JP4496961B2 - シャワーノズル - Google Patents
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Description
この押ボタン120は、前述したように、持ったときに親指で操作しやすいように保持部110の側面に配置されているので、例えばシャワーフックに本シャワーノズルを引っ掛けた状態で使用する場合、前記押ボタン120を操作しようとすると、押ボタン120を前方から押さなければならなかった。
さらに、押ボタンを回転させることで、軸が押ボタンに連動して回転し、この回転運動に連動して軸が軸方向に対して進退する。そのため、軸が開閉弁を押す距離を変化させることができる。すなわち、弁体が弁座から離座する距離を変えて通水開口の面積を可変させることができるので、押ボタンを操作することで吐水・止水だけでなく流量調整も可能となる。このように、流量調整機能を備えたシャワーノズルとすることで、使用勝手がより向上する。
また、シャワーフックにシャワーノズルを係止させた状態では押ボタンがシャワーノズルの上端部に位置し、この上端部に位置する押ボタンを上から押すだけで吐水・止水をすることができる。そのため、シャワーフックにシャワーノズルを係止させた状態でも押ボタンを操作させ易い。
また、従来のように親指でしか押ボタンを操作できなかったシャワーノズルに比べて、本発明のシャワーノズルにおいては、身体の各部位あるいは周囲のものに押し付けることで押ボタンの開閉が可能となり、操作方法が広がる。
さらに、押ボタン及び開閉弁を着脱自在とした構成にすることで、開閉弁と押ボタンとの装着を必要に応じて選択することが可能となる。
そして、開閉弁と押ボタンとを装着した場合、シャワーフックにシャワーノズルを係止させた状態では押ボタンがシャワーノズルの上端部に位置し、この上端部に位置する押ボタンを上から押すだけで吐水・止水をすることができる。そのため、シャワーフックにシャワーノズルを係止させた状態でも押ボタンを操作させ易い。また、従来のように親指でしか押ボタンを操作できなかったシャワーノズルに比べて、本発明のシャワーノズルにおいては、身体の各部位あるいは周囲のものに押し付けることで押ボタンの開閉が可能となり、操作方法が広がる。
シャワーノズル1は、I字型の略棒状に形成されており、略円筒形状をしている。そして、外観上略棒状に形成されたこのシャワーノズル1は、手で持つ前記保持部1aと、側面に複数の通水孔3 を形成して吐水する散水部1bとに大きく区分される。
また、シャワーノズル1の一端(下端)には継手32を介してシャワーホース34を接続し、他端(上端)には通水孔3からの吐水・止水を操作する前記押ボタン12が設けられている。
なお、シャワーノズル1の外周面は、複数の通水孔3を形成した散水領域を除き、めっきなどの表面処理を施した外カバー17により前記保持部1aと散水部1bとを接続してなるノズル本体1cを被覆して形成している。
さらに、この外カバー17の両端部を覆うようにシャワーノズル1の上部と下部にシャワーノズル1の外径より大なる径の上部リング13と下部リング19とを装着している。
本発明のシャワーノズル1は、湯水流入口部2aを下端に形成したシャワーヘッド本体2と、複数の前記通水孔3を有する散水管4と、前記通水孔3を設けた前記散水領域以外を覆う外カバー17と、押ボタン12と、この押ボタン12 で吐水・止水を行う開閉弁6と上部リング13及び下部リング19とから主に構成されている。
シャワーヘッド本体2は、I字型の略柱形状をしており、シャワーノズル1の保持部1aの内部に配置されている。
そして、シャワーヘッド本体2の一端には、水栓(図示せず)からシャワーホース34(図1を参照)を介して湯水が供給される湯水流入口部2aを設け、他端には、Oリングなどのパッキン23を介して散水管4を螺着するねじ部5を形成している。すなわち、同ねじ部5を介して、シャワーヘッド本体2と散水管4とを一体的に連結することにより、保持部1aと散水部1bとからなる棒状の略円筒形としたノズル本体1cが形成される。そして、このノズル本体1cの前記散水部1bの一部(散水領域)を除き、めっきなどの表面処理を施した外カバー17にて覆っている。
