JP4499130B2 - 液体現像電子写真装置用ローラー - Google Patents
液体現像電子写真装置用ローラー Download PDFInfo
- Publication number
- JP4499130B2 JP4499130B2 JP2007102797A JP2007102797A JP4499130B2 JP 4499130 B2 JP4499130 B2 JP 4499130B2 JP 2007102797 A JP2007102797 A JP 2007102797A JP 2007102797 A JP2007102797 A JP 2007102797A JP 4499130 B2 JP4499130 B2 JP 4499130B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roller
- contact angle
- electrophotographic apparatus
- liquid
- carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Wet Developing In Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
この表面層は、通常、印刷時に液体現像剤に対する所定の濡れ状態となるようにフッ素系樹脂が用いられて形成されたりしており、液体現像剤に対する接触角が所定の値となるように調整されている。
しかし、この液体現像電子写真装置においては、このようなローラーが上記のような液体現像剤(キャリア)に接触される環境で用いられることから、表面層の液体現像剤に対する接触角がキャリアにより変化して液体現像剤の濡れ状態が変化してしまうという問題を有している。
さらに、ローラーの弾性体層の形成に用いられているゴムあるいは樹脂がキャリアによって膨潤するなどして弾性体層の体積変化を発生させてしまうという問題を有している。
そのため、液体現像電子写真装置用ローラーにおいては、表面層の濡れ状態や弾性体層の体積変化といったキャリアによる影響の抑制されたものが求められている。しかし、従来の液体現像電子写真装置用ローラーは、キャリアによる影響が十分抑制されておらず、上記のような要望を満足するものとなっていない。
すなわち、本発明は、前記課題を解決すべく、液体現像電子写真装置に用いられ、軸体の外周に基材層が周設され、該基材層の表面に液体現像剤と接触する表面層が形成されている液体現像電子写真装置用ローラーであって、パーフロロアルキルブロックと他ブロックとを有するブロック共重合体の一部が反応性官能基により置換された構造を有しているフッ素系樹脂とベース樹脂である熱可塑性ポリウレタンとが反応されてなる樹脂組成物により前記表面層が形成されていることを特徴とする液体現像電子写真装置用ローラーを提供する。
また、液体現像電子写真装置には、液体トナー貯留部Xに収容されている液体トナーYに外周面が接触され、回転することにより外周面に液体トナーを付着させて液膜を形成させて液体トナーを汲み上げるトナー汲み上げローラー4(アニロックスローラーともいう)と、該トナー汲み上げローラー4に周面を接触させて配置されトナー汲み上げローラー4の外周面に付着している液体トナーを平滑化させた状態で外周面に移し取るならしローラー5と、該ならしローラー5に周面を接触させて配置され、ならしローラー5から液体トナーを移し取って感光体1に供給するための現像ローラー6などが備えられたりしている。
さらに、液体現像電子写真装置には、現像ローラー6にバイアス電圧を印加するとともに電荷を与えてならしローラー5から供給された液体トナーを現像ローラー6においてキャリア層とトナー凝集層とに分離させる凝集ローラー7、現像ローラー6から感光体1に供給された液体トナーのキャリアを絞り取るためのスクィズローラー8、感光体1に接触して感光体1の表面を清浄に維持すべく感光体1表面を微細に研磨する研磨ローラー9や、現像ローラー6の表面を清浄化させるためのクリーニングブレード10や、感光体の表面を清浄化させるためのクリーニングブレード10’などが備えられたりしている。
本実施形態の現像ローラーは、軸体となる芯金の外周に基材層となる弾性体層が周設されている。
そして、この弾性体層により形成された基材層の外周側に現像ローラーの外表面を形成する表面層が形成されている。
前記弾性体層は、ポリエステルポリオールと二官能イソシアネートとを反応させたポリウレタンにより形成されている。このポリウレタンには、弾性体層が102〜106Ω・cmの体積抵抗率となるようにカーボンブラックが配合されている。
弾性体層が102〜106Ω・cmの体積抵抗率となるように形成されていることによりこのローラーを液体現像電子写真装置における現像ローラーに適した導電性とすることができる。
