JP2010017886A - 段ボールシートの製造装置 - Google Patents

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政弘 武次
Shuichi Takemoto
衆一 竹本
Noribumi Tasaka
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Abstract

【課題】段ボールシートの製造装置において、オンライン上で印刷済の段ボールシートを製造可能とすると共にこのときの反りを抑制して製品品質の向上を図る
【解決手段】表ライナAの表面に印刷を施すオフセット輪転印刷機11と、波形加工された中芯Bに印刷が施された裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12と、片面段ボールシートDにおける中芯B側に表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13とを設けると共に、表ライナAと裏ライナCの水分量を計測する水分量センサ302〜305と、表ライナAと裏ライナCに水噴射するシャワー装置122,123とを設け、制御装置17は、水分量センサ302〜305の計測結果に基づいてシャワー装置122,123を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ライナと芯紙とを張り合わせて段ボールシートを製造する段ボールシートの製造装置に関するものである。
段ボールシートの製造装置としてのコルゲートマシンは、片面段ボールシートを形成するシングルフェーサと、片面段ボールシートに表ライナ紙を貼合せて両面段ボールシートを形成するダブルフェーサとを備えている。シングルフェーサでは、ミルロールスタンドから供給された中芯(芯紙)を波形に加工し、別のミルロールスタンドから供給される裏ライナを貼合せて片面段ボールシートが形成される。このシングルフェーサで形成された片面段ボールシートは、下流側に設けられるブリッジ部へ送られ、ここで貯留されながら下流のダブルフェーサにその速度に合わせて送られる。ダブルフェーサでは、ブリッジ部から送られる片面段ボールシートに別途設けられているミルロールスタンドから送られる表ライナが貼合わされて両面段ボールシートが形成される。このダブルフェーサを通過した両面段ボールシートは、スリッタスコアラにより搬送方向に所定のスリットや罫線が入れられた後、カットオフ装置により幅方向に切断されて段ボールシートとされ、スタッカに積上げられて順次排出される。
このように製造された段ボールシートは、製函機により印刷が施されてから段ボール箱に製造される。この製函機は、給紙部と印刷部とスロッタクリーザ部とフォルディング部とカウンタエゼクタ部から構成されている。給紙部では、テーブル上に積み重ねられた段ボールシートを一定の速度で送り出し、印刷部では、複数の印刷ユニットにより段ボールシートの表面に印刷が施され、スロッタクリーザ部では、印刷が施された段ボールシートに対して溝切加工が施され、フォルディング部では、糊代片に糊が塗布された後、折り畳まれて糊代片が接着されることで、段ボール箱が製造される。そして、カウンタエゼクタ部では、製造された段ボール箱が積み重ねられ、所定枚数のバッチに仕分けした後、所定枚数のバッチにして排出される。
ところで、上述したように、段ボールシートの表面または裏面に印刷を施す場合、一般的には、製函機にて実施している。この場合、段ボールシートは、波形に加工された中芯の両側にライナが貼り付けられて製造されていることから、厚さ方向の剛性がなく、印刷部では、ゴム版を用いて凸版方式の印刷を行っている。そのため、印刷品質がよくないという問題がある。
そこで、事前に、印刷機で表ライナの表面に印刷を施しておき、この表ライナを用いて段ボールシートを製造することが考えられる。例えば、下記特許文献1では、シングルフェーサにて、波形加工された中芯に裏ライナを貼合せて片面段ボールシートを形成する一方、印刷機にて、表ライナの表面に印刷を施し、ダブルフェーサにて、片面段ボールシートに印刷済の表ライナを貼合わせて両面段ボールシートを製造している。また、下記特許文献2では、事前に、印刷機で表ライナの表面に印刷を施し、シングルフェーサにて、波形加工された中芯に裏ライナを貼合せて片面段ボールシートを形成し、ダブルフェーサにて、片面段ボールシートに印刷済の表ライナを貼合わせて両面段ボールシートを製造している。
特開昭64−040369号公報 特開2001−129905号公報
ところで、表面に印刷された表ライナと印刷されていない裏ライナを波状の中芯を介して貼り合わせることで段ボールシートを製造する場合、表面に印刷された表ライナと印刷されていない裏ライナとの水分量が相違する。そのため、特許文献1のように、ライナへの印刷作業と片面段ボールシートの製造(組付)作業とをオンライン上で行う場合、両面段ボールシートを製造して乾燥すると、このときに蒸発する水分量が相違することから、両面段ボールシートに反りが発生してしまうおそれがある。
そこで、特許文献2のように、塗装(印刷)が施されていないライナに予め水分を供給することで、ライナ間の水分平衡状態を維持し、両面段ボールシートの反りの発生を防止している。ところが、この特許文献2のコルゲートマシンでは、事前に表ライナの表面に印刷を施しておき、この印刷済の表ライナを用いて段ボールシートを製造している。そのため、印刷済の表ライナを所定期間放置することとなり、この間に水分量が変動してしまい、両面段ボールシートに発生する反りを十分に抑制できないおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、オンライン上で印刷済の段ボールシートを製造可能とすると共にこのときの反りを抑制して製品品質の向上を図る段ボールシートの製造装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の段ボールシートの製造装置は、第1ライナの表面に印刷を施す印刷機と、波形加工された中芯に印刷が施された第1ライナと第2ライナのいずれか一方を貼合させて片面段ボールシートを製造するシングルフェーサと、前記シングルフェーサで製造される片面段ボールシートにおける中芯側に第1ライナと第2ライナのいずれか他方の裏面を貼合して両面段ボールシートを製造するダブルフェーサと、第1ライナと第2ライナの少なくともいずれか一方の水分量を計測する水分量センサと、第1ライナと第2ライナの少なくともいずれか一方に水分を付与する水分付与装置と、前記水分量センサの計測結果に基づいて前記水分付与装置を制御する制御装置と、を備えることを特徴とするものである。
請求項2の発明の段ボールシートの製造装置では、前記水分量センサは、前記ダブルフェーサで貼合した両面段ボールシートの水分量を計測することを特徴としている。
請求項3の発明の段ボールシートの製造装置では、前記水分付与装置は、前記ダブルフェーサに搬入される前の第1ライナまたは第2ライナに水分を付与することを特徴としている。
請求項4の発明の段ボールシートの製造装置では、前記ダブルフェーサで製造された両面段ボールシートの反りを検出する反りセンサを設け、前記制御装置は、前記反りセンサの計測結果に基づいて前記水分付与装置を制御することを特徴としている。
請求項5の発明の段ボールシートの製造装置では、前記印刷機は、印刷が施された第1ライナのインキを乾燥させる乾燥装置と、乾燥後に第1ライナを冷却する冷却装置と、冷却後の第1ライナの温度を計測する温度センサとを有し、前記制御装置は、前記温度センサの計測結果に基づいて前記水分付与装置または前記冷却装置を制御することを特徴としている。
請求項6の発明の段ボールシートの製造装置では、前記印刷機を駆動する第1駆動装置と、前記シングルフェーサを駆動する第2駆動装置と、前記ダブルフェーサを駆動する第3駆動装置とを設け、前記制御装置は、段ボールシートの製造状態に応じて前記第1、第2、第3駆動装置を制御することを特徴としている。
請求項1の発明の段ボールシートの製造装置によれば、印刷機とシングルフェーサとダブルフェーサを設けると共に、第1ライナと第2ライナの少なくともいずれか一方の水分量を計測する水分量センサと、第1ライナと第2ライナの少なくともいずれか一方に水分を付与する水分付与装置と、水分量センサの計測結果に基づいて水分付与装置を制御する制御装置とを設けている。従って、印刷が施された第1ライナまたは印刷が施されていない第2ライナは、その水分量に応じて水分を付与することとなり、オンライン上で印刷済の段ボールシートを適正に製造することができると共に、このときの反りを抑制して製品品質の向上を図ることができる。
請求項2の発明の段ボールシートの製造装置によれば、水分量センサは、ダブルフェーサで貼合した両面段ボールシートの水分量を計測するので、両面段ボールシートの製造後に、印刷面のある第1ライナと印刷面のない第2ライナの水分量を計測し、その水分量の違いに応じて水分が付与されることとなり、段ボールシートの反りを適正に抑制することができる。
請求項3の発明の段ボールシートの製造装置によれば、水分付与装置は、ダブルフェーサに搬入される前の第1ライナまたは第2ライナに水分を付与するので、両面段ボールシートが製造される前に、第1ライナと第2ライナの水分量が調整されることとなり、段ボールシートの反りを適正に抑制することができる。
請求項4の発明の段ボールシートの製造装置によれば、ダブルフェーサで製造された両面段ボールシートの反りを検出する反りセンサを設け、制御装置は、反りセンサの計測結果に基づいて水分付与装置を制御するので、両面段ボールシートの反り状態に応じて水分が付与されることとなり、段ボールシートの反りを適正に抑制することができる。
請求項5の発明の段ボールシートの製造装置によれば、印刷機に、第1ライナのインキを乾燥させる乾燥装置と、第1ライナを冷却する冷却装置と、第1ライナの温度を計測する温度センサとを設け、制御装置は、温度センサの計測結果に基づいて水分付与装置または冷却装置を制御するので、印刷後の第1ライナの温度に応じて、この第1ライナの水分量または温度が調整されることとなり、片面段ボールシートと同じ状態にある第1ライナを貼り合せることができ、段ボールシートの反りを適正に抑制することができる。
