JP4497674B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスクを介してウエハを露光する露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体等の製造に用いられる露光装置では、一般にロットの処理状況、装置の状態等をログデータとして記録しておく機能を有している。具体的には、ロットの開始時刻、その時の露光量、フォーカスデータ、アライメントの計測値等がログデータとして記録される。どのようなデータをログとして記録しておくかは、一般にはユーザが選択、設定できるようになっている。
【0003】
ユーザにより選択可能なデータは、各データ毎に固有のデータIDが割り振られており、予め決められた書式でプリントアウトまたは装置内のハードディスク等ヘファイルとして保存される。
【0004】
露光装置は、図8に示すように、一般には露光シーケンスを制御するコンピュータ(以下、メインCPUという)8の他に、装置の操作、露光パラメータの編集/保存、各種データの表示等を行うためのコンピュータ(以下、コンソールコンピュータという)11が構成されている。メインCPU8と、コンソールコンピュータ11は、通信回線15(例えばイーサネット等)で接続されている。同図において、9はメインCPU8のCPU(中央演算処理装置)、10はメインCPU8のメモリ、12はコンソールコンピュータ11のCPU、13はコンソールコンピュータ11のメモリ、14は露光装置の制御プログラムおよび露光パラメータ等を格納するためのコンソールコンピュータ11のディスクをそれぞれ示す。
【0005】
ログデータの記録が設定された場合、メインCPU8の露光シーケンスを司るプログラム(タスク)は、指定されたデータをコンソールコンピュータ11ヘ送信する。
【0006】
図9は、従来例に係る露光装置におけるログデータ送信の一例を示す図である。図9において、a,b,c,…,nは、露光シーケンス1中に予め組み込まれたデータ出力のポイントである。露光シーケンス1は、a〜nの各ポイントで、データ出力が設定されているかどうかをチェックし、データを出力する設定であれば、各ポイントで出力すべきデータをバイナリーデータで送信バッファ3にデータIDと共に書き込む(D1)。データ送信タスク2は、送信バッファ3に書き込まれたデータを読み出し(D2)、コンソール11ヘ送信する(D3)。
【0007】
このデータ送信タスク2は、露光装置のスループットをデータの送信のために低下させないようにするため、露光シーケンス1のタスクよりもプライオリティ(優先度)が低くしてある。
【0008】
コンソール11の、データ受信タスク4は、受け取ったデータをデータIDをもとに必要な解析を行い、例えばアスキーデータに変換し、ディスク中ヘデータファイル5として保存する。この変換は、図9におけるD4にて行われる。アスキーデータに変換するのは、内容を人が目で見てすぐわかるようにするためである。
【0009】
他のメッセージの出力方法としては、予め幾つかのメッセージをアスキーデータとしてメモリのデータ領域等に確保しておき、メッセージを表示したい場合、その何番目のメッセージを表示するかのメッセージNO、または表示したいメッセージヘのポインタをデータ送信を行うタスクに伝える。データ送信を行うタスクは、メッセージ領域に予め格納されているアスキー(ASCII )データを出力する、といった方法も古くから広く行われている。
【0010】
しかし、この方法でもメッセージに続いてデータを出力したい場合、例えば、
X=125.02,Y=101.05
のような出力表示を場合、”X=”,”Y=”は、予めアスキーデータとしてメモリに保持しておけるが、数値部分は内部で保持しているバイナリーデータをアスキーデータに変換する必要がある。このため、出力のため処理の手続が増え、・ソフトウェアの記述が複雑になる。
・表示したいメッセージの量(種類)が多い場合、装置の機能追加、仕様変更が発生した場合、メッセージのメンテナンスが大変になる。
・オーバヘッドが大きくなる。
といった問題があった。
【0011】
これらの問題を解決した、簡便なデータ出力制御方法として、UNIX/C言語で広く用いられているprintf()等の書式付出力関数がある。
【0012】
図10は、これらの関数を用いた場合の従来例に係る露光装置における処理の一例を示す図である。
これらの関数は、データ形式が異なる任意の数のバイナリーデータを、任意の書式に変換して、アスキーデータとして出力するものであり、非常に簡便であり広く利用されている。例えば図10において、メインシーケンスbのポイントにおいてデータを出力するために、printf()関数7が呼び出されると、呼び出されたprintf()関数7は、データを指定された書式に従って変換を行った後、送信バッファ3ヘデータを格納する(D5)。
【0013】
図10において、printf()関数7の処理は、露光シーケンス1と同じタスクで行われるため、上記書式変換も含めた上記処理が終了するまで、露光シーケンス1は遅延することとなる。この遅延時間は、そのまま装置のスループットの低下となる。このため、これらの関数(機能)は、上記のようなログデータの収集にはあまり用いられない。
【0014】
