JP4501177B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液二次電池に関し、特に高性能電気自動車やハイブリッド自動車等の駆動用電源として用いられる大電流による放電が可能な非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境汚染及び地球温暖化の問題について世界各国で関心が高まっており、このような問題に対して大きな効果を発揮すると考えられている高性能電気自動車や駆動源としてガソリンによるエンジンと電気によるモータとを適宜切り換えて走行する、いわゆるハイブリッド自動車の普及がその対策の一つとして要請されている。かかる要請に伴い、これらの駆動源となるモータに使用する高性能二次電池の開発が進められている。
【0003】
上述した二次電池としては、リチウム含有化合物を正極に用い、リチウムをドープかつ脱ドープすることが可能な負極材料を負極に用いられてなる非水電解液二次電池が軽量かつ高容量であり、また携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等の携帯用電子機器の駆動用電源として実用化され、普及されているため、高性能電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用電源用途としてもその実用化が期待されている。電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用電源として用いられる二次電池には、軽量でしかも高容量であること、さらに耐久性が高く長寿命であることが要求される。また、自動車の駆動には駆動源たるモータに非常に大きい電流を供給する必要があるため、その電源として用いられる二次電池は大電流での放電が可能なこと、すなわち高出力であることが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の非水電解液二次電池は、長時間にわたって使用すると徐々に内部抵抗が上昇するため、その出力が次第に低下するという問題がある。非水電解液二次電池の出力の低下は、携帯用電子機器の駆動電源として用いる場合には実用上大きな支障とはならないが、電気自動車やハイブリッド自動車等の高出力が求められる用途において駆動用電源として用いる場合にはモータに必要な電流を供給し得なくなるという重大な問題となる。このため、非水電解液二次電池に対しては、電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用電源として用いる場合、高出力を維持しつつ長時間にわたって使用可能とするために、内部抵抗の上昇を抑えることが必要となる。
【0005】
そこで、本発明は、長時間にわたって使用した場合に生じる内部抵抗の上昇を抑制した非水電解液二次電池を提供するをことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係る非水電解液二次電池は、リチウムマンガン複合酸化物を含有する帯状の正極と、リチウムをドープかつ脱ドープすることが可能な炭素材料を含有する帯状の負極との間に、微多孔性ポリオレフィンよりなるセパレータを介在させて、多数回巻回した渦巻式電極体を、非水溶媒に電解質塩が溶解されてなる非水電解液と共に、外装容器に収容し、封口してなり、非水電解液は、1−ナフトール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、カテコールモノエチルエーテル、カテコールジエチルエーテルから選ばれる1種類以上の添加剤を含有している。
【0007】
上述した構成を有する本発明に係る非水電解液二次電池は、非水電解液に1−ナフトール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、カテコールモノエチルエーテル、カテコールジエチルエーテルを含有することにより、長時間にわたって使用した場合に生じる内部抵抗の上昇が抑制される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る非水電解液二次電池の具体的な実施の形態について、詳細に説明する。本実施の形態にかかる非水電解液二次電池1は、図1に示すように、正極活物質を含有する正極塗料が塗布されてなる正極2と、負極活物質を含有する負極塗料が塗布されてなる負極3と、これら正極2及び負極3の間に介在されるセパレータ4とが積層されかつ渦巻状に巻回された状態で、非水電解液とともに円筒状の金属製電池缶5内に収納され、この電池缶5の開口部に金属製の蓋体6をかしめ付けて密閉されて構成される。非水電解液二次電池1においては、正極2及び負極3は正極リード7及び負極リード8によってそれぞれ電池缶5又は蓋体6に接続され、これら電池缶5又は蓋体6と正極リード7又は負極リード8とを介して外部から導通される。
【0009】
なお、非水電解液二次電池1は、その形状が上述したような円筒形状を呈する電池に限定されないことは勿論であり、他の形状、例えば角形、コイン型、ボタン型等を呈する電池であってもよい。また、上述した構成の非水電解液二次電池1においては、例えば過充電等の異常時に電池の内圧上昇に応じて電池内で電流を遮断する電流遮断機構を設けて安全性の向上を図る構造とするものであってもよい。
【0010】
