JP2003202750A - 現像ロール - Google Patents
現像ロールInfo
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Abstract
抗値を得ることができ、安定して使用できる現像ロール
を提供する。 【解決手段】 芯金の外周に導電性ポリウレタンゴムを
主体としたゴムからなる弾性層を有する現像ロールにお
いて、前記導電性ポリウレタンが、導電性カーボンブラ
ックを主体とする少なくとも一種のカーボンブラックを
含有するエーテル系ポリウレタンからなり且つ前記弾性
層表面にはイソシアネートを含む表面処理液により表面
処理された表面処理層が設けられて当該表面処理層が設
けられた表面から内方に向かって電気抵抗値が漸減する
ように傾斜しており、当該ロールに5V、50V及び1
00Vをそれぞれ印加した際の電気抵抗値Rv5、Rv
50及びRv100が5×105〜5×108の範囲に
あり且つ下記式を満足する。 【数1】 logRv5/logRv50=1.15±0.1 logRv100/logRv50=0.93±0.1
Description
及びプリンタなどの画像形成装置に用いられる現像ロー
ルに関する。
しては、ポリウレタン素材に過塩素酸リチウム等のイオ
ン導電剤を添加したものが用いられている。
ールは、環境変動による電気抵抗値の変動が大きいとい
う欠点を有している。すなわち、低温低湿環境下では抵
抗値が上昇してトナー帯電量が不足し、一方、高温高湿
条件下では抵抗値が低下してトナーのカブリが見られ、
何れも画像の不具合の原因となる。
ックにより導電性を付与した現像ロールも検討されてい
るが、この場合、環境依存性は比較的小さいが、印加電
圧の大小により電気抵抗値が大きく変化するという問題
があった。また、電気抵抗値にバラツキが生じ、所定の
電気抵抗値に設定できないという問題があった。
値のバラツキを抑えて所定の電気抵抗値を得ることがで
き、安定して使用できる現像ロールを提供することを課
題とする。
明の第1の態様は、芯金の外周に導電性ポリウレタンゴ
ムを主体としたゴムからなる弾性層を有する現像ロール
において、前記導電性ポリウレタンが、導電性カーボン
ブラックを主体とする少なくとも一種のカーボンブラッ
クを含有するエーテル系ポリウレタンからなり且つ前記
弾性層表面にはイソシアネートを含む表面処理液により
表面処理された表面処理層が設けられて当該表面処理層
が設けられた表面から内方に向かって電気抵抗値が漸減
するように傾斜しており、当該ロールに5V、50V及
び100Vをそれぞれ印加した際の電気抵抗値Rv5、
Rv50及びRv100が5×105〜5×108の範
囲にあり且つ下記式を満足することを特徴とする現像ロ
ールにある。
て、当該現像ロールの電気抵抗値の表面全体に亘った最
大値及び最小値の比(最大値/最小値)が、30以下で
あることを特徴とする現像ロールにある。
において、前記カーボンブラックを前記ポリウレタンの
主原料であるエーテル系ポリオールに粒度が20μm以
下となるように分散して添加したことを特徴とする現像
ロールにある。
て、前記カーボンブラックの添加量が、前記エーテル系
ポリオール100重量部に対して8重量部以下であるこ
とを特徴とする現像ロールにある。
の態様において、当該現像ロールの円周方向に亘って測
定した表面粗さRzが、8μm以下であることを特徴と
する現像ロールにある。
の態様において、前記表面処理液にカーボンブラックが
含有されていることを特徴とする現像ロールにある。
の態様において、前記弾性層の圧縮永久ひずみが3%以
下であることを特徴とする現像ロールにある。
クを主体とする少なくとも一種のカーボンブラックを含
有するエーテル系ポリウレタンからなり且つ前記弾性層
表面にはイソシアネートを含む表面処理液により表面処
理された表面処理層が設けられているので、電気抵抗値
にバラツキが小さくなり、所定の電気抵抗値を有する現
像ロールを得られるようになった。すなわち、本発明で
は、表面処理層が形成された領域のカーボンブラックの
ストラクチャーが表面から内方に亘って徐々に切断され
て電気抵抗値が徐々に小さくなるように傾斜した傾斜抵
抗層が形成されており、カーボンブラックの添加量と傾
