JP2003209976A - Pwmインバータ装置及びその電流検出方法 - Google Patents

Pwmインバータ装置及びその電流検出方法

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JP2003209976A
JP2003209976A JP2002005219A JP2002005219A JP2003209976A JP 2003209976 A JP2003209976 A JP 2003209976A JP 2002005219 A JP2002005219 A JP 2002005219A JP 2002005219 A JP2002005219 A JP 2002005219A JP 2003209976 A JP2003209976 A JP 2003209976A
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Yasuhiro Arai
康弘 新井
Kaneharu Yoshioka
包晴 吉岡
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二相変調方式あるいは三相変調方式を用いた
PWMインバータ装置において、大幅な変調方式の変更
を行うことなく、簡単かつ確実に電圧ベクトル持続時間
を最小設定時間以上に設定して、電圧ベクトルを出力し
た場合に必ず電流検出を可能にすること。 【解決手段】 PWMインバータ装置は、電圧ベクトル
持続時間を電流検出可能な時間以上となるように電圧ベ
クトルを変換テーブルによって求め、所定の最小設定時
間以上の電圧ベクトルを出力するよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三相PWMインバー
タ装置に関し、特に相電流を検出するための相電流検出
に関するPWMインバータ装置及びその電流検出方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の三相PWMインバータ装置では、
PWMインバータ主回路における各スイッチング素子の
状態を6種類の互いに位相がπ/3異なる電圧ベクトル
とゼロベクトルとを組み合わせて、所定の制御周期ごと
に時間比制御することにより、PWMインバータ主回路
から負荷に対して電圧ベクトルが回転するような正弦波
出力を供給している。三相負荷(例えば電動機)を正確
に制御するためには、出力電流である各相電流(U相、
V相、W相)を検出する必要がある。したがって、従来
の三相PWMインバータ装置においては、PWMインバ
ータ主回路の電源側に電流センサを設ける構成や、PW
Mインバータ主回路の各相スイッチング素子と直列に電
流センサを設ける構成が用いられている。
【0003】しかし、このような構成では出力電圧や位
相によっては、各相の電流検出が不可能になる場合があ
った。その理由は、出力電圧が低い場合にはゼロベクト
ルの比率が高くなり、実際に電圧が印加される電圧ベク
トルに対応する電圧ベクトル持続時間が短くなるため
に、電流検出に必要な時間を確保できないことによる。
また、指令電圧ベクトルが6種の基本電圧ベクトル(以
下、単に電圧ベクトルと称す)に近い位相の場合には、
その電圧ベクトルに対し位相的に遠い電圧ベクトルの電
圧ベクトル持続時間が短くなるため、電流検出に必要な
時間が確保できないことによる。そこで、従来の三相P
WMインバータ装置では、制御周期を変化させることに
よって、上記のような場合の電圧ベクトル持続時間を長
くするよう構成されており、このような装置としては、
例えば特開平3−230767号公報に開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平3−2
30767号公報に開示された従来の三相PWMインバ
ータ装置では、上記のように電圧ベクトル持続時間を長
くするよう構成されているため、指令電圧の1周期内の
一部領域で制御周期を長くすると、変化させた制御周期
に応じて電圧ベクトルを再演算しなければならなかっ
た。したがって、従来の三相PWMインバータ装置で
は、制御演算部に高性能なマイクロコンピュータを設け
る必要があった。さらに、従来の三相PWMインバータ
装置においては、制御周期が長くなることによって著し
く制御精度を低下させるという問題があった。
【0005】また、特開平3−230767号公報に
は、制御周期を一定にして一旦強制的に該当領域外の電
圧ベクトルを出力し、その後に該当領域外の電圧ベクト
ルを補正する方法も説明されている。しかし、電圧ベク
トルの補正を行う場合には新たな変調演算が必要とな
り、大幅な変調方式の変更を行う必要があった。本発明
の目的は、従来の二相変調方式あるいは三相変調方式を
用いたPWMインバータ装置において、大幅な変調方式
の変更を行うことなく、予め用意した変換テーブルによ
り、簡単かつ確実に電圧ベクトル持続時間を最小設定時
間以上に長く設定するよう構成し、高性能なマイクロコ
ンピュータを用いることなく、電圧ベクトルを出力した
場合に必ず電流検出を可能にするPWMインバータ装置
及びその電流検出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るPWMイン
バータ装置は、上記目的を達成するものであり、PWM
インバータ主回路の直流側の電流を検出する電流検出手
段と、前記電流検出手段から出力された電流検出信号か
ら指令電圧信号を形成する指令電圧生成手段と、前記指
令電圧生成手段から入力された各相の指令電圧信号から
所望の指令電圧設定値を演算する指令電圧変換手段と、
基準波を出力する基準波生成手段と、前記基準波と前記
指令電圧設定値とを比較してスイッチングパターンを形
成する比較手段とを具備し、前記指令電圧変換手段が、
前記指令電圧生成手段により出力された各相の指令電圧
信号から演算により電圧ベクトル持続時間を求める電圧
ベクトル持続時間検出手段と、前記指令電圧生成手段に
より出力された各相の指令電圧信号から演算により指令
電圧の位相領域を求める指令電圧領域判定手段と、前記
電圧ベクトル持続時間と所定の最小設定時間とを比較
し、前記最小設定時間よりも前記電圧ベクトル持続時間
が短い場合、当該電圧ベクトル持続時間を記憶する記憶
手段と、前記記憶手段で記憶した今回の電圧ベクトル持
続時間を前回の電圧ベクトル持続時間に加算する加算手
段と、前記指令電圧の位相領域が切り替わったとき、前
記加算手段で加算された電圧ベクトル持続時間をリセッ
トする区間変化判定手段と、前記加算された電圧ベクト
ル持続時間が前記最小設定時間に達したか否かを判定す
る判定手段とを有し、前記判定手段で前記加算された電
圧ベクトル持続時間が前記最小設定時間以上の場合、前
記最小設定時間以上である前記加算された電圧ベクトル
持続時間を出力し、前記判定手段で前記加算された電圧
ベクトル持続時間が前記最小設定時間未満の場合、前記
電圧ベクトルをゼロベクトルとするよう構成されてい
る。このように構成されたPWMインバータ装置におい
ては、電圧ベクトル持続時間を長くすることが可能とな
り、特に従来検出不可能であった三相負荷に流れる電流
が小さい領域や、指令電圧ベクトルが6種の電圧ベクト
ルに近い位相にある領域において、電流検出が可能とな
りPWMインバータ装置の制御範囲を広げることが可能
となる。
【0007】他の観点の発明に係るPWMインバータ装
置は、三相PWMインバータ主回路の各相に流れる電流
を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段から出力
された電流検出信号から指令電圧信号を形成する指令電
圧生成手段と、前記指令電圧生成手段から入力された各
相の指令電圧信号から所望の指令電圧設定値を演算する
指令電圧変換手段と、基準波を出力する基準波生成手段
と、前記基準波と前記指令電圧設定値とを比較してスイ
ッチングパターンを形成する比較手段とを具備し、前記
指令電圧変換手段が、前記指令電圧生成手段からの各相
の指令電圧信号から演算により前記電流検出手段と直列
に接続されたスイッチのオン時間を求めるスイッチング
持続時間検出手段と、前記指令電圧生成手段からの各相
の指令電圧信号から演算により前記指令電圧の位相領域
を求める指令電圧領域判定手段と、前記スイッチング持
続時間と所定の最小設定時間とを比較し、前記最小設定
時間よりも前記スイッチング持続時間が短い場合、前記
スイッチング持続時間を記憶する記憶手段と、前記記憶
手段で記憶した今回のスイッチング持続時間を前回のス
イッチング持続時間に加算する加算手段と、前記指令電
圧の位相領域が切り替わったとき、前記加算手段で加算
されたスイッチング持続時間をゼロにする区間変化判定
手段と、前記加算されたスイッチング持続時間が前記最
小設定時間に達したか否かを判定する判定手段と、前記
判定手段で前記加算されたスイッチング持続時間が前記
最小設定時間以上の場合、前記最小設定時間以上である
加算されたオン状態持続時間を出力し、前記判定手段で
前記加算されたスイッチング持続時間が前記最小設定時
間未満の場合、前記電圧ベクトルをゼロベクトルとする
よう構成されている。このように構成されたPWMイン
バータ装置の電流検出方法において、スイッチング持続
時間を長くすることが可能となり、特に従来検出不可能
であった三相負荷に流れる電流が小さい領域や、指令電
圧ベクトルが6種の電圧ベクトルに近い位相にある領域
において、電流検出が可能となりPWMインバータ装置
の制御範囲を広げることが可能となる。
【0008】本発明に係るPWMインバータ装置の電流
