JP4493433B2 - インバータ制御装置 - Google Patents

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本発明は、直流を三相交流に変換するPWM(パルス幅変調)型のインバータの動作を制御するインバータ制御装置に関する。
直流を三相交流に変換するPWM(パルス幅変調)型のインバータは、例えば、複数のスイッチング素子を三相ブリッジ接続した構成を有しており、三相交流モータの電源、周波数変換装置として使用される。このPWM(パルス幅変調)型のインバータにおいては、各スイッチング素子に対する導通(オン)時間及び導通(オン)タイミングを制御することによって、インバータから出力される三相交流の波形及び周波数を一定範囲内において任意に設定可能である。
このようなPWM(パルス幅変調)型のインバータの動作を制御するインバータ制御装置は、例えば、図5に示すように構成されている(特許文献1参照)。
基準電圧発生部1は、図6のタイムチャートに示すように、互いに位相が120°異なる正弦波形を有する3つの三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を発生して、それぞれ次の比較部2a、2b、2cへ送出する。搬送波発生部3は、図6のタイムチャートに示すように、周波数が各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の周波数より格段に高く、かつ振幅ACが各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の振幅AVにほぼ等しい三角波搬送波信号VCを発生して、各比較部2a、2b、2cへ送出する。
各比較部2a、2b、2cは、それぞれ、自己に入力された三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の信号レベルXVと三角波搬送波信号VCの信号レベルXCとの大小を比較し、比較結果をそれぞれ複数のパルス波形からなる各ゲート制御信号GU3、GV3、GW3としてインバータ4に印加する。各ゲート制御信号GU3、GV3、GW3を構成する各パルス波形のパルス幅Wは、結果的に対応する三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の信号レベルに対応している。
インバータ4の3つ(3相)のスイッチング素子は、各ゲート制御信号GU3、GV3、GW3でオン/オフ制御される。その結果、インバータ4は直流電源5から入力された直流電圧を、三相交流電圧U、V、Wに変換して三相交流モータ6へ供給する。
図5に示す三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を用いてPWM(パルス幅変調)型のインバータ4を制御する制御手法を一般に「三相PWM制御」と称する。
一方、インバータ4の負荷が、三相交流モータ6のように、各相電圧U、V、Wの波形が重要でなくて、相間電圧波形が重要な場合は、インバータ4の3つ(3相)のスイッチング素子のうち、1つ(1相)のスイッチング素子を交代で休止させ、常時、2つの(2相)のスイッチング素子でPWM制御を行う「二相PWM制御」が実用化されている(特許文献1参照)。
図7は二相PWM制御手法が採用されたインバータ制御装置の概略構成図である。このインバータ制御装置においては、基準電圧発生部1と各比較器2a、2b、2cとの間に3つの二相制御変換部7a、7b、7cが介挿されている。
各二相制御変換部7a、7b、7cは、基準電圧発生部1で発生された各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を、インバータ4を二相PWM制御するゲート制御信号GU2、GV2、GW2を比較部2a、2b、2cで生成するための各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2にそれぞれ変換する。搬送波発生部3は、図8のタイムチャートに示すように、周波数が各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の周波数より格段に高く、かつ振幅ACが各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の振幅ABより若干小さい三角波搬送波信号VCを発生して、各比較部2a、2b、2cへ送出する。
各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3と各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2との関係を、図8に示す三相基準電圧信号VU3の波形と二相基準電圧信号VU2の波形と三角波搬送波信号VCの波形とを用いて説明する。
二相基準電圧信号VU2の信号レベルDは、三相基準電圧信号VU3における360°(2π)、1周期内における60°〜120°の間は振幅ABに対応する最大値(Dmax)一定値を維持し、240°〜300°の間は振幅ABに対応する最小値(Dmin)一定値を維持する。二相基準電圧信号VU2の60°〜120°の最大値(Dmax)期間、及び240°〜300°の最小値(Dmin)期間以外の各期間は、三相基準電圧信号VU3における信号レベルに応じて、三角波搬送波信号VCの振幅AC範囲内において信号レベルDが変化する。
比較部2aは、自己に入力された二相基準電圧信号VU2の信号レベルDと三角波搬送波信号VCの信号レベルXCとの大小を比較し、比較結果をそれぞれ複数のパルス波形からなるゲート制御信号GU2としてインバータ4に印加する。
