JP4502493B2 - 酸化亜鉛質焼結体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化亜鉛を主成分として用いられるバリスタ、表面弾性波フィルターなどの圧電体、スパッタリングターゲット材、ゼーベック効果を利用した熱電材料などに好適な酸化亜鉛質焼結体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛質焼結体が様々な電子部品に応用されている。例えば、酸化亜鉛(ZnO)にBi2O3、Sb2O3、MnO2等を添加し、焼成した焼結体はバリスタと呼ばれ、電流−電圧特性が大きな非直線性を示すために異常電圧吸収素子、避雷器などに利用されており、また、同時に酸化亜鉛単独あるいは微量のLi2Oを添加して圧電体として利用することが検討されている。さらに、酸化亜鉛(ZnO)に微量のAl2O3、In2O3を添加して焼成することで焼結体の抵抗率を低減することができ、スパッタリングターゲット材、あるいはゼーベック効果を利用した熱電材料への応用が期待されている。
【0003】
酸化亜鉛結晶は結晶軸方向(結晶面)によって諸特性の異方性を有し、例えば、酸化亜鉛結晶をc面に配向させることによってc軸方向の圧電特性が向上することが知られている。また、特公平4−48746号公報では、酸化亜鉛結晶をc軸方向に配向させて焼結体の向きによって異なるバリスタ特性を有する酸化亜鉛質焼結体を作製できることが記載されている。さらに、特開平6−340468号公報では、プレス面と垂直な側面が広く、プレス面が厚みをなすような成形体を作製できる金型を用いてプレス成形によって板状の成形体を作製することによって該成形体の主平面を(101)面に配向させることができ、該主平面での抵抗率のばらつきを小さくして低抵抗化できることからスパッタリングターゲットとして良好な性能を有することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特公平4−48746号公報や特開平6−340468号公報等の従来の酸化亜鉛質焼結体では、いずれもc面((00l)面)方向に配向させることはできても、c面と垂直なa軸方向(a面)、特に高い導電性を有する(110)面方向の向きはランダムであり、(110)面に配向した焼結体を作製することはできなかった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、導電率、圧電特性、バリスタ特性等の電気的特性を高めることができる(110)面を配向した酸化亜鉛質焼結体およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸化亜鉛結晶を(110)面に配向させる方法について検討した結果、酸化亜鉛粉末に溶媒を加えたスラリーに対して特定方向に高い磁場を印加することによって、磁場を印加する向きに(110)面が優先的に配向した成形体を作製でき、該成形体を焼成することにより、(110)面に配向した配向面を有する酸化亜鉛質焼結体を作製できることを知見した。
【0007】
即ち、本発明の酸化亜鉛質焼結体は、酸化亜鉛を主成分とするものであって、該焼結体の特定面でのX線回折ピークにおいてI(110)/(I(110)+I(002)+I(101))(ただし、I(hkl)は各結晶面のピーク強度)で表される配向度f1が0.24以上であることを特徴とするものである。
【0008】
また、前記特定面での配向度f1と、該特定面から0.1mm研磨した面における配向度f2との比(f2/f1)が0.8以上であること、相対密度が90%以上であること、前記特定面と平行な面にて観察される主結晶の平均粒径が0.5〜10μmであることが望ましい。
【0009】
さらに、本発明の酸化亜鉛質焼結体の製造方法は、酸化亜鉛を主成分として含有する粉末によってスラリーを作製し、該スラリーに対して特定方向に1T以上の磁場を印加して成形した後、焼成することを特徴とするものである。
【0010】
ここで、前記酸化亜鉛を主成分として含有する粉末の平均粒径が0.5〜2.0μmであることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の酸化亜鉛質焼結体は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、六方晶からなるものであり、特に、ZnOを95重量%以上含有するものからなる。また、焼結体中には、Bi2O3、Sb2O3、MnO2、CoO、Cr2O3等の副成分が総量で5重量%以下含有されていてもよく、該副成分のうち、Bi2O3、Sb2O3、MnO2等は、特に、ZnO主結晶の粒界に存在して大きな非直線性の電流−電圧特性を示すバリスタ特性を発生させるために、Li2O等は、特に焼結体の強誘電性を高めるために、Al2O3、Cr2O3、In2O3等は、特に焼結体の導電率を高めるために添加され、特にLi2O、Al2O3、Cr2O3、In2O3等は酸化亜鉛主結晶内に固溶した状態で含有されることが望ましい。
