JP4497335B2 - 分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析装置に関し、より詳しくは、画像処理により分注状態をモニタすることを可能ならしめた分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
分析装置では、分注操作によりプローブに液を吸引させ、吐出させることができる。ここに、たとえば、液の吸引、吐出の検知については、次のようなものが知られている。
【0003】
すなわち、
(a)配管中に圧力センサを具備し、その変動をモニタする方法、
(b)プローブの静電容量変化でモニタする方法(特開平8−114604号公報(文献1))、および
(c)プローブの一部や吐出された液に光やレーザーを当てて、受光した光の変化によりモニタする方法がある。
【0004】
上記(c)に類するものとして、先に、本出願人は、特開昭58−11859号公報(文献2)に示されるように吐出液が光を遮ることを利用する方法、および特開平5−223830号公報(文献3)示されるように吐出液が光を遮る時間により分注量もモニタする方法を提案しており、また、特開昭62−168055号公報(文献4)記載のごとくの、ノズル内の光の透過変化による方法や、特開平5−154765号公報(文献5)記載のごとくの、吐出液の投影形状を計測する方法が、既知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、上記のものは、それぞれそれら方法を採用しないものに比し有利な点を有し、たとえば、前掲文献3の提案に係るものにあっては分注量もモニタ可能なものであるものの、液の吸引、吐出の検知を一層確実、正確なものにしようという点から考察すると、なお改善を加えられる余地がある。
【0006】
(イ)上記(a)の方式によるものは、吸引、吐出量が微量であると、その変化を得ることが難しい。よって、より確実性、正確性が要求されるとき、これに対応できず、吸引、吐出の検知が確実に行われない場合、したがって、分注操作が正常に行われたかが十分な確実性をもって検出できないと、その分析装置で得られたデータを保証することがむずかしく、それゆえに、得られるデータの信頼性を保証する上でも、より確実に、分注操作が正常に行われたかを検出できることは、分析装置として重要性は大であるといえる。
【0007】
(ロ)上記(b)の場合をみると、この場合は、液の組成や装置からのノイズにより、これらに影響を受けやすい面があり、結果、常に安定したモニタリングをするということが困難である。したがってまた、上記(a)の場合と同様のことがいえる。
【0008】
(ハ)上記(c)の場合は、目的の箇所に対し光を照射し、受光の位置精度を確保することが困難で、したがって分注量をモニタするとしても、分注量が微量である場合には正確性が確保しにくく、また、レイアウト上制限が生じるものとなり、やはり、なお改善できる余地がある。
【0009】
(ニ)よって、望ましいのは、これらの難点を回避し得て、液を吸引後、吐出後等の状態を適切にモニタリングでき、液の吸引、吐出の検知を確実に行うことができることであり、望ましいのはまた、より正確に、確実にプローブが液を保持している状態、もしくは液を吐出した状態をモニタすることが可能で、分注操作が正常に行われたことを確実に検出でき、分析装置により得られるデータの信頼性を保証することが可能なことである。
【0010】
本発明は、上述考察に基づき、また後述する考察にも基づき、プローブに液を吸引させ、吐出する分注機能を具備する分析装置に改良を加え、上記不利等を回避し得、適切なモニタリングを可能ならしめ得て、液を吸引したか、吐出したかの検知を確実に行うことができるようにしようというものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によって、下記の分析装置が提供される。
すなわち、プローブに液を吸引させ、吐出する分注機能を具備する分析装置であって、前記プローブが液を吸引および吐出した状態を、画像処理手段を用いて検知するセンサと、前記プローブに関する予め設定された液の吸引量および吐出量に対応する画像情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された画像情報と、前記センサで得た画像情報とを比較し、前記液の吸引および吐出が正常に行われたかを判断する手段と、を備えることを特徴とする分析装置である。
【0012】
【発明の効果】
本発明においては、分析装置はプローブに液を吸引させ、吐出する分注機能を具備するとともに、上記プローブが液を吸引および吐出した状態を、画像処理手段を用いて検知するセンサと、予め設定された液の吸引量および吐出量の画像情報に対し、センサで得た画像情報と比較し、液の吸引および吐出が正常に行われたかを判断する手段とを備える。このため、プローブが液を吸引したか、吐出したかを、センサで画像情報を取り込み、処理することにより検出することでモニタリングすることが可能な改良された分析装置を提供でき、かかる検知の一層の確実性、正確性が要求されるとき、これに容易に応えることができる。したがって、本発明分析装置によれば、従来の方式に対し、より正確に、確実にプローブが液を保持している状態、液を吐出した状態をモニタすることが可能で、より確実に、分注操作が正常に行われたかを検出でき、分析装置により得られるデータの信頼性も保証することを可能ならしめる。
【0013】
ここに、本発明分析装置の好適実施例によると、プローブが液を吸引および吐出した状態は、これを、プローブ内の液の変化をもって、たとえばCCDカメラで検知する態様として、本発明は好適に実施でき、同様にして、上記のことを可能ならしめる。
【0014】
