JP4497829B2 - 送出制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体や気体を送出する送出器等の送出動作を制御する送出制御装置に関し、特に、制御目標値を速やかに実現することのできる送出制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、飲料製造の分野において、飲料ディスペンサ等の飲料製造装置で希釈水や液体原料(シロップ)等の複数の液体を混合して飲料を製造する際に、希釈水やシロップが予め決められた希釈比率で混合されるように流量を設定して送出させるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような飲料製造装置によれば、飲料の製造開始を指示すると、希釈比率に基づく流量の希釈水やシロップの送出が行われることによって、一定品質の飲料を送出することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−179194号公報(第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の飲料製造装置によると、希釈水の流量変動といった不測の事態が生じると、シロップとの希釈比率が変動して飲料の品質が損なわれるため、シロップの濃淡が生じて味覚の一定しない飲料が送出されてしまうという問題がある。
【0006】
上記したような不測の事態が生じた場合でも、予め定めた送出条件を保って送出動作を継続させるものとして、本出願人は、液体の送出状態を監視し、制御目標値から外れたときは速やかに送出動作を逐次制御して制御目標値に復帰させる構成を特願2001−314067号として出願しているが、送出動作を開始するにあたって固定の電圧をモータに通電しているため、状況によっては送出動作の開始直後における逐次制御が不適切となって送出状態を速やかに安定させることができない。即ち、入力に対する制御対象の反応が把握できていない状況で逐次制御を実行しても制御目標値を速やかに実現することができないという問題がある。
【0008】
発明の目的は、送出動作の開始直後から最適条件で逐次制御を実行でき、また、送出動作の状況によって最適条件を更新することにより、送出対象の物性等に左右されることなく安定的に精度良く送出動作を実行させることのできる送出制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、管路に接続されて加圧された液体を入出可能に流入部及び流出部が形成された流量調整器本体、前記流量調整器本体の内部に収容されて回転することによって前記加圧された液体を前記流量調整器本体に対して入出させる回転子、前記回転子を回転駆動する駆動モータ、及び前記駆動モータの単位時間当たりの回転数に応じたパルスを状態監視信号として出力するパルスエンコーダを有する流量調整器と、前記状態監視信号に基づいて前記駆動モータの単位時間当たりの回転数と制御目標値との偏差を監視する状態監視部と、前記加圧された液体の送出動作の送出テスト時に、前記偏差に基づく前記駆動モータへの制御信号を生成し、前記制御信号に基づき前記駆動モータを回転駆動する駆動条件を設定する制御部とを有し、前記制御部は更に、前記駆動条件を設定した後の送出動作時に、前記駆動モータの増速時に前記駆動モータの単位時間当たりの回転数が変化したときの前記流量調整器の前記流入部及び前記流出部の圧力差と、前記駆動モータの減速時に前記駆動モータの単位時間当たりの回転数が変化したときの前記流量調整器の前記流入部及び前記流出部の圧力差との差異を抑制するように前記制御信号を補正することを特徴とする送出制御装置を提供する。
【0012】
上記した送出制御装置によると、送出部に一定の操作量を入力することにより得られる状態監視信号は、送出対象の負荷特性に応じたものとなるので、この状態監視信号に基づいて最適条件を設定することによって制御目標値を実現するのに要する時間を小にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の制御装置および送出制御装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、第1の実施の形態に係る飲料ディスペンサの概略構成図である。
