JP4093760B2 - 液体送出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体送出装置に関し、特に、一定容積量の液体の連続した送出性に優れ、送出された液体の状態を乱すことのない送出制御を可能にする液体送出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液体送出装置として、供給源から流入側の管路を介してケーシング内に流入する液体を回転子の回転に基づいて流出側の管路に送出するものがある。この液体送出装置では、希望する流量に応じて回転子を回転駆動することにより、ケーシングと回転子との間に収容される液量と回転子の回転速度に基づく一定容積量の液体を流出側に送出させることができる。
【0003】
回転子の駆動源としてモータを使用する場合、例えば、送出させる液体について、希望する流量で予め送出テストを実施して得られるモータの回転特性データに基づいてモータへの通電量を設定することで、設定時と実動時の流量の誤差を小にできる。また、実動時にはメモリに格納した直前の液体送出動作におけるモータの回転特性データに基づいてモータへの通電量を設定することで、液体の物性変動(例えば、粘性変動)による流量変動を防げる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の液体送出制御によると、機器の特性や送出する液体の物性に応じて管路における送出動作の最適化を行っているため、管路から送出された液体に生じる現象を制御することができない。管路内で適切な流量に管理されて送出されたとしても、例えば、液体を受容する容器の形状、送出形態、又は容器内での流動による液体の乱れが生じて好ましくない泡立ちや白濁が生じることがある。また、複数の液体を同時に送出して定められた希釈比率で混合する場合において、液体の比重や溶解性によって希釈不良が生じる恐れもある。
【0005】
従って、本発明の目的は、送出する液体について、送出中だけでなく送出後についても不具合を生じることのないように送出動作の最適化を図ることのできる液体送出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するため、飲料ディスペンサにおける液体送出装置であって、希釈水供給ラインに設けられ、前記希釈水供給ラインを介して送出される希釈水の流量に応じたパルス数を発生する希釈水流量調整器と、シロップ供給ラインに設けられ、前記シロップ供給ラインを介して送出されるシロップの流量に応じたパルス数を発生するシロップ流量調整器と、前記希釈水および前記シロップのそれぞれの流量に応じたパルス数に基づいて前記シロップ流量調整器の送出動作を制御する制御部とを備えてなり、前記制御部は、前記希釈水流量調整器からのパルス数および前記シロップ流量調整器からのパルス数を、基準となるパルス数とサンプリング周期でそれぞれ比較し、前記基準となるパルス数とのずれを生じている場合は、基準となる希釈比率となるように前記シロップ流量調整器を通電制御し、かつ、前記シロップ流量調整器からのパルス数が前記シロップの総量に応じて設定されたパルス数に満たない場合は、サンプリング開始から一定の時間が経過したときサンプリング周期を更新し、新たなサンプリング周期において前記希釈比率のずれを監視することを特徴とする液体送出装置を提供する。
【0009】
上記した液体送出装置によると、液体の送出開始から送出終了にかけて、一送出動作について定めた送出条件を満たすように流量を変化させることにより、送出対象の液体に固有の粘性や比重による乱れの発生を抑制し、送出中から送出後にかけての液体の状態を安定化させる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液体送出装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る液体送出装置の主要部を概略的に示す。
この液体送出装置は、カップ式飲料を販売飲料として製造する飲料ディスペンサの希釈水供給ライン20および炭酸水供給ライン25に羽根車21A、26Aの回転に基づいて流量を検出する流量計21、26を設け、シロップ供給ライン13に一定容積量の液体を連続して送出可能な定容積型のシロップ流量調整器1を設けて販売飲料の希釈比率に基づいて流量調整器1の送出動作を制御するものであり、本体10の内部に収容されて互いに噛合して回転することにより一定容積量のシロップを連続的にシロップ供給ライン13に送出する一組の回転子11と、回転子11の一方の軸11Aに接続されて一組の回転子11を回転駆動する直流モータである回転子駆動モータ1Mと、回転子駆動モータ1Mの回転速度に応じた周波数のパルスを発生するパルスエンコーダ1Sからなるシロップ流量調整器1と、希釈水WAの流量に応じた周波数のパルスを発生する希釈水流量計21と、希釈水流量計21と同様に形成されて炭酸水Wcの流量に応じた周波数のパルスを発生する炭酸水流量計26と、販売飲料毎の希釈比率等の制御データ、および販売単位の一送出動作における希釈水WA、炭酸水Wc、シロップの送出パターンを送出条件として格納する送出条件格納部3と、予め定められたパルスのサンプリング周期においてパルスエンコーダ1S、希釈水流量計21、および炭酸水流量計26から入力する各液体の流量に応じたパルスに基づいて希釈比率とのずれを監視する流量監視部4と、流量の監視状態を表示する液晶ディスプレイ等の表示器(図示せず)を設けた表示部5と、供給制御部2から入力する通電補正命令に基づいて回転子駆動モータ1Mの通電制御を行う通電部44を有する。
【0012】
シロップ流量調整器1は、円形歯車状に形成される回転子11の軸11Aおよび軸11Bを本体10に回転自在に支持しており、回転子11の歯間と本体10の内壁との間に収容した液体を回転子11の回転に基づいて移動させる。