斜抵抗層とを適宜設定することにより、所定の電気抵抗
値が得られるようになった。
ラックにより導電性を付与し、イオン導電剤を含んでい
ないので、電気抵抗値の環境依存性は極めて小さいが、
電気抵抗値は印加電圧に依存して変化する。しかしなが
ら、5V、50V及び100Vをそれぞれ印加した際の
電気抵抗値Rv5、Rv50及びRv100が5×10
5〜5×108Ωの範囲にあり且つ上述した式を満足す
るものであれば、使用する機器の印加電圧で所定の電気
抵抗値が得られるように設定すれば、安定して使用でき
ることがわかった。
ポリウレタンは、エーテル系ポリオールを主体とするポ
リオールとポリイソシアネートとを反応することにより
得られる、いわゆる注型タイプのポリウレタンである。
これは永久圧縮ひずみを小さくするためである。なお、
エーテル系ポリウレタンでもミラブルタイプとすると圧
縮永久ひずみが十分に小さくすることができない。一
方、エステル系ポリウレタンを用いた場合には、加水分
解特性が悪く、長期に亘って安定して使用できない。
62)は、3%以下となるようにするのが好ましい。こ
れより大きくなると、帯電量にバラツキが生じてしまう
からである。
シアネートとしては、例えば、2,4−トルエンジイソ
シアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシア
ネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネ
ート(NDI)、3,3−ジメチルジフェニル−4,
4’−ジイソシアネート(TODI)、及びこれらのイ
ソシアネートを両末端に有するプレポリマー等の変性体
や多量体などを挙げることができる。
は、通常、充填剤として使用されるカーボンブラックで
はなく、導電性カーボンブラックを主体として使用す
る。導電性カーボンブラックは添加量のバラツキにより
発現する電気抵抗値が大きく変化するので、従来、使用
が敬遠されていたが、本発明では、導電性カーボンブラ
ックを添加した導電性ポリウレタンに所定の表面処理を
行って、表面処理された領域のカーボンブラックのスト
ラクチャーを切断して傾斜抵抗層を形成するようにする
ことにより、狙いの電気抵抗値が安定して得られるよう
になった。なお、導電性カーボンブラックは、それ単独
で用いてもよいが、通常のカーボンブラックを併用して
もよい。
料、好ましくはポリオールと均一に分散するのが好まし
く、粒度が20μm以下となるように分散させた状態で
ポリイソシアネートと反応させるのが好ましい。
させると、当該現像ロールの電気抵抗値の表面全体に亘
ったバラツキが小さくなり、その最大値及び最小値の比
(最大値/最小値)が、30以下となるようにすること
ができる。
の電気抵抗値によって異なるが、エーテル系ポリオール
100重量部に対して8重量部以下とするのが好まし
い。これより多く添加すると、成形が困難になるからで
ある。
ソシアネート化合物を含浸させて硬化させたイソシアネ
ート処理により表面処理されている必要がある。ここ
で、使用する表面処理液は、イソシアネート化合物を有
機溶剤に溶解させたもの、さらには、これにカーボンブ
ラックを添加したものを用いることができる。また、ア
クリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリ
マーから選択される少なくとも1種のポリマーと、導電
性付与剤と、イソシアネート成分とを含有する表面処理
液を用いることもできる。
2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5
−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3−
ジメチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート(T
ODI)および前記記載の多量体および変性体などを挙
げることができる。
使用するためには、円周方向に亘って測った表面粗さR
zが、8μm以下であるのが好ましい。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
