JP4494804B2 - コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

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本発明は、産業用又は医療用のコンピュータ断層撮影装置に関する。
近年、小型電子部品等を高分解能で検査するための高分解能型の産業用のコンピュータ断層撮影装置(以下CTスキャナ)が開発されてきている。
従来、この種のCTスキャナは、例えば特許文献1で開示しているように、X線管から発生して被検体を透過したX線ビームを2次元のX線検出器で検出して被検体の透過画像を得るように構成されている。断面像を撮影する場合は、被検体を1回転させながら多数の透過画像を得る(スキャンと言う)。この多数の透過画像をデータ処理して被検体の断面像(1枚ないし多数枚)を得る。断面像の再構成は通常、フィルター補正逆投影法(FBP(Filtered Back Projection)法)が用いられている。
また高分解能型のCTスキャナは、X線幾何が自由に設定でき、色々な対象物に対応できる特徴を持つ。被検体をのせて回転させる回転テーブルおよびX線検出器は、X線管(X線焦点F)に近づけたり遠ざけたりされ(x方向)、撮影距離FCD(Focus to rotation Center Distance)と検出距離FDD(Focus to Detector Distance)が連続的に変更でき、被検体に応じて撮影倍率(拡大率)(=FDD/FCD)を変えられる。また、回転テーブルは上下動でき(z方向)、被検体の撮影位置が変えられるようになっている。
多数の透過画像をデータ処理して分解能のよい断面像を得るには、透過画像上で回転中心位置が1画素より細かい単位で正確に知られている必要がある。
従来の高分解能型CTスキャナは、幾何設定を終えて被検体をスキャンする前に、ピン状ファントムに載せ変えてこれを撮影し、回転中心の較正(目盛づけ)を行なっている。較正は、回転中心に対応する検出ch位置を求めデータ処理部に記憶させることで行われる。
特許文献2で公知であるように、回転中心は被検体のスキャンデータ自身から求めることもでき、これを採用した場合、回転中心の較正は省略することができる。この回転中心求出は「360°加算した透過データは回転中心の左右で対称である」ことを利用している。
他方、この高分解能型CTスキャナは、回転テーブルを一定速度で下降又は上昇させながらスキャンすることもできる。これは医療用CTで一般的に行なわれているヘリカルスキャンである。このスキャンで細長い被検体も一度で撮影可能にすることができる。
特開2002−062268号公報 特開2000−298105号公報
特許文献2で開示する高分解能型CTスキャナは、360°加算(平均)した透過データを用いて、被検体のスキャンデータ自身から回転中心を求めることで、ピン状ファントムに載せ変えての回転中心較正を不要にしている。
しかしながら、ヘリカルスキャンにおいてはX線ビームが被検体内の1つのスキャン面に留まらないので、上記回転中心求出法はヘリカルスキャンには全く適用することができない。また、360°に満たない透過データから断面像を得るいわゆるハーフスキャンに対しても上記回転中心求出法は全く適用できない。
本発明の目的は、ヘリカルスキャンやハーフスキャンを実施するシステムにおいても被検体のスキャンデータから回転中心を求めることが可能なCTスキャナを提供することにある。
前記の問題を解決するために請求項1記載の発明は、放射線源と、被検体を透過した放射線ビームを検出する放射線検出器と、該被検体を該放射線ビームに対し相対回転させる回転手段とを有し、1回転に満たない前記回転の間の多数の前記回転の位置でそれぞれ前記放射線検出器で検出した前記被検体の多数の透過データを得るハーフスキャンを実施して前記被検体の断面像を得るコンピュータ断層撮影装置において、
前記ハーフスキャンで得た前記被検体の多数の透過データが作るサイノグラム上で多数点での透過データと、仮想回転中心を設定することで決る前記多数点とそれぞれ逆向き放射線経路をなす多数点での透過データとの相関を前記仮想回転中心を変えながら求め、当該相関の最良値を与える前記仮想回転中心を前記回転手段における回転の中心として求める回転中心求出手段を具備することを特徴とする。
