JP2006058671A - 現像ローラおよび該現像ローラを用いたプロセスカートリッジ - Google Patents

現像ローラおよび該現像ローラを用いたプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】
一成分現像装置の現像ローラにおいて、高温高湿環境下におけるカブリ現象を制御し、高品質な画像を形成する現像ローラおよびこの現像ローラを具備したプロセスカートリッジを提供することにある。
【解決手段】
良導電性の軸芯体外周に、少なくとも導電性弾性体層と一層以上の導電性被覆層とを順次積層してなる現像ローラにおいて、該導電性弾性体層の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、該導電性被覆層の最外層の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係を満たすことを特徴とする現像ローラおよびこの現像ローラを具備したプロセスカートリッジ。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真装置で用いられる現像剤を担持する現像ローラおよび該現像ローラを具備したプロセスカートリッジに関するものである。
一成分現像剤を用い、その一成分現像剤を現像剤担持体上に担持して像担持体に接触あるいは近接させ、現像剤を現像剤担持体から像担持体表面に転移させて、像担持体上の静電潜像を現像する一成分現像法がある。
このような現像法に用いられる現像剤担持体としては、金属の軸芯体(芯金)の周囲に導電性弾性体層を設け、その外側に表面性を付与するために各種の導電性樹脂層を被覆し、導電性被覆層を設けたローラ形状のものである(現像ローラ)。このような現像ローラは、画像欠陥を発生させないために、1×103〜1014Ω・cmの半導電性領域で、各導電性層の抵抗が制御される。
例えば、残像現象をなくすために、最外層の体積抵抗を1×108〜1013Ω・cmとし、かつ、その下層の体積抵抗率を1×1016Ω・cm以上とすることが報告されている(特許文献1)。また、濃度ムラをなくすために、弾性体層と中間層と表面層のそれぞれの体積抵抗率をρ1、ρ2、ρ3とした時、抵抗構成をρ2≦ρ1≦ρ3の関係とすることが報告されている(特許文献2)。
特許第3054786号公報 特開2003−241504号公報
しかしながら、これら従来技術の抵抗構成では、高温高湿環境(例えば30℃・80%RH)下において、耐久試験を行った場合、反転トナーによるカブリ現象(反転カブリ)が生じる場合があった。
反転カブリは、特に高温高湿環境下の耐久試験後半に生じ、トナーが耐久劣化することで発生することが判明しており、現像ローラの抵抗構成により、カブリ性能に大きな差が生じる。
例えば、非磁性一成分現像剤(以下トナー)を使用する一成分現像法の現像装置の場合、現像装置は、少なくとも現像容器、攪拌ローラ、現像ローラ、供給ローラおよび現像ブレードとから構成されている。現像容器は印字に必要なトナーを蓄積し、供給ローラにトナーを供給できる構造を有し、攪拌ローラは現像容器内に設けられ、トナーを攪拌することでトナーの凝集や凝固を防止する。現像ローラは、帯電したトナーを薄層として表面に担持して感光体ドラムと接触あるいは近接する現像領域に搬送する。更に、現像ローラには、現像バイアスを印加するバイアス電源が接続されている。供給ローラは、現像ローラに当接してトナーを現像ローラへ供給する機能と現像に使用されなかった現像ローラ上のトナーを剥ぎ取り、再利用のために現像容器に回収する機能とがある。現像ブレードには、現像ローラに当接してトナー層を均一な厚さに制御する機能がある。
現像動作を詳細に説明する。トナーは、供給ローラ、現像ブレードおよび現像ローラによって摺動摩擦されて(以下、マイナスに帯電した例で説明を行う)帯電する。マイナスに帯電したトナーは供給ローラにより現像ローラの表面に供給され、静電的吸着力によって付着する。その後、現像ブレードによって現像ローラ上のトナー層は10μm程度の均一な厚さの薄層となる。トナーは、現像領域まで搬送され、現像領域に印加された所定の現像バイアスによって、感光体ドラム上の静電潜像上に転移し電気的付着力で付着する。この結果、潜像は可視化されて現像される。その後、現像に使用されなかった現像ローラ上の残留トナーは、供給ローラによって現像ローラから剥ぎ取られ、現像容器に回収される。現像工程ではこの一連の動作を繰り返し行っている。
上述の現像工程で、トナーは様々なストレスを受け、トナーの劣化が発生する。トナーの劣化とは、主に、電荷および流動性を付与するための外添剤が離脱またはトナーに埋め込まれて生じる表面状態の劣化、加えて、トナーが粉砕され微紛トナーが増加すること等である。現像動作において、トナーは、
(1)供給ローラ、現像ブレードおよび現像ローラの摺動摩擦によるストレス、(2)感光体ドラムと現像ローラとの接触によるストレス、
(3)現像容器内での攪拌ローラによる攪拌ストレスなどのストレスを受ける。
特に、現像に使用されなかった現像ローラ上の残留トナーには、劣化したトナーの割合が高く、このトナーを繰り返し印刷に使用すると更なるストレスを受けトナーの劣化は進行する。トナーの劣化が進行するとトナーの帯電性は低下する。その結果、現像に使用されるトナーには、低帯電性トナーおよび逆帯電性トナー(反転トナー)の割合が多くなりカブリ(いわゆる反転カブリ)が発生しやすくなる。特に高温高湿環境下においては、このような低帯電性トナーおよび逆帯電性トナーが、摩擦帯電による電荷を保持しにくくなり、反転カブリの発生が顕著である。
本発明の目的は、一成分現像装置の現像ローラにおいて、高温高湿環境下におけるカブリ現象を制御し、高品質な画像を形成する現像ローラおよびこの現像ローラを具備したプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明の現像ローラは、良導電性の軸芯体外周に、少なくとも導電性弾性体層と一層以上の導電性被覆層とを順次積層してなる現像ローラにおいて、該導電性弾性体層の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、該導電性被覆層の最外層の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係を満たすことを特徴とする。
また、本発明によるプロセスカートリッジは、表面に現像剤を担持してその薄層を形成し、その状態で画像形成体に接触ないし近接して対向する現像ローラにより、該画像形成体上の静電潜像を可視化するプロセスカートリッジにおいて、該現像ローラとして、上記現像ローラを用いるものである。
本発明によれば、一成分現像装置の現像ローラにおいて、高温高湿環境下におけるカブリ現象を制御し、高品質な画像を形成する現像ローラおよびこの現像ローラを具備したプロセスカートリッジを提供することが可能になった。
本発明は、良導電性の軸芯体外周に、少なくとも導電性弾性体層と一層以上の導電性被覆層とを順次積層してなる現像ローラにおいて、該導電性弾性体層の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、該導電性被覆層の最外層の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係を満たすことで、高温高湿環境下におけるカブリ現象を制御し、高品質な画像を形成するものである。
導電性弾性体層の厚さが0.5〜8.0mmであることが好ましく、更に、導電性弾性体層上の導電性被覆層の厚みが0.1〜100μmであることが好ましい。
以下、本発明の現像ローラを詳細に説明する。
図1、2に本発明により製造される現像ローラの一例の模式図を示す。図1は本発明により製造される現像ローラの一例の斜視図である。図2は、図1に示す現像ローラの概略断面図である。
本発明の現像ローラ1は、図1、2に示すように芯金である円柱状または中空円筒状の導電性基体11の外周面に導電性弾性体層12が形成され、この導電性弾性体層12の外周面に導電性被覆層13が積層され、該導電性被覆層13の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、該導電性被覆層の最外層の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係を満たすものである。
なお、導電性被覆層13は、必要に応じて複数の層で形成することができ、複数の層からなる導電性被覆層の最外層の層が上記の特性をもっていれば良い。
以下に、本発明の現像ローラの製造方法の詳細を説明する。
導電性基体11は、現像ローラの電極および支持部材として機能するものである。導電性基体11は、例えばアルミニウム,銅合金,ステンレス鋼等の金属または合金、クロム,ニッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹脂などの導電性の材質で構成される。導電性基体11の外径は適宜決めることができるが、通常4〜10mmの範囲にする。
導電性弾性体層12は、現像ローラが適切なニップ幅ないしニップ圧でもって感光体表面に押圧して感光体表面にトナーを均一に供給できるよう、適切な硬度および電気抵抗値を有する。この導電性弾性体層12は、ゴム材の成型体により形成される。導電性弾性体層12は、ゴムを主成分とする。導電性弾性体層12に用いるゴムとしては、従来、現像ローラに用いられている種々のゴムを用いることができる。具体的には、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム、ウレタンゴムなどを用いることができる。このようなゴムは、単独で用いてよく、また二種以上を混合して用いてもよい。中でも、導電性弾性体層12には、適度に低高度であり十分な変形回復力を持たせることが重要であり、そのための導電性弾性体層12としてはシリコーンゴムが好ましく、特に形状安定性が高く、硬化反応時に反応副生成物が発生しないなどの理由から、付加反応架橋型液状シリコーンゴムを用いることがより好ましい。
このような液状シリコーンゴムは、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の液状シリコーンゴムSE6724A/B、DY35−118A/B等として市販されている。
液状シリコーンゴムは、例えば式1で表されるオルガノポリシロキサンおよび式2で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含み、さらに触媒や他の添加物を適宜含む組成物である。
Figure 2006058671
Figure 2006058671
オルガノポリシロキサンはシリコーンゴム原料のベースポリマーであり、その分子量は特に限定されないが平均分子量10万以上100万以下が好ましく、平均分子量50万程度がより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンのアルケニル基は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの活性水素と反応して架橋点を形成する部位であり、その種類は特に限定されないが、活性水素との反応が高い等の理由から、ビニル基、アリル基が好ましく、ビニル基がより好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤の働きをするもので、一分子中のケイ素原子結合水素原子の数は2個以上であり、硬化反応を最適に行わせるために、3個以上のポリマーが好ましい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの平均分子量は特に制限がなく、平均分子量は1000から10000程度である。硬化反応を適切に行わせるためには、比較的低分子量である、平均分子量1000以上5000以下のポリマーが好ましい。
液状シリコーンゴムは、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの架橋触媒として、例えば、塩化白金酸六水和物を含むことができる。また、架橋触媒として、ヒドロシリル化反応において触媒作用を示す遷移金属化合物も使用できる。その具体例としては、Fe(CO)5、Co(CO)8、RuCl3、IrCl3、[(オレフィン)PtCl22、ビニル基含有ポリシロキサン−Pt錯体、H2PtCl6・6H2O、L3RhCl3、L2Ni(オレフィン)、L4Pd、L4Pt、L2NiCl2(ただし、L=PPh3もしくはPR’3、ここでPhはフェニル基、R’はアルキル基を示す)を挙げることができる。中でも、白金、パラジウム、ロジウム系遷移金属化合物触媒が好ましい。
上記の触媒の配合量は、白金系金属化合物触媒の場合、液状シリコーン(各種配合物を含む)中、白金として1質量ppm以上100質量ppm以下が好ましいが、この範囲に限定されることなく、目標とする使用時間、硬化時間、製品形状により適宜選択される。
本発明の現像ローラの導電性弾性体層12に必要な導電性を付与するためには、例えば、導電剤を配合すればよい。導電剤としては、例えば、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維または、酸化チタン、酸化スズ、酸化鉛等の金属酸化物または、硫化銀、硫化亜鉛等の金属化合物または、適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデンや、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体または、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN系カーボンブラック、ピッチ系カーボンブラック等のカーボンブラックが挙げられる。導電剤としては、容易に入手でき、比較的少量の添加で電気抵抗を低下させることができ、ゴム組成物の硬度を大きくすることなく導電性を付与することができるので、特にカーボンブラックが好ましい。
導電性弾性体層12に導電性を付与する手段として、他に導電性高分子化合物を添加することも可能である。例えば、ホストポリマーとして、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンオキシド)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキサイド、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、ポリビニルカルバゾール、ポリジアセチレン、ポリ(N−メチル−4−ビニルピリジン)、ポリアニリン、ポリキノリン、ポリ(フェニレンエーテルスルフォン)などを使用し、これらにドーパンとして、AsF5、I2、Br2、SO3、Na、K、ClO4、FeCl3、F、Cl、Br、I、Krなどの各イオン、Li、TCNQ(7、7、8、8−テトラシアノキノジメタン)などをドープしたものが用いられる。
本発明の現像ローラの導電性弾性体層12の体積抵抗率は、1×103〜1×107Ω・cmが好ましい。導電性弾性体層12の体積抵抗率を1×103Ω・cm以上にすることにより、電荷が感光体ドラム等の画像形成装置にリークしたり、現像バイアスの電圧により、現像ローラ自身が破壊することを防止できる。また、導電剤の配合量が過多にならないため、シリコーンゴムの変形回復性を十分に確保することができる。一方、導電性弾性体層12の体積抵抗率を1×107Ω・cm以下にすることにより、実用上十分なレベルの導電性を得ることができる。
導電剤の配合量は、導電性弾性体層12の体積抵抗率が上記の範囲になるように、適宜決めることができる。例えば、導電剤としてカーボンブラックを用いる場合、シリコーンゴムのゴム剤100重量部に対して、カーボンブラックを5〜50重量部配合することができる。
本発明の現像ローラの導電性弾性体層12には、所望の性能が得られる範囲内になるように、非導電性充填材、可塑剤などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。これら添加剤の配合量は適宜決めることができるが、通常、80質量%以下であることが好ましい。非導電性充填剤としては、例えば、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、アルミノケイ酸、炭酸カルシウムなどが挙げられる。可塑剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンオイル、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体などが挙げられる。
導電剤を含む添加剤の分散手段としては、例えば、ロールニーダー、バンバリーミキサー、ボールミル、サンドグラインダー、ペイントシェーカーなどを使用することができる。
導電性弾性体層12の厚さは、均一なニップを確保する点から、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。導電性弾性体層12は、厚さの上限の制限はないが、コストの点から8.0mm以下が好ましく、6.0mm以下がより好ましい。
導電性弾性体層12は、公知の方法、例えば、液状シリコーン材料を成形型に注入して加硫硬化する方法、押し出し成形後に加硫硬化する方法、射出成形後に加硫硬化する方法等で形成すればよい。
導電性被覆層13に用いる樹脂としては、特に限定されるものではないが、自己膜補強性、トナー帯電性などの点から、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレア樹脂などを用いることが好ましい。このような樹脂は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を混合して用いてもよい。中でも、より優れた耐磨耗性や、弾性が得られやすい点から、ウレタン樹脂を用いることが特に好ましい。
ウレタン樹脂としては、例えば、必要に応じて導電性材料を配合したポリウレタンプレポリマーを架橋反応させる方法で得られるものや、ポリイソシアネートとポリオール等のポリヒドロキシ化合物とを触媒の存在下で反応させる方法で得られるもの、必要に応じてポリオールに導電性材料を配合し、このポリオールをワン・ショット法にてポリイソシアネートと反応させる方法で得られるものなどが挙げられる。
この場合、ポリウレタンを得る際に用いられるポリヒドロキシル化合物としては、一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマー製造に用いられるポリオール、例えば、末端にポリヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、および両者の共重合物であるポリエーテルポリエステルポリオールが挙げられるほか、ポリブタジエンポリオールやポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合させて得られる、いわゆるポリマーポリオール等を使用することができる。また、イソシアネート化合物としては、同様に、一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマー製造に使用されるポリイソシアネート、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート、および、これらポリイソシアネートの混合物や変性物、例えば、部分的にポリオール類と反応させて得られるプレポリマー等が用いられる。このようなウレタン樹脂(または樹脂原料のポリオール、イソシアネート化合物)は、日本ポリウレタン工業株式会社のポリオール、ニッポラン5033、日本ポリウレタン工業株式会社のイソシアネート化合物、コロネートL等として市販されている。ウレタン樹脂としては、一液型のものも、二液型のものも使用することができる。
ポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド6,ポリアミド6・6,ポリアミド6・10,ポリアミド6・12,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド12・12および、それらのポリアミドの重合に用いられる二種類以上のモノマーの重縮合から得られるポリアミドなどが挙げられる。
導電性被覆層13には、ウレタン樹脂やポリアミド樹脂、および、他の樹脂、変性樹脂の1種または2種以上を混合して用いることができる。導電性被覆層13の用いる樹脂は、現像を行うシステムに応じて適宜選択すればよい。それにより、その現像システムに適したトナー帯電量を得ることができる。
本発明の現像ローラの導電性被覆層13には、必要な導電性を付与するためには、例えば、導電剤を配合すればよい。導電性被覆層13に含有させる導電剤としては、カーボンブラックが一般的に用いられる。用いるカーボンブラックの種類は、特に制限されず、SAF,ISAF,HAF,MAF,FEF,GPF,SRF、チャンネルブラック、ファーネスブラック等を使用することができる。
本発明の現像ローラの導電性被覆層13の表面抵抗率は、1×107〜1×1014Ω/□が好ましい。導電性被覆層13の表面抵抗率を1×107Ω/□以上にすることにより、トナー劣化により生じた反転トナーの電荷のリークを防ぎ、反転カブリを制御できる。また、現像ローラの導電性を適度な範囲にすることができ、さらには、配合したカーボンブラックを十分に均一に導電性被覆層13内に分布させることができ、より高い導電性の均一性が得られる。一方、1×1014Ω/□以下にすることにより、実用上十分なレベルの導電性を得ることができ、さらには、配合したカーボンブラックを十分にパーコレートすることができ、導電性をより安定させることができる。
カーボンブラックの配合量は、導電性弾性体層12の表面抵抗率が上記の範囲になるように、適宜決めることができる。使用するカーボンブラックの種類などに応じて適宜決めればよく、特に限定されないが、通常、樹脂100重量部に対してカーボンブラックを5〜85重量部配合するのが好ましく、カーボンブラックを70重量部以下配合することがより好ましい。
また、導電性の発現のためには、各種電子伝導機構を有する導電剤(グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄分等)あるいは、イオン導電剤(アルカリ金属塩、およびアンモニウム塩)を適宜用いることができる。この場合、所望の導電性を得るためには、前記カーボンブラックおよび前記各種導電剤を二種類以上併用してもよい。
導電性被覆層13には、所望の性能が得られる範囲内になるように、非導電性充填材、可塑剤などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。導電性被覆層13に含有される添加剤としては、導電性弾性体層12に含有される添加剤として挙げたものが挙げられる。これら添加剤の配合量は適宜決めることができるが、通常、80質量%以下であることが好ましい。
導電性被覆層13の厚さは特に限定されず、適宜決めることができる。導電性被覆層13の厚さは、十分な耐磨耗性が得られる点から、0.1μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、更に、変形に対する影響が十分に小さく、十分に均一な導電性が得られる点から、100μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましい。
導電性弾性体層12の表面に導電性被覆層13を形成する方法として、必要に応じてカーボンブラック等の導電剤を分散させた樹脂溶液(樹脂または樹脂原料を含有する溶液)を導電性弾性体層12の表面に塗布し、乾燥する方法が挙げられる。その後、必要に応じ加熱処理を行ってもよい。この樹脂溶液中の樹脂成分濃度は特に限定されず、所望の導電性被覆層13の厚さになどに応じて適宜決めればよいが、溶液中の添加剤(カーボンブラック等の導電剤など)の分散性や安定性の点から、通常、30重量%以下が好ましい。
樹脂溶液の溶媒は、用いる樹脂または樹脂原料を溶解することができるものであれば何れのものでもよい。樹脂溶液の溶媒としては、例えばメタノール,エタノール,イソプロパノールなどの低級アルコール、メチルエチルケトンなどのケトン類、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。樹脂溶液の塗布方法はと特に限定されず、例えば、ディッピング法、スプレー法、ロールコーター法などにより、樹脂溶液を導電性弾性体層12の表面に塗布することができる。樹脂溶液の塗布方法および樹脂溶液の塗布条件は、適宜選択することができる。例えば、ディッピングによる方法においては、通常、室温で導電性弾性体層12が外周に形成された芯金を樹脂溶液に5秒から3分、好ましくは10秒から30秒浸漬し、これを引き上げて乾燥して導電性被覆層13を形成することができる。また、スプレー法で導電性樹脂層を形成する場合、樹脂溶液中の樹脂成分濃度は、ディッピング法で導電性被覆層13を形成する場合よりも高くすることができ、例えば、樹脂成分濃度が30重量%以上の樹脂溶液を使用することも可能である。また、塗膜の乾燥方法および乾燥条件は、適宜選択することができる。加熱処理の条件も、適宜選択することができる。
更に、本発明のプロセスカートリッジについて図3を用いて詳細に説明する。
図3は、本発明のプロセスカートリッジの概略断面図である。
プロセスカートリッジ35は、潜像を担持する潜像担持体に対向して当接あるいは圧接した状態で、現像ブレード間で摩擦帯電する現像剤を担持する現像ローラと、この現像ローラが潜像担持体に現像剤を付与することにより、潜像を現像剤像として可視化するものである。そして、本発明のプロセスカートリッジで用いられる現像ローラが上述の現像ローラである。
潜像担持体である感光ドラム21は、矢印A方向に回転し、感光ドラム21を帯電処理するための帯電装置22によって一様に帯電される。そして、露光手段であるレーザー光23により感光ドラム21に静電潜像が書き込まれ、感光ドラム21の表面に静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、感光ドラム21に対して近接配置され、画像形成装置本体に対し着脱可能なプロセスカートリッジに保持される現像装置24により現像剤となるトナー(非磁性一成分現像剤)28が付与されて現像され、トナー像として可視化される。
現像は、露光部にトナー像を形成する、いわゆる反転現像を行っている。可視化された感光ドラム21上のトナー像は、転写ローラ29によって記録媒体である紙33に転写される。トナー像を転写された紙33は、定着装置32により定着処理され、装置外に排紙され、プリント動作が終了する。
一方、転写されずに感光ドラム上21上に残存する転写残トナーは、クリーニングブレード30により掻き取られ、廃トナー容器31に収納される。クリーニングされた感光ドラム21は、プリント動作を繰り返し行う。
現像装置24は、非磁性一成分現像剤であるトナー28を収容した現像容器34と、現像容器34内の長手方向に延在する開口部に位置し、感光ドラム21と対向設置された現像剤担持体である現像ローラ25とを備え、感光ドラム21上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。非磁性一成分現像剤であるトナー28は、現像容器34内を攪拌ローラ(不図示)により循環されるようになっている。
供給ローラ26は、芯金が導電体で、その外周を絶縁体あるいは中抵抗の物質が被覆した構成をしている。供給ローラ26および現像ローラ25には、それぞれ、バイアス電圧が印加されており、トナー28は、電気力で供給ローラ26に担持、搬送され、ついで、供給ローラ26と現像ローラ25との摺動摩擦により帯電される。トナー28は、電位ポテンシャルを持たせることにより、供給ローラ26から現像ローラ25へ搬送される。
現像ローラ25により保持されたトナー28は、現像ローラ25と現像ブレード27との摺動摩擦により、帯電状態がより顕著になる。そして、現像ローラ25上の帯電トナーは像担持体である感光ドラム21上の電位が保持された部分に移り、感光体の電位がアースされた部分にはトナーが移らない。その結果、画像が形成されることになる。
なお、現像ローラ25は感光ドラム21と当接幅をもって接触している。現像装置24においては、供給ローラ26が、現像容器34内で、現像ブレード27と現像ローラ25との当接部に対し現像ローラ25回転方向上流側に当接され、かつ、回転可能に支持されている。
供給ローラ26の構造としては、現像ローラ25へのトナー28供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から、発泡骨格状スポンジ構造や、芯金上にレーヨン、ポリアミド等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが好ましい。例えば、芯金上にポリウレタンフォームを設けた直径14mmの供給ローラ26を用いることができる。供給ローラ26の現像ローラ25に対する当接幅としては、1〜8mmが好ましい。また、供給ローラ26は、現像ローラ25に対して、その当接部において相対速度をもたせることが好い。例えば、当接幅を2mmに設定し、駆動手段(不図示)により所定のタイミングで回転駆動させることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。導電性弾性体層12の体積抵抗率の測定、導電性被覆層13の表面抵抗率の測定、画像評価は、以下に示す要領で行った。
(1)導電性弾性体層12の体積抵抗率の測定
各現像ローラの導電性弾性体層12形成に用いた導電性液状シリコーンゴムを、金型に注入し、150℃にて4時間加熱処理してシリコーンゴムを加硫硬化し、冷却した後に脱型した。これにより得られた、150.0×150.0×4.0mmの導電性弾性体層12のゴムシートの体積抵抗率を、抵抗計(三菱化学社製 ロレスタ−GP)を用い定電流印加方式の四探針法で測定した。
(2)導電性被覆層の表面抵抗率の測定
各現像ローラの導電性被覆層13形成に用いたディップ液を、ポリエステルフィルム(東レ社製 ルミラー)上にアプリケーターを用い塗布し、100℃にて4時間加熱処理して架橋硬化した。これにより得られた、150.0×150.0×0.02mmの導電性被覆層13の塗膜の表面抵抗率を、抵抗計(三菱化学社製 ハイスタ−UP)を用い定電圧印加方式の二重リングプローブ法で測定した。
(3)画像評価(高温高湿環境におけるカブリ量)
作成した各現像ローラを像担持体である感光体ドラムを一様に帯電させ、該感光体ドラムへの選択的な露光によって潜像を形成し、該潜像を現像剤であるトナーで顕在化し、該トナー像を記録媒体に転写し、転写後の該感光体ドラム上の残トナーをクリーニングする各手段を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジ(公称寿命12000枚、A4サイズ、4%印字率)に組み込んだ。
次にこのプロセスカートリッジを電子写真方式の画像形成装置(キヤノン製 LASER SHOT LBP−2510)に組み込んだ。そして、この画像形成装置を用いて、高温高湿環境(30℃・80%RH)下において、耐久試験(A4サイズ、4%印字率)を行った。耐久試験の通紙1000枚目と12000枚目印字後、それぞれベタ白画像出力中にプリンタを停止し、感光体ドラム上に付着したトナーをテープで剥がし取り、反射濃度計(東京電色社製 フォトボルト反射濃度計TC−6DS/A)にて基準に対する反射率の低下量(%)を測定しカブリ量とした。カブリ量については10%以下を良好な画像(○)とし10%を越えたものを不良な画像(×)とした。
<実施例1>
軸芯体として、外径8mmのSUS製の芯金にニッケルメッキを施し、さらに接着剤を塗布、焼付けしたものを用いた。まず、この軸芯体を金型に配置し、導電性液状シリコーンゴム材料(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を金型内に形成されたキャビティに注入した。この導電性液状シリコーンゴム材料には、カーボンブラックが20重量部添加されている。続いて、金型を150℃に加熱してシリコーンゴムを加硫硬化し、冷却した後に脱型して、厚さ4.0mmの導電性弾性体層12を軸芯体の外周に設けた。この導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)は1×103Ω・cmであった。
次に、ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製 ニッポラン5033)を固形分濃度10%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、導電剤としてカーボンブラック(三菱化学社製 MA77)を固形分に対し35重量部、非導電性充填剤としてアクリル粒子(積水化成品工業社製 テクポリマーMBX−8)を固形分に対し20重量部添加し、十分に分散した後、硬化剤(日本ポリウレタン社製 コロネートL)をウレタン樹脂に対し10重量部添加し攪拌し、導電性被覆層13のディップ液とした。この導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)は1×107Ω/□であった。
そして、このディップ液中に、導電性弾性体層12が外周に形成された軸芯体を10秒間浸漬した後、引き上げて乾燥させ、100℃にて4時間加熱処理して、厚さ20μmの導電性被覆層13を導電性弾性体層12の外周に設けた。このようにして現像ローラ1を作製した。この現像ローラ1のRs/Rvは1×104である。
作製した現像ローラ1をプロセスカートリッジに組み込み、高温高湿環境で耐久試験を行った。カブリ量の結果を表1に示す。また、現像ローラの導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)、Rs/Rv値も表1に示す。
<実施例2>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを10重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ2の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×105Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×107Ω/□であり、Rs/Rvは1×102である。
作製した現像ローラ2を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<実施例3>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを8重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを30重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ3の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×106Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×108Ω/□であり、Rs/Rvは1×102である。