【0013】
回転子駆動モータ1Mは、直流モータを使用し、通電部44から供給される電流に基づいて通電制御される。
【0014】
パルスエンコーダ1Sは、図示しない構成として、軸11Aに接続される軸部材と、軸部材に固定されてスリットを形成された円盤部材と、円盤部材を介して対向配置された発光素子と受光素子を有しており、スリットを通過した光を受光素子で受光することによって回転子11の回転速度に応じた周波数のパルスを出力する。
【0015】
送出条件格納部3は、上記した希釈比率および送出条件の他に、パルスのサンプリング周期、販売飲料毎に定められるシロップ、希釈水、および炭酸水の流量、総量に応じたパルスエンコーダおよび流量計のパルス数、および送出時間を格納している。希釈水WA、炭酸水Wc、シロップの送出パターンは、シロップの粘性、比重、水溶性、および販売量に基づいて、最終的な形態である販売飲料において飲料全体の希釈比率が確保され、かつ、販売飲料にシロップの濃度むらが生じることのないように送出中の希釈比率を可変させるように設定される。
【0016】
流量監視部4は、予め定められたパルスのサンプリング周期において、パルスエンコーダ1S、希釈水流量計21、および炭酸水流量計26から入力するパルスをカウントするカウンタ41と、カウンタ41から入力するパルスカウント値を基準値(基準パルス数)と比較する比較部42と、比較部42から出力されるパルス値の差分に基づいてサンプリング周期における流量変動量を演算する演算部43を有する。
【0017】
供給制御部2は、流量監視部4のサンプリング動作を制御するとともに、カウンタ41から入力するシロップ、希釈水、および炭酸水の流量に応じたパルスカウント値に基づいて販売飲料の希釈比率をリアルタイムで演算する。
【0018】
図2は、飲料ディスペンサの配管を概略的に示し、高圧の炭酸を収容した炭酸ガスボンベBと、液体原料としてのシロップSを収容したシロップタンク6と、炭酸ガスをシロップタンク6に供給する炭酸ガス供給ライン7Aと、炭酸ガス供給ライン7Aに設けられる炭酸ガス制御弁8Aと、シロップSを冷却水Wによって冷却するシロップ冷却コイル15と、シロップ冷却コイル15を浸漬される冷却水Wを満たした冷却水槽15Aと、図示しない冷却ユニットから供給される冷媒の気化に基づいて冷却水Wを冷却するエバポレータ15Bと、エバポレータ15Bに冷媒を循環させる冷媒管路15Cと、シロップSを送出するシロップ供給ライン13と、シロップSを一定容積量で連続的に送出させるとともにパルスエンコーダ1Sで流量に応じた流量信号を出力するシロップ流量調整器1と、シロップ供給ライン13を開閉するシロップ電磁弁14と、シロップS、希釈水WA、炭酸水Wc等の液体を混合して販売飲料としてカップ50に排出するマルチバルブ29と、希釈水WAの取水管16と、取水管16を開閉する水電磁弁17と、希釈水WAを圧送する水ポンプ18と、希釈水WAを冷却水(図示せず)によって冷却する希釈水冷却コイル19と、希釈水WAを送出する希釈水供給ライン20と、希釈水WAの流量に応じた流量信号を出力する希釈水流量計21と、希釈水供給ライン20を開閉する希釈水電磁弁22Aと、希釈水供給ライン20から分岐して設けられる水分岐ライン23と、水分岐ライン23を開閉する電磁弁22Bと、水分岐ライン23を介して供給される希釈水WAと炭酸ガス供給ライン7Bを介して供給される炭酸ガスとを混合して炭酸水Wcを形成するカーボネータ24と、炭酸ガス供給ライン7Bに設けられる炭酸ガス制御弁8Bと、カーボネータ24で形成された炭酸水Wcを送出する炭酸水供給ライン25と、炭酸水Wcの流量に応じた流量信号を出力する炭酸水流量計26と、炭酸水Wcを冷却水(図示せず)によって冷却する炭酸水冷却コイル27と、炭酸水供給ライン25を開閉する炭酸水電磁弁28を有する。
【0019】
また、図示しない構成として、シロップ冷却コイル15と同様に希釈水冷却コイル19および炭酸水冷却コイル27を冷却水によって冷却する冷却水槽、カップ50を供給するカップ供給装置、カップ50に氷を供給する製氷機を有している。
【0020】
エバポレータ15Bは、冷媒管路15Cを介して供給される液冷媒を気化させることによって表面に氷15Dを形成し、この氷15Dに基づいて冷却水槽15Aの冷却水Wを冷却する。
【0021】
マルチバルブ29は、各供給ラインを介して送出される上記したシロップS、希釈水WA、炭酸水Wc等の液体を内部で混合した販売飲料をカップ50に送出する。また、マルチバルブ29を用いずに複数のノズルからカップ50に送出させるようにしても良い。
【0022】
図3は、シロップ流量調整器1を示し、図3(a)は平面方向から見た状態、図3(b)は側面方向から見た状態、図3(c)は図3(b)のA−A部における断面を矢印方向に見た状態である。シロップ流量調整器1は、本体10に炭酸ガスで加圧されたシロップSを流入させる流入部10a、シロップSを流出させる流出部10bを有し、本体10の上部にビス等により固定されて回転子駆動モータ1Mで発生する回転トルクをシロップの粘性に基づいて定まる減速比に減速する減速機10Aと、本体10の下部に固定される蓋部10Bを有し、回転子11は、回転子駆動モータ1Mで発生した回転トルクを減速機10Aを介して伝達されることにより、本体10の内部で矢印方向に回転する。回転子駆動モータ1Mは、回転軸の回転速度に応じたパルスを出力するパルスエンコーダ(図示せず)を有している。
【0023】
