための挟持部を備えた加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設けるとともに、前記エア通路は、圧縮エアが供給されるエア入り口と、前記ワークにエアを吹出す吹出口とを備えたこと特徴とするものである。
従って、ワークの歯切り加工時には、ワークを支持する加工軸が冷却手段によって内部から十分に冷却される。このため、加工軸に熱歪みが発生することはなく、高精度の歯切り加工を行うことができる。また、加工軸がワークをその内部部から冷却する機能を有し、この機能によりワークの歯厚のばらつき等を抑制しながら高精度に加工できる。
また、冷却手段の構成が簡単であるとともに、エア通路内へのエアの供給により、加工軸を内部から効果的に冷却することができる。
さらに、加工軸にワークを脱着する際などに、エア通路からのエアにより切粉を吹き飛ばして、加工軸とワークとの間に切粉が噛み込まれるのを防ぐことができる。よって、ワークの支持に狂いが生じて、加工精度が低下することを防止することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設けるとともに、前記第1軸と第2軸とを連通するエア通路を備えたこと特徴とするものである。
したがって、第1軸と第2軸を連続して冷却することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明では、第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設け、前記エア通路は、歯切り加工の終了後に前記第1軸と第2軸とが相対的に軸線方向に離間移動してワークの挟持を解放するとともに前記ワークに向かってエアを吹き付ける吹出口を設けたこと特徴とするものである。
【0012】
従って、ワークの歯切り加工時には、ワークを支持する加工軸が冷却手段によって内部から十分に冷却される。このため、加工軸に熱歪みが発生することはなく、高精度の歯切り加工を行うことができる。また、加工軸がワークをその内部部から冷却する機能を有し、この機能によりワークの歯厚のばらつき等を抑制しながら高精度に加工できる。
また、冷却手段の構成が簡単であるとともに、エア通路内へのエアの供給により、加工軸を内部から効果的に冷却することができる。
特に、加工軸にワークを脱着する際に、エア通路からのエアにより切粉を吹き飛ばして、加工軸とワークとの間に切粉が噛み込まれるのを防ぐことができる。よって、ワークの支持に狂いが生じて、加工精度が低下することを防止することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するための前記第1軸と第2軸とを連通するエア通路よりなる冷却手段を設け、前記エア通路は、歯切り加工の終了後に前記第1軸と第2軸とが相対的に軸線方向に離間移動してワークの挟持を解放するとともに前記挟持部に向かってエアを吹き付ける吹出口を設けたこと特徴とするものである。
従って、ワークの歯切り加工時には、ワークを支持する加工軸が冷却手段によって内部から十分に冷却される。このため、加工軸に熱歪みが発生することはなく、高精度の歯切り加工を行うことができる。また、加工軸がワークをその内部部から冷却する機能を有し、この機能によりワークの歯厚のばらつき等を抑制しながら高精度に加工できる。
また、冷却手段の構成が簡単であるとともに、エア通路内へのエアの供給により、加工軸を内部から効果的に冷却することができる。
特に、加工軸にワークを脱着する際に、エア通路からのエアにより切粉を吹き飛ばして、加工軸とワークとの間に切粉が噛み込まれるのを防ぐことができる。よって、ワークの支持に狂いが生じて、加工精度が低下することを防止することができる。
【0014】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のホブ盤において、前記エア通路のエア通路の吹出口を、切粉を外側に排出除去可能に構成したこと特徴とするものである。
従って、加工軸の挟持部間にワークを脱着する際に、進入する切粉を外部へ確実に排出除去することができて、切粉の残留によりワークの挟持に狂いが生じるのを防止することができる。
【0015】
請求項7に記載の発明では、第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、ワークに対して外側からエアを吹き付けるためのノズルを備えるとともに、前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設け、前記エア通路は、ワークに対して前記ノズルと反対側に位置している螺旋部を有していること特徴とするものである。
