JP4495868B2 - 段ボールシートの反り防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、段ボールシートの反りを防止する装置に関し、特に、表ライナ紙にプレプリント原紙が使用される段ボールシートの反り防止に好適な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
段ボールシートは、コルゲートマシンと呼ばれる装置で連続的に製造されている。コルゲートマシンは、例えば、本発明の装置を適用した図1に示すもののように、芯紙1、裏ライナ紙2および表ライナ紙3をそれぞれ供給する各ミルロールスタンド4、5、6を有し、まずシングルフェーサ7で、ミルロールスタンド4から供給される芯紙1を、成形ロール8で波形形状に成形して糊付け装置9で糊付けし、ミルロールスタンド5から供給される裏ライナ紙2と貼り合わせて片面段ボールシート10を形成する。片面段ボールシート10は、糊付け装置12で芯紙1の波形頂部に糊付けされてダブルフェーサ11に供給され、ミルロールスタンド6から供給される表ライナ紙3と貼り合わされて、段ボールシート13が形成される。
【0003】
前記ダブルフェーサ11で形成された段ボールシート13は、ダブルフェーサ11の下流側に設けられたスリッタ・スコアラ14で、必要に応じて条切りと罫線入れが施され、ロータリカッタ(図示省略)で所定の長さ寸法に裁断されたのち積み重ねられる。
【0004】
前記シングルフェーサ7およびダブルフェーサ11の各糊付け装置9、12では水溶性澱粉糊が使用されており、この澱粉糊の貼り合わせ後の固化を促進するため、シングルフェーサ7やダブルフェーサ11に供給される芯紙1、裏ライナ紙2、表ライナ紙3および片面段ボールシート10は、それぞれヒータロール15、16、17、18で予熱される。
【0005】
前記ダブルフェーサ11は、上流部のヒーティングパートと下流部のクーリングパートより成り、ヒーティングパートの下部にはヒーティングボックス19が、上部には加圧装置20が配置されている。加圧装置20は段ボールシート13を搬送する上コンベア21のベルトを介して段ボールシート13をヒーティングボックス19に押圧し、満遍なく表ライナ紙3と片面段ボールシート10を接着する。クーリングパートの下部には下コンベア22が配置され、昇温接着された段ボールシート13は、下コンベア22と上コンベア21との間に挟持されて、冷却されながら排出端に向かって搬送される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、段ボールシートの製造装置では、接着剤である水溶性澱粉糊の固化を促進するために、元来含水分量の不均一な表裏のライナ紙や芯紙がヒータロール等で加熱されるので、これら各紙の含水分量が製造ラインの途中でも変化する。紙類は含水分量の変化で伸縮し、加湿されると伸び、乾燥されると縮む性質を有するため、表裏のライナ紙が接着された状態で伸縮すると、段ボールシート内に曲げモーメントが生じて、図7(a)、(b)、(c)に示すように、製造された段ボールシート13に反りが発生する問題がある。図7(a)、(b)は、それぞれ段ボールシート13が上面の裏ライナ紙2側に反る単純な上反り34と、逆に下面の表ライナ紙3側に反る単純な下反り35であり、図7(c)は、段ボールシート13の幅方向に上反り34と下反り35がS字状に混在する複合反りである。
【0007】
反りの大きい段ボールシートは、最終製品として不良品となるのみでなく、コルゲートマシンの後の加工工程等で詰まったり、積み重ねて搬送される際に転倒したりするトラブルを生じさせる。
【0008】
このため、段ボールシートの反り防止技術に関しては、これまでに多くの提案がなされている。これらの反り防止技術の殆どは、コルゲートマシン内に設けた水分付与装置や加熱装置等の水分調整装置により、表裏のライナ紙の含水分量を調整するものである。
【0009】
前記含水分量の調整位置は、本出願人による特開2000−202929号公報に記載されているように、片面段ボールシートと表ライナ紙を貼り合わせる前、すなわちダブルフェーサよりも上流側とすることが、反り防止により効果があることがわかっている。
【0010】