シロップ流量調整器1は、流入部10aから本体10内に炭酸ガスで加圧されたシロップSが流入する。回転子駆動モータ1Mを駆動して回転子11を図示する矢印の方向に回転させると、本体10内に流入したシロップSは回転子11の歯と本体10の内壁との間の歯間Cに収容されて移動し、流出部10bから連続的に送出する。このことにより、回転子駆動モータ1Mは通電量と加圧されたシロップSの粘性に基づく回転速度で回転し、パルスエンコーダ1Sは、回転子駆動モータ1Mの回転速度に応じたパルスを供給制御部(図示せず)に出力する。
【0024】
また、シロップ流量調整器1は、回転子駆動モータ1Mに通電していないときは、回転子駆動モータ1Mに駆動力は生じず、回転子11にはシロップSを加圧している炭酸ガスの圧力が付与される。このことにより、回転子駆動モータ1Mは自らの回転抵抗と加圧されたシロップSの粘性に基づく回転速度で回転し、パルスエンコーダ1Sは、回転子駆動モータ1Mの回転速度に応じたパルスを供給制御部2に出力する。例えば、温度が低下してシロップSの粘性が大になった場合、回転子駆動モータ1Mの回転速度が低下してパルスエンコーダ1Sから出力される単位時間あたりのパルス数が減少する。このような場合に、パルスエンコーダ1Sの出力パルスに基づいて回転子駆動モータ1Mの通電を制御することによって希望する流量でシロップSを連続的に送出させる。
【0025】
図4は、飲料ディスペンサの制御ブロックを示し、販売飲料毎に使用するシロップ、希釈水、炭酸水の流量、各液体の総量に応じたパルスエンコーダおよび流量計のパルス数、後述する送出制御の単位時間であるサンプリング周期、販売飲料毎の希釈比率、送出パターンに応じた希釈比率、各液体の送出時間のデータを入力するキー入力部を備えた入力装置30と、オペレータに操作されることによって供給制御部2に販売要求信号を出力する販売スイッチ31と、基準クロック発生部(図示せず)で発生するクロックをカウントすることにより、シロップS、希釈水WA、炭酸水Wcの送出時間を計数するタイマー32と、供給制御部2で演算された希釈比率を格納するメモリ33を有する。
【0026】
図5(a)は、希釈水WAとシロップSとを希釈比率Aで混合して無炭酸飲料を製造するときの一販売動作(一送出動作)における希釈比率の変化を示し、ある販売飲料を供給する場合に飲料全体として予め定められた希釈比率Aに対し、時間の経過に伴って希釈比率を送出パターンに応じてBに示すように可変させている。
【0027】
同図においては、送出開始から送出初期にかけての希釈比率Bが希釈比率Aより大であり、送出中期において希釈比率Bが小になって送出後期で再び希釈比率Bが大になる送出パターンを形成している。ここでは、希釈水WAに対してシロップSの比重が大であり、送出初期の希釈比率Bを大にすることでシロップSがカップ50の底に溜まることを防いでいる。送出中期では希釈比率Bを小にして、送出初期にカップ50に供給された飲料との混合により均一な飲料を形成させる。送出後期では再び希釈比率Bを大にして、送出後のマルチバルブ29に余分なシロップ分が残留しないようにしている。
【0028】
図5(b)は、(a)に示す送出パターンにおけるパルスエンコーダ1Sの出力パルスと時間の関係を示し、実線は、理想的なシロップ送出状態におけるパルスエンコーダ1Sの出力パルスの変化(基準値)であり、破線は、シロップSを実際に送出して得られた出力パルスの実測値である。各サンプリング周期t1…tnにおける流量変動量は、斜線で示される部分の面積に相当することから、流量監視部4は、各サンプリング周期において、パルスエンコーダ1Sからカウンタ41に入力する実測値としてのパルスに基づいて基準値に対する流量の変化量を演算部43で演算することにより通電部44の通電補正量を決定する。
【0029】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る飲料ディスペンサの動作を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。以下の説明では、希釈水WAとシロップSとを混合して無炭酸飲料を製造する動作について説明する。
【0030】
オペレータは、入力装置30のキー入力部を操作して販売飲料毎に送出条件を設定する。ここでは、送出条件にかかる項目として、販売飲料を構成する液体の種類、一送出動作における希釈比率、送出時間、各サンプリング周期における希釈比率、および販売量を入力する(S1)。入力された送出条件は送出条件格納部3に格納される。
【0031】
次に、オペレータは販売スイッチ31を押して供給制御部2に販売要求信号を入力する。供給制御部2は、送出条件格納部3に記憶しているパルスエンコーダおよび流量計のサンプリング周期t、シロップSおよび希釈水WAの流量、総量に応じたパルスエンコーダおよび流量計のパルス数、送出時間、および希釈比率のデータを基準値として読み込む。ここで、供給制御部2は、サンプリング周期tをX秒に設定する。また、水電磁弁17、水ポンプ18、希釈水電磁弁22Aに通電する(S2)。
【0032】
希釈水流量計21は、希釈水供給ライン20を介して流入する希釈水WAの流量に応じた周波数のパルスを流量監視部4のカウンタ41に出力する。送出された希釈水WAは、希釈水電磁弁22Aを通過してマルチバルブ29に供給される。次に、供給制御部2は、希釈水WAの送出開始から一定の時間が経過した後に、シロップ電磁弁14に通電する。また、シロップ流量調整器1の回転子駆動モータ1Mに通電する。このようにして送出動作を開始する(S3)。
【0033】
シロップ流量調整器1は、送出条件に基づいて駆動されてシロップ供給ライン13を介して流入部10aから本体10内部に流入する加圧されたシロップSを、回転子11の歯間と本体10の内壁間で形成する歯間Cに保持し、回転子11の回転に基づいて本体10の内壁に沿って送ることにより一定容積量で流出部10bから連続して流出させる。パルスエンコーダ1Sは、シロップSの送出時に流量に応じた周波数のパルスを流量監視部4のカウンタ41に出力する。カウンタ41は、サンプリング周期tにおけるパルス数をカウントすることによってサンプリングを行う(S4)。送出されたシロップSは、シロップ電磁弁14を通過してマルチバルブ29に供給される。マルチバルブ29は、シロップSと希釈水WAとを混合した販売飲料をカップ50に送出する。