また、比較判断は、これを、予め設定されたプローブに関する画像情報とたとえばCCDカメラで得たプローブの画像情報とを比較する態様によるものとして、さらにはその判断結果を通知する手段を有する構成として、本発明は好適に実施でき、同様にして、上記のことを可能ならしめる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施例を示すものである。このうち、図1は、本発明の一実施例に係る分析装置の構成の一例、また、図2は、画像処理による分注状態のモニタの一例の説明に供するものでプローブのモニタ例であり、図3は、画像処理・制御系の構成の一例を示す図である。また、図4、図5はそれぞれ試料容器への応用、反応容器への応用を示す図である。図6については、使用するプローブが取換え使いすてるものでなくとも、透明性を有し、内部の検体試料の画像情報がとり込める場合には適用可能なことを示す。
【0016】
図1中、1は分析装置の全体を表す。ここに、該装置はプローブに液体を吸引させ、吐出する分注機能を具備する分析装置である。本実施例装置1は、図示例では、反応ターンテーブル10(反応テーブル)の周囲に、反応容器移送部20、検体供給部30、ディスポーザブルチップ(ディスポーザブルプローブ)供給部40、第1および第2の試薬供給部50,60、ならびに計測部80の各構成部分を、それぞれ図示のごとくに配して構成することができる。
【0017】
装置1は、さらに、図2,3に併せて示すごとくの制御部を含んで構成することができ、ここでは、本装置1の制御全体を司る制御部として制御ユニット100を有するものとすることができる。該制御ユニットの制御のもと、図1図示の各構成部分は、後述する分注器での液吸引・吐出操作を含んで、検査すべきサンプルに対する所定の分析項目等に応じた順序で動作制御されるものとする。
ここに、制御ユニット100は、コンピュータを含んで構成できる。基本的な構成としては、各種入力情報の入力回路と、演算処理回路(CPU)と、該演算処理回路で実行される制御プログラム、および各種演算結果等を記憶格納する記憶回路(RAM、ROM)と、上記した反応ターンテーブル10を初めとする各機構部を含む被制御対象への制御用の信号等の送出をする出力回路等などで、制御ユニット100を構成することができる。
【0018】
図1において、反応ターンテーブル10は、真円状のテーブルで構成され、多数の反応容器11をその外周近くの同一円周上に保持して所定の動作タイミングで移送するよう、その回転方向(図中の矢印は、半時計回り方向を示してある)、回転量等を制御される。
【0019】
反応容器移送部20は、反応容器ストッカー21と移送器22とを有する。該ストッカー21の取り出し位置に位置出しされた容器(反応容器)11は、これを移送器22により反応ターンテーブル10の所定位置に供給することができる。
ここに、使用する容器11は、光透過性のもので、有底管状の容器の内部を容器壁外から観察しうる容器とすることができる。この場合において、計測部80が発光反応に基づく発光量を計測して該当する分析項目の分析データ(計測値)を得るものであるなら、当該容器壁外部から、その計測を行うことができる。
【0020】
検体供給部30は、検体(検体液)を収容した複数の有底管状の容器(検体容器)31を保持可能な検体保持部32と、先端側にノズル部33′を有する分注器33とを備える構成とすることができる。ここでは、前述した制御ユニット100を含む装置制御部による指示・制御のもと、該保持部32が順次搬送されてきた場合において、分注器33は、該保持部31上の容器31からノズル部33′によって吸引をして所定量分取し、図示のごとくに回動して反応ターンテーブル10上の容器11に移送し、吐出して分注を行う。図中、一点鎖線は、その吸引、吐出をするための先端ノズル部33′の移動(回動)軌跡を示すものである。
【0021】
ここに、本実施例では、該ノズル部33′には、着脱可能で使用ごとに交換できるディスポーザブルチップタイプのものを用いる構成を採用するものとする。これがため、図示のごとくに、検体供給部30近傍に、ディスポーザブルチップ供給部40を配する。
該ディスポーザブルチップ供給部は、多数のディスポーザブルチップ41を保持するとともに図示矢印のごとくに搬送されるディスポーザブルチップケース42と、チップ廃棄位置(チップ廃棄部)45とを有する構成とすることができ、該ケース内のディスポーザブルチップ41を図示のごとくに上記回動軌跡に臨んで位置せしめるようになすことができる。
【0022】
ここに、ディスポーザブルチップ41は、透明樹脂製のものを使用することができ、図2に併せて例示するように、分注器33のアーム部33aの先端に設けたノズル33bに対し、着脱部33cを介して着脱可能に装着されるものとすることができる。
かくして、吸引、吐出するためのプローブとしてのノズル部が、ディスポーザブルチップタイプの場合には、かかるディスポーザブルチップ41を含んで構成され、当該着脱可能なディスポーザブルチップ41は、使用した後は、同じく上記回動軌跡に臨んで設定されたチップ廃棄部(チップ廃棄位置)45において廃棄されるものとすることができる。
【0023】
第1試薬供給部50は、容器11に試薬を供給する供給部である。これは、真円状の試薬ターンテーブル(試薬テーブル)51と、先端側にノズル部52′を有する分注器(試薬分注器)52とを備える構成のものとすることができる。
試薬ターンテーブル51上には、その外周円周上位置に、所望の複数の分析項目に対応する各種の所定試薬を収容した有底管状の容器53(第1試薬容器)を保持しておくことができる。ここに、第1試薬の例として、たとえば酵素標識試薬を配してあるものとする。
【0024】
分注器52は、同じく前述した制御ユニット100を含む装置制御部による指示・制御のもと、該当する容器53から試薬を吸引して所定量分取し、その先端ノズル部52′が図中一点鎖線で示すごとくの移動(回動)軌跡で回動して、吐出し分注を行うことができる。
【0025】
かくて、反応ターンテーブル10が回転して、該薬供給部50に臨む対応位置に移送されてきて停止せしめられた容器11に、第1試薬供給を行うことができる。
【0026】
