JP4497302B2 - エッチバック方法、及びそれを用いた無機偏光子製造方法 - Google Patents

エッチバック方法、及びそれを用いた無機偏光子製造方法 Download PDF

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本発明はエッチバック方法と、そのエッチバック方法を用いて素子領域の表面に微細な凹凸をもつ無機偏光子を製造する方法に関するものである。
無機偏光子は基板表面に互いに平行な溝が扱う光が偏波分離を起こすピッチで等間隔に配列された格子状パターン(本発明において、「格子状」とは帯状のパターンが互いに平行に多数配列されたものをいう。)をもち、その溝に金属が埋め込まれたものである。本発明が製造の対象とする無機偏光子の一例は、石英ガラス基板の表面に光の波長程度の幅の溝を備えた格子状パターンをもったものである。
本発明はまた、半導体の分野において多層配線を形成するために層間絶縁膜に設けられたスルーホールや配線用の溝に金属を埋め込む方法も対象とするものである。
半導体の分野においては、微細な配線層をもつ多層配線を形成する際に、下層配線となるポリシリコンやアルミニウムの配線上に層間絶縁膜を堆積する。層間絶縁膜の堆積は、通常はCVD(化学気相成長)法により行われるため、下層配線の凹凸がそのまま層間絶縁膜表面の凹凸となって現われる。その状態で上層配線のためのメタル膜を堆積し、写真製版によりパターン化しようとすると、表面の凹凸のためにパターン精度が低下し、微細な配線を形成するのが困難となる。
そこで、上層配線の下の層間絶縁膜の表面を平坦化することが行なわれている。その平坦化工程では、下層配線上に種類の異なる層間絶縁膜を2層に形成し、その層間絶縁膜の凹凸のある表面上にレジスト層を塗布する。レジスト層は液状のものをスピンコーティングなどで塗布した後に硬化させるので、層間絶縁膜の凹凸を埋め、平坦な表面を得ることができる。その状態でレジストと層間絶縁膜をほぼ同じエッチング速度となるようにエッチング速度を設定して、ドライエッチングによりエッチバックを施し、層間絶縁膜の表面を平坦化する。その平坦化された層間絶縁膜上に上層配線のためのメタル膜を堆積し、写真製版とエッチングによりメタル膜をパターン化して上層配線とする(特許文献1,2参照。)。
半導体の多層配線における上述のエッチバッグでは所定の厚さの層間絶縁膜を残した状態でエッチバックを停止させている。そのためにエッチングの終点を検出する方法として、ドライエッチング中のプラズマの発光スペクトル強度をモニタリングしながら、種類の異なる2層の層間絶縁膜を上層からエッチングしていって下層の層間絶縁膜が露出することにより下層の層間絶縁膜に特有のスペクトルの強度が変化した時点を捉えてエッチングの終点としている。
特開平5−55220号公報 特開平6−85089号公報
無機偏光子の微細な格子パターンの溝や、多層配線のスルーホールや配線用溝に金属を埋め込む場合、金属が埋め込まれる前の格子パターンやスルーホール、配線用溝などの上から埋込み用の金属膜を堆積し、そのままエッチバックを施すと、金属膜表面の凹凸がそのまま埋め込まれた金属層に残って素子の性能を劣化させる。そこで、上記の半導体分野における平坦化方法のように、レジストを塗布して表面を平坦化した後にエッチバックする方法を適用することが考えられる。
無機偏光子では、例えば石英ガラス基板表面に形成された格子パターン上に金属膜として例えばアルミニウム膜が堆積され、その上にレジストを塗布して表面を平坦化した後、半導体分野におけると同様にエッチバックを施すことになる。この場合は金属層をエッチングし、基板の石英ガラスが露出した段階でプラズマの特有のスペクトル強度の変化に基づいてエッチングの終点を定めることになるが、その終点は基板表面と格子パターン表面がともに露出する時点となる。
多層配線のスルーホールや配線用溝に金属を埋め込む場合も同様にしてエッチバックを施し、層間絶縁膜が露出した時点をエッチングの終点とする。
しかし、一般にはエッチバックは、不要な箇所に金属が残って光学的又は電気的な特性に悪影響を与えないようにするために、エッチングはちょうど基板表面や層間絶縁膜が露出したジャストエッチの状態からさらにエッチングを進めるオーバーエッチの状態になるまで継続されるのが普通である。その結果、無機偏光子のような微細な格子パターンではオーバーエッチングにより格子高さが低下したり格子パターン表面が損傷を受けたりすることにより、光学特性が劣化する。