この弾性体層がJIS−A硬度が30〜60度とされているのは、30度未満の場合には、柔らかすぎて切削加工など表面の平滑性を調整することが困難となり、60度を超える場合には、硬すぎて良好なる現像性を発揮させることが困難となるばかりでなく、現像ローラーを回転させる際の駆動トルクが大きくなってしまうためである。
したがって、この現像ローラーにJIS−A硬度が30〜60度の弾性体層を形成させることにより、現像ローラーに適した表面平滑性を有しつつ良好なる現像性を低い駆動トルクにて回転可能な現像ローラーとすることができる。
なお、このJIS−A硬度とは、標準状態で測定されたJIS K 6253に規定されているタイプAデュロメータ硬さ(瞬時値)を意図している。
このポリエステルポリオールの原材料成分として、アジピン酸が用いられているのは、セバシン酸などの他のジカルボン酸が用いられる場合に比べてアジピン酸が用いられている場合には、キャリアによる弾性体層の体積変化をいっそう小さくさせることができ液体現像電子写真装置の印刷精度の低下をさらに抑制させ得る。
また、二官能グリコールとしては、炭素数が2〜6のものが好ましく、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、あるいは、3−メチルペンタンジオールのいずれかであることが好ましい。
この二官能グリコールを炭素数が2〜6のもの、特に、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、あるいは、3−メチルペンタンジオールのいずれかとした場合においては、キャリアによる弾性体層の体積変化をいっそう小さくさせることができ液体現像電子写真装置の印刷精度の低下をさらに抑制させ得る。
この二官能イソシアネートとしてトリレンジイソシアネートまたはキシレンジイソシアネートを用いることにより、キャリアによる弾性体層の体積変化をいっそう小さくさせることができ液体現像電子写真装置の印刷精度の低下をさらに抑制させ得る。
しかも、トリレンジイソシアネートまたはキシレンジイソシアネートを用いることにより、ジフェニルメタンジイソシアネートなどを用いる場合に比べて上記のポリエステルポリオールとの硬化反応を高い反応速度で実施させ得る。したがって、トリレンジイソシアネートまたはキシレンジイソシアネートを用いることにより効率的に製造可能な現像ローラーとさせ得る。
この表面層のベース樹脂としては、特に限定されないが、アクリル樹脂、あるいは、熱可塑性ポリウレタンが好ましく、特に、この熱可塑性ポリウレタンは、上記のごとく説明した弾性体層に対して優れた密着性と耐摺擦性、耐キャリア性とを有し、しかも、柔軟性に富むことからローラーの変形などに対する優れた追従性を示し、シワやはがれなどが発生しにくいという点において好ましい。中でもポリエステル系熱可塑性ポリウレタン、ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンあるいはポリカーボネート系ポリウレタンを用いることが好ましい。
このパーフロロアルキルブロックとポリイソシアネートブロックとは、フッ素系樹脂全体中におけるフッ素の割合が3〜80重量%となる比率でブロック共重合体を構成していることが好ましい。
また、前記反応性官能基としては、イソシアネート基、活性水素含有基でブロックされたイソシアネート基、アミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基などを例示することができ、中でも、予めベース樹脂、架橋剤、触媒などを混合した状態としつつも熱が加えられる以前における反応を抑制させ得る一液塗料として用いることができる点において、活性水素含有基でブロックされたイソシアネート基が好ましい。
なお、キャリアによって液体現像剤に対する接触角が変化することがよりいっそう抑制された表面層を形成させ得る点において、これらフッ素系樹脂に備えられている反応性官能基は多官能の反応性官能基であることが好ましい。
したがって、例えば、現像ローラーの表面層にフッ素系樹脂粒子を分散させることにより、この現像ローラーが用いられる液体現像電子写真装置を使用時における印刷性能に変動のない安定した印刷性能を有するものとさせ得る。
この用いるフッ素系樹脂粒子の平均粒子径がこのような範囲が好ましいのは、平均粒子径0.3μm未満のフッ素系樹脂粒子は、通常、市販されておらずフッ素系樹脂粒子自体の入手が困難で、入手できたとしても価格が高く液体現像電子写真装置用ローラーの製造コストを増大させてしまうおそれがあるためである。
すなわち、フッ素系樹脂粒子の平均粒子径が0.3μm以上であることが好ましいのは、液体現像電子写真装置用ローラーの製造コストの増大を抑制させ得るためである。
一方で平均粒子径の大きなフッ素系樹脂粒子は、入手は容易であるものの、一つのフッ素系樹脂粒子によって液体現像電子写真装置用ローラーの表面に形成されるフッ素系樹脂粒子の露出領域が大きなものとなりやすい。