請求項6の発明の段ボールシートの製造装置によれば、印刷機を駆動する第1駆動装置と、シングルフェーサを駆動する第2駆動装置と、ダブルフェーサを駆動する第3駆動装置とを設け、制御装置は、段ボールシートの製造状態に応じて第1、第2、第3駆動装置を制御するので、印刷機とシングルフェーサとダブルフェーサを独立して駆動すると共に、各種機器の稼動状態に応じてこれらの稼動速度を制御することから、適正な段ボールシートの製造を可能とし、製品品質を向上させることができると共に、生産性を向上させることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る段ボールシートの製造装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る段ボールシートの製造装置を表す制御ブロック図、図2は、実施例1の段ボールシートの製造装置を表す概略構成図、図3は、オフセット輪転印刷機の印刷ユニットを表す概略図、図4は、シングルフェーサを表す概略図、図5は、グルーマシンを表す概略図、図6は、ダブルフェーサを表す概略図、図7は、スリッタスコアラを表す概略図、図8は、実施例1の段ボールシートの製造装置における起動時の速度制御を表すタイムチャートである。
実施例1の段ボールシートの製造装置としてのコルゲートマシンは、図1に示すように、第1ライナとしての表ライナAの表面に印刷を施すオフセット輪転印刷機11と、波形加工された中芯Bに第2ライナとしての裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12と、シングルフェーサ12で製造される片面段ボールシートDにおける中芯B側に印刷が施された表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13とを有している。そして、オフセット輪転印刷機11を駆動する第1駆動装置14と、シングルフェーサ12を駆動する第2駆動装置15と、ダブルフェーサ13を駆動する第3駆動装置16とが設けられている。即ち、各駆動装置14,15,16は制御装置17により駆動制御可能であり、この制御装置17には、オペーレータが操作する操作装置18が接続されている。
また、ダブルフェーサ13には、ダブルフェーサ13で製造された両面段ボールシートEにおける印刷不良を除去する印刷不良除去装置19が設けられると共に、良品の段ボールシートE1を積み重ねる2つのスタッカ20と、不良品の段ボールシートE2を排出する不良品除去コンベア20aとが設けられている。
従って、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13の稼動状態に応じて、第1、第2、第3駆動装置14,15,16を独立して制御可能となっている。
実施例1のコルゲートマシンにおいて、図2に示すように、オフセット輪転印刷機11は、上述したように、給紙装置21と、インフィード装置22と、印刷装置23と、乾燥装置(ドライヤ)24と、冷却装置25と、滞留部26から構成されている。
給紙装置21は、2つの巻取体(ウェブロール)が装着されるリールスタンドを有しており、一方の巻取体から引き出されて走行している表ライナAを、他方の巻取体の表ライナAに接続することで、連続的に表ライナAを供給可能となっている。インフィード装置22は、給紙装置21の表ライナAを印刷装置23側に供給するものである。印刷装置23は、4つのインキ色である墨(Black)、藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(yellow)ごとの4個の印刷ユニット23a,23b,23c,23dが表ライナ走行方向に沿って並設されて構成されており、走行する表ライナA表面(図2では下面)に印刷を施す。乾燥装置24は、印刷装置23により印刷が施された表ライナA上のインキを乾燥させるためのものであり、冷却装置25は、乾燥装置24での乾燥後の過剰な熱を蓄える表ライナAを適当な温度まで冷却するものである。滞留部26は、印刷済の表ライナAを所定量滞留させることができるものである。
従って、給紙装置21により巻取体から表ライナAが引き出され、インフィード装置22により印刷装置23に供給され、この印刷装置23にて、表ライナAの表面に各印刷ユニット23a,23b,23c,23dにより多色印刷が施され、印刷された表ライナAは、乾燥装置24でインキが乾燥され、冷却装置25で冷却されて搬出される。
この印刷装置23にて、各印刷ユニット23a,23b,23c,23dは同様の構成となっている。即ち、印刷ユニット23aにおいて、図3に示すように、走行する表ライナAの搬送経路を挟んで、下方にブランケット胴31と版が装着された版胴32が対接して配置される一方、上方に圧胴33が配置されており、版胴32の周囲にインキ供給装置34と湿し装置35が配置されている。
このインキ供給装置34において、インキつぼ36には、図示しないインキキーにより調量されたインキを練り出すインキ元ローラ37が設けられており、このインキ元ローラ37に対して呼び出しローラ38が対接可能に設けられ、この呼び出しローラ38に対してインキローラ群39が対接して設けられており、4つのインキ着けローラ40が版胴32に対接して設けられている。
従って、インキ供給装置34の各ローラを回転すると、インキ元ローラ37により供給量が調整されたインキが、インキつぼ36から呼び出しローラ38に供給され、インキローラ群39で適度に練られ、薄膜を形成した後にインキ着けローラ40から版胴32の版面(画線部)に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴31に転写され、圧胴33により表ライナAに所定の印圧が掛けられることで、ブランケット胴31のインキを絵柄として表ライナAの表面に転写することができる。
湿し装置35において、水舟41には、貯留されている湿し水を汲み出す水元ローラ42が設けられており、この水元ローラ42に対して調量ローラ43が対接可能に設けられ、この調量ローラ43には水着けローラ44が対接可能に設けられ、この水着けローラ44は版胴32に対接可能となっている。従って、水元ローラ42により水舟41から汲み上げられた湿し水は、調量ローラ43を介して水着けローラ44に供給され、この水着けローラ44から版胴32の版面(非画線部)に供給することができる。
また、実施例1のコルゲートマシンにおいて、図2に示すように、シングルフェーサ12は、中芯Bのミルロールスタンド51及びプレヒータ(予熱装置)52と、裏ライナCのミルロールスタンド53及びプレヒータ(予熱装置)54と、シングルフェーサ部55と、ブリッジ部56とを有している。また、ダブルフェーサ13は、プレヒータ(予熱装置)57と、グルーマシン58と、ダブルフェーサ部59と、ロータリシャ60と、スリッタスコアラ61と、カットオフ62とを有している。そして、カットオフ62に隣接して、印刷不良除去装置19と、スタッカ20が設けられている。
ミルロールスタンド51は、両側にそれぞれ中芯Bがロール状に巻かれたロール紙が装着されており、その上方には、紙継ぎを行なうスプライサ51aが設けられている。一方の紙ロールから給紙されている場合に、他方の紙ロールが装着され、紙継ぎ準備がなされる。一方の紙ロールの原紙が残り少なくなると、スプライサ51aにより他方の紙ロールの原紙に紙継ぎされる。そして、他方の紙ロールから原紙が供給されている間に、一方の紙ロールが装着され紙継ぎ準備がなされる。このようにして、原紙は順次紙継ぎされミルロールスタンド51から下流側へ向けて連続的に繰り出されることになる。
一方、ミルロールスタンド53は、両側にそれぞれ裏ライナCがロール状に巻かれたロール紙が装着されており、その上方には、紙継ぎを行なうスプライサ53aが設けられている。一方の紙ロールから給紙されている場合に、他方の紙ロールが装着され、紙継ぎ準備がなされる。一方の紙ロールの原紙が残り少なくなると、スプライサ53aにより他方の紙ロールの原紙に紙継ぎされる。そして、他方の紙ロールから原紙が供給されている間に、一方の紙ロールが装着され紙継ぎ準備がなされる。このようにして、原紙は順次紙継ぎされミルロールスタンド53から下流側へ向けて連続的に繰り出されることになる。
各プレヒータ52,54は、中芯Bと裏ライナCをそれぞれ予熱するものである。各プレヒータ52,54は、内部に蒸気が供給される加熱ロールを有しており、ミルロールスタンド51,53から連続的に繰り出される原紙(中芯B、裏ライナC)を、この加熱ロールに巻き付けて搬送することで、この原紙を所定温度まで昇温する。
シングルフェーサ部55は、図4に示すように、ベルトロール71と張力ロール72とに巻回された加圧ベルト73と、表面が波状に形成されて加圧ベルト73に加圧状態で当接した上段ロール74と、同じく表面が波状に形成されて上段ロール74に噛み合う下段ロール75を有している。プレヒータ54で加熱された裏ライナCは、途中で、ライナ用予熱ロール76に巻き付けられて予熱を与えられた後、ベルトロール71により案内されて加圧ベルト73と共に加圧ベルト73と上段ロール74とのニップ部に移送される。一方、プレヒータ52で加熱された中芯Bは、途中で、中芯用予熱ロール77に巻き付けられて予熱を与えられ、上段ロール74と下段ロール75との噛み合い部で波状に加工された後、上段ロール74により案内されて加圧ベルト73と上段ロール74とのニップ部に移送される。
上段ロール74の近傍には、糊付け装置78が配置されている。この糊付け装置78は、糊を蓄えた糊ダム79と、上段ロール74により搬送される中芯Bに糊付けする糊付けロール80と、糊付けロール80の周面への糊の付着量を調整するメータロール81と、メータロール81から糊を掻き取る糊掻きブレード82とから構成されている。上段ロール74と下段ロール75との噛み合い部で段繰りされた中芯Bは、糊付けロール80により段の各頂部に糊付けされ、加圧ベルト73と上段ロール74とのニップ部において裏ライナCに貼り合わされ、片面段ボールシートDが形成される。
図2に戻り、シングルフェーサ部55の搬送方向下流側の斜め上方には、取上げコンベア83が設けられている。この取上げコンベア83は、一対の無端ベルトで構成され、シングルフェーサ部55において形成された片面段ボールシートDを挟持してブリッジ部56に搬送する機能を有している。このブリッジ部56は、シングルフェーサ12とダブルフェーサ13との速度差を吸収するために、片面段ボールシートDを一次的に滞留させる滞留部として機能するものである。
プレヒータ57は、図5に示すように、片面段ボールシートD用の加熱ロール(以下、片段シート加熱ロール)101と、表ライナA用の加熱ロール(以下、表ライナ加熱ロール)102とを有している。片段シート加熱ロール101は、巻き付け量調整装置103を有している。片段シート加熱ロール101は、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱されており、周面にガイドロール104,105によって案内される片面段ボールシートDの裏ライナC側が巻き付けられることで、この片面段ボールシートDを予加熱することができる。