容器11に試薬を供給する第2試薬供給部60も、基本的には、第1試薬供給部50と同様の構成をもって実現でき、真円状の試薬ターンテーブル(試薬テーブル)61と、先端側にノズル部62′を有する分注器(試薬分注器)62とを備える。したがって、試薬ターンテーブル61の外周円周上位置に、分析項目に対応する所定の試薬を収容した有底管状の容器63(第2試薬容器)を複数保持しておくことができる。ここでは、第2試薬の例として、たとえば発光試薬を配してあるものとする。
【0027】
分注器62も同様にして、上記制御ユニット100を含む装置制御部による指示・制御のもと、該当する容器63から試薬を吸引して所定量分取し、その先端ノズル部62′が図中一点鎖線で示すごとくの移動(回動)軌跡で回動して、吐出し分注を行うことができる。
【0028】
かくて、第1試薬供給部50による第1試薬分注の後、反応ターンテーブル10の回転に伴い、該試薬供給部60に臨む対応位置に移送されてきて停止せしめられた容器11に対し第2試薬供給を行うことができる。
【0029】
ここに、試料を吸引、吐出するためのプローブと同様、これら分注器52や分注器62における試薬液を吸引、吐出するためのプローブとしてのノズル部も、望むときは、透明性を有するディスポーザブルチップタイプによるものとすることができる。
かかるディスポーザブルチップタイプによるものとするときは、上記に例示したごとくの図1のディスポーザブルチップ供給部40を近傍に用意するとともに、図2の着脱部33cやディスポーザブルチップ41に準じた構造の着脱可能な分注プローブ構成を採用することができる。
【0030】
計測部80は、分析項目に応じた測定対象物を計測する手段で、たとえば、上記酵素標識試薬と発光試薬による発光反応を利用する場合は、容器11を反応ターンテーブル10上から反応容器移送機構(不図示)により計測部80に移送した後、該計測部において、その酵素標識試薬と発光試薬との発光反応に基づく発光量につき容器11外部から計測を行い、その計測値を得ることができる。
しかして、検査が終了し、データを取得し計測し終わった容器11については、計測部80より除去される。その後の処理として容器廃棄工程が設定されている場合には、当該使用済み容器は、容器廃棄部へ移されることになる。
【0031】
以上のごとく、本分析装置1は、基本的には、検体供給部30による分注、第1試薬供給部50による分注、第2試薬供給部60による分注の各分注機能を有し、計測部80による計測によりデータを得て検査を実施することができるが、本実施例では、さらに、そうした分注機能、計測機能等の他、これに加えて、以下の機能を具備せしめる。すなわち、プローブに液体を吸引させ、吐出する分注機能を有して分析を行う場合、分注状態をモニタするようになし、しかも、モニタリングにあたっては、正確かつ確実にプローブが液を吸引したか、吐出したかを検出することでモニタリングすることを可能にし、もって、分注操作が正常に行われたことの確実な検出、得られるデータの信頼性の保証をすることができるようにするべく、画像処理により分注状態をモニタする機能を具備させる。
【0032】
好適には、本発明非採用の従来の既述の難点を回避するため、液を吸引後、吐出後のプローブを画像処理により、その状態をモニタすることで、液の吸引、吐出の検知を確実に行えるよう、プローブが液体を吸引、吐出した状態を、画像処理手段を用いて検知するセンサを備える構成とする。これがため、本実施例にあっては、そのセンサ(画像センサ)ならびに画像処理手段として、図2および図3に例示するごとくに、たとえば、CCDカメラ130と制御ユニット100に接続された画像処理ユニット101を設け、画像処理により分注状態をモニタする装置を具備させる。
該画像処理により分注状態をモニタする装置は、図3に機能ブロックとして表されるように、CCDカメラ130のほか、該CCDカメラ130で取り込む画像情報をデジタルデータに変換するA/D変換器111と、デジタルデータの記憶等に用いられるメモリ112と、画像処理その他のデータ処理を含む処理を実施するためのデータ処理部113とを有するとともに、入力部115と、出力部116と、表示部118と、タイミングコントロール部120とを有して構成することができる。
ここに、入力部115や出力部116は、前述した装置制御部としての制御ユニット110の入出力回路を用いる構成とすることができ、また、表示部118も同様に、本分析装置1において検査の結果得られる分析データ等の各種情報をオペレータに知らせるための、たとえばディスプレイ、プリンタ等の表示手段を用いる構成とすることができ、タイミングコントロール部120は、予め設定した所定のタイミングでの画像情報の取り込み、記憶などの処理をコントロールするコントロール部として機能させることができる。
【0033】
本システムでは、プローブが液を保持しているか、吐出したかをCCDカメラ130で画像情報を取り込み、処理することにより検出をすることでモニタリングでき、プローブが液体を吸引、吐出した状態をモニタすることで液の吸引、吐出の検知を行う。
【0034】
この場合において、好ましくは、プローブが液体を吸引、吐出した状態を、プローブ内の液体の変化をCCDカメラ130で検知する第1の態様とする。あるいは、この第1の態様と、試料容器内の液体の変化をCCDカメラ130で検知する第2の態様、または、反応容器内の液体の変化をCCDカメラ130で検知する第3の態様との二以上の態様とする。
【0035】
ディスポーザブルチップを使用する分注においては、液面検知を空気吹き出しによる圧力検知とすることがシステム構成上簡単であり、コスト的に有利である。一方、シリンジから分注チップまでの圧力伝達媒体を空気とせざるを得ず、水詰めできるノンディスポーザブル分注に対して吸引・吐出の分注精度が悪く、また、分注不良の確率も高かった。本発明は特にこのような特有の問題を有していたディスポーザブルチップを使用する分注において吸引・吐出の確認方法を与えるものであり、顕著な効果を有する。
前述した透明な樹脂製のコスト的にも廉価な使い捨てのディスポーザブルチップタイプのプローブの場合には、図2に併せて模式的に示されるように該プローブ内部が見えることをさらに効果的に利用することができ、上記第2の態様、第3の態様は、使用容器がたとえば透明な容器である場合にそれをさらに有利に活用できるようにして、これを行うことができる。
