JP4359266B2 - リコイルスタータ付き空冷エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、冷却ファンを覆うファンカバーに、リコイルスタータを収納したスタータケースを取り付けたリコイルスタータ付き空冷エンジンに関する。
汎用型の空冷エンジンは、通常、エンジンを始動する装置としてリコイルスタータを備えている。
このリコイルスタータ付き空冷エンジンは、エンジン本体にリコイルスタータを取り付けるために、このリコイルスタータをスタータケース内に収納し、このスタータケースをエンジン本体に取り付けるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭58−181982号公報
特許文献1のスタータケースは、開口部の周縁から複数の取付片が外側に張り出し、それぞれの取付片に取付孔が形成されるとともに防振材が設けられている。
このスタータケース内にリコイルスタータを収納し、スタータケースの取付片をエンジン本体に当接する。取付片の取付孔にボルトを差し込み、取付孔から突出したねじ部をエンジン本体にねじ結合する。
これにより、スタータケースをエンジン本体にボルト止めする。
このように、スタータケースをエンジン本体にボルト止めすると、エンジン本体側の振動で、ボルトが緩むことが考えられる。
このため、スタータケースの取付片に防振材を設け、エンジン本体側の振動を防振材で緩和するようにしている。
エンジン本体側の振動を防振材で緩和することで、ボルトの緩みを防止する。
ところで、汎用型の空冷エンジンのなかには、冷却ファンをファンカバーで覆い、このファンカバーにスタータケースをボルト止めし、ボルト止めしたスタータケース内にリコイルスタータを取り付けたものがある。
このリコイルスタータ付き空冷エンジンによれば、ファンカバー内で冷却ファンを回転すると、冷却ファンから冷却風が送風され、送風された冷却風でファンカバー内に風圧がかかる。
この風圧で、ファンカバーの天井部に、冷却風の風上側から風下に向けて振動が発生することが考えられる。
このため、このリコイルスタータ付き空冷エンジンに特許文献1の技術を適用することにより、風圧による振動を防振材で緩和することは可能と思われる。
しかし、特許文献1のスタータケースは、ボルトの緩みを防止するために、取付片に防振材を設ける必要がある。
このため、リコイルスタータ付き空冷エンジンの組付け工程や、部品点数が多くなり、そのことがコストを抑える妨げになっていた。
本発明は、組付け工程や部品点数を増やさずに、取付片にかかる振動を抑えることができるリコイルスタータ付き空冷エンジンを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、冷却風を送風する冷却ファンをファンカバーで覆い、このファンカバーの天井部に、冷却ファンに臨ませて開口部を形成し、この開口部に臨ませてリコイルスタータを設けるとともに、このリコイルスタータをスタータケースで覆い、このスタータケースの周壁から張り出した取付片を前記天井部の肉厚部に締結部材で締め付けたリコイルスタータ付き空冷エンジンであって、前記取付片は、前記締結部材が貫通する取付孔を有し、この取付孔を基準にして、前記ファンカバーの案内流路に案内されてシリンダブロック側に流れる冷却風の風上側の部位を風下側の部位より大きな面積とし、前記取付孔を基準として前記取付片の風上側の部位と前記天井部の肉厚部との接触面積を、前記取付片の風下側の部位と前記天井部の肉厚部との接触面積よりも大きくしたことを特徴とする。
ここで、ファンカバーは、通常、樹脂で形成されている。このファンカバー内で冷却ファンを回転すると、冷却ファンから冷却風が送風され、送風された冷却風でファンカバー内に風圧がかかる。
この風圧で、ファンカバーの天井部に、冷却風の風上側から風下に向けて振動が発生することが考えられ、この振動でボルトが緩む虞がある。
そこで、請求項1において、取付片の形状を、取付孔を基準にして、ファンカバーの案内流路に案内されてシリンダブロック側に流れる冷却風の風上側の部位を風下側の部位より大きな面積になるように形成した。