非水電解液二次電池1においては、正極2に使用する正極活物質として、リチウム含有化合物が用いられる。リチウム含有化合物としては、LixMO2(式中Mは1種類以上の遷移金属を表し、xは、0.05≦x≦1.10である。)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物があげられ、なかでもLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4等が好ましい。このようなリチウム遷移金属複合酸化物は、例えばリチウム、コバルト、ニッケル、マンガンの炭素塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物等を出発原料とし、これらを組成に応じた量で混合し、600℃〜1000℃の温度範囲で焼成することにより得られる。
【0011】
負極3に使用する負極活物質としては、炭素材料が用いられる。炭素材料としては、リチウムをドープかつ脱ドープすることが可能なものであればよく、2000℃以下の比較的低い温度で焼成して得られる低結晶性炭素材料や、結晶化しやすい原料を3000℃近くの高温で処理した人造黒鉛や天然黒鉛等の高結晶性炭素材料が用いられる。また、炭素材料としては、上述したものの他に、例えば熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等を使用する。
【0012】
非水電解液は、有機溶媒と、この有機溶媒に溶解した電解質と、フェノール又はフェノールのアルキルエーテル、或いはこれらを混合した添加剤とから調整されてなる。
【0013】
有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えばエチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネートやジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトンやγ−バレロラクトン等の環状エステル、酢酸エチルやプロピオン酸メチル等の鎖状エステル、テトラヒドロフランや1,2−ジメトキシエタン等のエーテル等をあげることができる。上述した有機溶媒は、1種を単独で使用しても、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0014】
上述した有機溶媒に溶解される電解質としては、溶媒に溶解しかつイオン伝導性を示すリチウム塩であれば特に限定されるものではなく、例えばLiPF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO4、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3等をあげることができる。上述した電解質は、1種を単独で使用しても、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0015】
また、添加剤として選ばれるフェノールとしては、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール、カテコール、レゾルシノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等をあげることができる。なお、本実施の形態にかかる非水電解液二次電池において添加剤として選ばれるフェノールは、上述したものに限定されない。
【0016】
添加剤として選ばれるフェノールのアルキルエーテルとしては、アニソール、フェネトール、o−クレゾールメチルエーテル、1−ナフトールメチルエーテル、1−ナフトールエチルエーテル、1−ナフトール−n−プロピルエーテル、1−ナフトール−n−ブチルエーテル、2−ナフトールメチルエーテル、カテコールモノメチルエーテル、カテコールジメチルエーテル、カテコールモノエチルエーテル、カテコールジエチルエーテル、カテコールモノ−n−プロピルエーテル、カテコールジ−n−プロピルエーテル、カテコールモノ−n−ブチルエーテル、カテコールジ−n−ブチルエーテル、レゾルシノールモノメチルエーテル、レゾルシノールジメチルエーテル、レゾルシノールモノエチルエーテル等をあげることができる。なお、本実施の形態にかかる非水電解液二次電池において添加剤として選ばれるフェノールのアルキルエーテルは、上述したものに限定されない。
【0017】
水電解液には、上述した添加剤を非水電解液に対して0.01重量%〜5重量%含有させることが好ましく、さらには0.02重量%〜2重量%含有させることがより好ましい。
【0018】
なお、非水電解液二次電池1においては、添加剤としてフェノールから選ばれた少なくとも1種の化合物又は、多価フェノールのアルキルエーテルから選ばれた少なくとも1種の化合物を添加剤として使用する場合が特に長時間使用による内部抵抗の抑制に対して効果的である。
【0019】
また、非水電解質二次電池1においては、上述した添加剤を含有した非水電解液を、炭素材料が活物質として使用された負極に対して使用することで、リチウム金属を用いた負極に対して使用した場合に比してサイクル容量維持率が高くなる。
【0020】
非水電解液二次電池1は、上述したようなフェノール又はフェノールのアルキルエーテル、或いはこれらを混合したものを添加物として非水電解液に含有させることにより、長時間使用による内部抵抗の上昇を抑制し、高出力二次電池の長寿命化が達成される。
【0021】
【実施例】