従って、特にノズルから吹き付けられるエアが到達しにくい加工軸の部分を、螺旋部内を通過するエアによって効果的に冷却することができる。
【0016】
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載のホブ盤において、前記第1軸は、軸芯部に挿入孔を有し、前記第2軸は、前記挿入孔内に挿入され、第1軸の挿入孔に対する第2軸の挿入状態で両軸間にワークが挟持され、前記螺旋部は第1軸の挿入孔内への第2軸の挿入部分を包囲するように、第1軸に形成されていること特徴とするものである。
【0017】
従って、螺旋部内を通過するエアによって、第1軸の挿入孔部分及び第2軸の挿入部分を有効に冷却することができる。
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載のホブ盤おいて、エア通路は第2軸の軸芯部に形成され、そのエア通路が第1軸の挿入孔に対する第2軸の挿入状態において、外周に螺旋部が位置するとともに、当該螺旋部の高さに対応する位置の中心に前記エア通路が位置すること特徴とするものである。
【0018】
従って、第2軸のエア通路内を通過するエアと、螺旋部内を通過するエアとによって、第1軸の挿入孔部分及び第2軸の挿入部分を内側及び外側から一層効果的に冷却することができる。
【0019】
請求項10に記載の発明では、請求項8に記載のホブ盤において、エア通路は第2軸の軸芯部に形成され、そのエア通路が第1軸の挿入孔に対する第2軸の挿入状態において挿入孔内に開口するとともに、挿入孔の内端が外部に開放されていること特徴とするものである。
【0020】
従って、加工軸の挟持部間にワークを脱着する際に、第1軸の挿入孔内に進入する切粉を外部へ確実に排出除去することができて、挿入孔内への切粉の残留によりワークの挟持に狂いが生じるのを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明を立て形ホブ盤に具体化した一実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、ベース11上にはコラム12が立設され、このコラム12の側面には工具保持テーブル13が回転可能及び縦方向へ送り移動可能に支持されている。工具保持テーブル13の側面にはホブ14が回転可能に装着保持され、工具保持テーブル13の回転により、ホブ14の軸線が傾動調整されるようになっている。ベース11上には加工軸15が回転可能に配設され、この加工軸15上には歯車素材としてのワーク16が着脱可能に支持されている。
【0023】
そして、工具保持テーブル13の回転により、ホブ14が水平位置または所定の傾斜位置に配置された状態で、ホブ14及びワーク16が一定の関係を保って回転運動されるとともに、ホブ14が縦方向に送り運動される。これにより、ワーク16の外周に創成歯切り加工が施されるようになっている。
【0024】
図1及び図3に示すように、前記ワーク16の上部には複数のノズル17が間隔をおいて配置されている。そして、ワーク16の歯切り加工時に、これらのノズル17からワーク16の上側外面に向かって圧縮エアが吹き付けられ、ワーク16の加工部が冷却されるとともに、その加工部で発生する切粉が飛散除去されるようになっている。
【0025】
次に、前記ワーク16を支持する加工軸15の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、加工軸15は、下側の第1軸21と、上側の第2軸22とに分割して構成されている。第1軸21の上端軸芯部には挿入孔21aが形成され、第2軸22の下端軸芯部には挿入孔21aに挿入可能な挿入部22aが突設されている。第1軸21及び第2軸22の対向端部には、ワーク16を挟持するための挟持部21b,22bが形成されている。そして、第2軸22が第1軸21に対して軸線方向へ接近または離間移動されることにより、挿入部22aが挿入孔21aに挿入または離脱されて、ワーク16が挟持部21b,22b間に挟持または解放されるようになっている。
【0026】
前記第1軸21の軸芯部から偏心した位置には、冷却手段を構成する第1エア通路23が形成されている。第1エア通路23の下端には第1軸21の外周に開口するエア入口23aが設けられるとともに、上端には第1軸21の外周に開口するエア出口23bが設けられている。そして、エア入口23aから第1エア通路23内に圧縮エアが供給されることにより、第1軸21が内部から冷却されるようになっている。
【0027】