この開閉弁6は、図6に示すように、主弁7・弁座29・ばねなどの弾性体8・弁体9・カバー10及びOリングなどのパッキン24、28から構成されている。
開閉弁6は、弁体9とカバー10とを係止して結合することにより、略筒形状をした開閉弁6の外殻(外部形状)が形成され、この弁体9に弁座29を形成するとともに、この弁座29の中央に通水開口9aを形成している。
さらに、前記主弁7が、この通水開口9aを開閉するために、前記弁座29に着座・離座するように、ばねなどの弾性体8にて着座する方向に付勢されながら開閉弁6内を軸方向にスライド可能に配置されている。つまり、前記主弁7は、弁体9の弁座29に着座して止水するように、ばねなどの弾性体8によって散水管4方向(つまり下流方向)に付勢されているのである。
そして、この開閉弁6は、シャワーヘッド本体2のねじ部5側の内部にOリングなどのパッキン24を介して装着されて、さらに、前記散水管4をこのねじ部5に螺合することでシャワーヘッド本体2内に固定される。
なお、このとき、前記弁体9が散水管4側に位置し、前記カバー10がシャワーヘッド本体2に位置する(湯水流入口部2a側に向くように)ような配置姿勢となるように、前記開閉弁6をシャワーヘッド本体2内に配置している。
開閉弁6の作動を介助するものとして、押ボタン12の上下動を開閉弁6に伝達するための軸11が散水管4と軸ガイド25を貫通するように内部に配置されている。なお、図2中、25は軸ガイドであり、この軸ガイド25は、Oリングなどのパッキン25aを介して散水管4の端部に装着され、さらに、この軸ガイド25の軸方向にOリングなどのパッキン27と座金13cを介し押ボタン12を装着している。
そして、前記軸11を、前記軸ガイド25内に配置した押ボタン12と直列に連動するように配置している。さらに、図6に示すように、開閉弁6の主弁7に凹部7aを形成し、この凹部7aに軸11の先端(下端)を挿入している。
つまり、押ボタン12を押すことにより、押ボタン12と連動した軸11が弾性体8の付勢に逆らい主弁7を押し下げて、図8に示すように、通水開口9aを開き、通水孔3からシャワー吐水することになる。この時押ボタン12はロックされ、通水状態を保つことが可能となる。なお、このロック機構は、図14に示した従来のシャワーノズルにも用いられている押ボタンのロック機構と同様の周知とされる構成であるため、図2及び図3の詳細図とその説明を省略する。
そして、再度押ボタン12を押すと、この押ボタン12のロックが解除され弾性体8の復元する力により、図9に示すように、主弁7が付勢され弁座29に着座して通水開口9aを塞ぎ、通水孔3からシャワー吐水を閉止する。
図3に示すように、軸11を2部品で構成することによって、流量調整が可能な構造をもつことが可能となる。つまり、図2で示した軸11を、図3に示すように上側軸14と下側軸15によって構成するのである。
図3(b)は、図3(a)のシャワーノズル1の押ボタン16側から見た平面図を縮小して示している。このように、本実施例における押ボタン16の先端部は、図3(b)に示すように、例えば平面視円形状とせずに一部円弧をカットしており(カットした部分16a)、平面視略D字形状のようにしておくことで指が係り易くなり、押ボタン16を容易に回転させることができる。そして、この押しボタン16を上側軸14と組み合わされることにより、上側軸14に回転運動を確実に伝達して流量調整することが可能となる。
すなわち、図4に示すように、押ボタン16を回転させると、上側軸14のみが回転し(下側軸15は前記スリット21を備える回転規制部21aによって回転しない)、前記ねじ部20、22同士がねじ回しされて下側軸15が上下に進退し、下側軸15の先端と主弁7との間の遊びをなす距離Eが変更され、軸11全体としての主弁7を押す距離を調整することができるのである。このとき、押しボタン16の上下移動距離Lと、前記遊びをなす距離Eと、主弁7の開度E’との間には以下の関係が成立する。
L−Emax≦E’≦L−Emin