請求項1記載の発明は、以上のような構成とすることにより、ハーフスキャンにおいて、互いに逆向きのX線経路の透過データは略同一であることを利用して回転中心求出が可能となる。
前記の問題を解決するために請求項2記載の発明は、放射線源と、被検体を透過した放射線ビームを検出する放射線検出器と、該被検体を該放射線ビームに対し相対回転させる回転手段と、該被検体を該放射線ビームに対し該回転の軸方向に相対移動させる回転軸方向移動手段とを有し、前記回転と前記回転軸方向移動とを並行して行なう間に前記放射線検出器で検出した前記被検体の多数の透過データを得るヘリカルスキャンを実施して前記被検体の断面像を得るコンピュータ断層撮影装置において、
前記ヘリカルスキャンで得た前記被検体の多数の透過データが作るサイノグラム上で、多数点での透過データと、仮想回転中心を設定することで決るこの多数点とそれぞれ逆向き放射線経路をなす多数点での透過データとの相関を前記仮想回転中心を変えながら求め、当該相関の最良値を与える前記仮想回転中心を前記回転手段における回転の中心として求める回転中心求出手段を具備することを特徴とする。
この構成で、ヘリカルスキャンにおいて、互いに逆向きのX線経路の透過データは略同一であることを利用して回転中心求出が可能となる。
前記の問題を解決するために請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記回転角をφ、前記放射線源からの前記回転の面に沿った放射線経路角をθ、前記仮想回転中心をθcとして、放射線経路(θ,φ)から式、θr=−(θ−θc)+θc、φr=φ−π−2・(θ−θc)、で逆向き放射線経路(θr,φr)を求める逆向き経路求出手段を有することを特徴とする。
以上のような構成とすることにより、ハーフスキャンにおいて、仮想回転中心を設定すると順経路から逆向き経路を計算でき、回転中心を求出できる。
前記の問題を解決するために請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記回転角をφ、前記放射線源からの回転の面に沿った放射線経路角をθ、前記仮想回転中心をθc、前記回転の面からの前記放射線検出器の検出高さをzd、定数をaとして、θ,φから式、zd=−a・(π/2+θ−θc)、でzdを求め、放射線経路(θ,φ,zd)から式、θr=−(θ−θc)+θc、φr=φ−π−2・(θ−θc)、zdr=−zd、で逆向き放射線経路(θr,φr,zdr)を求める逆向き経路求出手段を有することを特徴とする。
この構成で、ヘリカルスキャンにおいて、仮想回転中心を設定すると順経路から逆向き経路を計算でき、回転中心を求出できる。
本発明によれば、CTスキャナにおいて互いに逆向きのX線経路の透過データは略同一であることを利用して回転中心求出することが可能となり、またCTスキャナにおいて仮想回転中心を設定すると順経路から逆向き経路を計算でき、回転中心を求出することが可能となる。
(第1実施形態:請求項2、4に対応)
図1は本発明に係るCTスキャナの第1実施形態の構成図である。
X線管1は、発生するX線の焦点Fが数μmのマイクロフォーカスX線管を用い、X線検出器3は、2次元半導体光センサにシンチレータを接着したX線フラットパネルディテクタ(FPD)を用いている。
X線管1およびX線検出器3は、対向してxシフト機構8より支持されている。被検体4は、回転テーブル5上に載置され、回転・昇降機構6でX線ビーム2内で(断面像の)撮影面14に沿って回転されるとともに撮影面14に直角に昇降(z方向)される。また被検体4は、回転テーブル5とともにyシフト機構7でX線ビーム2を横切って(図のy方向に)移動されるとともに、xシフト機構8によりX線管1とX線検出器3の間を移動され、撮影距離FCDが変更される。
X線検出器3は、xシフト機構8により移動され、検出距離FDDが変更される。13は回転軸、Cは回転中心、Dは検出中心である。
構成要素として、他に、X線検出器3からの透過画像を処理するデータ処理部19と、処理結果等を表示する表示部20と、データ処理部19からの指令で機構部を制御する機構制御部18とX線管1の管電圧、管電流を制御するX線制御部17と高電圧発生器16、X線管1と被検体4とX線検出器3を含む部分を収納するX線の遮蔽箱(図示省略)等がある。