露光装置のような高価な装置の場合、そのスループットは極限まで要求される。特に、ウエハ上をステップ&リピートして露光を行う方式の露光装置においては、1ステップあたり、数[msec]の時間も問題となるからである。例えば、1ウエハが200ショットある場合、ステップあたり5[msec]の処理時間の増加があったとすると、1ウエハあたり1[sec]、ロット(ウエハ25枚)では、25[sec]のスループット低下を発生させてしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
半導体等のデバイスの微細化が進むのに伴い、露光装置への更なる高精度化への要求は、より一層厳しさを増している。このため、従来は制御していなかった種々の項目等の制御を行う必要が生じ、制御パラメータの数も急激に増加している。例えば、ウエハステージの干渉計の高次のアッベ補正であるとか、干渉計用のバーミラーの変形成分の補正等である。
【0016】
これらの補正値は、ウエハ上のアライメントマークを検出し、ウエハとレチクルの相対位置合わせを行う時に、ウエハステージの駆動位置を決めるにあたっての補正値やフォーカス合わせの時の補正値等として、装置の位置決め精度向上のために作用する。
【0017】
また、ウエハのプロセス要因による誤差、露光装置の各ユニット、計測系の経時的変化による誤差を除くため、露光装置自身での種々の自動キャリブレーションも複雑さを増してきている。これらの多くは、ロットの処理開始時、またはロット処理の途中で自動的に行われるものである。例えば、ステージ上に設けた基準プレートを用いてのフォーカス、アライメント検出系のキャリブレーションや積算露光系の自動キャリブレーション、各種センサの取り付け位置、感度、リニアリティ等のキャリブレーション等がある。
そして、装置の内部で保有するこれら補正のためのデータは、膨大なものになりつつある。
【0018】
しかしながら、一方では、僅かなユニットの位置の狂い、特性の変化、ソフトウェアのちょっとした不具合等が、あるロット全てを不良にするというトラブルも発生しやすくなってきている。例えば、あるユニットに生じた僅かな取り付け上のガタ、例えば数10[nm]オーダのずれがアライメントエラーを引き起こし、露光したウエハが不良となるといったケースである。
【0019】
これらの取り付けのガタ等によるエラーは、上記キャリブレーションでも避けることはできない。原因箇所をすみやかに特定し、取り付け直す、若しくは部品を交換する等の処置が必要である。
【0020】
また、ソフトウェアによる計算処理等も複雑化しており、特定の条件下でのみ発生するソフト処理上の不具合が原因でアライメントエラー、フォーカスずれ等が発生し、ロット不良となる場合もある。
【0021】
しかし、上記トラブルのいずれの場合も、再現性に乏しかったり、再現しても原因の特定が非常に困難で、解決に時間がかかる場合が多い。
これらのトラブルの解析には、前記露光装置が有しているログデータ収集機能で記録したデータだけでは不十分であり、ソフトウェアがその時に内部的に使用した値がどうであったか、ソフトウェアが認識していたユニットの位置関係はどうであったか等を調べるのが一番近道である。例えば、ソフトウェアがトラブル発生時に認識していた関連ユニットの位置関係は、設計値上での許容値内であったかどうか、使われた補正係数は妥当な数値であったかどうか、計測値、計算の途中経過等で異常は起きていないか等をソフトウェアが実行時に内部的に使用したデータをもとに調査を行うわけである。
【0022】
しかしながら、これらの内部データや処理途中のデータ全てにデータIDを設定し、ログデータとして記録するのは、非現実的であり困難である。ソフトウェアのメンテナンス上、これら大量の内部データにそれぞれ固有のIDを割り振って管理していくのは、それ自体が膨大な負荷になる。その上、ユーザにとっては、通常、装置を使用する上では管理不要のデータ、または意味不明のデータが大半となり、データ量も膨大なものとなるからである。
【0023】
ソフトウェア開発段階では、主にデバッグを目的として、これらの情報をプログラムの進行と共に出力する機能を盛り込んでいる。この出力は、主に前述のprintf()等の標準関数を用いてコンソールコンピュータ11の画面上、若しくはディスク14中に出力されるようになっている。
【0024】
しかし、これらのデータ出力は、前述したように書式変換等に時間がかかり、大量のデータを出力すると、露光装置のスループットを大幅に落とすため、一般には半導体工場の生産ラインで用いられることはない。
【0025】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、露光装置のスループットを大幅に落とすことなく、内部データを外部へ出力可能にすることを課題とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の露光装置は、マスクを介してウエハを露光する露光装置であって、制御ソフトウェアにしたがって前記露光のシーケンスを制御するコンピュータ、を有し、前記コンピュータは、書式付き出力関数を呼び出し、前記書式付き出力関数のパラメータをFIFOキューへ書き込む第1のタスクを実行し、かつ前記FIFOキューから前記パラメータを読み出し、前記パラメータに含まれるポインタにより指示される書式にしたがって前記露光装置内のデータを変換し、該変換されたデータを出力する、前記第1のタスクの優先度より低い優先度を有する第2のタスクを実行する、ことを特徴とする露光装置。