【0034】
カウンタ41は、サンプリング周期tにおいて、希釈水流量計21およびパルスエンコーダ1Sから入力するパルスのパルスカウント値を供給制御部2および比較部42に出力する。供給制御部2は、入力したパルスカウント値に基づいて送出中の販売飲料の希釈比率をリアルタイムで演算し、メモリ33に一時格納する(S5)。ここで、演算された希釈比率が当該販売飲料について予め設定された希釈比率と異なるとき(S6)、供給制御部2は、比較部42に希釈水WAおよびシロップSのそれぞれのパルスカウント値について基準パルス値との比較を行わせる。比較部42は、基準パルス値に対する流量の変化量に応じた比較結果を演算部43に出力する。演算部43は、シロップSについて、上記した比較結果に基づいて販売飲料の希釈比率が予め設定された値となるように回転子駆動モータ1Mの通電補正量を演算し、供給制御部2を介して通電部44に通電補正命令を出力する。通電部44は、通電補正命令に基づいて回転子駆動モータ1Mの通電制御を行う(S7)。
【0035】
供給制御部2は、パルスエンコーダ1Sから入力するパルスがシロップSの総量に応じて設定されたパルス数に満たないときは(S8)、サンプリング開始から一定の時間(X秒)が経過したとき(S9)、カウンタ41にトリガ信号を出力してサンプリング周期tを更新し(S10)、新たなサンプリング周期tにおいて上記した希釈水WAおよびシロップSについての流量監視を行い、サンプリング周期tにおける希釈比率が変動したときは回転子駆動モータ1Mの通電制御を行う。
【0036】
供給制御部2は、希釈水流量計21およびパルスエンコーダ1Sから入力する送出開始からの累積パルス数が総量に応じて設定されたパルス数に達したとき(S8)に回転子駆動モータ1Mへの通電を停止し、その後にシロップ電磁弁14および希釈水電磁弁22Aへの通電を停止して送出動作を終了する(S11)。
【0037】
上記した第1の実施の形態によると、同時に送出される希釈水WAおよびシロップSの流量に応じたパルスに基づいて送出中の販売飲料についての希釈比率をリアルタイムで演算し、希釈比率の変動が生じたときには予め設定した希釈比率となるように回転子駆動モータ1Mの逐次駆動制御を行うようにしたので、販売飲料の送出中に希釈水WAの水圧変動や、シロップSの送出不良、その他の不測の原因による流量変動が生じたとしても、一送出動作について指定された送出条件を維持するとともに一定容積量の液体を連続して精度良く送出させることが可能となる。また、販売飲料の送出動作は、予め定められた送出条件に基づいて一送出動作としての希釈比率を維持しながらサンプリング周期単位で希釈比率の可変制御を行っているので、マルチバルブ29から送出され、カップ50に供給された販売飲料に泡立ちや濃度むら等の不具合が生じることを防ぐことができる。
【0038】
また、上記した第1の実施の形態では、目標とする希釈比率となるように制御対象の回転子駆動モータの逐次駆動制御を行っているが、例えば、希釈水WAとの混合時に水溶性および拡散性が良好な物性を有するシロップSを用いたときは、シロップSの量が若干変動したとしても味覚に与える影響が小であることがある。このようなシロップSの物性が明らかであるときは希釈比率の許容範囲を設定し、その許容範囲に収まるように逐次駆動制御を行うようにしても良い。
【0039】
また、第1の実施の形態で説明した送出制御は、上記した無炭酸飲料の送出制御に限定されることなく、炭酸飲料や、炭酸水Wcと希釈水WAとをある一定の割合で混合した液体とシロップSとの混合に基づく弱炭酸飲料に適用できる。
【0040】
また、シロップについても、上記した単一の種類のシロップSを用いる以外に、図示しないシロップ供給ラインを介して送出される他の種類のシロップとシロップSとを混合して混合シロップとして用いることも可能であり、上記した送出制御に基づいて混合率の常に一定な混合シロップをマルチバルブ29に供給することも可能である。例えば、濃縮果汁のシロップと果肉入りシロップを別々のシロップ供給ラインを介してマルチバルブ29に供給する場合に、両シロップの混合率が常に一定となるように各シロップ供給ラインに設けられるシロップ流量調整器の逐次駆動制御を行うことで、果肉分の過不足が生じることを防げる。また、果肉分の沈殿を防ぐために一送出動作における混合率を維持するように混合率の可変制御を行っても良い。
【0041】
上記した実施の形態では、飲料ディスペンサにシロップ流量調整器1、希釈水流量計21、炭酸水流量計26を設けた液体送出装置を説明したが、他の飲料供給装置としてカップ式飲料の自動販売機にシロップ流量調整器1、希釈水流量計21、炭酸水流量計26を設けることも可能である。その他、複数の液体を精度良く同期させて連続して送出させる機器に適用することができる。
【0042】
また、シロップ流量調整器1は、送出する液体の流量に応じた流量信号をパルスエンコーダ1Sより出力しているので、送出された液体の流量が送出制御量に対して適切であるか否かを監視することができる。このことから、図5(b)で説明した各サンプリング周期tにおけるシロップSの流量変動量に対する逐次制御は単独の液体送出ラインで行うことも可能である。以下に、液体送出ラインが1本の液体送出装置における液体送出動作の逐次制御について説明する。
【0043】
図7は、液体送出装置としてのシロップ送出器の主要部を概略的に示す。