検出方法は、PWMインバータ主回路の直流側の電流を
検出する電流検出手段と、前記電流検出手段から出力さ
れた電流検出信号から指令電圧信号を形成する指令電圧
生成手段と、前記指令電圧生成手段から入力された各相
の指令電圧信号から所望の指令電圧設定値を演算する指
令電圧変換手段と、基準波を出力する基準波生成手段
と、前記基準波と前記指令電圧設定値とを比較してスイ
ッチングパターンを形成する比較手段とを具備するPW
Mインバータ装置において、前記指令電圧生成手段によ
り出力された各相の指令電圧から演算により電圧ベクト
ル持続時間を求めるステップと、前記指令電圧生成手段
により出力された各相の指令電圧から演算により指令電
圧の位相領域を求めるステップと、前記電圧ベクトル持
続時間と所定の最小設定時間とを比較し、前記最小設定
時間よりも前記電圧ベクトル持続時間が短い場合、当該
電圧ベクトル持続時間を記憶するステップと、前記記憶
手段で記憶した今回の電圧ベクトル持続時間を前回の電
圧ベクトル持続時間に加算するステップと、前記指令電
圧の位相領域が切り替わったとき、前記加算手段で加算
された電圧ベクトル持続時間をリセットするステップ
と、前記加算された電圧ベクトル持続時間が前記最小設
定時間に達したか否かを判定するステップと、前記加算
された電圧ベクトル持続時間が前記最小設定時間以上の
場合、前記最小設定時間以上である前記加算された電圧
ベクトル持続時間を出力し、前記加算された電圧ベクト
ル持続時間が前記最小設定時間未満の場合、前記電圧ベ
クトルをゼロベクトルとするステップと、を有する。こ
のように構成されたPWMインバータ装置の電流検出方
法においては、電圧ベクトル持続時間を長くすることが
可能となり、特に従来検出不可能であった三相負荷に流
れる電流が小さい領域や、指令電圧ベクトルが6種の電
圧ベクトルに近い位相にある領域において、電流検出が
可能となりPWMインバータ装置の制御範囲を広げるこ
とが可能となる。
【0009】他の観点の発明に係るPWMインバータ装
置の電流検出方法は、三相PWMインバータ主回路の各
相に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検
出手段から出力された電流検出信号から指令電圧信号を
形成する指令電圧生成手段と、前記指令電圧生成手段か
ら入力された各相の指令電圧信号から所望の指令電圧設
定値を演算する指令電圧変換手段と、基準波を出力する
基準波生成手段と、前記基準波と前記指令電圧設定値と
を比較してスイッチングパターンを形成する比較手段と
を具備するPWMインバータ装置において、前記指令電
圧生成手段からの各相の指令電圧信号から演算により前
記電流検出手段と直列に接続されたスイッチのオン時間
を求めるステップと、前記指令電圧生成手段からの各相
の指令電圧信号から演算により前記指令電圧の位相領域
を求めるステップと、前記スイッチング持続時間と所定
の最小設定時間とを比較し、前記最小設定時間よりも前
記スイッチング持続時間が短い場合、前記スイッチング
持続時間を記憶するステップと、前記記憶手段で記憶し
た今回のスイッチング持続時間を前回のスイッチング持
続時間に加算するステップと、前記指令電圧の位相領域
が切り替わったとき、前記加算手段で加算されたスイッ
チング持続時間をゼロにするステップと、前記加算され
たスイッチング持続時間が前記最小設定時間に達したか
否かを判定するステップと、前記加算されたスイッチン
グ持続時間が前記最小設定時間以上の場合、前記最小設
定時間以上である加算されたオン状態持続時間を出力
し、前記加算されたスイッチング持続時間が前記最小設
定時間未満の場合、前記電圧ベクトルをゼロベクトルと
するステップと、を有する。このように構成されたPW
Mインバータ装置の電流検出方法においては、スイッチ
ング持続時間を長くすることが可能となり、特に従来検
出不可能であった三相負荷に流れる電流が小さい領域
や、指令電圧ベクトルが6種の電圧ベクトルに近い位相
にある領域において、電流検出が可能となりPWMイン
バータ装置の制御範囲を広げることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るPWMインバ
ータ装置の好適な実施の形態について添付の図面を参照
しつつ説明する。
【0011】《実施の形態1》図1は本発明に係る実施
の形態1のPWMインバータ装置の回路構成を示すブロ
ック図である。図1において、実施の形態1のPWMイ
ンバータ装置は、交流電圧を整流して所望の直流電圧V
dを出力する直流電源1と、三相負荷2である三相電動
機に所望の電力を供給するPWMインバータ3と、この
PWMインバータ3の電源側に流れる電流を検出する電
流センサ4と、PWMインバータ3を駆動制御する駆動
制御部12と、駆動制御部12からのスイッチング信号
を用いてPWMインバータ3の各スイッチング素子をオ
ンオフ駆動するドライバ部5を具備している。
【0012】駆動制御部12は、電流検出部6、指令電
圧生成部7、三角波生成部8、指令電圧変換部9、及び
比較部11から構成されている。電流検出部6はPWM
インバータ3の電源側に流れる電流の検出信号が入力さ
れてアナログ/ディジタル変換を行う。指令電圧生成部
7は電流検出部6の検出信号から各相の指令電圧設定値
を作成し、指令電圧生成部7で作成された各相の指令電
圧設定値は指令電圧変換部9へ入力される。この指令電
圧変換部9において、三相負荷2の状態に応じて後述す
る変換テーブル10に基づきPWMインバータ3の各ス
イッチング素子をオンオフ駆動するスイッチングパター
ンを決定するための指令電圧設定値を形成する。三角波
生成部8は基準三角波を発生させて比較部11に出力す
る。比較部11における各相のコンパレータは、入力さ
れた基準三角波と指令電圧設定値との比較を行い、スイ
ッチングパターンを形成する。
【0013】まず、本発明に係るPWMインバータ装置
の制御方法において用いる瞬時空間電圧ベクトルについ
て説明する。PWMインバータ3の出力端子から出力さ
れる各相の電圧Vu,Vv,Vwはそれぞれ「正の値
(電源電圧)」と「0」の二値を取り得る。したがっ
て、三相PWMインバータ3の各スイッチング素子をオ
ンオフ駆動するスイッチングパターンは8通りある。こ
の8通りのスイッチングパターンを電圧ベクトルで示す
と図2のようにπ/3[rad]づつ位相が異なる6つの電
圧ベクトルV1〜V6と、中央の大きさを持たない2つ
のゼロベクトルV0,V7となる。ゼロベクトルとは、
三相PWMインバータの出力線間電圧がゼロである状態
を表す。
【0014】以下の説明においては、例えばVu=V
d,Vv=0,Vw=0となる電圧ベクトルを(1、
0、0)と表現して、これをV1とすると、図2におい
て正六角形の各頂点は、出力可能な電圧ベクトルV1
(1,0,0),V2(1,1,0),V3(0,1,
0),V4(0,1,1),V5(0,0,1),V6
(1,0,1)である。また、ゼロベクトルはV0
(0,0,0)およびV7(1,1,1)の2種類であ
る。ここで、V1,V3,V5を奇数ベクトル、V2,
V4,V6を偶数ベクトルと定義すると、PWMインバ
ータ3のスイッチング状態を表す電圧ベクトルは、奇数
ベクトル、偶数ベクトル、ゼロベクトルの3種類に分類
することが可能である。これらの瞬時空間ベクトルを用
いて、各相指令電圧に対しこの六角形の中心を回転中心
としてその内周を指令電圧V*が振幅及び周波数を変化
させて動くことにより、三相PWMインバータ3の出力
電圧の振幅及び周波数の制御を行っている。
【0015】次に、指令電圧V*から電圧ベクトルを決
定する電圧ベクトル設定原理について説明する。図3は
三相PWMインバータ3において入力された指令電圧V
*から電圧ベクトルを決定する場合の説明図であり、図
2の電圧ベクトルV1とV2で挟まれた区間Aを示して
いる。図3に示すように、入力された指令電圧V*が電
圧ベクトルV1(1,0,0)からV2(1,1,0)
までの区間Aの位相角θを有する場合、現在多く使用さ
れている二相変調方式又は三相変調方式においては、そ
の指令電圧V*から最も近傍の2つの電圧ベクトル、す
なわち区間Aの場合V1(1,0,0)とV2(1,
1,0)に分解し、ゼロベクトルとしてV0(0,0,
0)又はV7(1,1,1)を選択する。つまり二相変
調の場合V2→V1→V0→V1→V2の順に電圧ベク
トルが選択され、三相変調の場合はV7→V2→V1→
V0→V1→V2→V7の順に電圧ベクトルが選択され
る。
【0016】他の区間も同様であり、二相変調の場合は
偶数ベクトル→奇数ベクトル→ゼロベクトル→奇数ベク
トル→偶数ベクトルの順に、三相変調の場合はゼロベク
トル→偶数ベクトル→奇数ベクトル→ゼロベクトル→奇
数ベクトル→偶数ベクトル→ゼロベクトルの順に選択さ
れる。
【0017】次に、指令電圧変換部9における設定方法
を図4のフローチャートを用いて説明する。指令電圧生
成部7において、一定周期ごとに発生するPWM割り込
みによりPWM割り込み処理が開始される。PWM割り
込み処理において、まず指令電圧V*の区間判定(ステ
ップ101)が行われる。指令電圧V*の区間を判定す
る区間判定処理は、指令電圧変換部9に入力された三相
指令電圧(U相電圧設定値、V相電圧設定値、W相電圧
設定値)から、区間(区間A〜区間F)が判定される。
【0018】図5は指令電圧V*の区間を判定する区間
判定処理を示すフローチャートである。図5に示すよう
に、ステップ120でV相電圧設定値とW相電圧設定値
が比較され、V相電圧設定値がW相電圧設定値と等しい
か又はW相電圧設定値より高ければ(V≧W)、ステッ
プ121へ移行してW相電圧設定値とU相電圧設定値が