【0040】
【作用】
本発明によれば、露光装置のスループットを大幅に落とすことなく、内部データを外部へ出力することができる。
【0044】
【実施例】
次に、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
[第1の実施例]
図1は、本発明の一実施例に係るデータ出力制御方法およびデータ出力制御装置のデータ出力手順の一例を示す図である。図1が示すように、printf()関数のような書式付き出力関数を呼び出す第1のタスク(図1(a))は、本実施例において、スタック上に形成されたパラメータ・リストをFIFO(First-In First-Out)キューヘ書き込む(ステップS102)ことだけを行う。同時に、その呼び出しタスクよりも低い優先度に設定された第2のタスクである出力タスク(図1(b))は、その呼び出しタスクが暇な(何等かのイベント待ち状態にある)時に(データ出力のための関数が呼ばれた時点と異なる時点で)FIFOキューから一組のパラメータ・リスト(書式情報)を読み出し(ステップS103)、指示された書式に従ってパラメータ・リスト内の値を変換および出力する(ステップS104)処理を順次行う。
【0045】
図2は、C言語関数のパラメータ引き渡し規約に基づいて、printf()関数の呼び出しがどのようなパラメータ・リストをスタック上に形成するかを示した図である。printf()関数の場合、パラメータ・リストは、書式を表現する文字列へのポインタとなる一個の書式パラメータと可変個の値パラメータから構成される。
【0046】
本実施例における書式付き出力関数を利用するシステムは、本関数が一般的なシステムで利用される等価関数に対して、以下の事柄を仮定できるよう構成される。
・本関数を利用するプログラムは、一旦ロードされたらメモリに常駐する。
・本関数から参照される文字列は、不変(Nonvolatile)である。
・呼び出しタスクと出力タスクは、同一のアドレッシング空間を有する。
【0047】
これらの仮定によって、本関数のパラメータが文字列へのポインタを含んでいても、前記出力タスクによる文字列への遅延された参照が可能になるので、文字列そのものを前記FIFOキューヘ取り込む必要がなくなる。ちなみに、printf()関数の場合、書式パラメータと書式に%S系列の変換タイプが含まれた時の対応する値パラメータが文字列へのポインタとなる。
【0048】
図1のステップS101が示すように、本実施例のもう一つの課題は、前記FIFOキューヘ取り込むパラメータ・リストのサイズの算出方法である。printf()関数のような書式付き関数の場合、本質的に一つの書式パラメータと可変個の値パラメータを引き数として持ち、値パラメータの総個数と各値パラメータのデータ型およびサイズを導く情報は書式内に含まれている。従って、基本的に書式を解釈しない限り、スタック上に形成されたパラメータ・リストのサイズ(図2におけるNバイト)を決定することができない。しかしながら、書式変換のオーバーヘッドを呼び出しタスクに加えることを許容しないシステムでは、書式解釈に費やすコストすら受入れることが困難である。また、たとえそのコストを受入れられたとしても、書式解釈は出力タスクが書式変換時に行うものと一部重複するので、構成上からも回避したい工程および/または手段である。
【0049】
本実施例では、そのパラメータ・リストのサイズを決定する工程および/または手段として、スタック・ポインタ演算命令のオペランドを抽出する方法を提示する。図2に示されたスタックの先頭にある戻りアドレスは、printf()関数を呼び出したサブルーチン分岐命令の次の命令を参照している。Cコンパイラは、通常その分岐命令の直前に個々のパラメータをスタックに積み上げる命令を生成し、それとセットで分岐命令の直後にスタック・ポインタ(SP)を積み上げ前のレベルに戻すスタック・ポインタ演算命令を生成する。換言すれば、この後者の演算は、命令実行時のSP値にパラメータ・リストのサイズを加算するものである。従って、戻りアドレスが参照するスタック・ポインタ演算命令のオペランドを抽出することで、基本的にパラメータ・リストのサイズを知ることが可能になる。
【0050】
[第2の実施例]
以上述べた第1の実施例では、前記出力タスクによる文字列への遅延された参照を可能にするために、前記書式付き出力関数を利用するプログラムがメモリに常駐することを一つの前提としたが、これを前提にしないようにするための一方法を第2の実施例として以下に述べる。
【0051】