つまり、押ボタン16を押し、主弁7を開状態でロックした後、押ボタン16を回転させると、図8に示すように、軸11(上側軸14,下側軸15)の全長が伸縮し主弁7の位置による開口面積bを変化させることができるので、吐水量の調整が可能となる。
すなわち、具体的には図5に示すように軸11を1本として、この軸11の上端部と前記押ボタン16の下端部とを螺合したものであり、ここでは、前記軸11の上端をなす片側にねじ部20’を設けるとともに、押ボタン16の下端に前記ねじ部20’と螺合可能なねじ部22’を突設して構成している。なお、この軸11についても前述の回転規制部21aが設けられている。
そして、かかる構成においても、押しボタン16の上下移動距離Lと、前記遊びをなす距離Eと、主弁7の開度L’との間には上記式が成立する。
前述したように、ノズル本体1cを構成する互いに螺着された散水管4及びシャワーヘッド本体2の外周部には、通水孔3を形成した前記散水領域以外の全てを覆うように外カバー17が装備されている。
そして、この外カバー17は、めっきや塗装が施せる材料で作成されている。また、外カバー17に彩色を施すことにより、意匠性の向上を図ることが可能になる。
特に、本発明のようにめっきや塗装を施した外カバー17を別体で着脱自在に設けることで、使用者の好みに応じて、安価に外観の色彩を選択することができる。
また、通水路18と外カバー17の間に空気層を持つことも可能となり、断熱効果が狙える利点もある。
上部リング13及び下部リング19の形状は、外カバー17の保護が主な狙いであるため、装着状態で外カバー17の外周よりも外方へ膨出するように、前記外カバー17の径よりも大径の略短尺筒状(略柱形状)をなしていることが好ましい。
この下部リング19の外観部も軟質材とすることが好ましいが、硬質材で形成してもよい。なぜならば、下部リング19側は、シャワーホース34が接続されているため、シャワーノズル1を誤って落下させた場合、下部リング19が床に衝突するおそれがほとんどないからである。
これらは、いずれもシャワーノズル1’をシャワーフック33に係止した場合に、散水管4内の停滞水が通水孔3から滴り落ちることを防止するためのものである。
ときに散水部100は斜めになるので、一般には通水孔近傍に網を配設して網目に水の表面張力を作用させて止水時に停滞水が流れ出ないようにしているが、本シャワーノズル1’は略垂直状態でシャワーフック33に係止されるので、前述した表面張力を作用させることが困難となる。そこで、散水管4内の停滞水をいち早く流出させることで対応するようにしている。
すなわち、最上部及び最下部に位置させた通水孔3aを、他の通水孔3よりも大径として、最上部の通水孔3aより空気を散水部1bの内部へ導入することで、内部の停滞水をいち早く流出させることができるようにしているのである。
また、流量調整機能を備えることで、さらに一層使用勝手を向上させたシャワーノズルを提供することができる。
しかも、前記押しボタン、開閉弁を着脱自在とすることにより、吐水・止水機能を具備しないタイプのものと、吐水・止水機能を具備するタイプのものに簡単に変形できる。
さらに、ノズル本体の少なくとも前記通水孔を除いた部分に、表面処理を施した別体のカバーを着脱自在に被覆することにより、耐食性、意匠性の高い、表面処理を行った高品質のシャワーノズルを低コストで提供することが可能となり、しかも、ノズル本体の上端にノズル本体よりも大径のリングを設けることで、表面処理された部分を傷つけることもなくなる。
1a 保持部
1b 散水部
2 シャワーヘッド本体
3 通水孔
4 散水管
6 開閉弁6
11 軸
12 押ボタン
13 上部リング
14 上側軸
15 下側軸
16 押ボタン
17 外カバー
19 下部リング
40 上部キャップ
50 容積低減体
Claims (9)
- 湯水流入口に連通する通水路を内部に形成した保持部と、複数の通水孔を設けた散水部とを、この保持部もしくは散水部の一端部に配設した開閉弁を介して接続してノズル本体を構成し、前記散水部の他端部に押ボタンを配設し、この押ボタンに連動して前記開閉弁の開閉作動を行う軸を、前記散水部内に配設し、しかも、この軸を、前記押ボタンを押すことによって生じる上下運動と前記押ボタンを回転させることによって生じる回転運動とに連動して上下可能とすることにより、前記開閉弁の開度を調整可能とし、さらに、前記押ボタン及び前記開閉弁を着脱自在としたことを特徴とするシャワーノズル。
