JP2005120158A - 導電性ポリウレタン樹脂及び該樹脂の製造方法並びに該樹脂を用いた電子写真装置用導電性部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間にわたって、ブリードによるイオン導電剤のしみ出しがなく、かつ、継続的な電圧印加に対する電気抵抗の安定性に優れた導電性ポリウレタン樹脂及び該樹脂を用いて作製した電子写真装置用導電性部材を提供。
【解決手段】 イオン導電剤として、一般式(1)で表されるグリシジル基を有する第四級アンモニウム塩が、0.05〜15質量%含有されてなる導電性ポリウレタン樹脂であり、また、該樹脂を用いて作製された電子写真装置用導電性部材である。
【化1】
Figure 2005120158

(式中、R〜Rはアルキル基を表し、同一であっても異なっていてもよく、Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドを表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、静電プリンタ等の電子写真装置用の導電性部材、具体的には、帯電ロール、転写ロール、トナー搬送ロール、クリーニングロールとして好適な導電性ポリウレタン樹脂及び該樹脂の製造方法並びに該樹脂を用いた電子写真装置用導電性部材に関する。
複写機、ファクシミリ、静電プリンタ等の電子写真装置は、帯電ロール、転写ロール、トナー搬送ロール、クリーニングロール等の導電性部材が組み込まれ、これらの部材は、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの工程からなる電子写真プロセスにおいて、電気抵抗の長期安定性と、耐ブリード性、適度な硬度等の特性が要求され、これらの特性が不足または劣化すると、帯電または転写性能が低下し、画像の濃度むらや、かぶりの原因となる。
上記導電性部材は、通常、導電性金属芯材に弾性体層及び導電性抵抗層が順次形成されてなり、該弾性体材料としては、ポリウレタン等の極性樹脂に、カーボンブラック、金属酸化物などに代表される電子導電剤を添加させた導電性樹脂が用いられている。該樹脂の電気抵抗は、電子導電剤の添加量を調整することにより、硬度と電気抵抗を所定の範囲(体積抵抗率が10〜10Ωcmの中抵抗領域)に調整しているが、電気抵抗のばらつきや、画質の外部印加電圧による依存性が大きく、また、硬度との兼ね合いから、配合に微妙な調整を要し、安定した特性が得られにくいという欠点があった。これらの理由から、電子導電剤に代えて、電気抵抗のばらつきや電圧依存性が小さい等の利点を有するイオン導電剤が用いられている。
特許文献1には、イオン導電剤として、過塩素酸リチウムを含有させたウレタンゴムロールが提案されている。過塩素酸リチウムは、イオン導電性に優れ、電気抵抗のばらつきや電圧依存性が小さい等の利点を有するものの、可燃物と接触すると、発熱、発火の危険性があり、取り扱い難く、また過塩素酸塩を用いた導電性ウレタン樹脂は、継続的な電圧印加により、イオン導電剤が解離・分極することから、電気抵抗が徐々に上昇し、帯電ロール、転写ロール、クリーニングロール等に適用した場合、長時間の連続使用により所定の抵抗値を維持できなくなり、画質が劣化する、という解決すべき課題を有していた。
上記課題を解決するために、特許文献2には、イオン導電剤として、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウムの塩化物、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムサルフェート等の第四級アンモニウム塩、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩を用いた半導電性高分子弾性部材が提案されている。これらのイオン導電剤は、過塩素酸塩が含まれていないため取り扱いが容易で、継続的な電圧印加に対しても、イオン導電剤が解離・分極し難く、電気抵抗の安定性に優れている。しかしながら、これらのイオン導電剤は、ポリウレタン骨格の極性部位に、静電的に配位しているのみであり、長期間の使用によりイオン導電剤がしみ出し、ブリードが発生するという解決すべき課題を有していた。
特許文献3には、イオン導電剤として、N位に末端アルコール残基をもつエチレングリコール基を含んだ第四級アンモニウム過塩素酸塩を添加して得られたポリウレタン樹脂が提案されている。該方法によれば、イオン導電剤の末端アルコール残基とイソシアネートとが重付加反応し、第四級アンモニウムがポリウレタン骨格に化学的に結合しているため、耐ブリード性に優れているものの、過塩素酸塩を用いているため、継続的な電圧印加により、電気抵抗が変化する、という解決すべき課題が残されていた。
耐ブリード性に優れ、継続的な電圧印加に対する電気抵抗の安定性に優れた導電性ポリウレタン樹脂及び該樹脂用いた電子写真装置用導電性部材が望まれていた。
特許第2743271号公報 特許第3018906号公報 特開平10−196639号公報
本発明の目的は、長期間にわたって、ブリードによるイオン導電剤のしみ出しがなく、かつ、継続的な電圧印加に対する電気抵抗の安定性に優れた導電性ポリウレタン樹脂及び該樹脂用いた電子写真装置用導電性部材を提供することである。