ここに、第2の態様、第3の態様の場合、図4(試料容器への応用)、図5(反応容器への応用)に示すごとくに容器側壁面から検知をしようとするときは、たとえば、図4のケースでは、容器保持部分の側面部分は、透明性容器(たとえば、ガラスの試験管等)の側壁部分を露出させるような切欠を図示のごとくに形成し、該切欠部分を通して、容器側壁外から容器内部を見えるようになして、その横方向からCCDカメラ130で撮像、検知できるようにすることができる。図5のケースでは、透明性容器の上部を支持するものの、容器下部部分を板状の容器保持部分の下面側に貫通配置して、容器側壁外から容器内部を見えるような図示のごとくのものとなして、横方向からCCDカメラ130で撮像、検知できるようにすることができる。
【0036】
また、画像処理により分注状態をモニタする装置は、たとえば、予め設定された液体の吸引量、吐出量の画像情報、ないしはプローブ、試料容器、反応容器の画像情報に対し、測定時にCCDカメラ130で得た画像情報と比較し、上記液体の吸引、吐出が正常に行われたか否かを判断する手段を有し、その判断結果を通知する手段をも有する。ここに、既に撮像して事前に予め取り込まれている画像情報と、実際の分注操作の際の該当する測定時点でCCDカメラ130で得た画像情報との比較・判断、およびその判断結果の通知のための各手段も、上記図2,3の画像処理・制御系(100,101)に含んで構成することができる。当該比較判断(測定、判定手順)処理、および通知処理を実行させるための制御プログラムについても、上記分析装置1における先に触れた図1中のターンテーブル10その他の機構部分等の制御のための制御プログラムと同様、予めプログラム格納部(記憶回路;ROM)に格納しておくことができ、また、その判断結果を通知は、上記したディスプレイ、プリンタ等による表示部118を通じて行わせることができる。
【0037】
以下、さらに、下記項目、すなわち〔1.装置概要〕、〔2.測定プロトコル〕、〔3.判定〕のこの順で、本画像処理による分注状態モニタ装置につき、図を参照して説明する。
【0038】
〔1.装置概要〕;
〔1.1−1〕:本分析装置1において、試料もしくは試薬液を吸引、吐出するためのプローブが移動する軌跡(たとえば、本実施例では、分注器33のディスポーザブルチップ41によるノズル部33′の前述した図1中の回動軌跡、分注器52のノズル部52′の前述した図1中の回動軌跡、分注器62のノズル部62′の前述した図1中の回動軌跡)の特定のポイントにプローブが到達したとき、予め設置されたCCDカメラ130により、プローブの画像情報が取り込まれる(たとえば、図2参照)。
【0039】
〔1.1−2〕:上記〔1.1−1〕に加えて、またはそれに代えて、
本分析装置1において、分注前後の試料容器もしくは反応容器の画像情報が取り込まれる(たとえば、図4,5(A),(B)参照)。
【0040】
〔1.2−1〕:上記測定ポイントは、プローブの先端に近い部分であることが望ましい(たとえば、図2参照)。
【0041】
〔1.2−2〕:上記〔1.2−1〕で容器の画像情報を取り込む態様の場合は、
上記測定ポイントは、試料容器もしくは反応容器が位置するどの場所でも構わない。
【0042】
〔1.3〕:また、上記測定ポイント(〔1.2−1〕項,〔1.2−2〕項)は、1箇所以上設けてよい。
【0043】
ここに、図1中、参照符号M1〜M8を付して表したものは、以下のごとくの、CCDカメラ130設置位置の例である。
【0044】
【表1】
CCD設置位置の例
ノズル部のモニタ; M1または/およびM2,M7,M8
反応容器 ; M3,M5,M6
試料容器 ; M4
【0045】
本実施例では、図示のM1〜M8に関する1箇所以上のいずれも測定ポイントの対象とすることができる。2箇所以上を対象とする場合は、それぞれ各別にCCDカメラ130を設置することができる。
ここで、補足的に説明を加えておくと、図2中に描かれている、CCDカメラ130と、現に内部に液面(境界面)が存在している状態で撮像対象となっているディスポーザブルチップ41との図示部分は、図1中のM1ないしM2のポイントでの様子を表すものであると同時に、分注器52や分注器62を透明性の樹脂プローブもしくは、ディスポーザブルチップタイプのプローブとした場合における図1中のM7,M8のポイントでの様子を表すものともなる(この場合には、図2中のアーム部(33a)、ノズル(33b)着脱部(33c)は、それぞれ分注器52,62側のアーム部、ノズル等を意味するものとする)。
ここに、上記M1は、分注操作時、特にディスポーザブルタイプのプローブの場合、ディスポーザブルチップケース42からディスポーザブルチップ41装着→液吸引位置へ向け回動→液吸引→液吸引後にターンテーブル10側へ向け回動→チップ廃棄位置(45)上を通過→M1ポイント通過→ターンテーブル10上の液吐出位置へ到達→液吐出→ターンテーブル10上からの戻り回動→M1ポイント通過→ディスポーザブルチップ41廃棄(廃棄部45)→ディスポーザブルチップケース42から次の新たなディスポーザブルチップ41装着→・・・という一連の繰り返し過程で、常に、当該使用ディスポーザブルチップ41が必ず2回通過(上記最初の一度目は液を保持した(境界面が存在)状態で通過、二度目は液吐出操作後の状態で通過)するポイントとなり、結果、画像処理による分注状態のモニタの場合に、有利なモニタリングポイントとなる。図1中のM7,M8も、分注器52,62のプローブが一度目は液を保持している状態で通過し、二度目は液を吐出した状態で通過する点では、同様のポイントとなる。
また、図2の例示の様子は、図1中のM3,M5,M6(ただし、M5,M6の場合は、上記のように、使用プローブについては透明性樹脂プローブもしくはディスポーザブルチップのものが想定されている)での様子を表すものとみることもでき(もっとも、M3,M5,M6での測定ポイントの場合、CCDカメラ130による撮像対象は容器側となる)、また、同様にして、図2の例示の様子は、CCDカメラ130による撮像対象を容器側として、図1中のM4での様子を表すものとみることもできるものである。