比較される。ステップ121において、W相電圧設定値
がU相電圧設定値より低ければ(W<U)、ステップ1
22へ移行する。ステップ122において、U相電圧設
定値とV相電圧設定値が比較され、U相電圧設定値がV
相電圧設定値と等しいか又はV相電圧設定値より高けれ
ば(U≧V)、入力された指令電圧V*の領域は区間A
と判断される。
【0019】一方、ステップ122において、U相電圧
設定値がV相電圧設定値より低ければ(U<V)、入力
された指令電圧V*の領域は区間Bと判断される。ま
た、ステップ121において、W相電圧設定値がU相電
圧設定値と等しいか又はU相電圧設定値より高ければ
(W≧U)、入力された指令電圧V*の領域は区間Cと
判断される。
【0020】同様に、ステップ120においてV相電圧
設定値とW相電圧設定値が比較され、V相電圧設定値が
W相電圧設定値より低ければ(V<W)、ステップ12
3へ移行する。ステップ123において、W相電圧設定
値がU相電圧設定値と等しいか又はU相電圧設定値より
高ければ(W≧U)、ステップ124へ移行する。ステ
ップ124において、U相電圧設定値がV相電圧設定値
より低ければ(U<V)、入力された指令電圧V*の領
域は区間Dと判断される。一方、ステップ124におい
て、U相電圧設定値がV相電圧設定値と等しいか又はV
相電圧設定値より高ければ(U≧V)、入力された指令
電圧V*の領域は区間Eと判断される。また、ステップ
123において、W相電圧設定値がU相電圧設定値より
低ければ(W<U)、入力された指令電圧V*の領域は
区間Fと判断される。
【0021】上記のように、入力された指令電圧V*の
区間が決定されて、区間判定処理は終了する。上記のよ
うに指令電圧V*の区間を決定した後、図4に示したフ
ローチャートのステップ102において、前回のPWM
割り込み時に記憶した区間と、今回決定された区間とを
比較し、区間が変化していればステップ103へ移行し
て、後述するベクトル時間加算結果をリセットし、ステ
ップ104へ移行する。ステップ102において、区間
が変化していなければ、直接ステップ104へ移行す
る。実施の形態1において、上記のようにステップ10
2,103を設けることにより、変換テーブルを用いて
最小設定時間以下の電圧ベクトルの出力を加算する期間
は、最大でも一つの区間の期間内であり区間をまたがっ
てベクトル時間を加算しないよう構成されている。
【0022】ステップ104においては、予め用意され
た複数の変換テーブルから変調方式に応じて適切な変換
テーブルを選択するため、指令電圧生成部7から得られ
た指令電圧V*の状態から二相変調方式であるか三相変
調方式であるかを判断する。指令電圧生成部7におい
て、各相電圧設定値が1周期のうちπ/3の期間、設定
値の最大値または最小値に飽和させた信号でない場合、
変調方式を三相変調方式と判定し、ステップ112へ移
行する。一方、ステップ104において、各相電圧設定
値が1周期のうちπ/3の期間、設定値の最大値または
最小値に飽和させた信号である場合、変調方式は二相変
調方式と判定し、ステップ105へ移行する。
【0023】まず、変調方式が二相変調方式の場合につ
いて説明する。ステップ105において、電圧ベクトル
持続時間を演算により求める。電圧ベクトル持続時間と
はベクトル出力を行う時間を示し、2種類の電圧ベクト
ル(奇数ベクトルと偶数ベクトル)のそれぞれについ
て、図6の表に示す演算式により求める。図6におい
て、例えば、指令電圧V*の区間が区間Aの場合、奇数
ベクトルであるV1の持続時間はU相電圧設定値からV
相電圧設定値を減算したもので表され、偶数ベクトルで
あるV2の持続時間はV相電圧設定値で表される。ま
た、指令電圧V*の区間が区間Bの場合、奇数ベクトル
であるV3の持続時間はV相電圧設定値からU相電圧設
定値を減算したもので表され、偶数ベクトルであるV2
の持続時間はU相電圧設定値で表される。
【0024】区間C〜区間Fの場合も同様に電圧ベクト
ル持続時間は、指令電圧生成部7で得られた各相電圧設
定値から算出される。算出された電圧ベクトル持続時間
はステップ106の最小設定時間判定ステップにおいて
最小設定時間と比較される。ステップ106において、
求められた2つの電圧ベクトル持続時間が両方とも最小
設定時間以上の場合、ステップ119に移行し現在の各
相電圧設定値を保存する。
【0025】一方、ステップ106において、2つの電
圧ベクトル持続時間のうち、少なくとも1つの電圧ベク
トル持続時間が最小設定時間以下の場合、ステップ10
7の記憶加算ステップに移行する。ステップ107にお
いて、ステップ106で最小設定時間よりも短い電圧ベ
クトル持続時間が奇数ベクトルの場合、今回の奇数ベク
トル持続時間に前回のPWM割り込み時で加算された奇
数ベクトル持続時間を加算することにより、奇数ベクト
ル持続時間の加算結果TEMP_αを更新し、ステップ
108に移行する。また、ステップ106で最小設定時
間よりも短い電圧ベクトル持続時間が偶数ベクトルの場
合、今回の偶数ベクトル持続時間に前回のPWM割り込
み時で加算された偶数ベクトル持続時間を加算すること
により、偶数ベクトル持続時間の加算結果TEMP_β
を更新し、ステップ108に移行する。ステップ108
の最小設定時間判定ステップにおいて、再び最小設定時
間と電圧ベクトル持続時間の加算結果が比較され、更新
された電圧ベクトル持続時間の加算結果が最小設定時間
以上の場合、ステップ109に移行する。一方、更新さ
れた電圧ベクトル持続時間の加算結果が最小設定時間未
満の場合、ステップ111に移行する。ステップ109
又は111において、後述する変換テーブル1または変
換テーブル2を用いた演算処理が行われる。
【0026】図7はステップ109の演算処理において
用いられる変換テーブル1を示し、図8はステップ11
1の演算処理において用いられる変換テーブル2を示
す。これらの演算処理において、記憶加算ステップで加
算された電圧ベクトル持続時間の加算結果(TEMP_
α、TEMP_β)と各相電圧設定値が用いられ、各相
の電圧設定値の変換を行う。例えば、図7に示す変換テ
ーブル1の区間Aの場合には、ステップ108において
判定された最小設定時間未満の電圧ベクトルが奇数ベク
トルのみの時、現在のU相電圧設定値に奇数ベクトル持
続時間の加算結果TEMP_αを加算してU相電圧設定
値とし、V相、W相電圧設定値に関しては変換を行わな
い。また、変換テーブル1の区間Aの場合、ステップ1
08において判定された最小設定時間未満の電圧ベクト
ルが偶数ベクトルのみの時、現在のU相電圧設定値に偶
数ベクトル持続時間の加算結果TEMP_βを加算して
U相電圧設定値とし、現在のV相電圧設定値に偶数ベク
トル持続時間の加算結果TEMP_βを加算してV相電
圧設定値とし、W相電圧設定値に関しては変換を行わな
い。また、変換テーブル1の区間Aの場合、ステップ1
08において判定された最小設定時間未満の電圧ベクト
ルが奇数ベクトルと偶数ベクトル両方の時、現在のU相
電圧設定値に奇数ベクトル持続時間の加算結果TEMP
_αと偶数ベクトル持続時間の加算結果TEMP_βと
を加算してU相電圧設定値とし、現在のV相電圧設定値
に偶数ベクトル持続時間の加算結果TEMP_βを加算
してV相電圧設定値とし、W相電圧設定値に関しては変
換を行わない。
【0027】同様に、図8に示す変換テーブル2が選択
された場合、区間Aでは、ステップ108において判定
された最小設定時間未満の電圧ベクトルが奇数ベクトル
のみの時、現在のV相電圧設定値をU相電圧設定値と
し、V相、W相電圧設定値に関しては変換を行わない。
また、変換テーブル2の区間Aの場合、ステップ108
において判定された最小設定時間未満の電圧ベクトルが
偶数ベクトルのみの時、現在のU相電圧設定値からV相
電圧設定値を減算してU相電圧設定値とし、現在のW相
電圧設定値をV相電圧設定値とし、W相電圧設定値に関
しては変換を行わない。また、変換テーブル2の区間A
の場合、ステップ108において判定された最小設定時
間未満の電圧ベクトルが奇数ベクトルと偶数ベクトル両
方の時、現在のW相電圧設定値をU相電圧設定値とし、
現在のW相電圧設定値をV相電圧設定値とし、W相電圧
設定値に関しては変換を行わない。
【0028】以上のような各相の電圧設定値の変換を行
い、変換された各相の電圧設定値を区間Aにおける新し
い設定値として保存(ステップ119)し、PWM割り
込み処理は終了する。上記のように所望の相の電圧設定
値の変換を行うことにより、出力される2つの電圧ベク
トル(奇数ベクトルと偶数ベクトル)は、少なくとも最
小設定時間以上の電圧ベクトル持続時間をもち、電流検
出に必要な時間以上の電圧ベクトルが出力されるため、
必ず電流検出が可能となる。
【0029】図9は、上記のように指令電圧変換部9に
おいて算出された変換後の各相電圧設定値と、指令電圧
変換部9において変換を行う前の各相電圧設定値と、検
出電流波形とを示す波形図である。図9においては、
(a)基準三角波信号と各相電圧設定値、(b)変換前
の電圧ベクトル、(c)最小設定時間、(d)変換前の
電流検出波形、(e)変換後の電圧ベクトル、(f)最
小設定時間、及び(g)変換後の電流検出出力を表して
いる。
【0030】従来のPWMインバータ装置において、前
述の課題の欄において述べてたが、出力電圧が低い場合
にはゼロベクトルの比率が高くなり、実際に電圧が印加
される時間に対応する電圧ベクトル持続時間が短くなっ
た場合、電流検出に必要な時間を確保できず電流を検出
できないという問題がある。また、指令電圧ベクトルが
6種の電圧ベクトルに近い位相の場合には、その電圧ベ