本発明者は、イオン導電剤としてグリシジル基を有する第四級アンモニウムカチオンと、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドをアニオンとする第四級アンモニウム塩を含有させたポリウレタン樹脂が、上記課題を解決できることを見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式(1)で表されるグリシジル基を有する第四級アンモニウム塩が、ポリウレタン樹脂に含有されてなることを特徴とする導電性ポリウレタン樹脂であり、また、該ポリウレタン樹脂を用いて作製されてなることを特徴とする電子写真装置用導電性部材である。
Figure 2005120158
(式中、R〜Rはアルキル基を表し、同一であっても異なっていてもよい。Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドを表す。)
以下、本発明の導電性ポリウレタン樹脂について、詳細に説明する。
本発明は、イオン導電剤として前記一般式(1)で表されるグリシジル基を有する第四級アンモニウム塩が、ポリウレタン樹脂に含有されてなるものであり、該式中、R〜Rはアルキル基を表し、同一であっても異なっていてもよく、Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドを表す。
本発明に用いられるイオン導電剤は、第四級アンモニウムのN位に、反応活性を有するグリシジル基が1つ及びアルキル基が3つ結合してなるカチオンと、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドをアニオンとする第四級アンモニウム塩であり、該塩は、油性の液体であり、ポリオールへの溶解性、ウレタン樹脂への相溶性に優れ、また、導電性が高く、耐熱性に優れ、樹脂との混練時に発熱・発火の危険性がなく取り扱いが容易である、といった多くの利点を有する。
前記一般式(1)中、R〜Rで表されるアルキル基は、特に限定されないが、R〜Rのいずれか1つが炭素数1〜22のアルキル基であり、他の2つは、炭素数1〜4のアルキル基である。上記、炭素数1〜22のアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基等があげられる。また、炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基があげられる。上記アルキル基の中でも、好ましい組み合わせとしては、R〜Rのいずれか1つが炭素数1〜8の直鎖アルキル基であり、他の2つがメチル基である。
上記イオン導電剤は、例えば、特許第3298020号公報に記載されている方法により、まず、N位にグリシジル基を有する第四級アンモニウムクロライドを得、ついでビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドのリチウム塩またはナトリウム塩などのアルカリ金属塩と反応させて、目的とする化合物を製造することができる。
本発明に用いられるポリウレタン樹脂としては、ポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応によって得られる一般的なポリウレタン樹脂のほか、芳香族ジアミンや多価アルコールで処理したウレタンゴム、発泡体のウレタンホーム等があげられる。
上記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びこれらの共重合体またはブレンド品、ポリアルキレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、テトラヒドロフランとアルキレンオキサイドとの共重合体、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオールまたはブレンド品などがあげられる。
また、ポリイソシアネートとしては、例えば、トリエンジイソシアネート(TDI)、ジフエニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)などがあげられる。
上記ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてポリウレタンを製造するに際して、その配合比は、ポリオールの水酸基(OH)と、ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)とのモル比が、OH/NCOとして、0.9以上、1.2以下の範囲が好ましい。
OH/NCOの比が、0.9未満または1.2超の場合、ポリウレタンの重合度が低下し、硬化不良が発生しやすく、未反応ウレタンモノマーの析出による表面汚染などの不都合が生じる。
本発明の導電性ポリウレタン樹脂中のイオン導電剤の配合量は、0.05〜15質量%の範囲が好ましく、0.05重量%未満の場合、電気抵抗が高くなり電子写真装置における転写特性が不十分となり、また、15質量%超の場合、ウレタン樹脂の重合度が低下し、硬度に影響を及ぼすとともに、コスト高となる。より好ましい範囲としては、0.1〜5質量%である。
本発明の導電性ポリウレタン樹脂は、本発明に用いられるイオン導電剤と、前記ポリウレタン樹脂とを十分に混練させるか、または、該イオン導電剤の存在下で、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて製造される。
後者の製造方法では、ポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応と同時に、(2)式に示すポリオールとグリシジル基との重付加反応、及び(3)式に示すウレタンとグリシジル基との重付加反応が進行し、ポリウレタン骨格に第四級アンモニウムイオンが化学的に結合した導電性ポリウレタン樹脂を得ることができる。