このシロップ送出器は、シロップ供給ライン13に一定容積量の液体を連続して送出可能な定容積型のシロップ流量調整器1を設けて送出開始から一定容積量のシロップを連続的に送出させるものであり、シロップSの流量に応じた周波数のパルスを出力するパルスエンコーダ1Sと、シロップSの流量に応じた出力パルスに基づいて通電を制御される回転子駆動モータ1Mを有する。回転子駆動モータ1Mは、送出条件格納部3に予め格納されているシロップSの総量と、サンプリング周期tにおける流量に応じた基準パルス値に基づいて通電部44によって通電制御される。その他の構成および機能については図1に示す構成と同一であるので重複する説明を省略する。
【0044】
図8は、シロップ送出器の液体送出動作についてのフローチャートを示す。
オペレータは、入力装置30のキー入力部を操作して送出する液体についての送出条件を設定する。ここでは、送出条件にかかる項目として、液体の種類、送出量、各サンプリング周期における流量を入力する(S1)。入力された送出条件は送出条件格納部3に格納される。
【0045】
次に、オペレータは販売スイッチ31を押して供給制御部2に販売要求信号を入力する。供給制御部2は、送出条件格納部3に記憶しているパルスエンコーダのサンプリング周期t、シロップSの流量、総量に応じたパルスエンコーダ1Sのパルス数、および送出時間のデータを基準値として読み込む。ここで、供給制御部2は、サンプリング周期tをX秒に設定する(S2)。また、シロップ電磁弁14およびシロップ流量調整器1の回転子駆動モータ1Mに通電する。このようにして送出動作を開始する(S3)。
【0046】
シロップ流量調整器1は、送出条件に基づいて駆動されてシロップ供給ライン13を介して流入部10aから本体10内部に流入する加圧されたシロップSを、回転子11の歯間と本体10の内壁間で形成する歯間Cに保持し、回転子11の回転に基づいて本体10の内壁に沿って送ることにより一定容積量で流出部10bから連続して流出させる。パルスエンコーダ1Sは、シロップSの送出時に流量に応じた周波数のパルスを流量監視部4のカウンタ41に出力する。カウンタ41は、サンプリング周期tにおけるパルス数をカウントすることによってサンプリングを行う(S4)。送出されたシロップSは、シロップ電磁弁14を通過してマルチバルブ29に供給される。マルチバルブ29は、シロップSをカップ50に送出する。
【0047】
カウンタ41は、サンプリング周期tにおいて、パルスエンコーダ1Sから入力するパルスのパルスカウント値を比較部42に出力する。比較部42は、パルスカウント値に基づいてシロップSの実測値と基準パルス値とを比較した比較結果を演算部43に出力する。ここで、基準パルス値に対して実測値のパルスカウント値のずれが生じているとき(S5)、演算部43は、当該サンプリング周期における実測値の基準パルス値に対するエンコーダパルスの変化量を求め(S6)、シロップSの流量を基準パルス数に補正する回転子駆動モータ1Mの通電補正量を演算し、供給制御部2を介して通電部44に通電補正命令を出力する。通電部44は、通電補正命令に基づいて回転子駆動モータ1Mの通電制御を行う(S7)。
【0048】
供給制御部2は、パルスエンコーダ1Sから入力するパルスがシロップSの総量に応じて設定されたパルス数に満たないときは(S8)、サンプリング開始から一定の時間(X秒)が経過したとき(S9)、カウンタ41にトリガ信号を出力してサンプリング周期tを更新し(S10)、新たなサンプリング周期tにおいて上記したシロップSについての流量監視を行い、サンプリング周期tにおける流量変動を生じているときは回転子駆動モータ1Mの通電制御を行う。
【0049】
供給制御部2は、パルスエンコーダ1Sから入力する送出開始からの累積パルス数が総量に応じて設定されたパルス数に達したとき(S8)に回転子駆動モータ1Mへの通電を停止し、その後にシロップ電磁弁14への通電を停止して送出動作を終了する(S11)。
【0050】
上記した液体送出動作によると、送出する液体に応じて予め定められた送出条件に基づいて一送出動作を実行させるとともに、送出させる液体についての送出制御量に対して適切な流量が得られるか否かを監視できるので、一定容積量の連続した液体送出動作を精度良く実行させることができ、送出された液体に泡立ちや白濁等の不具合が生じることを防げる。例えば、このシロップ送出器をかき氷用のシロップ送出器として用いることにより、送出開始から送出初期にかけては流量を小にして送出し、送出中期では流量を大にし、送出後期では流量を小にすることで決められた送出量のシロップを氷に対してむらなくかけることが可能になる。
【0051】
このような送出制御は、上記したようにシロップSの飲料製造用途のほかに、自動車用のオイルといった粘性の変動を生じうる液体の送出後の乱れを防ぎながら一定時間で決められた送出量を送出させる送出制御に適用できる。
【0052】
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る他の液体送出装置の主要部を概略的に示す。
この液体送出装置は、カップ式飲料を販売飲料として製造する飲料ディスペンサの希釈水供給ライン20、炭酸水供給ライン25、およびシロップ供給ライン13に設けられて一定容積量の液体を連続して送出可能な定容積型の流量調整器21B、26B、および1を販売飲料の希釈比率に基づいて制御するものであり、先に述べたようにシロップS、希釈水WA、および炭酸水Wcについての流量を一組の回転子11の回転駆動に基づいて制御することを可能にする。図1と同一の構成および機能を有する部分については同一の引用数字を付しているので、重複する説明を省略する。
【0053】
