JP4503963B2 - センサの電極取出し方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静電容量式圧力センサ、加速度センサ等のセンサの電極取出し方法に関するものである。
被測定媒体の圧力をダイアフラムの変位によって検出するようにした静電容量式圧力センサは、固定電極と可動電極をセンサ本体の内面においてキャビティを挟んで互いに近接して平行に対向するように形成し、ダイアフラムの弾性変形に伴う両電極間の容量変化を検出することにより被測定媒体の圧力を測定するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−265428号公報
このような静電容量式圧力センサにおける電極の取出構造としては、固定電極と可動電極をセンサ本体のダイアフラム側とは反対側の外面に取り出す構造を採ったものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開番号WO99/46570号
前記国際公開番号WO99/46570号に記載された静電容量式センサを図6および図7に示す。この静電容量式センサ1は、第1、第2の基板2,3を直接接合することによりセンサ本体4を形成し、このセンサ本体4の互いに対向する内面に固定電極5と可動電極6を形成している。また、第1の基板2には貫通孔からなる3つの電極取出し孔7a〜7cを前記固定電極5より外側に位置するように形成している。このうち1つの電極取出し孔7aは、固定電極取出し用で、残り2つの電極取出し孔7b,7cは可動電極取出し用である。
前記第2の基板3は、中央部を薄肉に形成することによって形成したダイアフラム部3Aと、外周部を厚みを厚くすることによって形成した固定部3Bとからなり、この固定部3Bを前記第1の基板2の内面に直接接合している。また、第2の基板3のダイアフラム部3Aの内面側には、可動電極6と固定電極取出し用のパッド部8が形成されている。このパッド部8は、前記可動電極6とは離間して電気的に導通しておらず、ダイアフラム部3Aより外側に位置し、かつ電極取出し孔7aと対向するように形成されている。
前記可動電極6は、円形のセンシング用電極6Aと、このセンシング用電極6Aを取り囲むリング状のリファレンス用電極6Bとで構成されている。また、各センシング用電極6Aとリファレンス用電極6Bには、可動電極取出し部9A,9Bが前記ダイアフラム部3Aより外側に延在するように延設されており、その先端部が前記電極取出し孔7b,7cと対向し電極取出し用のパッド部10A,10Bを構成している。
11A〜11Cは、前記固定電極5と可動電極6をセンサ本体4の外部に取り出すための接続ピンで、これらの接続ピン11A〜11Cは前記各電極取出し孔7a〜7cからセンサ本体4内に挿入され、半田ペースト12によって各パッド部8,10A,10Bにそれぞれ電気的および機械的に接続されている。半田ペースト12による接続に際しては、予め挿入側端に半田ペーストを塗布した接続ピン11A〜11Cを各電極取出し孔7a〜7cに挿入してその挿入端を各パッド部8,10A,10Bにそれぞれ接触させる。そして、この状態で加熱して半田ペーストを溶かした後、冷却、固化させることにより接続する。
固定電極5と可動電極6の材料としては、Pt/密着増強膜、例えばPt/Nbが用いられる。半田ペースト12の材料としては、濡れ性の低い材料、例えばSn−Agが用いられる。固定電極取出し用パッド部8の材料としては、半田ペースト12と濡れ性の高いAu/バリア層/密着増強膜、例えばAu/Pt/Nbが用いられる。可動電極取出し用パッド部10A,10Bは電極材料と同一材料であるため、半田ペースト12との濡れ性を高めるために、表面にAu/Pt/Nb膜13が前記固定電極用パッド部8の形成と同時に形成されている。
この他、固定電極5と可動電極6の端子を外部に取り出す構造として、半田の代わりにスパッタリングによって配線部材を形成した半導体加速度センサも知られている(例えば、特許文献3参照)。なお、出願人は本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見つけ出すことはできなかった。
特開平6−160420号公報