図8に示すように、二相基準電圧信号VU2の60°〜120°の最大値(Dmax)期間の信号レベルは三角波搬送波信号VCの信号レベルXC(=振幅AC)を超えているので、その期間のゲート制御信号GU2はHレベル(オンレベル)を維持する。また、二相基準電圧信号VU2の240°〜300°の最小値(Dmin)期間の信号レベルは三角波搬送波信号VCの信号レベル−XC(=振幅AC)を下回るので、その期間のゲート制御信号GU2はLレベル(オフレベル)を維持する。その他の期間は、ゲート制御信号GU2を構成する各パルス波形のパルス幅Wは、ほぼ対応する二相基準電圧信号VU2の信号レベルに対応して変化する。
このように、各比較部2a、2b、2cは、それぞれ、自己に入力された二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDと三角波搬送波信号VCの信号レベルXCとの大小を比較し、比較結果をそれぞれ複数のパルス波形からなる図9に示す各ゲート制御信号GU2、GV2、GW2としてインバータ4に印加する。各ゲート制御信号GU2、GV2、GW2は、120°おきに、60°分だけHレベル(オンレベル)又はLレベル(オフレベル)期間が交互に現れる。
インバータ4の3つ(3相)のスイッチング素子は、各ゲート制御信号GU2、GV2、GW2でオン/オフ制御される。その結果、インバータ4は直流電源5から入力された直流電圧を、三相交流電圧U、V、Wに変換して三相交流モータ6へ供給する。この場合、インバータ4の3つ(3相)のスイッチング素子のうちの1つ(1相)のスイッチング素子がスイッチング動作を休んでいることになる。したがって、インバータ4の各スイッチング素子におけるスイッチング回数を低減でき、スイッチング損失の低減化と各スイッチング素子の長寿命化を図ることができる。
特開平9―149660号公報
しかしながら図7に示す二相PWM制御手法が採用されたインバータ制御装置においてもまだ解消すべき次のような課題があった。
すなわち、図10の拡大図で示すように、二相基準電圧信号VU2が三角波搬送波信号VCにおける三角波形の頂点近傍位置で上方から下方へ交差すると、ごく短時間のうちに、二相基準電圧信号VU2が下方から上方へ交差する。その結果、二相基準電圧信号VU2と三角波搬送波信号VCとの比較結果であるゲート制御信号GU2を構成するパルス波形のパルス幅Taは非常に狭くなる。
ゲート制御信号GU2を構成するパルス波形のパルス幅Taは、インバータ4の例えばIGBT等で形成された各スイッチング素子のオン時間、又はオフ時間に相当する。IGBT等で形成された各スイッチング素子は、ゲート端子にオン信号が入力した時刻からスイッチング素子の応答特性で定まる一定の応答時間経過後に、実際に導通状態に移行する。
したがって、この一定の応答時間が経過する前に、オン信号を解除(立ち下げる)と、該当スイッチング素子は非導通状態から全く導通状態へ移行することはない。すなわち、ゲート制御信号GU2を構成するパルス波形のパルス幅Taが一定以上狭くなると、スイッチング素子はオンされない。
同様に、二相基準電圧信号VU2が三角波搬送波信号VCにおける三角波形の最下点近傍位置で下方から上方へ交差すると、ごく短時間のうちに、二相基準電圧信号VU2が上方から下方へ交差する。その結果、二相基準電圧信号VU2と三角波搬送波信号VCとの比較結果であるゲート制御信号GU2を構成するパルス波形のパルス幅Taは非常に狭くなる。
このように、ゲート制御信号GU2を構成するパルス波形のパルス幅Taが一定以上狭くなると、スイッチング素子はオフされない。
このように、スイッチング素子が正常にオン、オフ動作しないパルス幅Ta(=TOT)が発生する二相基準電圧信号VU2の信号レベルDの領域である不感帯領域が発生する問題が発生する。したがって、二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の各信号レベルDが前述した不感帯領域に含まれる状態においては、インバータ4は無制御状態になる。
例えば、図8の二相基準電圧信号VU2においては、各波形の頂点部分8a、及び各波形の最下点部分8bが不感帯領域に含まれる。この各波形の頂点部分8a、及び各波形の最下点部分8bは、三相基準電圧信号VU3の波形における0レベルラインを横切る0、π、2πの位相を含む位置に相当する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、自動的に不感帯領域が外され、インバータが無制御状態になることが未然に防止され、インバータの各スイッチング素子におけるスイッチング回数を低減でき、スイッチング損失の低減化と各スイッチング素子の長寿命化を図るという、インバータに対する二相PWM制御の長所を十分生かした状態で、インバータに対する制御精度を大幅に向上できるインバータ制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解消するために、本発明のインバータ制御装置においては、直流を三相交流に変換するPWM型のインバータを三相PWM制御するゲート制御信号を生成するための、互いに位相が120°異なる3つの三相基準電圧信号を発生する基準電圧発生部と、この基準電圧発生部で発生された各三相基準電圧信号を、インバータを二相PWM制御するゲート制御信号を生成するための二相基準電圧信号にそれぞれ変換する3つの二相制御変換部と、周波数が各三相基準電圧信号及び各二相基準電圧信号の周波数より格段に高く、かつ各基準電圧信号の振幅値に近似した振幅値を有する三角波搬送波信号を発生する搬送波発生部と、各二相基準電圧信号の信号レベルが、三角波搬送波信号の振幅値の近傍に予め定められた不感帯領域に含まれるか否を判定する不感帯判定部と、各二相基準電圧信号の信号レベルが不感帯領域に含まれていない期間において各二相基準電圧信号を選択し、各二相基準電圧信号の信号レベルが不感帯領域に含まれている期間において各三相基準電圧信号を選択する基準電圧信号選択部と、基準電圧信号選択部で選択された各二相基準電圧信号又は各三相基準電圧信号の信号レベルと三角波搬送波信号の信号レベルとの大小を比較し、比較結果を各ゲート制御信号としてインバータに印加する比較部とを備えている。