xシフト機構8およびyシフト機構7には図示してないエンコーダが取付けられておりFCD値、FDD値、およびy値が読み取られ、それぞれ機構制御部18を通してデータ処理部19に送られる。
データ処理部19と表示部20は、通常のコンピュータで、CPU、メモリ、ディスク、キーボード、インターフェース、等よりなり、断層撮影のシークエンスやデータから断面像を再構成するソフトウエア等を記憶している。
操作者は、データ処理部19と表示部20を用いて、メニュー選択や条件設定、機構部手動操作、断層撮影の開始、装置のステータス読取、断面像の表示、断面像の解析、などを行なう。
データ処理部19は、ソフトウエアの機能ブロックとして、透過画像からこの画像上の回転中心位置(又は回転軸位置)を求める回転中心求出部21、断層撮影のスキャン制御部22、断面像を作成する再構成部23などを持つ。なお、本実施形態のシステムは、ヘリカルスキャン及びハーフスキャンを実施することが可能なシステムであり、該システムに備わる回転中心求出部21は、ヘリカルスキャン及びハーフスキャンに適用され、被検体のスキャンデータから回転中心を求めるものである。
第1実施形態における作用を説明する。
第1実施形態は、180°+ファン角以上(360°未満)の回転から断面像を得る、いわゆるハーフスキャンの場合の回転中心求出である。ここで、このハーフスキャンの間に被検体の昇降はないものとする。
まず、中心求出の原理から説明する。この回転中心求出の基本原理は「互いに逆向きのX線経路の透過データは略同一である」ことである。図2は撮影面上のX線経路図である。被検体を固定して考えると、X線焦点Fが回転する。1つのX線経路は回転角φと撮影面14に沿ったX線経路の配置角θで記述できる。
(θ,φ)と(θr,φr)が同一経路で逆向きとすると、
θr=−(θ−θc)+θc=2・θc−θ ……(1)
φr=φ−π−2・(θ−θc) ……(2)
の関係がある。ここでθcは回転中心Cの配置角である。透過データP(θ,φ)とP(θr,φr)が略同一であることを利用して回転中心を求める。
次に、中心求出の作用を説明する。図3は撮影面のサイノグラムである。このサイノグラムはスキャンで得られた撮影面14上の透過データの集合P(θ,φ)を表す。データはθ1ないしθ2で、φ=0ないしφlast(2π未満)の範囲で得られているものとする。仮想中心θcを設定すると、順パス相関領域Rと逆パス相関領域Rrが図のように決まる。ここで、θcの値により式、
θ00=2・(θc−θ1)と2・(θ2−θc)の小さい方 ……(3)
α=φlast−(π+θ00) ……(4)
でθ00,αを決める。領域Rの点A,B,G,Hと領域Rrの点A’,B’,G’,H’はそれぞれ互いに逆パスである。
図4はハーフスキャン回転中心求出フローである。
S1で、θcを設定する。
S2で、相関値をリセットし、
S3で、θ,φを領域R内で変え、
S4で、逆パスを計算し、
S5で、順パス、逆パスのデータの差を相関値に積算し、
S6で、θ,φをくりかえし、
S7で、規格化した相関値を求める。
S8で、θcを変えて相関値の小さなθcを回転中心とする。
ここで、フローチャートは基本的な計算のみを記載してある。
本発明の第1実施形態によれば、ハーフスキャンの場合でも、θ,φをくりかえしつつ順パス、逆パスのデータの差を相関値に積算し、規格化した相関値を求め、θcを変えて相関値の小さなθcを回転中心とすることで、被検体の透過データ自身から回転中心を求めることが可能となる。よって、ハーフスキャンの場合でも幾何設定を終えて被検体をスキャンする前に、ピン状ファントムに載せ換えて回転中心較正を行なう必要がなくなる。
第1実施形態における回転中心求出はハーフスキャンだけでなく回転範囲φlastが2π(すなわち通常スキャン)又はそれを超える場合にも適応できることは容易に理解できる(請求項1、4対応)。φlastが2πのとき領域RとRrが繋がり、2πより大きいとRとRrは重なるが問題なく中心求出できる。
また、第1実施形態の回転中心求出は、撮影面14上のデータのみを用いて1枚の断面像を作る通常の再構成において適用できるだけでなく、それ以外のデータも用いて多数の断面像を作るコーンビーム再構成おいても適用できる。