巻き付け量調整装置103は、一方のガイドロール105と、片段シート加熱ロール101の軸に揺動自在に取付けられてガイドロール105を支持するアーム106と、アーム106を回転させる図示しないモータとから構成されている。そして、モータの制御により、図5にて矢印で示した角度範囲内の任意の位置にガイドロール105を移動させることで、片段シート加熱ロール101への片面段ボールシートDの巻き付け量(巻き付け角)を調整することができる。
一方、表ライナ加熱ロール102も、同様に、巻き付け量調整装置107を有している。表ライナ加熱ロール102は、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱されており、周面にガイドロール108,109によって案内される表ライナAが巻き付けられることで、この表ライナAを予加熱することができる。巻き付け量調整装置107は、一方のガイドロール109と、表ライナ加熱ロール102の軸に揺動自在に取付けられてガイドロール109を支持するアーム110と、アーム110を回転させる図示しないモータとから構成されている。そして、モータの制御により図中に矢印で示した角度範囲内の任意の位置にガイドロール109を移動させることで、表ライナ加熱ロール102への表ライナAの巻き付け量(巻き付け角)を調整することができる。
グルーマシン58は、糊付け装置111と加圧装置112とを有している。片段シート加熱ロール101で加熱された片面段ボールシートDは、途中で、予熱ロール113により予熱を与えられた後、グルーマシン58内をガイドロール114,115によって案内される。糊付け装置111は、ガイドロール114,115間において、片面段ボールシートDの走行ラインの下側(中芯B側)に配置され、加圧装置112は走行ラインの上側(裏ライナC側)に配置されている。
糊付け装置111は、糊を蓄えた糊ダム116と、片面段ボールシートDの走行ラインの近傍に配置された糊付けロール117と、糊付けロール117に接して糊付けロール117と逆回転するドクタロール118とから構成されている。一方、加圧装置112は、糊付けロール117との間で片面段ボールシートDを挟むように配置されたライダロール119から構成されている。片面段ボールシートDはライダロール119によって糊付けロール117側に押し付けられており、ライダロールと糊付けロール117との間を通過する際に、糊付けロール117によって中芯Bの段の各頂部に糊付けされるようになっている。
グルーマシン58により糊付けされた片面段ボールシートDは、次工程のダブルフェーサ部59に移送される。また、加熱ロール102で加熱された表ライナAもグルーマシン58内を通ってダブルフェーサ部59に移送される。その際、表ライナAは、グルーマシン58内に配置された予熱ロール121により案内されながら予熱を与えられる。
ダブルフェーサ部59の入口には、片面段ボールシートDの走行ラインに沿って裏ライナC側に第1シャワー装置122が配置され、表ライナAの走行ラインに沿って第2シャワー装置123が配置されている。これらシャワー装置122,123は、裏ライナCと表ライナAとの含有水分量を調整するためのものであり、第1シャワー装置122から裏ライナCに向けて、また、第2シャワー装置123から表ライナAに向けて水が噴射されるようになっている。そして、第1シャワー装置122からのシャワー量に応じて裏ライナCの含有水分量が増大し、第2シャワー装置123からのシャワー量に応じて表ライナAの含有水分量が増大する。なお、これらシャワー装置122,123は互いに独立して制御されるようになっている。
ダブルフェーサ部59は、図6に示すように、片面段ボールシートD及び表ライナAの走行ラインに沿って、上流側のヒーティングセクション59Aと、下流側のクーリングセクション59Bとに分かれている。このうち、ヒーティングセクション59Aには、複数の熱盤124が配置されており、表ライナAがこれら熱盤124上を通過するようになっている。熱盤124は、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱されている。また、熱盤124上には、走行ラインを挟んでループ状の加圧ベルト125が片面段ボールシートD及び表ライナAと同期して走行しており、加圧ベルト125のループ内には複数の加圧ユニット126が熱盤124に対峙するように配置されている。加圧ユニット126は、加圧ベルト125の背面に摺接しており、図示しないアクチュエータにより熱盤124側に押し付けることができる。
グルーマシン58で糊付けされた片面段ボールシートDは、加圧ベルト125側から加圧ベルト125と熱盤124との間に搬入される。一方、予熱ロール121で加熱された表ライナAは、ライナ用入口予熱ロール127によって予熱を与えられた後、熱盤124側から加圧ベルト125と熱盤124との間に搬入される。そして、片面段ボールシートDと表ライナAは、それぞれ加圧ベルト125と熱盤124との間に搬入された後、上下に重なりあった状態で一体となってクーリングセクション59Bへ向けて移送されていく。この移送中、片面段ボールシートDと表ライナAは、加圧ユニット126により加圧ベルト125を介して加圧されながら表ライナA側から加熱されることにより、互いに貼り合わされて両面段ボールシートEとなる。両面段ボールシートEは、クーリングセクション59Bにて、加圧ベルト125と搬送ベルト128で挟持されながら搬送されるときに、自然冷却される。
ダブルフェーサ部59で製造された両面段ボールシートEは、ロータリシャ60に移送される。このロータリシャ60は、ダブルフェーサ部59の下流側に配置されており、両面段ボールシートEを幅方向に全幅切断あるいは部分切断するものである。このロータリシャ60には、例えば、それぞれ軸線が幅方向に延在し、対向配置されたナイフシリンダ131とアンビルシリンダ132とを有している。ナイフシリンダ131の周面には、幅方向に延設されたナイフが設けられ、アンビルシリンダ132は、ナイフシリンダ131のナイフを受けるものであり、例えば、ナイフの受部は軸方向に分割され、切断に要する部分を選択的にナイフに係合させることができるように構成されている。
スリッタスコアラ61は、幅広の両面段ボールシートEを搬送方向に所定の幅を持つように切断し、且つ、搬送方向に延在する罫線を加工するものである。このスリッタスコアラ61は、両面段ボールシートEの搬送方向に沿って配列された略同一構造をした第1スリッタスコアラユニット61Aと第2スリッタスコアラユニット61Bとから構成されている。第1スリッタスコアラユニット61Aには、搬送方向の上流側に両面段ボールシートEを挟んで対向配置される上罫線ロール133と下罫線ロール134との組が幅方向に複数組備えられている。上罫線ロール133及び下罫線ロール134は、それぞれ幅方向及び上下方向に移動可能となっている。上罫線ロール133の円周面の略中央部には、周方向に連続した凸部が形成される一方、下罫線ロール134の円周面の略中央部には、周方向に連続した凹部が形成されている。
第2スリッタスコアラユニット61Bには、上罫線ロール133及び下罫線ロール134の下流側に位置して、両面段ボールシートEを挟んで対向配置される上スリッタナイフ135と下スリッタナイフ136との組が幅方向に複数組備えられている。上スリッタナイフ135及び下スリッタナイフ136は、それぞれ幅方向及び上下方向に移動可能となっている。上スリッタナイフ135及び下スリッタナイフ136は、それぞれ円板状で、外周部が鋭利な刃物であり、高速で回転させられるように構成されている。
カットオフ装置62は、スリッタスコアラ61によって搬送方向に切断された両面段ボールシートEを幅方向に切断し、板状に形成するものである。このカットオフ装置62は、スリッタスコアラ61にて、搬送方向に沿って所定の幅に切断された2つの両面段ボールシートEを上下2段に受け入れて処理するものであり、両者はほぼ同様の構成となっている。
即ち、図7に示すように、カットオフ装置62は、上下2段の両面段ボールシートEの走行ラインに対して、各両面段ボールシートEを挟んで上下に対向配置され、相互に反対方向に回転される一対のナイフシリンダ141A,141B,142A,142Bを有している。このナイフシリンダ141A,141B,142A,142Bは、周面に幅方向に延設されたナイフが設けられている。そして、各ナイフシリンダ141A,141B,142A,142Bが回転してナイフが噛合うことにより両面段ボールシートEを幅方向に沿って切断することができる。なお、このナイフシリンダ141A,141B,142A,142Bより上流側に、両面段ボールシートEを挟んで上下に複数の押圧ローラ143A,143Bと搬送ベルト144A,144Bが対向して配置されている。
ナイフシリンダ141A,141B,142A,142Bより下流側には、印刷不良除去装置19が設けられている。この印刷不良除去装置19は、カットオフ装置62と同様に、上下に位置する両面段ボールシートEの2つの走行ラインに対応して設けられている。上段の走行ラインに対して、下方には搬送ベルト145が設けられ、上方には2つの支持プレート146が設けられると共に、切替ローラ147が切替シリンダ148により移動可能に設けられている。従って、両面段ボールシートEは、搬送ベルト145と支持プレート146により挟持された状態で走行し、切替ローラ147が図7に示す位置にあるときは、水平に搬送される一方、切替シリンダ148により切替ローラ147が下方に移動した位置にあるときは、斜め下方に搬送される。
また、下段の走行ラインに対して、下方には搬送ベルト149が設けられ、上方には2つの支持プレート150と支持ローラ151が設けられると共に、切替レバー152が図示しない切替シリンダにより移動可能に設けられている。従って、両面段ボールシートEは、搬送ベルト149と支持プレート150及び支持ローラ151により挟持された状態で走行し、切替レバー152が図7に示す位置にあるときは、水平に搬送される一方、切替レバー152が上方に回動した位置にあるときは、斜め下方に搬送される。
この場合、カットオフ装置62の入口側には、両面段ボールシートEにおける印刷不良を検出する印刷不良検出器161,162が設けられている。この印刷不良検出器161,162は、走行する両面段ボールシートEの下方に配置される、例えば、カメラであって、表ライナAに印刷された画像を撮影することで、印刷不良を検出する。そして、印刷不良検出器161,162が印刷不良を検出したときには、切替ローラ147や切替レバー152を移動することで、印刷不良である両面段ボールシートEを不良品除去コンベア20aにより走行ラインから除去する。
図2に戻り、スタッカ20は、カットオフ装置62で切断され、良品の両面段ボールシート積み上げて製品として機外に排出するものである。このとき、印刷不良除去装置19は、不良品の両面段ボールシートEを不良品除去コンベアにより排出する。