【0046】
〔2.測定プロトコル〕;
〔2.1−1〕:CCDカメラ130により、プローブが液を吸引した後のプローブの状態の画像を取り込む。
【0047】
〔2.1−2〕:上記〔2.1−1〕に加えて、またはそれに代えて、
分注前の試料容器もしくは反応容器の画像情報を予め取り込んでおく。
【0048】
〔2.2〕:場合によっては、プローブが液を吸引し、吐出するまでの間の特定ポイントで再度プローブの状態の画像をCCDカメラ130により取り込んでもよい。
【0049】
上記画像情報は、液体と空気の境界面を画像情報として取り込めるようにし、たとえば、図2,4,5に例示するごとくに水平方向(好ましくは、後述するように、境界面を求めようとするときは境界面内の画素数を所要の程度にカウントできるよう斜め方向)から取り込んだものとすることができる。
【0050】
〔2.3−1〕:CCDカメラ130により、プローブが液を吐出した後のプローブの状態の画像を取り込む。
【0051】
〔2.3−2〕:容器の画像情報を取り込む場合は、上記〔2.3−1〕に加えて、またはそれに代えて、
液体を吐出したことを知らせる信号をトリガとして、同じく容器の画像情報を取り込む。
【0052】
〔3.判定〕;
〔3.1〕:予め定めた液の吸引量、吐出量に対応する画像データを記憶しておき、
測定により得られた画像データと比較判定し、
正常に分注操作が行われたことをモニタリングする。
【0053】
〔3.2〕:上記〔3.1〕に加えて、またはそれに代えて、
境界面の光量を比較して、光量低下のセル(CCDセル)が存在するか否か判定する。
【0054】
上記の画像処理による分注状態のモニタは、プローブに液体を吸引させ、吐出する分注機能を具備する分析装置において、液体の吸引、吐出の検知を確実、正確なものにしようとする上で、有効な手段を提供でき、本実施例によれば、一層の確実性、正確性が要求されるとき、これに容易に応えることができ、画像処理により、その状態をモニタすることで、液の吸引、吐出の検知を確実に行うことが可能である。
既述のごとくに、配管中の圧力センサで変動をモニタする場合には吸引、吐出量が微量であると十分な変化を得ることが難しく、一方、プローブの静電容量変化でモニタする場合であると、液の組成や装置からのノイズにより安定したモニタリングが期待しにくく、他方、プローブの一部や吐出された液に光やレーザーを当てて受光した光の変化によりモニタする場合は、目的の箇所に対し光を照射し受光の位置精度を確保することが困難であるのに対し、これら問題点を回避できる本実施例装置1は、明細書冒頭での考察事項(イ)〜(ニ)の観点からの良好な解決策となり、従来の方式に対し、より正確に、確実にプローブが液を保持している状態、もしくは液を吐出した状態をモニタすることが可能となる。すなわち、分注操作が正常に行われたことを確実に検出でき、したがって、本分析装置1により得られるデータの信頼性を保証することが可能となる。
【0055】
以下に、プローブでのモニタリングの場合、容器でのモニタリングの場合それぞれについての適用例を示す。
【0056】
〔適用例1:プローブのモニタの例〕
次に述べるものは、プローブのモニタに適用した例で、本発明の参考例である。ここでは、主として、分注器33の透明性ディスポーザブルチップ41有するノズル部33′の場合に適用した場合の例とされるが、透明性樹脂プローブにも適用可能であり、さらに、分注器52や分注器62も透明性樹脂ノズルもしくは透明性ディスポーザブルチップタイプのプローブとした場合の例としても適用できる(この点は、以下の例でも同様である)。
【0057】
[11] :プローブが液を吸引後の該プローブの状態の画像、すなわち分注器33の装着済みディスポーザブルチップ41が液を吸引後の、当該ディスポーザブルチップ41の状態の画像をCCDカメラ130により水平方向(好ましくは、斜めの方向(以下の他の例も同様であってよい))から取り込む。
【0058】
[12]:吸引した液体と空気の境界面の透過光量が少ないことを利用し、光量の少ない部分(従って境界面に当たる部分)が存在するかを、画像処理によって見つける。
詳しくは、以下の通りである。
取り込んだ画像情報を、A/D変換器111によりデジタルデータに変換する。
このとき、明るいデータの値が大きく、暗いデータの値が小さくなるように行う。
このデジタルデータに対し、微分処理を行うことにより、透過光量の変化点、すなわち液体と空気との境界面を検出する。
これによって境界面の存在、すなわち液体が吸引されたことの判断をすることができ、かくて、かかる境界面の存在が検出されたら、液体が吸引されたと判断する(吸引検知,吸引判断)。
判断結果については、これを表示部118を通して通知することができ、これに接したオペレータはかかる状態を認識できる(以下の例でも、この点は同様である)。
さらにまた、上記に加えて、かかる画像処理に従うと、この境界面内の画素数をカウントすることで、液体部分の面積または境界面間の距離あるいは境界面の位置を測定することが可能である。
したがってまた、この測定値とプローブの容積とから、吸引した液の容量を計算することができる。
すなわち、上記測定値(吸引が検出された当該液面部分の測定面積値または境界面間の距離あるいは境界面の位置)と使用プローブの容積(本例の場合は、当該ディスポーザブルチップ41につき、予め求めておいた収容容積値(チップ内体積値))とから、吸引した液の容量を計算する(計算上割り出す)ことも実現できる利点もある。当該吸引した液について、次の [13] 〜 [15] による吐出検知がされたなら、上記の計算で求められる液容量のその値は、すなわち当該分注操作での分注量を示すものとみることができることとなる。結果、分注量のモニタも可能で、しかも、この場合、それが、上記のような画像処理の過程を通じて得られるものである。ゆえに、たとえ微量であっても、その分、より正確性を容易に確保しやすいものとなる利点もある。かくして、画像処理に基礎をおく、かかる分注量の正確なモニタリングはまた、本分析装置1で得られるデータの一層の信頼性確保にも役立つものとなる。