−2000(三洋化成社製)100重量部に、ケッチェ
ンブラックEC(ケッチェンブラックインターナショナ
ル社製)を3重量部添加し、粒度が20μm以下となる
程度まで分散させ、100℃に温調し、A液を得た。一
方、モディパーF600(日本油脂社製)20重量部に
ジフェニルメタンジイソシアネート4重量部、コロネー
トC−HX(日本ポリウレタン社製)12重量部を添加
・混合し、120℃にて15分間反応させ、B液を得
た。このA液とB液とを混合し、あらかじめシャフト
(φ:8mm、l:270mm)が配置されている12
0℃に予熱された金型に注入し、120℃にて120分
間加熱し、両端部を除くシャフト表面に導電性ポリウレ
タン層が形成されたロールを得た。この状態での50V
印加時の電気抵抗値は1.46×104Ωであった。
越化学社製)50重量部、MR400(日本ポリウレタ
ン社製)20重量部を添加・混合し、120℃で15分
間反応させた後、酢酸エチル180重量部に溶解させ
る。この溶液の溶質中におけるシロキサン結合単位は約
60重量%であった。 〈ロールの表面処理〉表面処理液を20℃に保ったま
ま、前記ロールを30秒間浸漬後、100℃に保持され
たオーブンで10時間加熱し、表面が高硬度の現像ロー
ルを得た。このロールの硬度は47°(JIS A)で
あり、ロール抵抗値は50V印加時で2×107Ωであ
った。
ッチェンブラックEC−600JD(ケッチェンブラッ
クインターナショナル社製)を2重量部と旭♯60(旭
カーボン社製)4重量部とを用いた以外は実施例1と同
様にして現像ロールを得た。ロールの硬度は54°(J
IS A)であり、ロール抵抗値は50V印加時で6×
106Ωであった。
に、過塩素酸リチウムを0.1重量部添加した以外は、
実施例1と同様にして現像ロールを得た。このロールの
硬度は47°(JIS A)であり、ロール抵抗値は5
0V印加時で6.39×106Ωであった。
施例1と同様にして現像ロールを作成した。50V印加
時の電気抵抗値は3.92×104Ωであった。
イソー製エピクロマーCG102)100重量部に対
し、酸化亜鉛5重量部、導電材としてのケッチェンブラ
ックEC5重量部、加硫剤としての2−メルカプトイミ
ダゾリン(アクセル22)2重量部を、それぞれ添加し
てロールミキサーで混練りし、プレス成形した。
を5V、10V、50V、100V、500Vと変化さ
せた際の電気抵抗値を測定した。電気抵抗値の測定は、
現像ロールをSUS304板からなる電極部材の上に置
いて芯金に500g荷重をかけた状態で、各電圧を30
秒間印加した後、芯金と電極部材との間の抵抗値を、U
LTRA HIGH RESISTANCE METE
R R8340A(株式会社アドバンテスト製)を用い
て測定した。その結果を下記表1に示す。
ogRv5、logRv50およびlogRv100、
並びに[logRv5/logRv50]および[lo
gRv100/logRv50]を算出した結果を表2
に示す。
の現像ロールは、比較例1と比較して印加電圧により電
気抵抗値は変化するが、狙った所定の範囲の電気抵抗値
が得られることがわかった。
の範囲に電気抵抗値が設定され、[logRv5/lo
gRv50]=1.15±0.1、[logRv100
/logRv50]=0.93±0.1の条件を満足す
るものであった。
境(10℃、30%RH)、N/N環境(25℃、50
%RH)、及びH/H環境(35℃、85%RH)で、
50V印加したときの電気抵抗値を測定し、環境依存性
を観察した。この結果を表3に示す。
1の現像ロールと比較して電気抵抗値の環境依存性が著
しく小さいことがわかった。また、両者を市販のプリン
タに搭載して画像を評価したところ、比較例1ではL/
L環境下でトナー濃度が薄くなる傾向にあり、また、H
/H環境下ではカブリ現象が発生したが、実施例1の現
像ロールでは何れの環境でも良好な画像が得られた。
て、0.1mmの厚さずつ研磨しながら、50V印加時
の電気抵抗値を測定した結果を表4及び図1に示す。ま
た、比較のため、比較例2の現像ロールについて同様に
研磨しながら50V印加時の電気抵抗値を測定した結果
を表4に示す。
表面から厚さ0.4mm程度の領域まで、電気抵抗値が
傾斜している傾斜抵抗層となっており、表面ほど電気抵