通常OS(オペレーティングシステム)は、プログラムを終了させる時、そのプログラムが前もって登録していた任意のクリーンアップ関数を呼び出すサービスを提供しており、その登録を行う関数としてUNIX/C言語のatexit()関数がよく知られている。本実施例では、このサービスを利用し、書式付き出力関数を呼び出した非常駐プログラムの終了を(タスク終了後も)前記出力タスクによるデータ出力が完了するまで延期させる。換言すれば、前記出力タスクから未参照状態の文字列が、ある非常駐プログラム領域の開放を参照し終えるまで遅らせる(データ出力を行ったタスクのプログラムは、ロードされたときからメモリに常駐され、該メモリを前記タスク終了後もデータ出力が完了するまで解放しない)。これを実現するために、例えば0(偽)を初期値として持つフラグFとセマフォSを用意する。前記書式付き出力関数は、図1に示した手続に加えてフラグFを検査し、フラグFが0(偽)である時、atexit()(相当の)関数呼び出しを通してクリーンアップ関数Hを登録すると同時にフラグFを1(真)に更新する。これによって、プログラムの終了時に起動されるようになる関数Hは、セマフォSに対してSIGNAL(S) 操作を行うことを前記出力タスクに指示する特別なエントリEsを前記FIFOキューヘ書き込み、セマフォSに対してWAIT(S) 操作を行う。前記出力タスクは、前記書式付き出力関数のパラメータ・リストを含む通常のエントリを処理した後、最後にエントリEsを前記FIFOキューから読み出し、セマフォSに対してSIGNAL(S) 操作を行う。
【0052】
以上のような同期化によって、非常駐プログラムにも安全なサービスの提供が可能になる。
【0053】
[半導体生産システムの実施例]
次に、上記説明したデータ出力制御方法および/またはデータ出力制御装置を備える露光装置を利用した半導体等のデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産システムの例を説明する。これは、半導体製造工場に設置された製造装置のトラブル対応や定期メンテナンス、若しくはソフトウェア提供等の保守サービスを、製造工場外のコンピュータネットワーク等を利用して行うものである。
【0054】
図3は、全体システムをある角度から切り出して表現したものである。図中、101は半導体デバイスの製造装置を提供するベンダ(装置供給メーカ)の事業所である。製造装置の実例として、半導体製造工場で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例えば、前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッチング装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装置、平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査装置等)を想定している。事業所101内には、製造装置の保守データベースを提供するホスト管理システム108、複数の操作端末コンピュータ110、これらを結んでイントラネット等を構築するローカルエリアネットワーク(LAN)109を備える。ホスト管理システム108は、LAN109を事業所の外部ネットワークであるインターネット105に接続するためのゲートウェイと、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能を備える。
【0055】
一方、102〜104は、製造装置のユーザとしての半導体製造メーカの製造工場である。製造工場102〜104は、互いに異なるメーカに属する工場であっても良いし、同一のメーカに属する工場(例えば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良い。各工場102〜104内には、夫々、複数の製造装置106と、それらを結んでイントラネット等を構築するローカルエリアネットワーク(LAN)111と、各製造装置106の稼動状況を監視する監視装置としてホスト管理システム107とが設けられている。各工場102〜104に設けられたホスト管理システム107は、各工場内のLAN111を工場の外部ネットワークであるインターネット105に接続するためのゲートウェイを備える。これにより各工場のLAN111からインターネット105を介してベンダ101側のホスト管理システム108にアクセスが可能となり、ホスト管理システム108のセキュリティ機能によって限られたユーザだけがアクセスが許可となっている。具体的には、インターネット105を介して、各製造装置106の稼動状況を示すステータス情報(例えば、トラブルが発生した製造装置の症状)を工場側からベンダ側に通知する他、その通知に対応する応答情報(例えば、トラブルに対する対処方法を指示する情報、対処用のソフトウェアやデータ)や、最新のソフトウェア、ヘルプ情報等の保守情報をベンダ側から受け取ることができる。各工場102〜104とベンダ101との間のデータ通信および各工場内のLAN111でのデータ通信には、インターネットで一般的に使用されている通信プロトコル(TCP/IP)が使用される。なお、工場外の外部ネットワークとしてインターネットを利用する代わりに、第三者からのアクセスができずにセキュリティの高い専用線ネットワーク(ISDN等)を利用することもできる。また、ホスト管理システムはベンダが提供するものに限らずユーザがデータベースを構築して外部ネットワーク上に置き、ユーザの複数の工場から該データベースへのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0056】