【0012】
本発明によれば、上記焼結体が特定面でのX線回折ピークにおいて、I(110)/(I(110)+I(002)+I(101))(ただし、I(hkl)は各結晶面のピーク強度)で表される配向度f1が0.24以上、特に0.30以上、さらに0.40以上である、すなわち特定面と垂直な方向に(110)結晶面が配向していることが大きな特徴であり、これによって上記焼結体の抵抗率を著しく低減させることが可能になる。なお、本発明における特定面とは焼結体断面でも焼結体表面でもよい。
【0013】
なお、前記焼結体の(110)面に配向した面には(002)面(c面)のピーク強度が低く、(110)面に配向した面と垂直な面では相対的にc面が配向した構造からなり、かかるc面に配向した面と垂直なc軸方向では、特に、圧電特性等が向上する。
【0014】
さらに、前記焼結体の組織の均一性を高めて、例えば、焼結体をスパッタリングターゲットとして用いる場合、ターゲット表面がスパッタリングによって浸食されても均一な導電性と密度を得るために、焼結体表面の配向度f1と、該焼結体の配向度f1測定面から0.1mm研磨した面における配向度f2との比(f2/f1)が0.8以上であることが望ましい。
【0015】
また、焼結体のバリスタ特性、圧電特性、導電性、機械的強度等を高めるためには、焼結体の相対密度が90%以上、特に92%以上であることが望ましい。
【0016】
さらに、焼結体の加工性、機械的特性を高め、電気的性質の安定性を高めるために、前記(110)面に配向した面のSEM写真にて観察される酸化亜鉛を主成分とする主結晶の平均粒径が0.5〜10μmであることが望ましい。なお、平均粒径の測定はルーゼックス画像解析法に基づく値であり、例えば、観察される主結晶が扁平形状である場合には、長径と短径から面積を求め、円に換算したときの直径となる。
【0017】
さらに、この焼結体を、例えば、バリスタ、圧電体、熱電素子等の電子部品として用いる場合には、該焼結体を特に厚み5mm以下、さらに3mm以下の板状体とし、該板状体の主平面を(110)面に配向させる、すなわち主平面にて測定したX線回折ピークのf1を高めることによって板状体の主平面での導電率を高めることができ、特にスパッタリングターゲットや熱電変換素子等として好適に使用することができる。または該板状体の側面の一方向を(110)面に配向させてその両面に電極を形成することによって板状体の主平面での圧電性を高めることができ、圧電素子として好適に使用できる。さらに、酸化亜鉛はc軸方向に結晶成長しやすいために本発明における焼結体でも組織、すなわち粒界の異方性が現れ、バリスタ特性としても異方性を有する材料を作製することができる。
【0018】
(製造方法)
次に、本発明の酸化亜鉛質焼結体の製造方法について説明する。
まず、例えば、平均粒径0.5〜2.0μmの酸化亜鉛原料粉末と上述した焼結助剤成分原料とを準備する。各原料としては、各金属の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩等の粉末が使用可能であり、その他にも金属アルコキシド、金属コロイド溶液等を用いてもよい。
【0019】
これらセラミック原料を調合、混合するか、または、公知の共沈法、ゾルゲル法、水熱合成法等の処理を行った後、所望により、700〜1000℃にて仮焼し、所望により粉砕する。この粉末に、所定量の溶媒を添加して、これらの混合物を、例えば、ボールミル等にて混合してスラリーを作製する。溶媒としては、水、イソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール類、アセトン等が使用可能であり、特に安全性、対環境面では水が望ましい。また、溶媒とともにポリビニルアルコール(PVA)等の有機バインダや可塑剤を加えてもよく、PVAは分散剤としての機能をも有し、後述する粉末の配向性を高める働きをなす。なお、スラリーの100sec-1での粘度は0.3〜0.7Pa・s、特に0.4〜0.6Pa・sであることが望ましい。
【0020】
さらに、粉末の凝集を抑制するとともに、粉末のスラリー中の分散性を高め、かつ粉末を後述する磁場中で容易に変位させるために、スラリー内に含有される酸化亜鉛粉末の平均粒径は0.5〜2.0μm、特に、0.5〜1.0μm、また、比表面積(BET値)が10m3/g以下であることが望ましい。なお、仮焼粉末の平均粒径とは、マイクロトラック法によって求められるd50値の意味である。
【0021】
次に、上記スラリーに特定の磁場を印加した状態で成形を行う。
ここで、印加する磁場の強さは、仮焼粉末を所望の向きに変位させるためには、1T以上、特に9T以上、さらに11T以上であることが重要である。かかる磁場を発生させる装置としては、例えば高磁場を発生できる超伝導磁石を備えた磁場発生装置を使用することが望ましい。印加する磁場が1Tより小さいと仮焼粉末が所定の方向に配向しない。
【0022】
また、成形方法は、スラリーを用いて成形する成形法、例えば、鋳込成形法、射出成形法、押出成形法やドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成形法が採用できる。
【0023】
このとき、磁場の印加方向と垂直な面に酸化亜鉛粉末の(110)面が配向するように配列し、このような焼結体においては(110)配向面での抵抗率を下げることができる。なお、磁場による粒子配向機構は明確にはわからないが、酸化亜鉛の場合、磁場の印加方向に対して平行な方向に(110)面が配向し、この面においては、特にc面((002)面)のピーク強度が極端に小さくなるように配向する。
【0024】
また、上記磁場中では、例えば、仮焼粉末中の酸化亜鉛以外の副生成物も印加磁場に対して特定の方向に配向することが望ましく、これによって、後述する焼成時のc軸方向の粒成長を促進して焼結体の配向度を高めることができる。
【0025】
なお、磁場中における粒子の配向は極めて短時間で完了するが、成形体中の仮焼粉末の配向度を維持するためには、スラリー中の溶媒が揮発してスラリーが固化し、粉末が流動せず固定される硬さまで磁場を印加することが望ましい。このために、成形体をなすスラリーの固化を早めるために、スラリー中に紫外線硬化性樹脂を含有して磁場を印加してから紫外線を照射させることによりスラリーの固化を早めたり、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を添加して磁場を印加してから温度を変化させることでスラリーの固化を早めることができる。
【0026】
さらに、上述した結晶配向法では、表面のみならず成形体の内部にまでわたって容易に主結晶の配向度を高めることができ、主結晶の(110)面が磁場の印加方向と垂直な面に揃うように特定面に配向した成形体を作製することができる。
【0027】
その後、得られた成形体を、所望により、所定形状に加工し、脱バインダー処理した後、例えば、800〜1400℃、特に1000〜1400℃の温度で、特に1〜5時間焼成することにより酸化亜鉛質焼結体を作製することができる。
【0028】
本発明によれば、上述した結晶配向法によって、仮焼粉末が特定面に配向しているために、焼成によっても結晶の粒成長速度が速いc軸が優先的に成長して、主結晶の配向度をさらに高めることができる。
【0029】
また、本発明の方法によれば、ホットプレス等に比べて任意の形状の成形体および焼結体を作製することができ、また、焼結体中の主結晶の大きさおよび向きを揃えて、高く、かつばらつきの少ない圧電、導電、熱電さらにはバリスタ特性を得ることができる。
【0030】
さらに、本発明によれば、焼結体の密度を高めて機械的強度を高めるために、上記焼成後HIP(熱間静水圧プレス)等の高温、高圧下での熱処理を行うこともできる。
【0031】
【実施例】
(実施例1)
純度99.9%のZnO粉末に対して、Bi2O3粉末を0.5モル%、Sb2O3、MnO、CoO粉末をそれぞれ0.25モル%を添加、混合し、大気中、750℃で、2時間仮焼した仮焼粉末を作製した。この仮焼粉末をボールミルにて24時間粉砕したのち、マイクロトラック法により平均粒径を測定したところ、0.7μm、BET値は5.2m2/gであった。この粉末100gに対して、固体(仮焼粉末)含有率が40体積%となるように、アクリル系樹脂を1.5重量%、溶媒として水を添加し、ボールミルにて混合してスラリーを調製した。スラリーの粘度は100sec-1において0.4Pa・sであった。このスラリーを内径50mmの多孔質の石膏型に10cc(厚み5mm)注ぎ、ボア径100mm、10Tの磁場が発生可能な冷凍機型磁場装置中に入れて、スラリーの厚み方向が磁場の印加方向に対して平行となるように10Tの磁場を印加した状態で鋳込み成形を行った。
【0032】
得られた成形体は石膏から脱型し、大気中、500℃で脱バインダーし、大気中、1050℃で2時間焼成した。
【0033】
得られた焼結体の主平面の5カ所にてX線回折測定を行い、そのチャートから下記の式に基づくf値の平均値を(110)面の配向度f1として算出した結果、0.42であった。
f=I(110)/(I(110)+I(002)+I(101))
また、このX線回折測定面からそれぞれ0.1mmずつ研磨した面について同様に配向度f2を測定し、その比f2/f1を算出したところ、0.97であった。なお、そのXRDチャートの一例を図1に示した。
【0034】
さらに、得られた試料を3mm×3mm×厚さ1mmに加工し、電極を焼き付けた後、バリスタ特性を評価した結果、主平面内((110)配向面)を上下面に持つ試料ではバリスタ電圧50V(1mA)、α値は35、一方主平面を側面にもつ試料ではバリスタ電圧120V(1mA)、α値は38が得られた。
【0035】
(実施例2)
純度99.9%のZnO粉末に対して、Li2CO3粉末を2.3重量%添加、混合し、大気中、700℃で2時間仮焼した仮焼粉末を作製した。この仮焼粉末をボールミルにて24時間粉砕した粉末について、マイクロトラック法により平均粒径を測定したところ、0.7μm、BET値は5.4m2/gであった。この粉末100gに対して、実施例1と同様に100sec-1での粘度0.4Pa・sのスラリーを調製し実施例1と同様に成形体を作製した後、大気中1000℃で2時間焼成した。
【0036】
得られた焼結体に対して、実施例1と同様にf1値およびf2/f1値を測定した結果、それぞれ0.40、0.99であった。また、この試料を3mm×3mm×厚さ0.5mmに加工して、その両面に銀電極を形成し、強誘電特性特性解析装置にて自発分極率を求め、主平面内((110)配向面)を上下面に持つ試料では自発分極は持たず、主平面を側面にもつ試料では自発分極率0.5μC/cm2が得られた。
【0037】
(実施例3)
純度99.9%のZnO粉末に対して、Al2O3粉末を5重量%添加、混合し、大気中、850℃で、2時間仮焼した仮焼粉末を作製した。この仮焼粉末を24時間粉砕した後の粉末について、マイクロトラック法により平均粒径を測定したところ、0.7μm、BET値は5.2m2/gであった。この粉末100gに対して、実施例1と同様に100sec-1での粘度0.5Pa・sのスラリーを調製し、実施例1と同様に成形体を作製した後、大気中、1350℃で4時間焼成した。
【0038】
得られた焼結体に対して、実施例1と同様にf1値およびf2/f1値を測定した結果、それぞれ0.41、0.97であった。また、得られた試料を3mm×3mm×厚さ1mmに加工して、その両面に銀電極パターンを形成し、4端子法にて主平面表面方向および主平面を両面に持つ厚み方向、主平面を側面に持つ厚み方向の抵抗率を測定した結果、主平面表面方向0.1Ω・cm、主平面を両面に持つ厚さ方向0.2Ω・cm、主平面を側面に持つ厚さ方向は1.5Ω・cmであった。さらに、この試料を0.1mm研磨した後、上記同様に主平面表面方向の抵抗率を測定した結果、抵抗率は0.1Ω・cmであり、スパッタリングターゲットとして用いる場合、ターゲット面が削れても均一な特性を維持できることが示唆された。
【0039】
(比較例)
実施例3と同じ組成からなり板状形状の酸化亜鉛粉末をプレス成形にて4mm×4mm×厚さ20mmの厚み方向に長い成形体を作製し、実施例3と同様に焼成した焼結体を作製した。実施例3と同様に評価した結果、配向度f1は0.21であり、この面から0.1mm研磨した研磨面での配向度f2との比(f2/f1)は0.75であった。
【0040】
さらに、この試料の導電率を実施例3と同様に評価した結果、表面で0.8Ω・cmであり、厚み方向で1.5Ω・cmであった。また、この焼結体の配向度f2値を測定した研磨面における表面での導電率は、1.1Ω・cmであった。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明の酸化亜鉛質焼結体によれば、酸化亜鉛粉末に溶媒を加えたスラリーに対して特定方向に高い磁場を印加することによって、磁場を印加する向きに(110)面が優先的に配向した成形体を作製でき、該成形体を焼成することにより、(110)面に配向した配向面を有する酸化亜鉛質焼結体を作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化亜鉛質焼結体の一例である実施例1の焼結体のX線回折チャートである。
【符号の説明】
2θ X線回折角
I(hkl) (hkl)結晶面のピーク強度
Claims (6)
- 酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛質焼結体であって、該焼結体の特定面でのX線回折ピークにおいてI(110)/(I(110)+I(002)+I(101))(ただし、I(hkl)は各結晶面のピーク強度)で表される配向度f1が0.24以上であることを特徴とする酸化亜鉛質焼結体。
- 前記特定面での配向度f1と、該特定面から0.1mm研磨した面における配向度f2との比(f2/f1)が0.8以上であることを特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛質焼結体。
- 相対密度が90%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の酸化亜鉛質焼結体。
- 前記特定面と平行な面にて観察される酸化亜鉛主結晶の平均粒径が0.5〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の酸化亜鉛質焼結体。
- 酸化亜鉛を主成分として含有する粉末によってスラリーを作製し、該スラリーに対して特定方向に1T以上の磁場を印加して成形した後、焼成することを特徴とする酸化亜鉛質焼結体の製造方法。
- 前記酸化亜鉛を主成分として含有する粉末の平均粒径が0.5〜2.0μmであることを特徴とする請求項5記載の酸化亜鉛質焼結体の製造方法。
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