前記特開平6−160420号公報に記載された半導体加速度センサは、ガラス板に形成した各貫通孔の内面およびその付近の所定部位に配線を金属蒸着(スパッタリング)によってそれぞれ形成し、これらの配線と固定電極と可動電極をそれぞれ電気的に接続したものである(段落「0026」〜「0031」、図6)。
前記国際公開番号WO99/46570号に記載された静電容量式圧力センサは、半田ペースト12を用いて接続ピン11A〜11Cを各パッド部8,10A,10Bに接続するとき、半田ペースト12とパッド部8,10A,10Bとの濡れ性が低いと十分な接合強度が得られず、反対に濡れ性が高いと、溶融半田ペースト12がパッド部8,10A,10Bから流れ出して固定電極5と可動電極6を短絡させたり、パッド部8,10A,10Bと接続ピン11A〜11Cの接続不良が生じるため、材料選択の自由度が狭いという問題があった。
また、接続ピン11A〜11Cを接続するために必要な一定量の半田ペーストを加熱溶融するとその熱容量が大きく、冷却固化するまでに時間がかかるため、ダイアフラム部3Aへの熱的影響により残留応力が生じるという問題もあった。このような残留応力が生じると、当然のことながらダイアフラム部3Aが圧力変化に対して正確に追従して変形せず圧力センサとしての測定精度が低下する。
一方、上記した特開平6−160420号公報に記載された半導体加速度センサは、スパッタリングによって配線を成膜しているために、配線の成膜速度が極端に遅く、また拡散が大きいために膜厚の厚い(通常、10〜50μm程度)被膜を形成することが困難であり、しかも寿命が短いという問題があった。特に、可動電極取出し用のパッドと可動電極取出し孔とはキャビティ空間を介して離間しているため、これら両者間のキャビティ空間に蒸着金属をスパッタリングして可動電極取出し孔の内周面に形成される配線と可動電極取出し用のパッド部とを電気的に接続する必要があり、キャビティ空間の厚みが配線の膜厚以上に大きい場合は成膜によって接続することができず不適である。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、導電材料の溶射により堆積させた堆積層によって電極の取出しを行うことにより、溶射時の熱的影響を軽減し、測定精度を向上させることができるようにしたセンサの電極取出し方法を提供することにある。
発明に係るセンサの電極取出し方法は、いずれか一方の基板に貫通孔からなる電極取出し孔が形成され、また少なくともいずれか一方の基板の内面にキャビティ形成用凹部が形成された第1、第2の基板とを備え、これらの基板の内面に電極を前記キャビティ形成用凹部を挟んで対向するようにそれぞれ形成する工程と、前記電極取出し孔が形成されている方の基板の前記電極取出し孔の外面周縁部と内周面に密着増強膜を形成する工程と、前記第1、第2の基板を互いに接合することによりこれら基板の内面間にキャビティを形成する工程と、導電材料からなる微細な金属粉を溶射によって前記電極取出し孔からキャビティ内の前記第2の基板の電極に向けて溶射し、前記金属粉を前記第1の基板の表面および電極取出し孔の内周面に堆積させて堆積層をそれぞれ形成して遂には互いに接合して一体化する一方、前記第2の基板の電極上に順次堆積させることにより堆積層を成長させ、前記キャビティ空間を横断して前記電極取出し孔の内周面に堆積した前記金属粉の堆積層の下端と接合して一体化することで前記第1の基板の外面、前記電極取出し孔の内面、前記電極取出し孔と前記第2の基板の電極との間のキャビティ空間を横断して前記第2の基板の電極の表面上に電気的に導通するように堆積させることにより、前記電極と前記第1の基板の外面との間を前記金属粉の堆積層によって電気的に接続する工程とを備えたものである。
本発明においては、導電材料からなる微細な溶融した金属粉を溶射法によって電極取出し孔に向けて溶射し、溶融した微細な金属粉を粒単位で順次冷却固化して堆積させて配線部材とし、この堆積層からなる配線部材によって電極を基板外部に導出させるようにしているので、半田あるいは半田ペーストを用いた場合に比べてマクロ的な熱的影響を著しく軽減することができ、センサの測定精度を向上させることができる。
また、溶射法による配線部材の形成は、半田ペーストのように流動せず速やかに冷却、固化するため、電極のパッド部を濡れ性の悪い材料で形成する必要がなく、材料選択の自由度が大きく、また電極どうしが短絡したりすることもなく、信頼性の高いセンサを得ることができる。