上記した他の液体送出装置によると、シロップS、希釈水WA、および炭酸水Wcについて個別に一定容積量の連続した送出制御が行えるので、3液を同時に送出する場合であっても送出時間および総流量を一定に維持して送出させることができる。また、一送出動作について定められた送出時間と飲料全体の希釈比率を維持するように送出中の希釈比率を任意に可変させることができる。また、送出制御の基準となる液体を送出条件に基づいて任意に選択することも可能である。また、同様に構成される流量調整器21B、26B、および1を用いて流量の監視を行うことにより、流量検出精度のばらつきを抑えることができる。このことによって、複数の液体を同時に送出させる送出制御において、単一の液体の送出制御では精度の確保が困難な送出動作を実現することができる。
【0054】
回転子駆動モータとして用いるモータは、直流モータに限定されることなく交流モータであっても良い。また、直流モータの通電制御についても電流制御によるもののほかに、パルス幅のHiとLowの比(デューティサイクル)を変化させることにより回転数を可変させるPWM(Pulse Width Modulation)制御に基づいて通電部44により通電制御することも可能である。
【0055】
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る液体送出装置の主要部を概略的に示す。
この液体送出装置は、カップ式飲料を販売飲料として製造する飲料ディスペンサの希釈水供給ライン20、炭酸水供給ライン25、およびシロップ供給ライン13に液体の流量を計測する希釈水流量計21C、炭酸水流量計26C、およびシロップ流量計1Aを設けたものであり、シロップ供給ライン13に希釈水WA、炭酸水Wcの流量変動に応じてシロップSの送出圧力を可変させる電動式のフローレギュレータ1Rを設けている。希釈水流量計21C、炭酸水流量計26C、およびシロップ流量計1Aは、本体10の内部にオーバル型歯車からなる一組の回転子11を収容し、回転子の軸11Aに接続されて回転速度に応じた周波数のパルスを出力するパルスエンコーダ21WA、26Wc、および1Sを有する。その他の構成については第1の実施の形態で説明した液体送出装置と同一であるので重複する説明を省略する。
【0056】
図11は、フローレギュレータ1Rの流路を切断して示し、シロップ供給ライン13から炭酸ガスで加圧されたシロップSが流入する弁室51、シロップSを流出させる弁口52と、弁口52に設けられる弁座53と、弁室51に配置されて弁座53に密接するテーパー形状の先端部を有するニードル弁54と、弁室51,弁口52,弁座53を有する弁本体55と、ニードル弁54を弁本体55にねじ係合するねじ部56と、ニードル弁54を回転させるステッピングモータ57を有し、ステッピングモータ57は、相反する方向に通電励磁するリング状のステータコイル58および59と、筒状の永久磁石60を固定されてニードル弁54とともに回転するロータ61と、ロータ61を回転自在に収容するとともに外周にステータコイル58および59を固定されるケース62を有し、ロータ61は、ケース62との間に挿入されているスプリング63によってニードル弁54のがたつきを防止している。
【0057】
フローレギュレータ1Rは、ステータコイル58および59に通電することによってロータ61を回転させると、ねじ部56によって弁本体55にねじ係合しているニードル弁54が上下方向に移動する。ニードル弁54は、弁座53との間に形成される弁口52の隙間寸法に応じた流量のシロップSを通過させてシロップ供給ライン13に送出する。ステータコイル58および59の通電は図10に示す供給制御部2により行われる。
【0058】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る飲料ディスペンサの動作を説明する。以下の説明では、希釈水WAとシロップSとを混合して無炭酸飲料を製造する動作について説明する。
【0059】
オペレータは、入力装置30のキー入力部を操作して販売飲料毎に送出条件を設定する。ここでは、送出条件にかかる項目として、販売飲料を構成する液体の種類、送出量、各サンプリング周期における希釈比率、および販売量を入力する。入力された送出条件は送出条件格納部3に格納される。
【0060】
次に、オペレータは販売スイッチ31を押して供給制御部2に販売要求信号を入力する。供給制御部2は、送出条件格納部3に記憶しているパルスエンコーダのサンプリング周期t、シロップSの流量、総量に応じたパルスエンコーダ1Sのパルス数、希釈水WAの流量、総量に応じたパルスエンコーダ21WAのパルス数のデータ、および希釈比率を読み込み、シロップ電磁弁14に通電する。また、供給制御部2は、希釈水供給ライン20に設けられている希釈水電磁弁22Aに通電する。
【0061】
シロップ流量計1Aは、シロップ電磁弁14の開動作に基づいてシロップ供給ライン13を介して流入部10aから本体10内部に流入する加圧されたシロップSを、回転子11と本体10の内壁間で形成する歯間Cに保持し、回転子11の回転に基づいて本体10の内壁に沿って移動させて流出部10bから流出させる。パルスエンコーダ1Sは、回転子11の回転に基づく周波数のパルスを供給制御部2に出力する。送出されたシロップSは、フローレギュレータ1R、シロップ電磁弁14を通過してシロップ供給ライン13の末端に設けられるマルチバルブ29に供給される。
【0062】
希釈水流量計21Cは、希釈水電磁弁22Aの開動作に基づいて希釈水供給ライン20を介して流入部10aから本体10内部に流入するた希釈水WAを、回転子11と本体10の内壁間で形成する歯間Cに保持し、回転子11の回転に基づいて本体10の内壁に沿って移動させて流出部10bから流出させる。パルスエンコーダ21WAは、回転子11の回転に基づく周波数のパルスを供給制御部2に出力する。送出された希釈水WAは、希釈水電磁弁22Aを通過して希釈水供給ライン20の末端に設けられるマルチバルブ29に供給されてシロップ供給ライン13を介して供給されるシロップSと混合されることによって販売飲料となり、カップ50に注がれる。