この飲料ディスペンサ1は、希釈水WAを供給する希釈水供給部2と、炭酸水Wcを供給する炭酸水供給部3と、液体原料としてのシロップSを供給するシロップ供給部4と、飲料の種類毎に複数の操作ボタン50を設けられて飲料送出を指示する操作ボタン部5と、炭酸水Wcの製造用およびシロップSの加圧送出用に高圧の炭酸を充填されたガスボンベ6と、各液体を混合することにより飲料としてカップトレイ70に搭載されたカップ7に供給するマルチバルブ8と、各部と信号線9Aを介して接続されて送出動作を制御する制御部9とを有する。なお、希釈水供給部2、炭酸水供給部3、およびシロップ供給部4は、飲料の種類に応じて複数の組が設けられているが、説明を容易にするために図示省略している。
【0015】
希釈水供給部2は、希釈水WAの取水管20と、希釈水WAを圧送する水ポンプ21と、取水管20を開閉する電磁弁22と、希釈水WAを冷却水槽23Aに貯水された冷却水Wによって冷却する冷却コイル23と、希釈水WAを送出する希釈水管24と、希釈水WAの流量に応じた流量信号を出力する流量計25と、希釈水管24を開閉する電磁弁26と、希釈水管24から分岐して設けられる分岐管27と、分岐管27を開閉する電磁弁28とを有する。
【0016】
炭酸水供給部3は、取水管20から分岐管27を介して送出される希釈水WAとガス配管61を介して送出される炭酸ガスとを混合して炭酸水Wcを形成するカーボネータ30と、分岐管27を介して送出される希釈水WAをカーボネータ30に流入させるための電磁弁31と、炭酸水Wcを冷却水槽32Aに貯水された冷却水Wによって冷却する冷却コイル32と、炭酸水Wcを送出する炭酸水管33と、炭酸水Wcの流量に応じた流量信号を出力する流量計34と、炭酸水管33を開閉する電磁弁35を有する。
【0017】
シロップ供給部4は、シロップSを収容したシロップタンク40と、シロップタンク40とガスボンベ6とを接続するガス配管62と、シロップSを冷却水槽41Aに貯水された冷却水Wによって冷却する冷却コイル41と、炭酸ガスによって加圧されたシロップSを送出するシロップ管42と、シロップSを一定容積量で連続的に送出させる流量調整器43と、シロップ管42を開閉する電磁弁44とを有する。
【0018】
ガスボンベ6は、ガス配管61および62を分岐するとともに、これら配管を介して送出する炭酸ガスの送出量を可変させる送出量調整部を備えたバルブ60を有する。
【0019】
冷却水槽23A、32A、および41Aは、図示しない構成として、冷却ユニットから供給される液冷媒の気化に基づいて冷却水Wを冷却するエバポレータと、エバポレータに液冷媒を循環させる冷媒管路とを有する。
【0020】
図2は、流量調整器を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−A断面における断面図である。
この流量調整器43は、シロップSを流入させる流入部430aと、シロップSを流出させる流出部430bとを有する本体430と、ギヤ形状を有して形成されて本体430の内部に収容される一組の回転子431と、回転子431を回転駆動する駆動トルクを発生する回転子駆動モータ430Mと、本体430の上部にビス等により固定されて回転子駆動モータ430Mで発生する回転トルクを所定の減速比に減速する減速機430Aと、本体430の下部を封止する蓋部430Bと、回転子駆動モータ430Mの回転軸に取り付けられて回転速度に応じたパルスを出力するパルスエンコーダ430Pとを有する。
【0021】
回転子431は、回転子駆動モータ430Mで発生する回転トルクを減速機430Aを介して駆動軸431Aに伝達することにより、本体430の内部で従動軸431Bに設けられる他方の回転子431と噛合して回転する。これにより、本体430内に流入したシロップSは、回転子431の歯と本体430の内壁との間の歯間Cに収容されて矢印方向に移動し、流出部430bから連続的に流出するようになっている。
【0022】
図3は、第1の実施の形態に係る制御部の回路ブロック図である。