さらに、溶射法は、スパッタリング、蒸着、CVD等に比べて成膜速度が速く、比較的膜厚の厚い溶射皮膜を容易に形成できるため長寿命化を図ることができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1(a),(b)は本発明を静電容量式圧力センサに適用した一実施の形態を示す断面図およびA−A線断面図、図2(a)、(b)はそれぞれ図1のB部とC部の拡大図である。なお、従来技術で示した構成部品、部分については同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。これらの図において、全体を符号20で示す静電容量式圧力センサは、サファイア、シリコン等によって形成した第1、第2の基板2,3を接合することにより形成されたセンサ本体4を備え、内部中央にキャビティ21が形成されている。本実施の形態においては、第1、第2の基板2,3をサファイアによって形成し、これら両基板を直接接合によって接合した例を示している。
前記第1の基板2は平板状に形成されており、その内面中央に固定電極5が形成され、またセンサ本体4の内外を連通させる貫通孔からなる固定電極取出し孔7aおよび可動電極取出し孔7b,7cが前記固定電極5の外側に位置するようにそれぞれ形成されている。固定電極5は、キャビティ21の直径より小さい円形に形成されている。各電極取出し孔7a,7b,7cは、外側の開口部の孔径が400μm程度で、内側開口部の孔径が300μm程度のテーパ孔に形成されている。
前記第2の基板3は、中央部に薄肉形成された弾性変形可能なダイアフラム部3Aと、このダイアフラム部3Aの周囲を取り囲む厚肉の固定部とで構成されている。ダイアフラム部3Aは、第2の基板3の内面中央部にエッチング等によって円形のキャビティ形成用凹部を形成することによって形成されている。また、ダイアフラム部3Aに内面には、可動電極6と固定電極取出し用パッド部8とが形成されている。この固定電極取出し用パッド部8は、前記ダイアフラム部3Aより外側でかつ前記固定電極取出し孔7aと対向する位置に形成されており、前記可動電極6とは離間している。
前記可動電極6は、センシング用電極6Aと、リファレンス用電極6Bとで構成されている。また、センシング用電極6Aとリファレンス用電極6Bには、可動電極取出し部9A,9Bがダイアフラム部3Bより外側に延在するように一体に延設されており、その先端部が可動電極取出し用パッド部10A,10Bをそれぞれ形成し、前記可動電極取出し孔7b,7cとそれぞれ対向している。固定電極取出し用パッド部8と可動電極取出し用パッド部10A,10Bの幅は、400〜500μm程度であり、前記電極取出し孔7a,7b,7cの内側開口部の孔径より大きく設定されている。
前記固定電極5、可動電極6、固定電極取出し用パッド部8および可動電極取出し用パッド部10A,10Bの材料としては、Pt/密着増強膜が用いられる。密着増強膜としては、Ti,V,Cr,Nb,Zr,Hf,Ta等が用いられる。本実施の形態においては、固定電極5、可動電極6およびパッド部8,10A,10BをそれぞれPt/Nbによって形成した例を示している。固定電極5、可動電極6、パッド部8,10A,10Bの上層側はPt、下層側はNbである。なお、可動電極取出し用パッド部10A,10Bの表面には、図6に示したAu/Pt/Nb膜13が形成されていない。これは、本発明においては半田ペースト12によって接続ピン11A〜11Cをパッドに接続していないため、半田ペースト12との濡れ性を配慮する必要がないためである。また、固定電極取出し用パッド部8は必ずしも必要ではない。
前記第1の基板2には、前記固定電極5を外部に取り出すための電極取出構造を構成する第1の配線部材23が、前記固定電極取出し孔7aを介して前記固定電極5と前記第1の基板2の前記電極取出し孔7a〜7cが形成される面(以下、外面という)との間を電気的および機械的に接続するように形成されている。また、同様に前記可動電極6を外部に取り出すための電極取出構造を構成する第2の配線部材24が、前記可動電極取出し孔7b,7cを介して前記可動電極6と前記第1の基板2の外面との間を電気的および機械的に接続するようにそれぞれ形成されている。
このような第1、第2の配線部材23,24の形成に当たっては、予め第1の基板2の外面で各電極取出し孔7a,7b,7cの周縁部と、これらの孔の内周面に密着増強膜22をそれぞれ形成しておくことが好ましい。密着増強膜22は、第1の基板2に対して第1、第2の配線部材23,24の密着力を高めるために形成される膜であり、前記固定電極5と可動電極6の密着増強膜と同様な材料(Nb)によって形成される。なお、固定電極取出し孔7aの内周面に形成される密着増強膜22と固定電極5とは機械的および電気的に接続している。
前記第1、第2の配線部材23,24はPt等の導電材料からなる金属粉の溶射によって形成されるもので、3つの堆積層、すなわち前記第1の基板2の外面で各電極取出し孔7a,7b,7cの周縁部に堆積させた堆積層23a,24aと、各電極取出し孔7a,7b,7cの内周面に堆積させた堆積層23b,24bと、前記パッド部8,10A,10Bの上面にそれぞれ堆積させた堆積層23c,24cとからなり、これらの堆積層はそれぞれ一連に連続し電気的に導通した堆積層を形成している。そして、このような第1、第2の配線部材23,24を形成する堆積層は、各種溶射法のうちの1つであるプラズマジェットを利用した通常のプラズマ溶射法によって形成される。
プラズマ溶射法は、一般に、Ar,He,N2 等の不活性ガスの超高温プラズマジェット中に粉末状の溶射材料を供給して加熱溶融し、溶射ガンにより溶融した微細な粉末を被コーティング部材に溶射することにより溶射被膜を形成する方法であり、特に直線性に優れていて溶射被膜の広がりが少なく、また成膜速度が速く、比較的膜厚の厚い溶射被膜を容易に形成できるという大きな特長を有している。また、微細な粉末状の溶射材料はプラズマ溶射部分に当たると速やかに熱を失って冷却、固化するため、被コーティング部材への熱的な影響も少ないという特長を有している。
図2に示すように、プラズマ溶射法によって溶融した微細な導電材料からなる金属粉30を、第1の基板2の外面で各電極取出し孔7a〜7cに向けて溶射すると、その一部は第1の基板2の外面で各電極取出し孔7a,7b,7cの周縁部に堆積して堆積層23a,24aを形成し、また一部は各電極取出し孔7a,7b,7cの内周面に堆積して堆積層23b,24bを形成し、残りの金属粉は各電極取出し孔7a〜7cをそれぞれ通過してパッド部8,10A,10Bの表面に当たって堆積し堆積層23c,24cをそれぞれ形成する。これらの堆積層23c,24cは、プラズマ溶射が進むにしたがって徐々に高くなり(厚くなり)、遂にはキャビティ21の空間(キャビティ空間)を横断して第1の基板2の下面にまで達する柱状の堆積層となり、各電極取出し孔7a〜7cの内面に堆積した堆積層23b,24bにそれぞれ接合して一体化する。したがって、このような堆積層からなる第1、第2の配線部材23,24によって固定電極5と可動電極6を第1の基板2の外面へそれぞれ取出することができる。
次に、上記構造からなる静電容量式センサ20の製造手順を図3〜図5に基づいて説明する。なお、これらの図においては、1つのセンサチップについてのみ示しているが、実際は半導体の製造と同様に所要の大きさのウエハに所定の加工を施した後、ダイシング等によって所望の大きさに切断することにより同一構造からなる多数のセンサを同時に製作することにより、コスト低減を図るとともに品質の一定なものを得るようにしている。
先ず、両面を研磨した所定の大きさおよび厚さのサファイアウエハ40を用意する(図3(a))。このサファイアウエハ40は上記した第1の基板2となる基材であり、このサファイアウエハ40に貫通孔からなる電極取出し孔7a,7b,7cを機械加工、レーザー加工、超音波加工等によって形成する(同図(b))。
次いで、サファイアウエハ40の内側となる面に固定電極5を形成する(同図(c))。固定電極5は、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等によって形成される。
さらに、サファイアウエハ40の外側となる面で各電極取出し孔7a〜7cの周縁部とその内周面に密着増強膜22をスパッタリング等によって形成する(同図(d))。これによって第1の基板2が形成される。