クトルに対し位相的に遠い電圧ベクトルの電圧ベクトル
持続時間が短くなるため、電流検出に必要な時間が確保
できず電流検出できないという問題もある。図9におい
て、実施の形態1のPWMインバータ装置における変換
前の電流検出波形は、奇数ベクトルであるV1の電圧ベ
クトル持続時間が最小設定時間未満のため、電流出力を
行うことができないが、変換後の電流出力波形は、電圧
ベクトルを出力した時に必ず、最小設定時間以上の電圧
ベクトル持続時間を出力するので、必ず電流出力を検出
可能である。
【0031】次に、変調方式が三相変調方式の場合につ
いて説明する。図4に示したフローチャートのステップ
112において、電圧ベクトル持続時間を演算により求
める。電圧ベクトル出力の持続時間を、図10に示す演
算によって求める。例えば、指令電圧V*の区間が区間
Aの場合、奇数ベクトルであるV1の持続時間はU相電
圧設定値からV相電圧設定値を減算したもので表され、
偶数ベクトルであるV2の持続時間はV相電圧設定値か
らW相電圧設定値を減算したもので表される。指令電圧
V*の区間が区間Bの場合、奇数ベクトルであるV3の
持続時間はV相電圧設定値からU相電圧設定値を減算し
たもので表され、偶数ベクトルであるV2の持続時間は
U相電圧設定値からW相電圧設定値を減算したもので表
される。
【0032】同様に、区間C〜区間Fの場合についても
電圧ベクトル持続時間が指令電圧生成部7で得られた各
相電圧設定値から図10に示した演算により算出され
る。算出された電圧ベクトル持続時間はステップ113
の最小設定時間判定ステップにおいて最小設定時間と比
較される。ステップ113において、算出された2つの
電圧ベクトル持続時間が両方とも最小設定時間以上の場
合、ステップ119に移行して現在の各相電圧設定値を
保存する。一方、2つの電圧ベクトル持続時間のうち、
少なくとも1つの電圧ベクトル持続時間が最小設定時間
以下の場合、ステップ114の記憶加算ステップに移行
する。
【0033】電圧ベクトル持続時間が最小設定時間より
も短く、その電圧ベクトル持続時間が奇数ベクトルの場
合、ステップ114において、今回の奇数ベクトル持続
時間と前回のPWM割り込みで加算された奇数ベクトル
持続時間とを加算することにより、奇数ベクトル持続時
間の加算結果TEMP_αを更新し、ステップ115に
移行する。一方、電圧ベクトル持続時間が最小設定時間
よりも短く、その電圧ベクトル持続時間が偶数ベクトル
の場合、ステップ114において、今回の偶数ベクトル
持続時間と前回のPWM割り込みで加算された偶数ベク
トル持続時間とを加算することにより、偶数ベクトル持
続時間の加算結果TEMP_βを更新し、ステップ11
5に移行する。ステップ115の最小設定時間判定ステ
ップにおいて、再び最小設定時間と電圧ベクトル持続時
間の加算結果が比較され、更新された電圧ベクトル持続
時間の加算結果が最小設定時間以上の場合、ステップ1
16に移行する。一方、更新された電圧ベクトル持続時
間の加算結果が最小設定時間未満の場合、ステップ11
8に移行する。
【0034】ステップ116において変換テーブル3を
用いた演算処理が行われ、ステップ118において変換
テーブル4を用いた演算処理が行われる。図11は変換
テーブル3を示し、図12は変換テーブル4を示してい
る。ステップ116とステップ118の演算処理におい
て、記憶加算ステップで加算された電圧ベクトル持続時
間の加算結果(TEMP_α、TEMP_β)と各相電
圧設定値がそれぞれ用いられ、各相電圧設定値の変換が
行われる。例えば、更新された電圧ベクトル持続時間の
加算結果が最小設定時間以上であり、図11に示す変換
テーブル3の区間A場合には、ステップ115において
判定された最小設定時間未満の電圧ベクトルが奇数ベク
トルのみの時、ステップ116において現在のU相電圧
設定値に奇数ベクトル持続時間の加算結果TEMP_α
を加算してU相電圧設定値とし、V相電圧設定値及びW
相電圧設定値に関しては変換を行わない。
【0035】ステップ115において判定された最小設
定時間未満の電圧ベクトルが偶数ベクトルのみの時、ス
テップ116において現在のW相電圧設定値から偶数ベ
クトル持続時間の加算結果TEMP_βを減算してW相
電圧設定値とし、U相電圧設定値及びV相電圧設定値に
関しては変換を行わない。ステップ115において判定
された最小設定時間未満の電圧ベクトルが奇数ベクトル
と偶数ベクトル両方の時、ステップ116において現在
のU相電圧設定値に奇数ベクトル持続時間の加算結果T
EMP_αを加算してU相電圧設定値とし、現在のW相
電圧設定値から偶数ベクトル持続時間の加算結果TEM
P_βを減算してW相電圧設定値とし、V相電圧設定値
に関しては変換を行わない。
【0036】一方、更新された電圧ベクトル持続時間の
加算結果が最小設定時間未満であり、図12に示す変換
テーブル4の区間Aの場合には、ステップ115におい
て判定された最小設定時間未満の電圧ベクトルが奇数ベ
クトルのみの時、ステップ118において現在のV相電
圧設定値をU相電圧設定値とし、V相電圧設定値及びW
相電圧設定値に関しては変換を行わない。ステップ11
5において判定された最小設定時間未満の電圧ベクトル
が偶数ベクトルのみの時、ステップ118において現在
のV相電圧設定値をW相電圧設定値とし、U相電圧設定
値及びV相電圧設定値に関しては変換を行わない。ステ
ップ115において判定された最小設定時間未満の電圧
ベクトルが奇数ベクトルと偶数ベクトル両方の時、ステ
ップ118において現在のV相電圧設定値をU相電圧設
定値とし、現在のV相電圧設定値をW相電圧設定値と
し、W相電圧設定値に関しては変換を行わない。
【0037】以上のように、区間Aにおける各相の電圧
設定値の変換処理を行い、変換された値を区間Aにおけ
る新しい設定値として保存(ステップ119)し、PW
M割り込み処理は終了する。区間Bから区間Fにおいて
も、上記と同様な変換処理を行い、各相の電圧設定値を
更新してPWM割込み処理を終了する。上記の変換処理
を行うことにより、出力される2つの電圧ベクトル(奇
数ベクトルと偶数ベクトル)は、少なくとも最小設定時
間以上の電圧ベクトル持続時間をもち、電流検出に必要
な時間以上の電圧ベクトルが出力される為、必ず電流検
出が可能となる。
【0038】上記のように指令電圧変換部9において算
出された変換後の各相電圧設定値と、指令電圧変換部9
において変換を行う前の各相電圧設定値と、検出電流波
形等を図13に示す。図13は、(a)基準三角波信号
と各相電圧設定値、(b)変換前の電圧ベクトル、
(c)最小設定時間、(d)変換前の電流検出波形、
(e)変換後の電圧ベクトル、(f)最小設定時間、及
び(g)変換後の電流検出の出力波形を表している。図
13において、変換前の電流検出波形は、奇数ベクトル
であるV1の電圧ベクトル持続時間が最小設定時間未満
であり、偶数ベクトルであるV2電圧ベクトル持続時間
も最小設定時間未満であるので、電流出力が全く得られ
ない。一方、変換後の電流出力波形は、電圧ベクトルを
出力した時に必ず、最小設定時間以上の電圧ベクトル持
続時間を出力するので、電流出力の検出は必ず可能であ
る。
【0039】したがって、実施の形態1のPWMインバ
ータ装置においては、指令電圧変換部9の出力する各相
電圧設定値を用いることによって、出力電流検出可能な
領域が大幅に増大する効果が得られる。なお、実施の形
態1において用いる電流検出部6は、アナログ/ディジ
タル変換の検出系統を少なくとも2系統以上備え、電圧
ベクトルの切り替え時に、アナログ/ディジタル変換を
開始することのできるアナログディジタル変換器により
構成されている。例えば、図9に示すタイミングにおい
て、電流検出部6はアナログ/ディジタル変換を開始さ
せ、電流センサで検出されたアナログ電流値をディジタ
ル値として指令電圧生成部7に出力するよう構成されて
いる。
【0040】《実施の形態2》次に、本発明に係る実施
の形態2のPWMインバータ装置の好ましい実施の形態
について添付の図面を参照しつつ説明する。図14は本
発明に係る実施の形態2のPWMインバータ装置の回路
構成を示すブロック図である。図14において、実施の
形態2のPWMインバータ装置は、交流電圧を整流して
所望の直流電圧Vdを出力する直流電源1と、三相負荷
2である三相電動機に所望の電力を供給するPWMイン
バータ3と、このPWMインバータ3の各相に流れる電
流を検出する電流センサ13、14,15と、PWMイ
ンバータ3を駆動制御する駆動制御部12とを具備して
いる。
【0041】実施の形態2と前述の実施の形態1との構
成の違いは、電流センサが接続されている位置であり、
それ以外の構成は実質的に同じである。したがって、以
下、実施の形態2の説明においては、前述の実施の形態
1と同じ機能や同じ構成を有するものには同じ符号を付
してその説明は省略する。実施の形態2における指令電
圧変換部9の設定方法を図15のフローチャートを用い
て説明する。指令電圧生成部7の内部で一定周期ごとに
発生するPWM割り込みにより各相電圧設定値の設定を
開始する。前述の図4のフローチャートの説明と同様
に、ステップ101における区間判定処理で指令電圧V
*の区間を決定し、ステップ102の区間変化判定処理
で区間の切り替わりを判定する。指令電圧V*の区間が
変化していた場合には、スイッチング時間加算結果をリ
セットし(ステップ103)、ステップ104で変調方
式を判断する。
【0042】変調方式が二相変調方式である場合にはス
テップ205へ移行し、三相変調方式である場合にはス
テップ212へ移行する。ステップ205において、ス
