JP3870466B2 - 半導電性ロール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真、静電プリンターにおける帯電ロール、転写ロール、トナー搬送ロール、クリーニングロールなど電気的な非接触物を制御する半導電性ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
これらの半導電性ロールの材料物性については、特に電気抵抗値の安定性と適切な硬度が重要である。転写ロールについては、適切な電気抵抗値を高温高湿から低温低湿まで適切な電気抵抗値を維持しないと帯電または転写効率が悪くなり濃度が低下したり、かぶりが多い画像になる。
【0003】
半導電性ロールにおいては、ゴム材にカーボンブラックなどの導電性粒子、半導電性粒子あるいは金属酸化物を含有させた導電性ゴム等が使用される。電気特性を制御する方法としては導電性粒子の配合量を変化させる方法等が知られているが、配合量の増加に従って硬度と抵抗が相反するため抵抗バランスをとるのが困難である。このため良好なニップ性を得るためには多量の軟化剤、可塑剤等をを配合しなければならないため、半導電性ロールを長期保管する際、この軟化剤が半導電性ロールの表面に移行して画質劣化が発生しやすい。
【0004】
カーボンブラックを分散させた電子電導性の半導電性ロールの場合、105 〜108 Ω領域の中抵抗の制御が困難であり、電気抵抗の測定位置によるバラツキ、ロール間のバラツキが大きく、印加電圧による抵抗依存性が大きいため安定した画像が得られにくい。
【0005】
イオン導電性を付与するため各種のアルカリ金属や帯電防止剤あるいは高誘電性の液体等の導電化剤を用いた半導電性ロールが検討されているが、これらの導電性ロールは、環境による電気抵抗が不安定であるばかりでなく、導電化剤の滲み出し(ブリード)による表面汚染による白筋、黒筋発生と電気抵抗が経時的に徐々に変化するなどの問題があり良好な電気特性の維持が困難である。
【0006】
イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウム塩、トリメチルオクタデシルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム過塩素酸または過塩素酸リチウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸カルシウム、過塩素酸ナトリウム塩等のアルカリ金属塩では配合量調整による所定の電気抵抗は得られ、また、ポリエーテル鎖等へのポリマー特定部位への静電的配位は可能であるが、継続的な電圧印可時においては、その電気抵抗は暫時上昇しやすく帯電ロール、転写ロール、クリーニングロール等へ適応した場合は所定の抵抗値を維持できなくなり、画質性能劣化につながる。
【0007】
また、側鎖に4級アンモニウム塩構造を有するポリマーで形成された導電性弾性ロールも提案されている(特開平4−119364)。しかし、この導電性弾性ロールの場合、アクリル基、メタクリル基、スチリル基導入ビニルポリマータイプではウレタン樹脂との相溶性も低く、ポリマーブレンドのみでは感光体との固着や画像欠陥を生じやすい。さらに幹ポリマーが高分子であるため、イオン量を多量に添加しないと所望の抵抗が得られにくい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の第1の目的は、高温高湿から低温低湿などの過酷な環境下で長期間使用されても電気抵抗が安定して得られ、必要に応じて電気抵抗の範囲設定が調整可能な半導電性ロールを提供することにある。
本発明の第2の目的は、高温高湿下においても導電剤のブリード現象をなくし感光体を汚染せず安定した画像が提供できる半導電性ロールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導電性ロールは、芯材表面にポリウレタン弾性体層が形成されている半導電性ロールにおいて、該ポリウレタン弾性体層が、ポリオールとポリイソシアネートを反応させるに際し、これらに一般式(1)
【0010】
【化3】
Figure 0003870466
(式中、R1 〜R4 のうち、少なくとも1つは末端アルコール残基をもつエチレングリコール基を含み、他は互いに炭素数の異なるアルキル基を表す。)