さて、図4は、本実施形態の全体システムを図3とは別の角度から切り出して表現した概念図である。先の例では、それぞれが製造装置を備えた複数のユーザ工場と、該製造装置のベンダの管理システムとを外部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介して各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複数のベンダの製造装置を備えた工場と、該複数の製造装置のそれぞれのベンダの管理システムとを工場外の外部ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデータ通信するものである。図中、201は製造装置ユーザ(半導体デバイス製造メーカ)の製造工場であり、工場の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここでは例として露光装置202、レジスト処理装置203、成膜処理装置204が導入されている。なお、図4では、製造工場201は1つだけ描いているが、実際は複数の工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装置はLAN206で接続されてイントラネット等を構成し、ホスト管理システム205で製造ラインの稼動管理がされている。一方、露光装置メーカ210、レジスト処理装置メーカ220、成膜装置メーカ230等、ベンダ(装置供給メーカ)の各事業所には、それぞれ供給した機器の遠隔保守を行うためのホスト管理システム211,221,231を備え、これらは上述したように保守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備える。ユーザの製造工場内の各装置を管理するホスト管理システム205と、各装置のベンダの管理システム211,221,231とは、外部ネットワーク200であるインターネット若しくは専用線ネットワークによって接続されている。このシステムにおいて、製造ラインの一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが起きた機器のベンダからインターネット200を介した遠隔保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの休止を最小限に抑えることができる。
【0057】
半導体製造工場に設置された各製造装置はそれぞれ、ディスプレイと、ネットワークインタフェースと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス用ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実行するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メモリやハードディスク、若しくはネットワークファイルサーバ等である。上記ネットワークアクセス用ソフトウェアは、専用または汎用のウェブブラウザを含み、例えば図5に一例を示す様な画面のユーザインタフェースをディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を管理するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置の機種401、シリアルナンバー402、トラブルの件名403、発生日404、緊急度405、症状406、対処法407、経過408等の情報を画面上の入力項目に入力する。入力された情報はインターネットを介して保守データベースに送信され、その結果の適切な保守情報が保守データベースから返信されディスプレイ上に提示される。また、ウェブブラウザが提供するユーザインタフェースは、さらに図示のごとくハイパーリンク機能410,411,412を実現し、オペレータは各項目の更に詳細な情報にアクセスしたり、ベンダが提供するソフトウェアライブラリから製造装置に使用する最新バージョンのソフトウェアを引出したり、工場のオペレータの参考に供する操作ガイド(ヘルプ情報)を引出したりすることができる。ここで、保守データベースが提供する保守情報には、上記説明した本発明に関する情報も含まれ、また前記ソフトウェアライブラリは本発明を実現するための最新のソフトウェアも提供する。
【0058】
次に、上記説明した生産システムを利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図6は、半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。前工程と後工程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされる。また、前工程工場と後工程工場との間でも、インターネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装置保守のための情報等がデータ通信される。
【0059】