イッチング持続時間を演算により求める。スイッチング
持続時間とは、実施の形態2の構成において電流センサ
が配置されているスイッチがON状態である期間を示
す。電流センサの検出に必要な最小時間が前述の実施の
形態1では電圧ベクトル持続時間に依存していたのに対
して、実施の形態2では電流センサの配置された各相の
スイッチの状態、つまり各相電圧設定値のみに依存す
る。例えば、A区間に指令電圧V*がある場合、V相電
圧設定値によるスイッチング持続時間が最小設定時間以
下になった場合、V相の相電流が検出不可能となる。同
様に、U相電圧設定値によるスイッチング持続時間が最
小設定時間になった場合、U相の相電流が検出不可能と
なる。
【0043】上記のスイッチング持続時間を最小設定時
間以上にするために、後述の変換処理が行われる。算出
されたスイッチング持続時間はステップ206の最小設
定時間判定ステップにおいて最小設定時間と比較され、
算出された2つのスイッチング持続時間が両方とも最小
設定時間以上の場合、ステップ219へ移行し現在の各
相電圧設定値を保存する。算出された2つのスイッチン
グ持続時間のうち、少なくとも1つのスイッチング持続
時間が最小設定時間以下の場合、ステップ207の記憶
加算ステップへ移行する。例えば区間Aにおいて、ステ
ップ206で最小設定時間よりも短いスイッチング持続
時間がV相電圧設定値の場合、今回のV相電圧設定値に
前回のPWM割り込み時で加算されたV相電圧設定値を
加算することにより、スイッチング持続時間加算結果T
EMP_αを更新し、ステップ208へ移行する。一
方、ステップ206で最小設定時間よりも短いスイッチ
ング持続時間がU相電圧設定値の場合、今回の(U相−
V相)設定値に前回のPWM割り込み時で加算された
(U相−V相)設定値を加算することにより、スイッチ
ング持続時間加算結果TEMP_βを更新し、ステップ
208へ移行する。
【0044】ステップ208の最小設定時間判定ステッ
プにおいて、再び最小設定時間とスイッチング持続時間
加算結果が比較され、更新されたスイッチング持続時間
加算結果が最小設定時間以上の場合、ステップ209に
移行し、更新されたスイッチング持続時間加算結果が最
小設定時間未満の場合、ステップ211に移行する。ス
テップ209においては図16に示した変換テーブル5
を用いた演算処理が行われ、ステップ211においては
図17に示した変換テーブル6を用いた演算処理が行わ
れる。図16の変換テーブル5と図17の変換テーブル
6に示した演算処理において、加算ステップで加算され
たスイッチング持続時間加算結果(TEMP_α、TE
MP_β)と各相電圧設定値が用いられ、各相の電圧設
定値の変換が行われる。例えば図16に示す変換テーブ
ル5の区間Aの場合には、ステップ208において判定
された最小設定時間未満の設定値がV相電圧設定値の
時、現在のV相電圧設定値にスイッチング持続時間加算
結果TEMP_αを加算してV相電圧設定値とし、U相
電圧設定値及びW相電圧設定値に関しては変換を行わな
い。
【0045】また、変換テーブル5の区間Aの場合、ス
テップ208において判定された最小設定時間未満の設
定値がU相電圧設定値のみの時(図16の変換テーブル
5においては(U相−V相)設定値と表示)、現在のU
相電圧設定値にスイッチング持続時間加算結果TEMP
_βを加算してU相電圧設定値とし、現在のV相電圧設
定値にスイッチング持続時間加算結果TEMP_βを加
算してV相電圧設定値とし、W相電圧設定値に関しては
変換を行わない。
【0046】一方、変換テーブル6が選択された場合、
区間Aでは、ステップ208において判定された最小設
定時間未満の設定値がV相電圧設定値の時、現在のW相
電圧設定値をV相電圧設定値とし、現在のU相電圧設定
値からV相電圧設定値を減算してU相電圧設定値とし、
W相電圧設定値に関しては変換を行わない。ステップ2
08において判定された最小設定時間未満の設定値がU
相電圧設定値の時(図17の変換テーブル6においては
(U相−V相)設定値と表示)、現在のW相電圧設定値
をU相電圧設定値とし、現在のW相電圧設定値をV相電
圧設定値とし、W相電圧設定値に関しては変換を行わな
い。以上のように各相の電圧設定値の変換を行い、変換
された電圧設定値を区間Aにおける新しい設定値として
保存(ステップ219)し、PWM割り込み処理は終了
する。この変換処理を行うことにより、出力される各相
の電圧設定値は少なくとも最小設定時間以上のスイッチ
ング持続時間をもち、電流検出に必要な時間以上の電圧
ベクトルが出力されるため、必ず電流検出が可能とな
る。上記のように、指令電圧変換部9において算出され
た変換後の各相電圧設定値と検出電流波形等を図18に
示す。図18に示す状態は区間Aの場合である。図18
は、(a)基準三角波信号と各相電圧設定値、(b)変
換前の電圧ベクトル、(c)最小設定時間、(d)変換
前の電流出力(U相、V相)、(e)変換後の電圧ベク
トル、(f)最小設定時間、(g)変換後の電流出力
(U相、V相)を表している。
【0047】図18において、変換前の電流出力波形
(d)はU相電圧設定値が最小設定時間未満のため、電
流を検出できないのに対して、変換後の電流出力は各相
電圧設定値を出力した時に必ず最小設定時間以上のスイ
ッチング持続時間を出力している。この結果、実施の形
態2のPWMインバータ装置においては、区間Aの電流
検出が可能となる。したがって、実施の形態2において
は、指令電圧変換部9の出力する各相電圧設定値を用い
ることにより、出力電流の検出可能領域が大幅に増大す
る効果が得られた。
【0048】次に、変調方式が三相変調の場合について
説明する。変調方式が三相変調方式の場合、図15のス
テップ212においてスイッチング持続時間を演算によ
り求める。算出されたスイッチング持続時間はステップ
213の最小設定時間判定ステップにおいて、最小設定
時間と比較され、算出された2つのスイッチング持続時
間が両方とも最小設定時間以上の場合、ステップ219
へ移行して現在の各相電圧設定値を保存する。2つのス
イッチング持続時間のうち、少なくとも1つのスイッチ
ング持続時間が最小設定時間以下の場合、ステップ21
4の記憶加算ステップへ移行する。ステップ214にお
いて、区間Aの場合、ステップ213で最小設定時間よ
りも短いスイッチング持続時間がW相電圧設定値の場
合、今回のW相電圧設定値に前回のPWM割り込み時で
加算されたW相電圧設定値を加算することにより、スイ
ッチング持続時間加算結果TEMP_αを更新し、ステ
ップ215に移行する。一方、ステップ213で最小設
定時間よりも短いスイッチング持続時間がV相電圧設定
値の場合、今回の(V相−W相)設定値に前回のPWM
割り込み時で加算された(V相−W相)設定値を加算す
ることにより、スイッチング持続時間加算結果TEMP
_βを更新し、ステップ215に移行する。
【0049】ステップ215の最小設定時間判定ステッ
プにおいて再び最小設定時間とスイッチング持続時間加
算結果が比較され、更新されたスイッチング持続時間加
算結果が最小設定時間以上の場合、ステップ216に移
行する。一方、更新されたスイッチング持続時間加算結
果が最小設定時間未満の場合には、ステップ218に移
行する。ステップ216において、図19に示した変換
テーブル7を用いた演算処理が行われ、ステップ218
において、図20に示した変換テーブル8を用いた演算
処理が行われる。図19の変換テーブル7と図20の変
換テーブル8を用いた演算処理において、記憶加算ステ
ップで加算されたスイッチング持続時間加算結果(TE
MP_α、TEMP_β)と各相電圧設定値が用いら
れ、各相の電圧設定値の変換が行われる。
【0050】例えば図19の変換テーブル7の区間Aで
は、ステップ215において判定された最小設定時間未
満の設定値がW相電圧設定値の時、現在のW相電圧設定
値にスイッチング持続時間加算結果TEMP_αを加算
してW相電圧設定値とし、現在のV相電圧設定値にスイ
ッチング持続時間加算結果TEMP_αを加算してV相
電圧設定値とし、現在のU相電圧設定値にスイッチング
持続時間加算結果TEMP_αを加算してU相電圧設定
値とする。一方、ステップ215において判定された最
小設定時間未満の設定値がV相電圧設定値の時(図19
の変換テーブル7においては(V相−W相)設定値と表
示)、現在のU相電圧設定値にスイッチング持続時間加
算結果TEMP_βを加算してU相電圧設定値とし、現
在のV相電圧設定値にスイッチング持続時間加算結果T
EMP_βを加算してV相電圧設定値とし、現在のW相
電圧設定値にスイッチング持続時間加算結果TEMP_
βを加算してW相電圧設定値とする。
【0051】図20の変換テーブル8の区間Aでは、ス
テップ215において判定された最小設定時間未満の設
定値がW相電圧設定値の時、現在のU相電圧設定値から
V相電圧設定値を減算してU相電圧設定値とし、現在の
V相電圧設定値からW相電圧設定値を減算してV相電圧
設定値とし、W相電圧設定値をゼロとする。ステップ2
15において判定された最小設定時間未満の設定値がV
相電圧設定値の時(図20の変換テーブル8においては
(V相−W相)設定値と表示)、現在のU相電圧設定値
からV相電圧設定値を減算してU相電圧設定値とし、V
相電圧設定値をゼロとし、W相電圧設定値をゼロとす
る。以上のように各相の電圧設定値の変換を行い、変換
された電圧設定値が区間Aにおける新しい設定値として
保存(ステップ219)され、PWM割り込み処理は終
了する。区間Bから区間Fにおいても、上記の区間Aの
場合の同様な変換処理を行い、各相の電圧設定値が更新
されてPWM処理は終了する。このような変換処理によ