前記両軸21,22の挟持部21b,22b間に挟持されたワーク16に対して、ノズル17と反対側に位置するように、第1エア通路23の途中には螺旋部23cが形成されている。この螺旋部23cは、第1軸21の挿入孔21aを包囲するようになっており、このため、挿入孔21a内に第2軸22の挿入部22aが挿入された状態で、その挿入部22aを包囲するようになっている。また、螺旋部23cとエア出口23bとの間にはエア吹出口23dが形成され、このエア吹出口23dから第1軸21の挟持部21bに向かってエアが吹き付けられるようになっている。
【0028】
前記第2軸22の軸芯部には、冷却手段を構成する第2エア通路24が形成され、第1軸21の挿入孔21a内に第2軸22の挿入部22aが挿入された状態で、この第2エア通路24の下端が第1エア通路23の螺旋部23cの内側に対応配置されるようになっている。第2エア通路24の上端には、第2軸22の外周に開口するエア入口24aが設けられている。そして、エア入口24aから第2エア通路24内に圧縮エアが供給されることにより、第2軸22が内部から冷却されるようになっている。
【0029】
前記第2エア通路24の下端には、第1軸21の挿入孔21a内に第2軸22の挿入部22aが挿入された状態で、両軸21,22の挟持部21b,22bに向かって開口する第1及び第2吹出口24b,24cと、挿入孔21a内に開口する第3吹出口24dとが形成されている。また、挿入孔21aの内端と第1軸21の外周との間には連通路25が形成され、この連通路25を介して、挿入孔21aの内端が第1軸21の外部に開放されている。
【0030】
そして、第1軸21及び第2軸22の挟持部21b,22b間にワーク16を脱着する際には、第2エア通路24の第1及び第2吹出口24b,24c、並びに第1エア通路23のエア吹出口23dから、挟持部21b,22bに向かってエアが吹き付けられる。これにより、挟持部21b,22b付近から切粉が飛散除去されるようになっている。また、このワーク16の脱着時には、第2エア通路24の第3吹出口24dから挿入孔21a内にエアが吹き出されて、挿入孔21a内に進入する切粉が連通路25を通して外部へ放出されるようになっている。
【0031】
次に、前記のように構成されたホブ盤の動作を説明する。
さて、このホブ盤において、ホブ14によりワーク16の外周に創成歯切り加工が行われるときには、ノズル17からワーク16の上側外面に向かって圧縮エアが吹き付けられる。これにより、ワーク16の加工部及びその加工部に隣接した加工軸15の部分が外側から冷却されるとともに、ワーク16の歯切り加工に伴って加工部で発生する切粉が、ワーク16上から吹き飛ばされて排出除去される。
【0032】
また、このワーク16の歯切り加工時には、加工軸15内の第1エア通路23及び第2エア通路24内に圧縮エアが供給される。これにより、加工軸15の第1軸21及び第2軸22がそれぞれ内部からも冷却される。この場合、第1軸21の挿入孔21aに第2軸22の挿入部22aが挿入された部分は、ワーク16に対してノズル17と反対側に位置するため、ノズル17からの圧縮エアが到達しにくくて、外側からは十分に冷却されない。
【0033】
ところが、この挿入孔21aに挿入部22aが挿入された部分では、外周に第1エア通路23の螺旋部23cが位置するとともに、中心に第2エア通路24が位置している。そのため、この第1エア通路23の螺旋部23c及び第2エア通路24を通過するエアにより、挿入孔21aに挿入部22aが挿入された部分は、他の部分に比較して内部から重点的に冷却されることになる。従って、ワーク16の歯切り加工中に、加工軸15が加熱して熱歪みを発生するおそれはなく、高精度の加工を行うことができる。
【0034】
このワーク16の歯切り加工の終了後に、加工軸15上のワーク16を未加工のワーク16と脱着交換する場合には、第2軸22が第1軸21に対して軸線方向へ離間移動される。これにより、第2軸22の挿入部22aが第1軸21の挿入孔21aから離脱されて、両軸21,22の挟持部21b,22b間におけるワーク16の挟持が解放される。
【0035】
この場合にも、加工軸15内の第1エア通路23及び第2エア通路24内に圧縮エアが供給され続ける。これにより、第2エア通路24の第1及び第2吹出口24b,24c、並びに第1エア通路23のエア吹出口23dから、挟持部21b,22bに向かってエアが吹き付けられ、挟持部21b,22b付近の切粉が吹き飛ばされて外側に排出除去される。それとともに、第2エア通路24の第3吹出口24dから挿入孔21a内にエアが吹き出されて、挿入孔21a内に進入する切粉が連通路25を通して外部へ放出される。