【0063】
カウンタ41は、サンプリング周期tにおいて、パルスエンコーダ21WAおよび1Sから入力するパルスのパルスカウント値を供給制御部2および比較部42に出力する。供給制御部2は、入力したパルスカウント値に基づいて送出中の販売飲料の希釈比率をリアルタイムで演算する。また、サンプリング開始から一定の時間が経過したとき、カウンタ41にトリガ信号を出力してサンプリング周期tを更新し、新たなサンプリング周期tにおいて希釈水WAおよびシロップSについての流量監視を行う。
【0064】
この送出中に希釈水WAに不測の水圧降下が生じると希釈比率が変化してシロップ濃度が大になった販売飲料が送出される。供給制御部2は、当該サンプリング周期tにおいて演算された希釈比率が当該販売飲料について予め設定された希釈比率と異なるとき、比較部42に希釈水WAのパルスカウント値について基準パルス値との比較を行わせる。比較部42は、基準パルス値に対する流量の変化量に応じた比較結果を演算部43に出力する。演算部43は、上記した比較結果に基づいて販売飲料の希釈比率が予め設定された値となるようにフローレギュレータ1Rの通電量を演算し、供給制御部2を介して通電部44に通電命令を出力する。通電部44は、通電命令に基づいてフローレギュレータ1Rのステータコイル58および59に対して通電制御を行う。フローレギュレータ1Rは、ステータコイル58および59への通電に基づいてロータ41を回転させることにより、ニードル弁34を移動させて弁口32の隙間寸法を通電量に応じた間隔に設定する。このようにしてシロップSの送出圧力を変化させることにより、シロップ流量が希望する流量となるように補正する。
【0065】
供給制御部2は、パルスエンコーダ21WAから出力されるパルスが設定されたパルス数となったときに希釈水電磁弁22Aへの通電を停止する。このことにより希釈水供給ライン20が閉じられて希釈水WAの送出動作が停止する。
【0066】
また、供給制御部2は、パルスエンコーダ1Sから出力されるパルスが設定されたパルス数となったときにシロップ電磁弁14への通電を停止する。このことによりシロップ供給ライン13が閉じられてシロップSの送出動作が停止する。
【0067】
上記した第2の実施の形態によると、サンプリング周期tにおける希釈水WAおよびシロップSの希釈比率を監視して送出条件に応じた送出制御を行わせるとともに、希釈比率の変動を生じたときはシロップ供給ライン13に設けられるフローレギュレータ1Rの開閉量を制御してシロップSの送出圧力を変化させることにより流量を調整するようにしたので、モータ等のアクチュエータで回転子11を積極的に駆動する方式と比べてパルスエンコーダの出力するパルスに駆動負荷や回転変動のノイズが重畳しにくく、流量の計量精度が向上するとともに粘性変動等の液体の物性に起因する計量誤差を生じにくい流量計とすることができ、一定容積量を精度良く送出させることができる。
【0068】
第2の実施の形態では、フローレギュレータ1Rの開閉量をモータによって電気的に制御する構成を説明したが、必要に応じてオペレータが手操作により開閉量を調整する構成としても良い。
【0069】
また、第2の実施の形態では、本体内に一組の回転子を収容した流量計を用いて流量を計測しているが、流量の検出精度を確保できれば本体内に羽根車を収容し、この羽根車の回転を検出する流量計を用いても良く、この場合には装置コストを安価なものとすることができる。
【0070】
また、流量に基づいて希釈水WAおよびシロップSの送出状態を監視する他に、希釈水WAおよびシロップSの流速を送出条件に基づいて監視するようにしても良い。
【0071】
図12は、上記した流量調整器および流量計に内蔵される他の回転子の構成を示し、上記した回転子11の他に、(a)に示す三角おむすび型歯車11D、(b)に示すまゆ型回転子11F、(c)に示すクローバ型回転子11Hであっても良い。まゆ型回転子11Fおよびクローバ型回転子11Hは、外周が平滑面で形成されており、まゆ型回転子11Fは軸11Aおよび11Bに取り付けられたギヤ11Gの噛合に基づいて相対回転する。このように、本体10に収容される一組の回転子の形状によって液体の送出性を可変させることが可能である。この場合、液配管内の圧力損失は回転子の形状によって変化することから、送出する液体の密度、粘性等の物性に応じた一組の回転子を用いることが好ましい。また、三角おむすび型歯車11Dや第2の実施の形態で説明したオーバル型歯車11Eでは、液体を介して伝わる圧力が回転子の回転を促す外力として効果的に作用することから、液体の粘度が大である場合でも圧力損失の低減を図れる。
【0072】
また、上記した流量調整器では、楕円形状、もしくは8の字形状の本体10に2つの回転子を収容した構成を説明したが、一組の回転子は、2つ以外の回転子を組み合わせて形成されても良く、また、回転子の数に応じた形状を有する本体に収容するようにしても良い。
【0073】
なお、上記した液体送出装置では、液体を連続して送出させる送出制御について説明したが、連続した送出は、液体の連続した送出中に極めて短い送出停止動作を含む送出であっても良い。この場合、極めて短い送出停止動作は、管路内を送出される液体の慣性および粘性によって送出中の液体の流動が停止せず、送出された液体の乱れを生じることのない時間で実施されることが好ましい。また、複数の液体を希釈比率に基づいて送出させる場合、実流量に基づく希釈比率が送出条件に基づいて可変的に設定される値を維持できるように送出動作を制御することが好ましい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の液体送出装置によると、一送出動作について定めた送出条件を維持するように液体送出ラインにおける流量を連続的に変化させるようにしたため、送出する液体について、送出中だけでなく送出後についても不具合を生じることのないように送出動作の最適化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る液体送出装置の主要部を示す概略構成図