り、出力される各相の電圧設定値は少なくとも最小設定
時間以上のスイッチング持続時間をもち、電流検出に必
要な時間以上の電圧ベクトルが出力されるため、必ず電
流検出が可能となる。
【0052】上記のように、実施の形態2における指令
電圧変換部9で算出された変換後の各相電圧設定値と検
出電流波形等を図21に示す。図21は、区間Aにおけ
る、(a)基準三角波信号と各相電圧設定値、(b)変
換前の電圧ベクトル、(c)最小設定時間、(d)変換
前の電流出力(W相、V相)、(e)変換後の電圧ベク
トル、(f)最小設定時間、(g)変換後の電流出力
(W相、V相)を表している。図21に示すように、変
換前の電流出力は、W相電圧設定値が最小設定時間未満
のため電流検出できないのに対して、変換後の電流出力
は、各相電圧設定値を出力した時に必ず最小設定時間以
上のスイッチング持続時間を出力するので、電流検出が
可能となっている。したがって、実施の形態2のPWM
インバータ装置において、指令電圧変換部9の出力する
各相電圧設定値を用いることにより、出力電流の検出可
能領域が増大する効果が得られた。
【0053】図22は本発明に係る実施の形態2のPW
Mインバータ装置の他の回路構成を示すブロック図であ
る。図22に示すように、このPWMインバータ装置に
は、PWMインバータ3の電源側に流れる電流を検出す
る電流センサ4と、PWMインバータ3のV相とW相に
流れる電流を検出する電流センサ14,15が設けられ
ている。このPWMインバータ装置におけるその他の構
成は、図14に示した実施の形態2のPWMインバータ
装置と同様である。図22に示すPWMインバータ装置
の構成においても、前述の実施の形態1や実施の形態2
と同様な変換テーブルを予め用意して用いることにより
各相電圧設定値が適切に変換され、電流検出の検出可能
領域を増大させることが可能となる。
【0054】《実施の形態3》次に、本発明に係る実施
の形態3のPWMインバータ装置の好ましい実施の形態
について図面を参照しつつ説明する。図23は本発明に
係る実施の形態3のPWMインバータ装置の回路構成を
示すブロック図である。図23に示すように、実施の形
態3のPWMインバータ装置は、商用交流電源18と、
交流電圧を整流して所望の直流電圧を出力する整流部1
7と、倍圧整流回路と通常整流回路を切り換えるスイッ
チング素子16と、PWMインバータ3の入力電源とし
てのコンデンサ19と、三相負荷2である三相電動機に
所望の電力を供給するPWMインバータ3と、PWMイ
ンバータ3の電源側に流れる電流を検出する電流センサ
4と、このPWMインバータ3を駆動制御する駆動制御
部12とを具備している。
【0055】実施の形態3と前述の実施の形態1との構
成の違いは、PWMインバータ3の入力電源部の構成で
あり、それ以外は実質的に同じ構成である。したがっ
て、以下の実施の形態3の説明においては、実施の形態
1と同じ機能や同じ構成を有するものには同じ符号を付
してその説明は省略する。実施の形態3の構成におい
て、スイッチング素子16が導通状態の場合、整流部は
倍圧整流回路として動作し、コンデンサ19の電圧をP
WMインバータ3の電源電圧として供給する。スイッチ
ング素子16が開放状態の場合、整流部は整流回路とし
て動作し、倍圧整流状態に比べて低い電圧をPWMイン
バータ3の電源電圧として供給する。
【0056】PWMインバータ3の出力電圧が小さい場
合、電圧ベクトル持続時間が最小設定時間よりも短くな
ることは既に述べたが、PWMインバータ3の出力電圧
を小さくしつつ、電圧ベクトル持続時間を長くする手段
として、PWMインバータ3の電源電圧を低くする方法
も有効である。つまり、PWMインバータ3の出力電圧
は、PWMインバータ3の入力電圧と各スイッチング素
子のスイッチング状態に依存し、ベクトル設定時間が任
意の最小設定時間以下になる場合、PWMインバータ3
の電源電圧を低くすることにより、電圧ベクトル持続時
間を変化させること無く、PWMインバータ3の出力電
圧を制御することができる。したがって、実施の形態3
の構成において、ベクトル設定時間が最小設定時間以下
になる場合に、スイッチ素子を開放させて、PWMイン
バータ3の入力電圧を低くすることにより、出力される
電圧ベクトルは少なくとも最小設定時間以上の電圧ベク
トル持続時間をもち、電流検出に必要な時間以上の電圧
ベクトルが出力される。この結果、実施の形態3のPW
Mインバータ装置においては、必ず電流検出が可能とな
る。
【0057】《実施の形態4》次に、本発明に係る実施
の形態4のPWMインバータ装置の好ましい実施の形態
について図面を参照しつつ説明する。図24は本発明に
係る実施の形態4のPWMインバータ装置の回路構成を
示すブロック図である。図24に示すように、実施の形
態4のPWMインバータ装置は、商用交流電源18と、
交流電圧を整流して所望の直流電圧を出力する整流部1
7と、倍圧整流回路と通常整流回路を切り換えるスイッ
チング素子16と、PWMインバータ3の入力電源とし
てのコンデンサ19と、三相負荷2である三相電動機に
所望の電力を供給するPWMインバータ3と、このPW
Mインバータ3の電源側に流れる電流を検出する電流セ
ンサ4と、PWMインバータ3を駆動制御する駆動制御
部12とを具備している。なお、スイッチング素子1
6、コンデンサ19、ダイオード20、コンデンサ2
1、及びリアクトル22によりPWMインバータ3への
入力回路である昇圧回路23が構成されている。
【0058】実施の形態4と実施の形態1や実施の形態
3との構成の違いは、PWMインバータ3の入力電源部
の構成であり、それ以外は実質的に同じ構成である。し
たがって、以下の実施の形態4の説明においては、実施
の形態1及び実施の形態3と同じ機能や同じ構成を有す
るものには同じ符号を付してその説明は省略する。実施
の形態4の構成において、まず、昇圧回路23の動作に
ついて図24を用いて説明する。スイッチング素子16
をオン状態とすると、交流電源18、整流器17、リア
クトル22、スイッチング素子16、整流器17、交流
電源18の経路で電流が流れ、リアクトル22にエネル
ギーが蓄積される。次に、スイッチング素子16をオフ
状態すると、交流電源18、整流器17、リアクトル2
2、ダイオード20、コンデンサ19、整流器17、交
流電源18の経路で電流が流れ、リアクトル22にスイ
ッチング素子16をオン期間に蓄積されたエネルギーと
共に、コンデンサ19を充電し昇圧させる。スイッチン
グ素子16のオン期間/オフ期間を変化させること、つ
まり時比率を変化させることによって、リアクトル22
に蓄積されるエネルギーを可変し、コンデンサ19の端
子間電圧を制御することができる。このように制御され
る昇圧回路23の出力電圧がPWMインバータ3の電源
電圧Vdとして供給される。
【0059】PWMインバータ3の出力電圧が小さい
時、各相の電圧ベクトル持続時間が最小設定時間よりも
小さくなることは既に述べたが、PWMインバータ3の
出力電圧を小さくしつつ、電圧ベクトル持続時間を長く
する方法として、PWMインバータ3へ入力される電源
電圧を可変することも有効である。即ち、PWMインバ
ータ3の出力電圧はPWMインバータ3の入力電圧と各
スイッチング素子のスイッチング状態に依存し、ベクト
ル設定時間が任意の最小設定時間以下になる場合、PW
Mインバータ3の電源電圧を可変することにより、電圧
ベクトル持続時間を変化させること無く、PWMインバ
ータ3の出力電圧を制御することができる。したがっ
て、実施の形態4の構成において、ベクトル設定時間が
最小設定時間以下になる場合に、昇圧回路23のスイッ
チング素子を開放させて、PWMインバータの入力電圧
の昇圧を休止させることにより、出力される電圧ベクト
ルは少なくとも最小設定時間以上の電圧ベクトル持続時
間をもち、電流検出に必要な時間以上の電圧ベクトルが
出力される。この結果、実施の形態4のPWMインバー
タ装置は、必ず電流検出が可能となる。
【0060】本発明に係るPWMインバータ装置におけ
る制御用マイクロコンピュータにおいて、アナログ/デ
ィジタル変換器の変換開始を、電圧ベクトルの切り替わ
るタイミングで行うよう構成しているため、電流センサ
で検出された信号の最も安定状態にある最終値をアナロ
グ/ディジタル変換することができる。したがって、本
発明は上記の制御用マイクロコンピュータを有している
ため、電流検出の精度を大幅に向上することが可能なP
WMインバータ装置を提供することが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上、実施の形態について詳細に説明し
たところから明らかなように、本発明は次の効果を有す
る。本発明によれば、PWMインバータ装置における主
回路の電源側に流れる電流を検出する構成またはPWM
インバータ装置における主回路の各相に流れる電流を検
出する構成において、PWMインバータ装置の出力電圧
が小さい場合や、指令電圧が6種の電圧ベクトルに近い
位相の場合でも、変調方式を大幅に変更せず単純な変換
テーブルを用いることによって、広い制御範囲において
電流を検出することができる。この結果、本発明に係る
PWMインバータ装置においては、PWMインバータの
制御周期を一定に保ちつつ電流検出の精度を向上させる
ことにより、高度な閉ループ制御を行うことが可能とな
る。
【0062】また、本発明に係るPWMインバータ装置
においては、アナログ/ディジタル変換器の変換開始
を、電圧ベクトルの切り替わるタイミングで行うよう構
成することにより、電流センサで検出された信号の最も
安定状態にある最終値をアナログ/ディジタル変換する
ことができ、電流検出の精度を大幅に向上することが可
能となる。さらに、本発明によれば、PWMインバータ
装置における主回路の電源側に流れる電流を検出する構
成またはPWMインバータ装置における主回路の各相に
流れる電流を検出する構成において、PWMインバータ
装置の出力電圧が小さい場合や、指令電圧が6種の電圧
ベクトルに近い位相の場合でも、変調方式を大幅に変更
せず、PWMインバータの入力電圧を変化させることに
よって、広い制御範囲において電流を検出することがで
きる。この結果、本発明に係るPWMインバータ装置
は、PWMインバータの制御周期を一定に保ちつつ電流
検出の精度を向上させることにより、高度な閉ループ制
御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置における回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のPWMインバータ装置における空間ベ
クトル方式のスイッチングベクトルを説明する図であ
る。
【図3】本発明のPWMインバータ装置における電流検
出方法に係る空間ベクトル図である。
【図4】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置における指令電圧変換処理のフローチャートであ
る。
【図5】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置における区間判定処理のフローチャートである。
【図6】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置における二相変調の場合の電圧ベクトル持続時間の
演算式を示す図である。
【図7】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置において用いる変換テーブル1を示す図である。
【図8】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置において用いる変換テーブル2を示す図である。
【図9】本発明に係る実施の形態1のPWMインバータ
装置における変換前と変換後の電圧ベクトルと電流出力
の関係を示す波形図である。
【図10】本発明に係る実施の形態1のPWMインバー
タ装置における三相変調の場合の電圧ベクトル持続時間
の演算式を示す図である。
【図11】本発明に係る実施の形態1のPWMインバー
タ装置において用いる変換テーブル3を示す図である。
【図12】本発明に係る実施の形態1のPWMインバー
タ装置において用いる変換テーブル4を示す図である。
【図13】本発明に係る実施の形態1のPWMインバー
タ装置における変換前と変換後の電圧ベクトルと電流出
力の関係を示す波形図である。
【図14】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置における回路構成を示すブロック図である。
【図15】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置における指令電圧変換処理のフローチャートであ
る。
【図16】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置において用いる変換テーブル5を示す図である。
【図17】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置において用いる変換テーブル6を示す図である。
【図18】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置における変換前と変換後の電圧ベクトルと電流出
力の関係を示す波形図である。
【図19】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置において用いる変換テーブル7を示す図である。
【図20】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置において用いる変換テーブル8を示す図である。
【図21】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置における変換前と変換後の電圧ベクトルと電流出
力の関係を示す波形図である。
【図22】本発明に係る実施の形態2のPWMインバー
タ装置における別の回路構成を示すブロック図である。
【図23】本発明に係る実施の形態3のPWMインバー
タ装置における回路構成を示すブロック図である。
【図24】本発明に係る実施の形態4のPWMインバー
タ装置における回路構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 三相負荷 3 PWMインバータ 4 電流センサ 6 電流検出部(アナログ/ディジタル変換部) 7 指令電圧生成部 8 三角波生成部 11 比較部 13 電流センサ 14 電流センサ 15 電流センサ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PWMインバータ主回路の直流側の電流
    を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段から出力された電流検出信号から指令
    電圧信号を形成する指令電圧生成手段と、 前記指令電圧生成手段から入力された各相の指令電圧信
    号から所望の指令電圧設定値を演算する指令電圧変換手
    段と、 基準波を出力する基準波生成手段と、 前記基準波と前記指令電圧設定値とを比較してスイッチ
    ングパターンを形成する比較手段とを具備し、 前記指令電圧変換手段が、 前記指令電圧生成手段により出力された各相の指令電圧
    信号から演算により電圧ベクトル持続時間を求める電圧
    ベクトル持続時間検出手段と、 前記指令電圧生成手段により出力された各相の指令電圧
    信号から演算により指令電圧の位相領域を求める指令電
    圧領域判定手段と、 前記電圧ベクトル持続時間と所定の最小設定時間とを比
    較し、前記最小設定時間よりも前記電圧ベクトル持続時
    間が短い場合、当該電圧ベクトル持続時間を記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段で記憶した今回の電圧ベクトル持続時間を
    前回の電圧ベクトル持続時間に加算する加算手段と、 前記指令電圧の位相領域が切り替わったとき、前記加算
    手段で加算された電圧ベクトル持続時間をリセットする
    区間変化判定手段と、 前記加算された電圧ベクトル持続時間が前記最小設定時
    間に達したか否かを判定する判定手段とを有し、 前記判定手段で前記加算された電圧ベクトル持続時間が
    前記最小設定時間以上の場合、前記最小設定時間以上で
    ある前記加算された電圧ベクトル持続時間を出力し、 前記判定手段で前記加算された電圧ベクトル持続時間が
    前記最小設定時間未満の場合、前記電圧ベクトルをゼロ
    ベクトルとするよう構成されたことを特徴とするPWM
    インバータ装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段で前記加算された電圧ベク
    トル持続時間が前記最小設定時間以上の場合、前記最小
    設定時間以上である前記加算された電圧ベクトル持続時
    間を出力するよう設定し、前記判定手段で前記加算され
    た電圧ベクトル持続時間が前記最小設定時間未満の場
    合、前記電圧ベクトルをゼロベクトルとするよう設定す
    る変換テーブルを有する請求項1に記載のPWMインバ
    ータ装置。
  3. 【請求項3】 前記指令電圧変換手段において、少なく
    とも指令電圧の1周期の間、PWMの周波数を固定する
    よう構成された請求項1又は2に記載のPWMインバー
    タ装置。
  4. 【請求項4】 前記指令電圧変換手段において、前記最
    小設定時間は、前記電流検出部の最小サンプル時間とP
    WMインバータのデッドタイムを加えた時間よりも長く
    なるよう設定された請求項1又は2に記載のPWMイン
    バータ装置。
  5. 【請求項5】 前記電流検出部において、アナログディ
    ジタル変換器を有し、当該アナログディジタル変換器に
    よる検出系統を少なくとも2系統以上有し、前記電圧ベ
    クトルの切り替え時に、アナログディジタル変換を開始
    するよう構成した請求項1,2,3又は4のいずれかに
    記載のPWMインバータ装置。
  6. 【請求項6】 三相PWMインバータ主回路の各相に流
    れる電流を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段から出力された電流検出信号から指令
    電圧信号を形成する指令電圧生成手段と、 前記指令電圧生成手段から入力された各相の指令電圧信
    号から所望の指令電圧設定値を演算する指令電圧変換手
    段と、 基準波を出力する基準波生成手段と、 前記基準波と前記指令電圧設定値とを比較してスイッチ
    ングパターンを形成する比較手段とを具備し、 前記指令電圧変換手段が、前記指令電圧生成手段からの
    各相の指令電圧信号から演算により前記電流検出手段と
    直列に接続されたスイッチのオン時間を求めるスイッチ
    ング持続時間検出手段と、 前記指令電圧生成手段からの各相の指令電圧信号から演
    算により前記指令電圧の位相領域を求める指令電圧領域
    判定手段と、 前記スイッチング持続時間と所定の最小設定時間とを比
    較し、前記最小設定時間よりも前記スイッチング持続時
    間が短い場合、前記スイッチング持続時間を記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段で記憶した今回のスイッチング持続時間を
    前回のスイッチング持続時間に加算する加算手段と、 前記指令電圧の位相領域が切り替わったとき、前記加算
    手段で加算されたスイッチング持続時間をゼロにする区
    間変化判定手段と、 前記加算されたスイッチング持続時間が前記最小設定時
    間に達したか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で前記加算されたスイッチング持続時間が
    前記最小設定時間以上の場合、前記最小設定時間以上で
    ある加算されたオン状態持続時間を出力し、 前記判定手段で前記加算されたスイッチング持続時間が
    前記最小設定時間未満の場合、前記電圧ベクトルをゼロ
    ベクトルとするよう構成されたことを特徴とするPWM
    インバータ装置。
  7. 【請求項7】 前記判定手段で前記加算されたスイッチ
    ング持続時間が前記最小設定時間以上の場合、前記最小
    設定時間以上である加算されたオン状態持続時間を出力
    し、前記判定手段で前記加算されたスイッチング持続時
    間が前記最小設定時間未満の場合、前記電圧ベクトルを
    ゼロベクトルとするよう設定する変換テーブルを有する
    請求項6に記載のPWMインバータ装置。
  8. 【請求項8】 前記指令電圧変換手段において、少なく
    とも前記指令電圧の1周期の間、PWMの周波数を固定
    するよう構成された請求項6又は7に記載のPWMイン
    バータ装置。
  9. 【請求項9】 前記指令電圧変換手段において、前記最
    小設定時間は、前記電流検出手段の最小サンプル時間と
    当該PWMインバータ装置におけるデッドタイムとを加
    えた時間よりも長くなるよう設定されることを特徴とす
    る請求項6,7又は8のいずれかに記載のPWMインバ
    ータ装置。
  10. 【請求項10】 前記直流電源において、当該PWMイ
    ンバータ装置の入力電圧を可変する電源電圧可変手段を
    具備することを特徴とする請求項1から9のいずれか1
    項に記載のPWMインバータ装置。
  11. 【請求項11】 前記電源電圧可変手段において、交流
    電圧を整流する整流部と、前記PWMインバータの入力
    電圧を切り替えるスイッチング素子とを具備する請求項
    10に記載のPWMインバータ装置。
  12. 【請求項12】 前記電源電圧可変手段において、交流
    電圧を整流する整流部と、前記整流部の電圧を昇圧し当
    該PWMインバータ装置の入力電圧として供給する昇圧
    部とを具備する請求項10に記載のPWMインバータ装
    置。
  13. 【請求項13】 PWMインバータ主回路の直流側の電
    流を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段から出力された電流検出信号から指令
    電圧信号を形成する指令電圧生成手段と、 前記指令電圧生成手段から入力された各相の指令電圧信
    号から所望の指令電圧設定値を演算する指令電圧変換手
    段と、 基準波を出力する基準波生成手段と、 前記基準波と前記指令電圧設定値とを比較してスイッチ
    ングパターンを形成する比較手段とを具備するPWMイ
    ンバータ装置において、 前記指令電圧生成手段により出力された各相の指令電圧
    から演算により電圧ベクトル持続時間を求めるステップ
    と、 前記指令電圧生成手段により出力された各相の指令電圧
    から演算により指令電圧の位相領域を求めるステップ
    と、 前記電圧ベクトル持続時間と所定の最小設定時間とを比
    較し、前記最小設定時間よりも前記電圧ベクトル持続時
    間が短い場合、当該電圧ベクトル持続時間を記憶するス
    テップと、 前記記憶手段で記憶した今回の電圧ベクトル持続時間を
    前回の電圧ベクトル持続時間に加算するステップと、 前記指令電圧の位相領域が切り替わったとき、前記加算
    手段で加算された電圧ベクトル持続時間をリセットする
    ステップと、 前記加算された電圧ベクトル持続時間が前記最小設定時
    間に達したか否かを判定するステップと、 前記加算された電圧ベクトル持続時間が前記最小設定時
    間以上の場合、前記最小設定時間以上である前記加算さ
    れた電圧ベクトル持続時間を出力し、前記加算された電
    圧ベクトル持続時間が前記最小設定時間未満の場合、前
    記電圧ベクトルをゼロベクトルとするステップと、 を有することを特徴とするPWMインバータ装置の電流
    検出方法。
  14. 【請求項14】 加算された電圧ベクトル持続時間が前
    記最小設定時間以上の場合、前記最小設定時間以上であ
    る前記加算された電圧ベクトル持続時間を出力するよう
    設定し、前記判定手段で前記加算された電圧ベクトル持
    続時間が前記最小設定時間未満の場合、前記電圧ベクト
    ルをゼロベクトルとするよう設定する変換テーブルを用
    いる請求項13に記載のPWMインバータ装置の電流検
    出方法。
  15. 【請求項15】 前記指令電圧信号が当該指令電圧信号
    1周期のうちπ/3の期間、設定値の最大値または最小
    値に飽和させた信号でない場合、予め用意された複数の
    変換テーブルから所望の変換テーブルを選択するステッ
    プを有する請求項13又は14に記載のPWMインバー
    タ装置の電流検出方法。
  16. 【請求項16】 前記指令電圧信号が当該指令電圧信号
    1周期のうちπ/3の期間、設定値の最大値または最小
    値に飽和させた信号である場合、予め用意された複数の
    変換テーブルから所望の一つの変換テーブルを選択する
    ステップを有する請求項13又は14に記載のPWMイ
    ンバータ装置の電流検出方法。
  17. 【請求項17】 三相PWMインバータ主回路の各相に
    流れる電流を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段から出力された電流検出信号から指令
    電圧信号を形成する指令電圧生成手段と、 前記指令電圧生成手段から入力された各相の指令電圧信
    号から所望の指令電圧設定値を演算する指令電圧変換手
    段と、 基準波を出力する基準波生成手段と、 前記基準波と前記指令電圧設定値とを比較してスイッチ
    ングパターンを形成する比較手段とを具備するPWMイ
    ンバータ装置において、 前記指令電圧生成手段からの各相の指令電圧信号から演
    算により前記電流検出手段と直列に接続されたスイッチ
    のオン時間を求めるステップと、 前記指令電圧生成手段からの各相の指令電圧信号から演
    算により前記指令電圧の位相領域を求めるステップと、 前記スイッチング持続時間と所定の最小設定時間とを比
    較し、前記最小設定時間よりも前記スイッチング持続時
    間が短い場合、前記スイッチング持続時間を記憶するス
    テップと、 前記記憶手段で記憶した今回のスイッチング持続時間を
    前回のスイッチング持続時間に加算するステップと、 前記指令電圧の位相領域が切り替わったとき、前記加算
    手段で加算されたスイッチング持続時間をゼロにするス
    テップと、 前記加算されたスイッチング持続時間が前記最小設定時
    間に達したか否かを判定するステップと、 前記加算されたスイッチング持続時間が前記最小設定時
    間以上の場合、前記最小設定時間以上である加算された
    オン状態持続時間を出力し、前記加算されたスイッチン
    グ持続時間が前記最小設定時間未満の場合、前記電圧ベ
    クトルをゼロベクトルとするステップと、 を有することを特徴とするPWMインバータ装置の電流
    検出方法。
  18. 【請求項18】 前記加算されたスイッチング持続時間
    が前記最小設定時間以上の場合、前記最小設定時間以上
    である加算されたオン状態持続時間を出力し、前記加算
    されたスイッチング持続時間が前記最小設定時間未満の
    場合、前記電圧ベクトルをゼロベクトルとするよう設定
    する変換テーブルを用いる請求項17に記載のPWMイ
    ンバータ装置の電流検出方法。
  19. 【請求項19】 前記指令電圧信号が前記指令電圧信号
    1周期のうちπ/3の期間、設定値の最大値または最小
    値に飽和させた信号でない場合、予め用意された複数の
    変換テーブルから所望の変換テーブルを選択するステッ
    プを有する請求項17又は18に記載のPWMインバー
    タ装置の電流検出方法。
  20. 【請求項20】 前記指令電圧信号が前記指令電圧信号
    1周期のうちπ/3の期間、設定値の最大値または最小
    値に飽和させた信号である場合、予め用意された複数の
    変換テーブルから所望の変換テーブルを選択するステッ
    プを有する請求項17又は18に記載のPWMインバー
    タ装置の電流検出方法。
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