また、表裏ライナ紙の含水分量を調整する段ボールシートの反り防止装置としては、両者の含水分量の全体的なレベルを合わせるものが先に提案され、さらに含水分量の幅方向での変動も考慮したものが、実開昭64−32121号公報と特開平11−221870号公報とに提案されている。
【0011】
前者は、ダブルフェーサ出側にシート幅方向の表裏水分差を検出する水分差検出装置を設けるとともに、ダブルフェーサ入側直前部にシート幅方向の付与水分が調整可能な水分付与装置を設け、水分差検出装置の検出信号に基づいて、表裏の水分差をなくすように水分付与装置をフィードバック制御するものである。
【0012】
この装置は、フィードバック制御の制御デバイスである水分付与装置と、制御入力を提供する水分差検出装置とが、ダブルフェーサの入側と出側に離れており、かつ、前述したように、ダブルフェーサの上流部のヒーティングパートでは、表裏ライナ紙の含水分量が加熱により変化するので、制御の応答遅れが大きく、かつ、反り防止に効果があるダブルフェーサ入側の水分付与装置の位置での表裏水分差を正確に把握できず、制御入力が不的確なものとなる問題がある。
【0013】
後者は、制御デバイスであるシート湿潤化装置をダブルフェーサのヒーティングパートの下流側に設け、制御入力としての表裏ライナ紙の含水分状態を計測する水分センサを、シート湿潤化装置のさらに下流側に設け、前者と同様に、表裏の水分差をなくすようにフィードバック制御を行うものである。
【0014】
この装置は、制御デバイスと制御入力を得る位置とが近接し、かつ、その間に表裏ライナ紙の含水分量を変化させる加熱装置等がないので、フィードバック制御機能は良好に作用する。しかしながら、制御デバイスが、片面段ボールシートと表ライナ紙が貼り合わされた後のダブルフェーサに設けられているので、反り防止効果をあまり期待できない問題がある。
【0015】
また、フィードバック制御ではなく、水分調整装置を用いて表裏ライナ紙の含水分量を調整する段ボールシートの反り防止装置としては、特開2000−296570号公報に開示されたものがある。この反り防止装置は、段ボールシートの罫線入れの有無や走行速度等の予め選定された製造条件項目について区分分けを行い、この区分分けされた各項目の区分の組み合わせに対応させて、水分調整装置を作動する複数の作動パターンを記憶し、この記憶された作動パターンを当該段ボールシートの製造条件に応じて選択し、水分調整装置の作動を制御するものである。
【0016】
この装置は、水分調整装置の設置位置を任意に選定でき、かつ、制御の応答遅れも心配する必要はないが、上記段ボールシートの幅方向での含水分量分布に起因する複合反りは制御することができない。
【0017】
一方、段ボールシートの製造に際しては、例えば、缶ビール等の箱に用いられるもののように、表ライナ紙に、前もって印刷を施されたプレプリント原紙が使用されるものがある。このようなプレプリント原紙は、段ボールシートが箱に形成されるときの表面や側面に相当する位置に、水溶性のインクで部分的に印刷が施され、箱の表面と裏面に相当する位置には、積み重ねられる箱の滑り止めのために防滑ニスが塗布されている。
【0018】
このような表ライナ紙にプレプリント原紙を用いた段ボールシートでは、図7(a)、(b)に示したような単純な上反り34や下反り35でなく、図7(c)に示したような複合反りが発生することが多い。これは、水溶性のインクが塗られた部位は部分的であるため表ライナ紙に水分むらが生じること、防滑ニスが塗られた部位は表ライナ紙中の水分が外部に逃げ難いこと、および、このようなインクやニスの塗布状態が異なる箱の表裏面や側面となる部位が、製造途中の段ボールシートの幅方向に配列されていることのため、プレプリント原紙を用いた表ライナ紙は、印刷のない一般原紙のものよりも、幅方向の含水量分布が生じやすいためと考えられる。
【0019】