このように構成されたインバータ制御装置においては、各二相基準電圧信号の信号レベルが三角波搬送波信号の振幅値の近傍に予め定められた不感帯領域に入ると、比較部には、二相基準電圧信号に代えて、正弦波形を有した三相基準電圧信号が入力される。各二相基準電圧信号が不感帯領域に入る範囲に相当する三相基準電圧信号の位相範囲の信号レベルは前述したように非常に小さいので、不感帯領域の問題は生じない。
このように、各二相基準電圧信号の信号レベルが不感帯領域に含まれていない期間においては、インバータは各二相基準電圧信号を用いた「二相PWM制御」され、各二相基準電圧信号の信号レベルが不感帯領域に含まれる期間においては、インバータは三相基準電圧信号を用いた「三相PWM制御」される。
また、別の発明は、上述した発明のインバータ制御装置において、不感帯判定部は、不感帯領域が信号レベルに対してヒステリシス特性を有している条件で、信号レベルが不感帯領域に含まれるか否の判定を行う。
このように不感帯領域にヒステリシス特性を持たせているので、「二相PWM制御」と「三相PWM制御」との切換時におけるハンチング発生が未然に防止できる。
本発明のインバータ制御装置においては、各二相基準電圧信号の信号レベルが不感帯領域に含まれていない期間においては、インバータは各二相基準電圧信号を用いた「二相PWM制御」され、各二相基準電圧信号の信号レベルが不感帯領域に含まれる期間においては、インバータは三相基準電圧信号を用いた「三相PWM制御」される。
したがって、自動的に不感帯領域が外され、インバータが無制御状態になることが未然に防止され、インバータの各スイッチング素子におけるスイッチング回数を低減でき、スイッチング損失の低減化と各スイッチング素子の長寿命化を図るという、インバータに対する二相PWM制御の長所を十分生かした状態で、インバータに対する制御精度を大幅に向上できる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わるインバータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。図5、図7に示す従来のインバータ制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明を省略する。
基準電圧発生部1は、互いに位相が120°異なる正弦波形を有する3つの三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を発生して、それぞれ次の二相制御変換部7a、7b、7cへ送出する。各二相制御変換部7a、7b、7cは、基準電圧発生部1で発生された各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を、インバータ4に対して二相PWM制御するゲート制御信号GU2、GV2、GW2を比較部2a、2b、2cで生成するための各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2にそれぞれ変換する。
各二相制御変換部7a、7b、7cは変換した各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2を各不感帯判定部9a、9b、9cへ送出する。搬送波発生部3は、周波数が各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の周波数より格段に高く、かつ振幅ACが各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の振幅ABより若干小さい三角波搬送波信号VCを発生して、各比較部2a、2b、2cへ送出する。
なお、各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の波形と三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3の波形と三角波搬送波信号VCの波形との関係は図8に示した通りである。
各不感帯判定部9a、9b、9cは、図3に示すように、各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDが、三角波搬送波信号VCの振幅値ACの近傍に予め定められた不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれるか否を判定し、不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれる場合はH(ハイ)レベルの三相制御信号を次のORゲート10へ出力する。また、各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDが不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれない場合はL(ロー)レベルの二相制御信号を次のORゲート10へ出力する。
なお、不感帯領域(VH、VL、〜VA)におけるVH、VLは、図3に示すように、不感帯領域の判定に用いるヒステリシス特性の値である。不感帯領域(VH、VL、〜VA)におけるVAは、図3に示すように、三角波搬送波信号VCの振幅値ACの振幅ACに対応するレベル値である。