抗値が高いことがわかった。
の処方で直径29.0±0.5mmで、厚さ12.5m
mの試験片を作成し、JIS K6262の方法に準じ
て圧縮永久ひずみ(%)を測定した。結果を表5に示
す。
ずみが比較例3と比較して著しく小さいことがわかっ
た。
ロールを市販のプリンタに実装し、1週間感光体に当接
させた後の画像評価を行った結果を表5に示す。
場合には、正常な画像が得られたが、比較例3の現像ロ
ールを用いた場合には、ロールピッチでスジ状の不具合
が発生した。
温常湿環境(23℃×55%RH)に保持したときのロ
ール内の電気抵抗値バラツキを測定した。電気抵抗値の
測定方法は試験例1と同様であり、周方向に45°ずつ
回転させて回転方向に亘って8ヶ所測定した。その結果
を下記表6に示す。
抵抗値のバラツキが比較例1と比較して著しく小さいこ
とがわかった。また、これらの現像ロールを市販のプリ
ンタに搭載して画像を評価したところ、比較例1の現像
ロールではトナーの濃度ムラが見られたが、実施例1の
現像ロールでは、トナーの濃度ムラが見られず、鮮明な
画像が得られた。
性カーボンブラックを主体とする少なくとも一種のカー
ボンブラックを含有するエーテル系ポリウレタンからな
り且つ前記弾性層表面にはイソシアネートを含む表面処
理液により表面処理された表面処理層が設けられている
ので、電気抵抗値にバラツキが小さくなり、所定の電気
抵抗値を有する現像ロールを得られるという効果を奏す
る。
果を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 芯金の外周に導電性ポリウレタンゴムを
主体としたゴムからなる弾性層を有する現像ロールにお
いて、前記導電性ポリウレタンが、導電性カーボンブラ
ックを主体とする少なくとも一種のカーボンブラックを
含有するエーテル系ポリウレタンからなり且つ前記弾性
層表面にはイソシアネートを含む表面処理液により表面
処理された表面処理層が設けられて当該表面処理層が設
けられた表面から内方に向かって電気抵抗値が漸減する
ように傾斜しており、当該ロールに5V、50V及び1
00Vをそれぞれ印加した際の抵抗値Rv5、Rv50
及びRv100が5×105〜5×108の範囲にあり
且つ下記式を満足することを特徴とする現像ロール。 【数1】 logRv5/logRv50=1.15±0.1 logRv100/logRv50=0.93±0.1 - 【請求項2】 請求項1において、当該現像ロールの電
気抵抗値の表面全体に亘った最大値及び最小値の比(最
大値/最小値)が、30以下であることを特徴とする現
像ロール。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記カーボン
ブラックを前記ポリウレタンの主原料であるエーテル系
ポリオールに粒度が20μm以下となるように分散して
添加したことを特徴とする現像ロール。 - 【請求項4】 請求項3において、前記カーボンブラッ
クの添加量が、前記エーテル系ポリオール100重量部
に対して8重量部以下であることを特徴とする現像ロー
ル。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、当該現
像ロールの円周方向に亘って測定した表面粗さRzが、
8μm以下であることを特徴とする現像ロール。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記表
面処理液にカーボンブラックが含有されていることを特
徴とする現像ロール。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記弾
性層の圧縮永久ひずみが3%以下であることを特徴とす
る現像ロール。
Priority Applications (1)
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2001
- 2001-12-28 JP JP2001401794A patent/JP4498650B2/ja not_active Expired - Lifetime
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