そこで、この発明の課題は、単純な上反りや下反りのみでなく、上反りと下反りが混在する複合反りを防止できる段ボールシートの反り防止装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明の段ボールシートの製造装置は、波形形状に成形した芯紙と裏ライナ紙を貼り合わせて片面段ボールシートを形成するシングルフェーサと、単数もしくは複数積層した前記片面段ボールシートと表ライナ紙を貼り合わせて段ボールシートを形成するダブルフェーサとを備えた段ボールシートの製造装置に、前記表裏のライナ紙の少なくともいずれか一方の幅方向での含水分量分布を調整する水分調整装置と、この水分調整装置の作動を制御するコントローラを設け、少なくとも前記表ライナ紙に使用される原紙について区分分けされた種類に対応させて予め記憶装置に記憶されている、前記水分調整装置を作動する複数の作動パターンの中から、製造される段ボールシートの前記原紙の種類の該当する区分に対応して選択した作動パターンに基づいて、前記コントローラを制御して前記水分調整装置を作動させることにより、段ボールシートの反りを防止するようにした装置において、前記水分調整装置を前記表裏ライナ紙の幅方向での含水分量の分布形状が合致するように作動させる構成を採用したものである。
【0021】
本発明者等は、前記複合反りが発生しやすいプレプリント原紙を用いた表ライナ紙と、印刷のない一般原紙を用いた表ライナ紙とについて、片面段ボールシートと貼り合わされる前のダブルフェーサの入側で、その幅方向の含水分量分布を調査した。幅方向の含水分量分布の測定は、水分センサをラインの幅方向に移動させることにより行った。
【0022】
図5は、プレプリント原紙を用いた表ライナ紙の含水分量分布の測定結果を示す。このプレプリント原紙が用いられる段ボールシートは、缶ビール等の箱が幅方向に2列採りされるものであり、図の左方から順に、箱の表面、一方の側面、裏面および他方の側面となる部位が、幅方向に2巡に配列されている。また、幅方向の中央部と右端部には、製品とはならずに切り捨てられる接合代と耳部が設けられている。
【0023】
この図からもわかるように、プレプリント原紙の表ライナ紙は、幅方向の含水分量分布に顕著な高低差が認められ、印刷インクと防滑ニスが塗られた箱の表面部が最も含水分量が高く、次いで防滑ニスのみが塗られた箱の裏面、印刷インクのみが塗られた両側面が最も含水分量が低くなっている。これは、印刷インクの水分が表ライナ紙へ余分に付与され、防滑ニスに、この余分に付与された水分と表ライナ紙が元来有する水分を封じ込める強い作用があるためと、印刷インクにも若干の水分封じ込め作用があるためである。
【0024】
このような含水分量分布の調査を、量産されている代表的な複数種類の段ボールシートについて行った結果、表ライナ紙の幅方向の含水分量分布は、プレプリント原紙の種類毎、すなわち印刷の種類毎に、ほぼ同一のパターンを有することがわかった。
【0025】
一方、図6に示すように、印刷インクも防滑ニスも塗られていない一般原紙を用いた表ライナ紙は、幅方向にほぼ均一な含水分量分布を示すものが多く、原紙の種類によっては、若干の含水分量分布を有するものもあったが、その高低差は、図5に示したプレプリント原紙のものの半分以下であった。また、全て一般原紙が用いられる裏ライナ紙についても、同様に含水分量分布を調査したが、この一般原紙を用いる表ライナ紙とほぼ同じ結果であった。
【0026】
ちなみに、図5に示したような含水分量分布を表ライナ紙が有する場合は、図7(c)に示したような複合反りが発生し、含水分量の高い箱の表面となる部位に下反り35が生じ、含水分量の低い箱の裏面から側面となる部位にかけて上反り34が生じた。これは、ダブルフェーサでの接着前に含水分量の高い部位は、接着後に下面側の表ライナ紙3の縮み量が、上面側の裏ライナ紙2よりも大きいので下反り35となり、含水分量が低い部位は、逆に、接着後の表ライナ紙3の縮み量が相対的に小さいので上反り34になるものと考えられる。なお、図6に示したような均一な含水分量分布を有する一般原紙の場合は、図7(a)、(b)に示したような単純な上反り34や下反り35しか発生しなかった。
【0027】
本発明は以上の調査結果に基づいてなされたものであり、表裏のライナ紙の少なくともいずれか一方の幅方向の含水分量分布を調整する水分調整装置と、この水分調整装置の作動を制御するコントローラを設け、少なくとも表ライナ紙に使用される原紙について区分分けされた種類に対応させて予め記憶装置に記憶されている、水分調整装置を作動する複数の作動パターンの中から、製造される段ボールシートの原紙の種類の該当する区分に対応して選択した作動パターンに基づいて、前記コントローラを制御して水分調整装置を作動させるようにした段ボールシートの反り防止装置において、前記水分調整装置を表裏ライナ紙の幅方向での含水分量の分布形状が合致するように作動させることにより、複合反りを防止できるようにした。