で表される4級アンモニウム過塩素酸塩を添加して得られたポリウレタン樹脂からなり、前記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート/水酸基価比(NCO/OHの比)を、一般式(1)に含まれる水酸基価を含む配合で0.95〜1.11としてポリオールとイソシアネートの混合比率を制御して得られたものであることを特徴とする。
【0011】
本発明の半導電性ロールにおいては、一般式(1)で表される4級アンモニウム過塩素酸塩が、ポリウレタン樹脂内に高分子反応で取り込まれており、安定した抵抗の維持が長期にわたり維持される。また、一般式(1)で表される4級アンモニウム過塩素酸塩は、エチレングリコール基を含有しているため、ポリオールとの相溶性が良好で抵抗ムラがなく、製造安定性に優れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0013】
本発明において、ポリウレタンからなる発泡弾性体層に使用されるポリウレタン弾性体は、ポリオールとポリイソシアネートから調整される公知のものから構成される。ポリオールの具体例としては、ポリエーテルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びこれらの共重合体あるいはブレンド品、ポリアルキレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、テトラヒドロフランとアルキレンオキサイドとの共重合ポリオール及びこれらの変性体あるいはブレンド品などが挙げられる。
【0014】
本発明において用いられるポリイソシアネートは一般的に用いられるトリエンジイソシアネート(TDI)、ジフエニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等使用可能である。
この他常用の配合剤としては鎖延長剤、架橋剤、顔料、難燃化剤などの低分子ポリオール、触媒としてアミン類、スズ錯体などが挙げられる。
【0015】
本発明に使用される4級アンモニウム過塩素酸塩は、上記の一般式(1)で表されるが、特に好ましくは、例えば、下記の一般式(2)に示される4級アンモニウム過塩素酸塩である。
【化4】
Figure 0003870466
(式中、R5 ,R6 は互いに炭素数の異なる炭素数1〜20のアルキル基を表し、x+y=2〜15である。)
【0016】
本発明において、4級アンモニウム過塩素酸塩のポリウレタン樹脂への添加量は、0.005重量%〜30重量%であり、より好ましくは、0.1〜5重量%である。4級アンモニウム過塩素酸塩の添加量が0.005重量%未満の場合、半導電性ロールの電気抵抗が1010Ω以上になり転写特性は不良になる。また、4級アンモニウム過塩素酸塩の添加量が30重量%を越える場合、ウレタン樹脂自体の反応性が低下し、画像劣化を招き、発泡させた場合もセル形状の安定性が低下する。
【0017】
本発明において使用される4級アンモニウム環塩素酸塩は、通常のアルキル基またはアリール基をもつ4級アンモニウム塩に比べエチレングリコール基を含有しており、液状のためポリオールとの相溶性が良好で混合攪拌の均一化が容易であり、その分散性も均一で抵抗ムラがなく製造安定性に優れ、製造後のブリード性が少なく、抵抗の維持安定性に優れる。
また、末端に反応性の水酸基をもつためポリウレタン樹脂内に高分子反応で取り込まれ安定した抵抗を長期にわたり維持することが可能である。
【0018】
本発明において前記ポリイソシアネートとポリオールの反応に際して、ポリオールが過剰になるように調整することによりウレタン分子鎖間での架橋反応が進行し、より4級アンモニウム過塩素酸イオンの解離反応の抑制が可能になり抵抗値の環境変動が低減される。
【0019】
一方、NCO/OHの比は、0.95〜1.11が好ましく、より好ましくは0.97〜1.06である。このNCO/OHの比が、小さすぎると、4級アンモニウム環塩素酸塩の末端の水酸基と反応するNCOの量が相対的に少なくなるため、フリーの4級アンモニウム過塩素酸塩が多くなり全体にイオン移動が起こりやすくなり環境変動が大きくなる。
【0020】
NCO/OHの比が、0.95未満あるいは1.11を越えると、ポリウレタン自体の分子量が下がり硬化不良が起こったり、反応速度が急激に進行するため金型内での成形が困難になり配合された未反応ウレタンモノマーやイオン自体が析出されやすくなり表面汚染などの問題が生ずることになる。