制御部9は、パルスエンコーダ430Pから出力されるパルスと、流量計25および34から出力される流量信号とに基づいて液体の送出動作を監視する状態監視部90と、液体の種類に応じた物性データ、飲料の種類に応じた送出時間や希釈比率等の飲料データ、後述する重み係数のデータ、重み係数を制御信号に乗算する条件データ、および送出制御を実行させるプログラムを主として格納するメモリ91と、図示しない基準クロック部で発生させたクロックパルスをカウントすることに基づいて計時動作を行うタイマー回路92と、液体送出制御の目標値、回転子駆動モータ430Mからフィードバックされる電流値、パルスエンコーダ430Pから出力されるパルスや制御信号等の種々の信号の入出力を行うインターフェース部93と、回転子駆動モータ430Mの駆動量に応じた制御信号に乗算される重み係数を設定する重み設定部94と、電磁弁やモータへ電力を供給する電源部95と、各部の動作を制御する制御回路96とを内部バス97を介して接続することにより構成されている。
【0023】
状態監視部90は、希釈水WAおよび炭酸水Wcの送出状態を流量信号に基づいて監視するとともに、流量調整器43の送出動作をパルスエンコーダ430Pから出力されるパルスに基づいて監視する。例えば、ある飲料を送出中に希釈水WAおよび炭酸水Wcの流量変動が生じたときは、希釈比率を維持するように流量調整器43を制御してシロップSの送出動作を同期させるように駆動補正信号を制御回路96に出力する。また、シロップSの物性変動等によって単位時間当たりの流量が変化したときは、回転子駆動モータ430Mにかかる負荷量を判断し、必要に応じて最適駆動条件を更新するように駆動補正信号を制御回路96に出力する。
【0024】
図4は、回転子駆動モータの単位時間当たりの回転数と圧力の関係を示す図である。
流量調整器43で液体を送出させる際に、回転子駆動モータ430Mの単位時間当たりの回転数を変化させると、流入部430aおよび流出部430bにおいて液体の流れに応じた圧力差(差圧)が生じる。また、液体を加圧している場合には、図示するように回転子駆動モータ430Mの増速時と減速時とで差圧の異なる事象が生じる。
【0025】
特に、減速時においては、炭酸ガスによる加圧量が負荷となって回転子431を介して回転子駆動モータ430Mの回転を妨げるように作用することから、回転数の変化に対する圧力の変化は図示するように非線型となる。
【0026】
ここで、回転子駆動モータ430Mの回転数をn1からn2に増速すると、圧力はP1からPAに低下する。流入部430aの圧力が負圧とならないとき、差圧ΔPAは(P1−PA)の絶対値となる。次に、回転子駆動モータ430Mの回転数をn2からn1に減速すると、圧力はPAからP1ではなくPBに上昇し、差圧ΔPBは(PB−PA)の絶対値となる。このように減速時の差圧ΔPBは増速時の差圧ΔPAより大になる。このΔPAとΔPBとの差が炭酸ガスによる液体の加圧によって発生する。
【0027】
このことより、重み設定部94は、回転子駆動モータ430Mの増速制御又は減速制御に応じた適切な応答性が得られるように制御信号に重み係数を付与する。この重み係数は、送出動作の状態監視信号としてパルスエンコーダ430Pから入力するパルスに基づいて設定されるものであり、これによって、加圧されたシロップSを送出対象とする逐次制御において、回転子駆動モータ430Mの増速時と減速時とで挙動に差を生じないようにしている。
【0028】
電源部95は、制御回路96から入力する制御信号に基づいてパルス幅のHiとLowの比(デューティサイクル)を変化させることにより回転子駆動モータ430Mの回転数を可変させるPWM(PulseWidth Modulation)制御を行う。
【0029】
図5は、送出動作の開始時における回転子駆動モータ430Mの最適条件設定動作を説明する図である。
図5(a)は、2点補正に基づく最適駆動条件の設定方法を示す図である。
制御回路96は、操作ボタン部5の操作に基づいて送出動作を実行する前にシロップSの送出テストを実行する。送出テストは、シロップ管42にシロップSが満たされた状態で、回転子駆動モータ430Mに異なるデューティ(D1、D2)で2回の送出動作(TEST1および2)を行い、その際にパルスエンコーダ430Pから出力される状態監視信号としてのパルス(P1、P2)を監視する。この送出テストの結果から、2点補正に基づいてシロップSに対する回転子駆動モータ430Mの負荷特性を知ることができる。ここで、希釈比率を維持するために必要な単位時間当たりのパルスがP0であるとき、制御回路96は、上記した負荷特性に基づいて回転子駆動モータ430Mの初期通電量(デューティ:D0)を最適駆動条件として設定する。なお、上記した説明では送出テストを2回行う場合について説明したが、これに限定されず、2回以上の複数の送出テストを行うものであっても良い。
【0030】