【0028】
前記表ライナ紙に使用される原紙の種類についての区分分けと、これに対応する水分調整装置の作動パターンは、上述したような含水分量分布の調査結果に基づいて設定し、予め記憶装置に記憶させておく。なお、上述したように、裏ライナ紙はあまり顕著な幅方向の含水分量分布を有しないが、これらについても含水分量分布を調査して、その原紙の種類について区分分けを行なってもよい。
【0029】
前記表裏のライナ紙の幅方向での含水分量の分布形状を合致させる方法としては、表ライナ紙側のみに水分調整装置を設けて、表ライナ紙の含水分量分布を裏ライナ紙の含水分量の分布形状に合わせる方法、逆に、裏ライナ紙側のみに水分調整装置を設けて、裏ライナ紙の含水分量の分布形状を表ライナ紙のそれに合わせる方法、または、表裏ライナ紙両側に水分調整装置を設けて、両者の含水分量の分布形状を所定の分布形状に合致させる方法のいずれをも採用することができる。最も簡単な方法としては、一般原紙が用いられる裏ライナ紙の含水分量分布を均一と仮定して、表ライナ紙の含水分量の分布形状を均一な分布形状とするように水分調整装置を作動させる方法を採用することができる。
【0030】
前記水分調整装置を、前記片面段ボールシートと表ライナ紙を貼り合わせるダブルフェーサよりも上流側に設けることにより、より効果的に複合反りを防止することができる。
【0031】
すなわち、前述したように、反りは、表裏のライナ紙が接着された状態で伸縮したときに生じる段ボールシート内の曲げモーメントにより発生するものであるので、表裏ライナ紙が貼り合わされる前に両者の含水分量の分布形状を合わせておけば、両者の接着後の製造ラインの途中で、含水分量の変化による一時的な反りが発生しても、製造後には、大気中で両者の含水分量が同じになるので、複合反りのない段ボールシートが得られる。
【0032】
なお、ダブルフェーサの上流部のヒーティングパートでは、表裏のライナ紙が接着された段ボールシートが、加圧装置で加圧されながら加熱されるので、含水分量の変化で伸縮する各ライナ紙の変位が拘束され、各ライナ紙に内部応力によるひずみが生じる可能性がある。このひずみも反り発生の要因となるので、ダブルフェーサのヒーティングパート内に水分調整装置を設ける場合は、このひずみの発生を抑制することにより、若干の反り防止効果を期待できる。ただし、前記特開平11−221870号公報に提案されたもののように、ヒーティングパートの下流側に水分調整装置を設けた装置は、反り防止効果をあまり期待できない。
【0033】
上述した段ボールシートの反り防止装置は、複合反りが発生しやすい表ライナ紙にプレプリント原紙が使用されるものに特に好適である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の段ボールシートの反り防止装置を採用したコルゲートマシンを示す。このコルゲートマシンは、前述したように、芯紙1、裏ライナ紙2および表ライナ紙3をそれぞれ供給するミルロールスタンド4、5、6を有し、まずシングルフェーサ7で、ミルロールスタンド4から供給される芯紙1を、成形ロール8で波形形状に成形して糊付け装置9で糊付けし、ミルロールスタンド5から供給される裏ライナ紙2と貼り合わせて片面段ボールシート10を形成する。片面段ボールシート10は、糊付け装置12で芯紙1の波形頂部に糊付けされてダブルフェーサ11に供給され、ミルロールスタンド6から供給される表ライナ紙3と貼り合わされて、段ボールシート13が形成される。
【0035】
前記ダブルフェーサ11で形成された段ボールシート13は、ダブルフェーサ11の下流側に設けられたスリッタ・スコアラ14で、必要に応じて条切りと罫線入れが施され、ロータリカッタ(図示省略)で所定の長さ寸法に裁断されたのち積み重ねられる。
【0036】
図示は省略するが、前記シングルフェーサ7は2基設けられ、ロット替えや段取り替え等に応じて適宜使い分けられる。2層の段ボールシートを製造する際には、2基のシングルフェーサ7が同時に稼働され、ダブルフェーサ11には、2つの片面段ボールシート10が同時に供給される。
【0037】
前記シングルフェーサ7およびダブルフェーサ11の各糊付け装置9、12では水溶性澱粉糊が使用されており、この澱粉糊の貼り合わせ後の固化を促進するため、前記シングルフェーサ7やダブルフェーサ11に供給される芯紙1、裏ライナ紙2、表ライナ紙3および片面段ボールシート10は、それぞれヒータロール15、16、17、18で予熱される。