したがって、液体現像電子写真装置用ローラーの表面にフッ素系樹脂粒子の露出領域を細かな分散状態で形成させることが困難となり、液体現像剤の濡れ状態の変化の抑制効果が十分に発揮されないおそれがある。
すなわち、フッ素系樹脂粒子の平均粒子径が3.0μm以下であることが好ましいのは、液体現像剤の濡れ状態の変化の抑制効果をより確実に発揮させ得るためである。
なお、この平均粒子径については、例えば、堀場製作所社より商品名「CAPA−700」として市販されている粒度分布測定装置などを用いてD50値を測定することにより求めることができる。
フッ素系樹脂粒子の表面層に占める割合が2.5〜20.4体積%であることが好ましいのは、表面層に分散されるフッ素系樹脂粒子の割合が2.5体積%未満の場合には、液体現像剤の濡れ状態の変化の抑制効果が十分発揮されないおそれがあり、一方で20.4体積%を超えて含有させてもそれ以上に液体現像剤の濡れ状態の変化の抑制効果を発揮させることが困難となるばかりでなく、液体現像電子写真装置用ローラーの表面粗さが大きくなってかえって液体現像電子写真装置の印刷性能を低下させるおそれがあるためである。
この架橋剤は、例えば、多官能の反応性官能基を有するフッ素系樹脂が用いられたフッ素改質剤とともに用いられることにより、架橋後の表面層の樹脂組成物中におけるフッ素系樹脂の分子運動がいっそう抑制されることになり、キャリアによって液体現像剤に対する接触角が変化することがよりいっそう抑制された表面層を形成させ得る。
このような熱可塑性ポリウレタンの架橋に用いる架橋剤としては、ベース樹脂に熱可塑性ポリウレタンを用いる場合には、この熱可塑性ポリウレタンのウレタン基、水酸基、カルボキシル基などの末端残基とアロファネートウレタンという化学結合を形成させ得る点からイソシアネート系のものが好適であり、中でも、活性水素を含有する化合物でイソシアネート基をブロックしたブロックイソシアネートは、予め熱可塑性ポリウレタンと混合した状態にしておいても、常温保存状態においては反応性を抑制させておくことができることから作り置きができる。したがって、表面層の形成時に、その都度、熱可塑性ポリウレタンと架橋剤とを必要量のみ配合したり、あるいは、必要量以上に配合してしまって廃棄せざるを得ない余剰材料が発生したりすることを防止することができる。すなわち、ローラーの製造における作業効率を向上させ得る点において特に好適である。
この表面層に用いるカーボンブラックとしては、ケッチェンブラックインターナショナル社より市販されている「ケッチェンブラック」、CABOT社の「VULCAN」などの他、一般にアセチレンブラックと称される高導電性カーボンブラックが好適である。
この芯金には、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ニッケル等の金属及びその合金からなるものや、これらに、溶融めっき、電解めっき、無電解めっきなどの手段によるめっきを施したものを用いることができ、より詳しくは、強度、耐久性に優れるステンレス鋼に、さらに導電性と基材層との密着性を高めるために無電解ニッケルめっきを施したものを用いることができる。
例えば、金型などを用いて芯金にポリウレタン弾性体を周設した後、弾性体層の表面を研磨して所定の表面平滑度に調整して基材層を形成することができる。
また、例えば、熱可塑性ポリウレタンを溶媒に溶解させフッ素改質剤やカーボンブラックを分散させたポリウレタン溶液を上記のようにして形成した基材層の表面にディップコートするなどして直接塗布して熱処理することによりポリウレタン溶液の溶剤を除去させつつ熱可塑性ポリウレタンとフッ素改質剤に用いられているフッ素系樹脂とを反応させて表面層を形成することができる。また、要すれば、このポリウレタン溶液にイソシアネート系架橋剤を配合しておいて熱可塑性ポリウレタンとフッ素系樹脂とを反応させつつ熱可塑性ポリウレタンを架橋させることもできる。
なお、この熱可塑性ポリウレタンを溶解させる溶媒としては、熱可塑性ポリウレタンに対する溶解性に優れ、弾性体層の膨潤を抑制し得る点において、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、イソプロピルアルコール、酢酸ブチル、酢酸エチルやこれらの混合溶媒を用いることが好ましい。
すなわち、本実施形態においては、液体現像電子写真装置の印刷精度を向上させ得る点において、他のローラーに比べて、より顕著な効果が得られることから液体現像電子写真装置用ローラーとして現像ローラーを例に説明したが、本発明の液体現像電子写真装置用ローラーとしては、トナー汲み上げローラー、ならしローラー、スクィズローラー、中間転写ローラーなど軸体の外周に基材層が周設され、該基材層の表面に液体現像剤と接触する表面層が形成されている液体現像電子写真装置用ローラー全般を意図している。
(基材層用ポリウレタン弾性体の配合検討)
(配合例1〜39)