そこで、本発明の第1の目的は、そのような微細な表面パターンをもつ無機偏光子や多層配線の金属埋込み後の表面をエッチバックにより平坦化し精度よく層高さを制御する方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、そのように制御された方法により無機偏光子を製造する方法を提供することである。
本発明のエッチバック方法は、以下の工程(A)から(E)を含んで被エッチング層をエッチングするものである。
(A)表面に凹部をもつ素子領域を基板表面の一部領域にもつ基板に対して、その素子領域を被って前記基板表面上に基板表面とは材質の異なる被エッチング層を堆積する工程、
(B)前記被エッチング層上に表面粗さが低下するように感光性材料層であるレジスト層を塗布する工程、
(C)前記素子領域以外の領域で前記レジスト層にスペクトルピーク検出用の開口部を設ける工程、
(D)ドライエッチングにより前記レジスト層と前記被エッチング層を全面的にエッチングし、そのドライエッチングにより発生するプラズマ発光に基づいて前記開口部に基板表面が露出した時点を検出する工程、及び
(E)前記工程(D)での検出時点から所定の時間の後にエッチングを停止させる停止工程。
工程(D)における開口部に基板表面が露出した時点の検出は、前記プラズマ発光のうち基板表面の物質に起因するスペクトルピーク値の微分値と予め設定した値との比較により行なうことができる。
また、工程(D)のエッチングは、前記レジスト層、被エッチング層及び基板のエッチング速度が等しくなる方向にエッチング条件を設定して行なうのが好ましい。
本発明の具体的な適用の一例として、基板表面に互いに平行で扱う光が偏波分離を起こすピッチをもって等間隔に配列され、金属が埋め込まれた溝をもつ格子状パターンを備えた無機偏光子を製造する方法を挙げることができる。その場合、格子状パターンの溝に埋め込まれた金属を格子表面に合わせて平坦化する方法として本発明のエッチバック方法を用いる。そして、そのエッチバック方法における素子領域を格子状パターンが形成された領域とし、被エッチング層は格子状パターンの溝に埋め込まれた金属層と基板表面上に堆積された金属層とする。
ここで、等間隔に配列された溝をもつ格子状パターンというのは、格子のピッチが一定であることのみを意味しており、格子を構成する凹部と凸部の幅は等しくてもよく、等しくなくてもよいことを意味している。例えば、格子のピッチが100nmである場合に、凹部と凸部の幅が等しくともに50nmであるものも含むし、凹部と凸部の幅が等しくなく、例えば凹部の幅が60nm、凸部の幅が40nmとなっているようなものも含むという意味である。
無機偏光子の一例としては、基板は石英ガラス、金属はアルミニウム又はアルミニウム合金であり、エッチングガスとしてフッ素化合物を含むガスを使用し、開口部に基板表面が露出した時点の検出はSiFのスペクトルピーク値の微分値と予め設定した値との比較により行なうことができる。
本発明の無機偏光子は、この方法により製造されたものである。
本発明が実施されるエッチング停止制御装置の一例は、ドライエッチング装置のプラズマモニター装置からプラズマスペクトルのうちの特定波長での微分データを入力し、予め設定された基準値と比較してその微分値がその基準値を越えた時点を検出する比較手段と、その比較手段においてその微分値が基準値を越えた時点からの時間を計測し、予め設定された制御時間に達したときにドライエッチング装置のエッチング動作を停止させる駆動停止手段とを備えている。
本発明のエッチバック方法では、エッチングにより素子領域が露出した時点を検出してエッチングの終点とするのではなく、その前にエッチングが開口部での基板表面まで到達した時点をプラズマ発光に基づいて検出し、その時点から所定の時間の後にエッチングを停止させるようにした。その開口部はプラズマ発光のうち基板表面の物質に起因するスペクトルピークを検出するためのものである。このスペクトルピークが検出された時点は、エッチバックが素子領域の表面まで到達する終点ではなく、それより前の段階である。本発明ではエッチバックの終点の手前の時点を検出し、その後の時間設定によって終点を設定する。そのため、その時間の設定によって素子領域の表面をより平坦にしてオーバーエッチングと素子領域に与える損傷を抑えることができる。