【0059】
[13]:ディスポーザブルチップ41が液を吐出した後のディスポーザブルチップ41の状態をCCDカメラ130で画像として取り込む。
【0060】
[14]:上記[12]と同様の原理で境界面を探す。
ここに、ディスポーザブルチップ41が液体を吐出したことの検知(液の吐出の検知、液を吐出した状態の直接的なモニタ)については、サーチした範囲内に「境界面が無い」ことを確認することによって行える。
【0061】
[15]:サーチした範囲内に境界面が無いことを確認すると、これによって液体が吐出されたと判断することができる(吐出検知,吐出判断)。
判断結果については、これを表示部118を通して通知することができ、これに接したオペレータはかかる状態を認識できる(以下の例でも、この点は同様である)。
【0062】
以上により、分注状態のモニタにあたり、吸ったことと、吐いたこととの区別もつけて、これらの検知を確実に行うことができる。液を吸引後、吐出後のディスポーザブルチップ41(プローブ)を画像処理により、その状態をモニタすることで、液の吸引、吐出の検知を確実に行うことができる本分析装置1は、より正確に、かつ確実に、ディスポーザブルチップ41が液を保持している状態、液を吐出した状態をモニタすることが可能であり、したがって、分注操作が正常に行われたことを確実に検出でき、したがってまた、本分析装置1により得られたデータの信頼性も保証することができる。
【0063】
加えて、ディスポーザブルチップ41によりプローブが着脱可能な本分析装置1の場合は、以下のようなディスポーザブルプローブに特有な作用効果を奏する。ディスポーザブルチップを使用する分注においては、液面検知を空気吹き出しによる圧力検知とすることがシステム構成上簡単であり、コスト的に有利である。一方、シリンジから分注チップまでの圧力伝達媒体を空気とせざるを得ず、水詰めできるノンディスポーザブル分注に対して吸引・吐出の分注精度が悪く、また、分注不良の確率も高くなるが、本参考例に従う画像処理による分注状態のモニタによる上記分析装置1では、特にこのような特有の問題を有していたディスポーザブルチップを使用する分注において、吸引・吐出(量)の確認方法を与えることができ、かような特有の効果を有する。このような作用効果は、以下の例でも同様である。また、明細書冒頭で考察した静電容量変化によるモニタ方法は、樹脂製のプローブの場合には、その性質上、用いることができず、この点で制約もあるところ、本参考例に従う画像処理による分注状態のモニタの場合は、そのような制約もなく、樹脂製のディスポーザブルチップ41が採用されるディスポーザブルプローブにとって、この点でも有用である。
【0064】
〔適用例2:プローブのモニタの例〕次に述べるものは、プローブのモニタリングに適用した他の参考例であり、上記〔適用例1〕の変形例と捉えることもできる。
【0065】
[21]:液吸引前のディスポーザブルチップ41の状態の画像をCCDカメラ130により水平方向から取り込んでおく。
【0066】
[22]:ディスポーザブルチップ41全体の画像処理を行い、データ化する(〔適用例1〕と同様)。
【0067】
[23]:液を吸引後のディスポーザブルチップ41の状態の画像をCCDカメラ130により水平方向から取り込む。
【0068】
[24]:ディスポーザブルチップ41全体の画像処理を行い、データ化する(〔適用例1〕と同様)。
【0069】
[25]:上記[22]の場合のデータ(画像情報)と上記[24]の場合のデータ(画像情報)を比較し、液が吸引されたと判断する。
詳しくは以下の通りである。
それぞれの画像情報に対し、ある閾値に対して明るい(大きい)値を示した画素数および暗い(小さい)値を示した画素数をカウントする。
上記閾値は、予め液が吸引されている状態のディスポーザブルチップ41の画像をデジタル処理し(〔適用例1〕と同様)、この数値を微分処理して境界面の透過光量の変化率を求めることで、その数値から閾値を設定することが可能である。
また、それぞれの画像情報に対し、その都度、微分処理をして境界面を定め、その境界面に覆われた画素数(暗い値もしくは小さい値の画素数)をカウントするようにしてもよい。
各ディスポーザブルチップ41の状況(上記吸引操作前と上記吸引操作後のそれぞれの画像)における明るい(大きい)値の画素数、暗い(小さい)値の画素数を比較することで、液が吸引されたことが検出できる(吸引検知,吸引判断)。
また、この暗い(小さい)値の画素数とディスポーザブルチップ41の容積とから、吸引した液の容量を計算することができる。
ここに、上記〔適用例1〕の [12] で述べたのと同様の手法で、吸引した液の容量を計算することができるが、この場合は、上記〔適用例1〕の場合に比べて、より精度よく当該容量を得ることができ、したがって、その分、分注量のモニタの正確さも一層向上させることができる。
【0070】
[26]:ディスポーザブルチップ41が液を吐出した後のディスポーザブルチップ41の状態をCCDカメラ130により画像として取り込む。
【0071】
[27]:ディスポーザブルチップ41全体の画像処理を行い、データ化する(〔適用例1〕と同様)。
【0072】
[28]:上記[27]の場合のデータ(吐出操作後画像情報)と上記[22]の場合のデータ(吸引操作前画像情報)を比較し、等しいことを確認する(この場合、上記[25]のごとくの処理でこれを行うことができる)。
または、上記[27]の場合のデータ(吐出操作後画像情報)と上記[24]の場合のデータ(吸引操作後画像情報)を比較し、光量の差が、ある閾値よりも大きいことを確認する。
【0073】
[29]:上記[28]の比較において、前者の方法の場合は、その比較の結果、等しいことを確認できると、これにより液が吐出されたと判断することができ、後者の方法の場合は、その比較の結果、光量差が所定の閾値よりも大きいことを確認できると、これにより液が吐出されたと判断することができる(吐出検知,吐出判断)。
この場合において、両者を併用して、信頼性、確実性をより高めるようにすることもできる。
【0074】
次に、本発明に従う適用例について説明する。
【0075】