表1に記載のポリオールとイソシアネートを硬化後に表1の硬度となるように配合してポリウレタン弾性体試料を作製した。
なお、表1に示す硬度は、標準状態で測定されたJIS K 6253に規定されているタイプAデュロメータ硬さ(JIS−A硬度)である。
作製した各配合のポリウレタン弾性体を幅30mm×長さ30mm×厚さ2mmに切断して直方体試料を作製し、作製した直方体試料をイソパラフィンを主成分とする炭化水素系キャリア(エクソンモービル社製、商品名「IsoparM」)に合計7日間浸漬させ、浸漬日数とともに各試料の体積がどのように変化するかを測定した。
なお、浸漬させる「IsoparM」の温度は、23℃と40℃との2通りで試験を行い、体積変化率については、幅、長さをノギスを用いて測定し、厚さをJIS K 6253に記載された方法に準じて測定して、初期体積に対する増分を百分率で表した。
表1に各配合例の23℃、40℃での浸漬試験(浸漬7日後)の体積変化率の結果を示す。
また、表2に、配合例1、28、34、38、39のポリウレタン弾性体試料について、浸漬後0.5、1、2、3、5、7日後の体積変化率の測定結果を示す。
また、このポリエステルポリオールとして、アジピン酸が用いられているものは、セバシン酸などの他のジカルボン酸が用いられる場合に比べて体積変化が小さく、二官能グリコールとしては、炭素数が2〜6のもの、特に、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、あるいは、3−メチルペンタンジオールのいずれかが用いられているものは、その他の二官能グリコールが用いられているものに比べて体積変化を生じにくいことがわかる。
さらに、このポリエステルポリオールと反応させる二官能イソシアネートとしてトリレンジイソシアネート(TDI)またはキシレンジイソシアネート(XDI)を用いることにより、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などを用いる場合に比べてキャリアによる弾性体層の体積変化を小さくさせ得ることもわかる。
ポリウレタン弾性体を芯金の外周に周設し、表面を研磨して所定寸法として基材層を形成した。次いで、表3に示す配合の熱可塑性ポリウレタン溶液を調整し前記基材層表面にディップコートして130℃×2時間の熱処理を実施することにより、熱可塑性ポリウレタンとフッ素改質剤のフッ素系樹脂とを反応させて表面層を形成し、実施例1の液体現像電子写真装置用ローラー(直径30mm)を作製した。
表面層を表3に示す配合とした以外は、実施例1と同様に液体現像電子写真装置用ローラーを作製した。
(初期接触角:動的接触角測定)
各実施例、比較例の液体現像電子写真装置用ローラーの表面にイソパラフィンを主成分とする炭化水素系キャリア(エクソンモービル社製、商品名「IsoparM」)を静かに滴下して接触角を測定し、次いで、この滴下されたキャリアにさらにキャリアを滴下して液体現像電子写真装置用ローラーの表面に形成された液滴の大きさを増大させつつその接触角を測定して前進接触角(θa)を測定した後に、この液滴を吸引しつつ接触角を測定して後退接触角(θr)を測定した。
より具体的には、液体現像電子写真装置用ローラーの表面にキャリア2.0μL静かに滴下し20秒間静置の後、接触角を接触角計により測定した。次いで、先にキャリアが滴下されている個所にさらに2.0μLキャリアを滴下しては20秒間静置後に接触角を測定することを繰り返し、初回を含め合計10回の接触角の測定を行いこの10回の平均値を前進接触角(θa)とした。
この前進接触角(θa)測定後のキャリアの液滴から、キャリア2.0μL吸引しては
20秒間静置の後、接触角を接触角計により測定することを、計9回繰り返して測定し、この9回の平均値を後退接触角(θr)として測定した。
なお、この動的接触角測定は、キャリアも液体現像電子写真装置用ローラーも常温(23±3℃)の状態で実施した。結果を、表4に示す。
各実施例、比較例の液体現像電子写真装置用ローラーの表面にイソパラフィンを主成分とする炭化水素系キャリア(エクソンモービル社製、商品名「IsoparM」)を静かに2.0μL滴下して20秒間静置の後、接触角を測定し初期接触角(θ1)とした。
次いで、この各実施例、比較例の液体現像電子写真装置用ローラーを上記キャリアに12時間浸漬し、キャリアをふき取った後に初期接触角の測定と同様に接触角を測定しキャリア浸漬後接触角(θ2)とした。
この初期接触角(θ1)とキャリア浸漬後接触角(θ2)との差(θ1−θ2)を接触角変化量(Δθ)とした。
各実施例、比較例の初期接触角(θ1)、キャリア浸漬後接触角(θ2)ならびに接触角変化量(Δθ)を表4に示す。
また、パーフロロアルキルがブロック共重合されているフッ素系樹脂として、多官能の官能基を有するもの(実施例1乃至8)は、架橋剤とともに用いられて、よりいっそう接触角の変化が抑制されていることがわかる。