また、オーバーエッチングを抑えることができることから、本発明の方法はより微細な製品の製造に適する。
本発明の方法ではエッチング終点検出用の膜形成の必要がない。もし、エッチング終点検出用の膜を形成した場合には、エッチング終点検出用の膜を検出した後、その膜を除去するためにエッチングガスを切り換えて導入しなければならないが、本発明の方法はそのようなエッチングガスの切換えも必要としない。
開口部に基板表面が露出した時点の検出を基板表面の物質に起因するスペクトルピーク値自体によって行なうよりもその微分値と予め設定した値との比較により行なうようにすれば、その時点の検出をより正確に行なうことができるようになる。
また、エッチバックはレジスト層、被エッチング層及び基板のエッチング速度が等しくなる方向にエッチング条件を設定して行なえば、素子領域表面の平坦性をより高めることができる。
そのエッチバック方法を無機偏光子の製造に適用することができる。その場合、基板が石英ガラス、金属がアルミニウム又はアルミニウム合金で、エッチングガスとしてフッ素化合物を含むガスを使用し、SiFのスペクトルピーク値の微分値で検出を行なうとすれば、開口部がないときはSiFのスペクトルピークが緩やかに上昇するカーブとなってピーク検出が困難であるが、開口部を設けることでSiFのスペクトルピークの検出が容易になる。また、膜厚測定が困難なアルミニウム膜の厚さばらつきがあっても、開口部のプラズマスペクトル検出によりエッチバックの制御性に優れる。その結果として、得られる無機偏光子の光学特性を向上させることができる。
図1は本発明を適用して製造される物品の一例としての偏光子を示したものであり、(A)は斜視図、(B)はその偏光子の格子パターンの一部を示す斜視断面図である。
基板2は平坦な石英ガラス基板であり、基板2の表面中央部に偏光子となる微細な格子パターン4が形成されている。格子パターン4の表面は基板2の他の部分の表面と同一高さに形成されていることもあるし、また図示のように基板2の他の部分の表面から突出して形成されていることもある。
格子パターン4は(B)に拡大して示されるように、基板に一定幅の溝6が互いに平行に一定のピッチで多数形成されたものである。その溝6には高反射率金属層としてアルミニウム層が埋め込まれており、溝6に埋め込まれたアルミニウム層の表面と溝6間に存在する基板と同一の石英ガラス部分8の表面とが同一高さであり、それらの表面で構成される偏光子表面が表面粗さの抑えられた平坦面となっている。
格子パターンのピッチは扱う光の波長以下程度に形成されており、光がこの偏光子を透過するときにこの格子パターンに平行な偏波成分を反射し、垂直な成分を透過させることにより偏光がなされる。
溝6に埋め込まれた金属層は高反射率なものであればよく、アルミニウムの他にアルミニウム合金、又は金、銀もしくはそれらの金属の合金も使用することができる。基板2は石英ガラス基板に限らず、耐熱性ガラス基板又は光学ガラス基板等のガラス基板も同様に使用することができる。
この偏光子の寸法の一例を示すと、基板2は厚さが1mm、横20mm、縦25mmの薄板である。格子パターン4が形成されている領域は横15mm、縦20mmの長方形であり、溝6は幅が50nm、深さが120〜130nm、溝6の間隔が50nmで、格子パターン4では100nmピッチで溝6のパターンが繰り返されている。もちろん寸法は一例であり、格子パターン4は偏光子としての光学特性をもつ寸法であれば変更してもよい。
本発明は図1のような偏光子に限らず、基板表面に微細な凹凸をもち、その凹部が基板以外の材料で埋め込まれた光学素子に適用することができる。
本発明はさらに、光学素子以外の物品、例えば半導体装置で多層配線の微細な配線層又は上下層の配線間を接続するためのスルーホールの埋込みなどにも適用することができる。
次に、図2を参照して図1の偏光子を製造する方法の一実施例を説明する。
(A)アルミニウム膜堆積からレジスト層形成まで:
処理の対象となるのは、平坦な表面をもつ基板10、例えば石英ガラス基板、の表面に微細な格子パターン12が形成されているものである。格子パターン12は基板10に一体的に形成されたものであり、この例では格子パターン12は基板10の他の部分の表面から突出して形成されているが、基板10の他の部分の表面と同一高さに形成されていてもよい。