図5(b)は、1点補正に基づく最適駆動条件の設定方法を示す図である。
制御回路96は、操作ボタン部5が操作されるとメモリ91から図示したような負荷特性を有する複数のシロップA〜Dの物性データを入力する。この物性データは、ある送出条件(販売条件)に基づいて得られたものであり、シロップA〜Dの物性が所定の関係式(図においてはY=aX+b)で定義されるものであるとき、デューティD1で1回の送出動作(TEST1)を行い、その際にパルスエンコーダ430Pから出力される状態監視信号としてのパルス(P1)を監視する。
【0031】
制御回路96は、パルスP1が上記したシロップA〜Dのどの負荷特性上に位置するかを検出する。図において、パルスP1はシロップCの負荷特性上に位置しており、そのことによって関係式の切片bが定まることから、制御回路96は、シロップCが送出されたことを認識する。このシロップCに対して希釈比率を維持するために必要な単位時間当たりのパルスP0は、負荷特性との1点補正に基づいてデューティD0と定まる。制御回路96は、初期通電量としてデューティD0を回転子駆動モータ430Mの最適駆動条件として設定する。
【0032】
また、1点補正時に得られたパルスP1がシロップA〜Dのいずれの負荷特性にも一致しないときは、最も近い負荷特性を選択して1点補正に基づく最適駆動条件を設定する。
【0033】
以下に、第1の実施の形態の動作について説明する。以下の説明では、希釈水WAとシロップSとの混合に基づく無炭酸飲料の送出動作について説明する。
【0034】
図6は、無炭酸飲料の送出動作に係るタイミングチャートである。
オペレータは、カップトレイ70にカップ7を搭載して飲料に応じた操作ボタン50を押釦する。制御部9は、操作ボタン50の押釦に基づく飲料選択信号を入力する。制御回路96は、飲料選択信号の入力に基づいてメモリ91から選択された飲料についての希釈比率、販売量、送出時間等の飲料データを読み込み、電源部95から該当するシロップ供給部4の流量調整器43に通電させることによりシロップSの送出テストを実行する。この送出テストは、第1のデューティでt1からt2にかけて行われる1回目と、第2のデューティでt3からt4にかけて行われる2回目がある。制御回路96は、これら送出テストを行うことによりパルスエンコーダ430Pから入力するパルスに基づいて回転子駆動モータ430Mの負荷量に応じたデューティを最適駆動条件として設定する。
【0035】
次に、制御回路96は、電源部95から電磁弁44に通電させることによりシロップ管42を開。続いて、電源部95から電磁弁22、26、および回転子駆動モータ430Mに通電させる。また、タイマー回路92を起動させて計時動作を実行する。マルチバルブ8は、希釈水管24を介して送出される希釈水Wとシロップ管42を介して送出されるシロップSとを混合して飲料としてカップ7に供給する。状態監視部90は、飲料の送出中において、流量計25から出力される希釈水Wの流量信号と、パルスエンコーダ430Pから出力されるシロップSの流量に応じたパルスとを所定のサンプリング周期で監視する。状態監視部90は、飲料の送出中に希釈比率に応じて定まる制御目標値と制御量との偏差が逐次制御でカバーできる許容範囲にあると判断した場合には、先の送出テストで認識されたシロップSの負荷特性に基づいて偏差に応じた量のデューティを設定し、制御回路96に回転子駆動モータ430Mの通電補正信号を出力する。このようにして各サンプリング周期毎に上記した偏差を解消するように送出動作の逐次制御が実行される。
【0036】
制御回路96は、通電補正信号を入力すると回転子駆動モータ430Mの駆動に係るデューティを補正し、補正したデューティに基づいて電源部95から回転子駆動モータ430Mに通電させることによって逐次制御を継続する。また、制御回路96は、通電補正信号の入力が無いときは最後に設定したデューティで電源部95から回転子駆動モータ430Mに通電させる。
【0037】
制御回路96は、時刻t5においてタイマー回路92から送出終了信号を入力すると、電源部95を制御して電磁弁22、26、および44を通電停止させるとともに、回転子駆動モータ430Mを通電停止させる。このことによって希釈水WAおよびシロップSの送出動作を停止することにより、飲料の送出を終了する。
【0038】
上記した飲料の送出中に、例えば、シロップSの物性が変動して回転子駆動モータ430Mの負荷量が変動すると、シロップSの流量に変動が生じることがある。