さらに、第1実施形態において、X線検出器は2次元検出器でなく、撮影面14に沿って検出する1次元検出器であっても回転中心を求出できる。
(第2実施形態:請求項3、4、5に対応)
第2実施形態は、図1の第1実施形態と同じハードウェアであり、第1実施形態がハーフスキャン動作における回転中心求出であったのに対し、第2実施形態はヘリカルスキャン動作における回転中心求出であり、データ処理部19における回転中心求出部21の動作が異なる。
第2実施形態における作用を説明する。第2実施形態は回転と並行して被検体の昇降を行なう、いわゆるヘリカルスキャン(螺旋スキャン)の場合の回転中心求出である。
まず、中心求出の原理から説明する。この回転中心求出の基本原理は「互いに逆向きのX線経路の透過データは略同一である」ことである。図5はヘリカルスキャンX線経路図(鳥瞰図)である。被検体を固定して考えると、X線焦点Fは螺旋状の焦点軌跡40の上を移動する。ここで、図のように2つの焦点位置FA ,FA’をとってこれを結ぶX線経路A,A’を作ると、これは明らかに同一経路で逆パスである。この図を軸方向AAから眺める。図6はヘリカルスキャンX線経路図(AA視)である。経路は回転角φと撮影面14に沿ったX線経路の配置角θで記述できる。パスAを(θ,φ)、逆パスA’を(θr,φr )とすると、(θ,φ)と(θr,φr)には、
θr=−(θ−θc)+θc=2・θc−θ …… (1)
φr=φ−π−2・(θ−θc) ……(2)
の関係がある。ここでθcは回転軸13の配置角である。
次に、経路をBBおよびCCから眺める。図7はヘリカルスキャンX線経路図(BB視、CC視)である。撮影面14は回転軸13と直交する(ように設定されている)ので撮影面14に対するパスAとパスA’の傾きは同じである。これより、X線検出器によるz方向検出チャンネル位置zd(撮影面14基準)はパスA,A’でそれぞれ、
zd=−a・(φ−φr)/2=−a・(π/2+θ−θc) ……(5)
zdr=−zd=a・(π/2+θ−θc) …… (6)
となることが求められる。ここで、aは定数で式、
a=ヘリカルピッチ×拡大率/2π ……(7)
で得られる。順パスのθとφを与えると、式(1)(2)(5)(6)でθr,φr,zd,zdrが計算でき、(任意のθ,φについて)順パスと逆パスが求まる。透過データP(θ,φ,zd)とP(θr,φr,zdr)が略同一であることを利用して回転中心を求める。
次に、中心求出の作用を説明する。図8は3次元サイノグラムである。このサイノグラムはスキャンで得られた透過データの集合P(θ,φ,zd)を表す。データはθ1ないしθ2で、φ=φ1ないしφ2の範囲を用いるものとする。仮想中心θcを設定すると、順パス相関領域Rと逆パス相関領域Rrが図のように決まる。ここで、θcの値により式、
θ00=2・(θc−θ1)と2・(θ2−θc)の小さい方 ……(8)
α=φ2−φ1−(π+θ00) ……(9)
でθ00,αを決める。領域R,Rrはそれぞれ式(5)、(6)で規定される順パス面、逆パス面上の領域である。領域Rの点A,B,G,Hと領域Rrの点A’,B’,G’,H’はそれぞれ互いに逆パスである。
図9はヘリカルスキャン回転中心求出フローである。
T1で、θcを設定する。
T2で、相関値をリセットし、
T3で、θ,φを領域R内で変え、
T4で、順パス、逆パスを計算し、
T5で、順パス、逆パスのデータの差を相関値に積算し、
T6で、θ,φをくりかえし、
T7で、規格化した相関値を求める。
T8で、θcを変えて相関値の小さなθcを回転中心とする。
ここで、フローチャートは基本的な計算のみを記載してある。
本発明の第2実施形態によれば、ヘリカルスキャンの場合でも、θ,φをくりかえしつつ順パス、逆パスのデータの差を相関値に積算し、規格化した相関値を求め、θcを変えて相関値の小さなθcを回転中心とすることで、被検体の透過データ自身から回転中心を求めることが可能となる。よって、ヘリカルスキャンの場合でも幾何設定を終えて被検体をスキャンする前に、ピン状ファントムに載せ換えて回転中心較正を行なう必要がなくなる。
第2実施形態で、φ1,φ2は自由に設定できるが、使用範囲(φ2−φ1)は少なくとも約π以上は必要である。使用範囲が約2πより大きいと領域RとRrは重なるようになるが問題なく中心求出できる。