【0021】
本発明の発泡ウレタンロールにおいては、整泡剤としてシリコーンとポリエーテルポリオールあるいはポリエステル類から製造されたシリコーン側鎖型多元共重合体を用いてこれらにポリオール類、ポリイソシアネート、そして一般式(1)で表される4級アンモニウム過塩素酸塩を添加混合してなる混合物をエアー、窒素などの気体を混入させる機械発泡法あるいは水発泡を併用して発泡させる方法が好適である。
【0022】
この混合物の配合に際しては(NCO)/(OH)比を4級アンモニウム過塩素酸塩のOH価も加味した形で0.95〜1.11の範囲で調整し、好ましくは0.97〜1.06の範囲で調整する。また、常用される配合剤を添加しておくことができる。前記混合物を用いてワンショット注型法あるいはプレポリマー法等の公知の方法にてスポンジロールを製造することが望ましい。
【0023】
イオン導電体では温湿度の変化による抵抗値の環境変動が大きく低温低湿から高温高湿時の電気抵抗の変化が2桁以上あり帯電ロールや転写ロールでの帯電不良や転写不良の発生が起こりやすく、環境変動を抑える方法がイオン種のみの制御では低滅は困難であり、ウレタン樹脂自体の架橋度、分子量等やイオンの濃度制御による電圧印可時の移動し易さを抑える必要がある。
【0024】
このためポリウレタン中にイオン自体を高分子反応で取り込み電荷の移動し易さを制御することにより環境変動をある程度制御できることが可能となり、電気抵抗の状態変化を2.2〜1.4桁程度まで低減させることが可能である。
【0025】
本発明の半導電性ポリウレタン樹脂は、硬質あるいは軟質での発泡体としての使用の他に硬質の樹脂あるいはゴム状での使用も可能である。
この際水発泡方式を併用して用いることによるウレタン樹脂内での水架橋も進行しており、その添加量を制御することにより電気抵抗の環境変動をある程度制御することができ、さらに0.1〜0.3桁まで低減させることが可能である。
【0026】
本発明の半導電性ロールは、特に帯電ロールは次のようにして製造することができる。
芯金表面に導電性接着剤を塗布して先にのべたゴム組成物と金型加硫を利用して半導電性弾性体層を形成する。次に予めN−メトキシメチル化ナイロン、カーボンブラック、酸化スズ等と導電化剤を混合した混合樹脂液を作製し、これを上記弾性体層の表面を必要に応じて研磨してその上にスプレー、ディッピング等のコーティングをして乾燥し必要の場合には熱処理架橋して導電性抵抗層を形成する。
このようにして得られた半導電性ロールはその抵抗が105 〜10 9Ω有り電子写真用帯電部材あるいは転写部材としての適応が可能である。
【0027】
図1は、本発明の半導電性ロールの好ましい実施の形態を示す断面図である。この半導電性ロール1は、ステンレス(SUS)や鉄にニッケルメッキを施した導電性金属芯材11の外周に、発泡性弾性体層12を被覆して構成されている。発泡弾性体層12は、ポリウレタンの高分子物質に導電性カーボンブラック等の導電性物質を分散させた構造からなっている。この発泡弾性体層12の外周表面に抵抗層13が形成されている。上記の半導電性ロール1は、感光体ドラム2に所定極性の電位を付与するようになっている。
【0028】
次に図2に本発明の半導電性ロールを転写ロールに適用した画像形成装置の好ましい一実施の形態を示す。この画像形成装置は、電子写真プロセスを利用したレーザープリンターとして構成されたものである。図2においては、21は、像担持体としての有機感光体(OPC)等を用いた感光体ドラムである。この感光体ドラム21は、図示していない駆動手段によって図中、矢印方向に所定のプロセススピードで回転駆動されるようになっている。感光体ドラム21の表面は、この感光体ドラム21表面に接触する帯電ロール22によって所定の電位に一次帯電される。
【0029】
この帯電ロール22には、例えば、電源23によって電圧−350VのDC成分と周波数350Hz・電圧2000Vppの正弦波のAC成分が重畳された振動電圧が印加されており感光体ドラム21の表面は、帯電ロール22によって印加電圧のDC成分に等しい−350Vに一様に帯電される。その後、感光体ドラム21の表面には、レーザー書込み装置29からの画像情報に応じて出力される図示していない画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0030】