【0039】
図7は、回転子駆動モータ430Mの負荷量に変動が生じたことに基づくパルスの変化を示す図である。ここで、実線は実パルスの出力状態、破線は負荷量に変動が生じない場合のパルス出力状態を表わしている。
流量調整器43でシロップSを送出中の時刻tにおいて、シロップSの物性変動(粘性増大)が生じたことにより、図示されるようにシロップsの送出特性を示すグラフの傾きに変化が生じている。このグラフの傾きが変化した状態が一定時間以上継続する場合(負荷量の変動が継続している状態)でシロップSの送出動作を希釈水WAの送出動作に同期させようとすると、逐次制御を実施してから制御量(実流量)が変化するまでの流量誤差が大になる。
【0040】
制御回路96は、パルスエンコーダ430Pから出力されるパルスを監視し、先のサンプリング周期で得られているシロップSの送出状態に応じたパルスの出力状態から、制御目標値と実流量の偏差が予め定めた許容範囲を超えたときは、負荷量に応じて回転子駆動モータ430Mの最適駆動条件について再設定を行う。この場合、時刻tnを逐次制御の変極点として回転子駆動モータ430Mのデューティが再設定される。
【0041】
上記した第1の実施の形態によると、以下の効果が得られる。
(1)飲料を送出するにあたってシロップSの送出開始時に送出テストを実施し、状態監視信号に基づいて回転子駆動モータ430Mの負荷特性を把握することで、単位デューティ当たりの正確なパルス数を知ることが可能になる。これにより、制御目標値と制御量との偏差に応じて最適なデューティを設定することができ、制御目標値を速やかに実現することができる。
(2)また、複数のシロップが用意され、飲料に応じてこれらが選択的に送出されるような飲料ディスペンサの使用環境でも、上記した送出テストを実行することにより把握される負荷特性に基づいてシロップの物性を正確に判断できるので、送出初期から制御目標値と制御量との偏差を小にでき、送出精度に優れる飲料の送出動作を実現できる。
(3)飲料の送出中にパルスエンコーダ430Pから出力されるパルスを監視し、必要に応じて回転子駆動モータ430Mの最適駆動条件を再設定するようにしたので、シロップSの送出中に予測できない外乱がもたらされた場合であっても、予め定められた希釈比率を維持するように送出動作を継続させることができる。
(4)重み設定部94によって回転子駆動モータ430Mの増速時と減速時とで制御信号に重み係数を付与することにより、回転子駆動モータ430Mの増減速に伴って流量変動が大になることを防げる。特に、加圧液体を送出させる場合に顕著となる回転子駆動モータ430Mの増速時と減速時とで生じうる流量誤差を小にできる。
【0042】
なお、上記した第1の実施の形態の動作について、2点補正によるシロップSの送出テストに係る部分は、図5(b)で説明した1点補正に基づく送出テストで行うことも可能である。
【0043】
また、上記した第1の実施の形態では、流量調整器43でシロップSを送出する送出動作について説明したが、このような液体の送出動作に限定されず、他の制御対象について制御目標値を速やかに実現させる制御に適用することが可能である。
【0044】
また、上記した第1の実施の形態では、無炭酸飲料の送出動作について説明したが、炭酸飲料や、希釈水WA、炭酸水Wc、およびシロップSを一定の比率で混合した弱炭酸飲料の送出動作についても同様の効果が得られる。
【0045】
また、送出動作の逐次制御は、上記したように希釈水WAとシロップSとを同期させて送出する飲料の送出動作に限定されず、シロップSの単独送出動作時においても有効である。
【0046】
また、上記した送出動作は、飲料を対象とした液体について説明したが、送出対象は水やシロップ以外の油脂類、薬液、溶剤等の他の液体であっても良い。
【0047】
また、上記した送出テストに基づいて回転子駆動モータ430Mの最適駆動条件を設定した場合であっても、機器の不測の状態や外部環境変動等の外乱によって飲料を送出させたときに制御目標値と実流量との偏差を生じる場合がある。本実施の形態では、このような場合であっても送出動作の逐次制御を実行することで偏差を解消することができ、外乱に対して堅牢なシステムを構築することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の好適な実施の形態である制御装置によると、制御を実行する前に制御対象に一定の入力を加えることにより生じる出力を状態監視信号として監視し、この状態監視信号について制御目標値との偏差を最適化する最適条件を設定するようにしたため、入力に対する制御対象の状態を把握にでき、制御を実行してから制御目標値へ精度良く速やかに一致させることができる。