- 湯水流入口に連通する通水路を内部に形成した保持部と、複数の通水孔を設けた散水部とを、この保持部もしくは散水部の一端部に配設した開閉弁を介して接続してノズル本体を構成し、前記散水部の他端部に押ボタンを配設し、この押ボタンに連動して前記開閉弁の開閉作動を行う軸を、前記散水部内に配設し、しかも、この軸を、前記押ボタンを押すことによって生じる上下運動と前記押ボタンを回転させることによって生じる回転運動とに連動して上下可能とすることにより、前記開閉弁の開度を調整可能とし、さらに、前記ノズル本体の少なくとも前記通水孔を除いた部分に、表面処理を施した別体のカバーを着脱自在に被覆したことを特徴とするシャワーノズル。
- 湯水流入口に連通する通水路を内部に形成した保持部と、複数の通水孔を設けた散水部とを、この保持部もしくは散水部の一端部に配設した開閉弁を介して接続してノズル本体を構成し、前記散水部の他端部に押ボタンを配設し、この押ボタンに連動して前記開閉弁の開閉作動を行う軸を、前記散水部内に配設し、しかも、この軸を、前記押ボタンを押すことによって生じる上下運動と前記押ボタンを回転させることによって生じる回転運動とに連動して上下可能とすることにより、前記開閉弁の開度を調整可能とし、さらに、前記散水部の先端部に前記ノズル本体部の外径より大なる径の上部リングを装着したことを特徴とするシャワーノズル。
- 湯水流入口に連通する通水路を内部に形成した保持部と、複数の通水孔を設けた散水部とを、この保持部もしくは散水部の一端部に配設した開閉弁を介して接続してノズル本体を構成し、前記散水部の他端部に押ボタンを配設し、この押ボタンに連動して前記開閉弁の開閉作動を行う軸を、前記散水部内に配設し、しかも、この軸を、前記押ボタンを押すことによって生じる上下運動と前記押ボタンを回転させることによって生じる回転運動とに連動して上下可能とすることにより、前記開閉弁の開度を調整可能とし、さらに、前記散水部内には、シャワーノズルを垂直に配置したときに散水孔に連通する停滞水が停滞する容積を低減する容積低減手段を配置したことを特徴とするシャワーノズル。
- 前記ノズル本体の少なくとも前記通水孔を除いた部分に、表面処理を施した別体のカバーを着脱自在に被覆するとともに、前記散水部の先端部に前記ノズル本体部の外径より大なる径の上部リングを装着し、さらに、前記ノズル本体を略円筒形の棒状に形成して下部に下部リングを装着し、前記カバーが前記上部リングの外縁と前記下部リングの外縁とを結んだ線の内側に配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項又は第4項に記載のシャワーノズル。
- 前記散水部の他端部に上部キャップを着脱自在に取付可能とし、前記開閉弁及び前記押ボタンを配置するか、または、前記上部キャップを配置するかを選択可能としたことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか1項に記載のシャワーノズル。
- 前記軸の上端部と、押ボタンの下端部とを螺合したことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載のシャワーノズル。
- 前記軸を、前記押ボタン側に配置される上側軸と前記開閉弁側に配置される下側軸とから構成するとともに、前記上側軸と前記下側軸の端部同士を螺合したことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第7項のいずれか1項に記載のシャワーノズル。
- 前記散水部の複数の通水孔のうち、最上部及び最下部に位置させた通水孔を、他の通水孔よりも大径となるように形成したことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第8項のいずれか1項に記載のシャワーノズル。
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