Figure 2005120158
Figure 2005120158
上記製造方法では、ポリオールとグリシジル基との重付加反応、(2)式及び(3)式に示す反応が同時に進行することから、個々の反応制御が困難であり、特に(3)式の反応では、反応後にOH基が1つ増えることから、OH/NCOの制御が難しい。
本発明の導電性ポリウレタン樹脂を製造するより好ましい方法としては、まず、本発明に用いられるイオン導電剤とポリオールとを、触媒であるアミン化合物(具体的には、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等)とともに混合し、前記(2)式に示す重付加反応生成物を得、続いて、該生成物にイソシアネートを添加、重付加反応させて導電性ポリウレタン樹脂を得る。
上記製造方法では、イオン導電剤が油性の液体であることから、ポリオールへの溶解性がよく、溶解操作が容易であるとともに、(2)式に示すように、反応前後においてOH数が変化しないため、反応制御が容易であるという利点がある。
本発明の導電性ポリウレタン樹脂は、硬質または軟質発泡体、硬質樹脂、ゴム状のいずれの形態でもよく、特に限定されない。例えば、発泡体を得るには、従来公知の方法が適用でき、ポリオール、ポリイソシアネート及び本発明に用いられるイオン導電剤に、整泡剤としてシリコーン側鎖型多元共重合体を添加し、エアー、窒素などの気体を混入させる機械発泡法あるいは水発泡法により発泡させて混合される。該混合物を、ワンショット注型法またはプレポリマー法等の方法により所望の形状に成型して製品とする。
また、本発明の導電性ポリウレタン樹脂には、鎖延長剤、架橋剤、顔料、難燃化剤などの低分子ポリオール、触媒としてアミン類、スズ錯体などの添加剤を含有させてもよい。
次に、本発明の電子写真装置用導電性部材について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の電子写真装置用導電性部材は、本発明の導電性ウレタン樹脂を用いて作製された帯電ロール、現像ロール、転写ロール、定着ロール、クリーニングロール等の導電性ロール、または、導電性ベルト、導電性ブレードである。
図1は、導電性部材を装備した電子写真装置の画像形成部を示す概略図であり、一般的な電子写真装置の画像形成プロセスを以下に説明する。
まず、有機感光体(OPC)等を用いた感光ドラム1を矢印方向に回転させながら、帯電ロール2を接触させて、感光ドラム1を所定の電位に帯電させる。ついで、露光書込み装置3により、感光ドラム1に画像を投影露光させて、画像情報に応じた静電潜像を形成させる。
次に、現像ロール4を具備した現像装置内で、感光ドラム1上に形成された静電潜像に、現像剤であるトナーを接触させてトナー像を形成させ、このトナー像を、給紙方向5から搬送された転写用紙6に転写させる。転写工程では、通常、転写ロール7に、静電潜像と同極性の電荷を付与し、トナーを転写用紙に吸着させることによっておこなわれる。
次に、トナー像が転写された転写用紙は、定着装置内の定着ロール8によって、熱及び/または圧力が加えられて、トナー像が定着される。なお、トナー像の転写工程が終了した感光ドラム1は、クリーニング装置内で、クリーニングロール9により除電後、物理的に残留トナーが取り除かれ、次の画像形成に備えられる。
本発明の電子写真用導電性部材の製造方法について、導電性ロール部材を例にとり、以下に説明する。
まず、ステンレスまたは鉄にニッケルメッキを施した導電性金属芯材に、本発明の導電性ウレタン樹脂をワンショット注型法またはプレポリマー法等の方法にてロール状に金型成型して弾性体層を形成させ、必要に応じて表面研磨を施す。
あらかじめ、ポリアミド樹脂等に、カーボンブラック、酸化スズ等の導電化剤を配合させたコーティング液を調製しておき、該液を、上記弾性体層の表面にスプレーまたはディッピング等で被覆した後、乾燥または熱処理架橋させて、導電性抵抗層を形成させ、本発明の導電性ロール部材を完成する。
このようにして得られた電子写真装置用導電性部材は、10〜10Ωcmの体積抵抗を有し、電子写真装置用の帯電ロール、転写ロール等として好適である。
本発明の導電性ポリウレタン樹脂は、導電性が高く、耐熱性に優れたビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドをアニオン成分とするグリシジル基を有する第四級アンモニウム塩が含有されてなり、、ポリウレタン骨格に第四級アンモニウムイオンが化学的に結合し、ポリウレタン樹脂内に固定化されることから、長期間にわたって、ブルーム、ブリードによるイオン導電剤のしみ出しがなく、また、継続的な電圧印加に対しても電気抵抗が変化することなく、安定した電気特性を有する。
本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき、以下に説明する。なお、実施例中、「部」は、質量部を表す。
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体(分子量1280)100部に、イオン導電剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド1.5部、触媒としてトリエチルアミン0.1部を加え、温度50℃で、1時間反応させた後、減圧下でトリエチルアミンを除去した。
上記反応生成物に、イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートHX)55部、シリコーン整泡剤1.5部、重合触媒としてジブチルチンラウレート0.01部を加え、攪拌・窒素ガス発泡させて混合物を得た。