表面層を表5に示す配合の樹脂組成物により形成させたこと以外は、実施例1と同様に液体現像電子写真装置用ローラーを作製した。
なお、表5におけるフッ素系樹脂フィラーの配合量は、固形分(ポリテトラフロロエチレン樹脂粒子分)での重量部および体積%を表している。
表面層に分散させたフッ素系樹脂フィラー(フッ素系樹脂粒子)を喜多村社製、商品名「KD600AS」(平均粒子径0.3μmのポリテトラフロロエチレン樹脂粒子分散液、)に代えて、喜多村社製、商品名「KTL−2N」(平均粒子径3.0μmのポリテトラフロロエチレン樹脂粒子分散液、)とした以外は、実施例14と同様に液体現像電子写真装置用ローラーを作製した。
表面層に分散させたフッ素系樹脂フィラー(フッ素系樹脂粒子)を喜多村社製、商品名「KD600AS」(平均粒子径0.3μmのポリテトラフロロエチレン樹脂粒子分散液、)に代えて、喜多村社製、商品名「KTL−8N」(平均粒子径4.3μmのポリテトラフロロエチレン樹脂粒子分散液、)とした以外は、実施例14と同様に液体現像電子写真装置用ローラーを作製した。
(初期接触角:動的接触角測定)
各実施例、比較例の液体現像電子写真装置用ローラーの表面にイソパラフィンを主成分とする炭化水素系キャリア(エクソンモービル社製、商品名「IsoparM」)を静かに滴下して接触角を測定し、次いで、この滴下されたキャリアにさらにキャリアを滴下して液体現像電子写真装置用ローラーの表面に形成された液滴の大きさを増大させつつその接触角を測定して前進接触角(θa)を測定した後に、この液滴を吸引しつつ接触角を測定して後退接触角(θr)を測定した。
より具体的には、液体現像電子写真装置用ローラーの表面にキャリア2.0μL静かに滴下し20秒間静置の後、接触角を接触角計により測定した。次いで、先にキャリアが滴下されている個所にさらに2.0μLキャリアを滴下しては20秒間静置後に接触角を測定することを繰り返し、初回を含め合計10回の接触角の測定を行いこの10回の平均値を前進接触角(θa)とした。
この前進接触角(θa)測定後のキャリアの液滴から、キャリア2.0μL吸引しては
20秒間静置の後、接触角を接触角計により測定することを、計9回繰り返して測定し、この9回の平均値を後退接触角(θr)として測定した。
なお、この動的接触角測定は、キャリアも液体現像電子写真装置用ローラーも常温(23±3℃)の状態で実施した。測定された前進接触角(θa)、後退接触角(θr)ならびに前進接触角と後退接触角との差(θa−θr)を、表6に示す。
各実施例、比較例の液体現像電子写真装置用ローラーの表面にイソパラフィンを主成分とする炭化水素系キャリア(エクソンモービル社製、商品名「IsoparM」)を静かに2.0μL滴下して20秒間静置の後、接触角を測定し初期接触角(θ1)とした。
次いで、この各実施例、比較例の液体現像電子写真装置用ローラーを上記キャリアに12時間浸漬し、キャリアをふき取った後に初期接触角の測定と同様に接触角を測定しキャリア浸漬後接触角(θ2)とした。
この初期接触角(θ1)とキャリア浸漬後接触角(θ2)との差(θ1−θ2)を接触角変化量(Δθ)とした。
各実施例、比較例の初期接触角(θ1)、キャリア浸漬後接触角(θ2)ならびに接触角変化量(Δθ)を表6に示す。
また、実施例20乃至23は、実施例4、実施例19に比べて前進接触角と後退接触角との差が低減されていることがわかる。
すなわち、フッ素系樹脂粒子を、表面層に2.5〜20.4体積%で分散させることにより液体現像電子写真装置を使用時における印刷性能に変動のない安定した印刷性能を有するものとさせ得ることがわかる。
すなわち、フッ素系樹脂粒子の平均粒子径を、0.3〜3.0μmとすることにより液体現像電子写真装置を使用時における印刷性能に変動のない安定した印刷性能を有するものとさせ得ることがわかる。
Claims (2)
- 液体現像電子写真装置に用いられ、軸体の外周に基材層が周設され、該基材層の表面に液体現像剤と接触する表面層が形成されている液体現像電子写真装置用ローラーであって、
パーフロロアルキルブロックと他ブロックとを有するブロック共重合体の一部が反応性官能基により置換された構造を有しているフッ素系樹脂とベース樹脂である熱可塑性ポリウレタンとが反応されてなる樹脂組成物により前記表面層が形成されていることを特徴とする液体現像電子写真装置用ローラー。 - 前記表面層は、前記熱可塑性ポリウレタンが多官能な前記フッ素系樹脂存在下においてイソシアネート系架橋剤で架橋されて形成されている請求項1に記載の液体現像電子写真装置用ローラー。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007102797A JP4499130B2 (ja) | 2006-06-27 | 2007-04-10 | 液体現像電子写真装置用ローラー |