〔適用例3:プローブのモニタの例〕
次に述べるものは、プローブのモニタリングを行う本発明の適用例であって、予め設定された液体の吸引量(収容量)、吐出量の画像情報を用い、これに対し、CCDカメラ130で得た画像情報と比較し、上記液体の吸引、吐出が正常に行われたかどうかを判断しようとする場合の一例である。これは、上記〔適用例1〕または〔適用例2〕の変形例と捉えることもできる。また、上記〔適用例2〕の場合にあっては、分注操作が行われることとなるその都度ごとに、たとえば当該吸引操作直前の画像情報を取り込んで得たデータ(〔適用例2〕の [21] , [22] )を比較対象とするようにして比較判断を行うが、本例〔適用例3〕では、比較対象となるものを、その都度取り込むのではなく、予め設定データ(予め定めた所要の固定のデータ)として与えて記憶させておくものであり、この点でも上記〔適用例2〕の変形例と考えることができる。
【0076】
[31]:液吸引後のディスポーザブルチップ41の状態の画像をCCDカメラ130により水平方向から取り込む。
【0077】
[32]:ディスポーザブルチップ41全体の画像処理を行い、データ化する(〔適用例2:プローブのモニタの他の例〕における上記[22]と同じであって、〔適用例1:プローブのモニタの例〕と同様であってよい)。
【0078】
[33]:予め定めた液の吸引量、吐出量に対応する画像データをメモリ112に記憶しておき、上記[31],[32]の測定により得られた画像データと比較判定し、正常に分注操作が行われたことをモニタリングする。
詳しくは以下の通りである。
【0079】
予め、ある閾値に対して明るい(大きい)値を示した画素数および暗い(小さい)値を示した画素数を定め記憶しておく。この数値は、ある幅を持たした範囲で定めてよい。
その数値例の概略を挙げると、たとえば、次のようなものとすることができる。
【0080】
【数1】
【0081】
もしくは、微分処理されたデータより境界面内の暗い(小さい)値の画素数を定めてもよい。
【0082】
上記閾値は、予め液が吸引されている状態のプローブ(ディスポーザブルチップ41の画像)をデジタル処理し(〔適用例1:プローブのモニタの例〕と同様)、この数値を微分処理して境界面の透過光量の変化率を求めることで、その数値から閾値を設定することが可能である。
【0083】
上記のごとく予め定めた数値に対し、分注操作で得られた数値と比較する。
具体的には液吸引時、さらには液吐出時に、上記暗い値の画素数を比較し(明るい値の画素数も同時に比較してもよい)、上記数値に合致していれば正常に液の吸引もしくは吐出がなされたと判定することができる(吸引,吐出判断)。
【0084】
画像処理の方法として、かかる手法でもよく、本発明は、このようにして実施することもできる。
また、この場合、判断結果の応用例として、上述の画像処理過程で得られる数値データは、次のようなフィードバック制御を加味する場合の有利な情報として用いることも可能となる。
すなわち、たとえば、分注操作の吸引において、シリンジを作動制御して液吸引を行うことができるが、その作動系等の経年変化やその他の要因によって、シリンジに与える作動指令に対し、実際の吸引液量(実液量)に過不足が生ずることが考えられる。こうしたズレは、分析装置で得られるデータの信頼性に影響を及ぼすものともなる。そこで、こうした場合、たとえば、もし、不足しているなら、あとどの程度の量を吸引すればよいか(従ってシリンジをどの程度吸引方向に作動させればよいか)についての情報を得られるなら、かかる情報をも用いて、上記のごとくの要因にも左右されず、常に、安定して、目標値(分注に必要なものとして要求される吸引量)を確保でき、ひいては、常に、分注操作を正常に行わしめることが可能となる。
ここで、上述した予め定めた数値と、分注操作で得られた数値(従って、実際値)とをみると、これらの両者の差は、そうした目標値と実際値との間の偏差を示すことともなっており、それゆえに、かかる偏差をゼロとなるように、つまり、予め定めた数値に対し、分注操作で得られる数値が一致するようにと、その偏差に基づきシリンジの作動をフィードバック制御すれば、かかるフィードバック補正で、実際の吸引の液量を、その正しい正常な要求吸引量に合わせることができることとなる。
よって、このような処理をも加味すると、両者の数値が合致したときは、高度の正確性をもって、正常に液の吸引もしくは吐出がなされたと判断することが可能となる。
このような判断結果の利用は、本適用例に限らず、すでに述べた他の適用例でも、以下の述べる適用例でも、同様に加味することができる。
また、図2では、着脱可能なディスポーザブルチップ41の場合について説明したが、本発明は、図6に示すように、プローブとしては、着脱可能なプローブでなくとも実施することができることはいうまでもない。
【0085】
〔適用例4:容器のモニタの場合の例〕
次に述べるものは、本発明の参考例で容器のモニタに適用した例であり、上記〔適用例3〕の手法に準じた画像処理によるものである。
【0086】
[41]:CCDカメラ130により、分注前の試料容器もしくは反応容器の画像情報を上述のごとく予め取り込んでおく(たとえば、図5(A)参照)。
上記画像情報は、液体と空気の境界面を水平方向から取り込む。
【0087】
[42]:液体を吐出したこと(プローブ側での吐出操作)を知らせる信号をトリガとして同じく容器の画像情報をCCDカメラ130により取り込む(たとえば、図5(B)参照)。
【0088】
[43]:上記[42]で得られた画像情報を画像処理によりデータ化する。
【0089】
[44]:境界面の光量を比較して、光量低下のセル(CCDセル)が存在するか否か(暗い(小さい)値が存在、もしくは微分処理した数値の変化点が存在するか否か)判定する。
これによって境界面の存在、すなわち液体が容器内に吐出されたと判断する。
【0090】
換言すれば、プローブの吸引、吐出操作に際し、プローブ側からみれば、プローブが液を吐出した状態をモニタリング(間接モニタ)することも可能となるのであって、容器のモニタリングでその状態をモニタすることで、分注操作が正常に行われたことを確実に検出でき、同様に、本分析装置1により得られたデータの信頼性を保証することが可能となる。