第2実施形態における回転中心求出は、約0.5回転離れた逆パス同士の相関を取っている。ここで、これをπ相関と称することにする。ヘリカルピッチが小さい場合、この他に、約1.5回転、又は約2.5回転、等々、の相関取りが可能である。これを3π相関、5π相関、…(nπ相関)、と称することにする。例えば、3π相関の場合、式(1)(2)(5)(6)の代わりに式、
θr=−(θ−θc)+θc=2・θc−θ ……(1’)
φr=φ−3π−2・(θ−θc) ……(2’)
zd=−a・(φ−φr)/2=−a・(3π/2+θ−θc) ……(5’)
zdr=−zd=a・(3π/2+θ−θc) ……(6’)
を用いれば相関取りができる。nπ相関(nは奇数)の場合も容易に類推できる。図10はヘリカルスキャン約1.5回転からの回転中心求出例である。ここでは、π相関と3π相関を組み合わせて回転中心求出を行なっている。
第1実施形態又は第2実施形態およびそれらの変形はそのままオフセットスキャンに対しても適用できる。オフセットスキャンは回転中心を(y移動で)ずらして設定するもので、被検体の片側をはみだしてスキャンし大きな被検体も撮影可能にしたものである(特開2002−62268)。ハーフのオフセット、通常のオフセット、ヘリカルのオフセット、いずれの場合も単にθc探索域をオフセットされた側にずらすだけで他はなにも変更なく中心求出できる。
第1実施形態又は第2実施形態において、順パスと逆パスの関係は逆に考えてもよい。すなわち、相関のループをθr,φrで行い、逆パスから順パス(θ,φ)を求めて相関をとっても良い。また、スキャン中の回転、昇降の向きやφ,θ,zdの+方向の取り方を逆にしてもよい(式、図に若干の変更)ことは当業者に容易に理解できる。
第1実施形態又は第2実施形態における相関領域Rは一例であり、他にも色々なとり方が可能である。図の領域Rの一部とすることも、領域R(θ,φループ)と領域Rr(θr,φrループ)をあわせた領域又はその一部とすることもできる。また、計算速度を上げるため、φループ等を飛び飛びの計算にしたりすることもできる。
フローチャートは基本的な計算のみを記載している。例えば、P(θr,φr,zdr)を求めるのに実際は、経路点がデータ収集点と一致しないので補間計算が必要だが省略している。さらに、この補間計算に、余弦の補間関数(特開2000−298105、図3)を用いると精度が良くなるが省略している。
また、例えば、相関値の積算|P(θ,φ,zd)−P(θr,φr,zdr)|に対しθ値がθcから離れるほど小さくなるウエイトを掛けると精度が良くなるが、省略している。また、色々な変更が可能で、例えば、相関値は絶対値の積算でなく2乗値の積算としてもよい。
機構は相対的に同じ動きをすればよく、例えば被検体を回転させずに、X線管1とX線検出器3を一体で被検体の周りを回転させるようにしてもよく、また、被検体を昇降させる代わりに、X線管1とX線検出器3を一体で昇降させるようにしてもよい。
回転中心求出において、FDDやFCDやy位置、が可変であることは直接なにも関係なく、可変でない場合でも有効に回転中心を求めることができる。
X線検出器はフラットパネルディテクタに限られることはなく回転中心求出できる。
X線の代わりに、他の透過性放射線、例えばγ線等、を用いる場合であっても、回転中心を求出できる。
機構を予め較正しておき、FDD,FCD,y位置からθcを予測し、この予測を基に中心求出を行なうようにしてもよい。これにより、中心探索域を狭められるので計算時間を短縮できる。
本発明によるCTスキャナはその用途(産業用、医療用)にかかわりなく回転中心を求出できる。
なお、本願発明は、上記各実施形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合、組み合わされた効果が得られる。さらに、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明に係るコンピュータ断層撮影装置の第1、第2実施形態の構成図。 第1実施形態における撮影面上のX線経路図。 同実施形態における撮影面のサイノグラムを示す図。 同実施形態におけるハーフスキャン回転中心求出のフローを示す図。 第2実施形態におけるヘリカルスキャンX線の経路を示す鳥瞰図。 図5におけるAA矢視のヘリカルスキャンX線経路図。 図6におけるBB矢視及びCC矢視のヘリカルスキャンX線経路図。 同実施形態における3次元サイノグラムを示す図。 同実施形態におけるヘリカルスキャン回転中心求出フローを示す図。 同実施形態におけるヘリカルスキャン約1.5回転からの回転中心求出例を示す図。