US12/306,365 US7937026B2 (en) | 2006-06-27 | 2007-06-19 | Liquid developing electrophotographic device roller and liquid developing electrophotographic device |
PCT/JP2007/062306 WO2008001646A1 (fr) | 2006-06-27 | 2007-06-19 | cylindre pour appareils électrophotographiques à développement liquide et appareils électrophotographiques à développement liquide |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006176964 | 2006-06-27 | ||
JP2007102797A JP4499130B2 (ja) | 2006-06-27 | 2007-04-10 | 液体現像電子写真装置用ローラー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008033248A JP2008033248A (ja) | 2008-02-14 |
JP4499130B2 true JP4499130B2 (ja) | 2010-07-07 |
Family
ID=39122691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007102797A Expired - Fee Related JP4499130B2 (ja) | 2006-06-27 | 2007-04-10 | 液体現像電子写真装置用ローラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4499130B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017131664A1 (en) | 2016-01-27 | 2017-08-03 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Liquid electrophotographic ink developer unit |
CN108604076B (zh) | 2016-01-27 | 2021-02-12 | 惠普发展公司,有限责任合伙企业 | 液体电子照相墨水显影单元 |
WO2017131701A1 (en) * | 2016-01-28 | 2017-08-03 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Printing liquid developer |
CN108780292A (zh) * | 2016-04-18 | 2018-11-09 | 惠普印迪戈股份公司 | 液体电子照相印刷设备和中间转印件 |
JP2018165820A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | キヤノン株式会社 | 現像装置、クリーニング装置及び液体現像剤装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02180917A (ja) * | 1988-09-15 | 1990-07-13 | Ausimont Srl | ポリオキシペルフルオロアルキレンブロックを含有する架橋性ポリウレタンゴム |
JPH09269629A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-14 | Nippon Zeon Co Ltd | 半導電性ゴムロール |
JP2003098833A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-04 | Ricoh Co Ltd | 液体現像装置及び画像形成装置 |
JP2004258260A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2007
- 2007-04-10 JP JP2007102797A patent/JP4499130B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02180917A (ja) * | 1988-09-15 | 1990-07-13 | Ausimont Srl | ポリオキシペルフルオロアルキレンブロックを含有する架橋性ポリウレタンゴム |
JPH09269629A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-14 | Nippon Zeon Co Ltd | 半導電性ゴムロール |