この取付片を天井部の肉厚部に締結部材で締め付けることで、冷却風の風上側の部位を天井部の肉厚部に押し付ける。
よって、冷却風の風上側から風下に向けて発生した振動を、冷却風の風上側の部位で抑え、振動が締結部材に伝わらないようにできる。
このように、風上側の部位を大きな面積にするだけの簡単な構成で、天井部に発生した振動が締結部材に伝わることを防ぎ、締結部材が振動で緩むことを防止できる。
請求項2は、前記天井部に設けた肉厚部に、前記締結部材で前記取付片を締め付けたことを特徴とする。
肉厚部に取付片を締め付けることで、冷却風の風上側から風下に向けて発生した振動を、肉厚部で好適に抑えることができる。
これにより、天井部に発生した振動で、締結部材が緩むことをより一層確実に防止することができる。
請求項3は、前記肉厚部に補強リブを設けたことを特徴とする。
肉厚部に補強リブを設けることで、冷却風の風上側から風下に向けて発生した振動を、補強リブで好適に抑えることができる。
これにより、天井部に発生した振動で、締結部材が緩むことをより一層好適に防止することができる。
請求項4は、前記補強リブを、前記取付孔の風上側に設けたことを特徴とする。
補強リブを取付孔の風上側に設けることで、天井部に発生した振動を、締結部材に到達する前に確実に抑えることができる。
これにより、天井部に発生した振動で、締結部材が緩むことをより一層好適に防止することができる。
本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンでは、風上側の部位を大きな面積にするだけの簡単な構成で振動が抑えられるので、組付け工程や部品点数を増やさずに、取付片にかかる振動を抑えることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンを示す正面図、図2は本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンを示す分解斜視図である。
リコイルスタータ付き空冷エンジン10は、エンジン本体12のクランク軸(図示せず)に冷却ファン14を同軸上に設け、冷却ファン14をファンカバー16で覆い、ファンカバー16に開口部17を形成し、ファンカバー16の外側で、かつ開口部17に臨ませてリコイルスタータ18を設け、リコイルスタータ18をクランク軸に同軸上に連結するとともに、スタータカバー20で覆ったものである。
さらに、リコイルスタータ付き空冷エンジン10は、エンジン本体12の上部にガイドカバー21をボルト止めするとともに、燃料タンク22、エアクリーナ23およびマフラー24を備える。
エンジン本体12は、クランク軸やシリンダ(図示せず)などを収納するケーシング25を備えるとともに、ケーシング25にボルト止めするシリンダヘッド28を備える。
ケーシング25は、クランク軸を収納するクランクケース31と、クランクケース31の左端部に設けられたシリンダブロック32とを有する。
シリンダブロック32にシリンダが内蔵されている。
クランクケース31の側部31a側に冷却ファン14を配置するとともに、冷却ファン14をクランク軸に同軸上に連結する。
冷却ファン14は、外周に沿って複数のブレード15…が設けられ、クランク軸と一体に回転することで外気を吸い込み、吸い込んだ外気を外周側から外側に向けて冷却風として送風するものである。
冷却ファン14の端部側にリコイルスタータ18を同軸上に配置するとともに、リコイルスタータ18をクランク軸に連結する。
リコイルスタータ18は、クランク軸にプーリ34を連結し、プーリ34に始動用ロープ35を巻き付け、始動用ロープ35の先端部にグリップ36を取り付けたものである。
なお、図2においては、構成の理解を容易にするためにグリップ36を始動用ロープ35から切り離してスタータカバー20側に残した状態を示す。
クランクケース31の側部31aのうち、冷却ファン14の周囲に、第1〜第3の固定ボス38…を時計回り方向に等間隔に3個設け、第1〜第3の固定ボス38…に第1〜第3のねじ孔38a…を各々形成する。
なお、第1〜第3の固定ボス38…は同じ部材である。
また、クランクケース31の側部31aのうち、クランクケース31の下端部31bで、かつ第1、第3の固定ボス38,38の間の部位に第4固定ボス39を設け、この第4固定ボス39にねじ孔39aを形成する。