格子パターン12は図1を参照して例示したように、例えば幅50nm、深さ120〜130nmの溝が100nmのピッチで形成されたものである。格子パターン12は基板10の表面に写真製版によりレジストパターンを形成し、それをマスクとして基板10をエッチングすることによって格子パターン12を形成することができる。
まず、基板10の表面上に格子パターン12を被って高反射率金属膜を堆積する。この実施例では、高反射率金属膜としてアルミニウム膜14を堆積する。アルミニウム膜14の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば200〜600nmであり、蒸着やスパッタリング法により堆積することができる。
次に、アルミニウム膜14上にレジスト層16を塗布する。レジスト層16は特に限定されるものではなく、下層よりも表面粗さを低下させるとともに、開口を設けるようにパターン化できればよいので、一般に半導体製造プロセスなどのリソグラフィーで使用されている感光性材料であればすべて使用することができる。一例を挙げると、NPR−8100(ナガセ化成工業製)の粘度が5cpのものをLBシンナーと1:2の割合で混合して使用する。レジスト塗布方法はスピン塗布方法であり、例えば3500rpmの回転数で30秒間塗布する。
その後、レジスト16は自動ホットプレートにより、例えば95℃で120秒のプリベーク処理を施す。
格子パターン12が形成されている領域以外の領域に開口18を設けるために、レジスト16をマスクを介して露光し、現像してレジスト16に開口18を形成する。
その後クリーンオーブン内で200℃で1時間のポストベーク処理を施す。これによりレジスト16が硬化される。硬化後のレジスト16の厚さは0.12μmであった。これで、エッチバック用のサンプルが完成する。
(B)エッチバック処理:
エッチバックのためのドライエッチング装置は特に限定されるものではなく、プラズマ光によりエッチングの経過をモニターできるものであればよい。そのようなドライエッチング装置としては、RIE(反応性イオンエッチング)装置、ICP(誘導結合プラズマエッチング)装置又はECR(電子サイクロン共鳴プラズマエッチング)装置などを用いることをできるが、ここでは、RIE装置を用いるものとする。
レジスト層16を形成し、開口18を設けたサンプルをエッチング装置に装着し、次の手順でエッチング処理する。
(B−1)クリーニング:
エッチングに先立ち、エッチング装置内をクリーニング処理する。クリーニング処理は例えば、O2を200sccmで流し、20分間放電する。
(B−2)ダミーエッチング:
サンプルのエッチングを安定させるために、ダミー基板を使用してダミーエッチングを行なう。ダミーエッチング条件は後述のサンプルエッチングと同一に設定し、約10分間行なう。
(B−3)クリーニング:
ダミーエッチングの後、例えば、O2を200sccmで流し、10分間放電して再びクリーニング処理を行なう。
その後、20分以上放置する。
ここまでは、サンプルはロードロック機構の真空引きされた基板搬送室内に収納して待機させておき、次のサンプルエッチバック工程のためにエッチング装置内に搬送する。
(B−4)サンプルのエッチバック:
その後、サンプルのエッチバックを行なう。
エッチング条件は、例えば次のように設定する。
エッチングガス:
CHF3=3sccm、
Ar=20sccm、
Cl2=8sccm、
BCl3=4sccm、
圧力=1Pa、
RFパワー=100W。
サンプルのエッチバックではプラズマモニターのスペクトルデータを取得し、そのスペクトルのうち、SiFから発生するプラズマスペクトルのピーク波長での強度を微分し、その微分値が所定の値を越えたところを、開口18内に石英ガラス基板10が露出した時点と判断する。
(C)残余アルミニウム膜の除去:
その後、所定の設定時間(制御時間)にわたりエッチングを継続させることにより、格子パターン12の溝内にアルミニウム膜が残存し、基板10の表面のその他の部分のアルミニウム膜が全て除去されて無機偏光子が完成する。
この制御時間は格子パターン12の溝内にアルミニウム膜が残存し、基板表面のその他の部分のアルミニウム膜が全て除去された状態になるように予め実験的に求めてエッチング装置の制御部に設定しておく。
その後、サンプルをロードロック機構の真空引きされた基板搬送室内に搬送する。