このように構成された実施例1のコルゲートマシンにて、図1及び図2に示すように、オフセット輪転印刷機11を起動したとき、印刷装置23では、各色の色調整作業を行う必要があり、所定時間にわたって印刷速度を所定の速度まで低下させている。一方、シングルフェーサ12では、裏ライナCの張力(テンション)調整作業を行う必要があり、所定時間にわたって製造速度を所定の速度まで低下させている。このとき、オフセット輪転印刷機11での印刷速度とシングルフェーサ12での製造速度が異なり、且つ、色調整作業時間と張力調整作業時間が異なる。そのため、オフセット輪転印刷機11による印刷作業とシングルフェーサ12による製造作業とを同時に開始すると、ライナA,Cの搬送速度が相違してしまい、表ライナAと片面段ボールシートDとを適正に貼り合わせることができない。
そこで、実施例1のコルゲートマシンにて、制御装置17は、第1、第2、第3駆動装置14,15,16をそれぞれ駆動制御することで、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13を独立して制御可能としている。この場合、制御装置17は、コルゲートマシンの起動時に、第1、第2駆動装置14,15によりオフセット輪転印刷機11の印刷速度とシングルフェーサ12の製造速度とを異ならせるように制御する。具体的に、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11の色調整作業時に、第1、第2駆動装置14,15によりシングルフェーサ12の製造速度をオフセット輪転印刷機11の印刷速度より高速として、ブリッジ部(滞留部)56に片面段ボールシートDが滞留するように制御する。
即ち、図8に示すように、時間tにて、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12を起動し、時間tにて、初期速度Vまで上昇させる。この初期速度Vの状態で、オフセット輪転印刷機11では、印刷装置23の色調整作業が実施され、シングルフェーサ12では、張力調整作業が実施される。シングルフェーサ12における張力調整作業が完了すると、時間tにて、シングルフェーサ12の速度を上昇させる。時間tにて、準備速度Vになると、片面段ボールシートDの製造作業が開始され、ブリッジ部56にこの片面段ボールシートDが滞留される。
その後、オフセット輪転印刷機11で印刷された表ライナAがグルーマシン58に到達する直前に、時間tにて、ダブルフェーサ13を起動し、時間tにて、初期速度Vまで上昇させる。なお、ブリッジ部56に、片面段ボールシートDが十分な量だけ滞留されると、時間tにて、シングルフェーサ12の速度を低下し、時間tにて、初期速度Vまで低下させる。このとき、少なくとも、オフセット輪転印刷機11とダブルフェーサ13は、同速(初期速度V)で駆動しており、両面段ボールシートEが低速で製造されている。
そして、オフセット輪転印刷機11における印刷装置23の色調整作業が完了すると、時間tにて、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13の速度を同期して上昇させ、時間t10にて、作業速度Vとすることで、段ボールシートの製造作業が開始される。なお、オフセット輪転印刷機11の印刷装置23が色調整作業を行っているときに印刷された表ライナAは不良印刷紙であり、この不良の表ライナAを用いて製造された両面段ボールシートEは不良段ボールシートとなる。印刷不良除去装置19では、この不良品となる両面段ボールシートEを検出して除去している。
また、実施例1のコルゲートマシンでは、オンライン上で、表ライナAや裏ライナBの水分量、温度を計測(水分量センサ、温度センサ)し、計測した表ライナAと裏ライナCに水分量、温度に応じて水分を付与することで、制御装置17は、両面段ボールシートEの反りを抑制している。
具体的に説明すると、図1及び図2に示すように、オフセット輪転印刷機11にて、冷却装置25により冷却された後の表ライナAの温度を計測する第1温度センサ301を設けている。また、上述したように、ダブルフェーサ部59の入口には、上方から裏ライナC側に向けて水噴射する第1シャワー装置(水分付与装置)122が配置され、下方から表ライナA側に向けて水噴射する第2シャワー装置(水分付与装置)123が配置されている。従って、制御装置17は、第1温度センサ301の計測結果に基づいて、冷却装置25と各シャワー装置122,123を制御している。即ち、各シャワー装置122,123は、ダブルフェーサ部59に搬入される前の表ライナA及び裏ライナCに水分を付与する。
この場合、制御装置17は、第1温度センサ301の計測結果に基づいて、表ライナAの温度が予め設定された温度、具体的には、裏ライナBとほぼ同じ温度となるように冷却装置25の冷却能力を調整する。また、制御装置17は、第1温度センサ301の計測結果に基づいて、表ライナAの水分量が予め設定された水分量となるように各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。つまり、表ライナAの温度が高いときには、水分の蒸発量が多いことから第2シャワー装置123から水噴射量を増加、または、第1シャワー装置123から水噴射量より減少する。
また、ダブルフェーサ13にて、図1及び図2、図6に示すように、ダブルフェーサ部59で貼合した両面段ボールシートEの水分量を計測する第1水分量センサ302,303が設けられている。即ち、第1水分量センサ302は、印刷面のない裏ライナCの水分量を計測し、第1水分量センサ303は、印刷面のある表ライナAの水分量を計測する。制御装置17は、第1水分量センサ302,303の計測結果に基づいて、表ライナAと裏ライナCとの水分量が予め設定された水分量となるように、各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。
また、ダブルフェーサ13にて、ダブルフェーサ部59で貼合して冷却された両面段ボールシートEの水分量を計測する第2水分量センサ304,304が設けられている。即ち、第2水分量センサ304は、印刷面のない裏ライナCの水分量を計測し、第2水分量センサ305は、印刷面のある表ライナAの水分量を計測する。制御装置17は、第2水分量センサ304,305の計測結果に基づいて、表ライナAと裏ライナCとの水分量が予め設定された水分量となるように、各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。
また、ダブルフェーサ13にて、図1及び図2、図5に示すように、ダブルフェーサ部59の入口部には、貼り合せられる前で、且つ、各シャワー装置122,123により水噴射された後の裏ライナCと表ライナAの温度を計測する第2温度センサ306,307が設けられている。即ち、第2温度センサ306は、印刷面のない裏ライナCの温度を計測し、第2温度センサ307は、印刷面のある表ライナAの温度を計測する。制御装置17は、第2温度センサ306,307の計測結果に基づいて、表ライナAと裏ライナCの水分量が予め設定された水分量となるように各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。
更に、図1及び図2に示すように、スリッタスコアラ61の下流側には、搬送方向に所定の幅を持つように切断し、且つ、搬送方向に延在する罫線加工された両面段ボールシートEに対して、その反りを検出する反りセンサ(変位センサ)308,309が設けられている。反りセンサ308は、印刷面のない裏ライナCの反りを検出し、反りセンサ309は、印刷面のある表ライナAの反りを検出する。制御装置17は、反りセンサ308,309の計測結果に基づいて各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。この場合、裏ライナCと表ライナAとの反り量の違いに応じて各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。
なお、ダブルフェーサ13にて、図1及び図2、図6に示すように、ダブルフェーサ部59で貼合して冷却された両面段ボールシートEにおける印刷面の有無を確認するカラーセンサ310,311が設けられている。即ち、カラーセンサ310は、裏ライナCに印刷面がないことを検出し、カラーセンサ311は、表ライナAに印刷面があることを確認する。
ところで、実施例1のコルゲートマシンでは、ダブルフェーサ部59にて、片面段ボールシートDと表ライナAとを貼り合わせるとき、受熱によって澱粉糊を固化させて接着するため、この受熱によって片面段ボールシートDを構成する裏ライナCと表ライナAに含まれる水分量が減少する。そして、裏ライナCには印刷面がなく、表ライナAには印刷面のあることから、この印刷面のインキが水分の蒸発や吸収の妨げとなり、表ライナAに含まれる水分量と裏ライナCに含まれる水分量との間に差が生じ、この水分量の差によって各ライナA,Cの伸び量にも差が生じ、両面段ボールシートEにS字反りが発生する要因となる。
そのため、制御装置17が表ライナAと裏ライナCの水分量や温度に応じて水分量を調整するとき、印刷面がある表ライナAの水分が蒸発しにくく、且つ、吸収しにくいことを考慮する。具体的には、表ライナAの水分量と裏ライナCの水分量が同じであるとき、表ライナAに対する水噴射量より裏ライナCに対する水噴射量が多くなるように調整する。また、表ライナAの温度と裏ライナCの温度が同じであるとき、表ライナAに対する水噴射量より裏ライナCに対する水噴射量が多くなるように調整する。
ここで、実施例1のコルゲートマシンによる段ボールシートの製造作業について簡単に説明する。
実施例1のコルゲートマシンにおいて、図2に示すように、オフセット輪転印刷機11にて、給紙装置21により表ライナAが引き出され、インフィード装置22により印刷装置23に供給され、この印刷装置23により表ライナAの表面に多色印刷が施され、印刷された表ライナAは、乾燥装置24でインキが乾燥され、冷却装置25で冷却されて搬出され、滞留部26に滞留される。
このとき、第1温度センサ301は、冷却装置25により冷却された後の表ライナAの温度を計測し、制御装置17は、第1温度センサ301の計測結果に基づいて冷却装置25を制御する。そのため、表ライナAの温度が裏ライナBとほぼ同じ温度となる。
一方、シングルフェーサ12にて、ミルロールスタンド51から繰り出された中芯Bがプレヒータ52により加熱され後、シングルフェーサ部55に供給される。一方、ミルロールスタンド53から繰り出された裏ライナCがプレヒータ54により加熱され後、シングルフェーサ部55に供給される。このシングルフェーサ部55では、図4に示すように、中芯Bが上段ロール74と下段ロール75との噛合い部で波状に段繰り加工され、上段ロール74の周面に沿って搬送される途中で、その段頂部に糊付け装置78により糊が付けられる。