第1〜第3の固定ボス38…に、それぞれスタッド41…を介してファンカバー16の所定部位(肉厚部55…)を取り付けるとともに、第4固定ボス39にファンボルト42を介してファンカバー16の所定部位(突出部49)を取り付ける。
なお、肉厚部55…および突出部49については後述する。
ファンカバー16は、ケーシング25に沿って周壁44を形成し、周壁44の頂部に天井部45を形成し、天井部45の略中央に開口部17を形成し、開口部17の左側を案内流路47とし、開口部17の周囲に第1〜第3の取付孔48…を時計回り方向に等間隔に形成し、周壁44から外側に向けて突出部49を突出し、突出部49に第4取付孔51を形成し、開口部17の周囲で、かつ第1、第3の取付孔48,48間にスタータボルト52を突出させた樹脂製のカバーである。
ここで、第1〜第3の取付孔48…およびスタータボルト52は、開口部17の周囲に各々等間隔に設けられている。
スタータボルト52の下方に突出部49が設けられている。具体的には、スタータボルト52の軸線53の近傍で、かつ周壁44の外周基部44a側に突出部49が設けられている。なお、外周基部44aは図3に図示する。
突出部49は、周壁44のうち、案内流路47の近傍で、かつ外周基部44a側の部位から外側に向けて突出したものである。
これにより、突出部49の第4取付孔51を、案内流路47の近傍で、かつ案内流路47を避けて設けることができる。
第1〜第3の取付孔48…の周囲に肉厚部55…を各々形成し、スタータボルト52の周囲に第4肉厚部(肉厚部)56を形成する。第4肉厚部56から突出部49まで補強リブ58が延長されている。
ファンカバー16の天井部45にスタータカバー20が取り付けられる。
スタータカバー20は、ファンカバー16の開口部17より一回り大きな周壁61を備え、周壁61の頂部に円盤状のカバー部62を備える。
スタータカバー20内にリコイルスタータ18を収納し、リコイルスタータ18の非回転支持部(図示せず)をカバー部62に取り付ける。
周壁61は、基部に鍔状の折曲片63を備え、折曲片63に第1〜第4の取付片64…(第3取付片64は図1参照)を時計回り方向に等間隔に備え、第1〜第4の取付片64…に第1〜第4の取付孔64a…(第3取付孔64aは図示せず)を各々備える。
第1〜第3の取付孔64a…は、ファンカバー16の第1〜第3の取付孔48…に対してそれぞれ同軸上に配置されている。
第4取付孔(取付孔)64aは、ファンカバー16のスタータボルト52に対して同軸上に配置されている。
さらに、周壁61は、複数の第1外気導入孔61a…を備えるとともに、グリップ保持部65を備える。
また、カバー部62に、複数の第2外気導入孔62a…を備える。
第1、第2の外気導入孔61a…,62a…は、外気をスタータカバー20内に導入する孔である。グリップ保持部65は、リコイルスタータ18のグリップ36を握りやすいように立ち上げた状態に保持するものである。
なお、第4の取付片64については図4〜図5でさらに詳しく説明する。
スタッド41…は、ロッド部67を所定長さに形成し、ロッド部67の基端部41a近傍にフランジ68を形成し、基端部41aに基端ねじ部69を形成し、ロッド部67の先端部41b近傍に頭部(六角部)71を形成し、先端部41bに先端ねじ部72を形成したものである。
図3は本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンを示す断面図である。
第1固定ボス38のねじ孔38aに、スタッド41の基端ねじ部69をねじ結合して、クランクケース31の側部31aに略直交させてスタッド41を立設する。
なお、第2〜第3の固定ボス38,38に取り付けるスタッド41,41も、第1固定ボス38に取り付けるスタッド41と同様である。よって、以下、第1固定ボス38に取り付けるスタッド41について詳しく説明し、このスタッド41の説明を、第2〜第3の固定ボス38,38に取り付けるスタッド41,41の説明に代える。
スタッド41の先端ねじ部72に、ファンカバー16の第1取付孔48を嵌め込む。先端ねじ部72が第1取付孔48から突出し、六角部71に第1肉厚部55が載る。この状態で、スタッド41のロッド部67がファンカバー16内に配置される。