【図2】第1の実施の形態に係る飲料ディスペンサの配管を示す概略構成図
【図3】第1の実施の形態に係るシロップ流量調整器を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−A部における断面図
【図4】第1の実施の形態に係る飲料ディスペンサの制御ブロック図
【図5】(a)は、一販売動作における希釈比率の変化を示す動作図
(b)は、シロップSに流量変動が生じたときの出力パルスの変化を示す特性図
【図6】第1の実施の形態に係る飲料ディスペンサの動作のフローチャート
【図7】液体送出装置としてのシロップ送出器の主要部を示す概略構成図
【図8】シロップ送出器の液体送出動作についてのフローチャート
【図9】第1の実施の形態に係る他の液体送出装置の主要部を示す概略構成図
【図10】第2の実施の形態に係る液体送出装置の主要部を示す概略構成図
【図11】第2の実施の形態に係るフローレギュレータの断面図
【図12】流量調整器および流量計に内蔵される他の回転子の構成を示す断面図
【符号の説明】
1,流量調整器 1A,シロップ流量計 1M,回転子駆動モータ
1R,フローレギュレータ 1S,パルスエンコーダ 2,供給制御部
3,送出条件格納部 4,流量監視部 5,表示部 6,シロップタンク
7A,炭酸ガス供給ライン 7B,炭酸ガス供給ライン
8A,炭酸ガス制御弁 8B,炭酸ガス制御弁 10,本体
10A,減速機 10B,蓋部 10a,流入部 10b,流出部
11,回転子 11A,軸 11B,軸 11D,三角おむすび型歯車
11E,オーバル型歯車 11F,まゆ型回転子 11G,ギヤ
11H,クローバ型回転子 13,シロップ供給ライン
14,シロップ電磁弁 15,シロップ冷却コイル
15A,冷却水槽 15B,エバポレータ 15C,冷媒管路 15D,氷
16,取水管 7,水電磁弁 18,水ポンプ 19,希釈水冷却コイル
20,希釈水供給ライン 21,希釈水流量計 21WA,パルスエンコーダ
21A,羽根車 21B,流量調整器 21C,希釈水流量計
22A,希釈水電磁弁 22B,電磁弁 23,水分岐ライン
24,カーボネータ 25,炭酸水供給ライン 26,炭酸水流量計
26A,炭酸水流量計 26B,流量調整器 26C,炭酸水流量計
27,炭酸水冷却コイル 28,炭酸水電磁弁 29,マルチバルブ
30,入力装置 31,販売スイッチ 32,タイマー
32,弁口 33,メモリ 34,ニードル弁 41,カウンタ
41,ロータ 42,比較部 43,演算部 44,通電部
50,カップ 51,弁室 52,弁口 53,弁座
54,ニードル弁 55,弁本体 56,ねじ部 57,ステッピングモータ
58,ステータコイル 60,永久磁石 61,ロータ 62,ケース
63,スプリング

Claims (5)

  1. 飲料ディスペンサにおける液体送出装置であって、
    希釈水供給ラインに設けられ、前記希釈水供給ラインを介して送出される希釈水の流量に応じたパルス数を発生する希釈水流量調整器と、
    シロップ供給ラインに設けられ、前記シロップ供給ラインを介して送出されるシロップの流量に応じたパルス数を発生するシロップ流量調整器と、
    前記希釈水および前記シロップのそれぞれの流量に応じたパルス数に基づいて前記シロップ流量調整器の送出動作を制御する制御部とを備えてなり、
    前記制御部は、前記希釈水流量調整器からのパルス数および前記シロップ流量調整器からのパルス数を、基準となるパルス数とサンプリング周期でそれぞれ比較し、前記基準となるパルス数とのずれを生じている場合は、基準となる希釈比率となるように前記シロップ流量調整器を通電制御し、かつ、前記シロップ流量調整器からのパルス数が前記シロップの総量に応じて設定されたパルス数に満たない場合は、サンプリング開始から一定の時間が経過したときサンプリング周期を更新し、新たなサンプリング周期において前記希釈比率のずれを監視することを特徴とする液体送出装置。
  2. 前記希釈水流量調整器または前記シロップ流量調整器のいずれかは、液体が流入する流入部および前記液体が流出する流出部を有する本体と、
    前記本体内で回転することによって、前記流入部から流入する前記液体を一定容積量ずつ前記本体の内壁に沿って移動させて前記流出部から前記液体送出ラインに連続して送出させる回転子と、
    前記回転子を回転駆動するモータと、
    前記回転子の回転速度に基づく周波数のパルスを前記液体の流量信号として出力する流量計を有してなることを特徴とする請求項第1項に記載の液体送出装置。
  3. 前記シロップ流量調整器は、前記流量信号に応じて前記シロップ供給ラインの圧力損失を可変させるフローレギュレータを含むことを特徴とする請求項第1項または第2項に記載の液体送出装置。
  4. 前記制御部は、前記シロップの粘性に基づいて設定された送出条件に基づいて前記シロップ流量調整器を制御することを特徴とする請求項第1項に記載の液体送出装置。
  5. 前記制御部は、前記シロップの比重に基づいて設定された送出条件に基づいて前記シロップ流量調整器を制御することを特徴とする請求項第1項に記載の液体送出装置。
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