次に感光ドラム21上に形成された静電潜像は、磁性一成分の現像剤等を使用した現像装置24の現像ロール25により現像されてトナー像となった後、このトナー像は、所定のタイミングで給紙された転写媒体としての転写用紙26上に転写ロール30の帯電によって転写される。この転写ロール30には、転写電流として3〜5μAに定電流制御された電流が通電されるようになっている。その後、トナー像が転写された転写用紙26は、感光体ドラム21の表面から分離され、定着装置31へと搬送され、この定着装置31によって熱及び/又は圧力によりトナー像が転写用紙26に定着されて装置の外部に排出され、画像の形成工程が終了する。
【0031】
なお、トナー像の転写工程が終了した感光体ドラム21の表面は、クリーニング装置27のクリーニングブレード28によって残留トナー等が清掃され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。なお、特に断りのない限り、〔部)は〔重量部〕を意味する。
【0033】
〔実施例1〕
グリセリンのプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを付加した分子量5000のポリエーテルポオール(旭ガラス製エクセール828)100部、ウレタン変性MDI(住友バイエル製スミジュールPF)25部、1,4ブタンジオール2.5部でNCO/OH比=1.05に調整、シリコーン整泡剤(日本ユニカ製L520)1.5部、ニッケルアセチルアセテート0.5部、ジブチルチンラウレート0.01部、にココナッツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット社製C−901)0.05部使用した。なお ココナッツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット社製C−901)の構造式は下記に示した様なエチレングリコール変性された過塩素酸塩である。
【0034】
【化5】
Figure 0003870466
(式中、COCO:ココナッツオイル成分で炭素数8〜18のアルキル基、x+y:15)
【0035】
これらの混合物を攪拌させ窒素ガス発泡させ長さ200mm高さ×幅30mm×深さ30mmの円筒状の金型に流し込み160℃で30分加熱硬化させてポリウレタンロールを得た。この様にして得られたポリウレタンフォームロールはDC1000V印可し1kgの荷重をローラシャフトに印可した場合のニップ抵抗は10℃、15RH%において5×108 Ωであった。発泡体の硬度は33度(アスカーC)であった。
このままロールを連続電圧印可した場合24時間後の抵抗変化は0.2桁であった。
この半導電性ロールを40℃で、85RH%雰囲気下に2週間、有機感光体に圧接させ保管した後、レーザープリンターに実機画像測定したところ画質劣化は見られなかった。
【0036】
〔実施例2〕
ポリエステルポリオール(クラレ製クラポールP−2010)100部にココナッツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット製C−C902)〔施例1で使用した構造でx+y=2の構造式からなる〕2部添加攪拌溶解させた後、100℃に温調させついでコロネートHX(日本ポリウレタン社製)42部を添加・攪拌し混合物を得た。この混合物を予めシャフト(8mm径、270mm長さ)が配置されている30mm円筒金型内に注入し、120℃で60分加熱し両端部を除くシャフト表面に半導電性ウレタン弾性体ロールを形成した。このロール硬度は42度(JISA)であり、ロール抵抗は実施例1と同様な方法で測定したところ2×107 Ωであった。また、実施例1と同様に連続電圧印可した抵抗上昇は0.3桁あった。
【0037】
〔比較例1〕
上記実施例1のココナッツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット社製C−901)の代わりにテトラブチルアンモニウム過塩素酸塩を使用した以外は実施例1と同様にしてウレタンフォームロールを作製した。このロールの電気抵抗は8×108 Ωであったが連続電圧印可後の抵抗変動は1.1桁であった。高温高湿(28℃,85%)と低温低湿(10℃,15%)時での抵抗値の環境変動は2.3桁あり、高温高湿時での転写ロール特性としては端部かぶり現象が見られた。また、実施例1と同様に保管後、画像測定したところ感光体ニップ部での黒筋が発生した。