【0049】
また、本発明の送出制御装置によると、送出対象を管路に送出する時に送出部に一定の操作量を入力することにより生じる出力を状態監視信号として監視し、この状態監視信号について制御目標値との偏差を最適化する最適条件を設定して送出動作を逐次制御するようにしたため、送出動作の開始直後から最適条件で逐次制御を実行でき、また、送出動作の状況によって最適条件を更新することにより、送出対象の物性等に左右されることなく安定的に精度良く送出動作を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る飲料ディスペンサの概略構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る流量調整器を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−A断面における断面図である。
【図3】制御部の回路ブロック図である。
【図4】回転子駆動モータの単位時間当たりの回転数と圧力の関係を示す図である。
【図5】送出動作の開始時における回転子駆動モータの最適条件設定動作を説明する図であり、(a)は、2点補正に基づく最適駆動条件の設定方法を示す図、(b)は、1点補正に基づく最適駆動条件の設定方法を示す図である。
【図6】無炭酸飲料の送出動作に係るタイミングチャートである。
【図7】回転子駆動モータの負荷量に変動が生じたことに基づくパルスの変化を示す図である。
【符号の説明】
1、飲料ディスペンサ 2、希釈水供給部 3、炭酸水供給部
4、シロップ供給部 5、操作ボタン部 6、ガスボンベ 7、カップ
8、マルチバルブ 9A、信号線 9、制御部 20、取水管 21、水ポンプ
22、電磁弁 23、冷却コイル 23A、冷却水槽 24、希釈水管
25、流量計 26、電磁弁 27、分岐管 28、電磁弁
30、カーボネータ 31、電磁弁 32、冷却コイル 32A、冷却水槽
33、炭酸水管 34、流量計 35、電磁弁 40、シロップタンク
41、冷却コイル 41A、冷却水槽 42、シロップ管 43、流量調整器
44、電磁弁 50、操作ボタン 60、バルブ 61、ガス配管
62、ガス配管 70、カップトレイ 90、状態監視部 91、メモリ
92、タイマー回路 93、インターフェース部 94、重み設定部
95、電源部 96、制御回路97、内部バス 430P、パルスエンコーダ
430M、回転子駆動モータ 430B、蓋部 430A、減速機
430、本体 430b、流出部 430a、流入部 431、回転子
431A、駆動軸 431B、従動軸

Claims (2)

  1. 管路に接続されて加圧された液体を入出可能に流入部及び流出部が形成された流量調整器本体、前記流量調整器本体の内部に収容されて回転することによって前記加圧された液体を前記流量調整器本体に対して入出させる回転子、前記回転子を回転駆動する駆動モータ、及び前記駆動モータの単位時間当たりの回転数に応じたパルスを状態監視信号として出力するパルスエンコーダを有する流量調整器と、
    前記状態監視信号に基づいて前記駆動モータの単位時間当たりの回転数と制御目標値との偏差を監視する状態監視部と、
    前記加圧された液体の送出動作の送出テスト時に、前記偏差に基づく前記駆動モータへの制御信号を生成し、前記制御信号に基づき前記駆動モータを回転駆動する駆動条件を設定する制御部とを有し、
    前記制御部は更に、前記駆動条件を設定した後の送出動作時に、前記駆動モータの増速時に前記駆動モータの単位時間当たりの回転数が変化したときの前記流量調整器の前記流入部及び前記流出部の圧力差と、前記駆動モータの減速時に前記駆動モータの単位時間当たりの回転数が変化したときの前記流量調整器の前記流入部及び前記流出部の圧力差との差異を抑制するように前記制御信号を補正することを特徴とする送出制御装置。
  2. 前記制御部は、前記偏差が予め定めた許容範囲を超えたとき、前記駆動条件を更新することを特徴とする請求項第1項記載の送出制御装置。
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