【0038】
前記ダブルフェーサ11は、上流部のヒーティングパートと下流部のクーリングパートより成り、ヒーティングパートの下部にはヒーティングボックス19が、上部には加圧装置20が配置されている。加圧装置20は段ボールシート13を搬送する上コンベア21のベルトを介して段ボールシート13をヒーティングボックス19に押圧し、満遍なく表ライナ紙3と片面段ボールシート10を接着する。クーリングパートの下部には下コンベア22が配置され、昇温接着された段ボールシート13は、下コンベア22と上コンベア21との間に挟持されて、冷却されながら排出端に向かって搬送される。
【0039】
図2は、ダブルフェーサ11の入口部分を拡大して示す。この図は、中段の片面段ボールシート10を供給するシングルフェーサ7が稼働され、上段の片面段ボールシート10の供給は停止されている状態を示す。片面段ボールシート10は、ヒータロール18と補助ヒータロール23とに巻き掛けられて予熱されたのち、糊付け装置12で糊付けされる。
【0040】
一方、表ライナ紙3は、下段に配置されたヒータロール17と補助ヒータロール24に巻き掛けられ、糊付けされた中段の片面段ボールシート10とともに、ダブルフェーサ11のヒーティングパートに導かれ、両者が互いに貼り合わされている。この表ライナ紙3は、プレプリント原紙を用いたものであり、その印刷は下面側に施されている。
【0041】
前記ヒータロール17と補助ヒータロール24の間には、表ライナ紙3の上面側に向けて、水分調整装置としてのシャワ装置25が配置されている。このシャワ装置25は、図3に示すように、表ライナ紙3の幅方向に複数のノズル26が配列され、各ノズル26毎に流量調節弁27が設けられたものであり、後述するように、各流量調節弁27の開度はコントローラ28により制御される。
【0042】
また、各ヒータロール18と補助ヒータロール23の間には、片面段ボールシート10の裏ライナ紙側に向けて、それぞれシャワ装置29が配置されている。これらのシャワ装置29も幅方向に複数のノズル30が配列されたものであるが、各ノズル30から噴射される水は、1つの流量調節弁31で一括して等しい流量に設定されるようになっている。この流量調節弁31の開度もコントローラ28により制御される。
【0043】
図4に示すように、前記コントローラ28は、生産管理用コンピュータ32、記憶装置33ならびに各シャワ装置25、29と接続されており、記憶装置33には、約20種類のプレプリント原紙と1種類の一般原紙に区分分けされた表ライナ紙3の原紙の種類に対応させて、予めその幅方向の含水分量分布の調査結果に基づいて決定された、シャワ装置25の作動パターンが記憶されている。
【0044】
前記プレプリント原紙の種類は、前記耳部を含む箱となる各部位の幅方向の配列パターン、印刷パターン、サイズ、原紙メーカ等によりの区分分けされている。また、シャワ装置25の作動パターンは、図5に示した含水分量分布の場合を例として説明すると、前記箱の表面となる幅方向で最も含水分量が高い部位に、他の部位の含水分量を合わせて均一な含水分量の分布形状とするように、各流量調節弁27の開度を設定するものである。
【0045】
前記コントローラ28は、製造される段ボールシート毎に生産管理用コンピュータ32から送られる表ライナ紙3の原紙の種類に応じて、前記記憶装置33に記憶されたシャワ装置25の作動パターンを選択し、各流量調節弁27の開度を設定する。なお、シャワ装置29の流量調節弁31は、裏ライナ紙2の含水分量レベルを、前記シャワ装置25により均一な含水分量の分布形状に調整される表ライナ紙3の含水分量レベルに合致させるように、開度を設定される。
【0046】
前記裏ライナ紙2の含水分量レベルが、調整される表ライナ紙3の含水分量レベルよりも高い場合は、シャワ装置25の作動パターンに、幅方向一律に流量が加算され、裏ライナ紙2の含水分量レベルに合致するように、表ライナ紙3の含水分量レベルが嵩上げされる。
【0047】
なお、この含水分量レベルの調整は、複合反りの防止には必須のものではなく、別途に水分を飛ばす加熱装置を設けて行なったり、加熱装置と水分付与装置を併用して行なったりしてもよい。
【0048】