そして、波状に加工された中芯Bが加圧ベルト73との係合部に到達すると、加圧ベルト73が裏ライナCを中芯B側に押圧することで、中芯Bの段頂部と裏ライナCとが貼り合せされて片面段ボールシートDが形成される。このようにして形成された片面段ボールシートDは、図2に示すように、取上げコンベア83により取上げられ、ブリッジ部56に搬送されて滞留される。片面段ボールシートDは、ブリッジ部56に滞留している間に、糊が裏ライナC及び中芯Bに十分に浸透して更に乾燥するので、強固に貼合された片面段ボールシートDとなる。
図5に示すように、オフセット輪転印刷機11で印刷が施された表ライナAは、滞留部26で滞留した後、ダブルフェーサ13に導入される。一方、シングルフェーサ部55で中芯Bと裏ライナCが貼り合せされて形成された片面段ボールシートDは、ブリッジ部56で滞留した後、ダブルフェーサ13に導入される。このダブルフェーサ13では、表ライナAがプレヒータ57の加熱ロール102に巻き付けられてからグルーマシン58に到達する。一方、片面段ボールシートDは、プレヒータ57の加熱ロール101に巻き付けられてからグルーマシン58に到達する。グルーマシン58では、片面段ボールシートDにおける段頂部に糊付け装置111によって糊が付けられる。糊を付けられた片面段ボールシートDは、印刷が施された表ライナAと共にダブルフェーサ部59に導入される。
このとき、第2温度センサ306,307は、裏ライナCと表ライナAの温度を計測し、制御装置17は、第2温度センサ306,307の計測結果に基づいて、表ライナAと裏ライナCの水分量が予め設定された水分量となるように各シャワー装置122,123の水噴射量を調整する。
ダブルフェーサ部59では、図6に示すように、片面段ボールシートDと表ライナAとが、中芯Bの段頂部に付着された糊を介して接合された状態になり、ヒーティングセクション59Aにて、加圧ユニット126により熱盤124に押付けられながら移動する。このとき、熱盤124に接する表ライナAは、熱盤124から熱を受けて昇温され、片面段ボールシートDと表ライナAとの間の糊が乾燥固化されて両面段ボールシートEが形成される。その後、両面段ボールシートEは、クーリングセクション59Bを走行する間に冷却される。
このとき、第1水分量センサ302,303は、加熱された両面段ボールシートEの水分量を計測し、第2水分量センサ304,304冷却された両面段ボールシートEの水分量を計測する。制御装置17は、第1水分量センサ302,303及び第2水分量センサ304,305の計測結果に基づいて、表ライナAと裏ライナCとの水分量が予め設定された水分量となるように、各シャワー装置122,123の水噴射量を調整する。
ダブルフェーサ部59から搬出された両面段ボールシートEは、図2に示すように、ロータリシャ60に導入され、ここで、幅方向に全幅切断あるいは部分切断される。なお、ここで、カラーセンサ310は、裏ライナCに印刷面がないことを検出し、カラーセンサ311は、表ライナAに印刷面があることを確認しており、制御装置17は、裏ライナCに印刷面があったり、表ライナAに印刷面がなかったときには、警告を発する。続いて、両面段ボールシートEは、スリッタスコアラ61に導入され、ここで、上罫線ロール133及び下罫線ロール134によって折り曲げ易くするための罫線が搬送方向に沿って加工され、次いで、上スリッタナイフ135及び下スリッタナイフ136によって搬送方向に沿って断裁される。
このとき、反りセンサ308,309は、両面段ボールシートEの反りを検出し、制御装置17は、反りセンサ308,309の計測結果に基づいて各シャワー装置122,123の水噴射量を調整する。
このスリッタスコアラ61を通過した両面段ボールシートEは、上下に分岐してカットオフ装置62に導入される。このカットオフ装置62では、図7に示すように、ナイフシリンダ141A,141B,142A,142Bによって幅方向に切断され、所定長さの両面段ボールシートEが形成される。このとき、印刷不良検出器161,162は、走行する両面段ボールシートEにおける印刷面を確認することで、印刷不良を検出する。そして、印刷不良検出器161,162が印刷不良を検出しないときには、切替ローラ147や切替レバー152を所定位置に位置させることで、印刷不良でない良品の両面段ボールシートEを走行ラインを通してスタッカ20に移送する。一方、印刷不良検出器161,162が印刷不良を検出したときには、切替ローラ147や切替レバー152を移動することで、印刷不良である不良両面段ボールシートEを走行ラインから除去し、不良品除去コンベア20aにより排出する。
即ち、オフセット輪転印刷機11の印刷装置23が色調整作業を行っているときに印刷された表ライナAは不良印刷紙であることから、この印刷不良である表ライナAを用いて製造された両面段ボールシートEは不良品となる。そのため、印刷不良検出器161,162は、この不良両面段ボールシートEを検出すると、切替ローラ147や切替レバー152を移動し、この不良両面段ボールシートEを除去する。
このように実施例1の段ボールシートの製造装置にあっては、表ライナAの表面に印刷を施すオフセット輪転印刷機11及びその第1駆動装置14と、波形加工された中芯Bに印刷が施された裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12及びその第2駆動装置15と、片面段ボールシートDにおける中芯B側に表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13及びその第3駆動装置16と、オフセット輪転印刷機11及びシングルフェーサ12の稼動状態に応じて第1、第2、第3駆動装置14,15,16を制御する制御装置17を設けている。
従って、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13を独立して駆動することができると共に、オフセット輪転印刷機11及びシングルフェーサ12の稼動状態に応じてこれらの稼動速度を制御することから、印刷状況や段ボールシートの組立状況が変動しても、適正な両面段ボールシートEを製造することができ、製品品質を向上させることができると共に、生産性を向上させることができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、ダブルフェーサ13にて、表ライナAと裏ライナCの水分量を計測する水分量センサ302〜305を設けると共に、表ライナAと裏ライナCに水分を噴射するシャワー装置122,123を設け、制御装置17は、水分量センサ302〜305の計測結果に基づいてシャワー装置122,123を制御している。従って、印刷が施された表ライナAと印刷が施されていない裏ライナCは、その水分量に応じて水分が付与されることとなり、オンライン上で印刷済の両面段ボールシートEを適正に製造することができると共に、このときの反りを抑制して製品品質の向上を図ることができる。
この場合、水分量センサ302〜305は、ダブルフェーサ部59で貼合した両面段ボールシートEの水分量を計測している。従って、両面段ボールシートEの製造後に、印刷面のある表1ライナAと印刷面のない裏ライナCの水分量を計測し、その水分量の違いに応じて水分が付与されることとなり、両面段ボールシートEの反りを適正に抑制することができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、シャワー装置122,123は、ダブルフェーサ部59に搬入される前の表ライナA裏ライナCに水分を付与している。従って、両面段ボールシートEが製造される前に、表ライナA裏ライナCの水分量が調整されることとなり、両面段ボールシートEの反りを適正に抑制することができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、ダブルフェーサ部59で製造された両面段ボールシートEの反りを検出する反りセンサ308,309を設け、制御装置17は、反りセンサ308,309の計測結果に基づいてシャワー装置122,123を制御している。従って、両面段ボールシートEの反り状態に応じて水分が付与されることとなり、両面段ボールシートEの反りを適正に抑制することができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、表ライナAのインキを乾燥させる乾燥装置24と、表ライナAを冷却する冷却装置25と、表ライナAの温度を計測する温度センサ301とを設け、制御装置17は、温度センサ301の計測結果に基づいてシャワー装置122,123または冷却装置25を制御している。従って、印刷後の表ライナAの温度に応じて、この表ライナAの水分量または温度が調整されることとなり、片面段ボールシートDと同じ状態にある表ライナAを貼り合せることができ、両面段ボールシートEの反りを適正に抑制することができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、ダブルフェーサ13で製造される両面段ボールシートEにおける印刷不良を除去する印刷不良除去装置19を設けている。従って、オフセット輪転印刷機11の起動時などに発生する表ライナAの印刷不良を、両面段ボールシートEを製造した後に除去することができ、装置全体のレイアウトを大きく変更することなく、印刷不良を除去することができ、低コストで製品品質を向上することができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、両面段ボールシートEにおける印刷不良を検出する印刷不良検出器161,162を設け、制御装置17は、印刷不良検出器161,162が印刷不良を検出したとき、印刷不良除去装置19により印刷不良である両面段ボールシートEを除去している。従って、オフセット輪転印刷機11の起動時などに発生する表ライナAの印刷不良を、両面段ボールシートEを製造した後に自動的に除去することができ、不良除去の自動化を可能とすることができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、制御装置17は、起動時に、オフセット輪転印刷機11の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせるように制御している。具体的には、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11の色調整作業時に、シングルフェーサ12の駆動速度をオフセット輪転印刷機11の駆動速度より高速とし、ブリッジ部56に片面段ボールシートDが滞留するように制御している。従って、色調整作業の終了時に、オフセット輪転印刷機11の駆動速度を高速とすることで、ブリッジ部56に滞留する片面段ボールシートDを用いて迅速に両面段ボールシートEの製造作業を開始することができる。