【0036】
従って、両軸21,22の挟持部21b,22bに切粉が付着したり、第1軸21の挿入孔21a内に切粉が残留したりするおそれはない。よって、未加工のワーク16を装着する際に、第2軸22の挿入部22aを第1軸21の挿入孔21a内に確実に挿入することができるとともに、両軸21,22の挟持部21b,22b間にワークを正確に挟持することができて、ワーク16を高精度に加工することができる。
【0037】
前記の実施形態によって期待できる効果について、以下に記載する。
・ この実施形態のホブ盤においては、ワーク16を支持するための加工軸15の内部に、冷却手段としてのエア通路23,24が形成されている。このため、冷却手段の構成が簡単であるとともに、ワーク16の歯切り加工時には、エア通路23,24内へのエアの供給により、加工軸15を内部から効果的に冷却することができる。よって、加工軸15に熱歪みが発生することはなく、高精度の歯切り加工を行うことができる。
【0038】
・ この実施形態のホブ盤においては、ワーク16に対して外側からエアを吹き付けるためのノズル17が設けられている。このため、ノズル17からのエアの吹き付けにより、加工軸15を内側のみでなく外側からも冷却することができて、加工軸15の冷却効果を高めることができる。
【0039】
・ この実施形態のホブ盤においては、加工軸15にワーク16を挟持するための挟持部21b,22bが設けられ、エア通路23,24が加工軸15の挟持部21b,22bに向かって開口されている。このため、加工軸15の挟持部21b,22b間にワーク16を脱着する際に、エア通路23,24からのエアにより挟持部21b,22b付近の切粉を吹き飛ばして、その挟持部21b,22bに切粉が付着するのを防ぐことができる。よって、挟持部21b,22bに切粉が付着することによりワーク16の支持に狂いが生じて、加工精度が低下するおそれを防止することができる。
【0040】
・ この実施形態のホブ盤においては、第1エア通路23に螺旋部23cが設けられている。このため、第1エア通路23の通路長を螺旋部23cにて延長させることができ、加工軸15の冷却効果を向上させることができる。
【0041】
・ この実施形態のホブ盤においては、螺旋部23cがワーク16に対してノズル17と反対側に位置するように形成されている。このため、特にノズル17から吹き付けられるエアが到達しにくい加工軸15の部分を、螺旋部23c内を通過するエアによって効果的に冷却することができる。
【0042】
・ この実施形態のホブ盤においては、加工軸15が、軸芯部に挿入孔21aを有する第1軸21と、その挿入孔21a内に挿入される第2軸22とより構成されている。そして、第1軸21の挿入孔21aに対する第2軸22の挿入状態で、両軸21,22の挟持部21b,22b間にワーク16が挟持されるようになっている。このため、第1軸21及び第2軸22を軸線方向へ相対的に離間及び接近移動させて、両軸21,22の挟持部21b,22b間にワーク16を容易に脱着することができる。
【0043】
・ この実施形態のホブ盤においては、螺旋部23cが、ワーク16に対してノズル17と反対側に位置するとともに、第1軸21の挿入孔21a内への第2軸22の挿入部22aを包囲するように、第1軸21の第1エア通路23に形成されている。このため、ノズル17からのエアによって冷却されにくい加工軸15の部分、すなわち、第1軸21の挿入孔21aに対する第2軸22の挿入部22aを、螺旋部23c内を通過するエアによって効果的に冷却することができる。
【0044】
・ この実施形態のホブ盤においては、第2軸22の軸芯部に形成された第2エア通路24が、第1軸21の挿入孔21aに対する第2軸22の挿入状態において、ワーク16に対しノズル17と反対側に位置する第1エア通路23の螺旋部23c内に対応配置されるようになっている。このため、ノズル17からのエアによって冷却されにくい加工軸15の部分、すなわち、第1軸21の挿入孔21aに対する第2軸22の挿入部22aを、第2エア通路24内を通過するエアと、螺旋部23c内を通過するエアとによって、内側及び外側から一層効果的に冷却することができる。
【0045】
・ この実施形態のホブ盤においては、第2軸22の軸芯部に形成された第2エア通路24が、第1軸21の挿入孔21aに対する第2軸22の挿入状態において、挿入孔21a内に開口されるようになっている。また、挿入孔21aの内端が連通路25を介して外部に開放されている。このため、加工軸15の挟持部21b,22b間にワーク16を脱着する際に、第1軸21の挿入孔21a内に進入する切粉を外部へ確実に排出除去することができて、挿入孔21a内への切粉の残留によりワーク16の挟持に狂いが生じるおそれを防止することができる。