【0038】
〔比較例2〕
実施例2のココナッツオイル変性4級アンモニウム塩(日本カーリット製C−C902)の代わりに過塩素酸リチウムを0.05部添加した以外は実施例2と同様にして半導電性ロールを形成した。このロール硬度は40度であった。抵抗値は6×107 Ωであった。
実施例2同様に連続印可した場合の抵抗上昇は1.3桁あり、この際の実機画質測定した結果、帯電ロールとしては帯電不良によるかぶり現象が見られた。
【0039】
〔実施例3〕
実施例2で作製された半導電性ロールにN−メトキシメチル化ナイロン100部(東レ製 CM−8000)にケッチェンブラックEC600JD 15部(ライオンアクゾ製)をメチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン=3/1(重量比)の溶剤に溶解し、粘度を500センチポイズに調整してディップコーティングして130℃、30分乾燥させ、表面抵抗層を有する帯電ロールを作製した。表面抵抗層の膜厚は15μmでそのローラの電気抵抗値は7×105 Ω、硬度は45度(アスカーA)であった。この帯電ロールを用いた実機画質測定したところかぶりのない良好な画質が得られた。
【0040】
【発明の効果】
本発明は特定の4級アンモニウム塩を用いたウレタン樹脂の半導電性ロールにより電気抵抗の耐環境性による電気特性の依存性を従来のイオン導電ロールに比べ小さくでき必要に応じて2.3桁から1.3桁程度の抵抗変動幅の制御が可能なロールを提供できる。
電気抵抗を幅広く制御することが可能となり、適性な電気抵抗を機能分離した抵抗層を多数積層させることなく105 〜109 Ωの半導電性ロールが提供でき、かぶり現像等の複写画像を生じない。
過塩素酸リチウム塩やアルキル基またはアリール基を導入した4級アンモニウム塩では架橋構造に静電的に配位結合しているのみでロール内に吸収された水分の影響による解離が促進され移動されやすくなり連続使用による抵抗サイクルアップ現象が発生するが、ウレタン樹脂の反応基をイオン導電剤自体に持たせることにより高分子反応でウレタン分子鎖内に取り込むことにより表面にブリードアウトすることなく長期にわたって安定した電気抵抗の維持が連続使用によっても可能である。
導電剤の解離現象も解消され感光体表面への汚染される点も回避可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導電性ロールの好ましい実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の半導電性ロールを転写ロールに適用した画像形成装置の一実施の形態を示す概略的構成図である。
【符号の説明】
1 帯電ロール
2 感光体ドラム
11 導電性金属芯材
12 導電性弾性体層
13 抵抗層
21 感光体ドラム
22 帯電ロール
23 電源
24 現像装置
25 現像ロール
26 転写用紙
27 クリーニング装置
28 クリーニングブレード
29 レーザー書込み装置

Claims (2)

  1. 芯材表面にポリウレタン弾性体層が形成されている半導電性ロールにおいて、該ポリウレタン弾性体層が、ポリオールとポリイソシアネートを反応させるに際し、これらに一般式(1)
    Figure 0003870466
    (式中、R1 〜R4 のうち、少なくとも1つは末端アルコール残基をもつエチレングリコール基を含み、他は互いに炭素数の異なるアルキル基を表す。)
    で表される4級アンモニウム過塩素酸塩を添加して得られたポリウレタン樹脂からなり、前記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート/水酸基価比(NCO/OHの比)を、一般式(1)に含まれる水酸基価を含む配合で0.95〜1.11としてポリオールとイソシアネートの混合比率を制御して得られたものであることを特徴とする半導電性ロール。
  2. 前記4級アンモニウム過塩素酸塩が、下記の一般式(2)
    Figure 0003870466
    (式中、R5 ,R6 は互いに炭素数の異なる炭素数1〜20のアルキル基を表し、x+y=2〜15である。)
    で表される請求項1に記載の半導電性ロール。
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