また、実施例1の段ボールシートの製造装置では、オフセット輪転印刷機11における色調整作業とシングルフェーサ12における張力調整作業の終了後に、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度が同速となるように制御している。従って、適正なタイミングで両面段ボールシートEの製造を開始することができる。
図9は、本発明の実施例2に係る段ボールシートの製造装置を表す制御ブロック図、図10は、実施例2の段ボールシートの製造装置を表す概略構成図、図11は、実施例2の段ボールシートの製造装置における起動時の速度制御を表すタイムチャートである。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の段ボールシートの製造装置としてのコルゲートマシンは、図9に示すように、表ライナAの表面に印刷を施すオフセット輪転印刷機11と、波形加工された中芯Bに裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12と、片面段ボールシートDにおける中芯B側に表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13とを有している。そして、オフセット輪転印刷機11を駆動する第1駆動装置14と、シングルフェーサ12を駆動する第2駆動装置15と、ダブルフェーサ13を駆動する第3駆動装置16とが設けられている。即ち、各駆動装置14,15,16は制御装置17により駆動制御可能であり、この制御装置17には、オペーレータが操作する操作装置18が接続されている。
また、オフセット輪転印刷機11における下流側であって、ダブルフェーサ13の直前位置には、オフセット輪転印刷機11で印刷された表ライナAにおける印刷不良を除去する印刷不良除去装置201が設けられている。
従って、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13の稼動状態に応じて、第1、第2、第3駆動装置14,15,16を独立して制御可能となっている。
実施例2のコルゲートマシンにおいて、図10に示すように、オフセット輪転印刷機11は、上述したように、給紙装置21と、インフィード装置22と、印刷装置23と、乾燥装置(ドライヤ)24と、冷却装置25とから構成され、冷却装置25より下流側に印刷不良除去装置201が設けられている。
この印刷不良除去装置201は、良品側ガイドロール202と不良品側ガイドロール203とが所定間隔をあけて設けられ、その上流側に、オフセット輪転印刷機11の冷却装置25から搬出された印刷済の表ライナAを良品側ガイドロール202または不良品側ガイドロール203に送り出す一対の振り分けロール204,205が設けられて構成されている。そして、不良品側ガイドロール203側には、印刷不良の表ライナAを巻き取る巻取ロール206が設けられている。
また、図9に示すように、印刷不良除去装置201の上流側には、表ライナAにおける印刷不良を検出する印刷不良検出器211が設けられている。この印刷不良検出器211は、走行する表ライナAの下方に配置される、例えば、カメラであって、表ライナAに印刷された画像を撮影することで、印刷不良を検出する。そして、制御装置17は、この印刷不良検出器211の検出結果に基づいて印刷不良除去装置201を作動する。即ち、印刷不良検出器211が印刷不良を検出しないときには、振り分けロール204,205により走行する表ライナAが良品側ガイドロール202に振り分けられ、印刷不良検出器211が印刷不良を検出したときには、振り分けロール204,205により走行する表ライナAが不良品側ガイドロール203に振り分けられ、印刷不良の表ライナAが巻取ロール206に巻き取られる。なお、表ライナAが、振り分けロール204,205により良品側ガイドロール202と不良品側ガイドロール203との間で振り分けられるとき、表ライナAは図示しないカッタによりカットされてから供給先が変更される。
従って、給紙装置21により巻取体から表ライナAが引き出され、インフィード装置22により印刷装置23に供給され、この印刷装置23にて、表ライナAの表面に各印刷ユニット23a,23b,23c,23dにより多色印刷が施され、印刷された表ライナAは、乾燥装置24でインキが乾燥され、冷却装置25で冷却されて搬出される。そして、印刷不良除去装置201により表ライナAの供給先が設定される。
また、実施例2のコルゲートマシンにおいて、図10に示すように、シングルフェーサ12は、中芯Bのミルロールスタンド51及びプレヒータ52と、裏ライナCのミルロールスタンド53及びプレヒータ54と、シングルフェーサ部55と、ブリッジ部56とを有している。また、ダブルフェーサ13は、プレヒータ57と、グルーマシン58と、ダブルフェーサ部59と、ロータリシャ60と、スリッタスコアラ61と、カットオフ62とを有している。そして、カットオフ62に隣接して、印刷不良除去装置19と、スタッカ20が設けられている。
このように構成された実施例2のコルゲートマシンにて、制御装置17は、第1、第2、第3駆動装置14,15,16をそれぞれ駆動制御することで、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13を独立して制御可能としている。この場合、制御装置17は、コルゲートマシンの起動時に、第1、第2駆動装置14,15によりオフセット輪転印刷機11の印刷速度とシングルフェーサ12の製造速度とを異ならせると共に、オフセット輪転印刷機11の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせるように制御する。具体的に、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11の色調整作業時に、第1、第2駆動装置14,15により、シングルフェーサ12の製造開始時間がオフセット輪転印刷機11の印刷開始時間より遅くなるように制御する。また、このとき、制御装置17は、第1、第2駆動装置14,15により、シングルフェーサ12の製造速度をオフセット輪転印刷機11の印刷速度より低速に制御する。
即ち、図11に示すように、時間tにて、オフセット輪転印刷機11を起動し、時間tにて、初期速度Vまで上昇させる。この初期速度Vの状態で、オフセット輪転印刷機11では、印刷装置23の色調整作業が実施される。続いて、時間tにて、シングルフェーサ12を起動し、時間tにて、初期速度Vまで上昇させる。この初期速度Vの状態で、シングルフェーサ12では、張力調整作業が実施される。シングルフェーサ12における張力調整作業が完了すると、時間tにて、シングルフェーサ12の速度を上昇する。時間tにて、準備速度Vになると、片面段ボールシートDの製造作業が開始され、ブリッジ部56にこの片面段ボールシートDが滞留される。
このオフセット輪転印刷機11の印刷装置23が色調整作業を行っているときに印刷された表ライナAは不良印刷紙であり、印刷不良検出器211は、表ライナAが印刷不良であることを検出し、印刷不良除去装置201では、振り分けロール204,205が走行する表ライナAを不良品側ガイドロール203に振り分け、この印刷不良である表ライナAを巻取ロール206に巻き取って除去する。また、ブリッジ部56に、片面段ボールシートDが十分な量だけ滞留されると、時間tにて、シングルフェーサ12の速度を低下し、時間tにて、初期速度Vより低速である待機速度V01まで低下させる。その後、時間tにて、ダブルフェーサ13を起動し、時間t10にて、初期速度Vまで上昇させる。
そして、オフセット輪転印刷機11における印刷装置23の色調整作業が完了すると、時間t11にて、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13の速度を同期して上昇させ、時間t12にて、作業速度Vとする。このとき、印刷不良検出器211は、表ライナAが印刷不良でないことを検出すると、印刷不良除去装置201にて、振り分けロール204,205が走行する表ライナAを良品側ガイドロール202に振り分け、良品である表ライナAをダブルフェーサ13側に供給する。従って、ここで、段ボールシートの製造作業が開始される。
また、実施例2のコルゲートマシンでは、オンライン上で、表ライナAや裏ライナBの水分量、温度を計測(水分量センサ、温度センサ)し、計測した表ライナAと裏ライナCに水分量、温度に応じて水分を付与することで、制御装置17は、両面段ボールシートEの反りを抑制している。
即ち、オフセット輪転印刷機11にて、冷却装置25により冷却された後の表ライナAの温度を計測する第1温度センサ301が設けられている。また、ダブルフェーサ部59の入口には、裏ライナC側に向けて水噴射する第1シャワー装置122と、表ライナA側に向けて水噴射する第2シャワー装置123が配置されている。また、ダブルフェーサ13にて、ダブルフェーサ部59で貼合した両面段ボールシートEの水分量を計測する第1水分量センサ302,303が設けられている。ダブルフェーサ部59で貼合して冷却された両面段ボールシートEの水分量を計測する第2水分量センサ304,304が設けられている。ダブルフェーサ13にて、ダブルフェーサ部59の入口部には、貼り合せられる前で、且つ、各シャワー装置122,123により水噴射された後の裏ライナCと表ライナAの温度を計測する第2温度センサ306,307が設けられている。更に、スリッタスコアラ61の下流側には、搬送方向に所定の幅を持つように切断し、且つ、搬送方向に延在する罫線加工された両面段ボールシートEに対して、その反りを検出する反りセンサ308,309が設けられている。
従って、第1温度センサ301は、印刷後の表ライナAの温度を計測し、制御装置17は、第1温度センサ301の計測結果に基づいて、冷却装置25と各シャワー装置122,123を制御する。また、第1水分量センサ302,303は、ダブルフェーサ部59で貼合した両面段ボールシートEの水分量を計測し、第2水分量センサ304,304は、ダブルフェーサ部59で貼合して冷却された両面段ボールシートEの水分量を計測する。第2温度センサ306,307は、貼り合せられる前の裏ライナCと表ライナAの温度を計測し、反りセンサ308,309は、両面段ボールシートEの反りを検出する。制御装置17は、両面段ボールシートEの水分量、裏ライナCと表ライナAの温度、両面段ボールシートEの反りに基づいて各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。
