JP4504262B2 - 強制空冷エンジン - Google Patents
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Description
この冷却風をファンカバーでシリンダブロックに導き、導いた冷却風でシリンダブロックを冷却する(例えば、特許文献1参照。)。
このように、樹脂製のファンカバーを取り付ける部材としてスタッドを用いることで、樹脂製のファンカバーをスタッドで補強する。
このように、スタッドを冷却風の流路内に配置すると、冷却ファンから送り出された冷却風がスタッドに当たって風切音が発生する虞がある。
さらに、スタッドを冷却風の流路内に配置すると、スタッドが冷却風の流れを妨げる虞がある。
これにより、案内流路内を冷却風が流れる際に、冷却風が第1締結部材に当たって風切音が発生することを防ぐとともに、第1締結部材で冷却風の流れを妨げないようにすることができる。
このように、第2締結部材をエンジン本体に立設して、第2締結部材の先端部に天井部を取り付けることで、第2締結部材をファンカバーの補強部材として兼用することができる。
これにより、部品点数の削減を図ることができ、さらに組付工程の簡素化を図ることができる。
これにより、冷却風による風圧がファンカバー内に作用した際に、スタータ締結部材の変位を良好に抑えることができる。
すなわち、前記リコイルスタータを覆うスタータカバーを、前記第2締結部材に前記天井部とともに共締めするとともに、前記スタータ締結部材に直接締結した。
これにより、冷却風による風圧がファンカバー内に作用した際に、スタータ締結部材の変位をより一層良好に抑えることができる。
また、本発明に係る強制空冷エンジンでは、第2締結部材をファンカバーの補強部材として兼用することで、ファンカバーの剛性を確保することができるという利点がある。
図1は本発明に係る強制空冷エンジンを示す正面図、図2は本発明に係る強制空冷エンジンを示す分解斜視図である。
強制空冷エンジン10は、エンジン本体12のクランク軸(図示せず)に冷却ファン14を同軸上に設け、冷却ファン14をファンカバー16で覆い、ファンカバー16に開口部17を形成し、ファンカバー16の外側で、かつ開口部17に臨ませてリコイルスタータ18を設け、リコイルスタータ18をクランク軸に同軸上に連結するとともに、スタータカバー20で覆ったものである。
ケーシング25は、クランク軸を収納するクランクケース31と、クランクケース31の左端部に設けられたシリンダブロック32とを有する。
シリンダブロック32にシリンダが内蔵されている。
冷却ファン14は、外周に沿って複数のブレード15…が設けられ、クランク軸と一体に回転することで外気を吸い込み、吸い込んだ外気を外周側から外側に向けて冷却風として送風するものである。
リコイルスタータ18は、クランク軸にプーリ34を連結し、プーリ34に始動用ロープ35を巻き付け、始動用ロープ35の先端部にグリップ36を取り付けたものである。
なお、図2においては、構成の理解を容易にするためにグリップ36を始動用ロープ35から切り離してスタータカバー20側に残した状態を示す。
なお、第1〜第3の固定ボス38…は同じ部材である。
また、クランクケース31の側部31aのうち、クランクケース31の下端部31bで、かつ第1、第3の固定ボス38,38の間の部位に第4固定ボス39を設け、この第4固定ボス39にねじ孔39aを形成する。
なお、肉厚部55…および突出部49については後述する。
スタータボルト52の下方に突出部49が設けられている。具体的には、スタータボルト52の軸線(スタータ締結部材の軸線)53の近傍で、かつ周壁44の外周基部(基部)44a側に突出部49が設けられている。なお、外周基部44aは図3に図示する。
これにより、突出部49の第4取付孔51を、案内流路47の近傍で、かつ案内流路47を避けて設けることができる。
補強リブ58については図4で詳しく説明する。
スタータカバー20は、ファンカバー16の開口部17より一回り大きな周壁61を備え、周壁61の頂部に円盤状のカバー部62を備える。
スタータカバー20内にリコイルスタータ18を収納し、リコイルスタータ18の非回転支持部(図示せず)をカバー部62に取り付ける。
第1〜第3の取付孔64a…は、ファンカバー16の第1〜第3の取付孔48…に対してそれぞれ同軸上に配置されている。
第4取付孔64aは、ファンカバー16のスタータボルト52に対して同軸上に配置されている。
また、カバー部62に、複数の第2外気導入孔62a…を備える。
第1、第2の外気導入孔61a…,62a…は、外気をスタータカバー20内に導入する孔である。グリップ保持部65は、リコイルスタータ18のグリップ36を握りやすいように立ち上げた状態に保持するものである。
第1固定ボス38のねじ孔38aに、スタッド41の基端ねじ部69をねじ結合して、クランクケース31の側部31aに略直交させてスタッド41を立設する。
なお、第2〜第3の固定ボス38,38に取り付けるスタッド41,41も、第1固定ボス38に取り付けるスタッド41と同様である。よって、第1固定ボス38に取り付けるスタッド41について詳しく説明し、このスタッド41の説明を、第2〜第3の固定ボス38,38に取り付けるスタッド41,41の説明に代える。
スタッド41の六角部71に第1肉厚部55を載せるとともに、突出部49の第4取付孔51を、第4固定ボス39のねじ孔39aに合わせる。
同時に、スタータボルト52に、スタータカバー20の第4取付孔64a(図2参照)を嵌め込んで、スタータボルト52を第4取付孔64から突出させ、第4肉厚部56に第4取付片64を載せる。
スタータボルト52は、ファンカバー16の天井部45から外側に突出したボルトである。