そして、各不感帯判定部9a、9b、9cは図2の流れ図に従って各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDが不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれるか否を判定する。
微少時間経過すると、二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDを読取る(ステップS1)。信号レベルDの絶対値|D|がVA以上の場合は(S2)、二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2は、Hレベル(オンレベル)一定期間又はLレベル(オフレベル)一定期間であるので、L(ロー)レベルの二相制御信号を次のORゲート10へ出力する(S3)。
信号レベルDの絶対値|D|がVH以上の場合は(S4)、信号レベルDは不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれるので、H(ハイ)レベルの三相制御信号を次のORゲート10へ出力する(S5)。信号レベルDの絶対値|D|がVL以下の場合は(S6)、信号レベルDは不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれていないので、L(ロー)レベルの二相制御信号を次のORゲート10へ出力する(S7)。
信号レベルDの絶対値|D|がVLとVHとの間にある場合は、ORゲート10へ前回と同じ相制御信号を出力する(S8)。そして、S1へ戻り、次の二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDを読取る。
各二相制御変換部7a、7b、7cは変換した各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2を各不感帯判定部9a、9b、9cへ送出するとともに、基準電圧信号選択部としての各選択スイッチ11a、11b、11cの一方の端子aへ印加する。また、基準電圧発生部1は、各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を二相制御変換部7a、7b、7cへ送出するとともに、各選択スイッチ11a、11b、11cの他方の端子bへ印加する。
ORゲート10は各不感帯判定部9a、9b、9cから出力された複数のH(ハイ)レベルの三相制御信号又はL(ロー)レベルの二相制御信号の論理和を算出して、論理和算出結果である1つのH(ハイ)レベルの三相制御信号又はL(ロー)レベルの二相制御信号を各選択スイッチ11a、11b、11cへ共通に印加する。
具体的には、ORゲート10は、全部の二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDが不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれていない通常状態においては、各選択スイッチ11a、11b、11cへL(ロー)レベルの二相制御信号を送出して、各選択スイッチ11a、11b、11cの接点を一方の端子a側へ切換える。この状態においては、各二相制御変換部7a、7b、7cで変換された各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2は各選択スイッチ11a、11b、11cを経由して、各比較部2a、2b、2cへ入力される。
一方、いずれか1の二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDでも不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれると、各選択スイッチ11a、11b、11cへH(ハイー)レベルの三相制御信号を送出して、各選択スイッチ11a、11b、11cの接点を他方の端子b側へ切換える。この状態においては、基準電圧発生部1から出力された各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3は各選択スイッチ11a、11b、11cを経由して、各比較部2a、2b、2cへ入力される。
各比較部2a、2b、2cは、各選択スイッチ11a、11b、11cで選択された各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2又は各三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3からなる基準電圧信号VU、VV、VWの信号レベルDと三角波搬送波信号VCの信号レベルXCとの大小を比較し、比較結果を各ゲート制御信号GU、GV、GWとしてインバータ4に印加する。
インバータ4の3つ(3相)のスイッチング素子は、各ゲート制御信号GU、GV、GWでオン/オフ制御される。その結果、インバータ4は直流電源5から入力された直流電圧を、三相交流電圧U、V、Wに変換して三相交流モータ6へ供給する。
このように、各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDが不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれていない期間においては、インバータ4は各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2を用いた「二相PWM制御」され、各二相基準電圧信号VU2、VV2、VW2の信号レベルDが不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれる期間においては、インバータ4は三相基準電圧信号VU3、VV3、VW3を用いた「三相PWM制御」される。