JP2003098833A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-04 | Ricoh Co Ltd | 液体現像装置及び画像形成装置 |
JP2004258260A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008033248A (ja) | 2008-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7299733B2 (ja) | 電子写真用部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP5046273B2 (ja) | 導電性ロール | |
WO2021075532A1 (ja) | 導電性部材、プロセスカートリッジ、及び電子写真画像形成装置 | |
JP4499130B2 (ja) | 液体現像電子写真装置用ローラー | |
JP4745793B2 (ja) | 弾性ローラ、現像装置及び画像形成装置 | |
JP3731734B2 (ja) | 帯電部材 | |
US7937026B2 (en) | Liquid developing electrophotographic device roller and liquid developing electrophotographic device | |
JP4313988B2 (ja) | 現像ローラの製造方法 | |
JP5007158B2 (ja) | 液体現像電子写真装置用研磨ローラーならびに液体現像電子写真装置 | |
EP4220304A1 (en) | Cleaning blade for intermediate transfer medium, and image forming apparatus | |
JP4448529B2 (ja) | 液体現像電子写真装置用ローラー | |
JP2019101374A (ja) | 導電性ローラ | |
JP2003202750A (ja) | 現像ロール | |
JP4324009B2 (ja) | 電子写真装置用の現像ローラおよびその製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP5361342B2 (ja) | 現像ローラ、現像ローラの製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真用画像形成装置 | |
JP6363260B2 (ja) | ポリウレタンエラストマーの研磨方法 | |
JP2008008982A (ja) | 液体現像電子写真装置用ローラー | |
JP4651083B2 (ja) | 現像ローラ、電子写真用プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2001100549A (ja) | 転写ローラおよびその製造方法 | |
JP4194533B2 (ja) | 現像ローラ及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2002040800A (ja) | トナー担持体及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP6170828B2 (ja) | ポリウレタンエラストマーからなる弾性層を有する現像ローラ | |
JP2008020531A (ja) | 現像ローラー、電子写真プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2006058671A (ja) | 現像ローラおよび該現像ローラを用いたプロセスカートリッジ | |
JP5203544B1 (ja) | 液体現像電子写真装置用ローラー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091113 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100106 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100129 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100319 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100409 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100414 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4499130 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |