JP2005189723A - 現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ - Google Patents

現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2005189723A
JP2005189723A JP2003434124A JP2003434124A JP2005189723A JP 2005189723 A JP2005189723 A JP 2005189723A JP 2003434124 A JP2003434124 A JP 2003434124A JP 2003434124 A JP2003434124 A JP 2003434124A JP 2005189723 A JP2005189723 A JP 2005189723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developing roller
conductive elastic
elastic layer
resin
process cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003434124A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Suzuki
昭洋 鈴木
Keitaro Yamaguchi
圭太郎 山口
Nobuyuki Sukegawa
信行 助川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Chemicals Inc
Original Assignee
Canon Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Chemicals Inc filed Critical Canon Chemicals Inc
Priority to JP2003434124A priority Critical patent/JP2005189723A/ja
Publication of JP2005189723A publication Critical patent/JP2005189723A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

【課題】 例えば、落下衝撃などにより現像ブレードとの間で生じるトナーフィルミングの発生が抑制され、良好な画像を形成することができる現像ローラーを提供する。
【解決手段】 本発明の現像ローラーは、芯金の外側に、ゴムを主成分とする導電性弾性体層を形成する工程と、前記導電性弾性体層の表面に、酸素含有雰囲気中で、エキシマ光を、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように照射する工程と、前記エキシマ光を照射した導電性弾性体層の外側に、樹脂層を形成する工程とを有する方法により製造される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真装置、特に非磁性一成分接触現像装置において用いられる、現像剤を担持する現像ローラーの製造方法に関する。また、本発明は、この方法により製造される現像ローラー、および、この現像ローラーを具備したプロセスカートリッジに関する。
従来、非磁性一成分現像剤を現像剤担持体(現像ローラーなど)上に担持して像担持体(潜像担持体とも言う)に接触させ、現像剤を現像剤担持体から像担持体表面に移動させて、像担持体上の静電潜像を現像する接触現像法が知られている。例えば、特許文献1には、現像ローラー上に一成分系の帯電可能な高抵抗トナーを担持させ、これを電荷供与部材により帯電させて、感光体上の静電潜像を可視像化する複写機の現像装置が開示されている。この接触現像法によれば、現像剤に磁性材料を使うことはなく、カラー化が容易である。
このような接触現像法に用いられる現像剤担持体としては、金属の軸(芯金)の周囲に弾性体層を設け、その外側に表層を設けたローラー形状のものが知られている。例えば、特許文献2には、表層として導電性の可撓性層と、この可撓性層より硬度の低い剛性緩和層とを有する現像剤担持体が開示されている。
ところで、現像ローラー、現像ブレードなどを一体的にカートリッジ化した、電子写真装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジが広く市販されている。
このプロセスカートリッジの組み立てにおいては、通常、現像ローラーと現像ブレードとの間に、潤滑剤の目的で、少量のトナーが塗布される。これにより、プロセスカートリッジがユーザーの元に届いて実際に使用される際に、トナーは初期状態から良好な摩擦接触が可能となり、適正な帯電状態となる。
しかしながら、プロセスカートリッジがユーザーの元に届けられるまでの間、すなわち、プロセスカートリッジが様々な環境条件下にある物流経路を経る間に、例えば、プロセスカートリッジが激しく振動したり、落下したりして、現像ローラーと現像ブレードとの間に存在する少量のトナーが、現像ローラーと現像ブレードの間で、現像ローラーの軸方向に局所的なフィルミング(トナーが表面に固着すること)を生じることがある。そのようなプロセスカートリッジを用いて電子写真装置により画像を形成すると、スジ画像が発生することがある。
特開昭52−125340号公報 特開昭57−181569号公報
本発明は、例えば、落下衝撃などにより現像ブレードとの間で生じるトナーフィルミングの発生が抑制され、良好な画像を形成することができる現像ローラーを提供することを目的とする。また、本発明は、このような現像ローラーの製造方法、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
上記の目的は、以下の本発明により達成できる。
(1)芯金の外側に、ゴムを主成分とする導電性弾性体層を形成する工程と、
前記導電性弾性体層の表面に、酸素含有雰囲気中で、エキシマ光を、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように照射する工程と、
前記エキシマ光を照射した導電性弾性体層の外側に、樹脂層を形成する工程と
を有する現像ローラーの製造方法。
(2)前記導電性弾性体層が、シリコーンゴムを含有する前記(1)の現像ローラーの製造方法。
(3)前記導電性弾性体層の厚さが、0.5〜6mmである前記(1)または(2)の現像ローラーの製造方法。
(4)前記樹脂層が、ウレタン樹脂を含有する前記(1)〜(3)のいずれかの現像ローラーの製造方法。
(5)前記樹脂層の厚さが、0.1〜100μmである前記(1)〜(4)のいずれかの現像ローラーの製造方法。
(6)前記樹脂層を塗布により形成する前記(1)〜(5)のいずれかの現像ローラーの製造方法。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかの方法により製造される現像ローラー。
(8)前記(7)の現像ローラーを有するプロセスカートリッジ。
(9)潜像を担持する潜像担持体に対向して当接あるいは圧接した状態で、現像ブレード間で摩擦帯電する現像剤を担持する現像ローラーを有し、この現像ローラーが、前記潜像担持体に現像剤を付与することにより、潜像を現像剤像として可視化するプロセスカートリッジであって、
前記現像ローラーが前記(7)の現像ローラーであることを特徴とする前記(8)のプロセスカートリッジ。
(10)前記現像剤が非磁性一成分現像剤である前記(9)のプロセスカートリッジ。
なお、「エキシマ光」とは、エキシマランプを光源とするもので、例えばエキシマUV灯から発せられる光であり、分光分布が中心波長172nm、半値幅20nm以下のピークが1つであるものをいう。
本発明の現像ローラーの製造方法では、導電性弾性体層の外側に樹脂層を形成する前に、酸素含有雰囲気中で、導電性弾性体層の表面に、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように、エキシマ光を照射する。
樹脂層を塗布により形成する場合、導電性弾性体層の表面が樹脂溶液(樹脂または樹脂原料の溶液)に対して濡れ性が悪いと、樹脂層と導電性弾性体層との界面接着力が弱くなり、形成した樹脂層が剥がれてしまうことがある。そのため、通常、導電性弾性体層の濡れ性を向上させる目的で、導電性弾性体層の表面処理が行われる。特に、樹脂溶液の溶媒としてアルコールやケトンを使用する場合は、表面処理をして、導電性弾性体層の表面を親水性にする。
本発明においては、導電性弾性体層の表面に、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように、エキシマ光を照射することにより、導電性弾性体層の表面を親水性にし、導電性弾性体層の樹脂溶液に対する濡れ性を向上させる。より具体的に説明すると、エキシマ光を照射することにより、導電性弾性体層の表面の分子結合を切断し、かつ、雰囲気中の酸素を活性酸素に分解する。この二つの作用により、導電性弾性体層の表面にカルボン酸基や水酸基を発生させることによって、導電性弾性体層の表面を親水化する。
その結果、導電性弾性体層の表面に、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように、エキシマ光を照射することによって、十分に強い樹脂層と導電性弾性体層との界面接着力が得られる。本発明の現像ローラーを用いると、例えば、振動や落下衝撃などにより現像ブレードとの間で生じるトナーフィルミングの発生が抑制され、スジ画像の少ない、良好な画像を形成することができる。
積算光量が30mJ/cm2より小さいと、導電性弾性体層の表面を十分に親水化することができず、樹脂層と導電性弾性体層との界面接着力が弱くなる。そのため、振動や落下衝撃などにより現像ローラーの樹脂層が剥がれてしまうことがある。一方、積算光量が300mJ/cm2より大きいと、振動や落下衝撃などにより、現像ブレードとの間でトナーフィルミングが発生することがある。これは、次のような理由による。通常、導電性弾性体層の表面を親水性にするのと共に、発生したラジカルによって高分子化が起こり、導電性弾性体層が高抵抗化する。それにより、電荷量の絶対値が現像ローラーの表面に付着したトナーの電荷量の絶対値に等しく、かつ、その極性が現像ローラーの表面に付着したトナーと反対である電荷が芯金から移動できずに残存し、現像ローラーの軸方向に、現像ブレードとの間で局所的なトナーフィルミングを生じる。その結果、スジ画像が発生する。
また、「エキシマ光」以外の光を照射することにより導電性弾性体層の表面処理を行った場合、例えば、低圧水銀灯や高圧水銀灯などの紫外線照射では、分光分布において複数の波長ピークを有するので、均一に処理されなかったり、また、導電性弾性体層が劣化したりして、十分に強い樹脂層と導電性弾性体層との界面接着力が得られるとは限らない。また、エキシマ光を発光するエキシマランプは、低コストであり、メンテナンス性に優れ、長寿命、少エネルギーであり、しかも、小型の装置である等の利点がある。
特に、導電性弾性体層がシリコーンゴムを主成分とするものであり、樹脂層がウレタン樹脂を主成分とするものである場合に、高い本発明の効果が得られる。
図1、2に、本発明により製造される現像ローラーの一例の模式図を示す。図1は、本発明により製造される現像ローラーの一例の斜視図である。図2は、図1に示す現像ローラーの概略断面図である。
本発明の現像ローラー1は、図1、2に示すように、芯金である、円柱状または中空円筒状の導電性基体11の外周面に導電性弾性体層12が形成され、この導電性弾性体層12の外周面に樹脂層13が積層されている。なお、必要に応じて、さらに別の層を1層以上、例えば、樹脂層13の外側に、樹脂層13とは組成の異なる樹脂層を設けてもよい。
導電性基体11は、現像ローラーの電極および支持部材として機能するものである。導電性基体11は、例えば、アルミニウム,銅合金,ステンレス鋼などの金属または合金、クロム,ニッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹脂などの導電性の材質で構成される。導電性基体11の外径は適宜決めることができるが、通常、4〜10mmの範囲にする。
導電性弾性体層12は、現像ローラーが適切なニップ幅、ニップ圧で感光体表面に押圧して感光体表面にトナーを均一に供給できるように、適切な硬度および電気抵抗値を有することが望ましい。
導電性弾性体層12は、ゴムを主成分とする。導電性弾性体層12に用いるゴムとしては、従来、現像ローラーに用いられている種々のゴムを用いることができる。具体的には、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム、ウレタンゴムなどを用いることができる。このようなゴムは、単独で用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
中でも、導電性弾性体層12として、シリコーンゴムを用いることが好ましい。シリコーンゴムを用いることにより、優れた変形回復性を得ることができる。
シリコーンゴムとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン,ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン,ポリメチルビニルシロキサン,ポリトリフルオロプロピルビニルシロキサン,ポリメチルフェニルシロキサン,ポリフェニルビニルシロキサン、これらポリシロキサンの共重合体などが挙げられる。
このようなシリコーンゴムは、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社の液状シリコーンゴムのSE6724A/B、DY35−118A/B等として市販されている。
液状シリコーンゴムとしては、例えば、付加反応架橋型液状シリコーンゴムが挙げられる。
液状シリコーンゴムは、例えば、下記式1で表されるオルガノポリシロキサン、および、下記式2で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含み、さらに触媒や他の添加物を適宜含む組成物である。
Figure 2005189723
オルガノポリシロキサンはシリコーンゴム原料のベースポリマーであり、その分子量は特に限定されないが10万以上100万以下程度が好ましく、平均分子量はおよそ50万程度が好ましい。
上記オルガノポリシロキサンのアルケニル基は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの活性水素と反応して架橋点を形成する部位であり、その種類は特に限定されないが、活性水素との反応性が高い等の理由から、ビニル基、アリル基が好ましく、ビニル基がより好ましい。
Figure 2005189723
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤の働きをするもので、一分子中のケイ素原子結合水素原子の数は2個以上であり、硬化反応を最適に行わせる点から、一分子中のケイ素原子結合水素原子の数が3個以上であることが好ましい。
ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの分子量に特に制限はなく、例えば、1000〜10000とすることができる。硬化反応を適切に行わせる点からは、分子量は1000〜5000が好ましい。
液状シリコーンゴムは、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの架橋触媒として、例えば、塩化白金酸六水和物を含むことができる。また、架橋触媒として、ヒドロシリル化反応において触媒作用を示す遷移金属化合物も使用できる。その具体例としては、Fe(CO)5、Co(CO)8、RuCl3、IrCl3、〔(オレフィン)PtCl22、ビニル基含有ポリシロキサン−Pt錯体、H2PtCl6・6H2O、L3RhCl3、L2Ni(オレフィン)、L4Pd、L4Pt、L2NiCl2(ただし、L=PPh3もしくはPR’3、ここでPhはフェニル基、R’はアルキル基を示す)を挙げることができる。中でも、白金、パラジウム、ロジウム系遷移金属化合物触媒が好ましい。
上記の触媒の配合量は、白金系金属化合物触媒の場合、液状シリコーンゴム(各種配合物を含む)中、白金として1質量ppm以上100質量ppm以下が好ましいが、この範囲に限定されることはなく、目標とする可使時間、硬化時間、製品形状等により適宜選択される。
本発明の現像ローラーの導電性弾性体層12に必要な導電性を付与するためには、例えば、導電剤を配合すればよい。
導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅、錫、ステンレス鋼などの各種導電性金属または合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン固溶体、酸化錫−酸化インジウム固溶体などの各種導電性金属酸化物、これらの導電性材料で被覆された絶縁性物質などの微粉末を用いることができる。中でも、カーボンブラックが、比較的容易に入手でき、良好な帯電性が得られる。
導電性弾性体層に導電性を付与する手段として、他に、導電性高分子化合物を添加することも可能である。例えば、ホストポリマーとしてポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンオキシド)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリ(p−フェレンビニレン)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、ポリビニルカルバゾール、ポリジアセチレン、ポリ(N−メチル−4−ビニルピリジン)、ポリアニリン、ポリキノリン、ポリ(フェニレンエーテルスルフォン)などを使用し、これらにドーパントとしてAsF5、I2、Br2、SO3、Na、K、ClO4、FeCl3、F、Cl、Br、I、Krなどの各イオン、Li、TCNQ(7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)などをドープしたものが用いられる。
導電性弾性体層の体積固有抵抗は、100Vの直流電圧印加時で、1×103〜1×1010Ω・cmが好ましい。導電性弾性体層の体積固有抵抗を1×103Ω・cm以上にすることにより、導電剤の配合量が過多にならないため、シリコーンゴムの変形回復性を十分に確保することができる。一方、導電性弾性体層の体積固有抵抗を1×1010Ω・cm以下にすることにより、電荷量の絶対値が現像ローラーの表面に付着したトナーの電荷量の絶対値に等しく、かつ、その極性が現像ローラーの表面に付着したトナーと反対である電荷が導電性弾性体層を十分に移動することができる。導電性弾性体層の体積固有抵抗は1×105Ω・cm以上がより好ましい。また、導電性弾性体層の体積固有抵抗は1×107Ω・cm以下がより好ましい。
導電剤の含有量は、導電性弾性体層の体積固有抵抗が好ましくは上記の範囲内になるように、適宜決めることができる。例えば、導電剤としてカーボンブラックを用いる場合、シリコーンゴム等のゴム材100重量部に対して、カーボンブラックを5〜100重量部配合することができる。
本発明の現像ローラーの導電性弾性体層12には、所望の性能が得られる範囲内で、非導電性充填剤、分散促進剤などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。これらの添加剤の含有量は適宜決めることができるが、通常、80質量%以下であることが好ましい。
非導電性充填剤としては、例えば、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
また、架橋剤を使用することもできる。架橋剤としては、例えば、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、p−クロロベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。
導電剤を含む添加剤の分散手段としては、例えば、ロールニーダー、バンバリーミキサー、ボールミル、サンドグラインダー、ペイントシェーカーなどを使用することができる。
導電性弾性体層の厚さは、均一なニップを確保する点から、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。また、導電性弾性体層の厚さは、コストの点から、6mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。
このような導電性弾性体層は公知の方法、例えば、液状のシリコーンゴム材料を成形型に注入して加硫硬化する方法;押出成形後に加硫硬化する方法;射出成形後に加硫硬化する方法等で形成すればよい。なお、加硫は公知の方法にしたがって行えばよく、加硫条件も適宜決めることができる。
本発明においては、導電性弾性体層を形成した後、その表面に、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように、エキシマ光を照射する。
本発明においては、導電性弾性体層の表面に照射するエキシマ光の積算光量が重要である。エキシマ光の積算光量は、
エキシマ光の積算光量(mJ/cm2)=エキシマ光の強度(光量;mW/cm2)×照射時間(sec)
で定義される。
導電性弾性体層の表面に照射するエキシマ光の積算光量は、30mJ/cm2以上300mJ/cm2以下である。
エキシマ光の積算光量は、形成する樹脂層の組成、樹脂層の形成方法(樹脂原料の塗布方法)などに応じて適宜選択すればよい。その調節は、照射時間、ランプ出力、ランプと導電性弾性体層表面との距離のいずれでも行うことができる。
エキシマ光の強度は適宜決めることができ、例えば、2〜6mW/cm2とすることができる。また、照射時間は、それに合わせて、所望の積算光量が得られるように決めればよい。
図4に、エキシマ光照射装置の一例の概略構成図を示す。
このエキシマ光照射装置4は、電源46に接続されたエキシマランプである誘電体バリア放電ランプ48を4個と、誘電体バリア放電ランプ48の間に山形ミラー47とを有し、石英窓49からエキシマ光が放射される。そして、芯金11の外周面に形成された導電性弾性体層12の表面にエキシマ光が照射される。
このエキシマ光照射装置4は、窒素入口44から窒素出口45へと窒素を流通させる構成を有しており、エキシマランプを収納する容器内は光が吸収されにくい窒素で置換されている。
また、このエキシマ光照射装置4は、冷却ブロック41を有し、冷却水入口42から冷却水出口43へと冷却水を流通させる構成を有しており、誘電体バリア放電ランプ48は冷却水により冷却される。
エキシマ光は、導電性弾性体層が外周面に形成された芯金を回転させながら、導電性弾性体層の表面に照射することが好ましい。導電性弾性体層が外周面に形成された芯金を回転させながらエキシマ光を照射することにより、導電性弾性体層の表面を一様に、均一に処理することができる。導電性弾性体層が外周面に形成された芯金の回転速度は、導電性弾性体層の表面が均一に処理できれば特に限定されないが、10〜50rpmが好ましい。
また、導電性弾性体層が外周面に形成された芯金をエキシマランプと並列に配置することが好ましい。導電性弾性体層が外周面に形成された芯金をエキシマランプと並列に配置することにより、導電性弾性体層の表面を一様に、均一に処理することができる。
照射距離(ランプと導電性弾性体層表面との距離)は、導電性弾性体層の表面に照射するエキシマ光の積算光量の制御がより容易である点から、1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。また、照射距離(ランプと導電性弾性体層表面との距離)は、エキシマ光の大気中での減衰が十分に小さく、より高い効果が得られる点から、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
エキシマ光の照射は、例えば、空気中など、酸素含有雰囲気中で行う。
このようにして、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した後、導電性弾性体層の外側に樹脂層を塗布により形成する。
樹脂層13に用いる樹脂としては、特に限定されるものではないが、自己膜補強性、トナー帯電性などの点から、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレア樹脂などを用いることが好ましい。このような樹脂は、単独で用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
中でも、より優れた耐磨耗性や、弾性が得られやすい点から、ウレタン樹脂を用いることが特に好ましい。
ウレタン樹脂としては、例えば、必要に応じて導電性材料を配合したポリウレタンプレポリマーを架橋反応させる方法で得られるものや、ポリイソシアネートとポリオール等のポリヒドロキシ化合物とを触媒の存在下で反応させる方法で得られるもの、必要に応じてポリオールに導電性材料を配合し、このポリオールをワン・ショット法にてポリイソシアネートと反応させる方法で得られるものなどが挙げられる。
この場合、ポリウレタンを得る際に用いられるポリヒドロキシル化合物としては、一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマーの製造に用いられるポリオール、例えば、末端にポリヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、および、両者の共重合物であるポリエーテルポリエステルポリオールが挙げられる他、ポリブタジエンポリオールやポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合させて得られる、いわゆるポリマーポリオール等を使用することができる。
また、イソシアネート化合物としては、同様に、一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマーの製造に用いられるポリイソシアネート、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート、および、これらポリイソシアネートの混合物や変性物、例えば、部分的にポリオール類と反応させて得られるプレポリマー等を使用することができる。
このようなウレタン樹脂(または樹脂原料のポリオール、イソシアネート化合物)は、日本ポリウレタン工業株式会社のポリオール、ニッポラン5033、日本ポリウレタン工業株式会社のイソシアネート化合物、コロネートL等として市販されている。
ウレタン樹脂としては、1液型のものも、2液型のものも使用することができる。
ポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド12・12、および、それらのポリアミドの重合に用いられる2種以上のモノマーの重縮合から得られるポリアミドなどが挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、作業性の点から、アルコール可溶性のものが好ましい。アルコール可溶性のポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミドの3元共重合体あるいは4元共重合体、ポリアミド6やポリアミド12をメトキシメチル化してアルコールに可溶にしたものが挙げられる。
樹脂層には、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、および、他の樹脂、変性樹脂の1種または2種以上を混合して用いることができる。樹脂層に用いる樹脂は、現像を行うシステムに応じて適宜選択すればよい。それにより、その現像システムに適したトナー帯電量を得ることができる。
本発明の現像ローラーの樹脂層13には、所望の性能が得られる範囲内で、導電剤、非導電性充填剤、分散促進剤などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。樹脂層に含有させる添加剤としては、導電性弾性体層に含有させる添加剤として挙げたものが挙げられる。これらの添加剤の含有量は適宜決めることができるが、通常、80質量%以下であることが好ましい。
樹脂層に含有させる導電剤としては、カーボンブラックが一般的に用いられる。用いるカーボンブラックの種類は特に限定されず、例えば、SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、GPF、SRF、チャンネルブラック、ファーネスブラックなどを使用することができる。
カーボンブラックの含有量は、導電性および硬度が樹脂層に要求される範囲内になるように、使用するカーボンブラックの種類などに応じて適宜決めればよく、特に限定されないが、通常、樹脂100重量部に対して、カーボンブラックを5〜85重量部配合することが好ましい。カーボンブラックの配合量を樹脂100重量部に対して5重量部以上にすることにより、実用上十分なレベルの導電性を得ることができ、さらには、配合したカーボンブラックを十分にパーコレートすることができ、導電性をより安定させることができる。一方、カーボンブラックの配合量を樹脂100重量部に対して85重量部以下にすることにより、現像ローラーの導電性および硬度を適度な範囲内にすることができ、さらには、配合したカーボンブラックを十分に均一に樹脂層内に分布させることができ、より高い導電性の均一性が得られる。
通常、樹脂100重量部に対して、カーボンブラックを10重量部以上配合することがより好ましい。また、通常、樹脂100重量部に対して、カーボンブラックを70重量部以下配合することがより好ましい。
樹脂層13の厚さは特に限定されず、適宜決めることができる。樹脂層13の厚さは、十分な耐磨耗性が得られる点から、0.1μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。また、樹脂層13の厚さは、変形性に対する影響が十分に小さく、十分に均一な導電性が得られる点から、100μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましい。
導電性弾性体層12の外側に樹脂層13を形成する方法としては、必要に応じてカーボンブラック等の導電性材料を分散させた樹脂溶液(樹脂または樹脂原料を含有する溶液)を導電性弾性体層12の表面に塗布し、乾燥する方法が挙げられる。その後、必要に応じ、加熱処理を行ってもよい。
塗布する樹脂溶液中の樹脂成分濃度は特に限定されず、所望の樹脂層の厚さなどに応じて適宜決めればよいが、溶液中の添加剤(カーボンブラック等の導電性材料など)の分散性や安定性の点から、樹脂溶液中の樹脂成分濃度は10重量%以上が好ましい。樹脂溶液中の樹脂成分濃度の上限は特に限定されないが、通常、30重量%以下が好ましい。
樹脂溶液の溶媒は、用いる樹脂または樹脂原料を溶解することができるものであれば何れのものでもよい。樹脂溶液の溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、メチルエチルケトンなどのケトン類、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
樹脂溶液の塗布方法は特に限定されず、例えば、ディッピング法、スプレー法、ロールコーター法などにより樹脂溶液を導電性弾性体層の表面に塗布することができる。樹脂溶液の塗布方法および樹脂溶液の塗布条件は、適宜選択することができる。
例えば、ディッピングによる方法においては、通常、室温で、エキシマ光を照射した、導電性弾性体層が外周面に形成された芯金を樹脂溶液に5秒〜3分、好ましくは10秒〜30秒浸漬し、これを引き上げて乾燥して樹脂層を形成することができる。
また、スプレー法で樹脂層を形成する場合、樹脂溶液中の樹脂成分濃度は、ディッピング法で樹脂層を形成する場合よりも高くすることができ、例えば、樹脂成分濃度が30重量%以上の樹脂溶液を使用することも可能である。
また、塗膜の乾燥方法および乾燥条件は、適宜選択することができる。加熱処理の条件も、適宜選択することができる。
次に、本発明のプロセスカートリッジについて説明する。
本発明のプロセスカートリッジは、潜像を担持する潜像担持体に対向して当接あるいは圧接した状態で、現像ブレード間で摩擦帯電する現像剤を担持する現像ローラーを有し、この現像ローラーが潜像担持体に現像剤を付与することにより、潜像を現像剤像として可視化するものである。そして、具備する現像ローラーが上記の本発明の現像ローラーであるものである。
図3に、本発明のプロセスカートリッジを用いた画像形成装置の一例の概略断面図を示す。35が本発明のプロセスカートリッジである。
潜像担持体である感光ドラム21が矢印A方向に回転し、感光ドラム21を帯電処理するための帯電装置22によって一様に帯電される。そして、感光ドラム21に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光23により、その表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、感光ドラム21に対して近接配置され、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジに保持される現像装置24により現像剤であるトナー(非磁性一成分現像剤)28を付与されることによって現像され、トナー像として可視化される。現像は、露光部にトナー像を形成する、いわゆる反転現像を行っている。
可視化された感光ドラム21上のトナー像は、転写ローラー29によって記録媒体である紙33に転写される。トナー像を転写された紙33は、定着装置32によって定着処理され、装置外に排紙され、プリント動作が終了する。
一方、転写されずに感光ドラム21上に残存した転写残トナーは、クリーニングブレード30によって掻き取られ、廃トナー容器31に収納される。クリーニングされた感光ドラム21は、上記の作用(プリント動作)を繰り返し行う。
現像装置24は、非磁性一成分現像剤であるトナー28を収容した現像容器34と、現像容器34内の長手方向に延在する開口部に位置し、感光ドラム21と対向設置された現像剤担持体である現像ローラー25とを備え、感光ドラム21上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。非磁性一成分現像剤であるトナー28は、現像容器34内を攪拌ローラー(不図示)により循環されるようになっている。
供給ローラー26および現像ローラー25は、芯金が導電体で、その外周を絶縁体あるいは中抵抗の物質が被覆した構成をしている。供給ローラー26および現像ローラー25には、それぞれ、バイアス電圧が印加されており、トナー28は電気力で供給ローラー26に担持、搬送され、次いで、供給ローラー26と現像ローラー25との接触回転により帯電される。トナー28は、電位ポテンシャルを持たせることにより、供給ローラー26から現像ローラー25へ搬送される。この現像ローラー25に保持されたトナー28は、現像ローラー25と現像ブレード27との摩擦接触により、帯電状態がより顕著になる。そして、現像ローラー25上の帯電トナーは像担持体である感光ドラム21上の電位が保持された部分に移り、感光体の電位がアースされた部分にはトナーが移らない。その結果、画像が形成されることになる。
なお、現像ローラー25は、感光ドラム21と当接幅をもって接触している。
現像装置24においては、供給ローラー26が、現像容器34内で、現像ブレード27と現像ローラー25との当接部に対して現像ローラー25回転方向上流側に当接され、かつ、回転可能に支持されている。
供給ローラー26の構造としては、現像ローラー25へのトナー28の供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から、発泡骨格状スポンジ構造や、芯金上にレーヨン、ポリアミド等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが好ましい。例えば、芯金上にポリウレタンフォームを設けた直径14mmの供給ローラー26を用いることができる。
供給ローラー26の現像ローラー25に対する当接幅は、1〜8mmが好ましい。また、供給ローラー26は、現像ローラー25に対して、その当接部において相対速度をもたせることが好ましい。例えば、当接幅を2mmに設定し、駆動手段(図示せず)により所定のタイミングで回転駆動させることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
〔実施例1〕
軸芯体として、外径8mmのSUS製の芯金にニッケルメッキを施し、さらに接着剤を塗布、焼付けしたものを用いた。
まず、この軸芯体を金型に配置し、液状シリコーンゴム材料(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:DY35−118A/B)を金型内に形成されたキャビティに注入した。続いて、金型を150℃に加熱してシリコーンゴムを加硫硬化し、冷却した後に脱型して、厚さ4.0mmの導電性弾性体層を軸芯体の外周に設けた。
形成した導電性弾性体層の体積固有抵抗は、100Vの直流電圧印加時で、1×106Ω・cmであった。
次に、大気中で、この導電性弾性体層の表面に、軸芯体を回転軸として、導電性弾性体層が外周面に形成された軸芯体を30rpmで回転させながら、エキシマランプ(ハリソン東芝ライテック社製、エキシマ光改質装置)で、積算光量が30mJ/cm2になるようにエキシマ光を照射した。
なお、エキシマ光の照射条件は、エキシマ光の強度(光量)4.3mW/cm2、照射時間7秒、照射距離(ランプと導電性弾性体層表面との距離)2mmとした。なお、光量は、紫外線積算光量計(ウシオ電機株式会社製、本体UIT−150、センサーVUV−S172)を用いて測定した。
続いて、ポリオール(日本ポリウレタン社製、商品名:ニッポラン5033)を50重量%、イソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名:コロネートL)を50重量%となるように、メチルエチルケトンに混合した。調製した混合溶液(固形分10重量%)に、カーボンブラック(東海カーボン社製、商品名:トーカブラック#4400)を樹脂成分100重量部に対して20重量部、非導電性充填剤であるアクリル粒子(積水化成品工業株式会社製、商品名:テクポリマーMBX−8)を樹脂成分100重量部に対して17重量部添加し、十分に攪拌して樹脂層形成用のディップ液とした。
そして、この樹脂層形成用のディップ液中に、エキシマ光を照射した、導電性弾性体層が外周面に形成された軸芯体を10秒間浸漬した後、引き上げて乾燥させ、100℃にて4時間加熱処理して、厚さ15μmの樹脂層を導電性弾性体層の外周に設けた。
このようにして、現像ローラー1を作製した。
(評価方法)
作製した現像ローラー1を、像担持体である感光体ドラムを一様に帯電させ、該感光体ドラムへの選択的な露光によって潜像を形成し、該潜像を現像剤であるトナーで顕在化し、該トナー像を記録媒体に転写し、転写後の該感光体ドラム上の残トナーをクリーニングする各手段を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジに組み込んだ。
次に、この現像ローラー1を具備したプロセスカートリッジを、振動試験機(エミック株式会社製、FM−2051)を用いて、加速度9.8m/s2の正弦波の下、振動数を10〜100Hzの範囲で5分周期で変化させながら、振幅2mmで横方向、縦方向および垂直方向についてそれぞれ1時間ずつ振動試験を行った。その後、このプロセスカートリッジを所定の高さ(落下高さ:90cm)からコンクリート面に落下させた。そして、このプロセスカートリッジを23℃、湿度60%の環境下で24時間放置した。
次に、このプロセスカートリッジを電子写真方式の画像形成装置(キヤノン社製、LASER SHOT LBP−2510)に組み込んだ。そして、この画像形成装置を用いて画出しを行い、スジ画像の有無を目視で、以下の基準で評価した。
○:全く画像不良が認められない、
△:スジ画像がごく軽微に認められるが、実用上、問題ない範囲である、
×:スジ画像が多く認められる。
その結果を表1に示す。また、現像ローラーを製造する際に照射したエキシマ光の積算光量も表1に示す。
〔実施例2〕
エキシマ光の照射条件を、エキシマ光の強度(光量)5.0mW/cm2、照射時間20秒とし、積算光量が100mJ/cm2になるように、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー2を作製した。
作製した現像ローラー2を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
〔実施例3〕
エキシマ光の照射条件を、エキシマ光の強度(光量)4.0mW/cm2、照射時間50秒とし、積算光量が200mJ/cm2になるように、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー3を作製した。
作製した現像ローラー3を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
〔実施例4〕
エキシマ光の照射条件を、エキシマ光の強度(光量)5.0mW/cm2、照射時間60秒とし、積算光量が300mJ/cm2になるように、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー4を作製した。
作製した現像ローラー4を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
〔比較例1〕
導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射しなかった以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー5を作製した。
作製した現像ローラー5を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
〔比較例2〕
エキシマ光の照射条件を、エキシマ光の強度(光量)4.9mW/cm2、照射時間2秒とし、積算光量が10mJ/cm2になるように、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー6を作製した。
作製した現像ローラー6を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
〔比較例3〕
エキシマ光の照射条件を、エキシマ光の強度(光量)4.0mW/cm2、照射時間100秒とし、積算光量が400mJ/cm2になるように、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー7を作製した。
作製した現像ローラー7を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
〔比較例4〕
エキシマ光の照射条件を、エキシマ光の強度(光量)4.5mW/cm2、照射時間111秒とし、積算光量が500mJ/cm2になるように、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射した以外は実施例1(現像ローラー1)と同様にして現像ローラー8を作製した。
作製した現像ローラー8を用い、実施例1と同様にして、形成される画像の評価(スジ画像の有無)を行った。
Figure 2005189723
導電性弾性体層の表面に照射したエキシマ光の積算光量が30〜300mJ/cm2である実施例1(現像ローラー1)、実施例2(現像ローラー2)および実施例3(現像ローラー3)は、形成される画像に全く画像不良が認められなかった。実施例4(現像ローラー4)は、スジ画像がごく軽微に認められたが、実用上、全く問題ないレベルであった。
一方、導電性弾性体層の表面にエキシマ光を照射しなかった比較例1(現像ローラー5)および導電性弾性体層の表面に照射したエキシマ光の積算光量が30mJ/cm2より小さい比較例2(現像ローラー6)は、樹脂層と導電性弾性体層との界面接着力が弱く、プロセスカートリッジを所定の高さ(落下高さ:90cm)からコンクリート面に落下させた時に現像ローラーの樹脂層が剥がれてしまった。
導電性弾性体層の表面に照射したエキシマ光の積算光量が300mJ/cm2より大きい比較例3(現像ローラー7)および比較例4(現像ローラー8)は、導電性弾性体層が高抵抗化したことに起因して、現像ローラーの軸方向に局所的なトナーフィルミングを生じ、その結果、スジ画像が発生した。
以上のように、本発明によれば、導電性弾性体層の外側に樹脂層を塗布により形成する前に、酸素含有雰囲気中で、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように、エキシマ光を導電性弾性体層の表面に照射することによって、十分に強い樹脂層と導電性弾性体層との界面接着力を得ることができ、例えば、落下衝撃などにより現像ブレードとの間で生じるトナーフィルミングの発生が抑制され、良好な画像を形成することができる現像ローラーを得ることができる。
本発明の現像ローラーの一例の模式図(斜視図)である。 本発明の現像ローラーの一例の模式図(概略断面図)である。 本発明のプロセスカートリッジを用いた画像形成装置の一例の概略断面図である。 本発明において使用されるエキシマ光照射装置の一例の説明図である。
符号の説明
1 現像ローラー
11 芯金
12 導電性弾性体層
13 樹脂層
21 感光ドラム
22 帯電装置
23 レーザー光
24 現像装置
25 現像ローラー
26 供給ローラー
27 現像ブレード
28 トナー
29 転写ローラー
30 クリーニングブレード
31 廃トナー容器
32 定着装置
33 紙
34 現像容器
35 プロセスカートリッジ
4 エキシマ光照射装置
41 冷却ブロック
42 冷却水入口
43 冷却水出口
44 窒素入口
45 窒素出口
46 電源
47 山形ミラー
48 誘電体バリア放電ランプ
49 石英窓

Claims (10)

  1. 芯金の外側に、ゴムを主成分とする導電性弾性体層を形成する工程と、
    前記導電性弾性体層の表面に、酸素含有雰囲気中で、エキシマ光を、積算光量が30〜300mJ/cm2となるように照射する工程と、
    前記エキシマ光を照射した導電性弾性体層の外側に、樹脂層を形成する工程と
    を有する現像ローラーの製造方法。
  2. 前記導電性弾性体層が、シリコーンゴムを含有する請求項1に記載の現像ローラーの製造方法。
  3. 前記導電性弾性体層の厚さが、0.5〜6mmである請求項1または2に記載の現像ローラーの製造方法。
  4. 前記樹脂層が、ウレタン樹脂を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラーの製造方法。
  5. 前記樹脂層の厚さが、0.1〜100μmである請求項1〜4のいずれかに記載の現像ローラーの製造方法。
  6. 前記樹脂層を塗布により形成する請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラーの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により製造される現像ローラー。
  8. 請求項7に記載の現像ローラーを有するプロセスカートリッジ。
  9. 潜像を担持する潜像担持体に対向して当接あるいは圧接した状態で、現像ブレード間で摩擦帯電する現像剤を担持する現像ローラーを有し、この現像ローラーが、前記潜像担持体に現像剤を付与することにより、潜像を現像剤像として可視化するプロセスカートリッジであって、
    前記現像ローラーが請求項7に記載の現像ローラーであることを特徴とする請求項8に記載のプロセスカートリッジ。
  10. 前記現像剤が非磁性一成分現像剤である請求項9に記載のプロセスカートリッジ。

JP2003434124A 2003-12-26 2003-12-26 現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ Pending JP2005189723A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434124A JP2005189723A (ja) 2003-12-26 2003-12-26 現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434124A JP2005189723A (ja) 2003-12-26 2003-12-26 現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005189723A true JP2005189723A (ja) 2005-07-14

Family

ID=34791279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003434124A Pending JP2005189723A (ja) 2003-12-26 2003-12-26 現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005189723A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009086217A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Shin Etsu Polymer Co Ltd ローラの製造方法
JP2012181370A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Canon Inc 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009086217A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Shin Etsu Polymer Co Ltd ローラの製造方法
JP2012181370A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Canon Inc 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4311760B1 (ja) 電子写真用現像部材、その製造方法、電子写真用プロセスカートリッジ、及び電子写真用画像形成装置
JP5917124B2 (ja) 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP5253550B2 (ja) 現像部材とその製造方法、および、電子写真画像形成装置
KR101364426B1 (ko) 전자 사진용 롤러의 제조 방법
US20020028096A1 (en) Developing roller and developing device using the same
JP2007127777A (ja) 弾性ローラ、現像装置及び画像形成装置
JP5196956B2 (ja) 現像ローラ、現像ローラの製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2009271131A (ja) 帯電部材、その帯電部材を有する帯電装置、その帯電装置を有するプロセスカートリッジ、及び、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置
JP4895279B2 (ja) 導電性ローラの製造方法及び画像形成装置
JP3984801B2 (ja) 現像ローラおよびこれを用いた現像装置
JP2004037666A (ja) 弾性ローラの製造方法、弾性ローラ、および、この弾性ローラを用いた電子写真装置
JP2005189723A (ja) 現像ローラーの製造方法、現像ローラー、および、この現像ローラーを有するプロセスカートリッジ
JP5700972B2 (ja) 現像ローラ、現像装置および電子写真装置
JP2004037672A (ja) 現像ローラ及びプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP5049548B2 (ja) 現像ローラー、現像装置及び画像形成装置
JP2006334934A (ja) ローラの製造方法、およびローラ、現像ローラ、ならびに現像装置、電子写真プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP2005266500A (ja) 現像ローラ、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2005316206A (ja) 現像ローラおよびプロセスカーリッジ
JP2006058671A (ja) 現像ローラおよび該現像ローラを用いたプロセスカートリッジ
JP4194533B2 (ja) 現像ローラ及びそれを用いた画像形成装置
JP4596905B2 (ja) 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2020060751A (ja) 現像ローラ、現像装置及び画像形成装置
JP2004037669A (ja) 現像ローラおよびこれを用いた現像装置
JP4371833B2 (ja) 帯電部材、画像形成装置、帯電方法およびプロセスカートリッジ
CN105404111A (zh) 导电性构件、处理盒、电子照相设备和加成固化型硅橡胶混合物