このように構成されたインバータ制御装置の具体的動作を図4のタイムチャートを用いて説明する。
三相基準電圧信号VU3の波形と二相基準電圧信号VU2の波形との関係は図8に示した通りである。不感帯判定部9aにおいて、二相基準電圧信号VU2の信号レベルDが不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれると判定される二相基準電圧信号VU2の波形上(時間軸上)の区間TOTは、前述したように、三相基準電圧信号VU3の波形における0レベルラインを横切る0、π、2πの位相を含む位置に相当する。
したがって、選択スイッチ11aが、三相基準電圧信号VU3を選択する期間は、三相基準電圧信号VU3の波形における0レベルラインを横切る0、π、2πの位相を含む区間TOTのみである。よって、図4に示すように、選択スイッチ11aから比較部2aへ印加される基準電圧信号VUは、二相基準電圧信号VU2における不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれると判定される各区間TOTを三相基準電圧信号VU3に置換えたものである。
その結果、この時間軸方向に二相基準電圧信号VU2と三相基準電圧信号VU3とを合成した基準電圧信号VUの信号レベルDは、不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれることはない。
したがって、比較部2aから出力されるゲート制御信号GUを構成するパルス波形のパルス幅Taが一定以上狭くなることはないので、インバータ4のスイッチング素子が正常にオン、オフ動作し、インバータ4が無制御状態になることはない。したがって、インバータ4に対する制御精度を大幅に向上できる。
さらに、比較部2aから出力されるゲート制御信号GUには、図4に示すように、120°おきに、60°分だけHレベル(オンレベル)又はLレベル(オフレベル)期間が現れる。なお、この場合、他の相における不感帯領域(VH、VL、〜VA)に含まれると判定される各区間TOTの存在に起因して、このHレベル(オンレベル)又はLレベル(オフレベル)期間に三相基準電圧信号VU3の区間が含まれることもある。
このように、Hレベル(オンレベル)又はLレベル(オフレベル)期間が存在するので、インバータ4の3つ(3相)のスイッチング素子のうちの1つ(1相)のスイッチング素子がスイッチング動作を休んでいることになる。したがって、インバータ4の各スイッチング素子におけるスイッチング回数を低減でき、スイッチング損失の低減化と各スイッチング素子の長寿命化を図ることができる。
さらに、不感帯領域(VH、VL、〜VA)にヒステリシス特性を持たせているので、「二相PWM制御」と「三相PWM制御」との切換時におけるハンチング発生が未然に防止でき、インバータ制御装置の制御動作の安定性を向上できる。
本発明の一実施形態に係わるインバータ制御装置の概略構成を示すブロック図 同実施形態のインバータ制御装置に組込まれた不感帯判定部の判定動作を示す流れ図 不感帯領域のヒステリシス特性を説明するための図 同実施形態のインバータ制御装置の動作を示すタイムチャート 従来の三相PWM制御が適用されるインバータ制御装置の概略構成を示すブロック図 同従来の三相PWM制御が適用されるインバータ制御装置の動作を示すタイムチャート 従来の二相PWM制御が適用されるインバータ制御装置の概略構成を示すブロック図 同従来の二相PWM制御が適用されるインバータ制御装置の動作を示すタイムチャート 同じく従来の二相PWM制御が適用されるインバータ制御装置の動作を示すタイムチャート 同従来の二相PWM制御が適用されるインバータ制御装置の問題点を説明するための図
符号の説明
1…基準電圧発生部、2a,2b,2c…比較部、3…搬送波発生部、4…インバータ、5…直流電源、6…交流電源、7a,7b,7c…二相制御変換部、9a,9b,9c…不感帯判定部、10…ORゲート、11a,11b,11c…選択スイッチ

Claims (2)

  1. 直流を三相交流に変換するPWM型のインバータを三相PWM制御するゲート制御信号を生成するための、互いに位相が120°異なる3つの三相基準電圧信号を発生する基準電圧発生部と、
    この基準電圧発生部で発生された各三相基準電圧信号を、前記インバータを二相PWM制御するゲート制御信号を生成するための二相基準電圧信号にそれぞれ変換する3つの二相制御変換部と、
    周波数が前記各三相基準電圧信号及び各二相基準電圧信号の周波数より格段に高く、かつ前記各基準電圧信号の振幅値に近似した振幅値を有する三角波搬送波信号を発生する搬送波発生部と、
    前記各二相基準電圧信号の信号レベルが、前記三角波搬送波信号の振幅値の近傍に予め定められた不感帯領域に含まれるか否を判定する不感帯判定部と、
    前記各二相基準電圧信号の信号レベルが前記不感帯領域に含まれていない期間において前記各二相基準電圧信号を選択し、前記各二相基準電圧信号の信号レベルが前記不感帯領域に含まれている期間において前記各三相基準電圧信号を選択する基準電圧信号選択部と、
    前記基準電圧信号選択部で選択された各二相基準電圧信号又は各三相基準電圧信号の信号レベルと前記三角波搬送波信号の信号レベルとの大小を比較し、比較結果を前記各ゲート制御信号として前記インバータに印加する比較部と
    を備えたインバータ制御装置。
  2. 前記不感帯判定部は、前記不感帯領域が前記信号レベルに対してヒステリシス特性を有している条件で、前記信号レベルが前記不感帯領域に含まれるか否の判定を行う請求項1記載のインバータ制御装置。
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