本発明に係る非水電解液二次電池について、以下にさらに具体的な実施例及び比較例、本発明に係る非水電解液二次電池の参考例を示して説明する。なお、発明の趣旨を越えない限り、本発明は以下の例に限定されるものではない。
【0022】
参考例1
まず、正極を以下のようにして作製した。
【0023】
正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔に、正極活物質となるLiMn2O4の粉末90重量部、導電助剤となる黒鉛粉末6重量部及び結着剤となるポリフッ化ビニリデン4重量部の混合物をN−メチル−2−ピロリドンに分散したスラリーを塗布し、乾燥後、ローラプレス機によりプレスして帯状の正極とした。
【0024】
また、負極を以下のようにして作製した。
【0025】
負極集電体となる厚さ15μmの銅箔に、負極活物質となる黒鉛粉末90重量部及び結着剤となるポリフッ化ビニリデン10重量部の混合物をN−メチル−2−ピロリドンに分散したスラリーを塗布し、乾燥後、ローラプレス機によりプレスして帯状の負極とした。
【0026】
上述したように作製した正極と負極とを、厚さが25μmの微多孔性ポリプロピレンフィルムをセパレータとして介在させて積層し、多数回巻回することで渦巻式電極体とした。この渦巻式電極体の上下両面に絶縁板を配置してニッケル鍍金を施した鉄製の電池缶内に収納し、正極、負極の集電を行うため、正極集電体からアルミニウム製正極リードを導出して鉄製の蓋体に、負極集電体からニッケル製負極リードを導出して電池缶に溶接した。電池缶内には、非水電解液としてLiPF6を1Mの濃度で溶解したエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(1/1vol%)に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.2重量%の含有量となるよう添加したものを注入した。そして、電池缶と蓋体とを封口ガスケットを介してかしめ付けることで蓋体を固定し、直径18mm、高さ65mmの円筒型電池を作製した。
【0027】
参考例2乃至参考例5
非水電解液に添加剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを表1に示す含有量となるように添加した以外は、参考例1と同じようにして各実施例の円筒型電池を作製した。
【0028】
参考例6、参考例10、実施例7乃至実施例9、実施例11、実施例12
非水電解液に添加剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加する代わりに、以下の表1において示す含有量の各種添加剤を添加した以外は、参考例1と同じようにして各実施例の円筒型電池を作製した。
【0029】
実験例1及び実験例2
非水電解液に添加剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを表1に示す含有量となるように添加した以外は、参考例1と同じようにして各実験例の円筒型電池を作製した。
【0030】
比較例1
非水電解液に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加せず、また他の添加剤も添加しない以外は、参考例1と同じようにして比較例1の円筒型電池を作製した。
【0031】
比較例2乃至比較例3
非水電解液に添加剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加する代わりに、以下の表1において示す含有量の各種添加剤を添加した以外は、参考例1と同じようにして各比較例の円筒型電池を作製した。
【0032】
評価
上述したように作製した参考例1乃至参考例6、参考例10、実施例7乃至実施例9、実施例11、実施例12の円筒型電池、実験例1乃至実験例2の円筒形電池及び、比較例1乃至比較例3の円筒型電池について、初期容量、初期内部抵抗を測定し、長期使用後の内部抵抗上昇量の評価を行った。
【0033】
なお、初期容量は、各実施例、各実験例及び各比較例の円筒形電池を充電電圧4.2V、充電電流1000mA、充電時間2.5時間という条件で充電を行った後、放電電流500mA、終止電圧2.75Vという条件で放電を行い、放電時の容量を初期容量とした。
【0034】
初期内部抵抗は、初期容量測定後の各実施例、各実験例及び各比較例の円筒形電池を充電電圧4.2V、充電電流1000mA、充電時間2.5時間という条件で充電を行った後、測定した内部抵抗を初期内部抵抗とした。
【0035】
長期使用後の内部抵抗上昇量は、初期内部抵抗測定後の各参考例、各実施例、各実験例及び各比較例の円筒形電池を充電電圧4.2V、充電電流1000mA、充電時間2.5時間という条件下での充電、放電電流500mA、終止電圧2.75Vという条件下での放電を1000サイクル繰り返し行い、さらに充電電圧4.2V、充電電流1000mA、充電電流2.5時間という条件下で充電を行った後、測定した内部抵抗を長期使用後の内部抵抗とした。こうして測定した長期使用後の内部抵抗から初期内部抵抗を差し引いて長期使用後の内部抵抗上昇量とした。
【0036】