これにより、第1肉厚部55および第1取付片64がスタッド41および第1固定ボス38を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられる。
これにより、部品点数の削減を図ることができ、さらに組付工程の簡素化を図ることができる。
さらに、第3肉厚部55および第3取付片64(図1参照)がスタッド41および第3固定ボス38を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられる。
さらに、3本のスタッド41およびスタータボルト52で、ファンカバー16にスタータカバー20を取り付ける。
すなわち、ファンボルト42は、ファンカバー16の周壁44うち、案内流路47近傍で、かつ周壁44の外周基部44a側の突出部(部位)49を、クランクケース31の側部31aに第4固定ボス39を介して取り付けるボルトである。
そこで、ファンカバー16のうち、案内流路47の近傍を側部31aに取り付ける際に、周壁44の外周基部44a側を取り付けることにした。
具体的には、案内流路47の近傍に位置する周壁44の外周基部44a側を、ファンボルト42を用いて側部31aに取り付ける。
これにより、案内流路47内を冷却風が流れる際に、冷却風がファンボルト42に当たって風切音が発生することを防ぐとともに、ファンボルト42で冷却風の流れを妨げないようにできる。
これにより、ファンボルト42による風切音の発生をより一層好適に防ぐことができ、冷却風をより一層好適に流すことができる。
これにより、冷却風による風圧がファンカバー16内に作用した際に、スタータボルト52の変位を良好に抑えることができる。
このように、スタッド41を第1固定ボス38に立設して、スタッド41の先端部41bに天井部45を取り付けることで、スタッド41をファンカバー16の補強部材として兼用することができる。
これにより、ファンカバー16の剛性を確保することができる。
強制空冷エンジン10の駆動でクランク軸が回転し、クランク軸の回転が冷却ファン14に伝わる。
冷却ファン14が矢印Aの如く回転することにより、冷却ファン14に吸込力が発生する。発生した吸込力でスタータカバー20の第1、第2の外気導入孔61a…,62a…から外気がスタータカバー20内に導入される。
送り出された冷却風は、ファンカバー16の案内流路47に案内されてシリンダブロック32側に矢印Bの如く導かれる。この冷却風でシリンダブロック32を冷却する。
ファンボルト42の軸線54の近傍で、かつ天井部45にスタータボルト52が設けられる。スタータボルト52は、一例として、天井部45にインサート成形される。
スタータボルト52の周囲に第4肉厚部56を設ける。第4肉厚部56は、天井部45から外側に隆起した部位である。
よって、突出部49および第4肉厚部56間の部位を一対の補強リブ58,58で補強することができ、第4肉厚部56の変位を抑えることができる。
これにより、ファンカバー16内に冷却風による風圧が作用した際に、スタータボルト52の変位をより一層良好に抑えることができる。
(a)において、冷却ファン100が回転することにより、冷却ファン100の外周側から外側に向けて冷却風が送り出される。送り出された冷却風は、ファンカバー101の案内流路102に案内されてシリンダブロック(図示せず)側に矢印Cの如く導かれる。
突出した先端ねじ部105aにスタータカバー107の取付孔107aを嵌め込む。取付孔107aから突出した先端ねじ部105aにナット108をねじ結合することで、天井部106を先端ねじ部105aに取り付ける。
よって、案内流路102内を冷却風が矢印Cの如く流れる際に、冷却風がスタッド105に当たって風切音が発生し、さらに、スタッド106で冷却風の流れを妨げる虞がある。
これにより、案内流路47内を冷却風が矢印Bの如く流れる際に、冷却風がファンボルト42に当たって風切音が発生することを防ぐとともに、ファンボルト42で冷却風の流れを妨げないようにできる。
加えて、第4肉厚部56および突出部49間に補強リブ58,58を設けることで、ファンカバー16の剛性を確保することができる。
これにより、ファンカバー16内に冷却風による風圧が作用した際に、スタータボルト52の変位をより一層良好に抑えることができる。
Claims (2)
- エンジン本体の側部に、冷却風を送風する冷却ファンを設けるとともに、この冷却ファンを覆うファンカバーを複数の締結部材で取り付け、このファンカバーに冷却風を案内する案内流路を設け、この案内流路でエンジン本体のシリンダブロック側に冷却風を案内する強制空冷エンジンにおいて、
前記ファンカバーを、前記側部に対して略直交する周壁と、この周壁の頂部を塞ぐ天井部とで構成し、
前記複数本の締結部材のうち、第1締結部材を用いて前記案内流路の近傍でかつ周壁の基部側を前記側部に取り付け、
前記複数本の締結部材のうち、残りの第2締結部材を前記側部に立設することでファンカバー内を通して天井部まで延ばし、延ばした第2締結部材の端部に天井部を取り付け、
前記天井部の外側にリコイルスタータを配置し、
前記第1締結部材の軸線上の近傍で、かつ前記天井部に、前記スタータカバーを取り付けるスタータ締結部材を設け、
前記リコイルスタータを覆うスタータカバーを、前記第2締結部材に前記天井部とともに共締めするとともに、前記スタータ締結部材に直接締結したことを特徴とする強制空冷エンジン。 - 前記第1締結部材および前記スタータ締結部材間に補強リブを設けたことを特徴とする請求項1記載の強制空冷エンジン。
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