【0092】
なお、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、プローブとして、着脱可能なディスポーザブルチップ41の場合を主に説明したが、本発明は、プローブとしては、着脱可能なプローブでも、着脱可能なプローブでなくとも実施することができることはいうまでもない。
【0093】
また、たとえば、着脱可能な場合およびそうでない場合のいずれの場合も、透明である場合に限らず、半透明状態等、画像処理が可能な画像データを取得できる程度の透明性を有すれば足りる。
また、同様に、いずれの場合も、樹脂製のほか、たとえばガラスによるものであってもよく、このような場合にも有利に実施できる。
【0094】
また、たとえば、画像処理の方法も、既述した手法によるものに限定されず、種々の方法を採用することが可能である。
ここに、画像情報の取り込み方向は、透明な容器の場合、液によっては、図4,5にような方向でなくとも、空気と液との境界面が光量の情報(たとえば暗い画像)で検出可能な場合があり、したがって、横方向からの取り込みに限らず、たとえば垂直方向(もしくは、ほぼ垂直方向)から取り込むようにすることを妨げない。
【0095】
また、たとえば、プローブを対象とした上記〔適用例1〕、〔適用例2〕の手法は、これを拡張、変形して、容器を対象として画像処理により分注状態をモニタリングする場合に応用可能である。
【0096】
また、たとえば、容器を対象とした上記〔適用例4〕は、吐出判断としたが、液の吸引の検知を行う場合も、その手法に準じ、液を吸引した状態の検知に応用可能である。
【0097】
また、上記〔適用例1〕〜〔適用例4〕は、望むときは、〔適用例3〕を含む二以上の組合せで実施することを妨げない。
【0098】
以上に記載された内容は、以下のような発明として捉えることもできる。
【0099】
〔付記項1〕 プローブに液体を吸引させ、吐出する分注機能を具備する分析装置において、
上記プローブが液体を吸引、吐出した状態を、
画像処理手段を用いて検知するセンサを備えたことを特徴とする分析装置。
【0100】
〔付記項2〕 前記プローブが着脱可能なことを特徴とする、付記項1記載の分析装置。
【0101】
〔付記項3〕 前記プローブが液体を吸引、吐出した状態を、
プローブ内の液体の変化、
および/または試料容器内の液体の変化、
および/または反応容器内の液体の変化
を前記センサで検知する、ことを特徴とする付記項1または付記項2記載の分析装置。
【0102】
〔付記項4〕 前記センサがCCDカメラで構成されている、ことを特徴とする付記項1乃至付記項3のいずれかに記載の分析装置。
【0103】
〔付記項5〕 予め設定された液体の吸引量(収容量)、吐出量
および/またはプローブ、試料容器、反応容器の
画像情報に対し、
上記センサで得た画像情報と比較し、
上記液体の吸引、吐出が正常に行われたかを判断する手段、および好ましくはその判断結果を通知する手段を有する、ことを特徴とする付記項1乃至付記項4のいずれかに記載の分析装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る分析装置の構成の一例を示す図である。
【図2】 同例に適用できる、画像処理による分注状態のモニタの一例の説明に供する図である。
【図3】 同じく、画像処理・制御系の構成の一例を示す図である。
【図4】 同じく、画像処理による分注状態のモニタ例の説明に供する図で、試料容器への応用を示す図である。
【図5】 同じく、画像処理による分注状態のモニタ例の説明に供する図で、反応容器への応用を示す図である。
【図6】 プローブのモニタの他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 分析装置
10 反応ターンテーブル
11 容器
20 反応容器移送部
21 反応容器ストッカー
22 移送器
30 検体供給部
31 容器
32 検体保持部
33 分注器
33′ノズル部
33a アーム部
33b ノズル
33c 着脱部
40 ディスポーザブルチップ供給部
41 ディスポーザブルチップ
42 ディスポーザブルチップケース
45 チップ廃棄位置(チップ廃棄部)
50 試薬供給部
51 試薬ターンテーブル
52 分注器
52′ノズル部
53 容器
60 試薬供給部
61 試薬ターンテーブル
62 分注器
62′ノズル部
63 容器
80 計測部
100 制御ユニット
101 画像処理ユニット
111 A/D変換器
112 メモリ
113 データ処理部
115 入力部
116 出力部
118 表示部
120 タイミングコントロール部
130 CCDカメラ
Claims (4)
- プローブに液を吸引させ、吐出する分注機能を具備する分析装置であって、
前記プローブが液を吸引および吐出した状態を、画像処理手段を用いて検知するセンサと、
前記プローブに関する予め設定された液の吸引量および吐出量に対応する画像情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された画像情報と、前記センサで得た画像情報とを比較し、前記液の吸引および吐出が正常に行われたかを判断する手段と、
を備えることを特徴とする分析装置。 - 前記センサは、前記プローブが液を吸引および吐出した状態を、当該プローブ内の液の変化をもって検知することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
- さらに、前記判断する手段による判断結果を通知する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の分析装置。
- 前記センサはCCDカメラで構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の分析装置。
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