【0046】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、加工軸15内にエア通路23,24とは異なった、例えば冷却液通路等の冷却手段を設けること。
【0047】
・エア冷却と液冷却とを併用すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のホブ盤の一実施形態を示す正面図。
【図2】 図1のホブ盤の側面図。
【図3】 ワークの支持構成を拡大して示す要部断面図。
【符号の説明】
14…ホブ、15…加工軸、16…歯車素材としてのワーク、17…ノズル、21…第1軸、21a…挿入孔、21b…挟持部、22…第2軸、22a…挿入部、22b…挟持部、23…冷却手段を構成する第1エア通路、23c…螺旋部、23d…エア吹出口、24…冷却手段を構成する第2エア通路、24b…第1エア吹出口、24c…第2エア吹出口、24d…第3エア吹出口、25…連通路。
Claims (10)
- ワークを挟持するための挟持部を備えた加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設けるとともに、前記エア通路は、圧縮エアが供給されるエア入り口と、前記加工軸の挟持部にエアを吹出す吹出口とを備えたホブ盤。 - ワークを挟持するための挟持部を備えた加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設けるとともに、前記エア通路は、圧縮エアが供給されるエア入り口と、前記ワークにエアを吹出す吹出口とを備えたホブ盤。 - 第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設けるとともに、前記第1軸と第2軸とを連通するエア通路を備えたホブ盤。 - 第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設け、前記エア通路は、歯切り加工の終了後に前記第1軸と第2軸とが相対的に軸線方向に離間移動してワークの挟持を解放するとともに前記ワークに向かってエアを吹き付ける吹出口を設けたホブ盤。 - 第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するための前記第1軸と第2軸とを連通するエア通路よりなる冷却手段を設け、前記エア通路は、歯切り加工の終了後に前記第1軸と第2軸とが相対的に軸線方向に離間移動してワークの挟持を解放するとともに前記挟持部に向かってエアを吹き付ける吹出口を設けたホブ盤。 - 請求項5に記載のホブ盤において、
前記エア通路のエア通路の吹出口を、切粉を外側に排出除去可能に構成したホブ盤。 - 第1軸と第2軸とからなり、当該第1軸と第2軸とによりワークを挟持する挟持部を有する加工軸を備え、当該加工軸上に支持されたワークに対して歯切り加工を行うようにしたホブ盤において、
ワークに対して外側からエアを吹き付けるためのノズルを備えるとともに、
前記加工軸の内部に、加工軸を冷却するためのエア通路よりなる冷却手段を設け、前記エア通路は、ワークに対して前記ノズルと反対側に位置している螺旋部を有しているホブ盤。 - 請求項7に記載のホブ盤において、
前記第1軸は、軸芯部に挿入孔を有し、前記第2軸は、前記挿入孔内に挿入され、第1軸の挿入孔に対する第2軸の挿入状態で両軸間にワークが挟持され、前記螺旋部は第1軸の挿入孔内への第2軸の挿入部分を包囲するように、第1軸に形成されているホブ盤。 - 請求項8に記載のホブ盤において、
エア通路は第2軸の軸芯部に形成され、そのエア通路が第1軸の挿入孔に対する第2軸の挿入状態において、外周に螺旋部が位置するとともに、当該螺旋部の高さに対応する位置の中心に前記エア通路が位置するホブ盤。 - 請求項8に記載のホブ盤において、エア通路は第2軸の軸芯部に形成され、そのエア通路が第1軸の挿入孔に対する第2軸の挿入状態において挿入孔内に開口するとともに、挿入孔の内端が外部に開放されているホブ盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22674299A JP4504478B2 (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | ホブ盤 |
Applications Claiming Priority (1)
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