スタッド41の六角部71に第1肉厚部55を載せるとともに、突出部49の第4取付孔51を、第4固定ボス39のねじ孔39aに合わせる。
第1取付孔48から突出した先端ねじ部72に、スタータカバー20の第1取付孔64aを嵌め込んで、先端ねじ部72を第1取付孔64aから突出させ、第1肉厚部55に第1取付片64を載せる。
同時に、スタータボルト52に、スタータカバー20の第4取付孔64aを嵌め込んで、スタータボルト52を第4取付孔64から突出させ、第4肉厚部56に第4取付片(取付片)64を載せる。
スタータボルト52は、ファンカバー16の天井部45から外側に突出したボルトである。
第1取付孔64aから突出した先端ねじ部72にナット74をねじ結合する。第1肉厚部55および第1取付片64がスタッド41の先端部41bに取り付けられる。
これにより、第1肉厚部55および第1取付片64が、スタッド41および第1固定ボス38を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられる。
第1肉厚部55および第1取付片64と同様に、図2に示す第2肉厚部55および第2取付片64が、スタッド41(図1参照)および第2固定ボス38を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられる。
さらに、第3肉厚部55および第3取付片64(図1参照)がスタッド41および第3固定ボス38を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられる。
また、第4取付孔64aから突出したスタータボルト52にナット74をねじ結合する。第4取付片64が第4肉厚部56に取り付けられる。
さらに、ファンカバー16の第4取付孔51からファンボルト42を差し込む。第4取付孔51から突出したねじ部42aを、第4固定ボス39のねじ孔39aにねじ結合する。突出部49が第4固定ボス39を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられる。
これにより、3本のスタッド41およびファンボルト42で、クランクケース31の側部31aにファンカバー16を取り付ける。
さらに、3本のスタッド41およびスタータボルト52で、ファンカバー16にスタータカバー20を取り付ける。
この状態において、ファンボルト42は、案内流路47を回避して配置される。
これにより、案内流路47内を冷却風が流れる際に、冷却風がファンボルト42に当たって風切音が発生することを防ぐとともに、ファンボルト42で冷却風の流れを妨げない。
図4は本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンのファンカバーを示す斜視図である。
スタータカバー20は、基部に鍔状の折曲片63を備え、折曲片63に第1〜第4の取付片64…(第2〜第3取付片64は図1参照)を時計回り方向に等間隔に備える。
第1〜第4の取付片64…を、スタッド41…やスタータボルト52にナット74…で締め付けることで、スタータカバー20をファンカバー16に取り付ける。
なお、第1〜第4の取付片64…は同一形状である。よって、第4の取付片64について説明し、この説明を第1〜第3の取付片64…の説明に代えるものとする。
次に、冷却ファン14を回転した際に、ファンカバー16の天井部45に発生する振動75について説明する。
リコイルスタータ付き空冷エンジン10を駆動することにより、クランク軸が回転し、クランク軸の回転が冷却ファン14に伝わる。
冷却ファン14が矢印Aの如く回転することにより、冷却ファン14に吸込力が発生する。発生した吸込力でスタータカバー20の第1外気導入孔61a…から外気がスタータカバー20内に矢印Bの如く導入される。
スタータカバー20内に導入された外気が、矢印Cの如く冷却ファン14に導かれ、冷却ファン14の外周側から外側に向けて冷却風として送風される。
送風された冷却風は、ファンカバー16の案内流路47に案内されてシリンダブロック32(図2参照)側に矢印Dの如く導かれる。この冷却風でシリンダブロック32を冷却する。
ファンカバー16内で冷却ファン14を回転すると、冷却ファン14から冷却風が送風され、送風された冷却風でファンカバー16内に風圧がかかる。
ところで、冷却ファン14は一定の間隔をおいてブレード15が設けられ、ブレード15で冷却風を送風する。このため、ファンカバー16内にかかる風圧には、いわゆる脈動が生じる。
また、ファンカバー16は、樹脂製のカバーである。樹脂製の平板は、風圧などの外力を受けた場合、一般的に鋼製の平板と比較的して変形しやい。
このため、冷却ファン14の送風による風圧がファンカバー16内にかかると、この風圧で、ファンカバー16の天井部45に、冷却風の風上側から風下に向けて矢印E方向に振動75が発生することが考えられる。
ここで、天井部45の振動75を実線76…と破線77…とで簡略的に示す。実線76…は天井部45が外側に突出した状態を示し、破線77…は天井部が内側に凹んだ状態を示す。
この振動75が、第4肉厚部56を介してスタータボルト52に伝わることで、スタータボルト52に締め付けたナット74が緩むことが考えられる。
そこで、第4取付片64の形状を、第4取付孔(取付孔)64aを基準にして、冷却風の風上側の部位81を風下側の部位82より大きな面積になるように形成した。
この第4取付片64を、スタータボルト52およびナット74で天井部45に締め付けける。この締付けで、風上側の部位81および風下側の部位82を天井部45(具体的には、第4肉厚部56)に押し付ける。
これにより、冷却風の風上側から風下に向けて矢印Eの如く発生した振動75を、風上側部位81で抑えることができる。
以下、風上側の部位81を風上側部位とし、風下側の部位82を風下側部位として説明する。
なお、スタータボルト52およびナット74は、締結部材を構成する。
図5は本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンの取付片を示す平面図である。
天井部45の第4肉厚部56は、略5角形に形成され、前後の壁56a,56bが間隔L1をおいて互いに平行に形成され、上下の壁56c,56dが間隔L2をおいて互いに平行に形成され、表面56eが平坦に形成されている。
表面56eは、天井部45のその他の部位から一定の高さで形成されている。表面56eは、第4取付孔64aの中心線78を基準にして、風上側の部位56fと、風下側の部位56gとに分けられる。
下壁56dの前後壁56a,56b側から補強リブ58,58を、互いに平行に一定間隔をおいて突出部49まで延ばす。補強リブ58,58は、天井部45および周壁44に沿って延びた部位である(図3も参照)。
第4取付片64は、スタータカバー20の折曲片63から外側に突出した突片である。
この第4取付片64は、スタータボルト52が貫通する第4取付孔64a(図4参照)を有し、この第4取付孔64aの中心線78を基準にして、風上側部位81と風下側部位82とからなる。
風上側部位81は、頂縁81aを折曲片63の周縁63aから高さHの位置に形成し、頂縁81aから周縁63aまで傾斜縁81bで連結したものである。
頂縁81aと傾斜縁81bとの頂部側連結縁81cは湾曲状に形成され、傾斜縁81bと周縁63aとの基端側連結縁81dは湾曲状に形成されている。
頂縁81aは、折曲片63の周縁63aに沿って延びた円弧状の縁である。
第4取付孔64aの中心線78から頂部側連結縁81cまでの距離をD1とし、中心線78から基端側連結縁81dまでの距離をD2とする。
風下側部位82は、頂縁82aを周縁63aに向けて近づけるように円弧状に形成し、頂縁82aから周縁63aまで傾斜縁82bで連結したものである。
風下側部位82の頂縁82aは、風上側部位81の頂縁81aと同様に、折曲片63の周縁63aから高さHの位置に形成されている。
傾斜縁82bと周縁63aとの基端側連結縁82cは湾曲状に形成され、第4取付孔64aの中心線78から基端側連結縁82cまでの距離をD2とする。
風上側部位81は、中心線78から頂部側連結縁81cまでの距離をD1とすることで、風上側部位81の面積S1を、風上側部位82の面積S2より大きくすることができる。
すなわち、第4取付片64は、スタータボルト52が貫通する第4取付孔64a(図4参照)を有し、この第4取付孔64aを基準にして、風上側部位81を風下側部位82より大きな面積S1としたものである。
第4取付片64の第4取付孔64aをスタータボルト52に嵌合した後、スタータボルト52にナット74を締め付けることで、第4取付片64を表面56eに押し付ける。
これにより、風上側の部位56fのうち、網目状で示す部位56hが風上側部位81で押圧される。
風上側部位81の面積S1を大きくすることで、風上側部位81で押圧する風上側の部位56hの面積S3を大きくする。
これにより、スタータボルト52の風上側の部位を、風上側部位81で広範囲に押圧することができる。
よって、振動75が冷却風の風上側から風下に向けて矢印Eの如く発生した場合、発生した振動75を、風上側部位81で抑えてスタータボルト52およびナット74に伝わらないようにできる。
これにより、風上側部位81を大きな面積S1にするだけの簡単な構成で、天井部45に発生した振動75がスタータボルト52に伝わることを防ぎ、ナット74が振動で緩むことを防止できる。
さらに、天井部45に第4肉厚部56を設け、この第4肉厚部56にスタータボルト52およびナット74で第4取付片64を締め付けた。
これにより、振動75を第4肉厚部56で好適に抑え、ナット74が振動で緩むことをより一層確実に防止できる。
さらに、風上側部位81において、第4取付孔64aの中心線78から基端側連結縁81dまでの距離をD2とした。また、風下側部位82において、中心線78から基端側連結縁82cまでの距離をD2とした。
よって、風上側部位81の基端側連結縁81dと風下側部位82の基端側連結縁82cとは、中心線78から同じ距離D2に位置する。
加えて、風上側部位81の頂縁81aを第4肉厚部56の外周壁内に収めた。
これにより、第4取付片64を、中心線78を中心として略線対称に形成することが可能になり、外観性を良好に保つことができる。
加えて、第4肉厚部56の下壁56dから補強リブ58,58を突出部49まで延ばした。このように、第4肉厚部56に補強リブ58,58を設けることで、冷却風の風上側から風下に向けて矢印Eの如く発生した振動75を、第4肉厚部56および補強リブ58,58(特に、後側の補強リブ58)で抑えることができる。
よって、振動75が、スタータボルト52およびナット74に伝わることを防いで、振動75で、スタータボルト52に締め付けたナット74が緩むことを一層好適に防止することができる。
ここで、一対の補強リブ58,58のうち、後側の補強リブ58を、後壁56bと面一になるように設けた。
これにより、後側の補強リブ58を、第4取付孔64aの風上側に設けることができる。よって、天井部45に発生した振動75を、スタータボルト52およびナット74に到達する前に確実に抑えることができる。
これにより、天井部45に発生した振動75で、ナット74が緩むことをより一層好適に防止することができる。
ここで、第4取付片64は、スタータボルト52を介して天井部45に取り付けられている。
一方、図3に示す第1取付片64…は、スタッド41を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられている。よって、風圧による天井部45に発生した振動75は、第1取付片64に伝わり難い。
なお、図1に示す第2〜第3の取付片64,64も、第1取付片64…と同様に、スタッド41を介してクランクケース31の側部31aに取り付けられている。
このため、第1〜第3の取付片64…を、第4取付片64の形状と同様に形成する必要はない。
しかし、リコイルスタータ付き空冷エンジン10の外観性を考慮して、第1〜第3の取付片64…を第4取付片64の形状と同様に形成することにした。
次に、ファンカバーの天井部に発生した振動75を抑える例を図6に基づいて説明する。
図6(a),(b)は本発明に係るファンカバーに発生した振動を抑える例を説明する図である。
(a)において、冷却ファン14を矢印Aの如く回転することにより、外気を冷却ファン14の外周側から冷却風として送風する。
送風された冷却風は、ファンカバー16の案内流路47に案内されてシリンダブロック32(図2参照)側に矢印Dの如く導かれる。