上記混合物を、ステンレス製金属芯材(直径8mmφ、長さ170mm)を中心部に載置させた内径30mmの金型内に流し込み、温度160℃で30分間、加熱硬化させて、外径30mm、長さ170mmの導電性ロールを得た。該導電性ロールは、ステンレス製芯材に、厚み11mmの導電性ウレタン樹脂からなる弾性体層が形成されたものである。
得られた導電性ロールに直径30mmのアルミドラムを荷重1kgとなるように接触させ、導電性ロールの金属芯材とアルミドラムとの間に直流電圧1000Vを印加し、温度10℃、湿度15RH%における電気抵抗を測定した。この結果、電気抵抗は5.0×10Ωであった。
上記ロールに、24時間連続的に電圧を印加させた後、電気抵抗を測定した結果、5.2×10Ωcmとなり、継続的な電圧印加に対して安定した性能を示した。
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体(分子量1280)100部に、イオン導電剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド1.5部、イソシアネート(コロネートHX)55部、重合触媒としてトリエタノールアミン0.1部を加え、攪拌・窒素ガス発泡させて混合物を得た。
上記混合物を、実施例1と同様の金型内に流し込み、温度160℃で60分間、加熱硬化させて、外径30mm、長さ170mmの導電性ロールを得た。
得られた導電性ロールを用いて、実施例1と同様にして電気抵抗値を測定した結果、6×10Ωであった。
上記ロールに、24時間連続的に電圧を印加させた後、電気抵抗を測定した結果、6.4×10Ωとなり、継続的な電圧印加に対して安定した性能を示した。
実施例1で得られた導電性ロールの弾性体表面に、導電性抵抗層を次のようにして形成させた。
まず、N−メトキシ化ナイロン(東レ(株)製 CM−8000)100部に、ケッチェンブラック(ライオン(株)製 EC600JD)15部を添加した後、2−ブタノン/メチルイソブチルケトン=3/1(質量比)の混合溶剤を添加して、粘度500mpa・sのコーティング液を調製した。
得られたコーティング液に、上記導電性ロールをディップした後、温度130℃、30分間加熱乾燥させて、該ロール上に膜厚15μmの表面抵抗層を形成させた。
得られた導電性ロールを用いて、実施例1と同様にして電気抵抗値を測定した結果、7×10Ωであった。また、該ロールを電子写真装置の帯電ロールとして組み込み、実機画質測定したところ、カブリのない良好な画質が得られた。
導電性部材を装備した電子写真装置の画像形成部を示す概略図である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 帯電ロール
3 露光書込み装置
4 現像ロール
5 給紙方向
6 転写用紙
7 転写ロール
8 定着ロール
9 クリーニングロール
本発明の導電性ポリウレタン樹脂は、長期間にわたって、ブルーム、ブリードによるイオン導電剤のしみ出しがなく、継続的な電圧印加に対しても電気抵抗が変化することなく、安定した電気特性を有し、電気写真装置用導電性部材の他に、防塵シート、帯電防止フィルム、除電マット、帯電防止床材などへも適用可能である。

Claims (7)

  1. 一般式(1)で表されるグリシジル基を有する第四級アンモニウム塩が、ポリウレタン樹脂に含有されてなることを特徴とする導電性ポリウレタン樹脂。
    Figure 2005120158
    (式中、R〜Rはアルキル基を表し、同一であっても異なっていてもよい。Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/またはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドを表す。)
  2. 請求項1に記載の導電性ポリウレタン樹脂において、一般式(1)中、R〜Rのいずれか1つが炭素数1〜22の直鎖アルキル基であり、他の2つがメチル基であることを特徴とする導電性ポリウレタン樹脂。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の導電性ポリウレタン樹脂中に、一般式(1)で表される第四級アンモニウム塩が、0.05〜15質量%含有されてなることを特徴とする導電性ポリウレタン樹脂。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の導電性ポリウレタン樹脂が、OH基を有するポリオールとNCO基を有するポリイソシアネートとが重付加反応されてなり、かつ、OH基/NCO基のモル比が、0.9以上、1.2以下であることを特徴とする導電性ポリウレタン樹脂。
  5. 一般式(1)で表されるグリシジル基を有する第四級アンモニウム塩とポリオールとを、アミン化合物の存在下で重付加反応させた後、イソシアネートを重付加反応させることを特徴とする導電性ポリウレタン樹脂の製造方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の導電性ポリウレタン樹脂を用いて作製されてなることを特徴とする電子写真装置用導電性部材。
  7. 請求項5に記載の製造方法により得られた導電性ポリウレタン樹脂を用いて作製されてなることを特徴とする電子写真装置用導電性部材。
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