作製した現像ローラ3を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<実施例4>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを6重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを25重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ4の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×107Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×109Ω/□であり、Rs/Rvは1×102である。
作製した現像ローラ4を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<実施例5>
実施例1に対し、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを10重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ5の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×103Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×1014Ω/□であり、Rs/Rvは1×1011である。
作製した現像ローラ5を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<実施例6>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを6重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを10重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ6の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×107Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×1014Ω/□であり、Rs/Rvは1×107である。
作製した現像ローラ6を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<比較例1>
実施例1に対し、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを40重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ7の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×103Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×106Ω/□であり、Rs/Rvは1×103である。
作製した現像ローラ7を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<比較例2>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを10重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを40重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ8の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×105Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×106Ω/□であり、Rs/Rvは1×10である。
作製した現像ローラ8を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<比較例3>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを8重量部、とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ9の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×106Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×107Ω/□であり、Rs/Rvは1×10である。
作製した現像ローラ9を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<比較例4>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを6重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを30重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ10の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×107Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×108Ω/□であり、Rs/Rvは1×10である。
作製した現像ローラ10を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<比較例5>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを4重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを20重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ10の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×108Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×1010Ω/□であり、Rs/Rvは1×102である。
作製した現像ローラ10を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
<比較例6>
実施例1に対し、導電性液状シリコーンに添加するカーボンブラックを10重量部、導電性被覆層13に添加するカーボンブラックを5重量部とした以外、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。この現像ローラ10の導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×105Ω・cm、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×1015Ω/□であり、Rs/Rvは1×1010である。
作製した現像ローラ10を用い、実施例1と同様にして、高温高湿環境での耐久試験によるカブリ量を測定した。
Figure 2006058671
表1から明らかなように、導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係である実施例1(現像ローラ1)、実施例2(現像ローラ2)、実施例3(現像ローラ3)、実施例4(現像ローラ4)、実施例5(現像ローラ5)、実施例6(現像ローラ6)は、高温高湿環境での耐久試験(1000枚目および12000枚目)において、カブリ量が10%以下であった。一方、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×106Ω/□である比較例1(現像ローラ7)、Rs/Rv<1×102の関係である比較例2(現像ローラ8)、比較例3(現像ローラ9)、比較例4(現像ローラ10)は、耐久試験1000枚目においては、カブリ量が10%以下であったが、耐久試験12000枚目にはカブリ量が10%を超える結果となった。また、導電性弾性層12の体積抵抗率(Rv)が10×108Ω・cmである比較例5(現像ローラ10)および、導電性被覆層13の表面抵抗率(Rs)が1×1015Ω/□である比較例6(現像ローラ11)は、高抵抗なため実用上十分な画像が形成されなかった。
以上のように、本発明によれば、導電性弾性体層12の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、導電性被覆層13の最外層の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係にすることによって、高温高湿環境下におけるカブリ現象を制御し、高品質な画像を形成する現像ローラを得ることができる。
本発明の一例として示す現像ローラの説明図であって、その斜視図である。 図1の断面図である。 本発明のプロセスカートリッジを用いた画像形成装置の説明図である。
符号の説明
1、2 現像ローラ
11 芯金
12 導電性弾性体層
13 樹脂層
3 現像装置を用いた画像形成装置
21 感光ドラム
22 帯電装置
23 レーザー光
24 現像装置
25 現像ローラ
26 供給ローラ
27 現像ブレード
28 トナー
29 転写ローラ
30 クリーニングブレード
31 廃トナー容器
32 定着装置
33 紙
34 現像容器
35 プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 良導電性の軸芯体外周に、少なくとも導電性弾性体層と一層以上の導電性被覆層とを順次積層してなる現像ローラにおいて、
    該導電性弾性体層の体積抵抗率(Rv)が1×103〜1×107Ω・cmであり、かつ、該導電性被覆層の最外層の表面抵抗率(Rs)が1×107〜1×1014Ω/□であり、かつ、Rs/Rv≧1×102の関係を満たすことを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記導電性弾性体層の厚さが0.5〜8.0mmであることを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
  3. 前記導電性弾性体層上の導電性被覆層の厚みが0.1〜100μmである請求項1〜2記載の現像ローラ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像ローラ表面に現像剤を担持して前記現像剤の薄層を形成し、画像形成体に接触ないし近接して対向する前記現像ローラにより、該画像形成体上の静電潜像を可視化することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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US10935903B2 (en) 2018-04-19 2021-03-02 Canon Kabushiki Kaisha Developing roller, process cartridge and image forming apparatus

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