ファンカバー16内で冷却ファン14から冷却風を送風することで、ファンカバー16内に風圧がかかる。
この風圧で、ファンカバー16の天井部45に、冷却風の風上側から風下に向けて矢印E方向に振動75が発生することが考えられる。
(b)において、スタータボルト52の風上側の部位56fのうち、網目状で示す部位56hが風上側部位81で押圧されている。
風上側部位81の面積S1を大きくすることで、風上側部位81で押圧する部位56hの面積S3を大きく確保する。
これにより、スタータボルト52の風上側の部位を、風上側部位81で広範囲に押圧することができる。
よって、振動75が矢印Eの如く発生した場合に、振動75を風上側部位81で抑えることができる。
これにより、スタータボルト52およびナット74に振動75が伝わらないので、スタータボルト52にねじ結合したナット74が緩む虞がない。
なお、前記実施の形態で示した第4取付片64、第4肉厚部56や補強リブ58は、例示した形状に限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、冷却ファンを覆うファンカバーに、リコイルスタータを収納したスタータケースを取り付けたリコイルスタータ付き空冷エンジンへの適用に好適である。
本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンを示す正面図である。 本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンを示す分解斜視図である。 本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンを示す断面図である。 本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンのファンカバーを示す斜視図である。 本発明に係るリコイルスタータ付き空冷エンジンの取付片を示す平面図である。 本発明に係るファンカバーに発生した振動を抑える例を説明する図である。
符号の説明
10…リコイルスタータ付き空冷エンジン、14…冷却ファン、16…ファンカバー、17…開口部、18…リコイルスタータ、20…スタータケース、44…周壁、45…天井部、52…スタータボルト(締結部材の一部)、56…第4肉厚部(肉厚部)、58…補強リブ、64…第4取付片(取付片)、64a…第4取付孔(取付孔)、74…ナット(締結部材の一部)、81…風上側部位(風上側の部位)、82…風下側部位(風下側の部位)、S1…面積。

Claims (4)

  1. 冷却風を送風する冷却ファンをファンカバーで覆い、このファンカバーの天井部に、冷却ファンに臨ませて開口部を形成し、この開口部に臨ませてリコイルスタータを設けるとともに、このリコイルスタータをスタータケースで覆い、このスタータケースの周壁から張り出した取付片を前記天井部の肉厚部に締結部材で締め付けたリコイルスタータ付き空冷エンジンであって、
    前記取付片は、
    前記締結部材が貫通する取付孔を有し、
    この取付孔を基準にして、前記ファンカバーの案内流路に案内されてシリンダブロック側に流れる冷却風の風上側の部位を風下側の部位より大きな面積とし、
    前記取付孔を基準として前記取付片の風上側の部位と前記天井部の肉厚部との接触面積を、前記取付片の風下側の部位と前記天井部の肉厚部との接触面積よりも大きくした、
    ことを特徴とするリコイルスタータ付き空冷エンジン。
  2. 前記天井部に設けた肉厚部に、前記締結部材で前記取付片を締め付けたことを特徴とする請求項1記載のリコイルスタータ付き空冷エンジン。
  3. 前記肉厚部に補強リブを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のリコイルスタータ付き空冷エンジン。
  4. 前記補強リブを、前記取付孔の風上側に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリコイルスタータ付き空冷エンジン。
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