なお、内部抵抗の測定は、LCRメータ(国洋電機工業社製 KC−523C)を用いて1kHzでのインピーダンスを測定することにより行った。測定結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示すように、参考例1乃至参考例6、参考例10、実施例7乃至実施例9、実施例11、実施例12、すなわちフェノール又はフェノールのアルキルエーテル、或いはこれらを混合したものを添加剤として使用した電池においては、長期使用後の内部抵抗上昇率が低く、なかでも多価フェノールのアルキルエーテルを添加剤として用いた実施例11及び実施例12は、1価フェノールのアルキルエーテルを添加剤として用いた他の各実施例に比して内部抵抗上昇率がさらに低く、優れた内部抵抗上昇抑制効果を示している。これに対し、非水電解液に添加剤が添加されていない比較例1、フェノールのアリールエーテルであるジフェニルエーテルを添加剤として使用した比較例2及びアルコールのアルキルエーテルであるエチレングリコールジエチルエーテルを添加剤として使用した比較例3においては、参考例1乃至参考例6、参考例10、実施例7乃至実施例9、実施例11、実施例12の電池に比して内部抵抗上昇率が高く、内部抵抗上昇の抑制の効果が見られない。
【0039】
実験例1、すなわち参考例1と同様の添加剤を使用しているが、その含有量を0.005重量%とした電池においては、上述した比較例ほどではないが内部抵抗上昇率が高い。実験例2、すなわち参考例1と同様の添加剤を使用しているが、その含有量を8重量%とした電池においては、初期容量がやや低下している。このことから、非水電解液二次電池においては、参考例1乃至参考例6、参考例10、実施例7乃至実施例9、実施例11、実施例12での含有量、すなわち0.01重量%〜5重量%が好ましいことがわかる。
【0040】
また、以下に示すように実施例13と比較例4のコイン型電池を作製し、フェノール又はフェノールのアルキルエーテル、或いはこれらを混合したものからなる添加剤と、この添加剤とともに使用する負極材料との関係でサイクル容量維持率の評価を行った。
【0041】
実施例13
参考例1と同様にLiMn2O4を正極活物質とする正極、黒鉛粉末を負極活物質とする負極及び添加剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.2重量%の含有量となるよう添加した非水電解液を使用した、直径20mm、高さ1.6mmのコイン型電池を6個作製した。
【0042】
比較例4
参考例1と同様にLiMn2O4を正極活物質とする正極及び添加剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.2重量%の含有量となるよう添加した非水電解液を使用するとともに、負極にリチウム金属を使用したコイン型電池を6個作製した。
【0043】
評価
上述したように作製した実施例13及び比較例4の各コイン型電池に対して充放電試験を行い、それぞれ維持率のよい2個を抽出しその平均を算出してサイクル容量維持率を評価した。なお、充放電試験は、充電電流2c(10mA)で電圧4.2Vまで急速充電を行った後、放電電流0.2c(1mA)で電圧3.0Vまで放電を行い、この充放電操作を70サイクルまで繰り返して行った。結果を図2に示す。
【0044】
図2に示すように、リチウム金属を負極に使用した比較例4と、黒鉛粉末を負極に使用した実施例13との間に容量維持率の差が顕著にあらわれ、負極にリチウム金属を使用すると急速な充電に不利なことがわかる。したがって、非水電解液二次電池においては、フェノール又はフェノールのアルキルエーテル、或いはこれらを混合したものを添加剤として添加した非水電解液の場合には、この非水電解液とともに使用する負極に炭素材料を用いることが良好であることが判断できる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る非水電解液二次電池によれば、非水電解液に1−ナフトール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、カテコールモノエチルエーテル、カテコールジエチルエーテルから選ばれる1種以上を添加剤として含有させることにより、電池を長時間にわたって使用した場合に生じる内部抵抗の上昇を抑制し、電池の長寿命化を図ることができる。また、本発明に係る非水電解液二次電池によれば、上述した添加剤が添加された非水電解液とともに電池を構成する負極の活物質に炭素材料を使用することで、サイクル容量維持率が向上し、急速な充電に対しても対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 非水電解液二次電池の構成を示す断面図である。
【図2】 容量維持率と使用する負極材料との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 非水電解液二次電池,2 正極,3 負極,4 セパレータ,5 電池缶,6 蓋体,
Claims (2)
- リチウムマンガン複合酸化物を含有する帯状の正極と、リチウムをドープかつ脱ドープすることが可能な炭素材料を含有する帯状の負極との間に、微多孔性ポリオレフィンよりなるセパレータを介在させて、多数回巻回した渦巻式電極体を、非水溶媒に電解質塩が溶解されてなる非水電解液と共に、外装容器に収容し、封口してなり、
上記非水電解液は、1−ナフトール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、カテコールモノエチルエーテル、カテコールジエチルエーテルから選ばれる1種類以上の添加剤を含有している非水電解液二次電池。 - 上記添加剤は、0.02重量%〜2重量%含有される請求項1に記載の非水電解液二次電池。
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