なお、段ボールシートの製造作業は、上述した実施例1と同様であるため、説明は省略する。
このように実施例2の段ボールシートの製造装置にあっては、表ライナAの表面に印刷を施すオフセット輪転印刷機11及びその第1駆動装置14と、波形加工された中芯Bに印刷が施された裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12及びその第2駆動装置15と、片面段ボールシートDにおける中芯B側に表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13及びその第3駆動装置16と、オフセット輪転印刷機11及びシングルフェーサ12の稼動状態に応じて第1、第2、第3駆動装置14,15,16を制御する制御装置17を設けている。
従って、オフセット輪転印刷機11とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13を独立して駆動することができると共に、オフセット輪転印刷機11及びシングルフェーサ12の稼動状態に応じてこれらの稼動速度を制御することから、印刷状況や段ボールシートの組立状況が変動しても、適正な両面段ボールシートEを製造することができ、製品品質を向上させることができると共に、生産性を向上させることができる。
また、実施例2の段ボールシートの製造装置では、ダブルフェーサ13にて、表ライナAと裏ライナCの水分量を計測する水分量センサ302〜305を設けると共に、表ライナAと裏ライナCに水分を噴射するシャワー装置122,123を設け、制御装置17は、水分量センサ302〜305の計測結果に基づいてシャワー装置122,123を制御している。従って、印刷が施された表ライナAと印刷が施されていない裏ライナCは、その水分量に応じて水分が付与されることとなり、オンライン上で印刷済の両面段ボールシートEを適正に製造することができると共に、このときの反りを抑制して製品品質の向上を図ることができる。
また、実施例2の段ボールシートの製造装置では、制御装置17は、起動時に、オフセット輪転印刷機11の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせると共に、オフセット輪転印刷機11の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせるように制御している。具体的には、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11の色調整作業時に、シングルフェーサ12の駆動速度をオフセット輪転印刷機11の駆動速度より低速となるように制御している。また、シングルフェーサ12の駆動開始時間がオフセット輪転印刷機11の駆動開始時間より遅くなるように制御している。
従って、オフセット輪転印刷機11の色調整作業時に、シングルフェーサ12の駆動速度を低速にすると共に、駆動開始時間を遅らせることで、損紙を表ライナAだけとすることで、中芯Bや裏ライナCにおける損紙を低減し、製造コストを低減することができる。
また、実施例2の段ボールシートの製造装置では、オフセット輪転印刷機11で印刷される表ライナAにおける印刷不良を除去する印刷不良除去装置201を設けている。従って、オフセット輪転印刷機11の起動時などに発生する表ライナAの印刷不良を、両面段ボールシートEを製造する前に除去することができ、中芯Bや裏ライナCの損紙を低減して両面段ボールシートEの不良を低減することができ、製造コストを低減することができる。
また、実施例2の段ボールシートの製造装置では、表ライナAにおける印刷不良を検出する印刷不良検出器211を設け、制御装置17は、印刷不良検出器211が印刷不良を検出したとき、印刷不良除去装置201により印刷不良である表ライナAを除去している。従って、オフセット輪転印刷機11の起動時などに発生する表ライナAの印刷不良を、両面段ボールシートEを製造する前に自動的に除去することができ、不良除去の自動化を可能とすることができる。
なお、この実施例2にて、制御装置17は、オフセット輪転印刷機11の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせると共に、オフセット輪転印刷機11の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせるように制御したが、オフセット輪転印刷機11の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせる制御だけを実行したり、オフセット輪転印刷機11の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせる制御だけを実行してもよい。
図12は、本発明の実施例3に係る段ボールシートの製造装置を表す制御ブロック図、図13は、実施例3の段ボールシートの製造装置を表す概略構成図、図14は、実施例3の段ボールシートの製造装置における起動時の速度制御を表すタイムチャートである。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の段ボールシートの製造装置としてのコルゲートマシンは、図12に示すように、表ライナAの表面に印刷を施す印刷機としてのデジタル印刷機251と、波形加工された中芯Bに裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12と、片面段ボールシートDにおける中芯B側に表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13とを有している。そして、デジタル印刷機251を駆動する第1駆動装置252と、シングルフェーサ12を駆動する第2駆動装置15と、ダブルフェーサ13を駆動する第3駆動装置16とが設けられている。即ち、各駆動装置252,15,16は制御装置17により駆動制御可能であり、この制御装置17には、オペーレータが操作する操作装置18が接続されている。
なお、このデジタル印刷機251とは、オンデマンド印刷機であって、本実施例では、インクジェット方式であり、例えば、電子印刷方式などの印刷機であり、その描画方式を問うものではない。
従って、制御装置17は、デジタル印刷機251とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13の稼動状態に応じて、第1、第2、第3駆動装置252,15,16を独立して制御可能となっている。
実施例3のコルゲートマシンにおいて、図13に示すように、デジタル印刷機251は、給紙装置253と、インクジェットヘッド254を有する印刷機本体255とから構成されている。従って、給紙装置253により巻取体から表ライナAが引き出され、印刷機本体255にてインクジェットヘッド254により多色印刷が施され、印刷された表ライナAが搬出される。
また、実施例3のコルゲートマシンにおいて、シングルフェーサ12は、中芯Bのミルロールスタンド51及びプレヒータ52と、裏ライナCのミルロールスタンド53及びプレヒータ54と、シングルフェーサ部55と、ブリッジ部56とを有している。また、ダブルフェーサ13は、プレヒータ57と、グルーマシン58と、ダブルフェーサ部59と、ロータリシャ60と、スリッタスコアラ61と、カットオフ62とを有している。そして、カットオフ62に隣接して、印刷不良除去装置19と、スタッカ20が設けられている。
このように構成された実施例3のコルゲートマシンにて、制御装置17は、第1、第2、第3駆動装置252,15,16をそれぞれ駆動制御することで、デジタル印刷機251とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13を独立して制御可能としている。この場合、制御装置17は、コルゲートマシンの起動時に、第1、第2駆動装置252,15によりデジタル印刷機251の印刷速度とシングルフェーサ12の製造速度とを異ならせると共に、デジタル印刷機251の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせるように制御する。具体的に、制御装置17は、シングルフェーサ12における張力調整時に、第1、第2駆動装置252,15により、デジタル印刷機251の製造開始時間がシングルフェーサ12の印刷開始時間より遅くなるように制御する。また、このとき、制御装置17は、第1、第2駆動装置252,15により、デジタル印刷機251の製造速度をシングルフェーサ12の印刷速度より低速に制御する。
即ち、図14に示すように、時間tにて、シングルフェーサ12を起動し、時間tにて、初期速度Vまで上昇させる。この初期速度Vの状態で、シングルフェーサ12では、張力調整作業が実施される。続いて、時間tにて、ダブルフェーサ13を起動し、時間tにて、初期速度Vまで上昇させる。更に、時間tにて、デジタル印刷機251を起動し、時間tにて、待機速度V01まで上昇させる。
その後、シングルフェーサ12における張力調整作業が完了すると、時間tにて、デジタル印刷機251とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13の速度を同期して上昇させ、時間tにて、作業速度Vとし、段ボールシートの製造作業が開始される。
また、実施例2のコルゲートマシンでは、オンライン上で、表ライナAや裏ライナBの水分量、温度を計測(水分量センサ、温度センサ)し、計測した表ライナAと裏ライナCに水分量、温度に応じて水分を付与することで、制御装置17は、両面段ボールシートEの反りを抑制している。
即ち、ダブルフェーサ部59の入口には、裏ライナC側に向けて水噴射する第1シャワー装置122と、表ライナA側に向けて水噴射する第2シャワー装置123が配置されている。また、ダブルフェーサ13にて、ダブルフェーサ部59で貼合した両面段ボールシートEの水分量を計測する第1水分量センサ302,303が設けられている。ダブルフェーサ部59で貼合して冷却された両面段ボールシートEの水分量を計測する第2水分量センサ304,304が設けられている。ダブルフェーサ13にて、ダブルフェーサ部59の入口部には、貼り合せられる前で、且つ、各シャワー装置122,123により水噴射された後の裏ライナCと表ライナAの温度を計測する第2温度センサ306,307が設けられている。更に、スリッタスコアラ61の下流側には、搬送方向に所定の幅を持つように切断し、且つ、搬送方向に延在する罫線加工された両面段ボールシートEに対して、その反りを検出する反りセンサ308,309が設けられている。