上述した実施形態では、表ライナ紙の幅方向での含水分量の分布形状を調整して、均一な裏ライナ紙の含水分量の分布形状と合致させるようにしたが、裏ライナ紙の含水分量の分布形状を表ライナ紙の分布形状に合わせるように調整することもできる。勿論、両者の含水分量の分布形状を調整して、両者を所定の分布形状に合致させるようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、この発明の段ボールシートの反り防止装置は、表裏のライナ紙の少なくともいずれか一方の幅方向の含水分量分布を調整する水分調整装置と、この水分調整装置の作動を制御するコントローラを設け、少なくとも表ライナ紙に使用される原紙について区分分けされた種類に対応させて予め記憶装置に記憶されている、水分調整装置を作動する複数の作動パターンの中から、製造される段ボールシートの原紙の種類の該当する区分に対応して選択した作動パターンに基づいて、前記コントローラを制御して水分調整装置を作動させるようにした段ボールシートの反り防止装置において、前記水分調整装置を表裏ライナ紙の幅方向での含水分量の分布形状が合致するように作動させるようにしたので、表ライナ紙にプレプリント原紙が使用される段ボールシートによく見られる複合反りを防止することができる。
【0050】
また、前記水分調整装置を、前記片面段ボールシートと表ライナ紙を貼り合わせるダブルフェーサよりも上流側に設けることにより、より効果的に複合反りを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る段ボールシートの反り防止装置を採用したコルゲートマシンを示す概略正面図
【図2】図1の要部拡大正面図
【図3】図2の表ライナ紙側のシャワ装置を示す側面図
【図4】図3のシャワ装置を制御するコントローラの制御系統図
【図5】表ライナ紙用プレプリント原紙の含水分量分布の例を示すグラフ
【図6】表ライナ紙用一般原紙の含水分量分布の例を示すグラフ
【図7】a、b、cは、それぞれ反りの形状を示す断面図
【符号の説明】
1 芯紙
2 裏ライナ紙
3 表ライナ紙
4、5、6 ミルロールスタンド
7 シングルフェーサ
8 成形ロール
9 糊付け装置
10 片面段ボールシート
11 ダブルフェーサ
12 糊付け装置
13 段ボールシート
14 スリッタ・スコアラ
15、16、17、18 ヒータロール
19 ヒーティングボックス
20 加圧装置
21、22 コンベア
23、24 補助ヒータロール
25 シャワ装置
26 ノズル
27 流量調節弁
28 コントローラ
29 シャワ装置
30 ノズル
31 流量調節弁
32 生産管理用コンピュータ
33 記憶装置

Claims (2)

  1. 波形形状に成形した芯紙(1)と裏ライナ紙(2)を貼り合わせて片面段ボールシート(10)を形成するシングルフェーサ(7)と、単数もしくは複数積層した前記片面段ボールシート(10)と表ライナ紙(3)を貼り合わせて段ボールシート(13)を形成するダブルフェーサ(11)とを備えた段ボールシートの製造装置に、前記表裏のライナ紙(3、2)の少なくともいずれか一方の幅方向での含水分量分布を調整する水分調整装置(25、29)と、この水分調整装置(25、29)の作動を制御するコントローラ(28)を設け、少なくとも前記表ライナ紙(3)に使用される原紙について区分分けされた種類に対応させて予め記憶装置(33)に記憶されている、前記水分調整装置(25、29)を作動する複数の作動パターンの中から、製造される段ボールシート(13)の前記原紙の種類の該当する区分に対応して選択した作動パターンに基づいて、前記コントローラ(28)を制御して前記水分調整装置(25、29)を作動させることにより、段ボールシート(13)の反りを防止するようにした装置において、前記表ライナ紙(3)に使用される原紙がプレプリント原紙であり、前記水分調整装置(25、29)を前記表裏ライナ紙(3、2)の幅方向での含水分量の分布形状が合致するように作動させることを特徴とする段ボールシートの反り防止装置。
  2. 前記水分調整装置を、前記片面段ボールシート(10)と表ライナ紙(3)を貼り合わせるダブルフェーサ(11)よりも上流側に設けた請求項1に記載の段ボールシートの反り防止装置。
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