次に、同じく両面を研磨した所定の大きさおよび厚さのサファイアウエハ41を用意する(図4(a))。このサファイアウエハ41は上記した第2の基板3となる基材であり、このサファイアウエハ41の内側となる面の中央に凹部42をフォトリソグラフィ、エッチングまたはエンドミルによって形成し(同図(b))、その内面に前記固定電極5と同様な材料および方法によって固定電極取出し用パッド部8と、可動電極取出し用パッド部10A,10Bを含む可動電極6を形成する(同図(c))。これによって第2の基板3が形成される。サファイアウエハ41の凹部42が形成された中央の薄肉部は、上記した第2の基板3のダイアフラム部3Aとなる部分であり、その外側の厚肉部は固定部3Bとなる部分である。
次に、サファイアウエハ40,41を洗浄した後、互いに重ね合わせて所定温度に加熱して直接接合することによりセンサ本体4を形成する(同図(d))。
次に、図5に示すようにプラズマ溶射装置45によって第1、第2の配線部材23,24を後述する方法によって形成する。なお、これらの配線部材23,24をプラズマ溶射法によって成膜する前処理工程として、その被膜の密着力を増大させるためにプラズマ溶射部の表面を化学腐食(chemical etching)等により粗面にしておいてもよい。
プラズマ溶射装置45による第1、第2の配線部材23,24の形成に当たっては、サファイアウエハ40の表面にマスク46を載置し、プラズマ溶射部以外の部分を覆う。次に、陽極と陰極との間に所定の電圧を印加して作動ガス(Ar)を高温高圧のプラズマガスとする。このプラズマガス中に導電材料からなる微細な金属粉30を搬送ガス(Ar)とともに送給して溶融する。そして、この溶けた金属粉30を溶射ガン47によってプラズマガス48とともに各電極取出し孔7a,7b,7cに向けて順次溶射することにより第1、第2の配線部材23,24を形成する。
ここで、図5は可動電極取出し孔7bに対して第2の配線部材24を成膜する場合を示している。金属粉30を可動電極取出し孔7bに向けて溶射すると、その一部は第1の基板2の表面および電極取出し孔7bの内周面に形成されている密着増強膜22に順次当って冷却、固化し堆積することにより堆積層24a,24bをそれぞれ形成し、遂には互いに接合して一体化する(図1参照)。一方、密着増強膜22に当たらないで可動電極取出し孔7bを通過した金属粉30は、パッド部10Aの表面に当たると冷却、固化し堆積することにより堆積層24cを形成する。そして、この堆積層24cは溶融した金属粉30が飛んできて順次堆積させることにより徐々に成長して高くなり、遂にはキャビティ空間を横断して可動電極取出し孔7bの内周面に堆積した堆積層24bの下端と接合して一体化する。したがって、パッド部10Aと堆積層24aとは堆積層24bおよび堆積層24cを介して電気的に導通し、もって可動電極取出し孔7bへのプラズマ溶射法による第2の配線部材24の形成を終了する。
プラズマ溶射による可動電極取出し孔7bへの第2の配線部材24の形成工程が終了すると、同様に電極取出し孔7a,7cに対してもプラズマ溶射を順次行うことにより第1、第2の配線部材23,24をそれぞれ形成する(図4(e))。
第1、第2の配線部材23,24の膜厚は、通常10μm〜100μmである。金属粉30の平均粒径は、通常10〜50μm程度であるが、望ましくは10〜40μmのものが好ましく、さらには平均粒径を10μm以下、好ましくは0.5〜1μmにすると、より緻密で内部に気孔が殆ど存在せず基板や電極に対する密着力をより一層増大させることができる。また、粒径が小さいと孔径の小さい電極取出し孔にも溶射することができる。
プラズマ溶射法による第1、第2の配線部材23,24の形成工程が終了すると、プラズマ溶射装置45からウエハを取り出してエッチング、ダイシング、レーザー等によって複数個のセンサ20に切断分離し、もってセンサ20の製作を終了する。
このように、プラズマ溶射法によって第1、第2の配線部材23,24を形成すると、成膜速度が蒸着、スパッタリング、CVD、イオンプレーティング等に比べて格段に速いため成膜時間を大幅に短縮することができ、また10〜100μm程度の膜厚の厚い溶射被膜を容易に形成できることから、パッド部8,10A,10Bと第1、第2の配線部材23,24との電気的な接続が確実で、長寿命化を図ることができる。
また、一般にプラズマ溶射は大気中または減圧下で行えるため、蒸着装置、スパッタリング装置、CVD等に比べて取り扱いが容易である。
また、溶融した一つひとつの金属粉30は粒径が通常10〜50μm程度と非常に小さく、したがって熱容量も小さく、パッド部8,10A,10B上に順次堆積して堆積層23c,24cを形成するため、図6、図7に示した従来の半田ペースト12を用いて接続ピン11A〜11Cをパッド部に接続する方式に比べてダイアフラム部3Aに対するマクロ的な熱的影響を著しく軽減することができる。それ故、ダイアフラム部3Aに熱歪みが殆ど生じず、センサ20としての検出精度を向上させることができる。
さらに、プラズマ溶射法は、Ar等の不活性ガスを利用しているためクリーン度が高く、金属粉30の酸化が少なく、制御性が高い等の優れた特長をも有している。
また、上記した実施の形態では、溶射法として通常のプラズマ溶射法を用いて第1、第2の配線部材23,24を形成した例を示したが、本発明はこれに何ら特定されるものではなく、ガスの燃焼を利用したフレーム溶射、ガス爆発を利用した爆発溶射、金属ワイヤ間のアーク放電を利用したアーク溶射、金属ワイヤの放電爆発を利用した線爆溶射、マイクロプラズマ溶射等によって形成してもよい。
また、上記した実施の形態では、第2の基板3にキャビティ形成用凹部を形成した例を示したが、これに限らず第1の基板2にのみ、または第1、第2の基板2,3にキャビティ形成用凹部を形成してもよい。
本実施の形態ではダイアフラム部3Aを有する静電容量式圧力センサ20に適用した例を示したが、必ずしもダイアフラム部3Aを備えないもので、固定部3Bを圧縮可能な薄肉に形成し、この固定部3Bの圧縮変形によって電極5,6間の静電容量変化を検出するようにした静電容量式圧力センサであってもよい。また、圧力センサに限らず加速度センサ等の他のセンサに対しても適用することが可能である。
(a)、(b)は本発明を静電容量式圧力センサに適用した一実施の形態を示す断面図およびA−A線断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ図1のB部とC部の拡大図である。 (a)〜(d)はセンサの製造工程を説明するための図である。 (a)〜(e)はセンサの製造工程を説明するための図である。 プラズマ溶射法による配線部材の形成工程を説明するための図である。 静電容量式圧力センサの従来例を示す断面図である。 図6のVII −VII 線断面図である。
符号の説明
1…静電容量式圧力センサ、2…第1の基板、3…第2の基板、3A…ダイアフラム部、3B…固定部、4…センサ本体、5…固定電極、6…可動電極、7a〜7c…電極取出し孔、8,10A,10B…パッド部、20…静電容量式圧力センサ、21…キャビティ、23…第1の配線部材、24…第2の配線部材、23a,23b,23c,24a,24b,24c…堆積層、30…金属粉、40,41…サファイアウエハ、45…プラズマ溶射装置。

Claims (1)

  1. いずれか一方の基板に貫通孔からなる電極取出し孔が形成され、また少なくともいずれか一方の基板の内面にキャビティ形成用凹部が形成された第1、第2の基板とを備え、これらの基板の内面に電極を前記キャビティ形成用凹部を挟んで対向するようにそれぞれ形成する工程と、
    前記電極取出し孔が形成されている方の基板の前記電極取出し孔の外面周縁部と内周面に密着増強膜を形成する工程と、
    前記第1、第2の基板を互いに接合することによりこれら基板の内面間にキャビティを形成する工程と、
    導電材料からなる微細な金属粉を溶射によって前記電極取出し孔からキャビティ内の前記第2の基板の電極に向けて溶射し、前記金属粉を前記第1の基板の表面および電極取出し孔の内周面に堆積させて堆積層をそれぞれ形成して遂には互いに接合して一体化する一方、前記第2の基板の電極上に順次堆積させることにより堆積層を成長させ、前記キャビティ空間を横断して前記電極取出し孔の内周面に堆積した前記金属粉の堆積層の下端と接合して一体化することで前記第1の基板の外面、前記電極取出し孔の内面、前記電極取出し孔と前記第2の基板の電極との間のキャビティ空間を横断して前記第2の基板の電極の表面上に電気的に導通するように堆積させることにより、前記電極と前記第1の基板の外面との間を前記金属粉の堆積層によって電気的に接続する工程と、
    を備えたことを特徴とするセンサの電極取出し方法。
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