符号の説明
1…X線管、2…X線ビーム、3…X線検出器、4…被検体、5…回転テーブル、6…回転・昇降機構、7…yシフト機構、8…xシフト機構、9…支持フレーム、10…支持フレーム、13…回転軸、14…撮影面、16…高電圧発生器、17…X線制御部、18…機構制御部、19…データ処理部、20…表示部、21…回転中心救出部、22…スキャン制御部、23…再構成部、30…センターライン、F…X線焦点、C…回転中心、D…検出中心。

Claims (4)

  1. 放射線源と、被検体を透過した放射線ビームを検出する放射線検出器と、該被検体を該放射線ビームに対し相対回転させる回転手段とを有し、1回転に満たない前記回転の間の多数の前記回転の位置でそれぞれ前記放射線検出器で検出した前記被検体の多数の透過データを得るハーフスキャンを実施して前記被検体の断面像を得るコンピュータ断層撮影装置において、
    前記ハーフスキャンで得た前記被検体の多数の透過データが作るサイノグラム上で多数点での透過データと、仮想回転中心を設定することで決る前記多数点とそれぞれ逆向き放射線経路をなす多数点での透過データとの相関を前記仮想回転中心を変えながら求め、当該相関の最良値を与える前記仮想回転中心を前記回転手段における回転の中心として求める回転中心求出手段を具備することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  2. 放射線源と、被検体を透過した放射線ビームを検出する放射線検出器と、該被検体を該放射線ビームに対し相対回転させる回転手段と、該被検体を該放射線ビームに対し該回転の軸方向に相対移動させる回転軸方向移動手段とを有し、前記回転と前記回転軸方向移動とを並行して行なう間に前記放射線検出器で検出した前記被検体の多数の透過データを得るヘリカルスキャンを実施して前記被検体の断面像を得るコンピュータ断層撮影装置において、
    前記ヘリカルスキャンで得た前記被検体の多数の透過データが作るサイノグラム上で、多数点での透過データと、仮想回転中心を設定することで決るこの多数点とそれぞれ逆向き放射線経路をなす多数点での透過データとの相関を前記仮想回転中心を変えながら求め、当該相関の最良値を与える前記仮想回転中心を前記回転手段における回転の中心として求める回転中心求出手段を具備することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  3. 請求項1記載のコンピュータ断層撮影装置において、
    前記回転角をφ、前記放射線源からの前記回転の面に沿った放射線経路角をθ、前記仮想回転中心をθcとして、放射線経路(θ,φ)から式、
    θr=−(θ−θc)+θc
    φr=φ−π−2・(θ−θc)
    で逆向き放射線経路(θr,φr)を求める逆向き経路求出手段を具備することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  4. 請求項2記載のコンピュータ断層撮影装置において、
    前記回転角をφ、前記放射線源からの回転の面に沿った放射線経路角をθ、前記仮想回転中心をθc、前記回転の面からの前記放射線検出器の検出高さをzd、定数をaとして、θ,φから式、
    zd=−a・(π/2+θ−θc)
    でzdを求め、放射線経路(θ,φ,zd)から式、
    θr=−(θ−θc)+θc
    φr=φ−π−2・(θ−θc)
    zdr=−zd
    で逆向き放射線経路(θr,φr,zdr)を求める逆向き経路求出手段を具備することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
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