その後、エッチング装置内にO2を200sccmで流し、10分間放電してクリーニング処理を行なった後、10分間以上放置する。
その後、エッチング装置内にサンプルを搬送し、アルゴン処理を行なう。サンプルのアルゴン処理は、サンプルを大気中に取り出したときに、塩素系ガスによるアルミニウム材の酸化腐食を防止するためにサンプルに付着した塩素系ガスを除去するのが目的である。アルゴン処理の条件は、例えば次のように設定する。
Ar=10sccm、
圧力=1Pa、
RFパワー=100W。
アルゴン処理後、サンプルを基板搬送室内に搬送し取り出す。
エッチング停止制御装置を用いてエッチバック工程を自動的に実行する実施例を図3から図5に示す。
図3はエッチング停止制御装置の概要をエッチング装置とともにブロック図として示したものである。20はエッチング装置であり、具体的にはRIE装置,ICP装置又はECR装置など、ドライエッチングに用いることのできる任意のエッチング装置とすることができる。22はプラズマモニターで、エッチング装置20内のプラズマからの発光を受光し、そのスペクトルを検出するものである。プラズマモニター22はまた、検出したスペクトルデータ内の特定波長、例えばSiF成分によるプラズマスペクトル波長でのプラズマ強度を微分して出力することができる。26は微分されたプラズマ出力値を入力し、予め基準値設定部28に設定された基準値と比較して、微分値がその基準値を越えた時点を検出する比較手段である。30は比較手段26が基準値を越えた時点を検出したときに、その時点から予め制御時間設定部32に設定された制御時間が経過したときにエッチング装置20の駆動回路34に対し停止信号を出力してエッチングを停止させる駆動停止手段である。エッチング停止制御装置は比較手段26、基準値設定部28、駆動停止手段30及び制御時間設定部32を含んでいる。
このエッチング停止制御装置の動作を図4のフローチャートにより説明する。
図2(A)に示されるようなサンプルをエッチング装置に入れ、エッチングを開始する。エッチングでは、必要に応じて図2(B)のエッチング工程で説明したように、クリーニング処理、ダミーエッチング処理、アルゴン処理などの処理工程を設定しておいてもよい。
サンプルのエッチング工程では、プラズマモニター22はプラズマのスペクトルを検出する。そのスペクトルデータは、例えば図5の最上段の図に示されるものである。
プラズマモニター22はそのスペクトルデータのうち、エッチングガスと石英ガラス基板との反応で生じる成分、例えばSiF、から発生するプラズマのピーク波長でのプラズマ強度の時間経緯を微分する機能を備えている。その特定波長でのプラズマ強度の時間経緯は例えば図5の中段の図に示されるものであり、その微分波形は図5の下段の図に示されるものである。
エッチング停止制御装置の比較手段26は、その微分波形を取り込み、その微分波形に対し、その値が予め設定された基準値(図5の例では基準値を「100」としているが、適当に設定することができる。)を越えた時点を検出する。駆動停止手段30はその時点から所定の設定時間(制御時間)を越えた時点で駆動回路34に対して停止信号を発生し、エッチングを停止させる。
制御時間設定部32に予め設定しておく制御時間は、レジストの膜厚やエッチング条件などに依存するものであり、プラズマ強度の微分値が所定の基準値を越えた時点から素子の溝や凹部にアルミニウム膜が残存し、不要な箇所のアルミニウム膜が全て除去される時間として実験的に予め求めておく。
一実施例における表面粗さの改善と、得られる光学素子の光学特性を示す。図2に示される工程で、素子12上にアルミニウム膜14を堆積した状態で、アルミニウム膜14の表面で素子12が存在する領域の表面粗さを測定すると4〜7nmであった。
レジスト16を設けないでそのままアルミニウム膜14をエッチバックし、素子12の溝にアルミニウムを残存させた場合、素子12の表面上にはアルミニウム膜14の表面粗さがそのまま残り、5〜7nmの表面粗さが認められた。
一方、本発明によりアルミニウム膜14上にレジスト層16を形成し、開口部18を設けてエッチバックを行なうと、図2(C)に示される最終段階での素子12上の表面粗さは1〜3nmに改善された。表面粗さはAFM(原子間力顕微鏡)により測定した。