図7は、上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。各工程で使用する製造機器は上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされているので、トラブルを未然に防ぐと共に、もしトラブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に比べて半導体デバイスの生産性を向上させることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、露光装置のスループットを大幅に落とすことなく、内部データを外部へ出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る露光装置におけるデータ転送を示す図である。
(a)書式付き出力関数呼び出しタスクのフロー図。
(b)呼び出しタスクより低優先度の出力タスクのフロー図。
【図2】 本発明の一実施例に係るスタック上に形成されたパラメータ・リストの一例を示す図である。
【図3】 本発明の一実施例に係る露光装置を含む半導体デバイスの生産システムをある角度から見た概念図である。
【図4】 本発明の一実施例に係る露光装置を含む半導体デバイスの生産システムを別の角度から見た概念図である。
【図5】 本発明の一実施例に係る露光装置を含む半導体デバイスの生産システムにおけるユーザインタフェースの具体例を示す図である。
【図6】 本発明の一実施例に係る露光装置によるデバイスの製造プロセスのフローを説明する図である。
【図7】 本発明の一実施例に係る露光装置によるウエハプロセスを説明する図である。
【図8】 従来例に係る露光装置の制御コンピュータの構成を示す図である。
【図9】 従来例に係るログデータのデータ転送の一例を示す図である。
【図10】 従来例に係るprintf()等の関数の処理を示す図である。
【符号の説明】
1:露光シーケンス、2:データ送信タスク、3:送信バッファ、4:データ受信タスク、5:データファイル、7:関数、8:メインCPU、9:メインCPUのCPU、10:メインCPUのメモリ、11:コンソールコンピュータ、12:コンソールコンピュータのCPU、13:コンソールコンピュータのメモリ、14:コンソールコンピュータのディスク、15:通信回線、101:ベンダの事業所、102,103,104:製造工場、105:インターネット、106:製造装置、107:工場のホスト管理システム、108:ベンダ側のホスト管理システム、109:ベンダ側のローカルエリアネットワーク(LAN)、110:操作端末コンピュータ、111:工場のローカルエリアネットワーク(LAN)、200:外部ネットワーク、201:製造装置ユーザの製造工場、202:露光装置、203:レジスト処理装置、204:成膜処理装置、205:工場のホスト管理システム、206:工場のローカルエリアネットワーク(LAN)、210:露光装置メーカ、211:露光装置メーカの事業所のホスト管理システム、220:レジスト処理装置メーカ、221:レジスト処理装置メーカの事業所のホスト管理システム、230:成膜装置メーカ、231:成膜装置メーカの事業所のホスト管理システム、401:製造装置の機種、402:シリアルナンバー、403:トラブルの件名、404:発生日、405:緊急度、406:症状、407:対処法、408:経過、410,411,412:ハイパーリンク機能。
Claims (7)
- マスクを介してウエハを露光する露光装置であって、
制御ソフトウェアにしたがって前記露光のシーケンスを制御するコンピュータ、
を有し、
前記コンピュータは、
書式付き出力関数を呼び出し、前記書式付き出力関数のパラメータをFIFOキューへ書き込む第1のタスクを実行し、かつ
前記FIFOキューから前記パラメータを読み出し、前記パラメータに含まれるポインタにより指示される書式にしたがって前記露光装置内のデータを変換し、該変換されたデータを出力する、前記第1のタスクの優先度より低い優先度を有する第2のタスクを実行する、
ことを特徴とする露光装置。 - 前記露光装置内のデータは、バイナリーデータである、ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記露光装置内のデータは、計算処理途中のデータである、ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
- 前記書式付き出力関数を利用するプログラムは、前記コンピュータ内のメモリに常駐させる、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の露光装置。
- 前記書式付き出力関数を利用するプログラムは、該変換されたデータの出力が完了するまで、前記コンピュータ内のメモリに常駐させる、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の露光装置。
- 前記FIFOキューに書き込まれたパラメータのサイズを、スタック・ポインタ演算命令のオペランドを抽出することにより算出する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の露光装置を用いてウエハを露光するステップと、
前記ステップにおいて露光されたウエハを現像するステップと、
を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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