従って、第1水分量センサ302,303は、ダブルフェーサ部59で貼合した両面段ボールシートEの水分量を計測し、第2水分量センサ304,304は、ダブルフェーサ部59で貼合して冷却された両面段ボールシートEの水分量を計測する。第2温度センサ306,307は、貼り合せられる前の裏ライナCと表ライナAの温度を計測し、反りセンサ308,309は、両面段ボールシートEの反りを検出する。制御装置17は、両面段ボールシートEの水分量、裏ライナCと表ライナAの温度、両面段ボールシートEの反りに基づいて各シャワー装置122,123が噴射する水噴射量を調整する。
なお、段ボールシートの製造作業は、上述した実施例1と同様であるため、説明は省略する。
このように実施例3の段ボールシートの製造装置にあっては、表ライナAの表面に印刷を施すデジタル印刷機251及びその第1駆動装置252と、波形加工された中芯Bに印刷が施された裏ライナCを貼合させて片面段ボールシートDを製造するシングルフェーサ12及びその第2駆動装置15と、片面段ボールシートDにおける中芯B側に表ライナAの裏面を貼合して両面段ボールシートEを製造するダブルフェーサ13及びその第3駆動装置16と、デジタル印刷機251及びシングルフェーサ12の稼動状態に応じて第1、第2、第3駆動装置252,15,16を制御する制御装置17を設けている。
従って、デジタル印刷機251とシングルフェーサ12とダブルフェーサ13を独立して駆動することができると共に、デジタル印刷機251及びシングルフェーサ12の稼動状態に応じてこれらの稼動速度を制御することから、印刷状況や段ボールシートの組立状況が変動しても、適正な両面段ボールシートEを製造することができ、製品品質を向上させることができると共に、生産性を向上させることができる。
また、実施例2の段ボールシートの製造装置では、ダブルフェーサ13にて、表ライナAと裏ライナCの水分量を計測する水分量センサ302〜305を設けると共に、表ライナAと裏ライナCに水分を噴射するシャワー装置122,123を設け、制御装置17は、水分量センサ302〜305の計測結果に基づいてシャワー装置122,123を制御している。従って、印刷が施された表ライナAと印刷が施されていない裏ライナCは、その水分量に応じて水分が付与されることとなり、オンライン上で印刷済の両面段ボールシートEを適正に製造することができると共に、このときの反りを抑制して製品品質の向上を図ることができる。
また、実施例3の段ボールシートの製造装置では、制御装置17は、起動時に、デジタル印刷機251の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせると共に、デジタル印刷機251の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせるように制御している。具体的には、制御装置17は、シングルフェーサ12における張力調整時に、デジタル印刷機251の製造開始時間がシングルフェーサ12の印刷開始時間より遅くなるように制御している。また、デジタル印刷機251の製造速度をシングルフェーサ12の印刷速度より低速に制御している。
従って、シングルフェーサ12の張力調整作業時に、デジタル印刷機251の駆動速度を低速にすると共に、駆動開始時間を遅らせることで、損紙を裏ライナB及び中芯Cだけとすることで、表ライナAにおける損紙を低減し、製造コストを低減することができる。
なお、この実施例3にて、制御装置17は、デジタル印刷機251の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせると共に、デジタル印刷機251の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせるように制御したが、デジタル印刷機251の駆動速度とシングルフェーサ12の駆動速度とを異ならせる制御だけを実行したり、デジタル印刷機251の印刷開始時間とシングルフェーサ12の製造開始時間とを異ならせる制御だけを実行してもよい。
また、上述した各実施例では、オフセット輪転印刷機11またはデジタル印刷機251により表ライナAの表面に印刷を施すようにしたが、裏ライナCの裏面に印刷を施すようにしてもよい。この場合、オフセット輪転印刷機11またはデジタル印刷機251により印刷した裏ライナCを、シングルフェーサ12にて、波状に加工された中芯Bに張り合わせて片面段ボールシートDを形成し、その後、ダブルフェーサ13にて、片面段ボールシートDに印刷がされていない(または、印刷済の)表ライナAを貼り合せて両面段ボールシートEを形成する。
また、上述した各実施例では、コルゲートマシンの起動時に、オフセット輪転印刷機11、デジタル印刷機251、シングルフェーサ12、ダブルフェーサ13における駆動速度、駆動開始時間の異速制御を実行したが、起動時に限らず、オフセット輪転印刷機11の版交換時、胴洗浄時、デジタル印刷機251のインキ噴射詰まり時、その他のトラブル発生時に、異速制御を実行することで、上述した効果を奏することができる。
また、上述した各実施例では、ダブルフェーサ13にて、糊付けされた片面段ボールシートDと表ライナAを加圧ベルト125と熱盤124との間に搬入貼り合わせるとき、表ライナAの表面(印刷面)を熱盤124の上面と摺接するようにしたが、熱盤124を移動可能としたり、熱盤124に代えて誘導加熱を用いることで、ライナAの表面(印刷面)を保護するようにしてもよい。
また、上述した各実施例では、本発明の段ボールシートの製造装置を、3層からなる両面段ボールシートを形成するものとして説明したが、5層からなるダブル両面段ボールシートや7層からなるダブル両面段ボールシートなどを製造するものに適用してもよい。
本発明に係る段ボールシートの製造装置は、印刷機とシングルフェーサとダブルフェーサを作業状況に応じて独立駆動し、第1ライナと第2ライナの水分量に基づいて水分の付与量を調整することで、段ボールの製品品質を向上させると共に生産性を向上させるものであり、いずれの装置にも適用することができる。
本発明の実施例1に係る段ボールシートの製造装置を表す制御ブロック図である。 実施例1の段ボールシートの製造装置を表す概略構成図である。 オフセット輪転印刷機の印刷ユニットを表す概略図である。 シングルフェーサを表す概略図である。 グルーマシンを表す概略図である。 ダブルフェーサを表す概略図である。 スリッタスコアラを表す概略図である。 実施例1の段ボールシートの製造装置における起動時の速度制御を表すタイムチャートである。 本発明の実施例2に係る段ボールシートの製造装置を表す制御ブロック図である。 実施例2の段ボールシートの製造装置を表す概略構成図である。 実施例2の段ボールシートの製造装置における起動時の速度制御を表すタイムチャートである。 本発明の実施例3に係る段ボールシートの製造装置を表す制御ブロック図である。 実施例3の段ボールシートの製造装置を表す概略構成図である。 実施例3の段ボールシートの製造装置における起動時の速度制御を表すタイムチャートである。
符号の説明
11 オフセット輪転印刷機(印刷機)
12 シングルフェーサ
13 ダブルフェーサ
14 第1駆動装置
15 第2駆動装置
16 第3駆動装置
17 制御装置
18 操作装置
19 印刷不良除去装置
20 スタッカ
20a 不良品除去コンベア
21 給紙装置
22 インフィード装置
23 印刷装置
24 乾燥装置
25 冷却装置
51 ミルロールスタンド
52 プレヒータ(予熱装置)
53 ミルロールスタンド
54 プレヒータ(予熱装置)
55 シングルフェーサ部
56 ブリッジ部
57 プレヒータ(予熱装置)
58 グルーマシン
59 ダブルフェーサ部
60 ロータリシャ
61 スリッタスコアラ
62 カットオフ
122,123 シャワー装置(水分付与装置)
161,162 印刷不良検出器
201 印刷不良除去装置
211 印刷不良検出器
251 デジタル印刷機(印刷機)
252 第1駆動装置
301 第1温度センサ
302,303 第1水分量センサ
304,305 第2水分量センサ
306,307 第2温度センサ
308,309 反りセンサ
310,311 カラーセンサ
A 表ライナ(第1ライナ)
B 中芯
C 裏ライナ(第2ライナ)
D 片面段ボールシート
E 両面段ボールシート

Claims (6)

  1. 第1ライナの表面に印刷を施す印刷機と、
    波形加工された中芯に印刷が施された第1ライナと第2ライナのいずれか一方を貼合させて片面段ボールシートを製造するシングルフェーサと、
    前記シングルフェーサで製造される片面段ボールシートにおける中芯側に第1ライナと第2ライナのいずれか他方の裏面を貼合して両面段ボールシートを製造するダブルフェーサと、
    第1ライナと第2ライナの少なくともいずれか一方の水分量を計測する水分量センサと、
    第1ライナと第2ライナの少なくともいずれか一方に水分を付与する水分付与装置と、
    前記水分量センサの計測結果に基づいて前記水分付与装置を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする段ボールシートの製造装置。
  2. 前記水分量センサは、前記ダブルフェーサで貼合した両面段ボールシートの水分量を計測することを特徴とする請求項1に記載の段ボールシートの製造装置。
  3. 前記水分付与装置は、前記ダブルフェーサに搬入される前の第1ライナまたは第2ライナに水分を付与することを特徴とする請求項1または2に記載の段ボールシートの製造装置。
  4. 前記ダブルフェーサで製造された両面段ボールシートの反りを検出する反りセンサを設け、前記制御装置は、前記反りセンサの計測結果に基づいて前記水分付与装置を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の段ボールシートの製造装置。
  5. 前記印刷機は、印刷が施された第1ライナのインキを乾燥させる乾燥装置と、乾燥後に第1ライナを冷却する冷却装置と、冷却後の第1ライナの温度を計測する温度センサとを有し、前記制御装置は、前記温度センサの計測結果に基づいて前記水分付与装置または前記冷却装置を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の段ボールシートの製造装置。
  6. 前記印刷機を駆動する第1駆動装置と、前記シングルフェーサを駆動する第2駆動装置と、前記ダブルフェーサを駆動する第3駆動装置とを設け、前記制御装置は、段ボールシートの製造状態に応じて前記第1、第2、第3駆動装置を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の段ボールシートの製造装置。
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