実施例により得た無機偏光子の分光特性(TE,TM)と制御時間(特定波長でのプラズマ強度の微分値が予め設定された基準値を越えた時点からエッチングを停止させるまでの時間)との関係を図6に示す。TEとTMは偏光透過率で、図1中に示されているように、TE偏光とは偏光方向が格子のライン方向と平行な偏光、TM偏光とは偏光方向が格子のライン方向と直交する偏光をいい、分光光度計(測定波長=450nm)により測定を行なった。図6の縦軸は透過率、横軸は制御時間(秒)である。
図6によれは、制御時間とともにTEは増加するが、TMは制御時間21秒前後から変化しない。制御時間はTEが低くTMが高いところに設定するのがよく、この例では21秒程度から長い時間でその条件を満たすが、制御時間を長くすると無機偏光子表面でのオーバーエッチが行なわれるため、制御時間は、この例では図6中に丸で囲った21秒程度が最適であると考えられる。制御時間21秒でのTEは0.5%、TMは78%であった。
本発明は無機偏光子や半導体装置など、素子領域の表面に微細な凹凸に金属を埋め込んで光学素子や半導体素子などを製造するのに利用することができる。
本発明を適用して製造される物品の一例としての偏光子を示したものであり、(A)は斜視図、(B)はその偏光子の格子パターンの一部を示す斜視断面図である。 図1の偏光子を製造する方法の一実施例を示す工程断面図である。 エッチング停止制御装置の概要をエッチング装置とともに示すブロック図である。 同エッチング停止制御装置の動作を示すフローチャート図である。 プラズマモニターから得られるスペクトルデータとその微分波形を示す図である。 一実施例で得られた偏光子の分光特性と制御時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
2,10 基板
4,12 格子パターン
6 格子パターンの溝
8 基板と同一の石英ガラス部分
10 基板
14 アルミニウム膜
16 レジスト層
18 開口
20 エッチング装置
22 プラズマモニター
26 比較手段
28 基準値設定部
30 駆動停止手段
32 制御時間設定部
34 駆動回路

Claims (5)

  1. 以下の工程(A)から(E)を含んで被エッチング層をエッチングするエッチバック方法。
    (A)表面に凹部をもつ素子領域を基板表面の一部領域にもつ基板に対して、その素子領域を被って前記基板表面上に基板表面とは材質の異なる被エッチング層を堆積する工程、
    (B)前記被エッチング層上に表面粗さが低下するようにレジスト層を塗布する工程、
    (C)前記素子領域以外の領域で前記レジスト層にスペクトルピーク検出用の開口部を設ける工程、
    (D)ドライエッチングにより前記レジスト層と前記被エッチング層を全面的にエッチングし、そのドライエッチングにより発生するプラズマ発光に基づいて前記開口部に基板表面が露出した時点を検出する工程、及び
    (E)前記工程(D)での検出時点から所定の時間の後にエッチングを停止させる停止工程。
  2. 前記工程(D)での前記開口部に基板表面が露出した時点の検出は、前記プラズマ発光のうち基板表面の物質に起因するスペクトルピーク値の微分値と予め設定した値との比較により行なう請求項1に記載のエッチバック方法。
  3. 前記工程(D)のエッチングは、前記レジスト層、被エッチング層及び基板のエッチング速度が等しくなる方向にエッチング条件を設定して行なう請求項1又は2に記載のエッチバック方法。
  4. 基板表面に互いに平行で扱う光が偏波分離を起こすピッチをもって等間隔に配列され、金属が埋め込まれた溝をもつ格子状パターンを備えた無機偏光子を製造する方法において、
    前記格子状パターンの溝に金属を埋め込む方法として、請求項1における素子領域を前記格子状パターンが形成された領域とし、前記被エッチング層を前記格子状パターンの溝に埋め込む金属が基板表面上に堆積された金属層として請求項1から3のいずれかに記載のエッチバック方法を用いることを特徴とする無機偏光子製造方法。
  5. 前記基板は石英ガラス、前記金属はアルミニウム又はアルミニウム合金であり、前記エッチングガスとしてフッ素化合物を含むガスを使用し、前記開口部に基板表面が露出した時点の検出はSiFのスペクトルピーク値の微分値と予め設定した値との比較により行なう請求項4に記載の無機偏光子製造方法。
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