JP4493020B2 - 自動車用衝撃吸収プロペラシャフト - Google Patents

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本発明は自動車用衝撃吸収プロペラシャフトに関する。
自動車用衝撃吸収プロペラシャフトとして、一方の分割シャフトに設けたアウタレースに、他方の分割シャフトに設けたインナシャフトの外周に付設した継手部を係合して構成した等速自在継手により、複数の分割シャフトを連結してなるものがある。尚、インナシャフトは中間部に挿着したベアリングを支持ブラケットに支持させている。
特許文献1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトでは、一方の分割シャフトに受けた衝撃により、該一方の分割シャフトと他方の分割シャフトが互いに収縮するとき、まずアウタに取着してある衝撃吸収板とインナの先端部が衝接し、該衝撃吸収板を破断可能にし、続いて、アウタの先端面がベアリングの先端面の側に衝接して衝撃を吸収緩和する。
特開平10-250390
特許文献1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトでは、インナが、分割シャフトに接続されるフランジ部を備える基端部と、アウタに嵌合されて該アウタに係合する継手部を備える先端部と、基端部と先端部の間にあってベアリングが挿着される中間部とを有して構成されるに際し、インナの全体を中実素材からなる一体の鍛造加工品としており、以下の問題点がある。
(a)プロペラシャフトは、インナに対するアウタの収縮過程で衝撃を吸収するものであり、その収縮長さを大きくとって衝撃吸収の確実を図る必要から、インナを長尺軸とする。長尺のインナの全体を鍛造加工品とするものであり、加工歪を抑えて加工寸法精度を向上することに困難がある。
(b)インナの全体を中実軸とするものであり、インナの断面の多様化が困難であるから、自ずと専用部品となりプロペラシャフトにおける衝撃吸収特性の調整及び、部品の共用化が困難になる。
(c)インナの全体を中実軸とするものであり、プロペラシャフトの軽量化に困難がある。
本発明の課題は、プロペラシャフトの加工性を向上し、その衝撃吸収特性を簡易に調整でき、部品を共用化してその軽量化を図ることにある。
請求項1の発明は、複数の分割シャフトを等速継手により連結し、一方の分割シャフトに設けた等速継手の筒状アウタに、他方の分割シャフトに設けた等速継手の軸状インナを嵌合し、該インナの中間部に挿着したベアリングを支持ブラケットに支持し、シャフト間に受けた衝撃により、一方の分割シャフトと他方の分割シャフトが互いに相対して収縮するとき、アウタの先端面がベアリングの該アウタ寄りの先端面の側に衝接し、該ベアリングをインナに対して摺動可能にする自動車用衝撃吸収プロペラシャフトにおいて、インナが、分割シャフトに接続されるフランジ部を備える基端部と、アウタに嵌合されて該アウタに係合する継手部を備える先端部と、基端部と先端部の間にあってベアリングが挿着される中間部とを有して構成され、インナの中間部を中空パイプにて構成し、中空パイプの両端のそれぞれにインナの基端部と先端部のそれぞれを接合するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記インナの基端部と先端部のそれぞれを鍛造加工品とするようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記インナの中間部を構成する中空パイプの両端のそれぞれにインナの基端部と先端部のそれぞれを摩擦圧接にて接合するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記アウタの内周部であって、インナと軸方向に離隔して対向する部分に衝撃吸収板を設け、シャフト間に受けた衝撃により、一方の分割シャフトと他方の分割シャフトが互いに相対して収縮するとき、まずアウタに取着してある衝撃吸収板とインナの先端部が衝接し、該衝撃吸収板を破断可能にし、続いて、アウタの先端面がベアリングの該アウタ寄りの先端面の側に衝接し、該ベアリングをインナに対して摺動可能にするようにしたものである。
(請求項1)
(a)プロペラシャフトは、インナに対するアウタの収縮過程で衝撃を吸収するものであり、その収縮長さを大きくとって衝撃吸収変位量の増大を図る必要から、インナを長尺軸とする。本発明では、長尺のインナを分割し、大径のフランジ部を備える基端部と、インナ側の軸受装着部が形成される継手部を備える先端部を除く大半の部分を中空パイプにて構成される中間部とするものである。インナの全体を鍛造加工、切削加工等する必要がなくなり、加工性を向上できる。
(b)インナの中間部を中空パイプとするものであり、中空パイプの断面寸法を多様化すること、またその長さ、板厚の設定は容易であり、プロペラシャフトにおける衝撃吸収特性の調整(衝撃吸収変位量の調整も含む)を簡易化できる。
(c)インナの中間部を中空パイプとするものであり、プロペラシャフトを軽量化できる。
(d)インナの全長や衝撃吸収特性の異なる仕様違いのインナを準備して、中間部の変更のみで基端部と先端部をそのまま流用でき、衝撃吸収特性の変更調整も簡易となる。
(請求項2)
(e)インナの基端部を鍛造加工品とすることにより大径のフランジ部を備える基端部を容易に形成でき、先端部を鍛造加工品とすることにより強度が必要とされる継手部を備える先端部を部分的に高精度に加工形成できる。
(請求項3)
(f)インナの基端部と先端部のそれぞれを中間部の両端に摩擦圧接するものであり、摩擦圧接による加工発熱、変形は局部的であり、加工寸法精度を向上できる。
(請求項4)
(g)アウタの内周部に衝撃吸収板を設けたから、プロペラシャフトが受ける軸方向の衝撃荷重により、インナとアウタが収縮するに従い、まず衝撃吸収板の破断により衝撃を吸収緩和し、続いてインナに対するベアリング(及びストッパピース)の摺動により衝撃を更に吸収緩和する。
図1は実施例1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトを示す全体図、図2は実施例1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトを示す要部断面図、図3はインナを示す断面図である。
自動車(FR車又は4WD車)用衝撃吸収プロペラシャフト10は、図1に示す如く、前側分割シャフト11と後側分割シャフト12に分割された2本のシャフト部材からなり、両分割シャフト11、12をスライド式等速自在継手からなる等速継手20により連結して構成される。前側分割シャフト11の前端部は、自在継手13を介して、エンジン側のトランスミッションの出力軸に接続される連結ヨーク14と連結され、後側分割シャフト12の後端部は、自在継手15を介して、デファレンシャルギアに接続される連結ヨーク16と連結される。
プロペラシャフト10は、一方の分割シャフト11を構成する中空パイプ11Aの一端に等速継手20の筒状アウタ21を摩擦溶接により接続する。また、他方の分割シャフト12の一端に等速継手20の軸状インナ22を摩擦溶接により接続する。インナ22をアウタ21に嵌合する。
等速継手20は、図2に示す如く、一方の分割シャフト11に設けたアウタ21をアウタレース21Aにより構成し、他方の分割シャフト12に設けたインナ22をインナシャフト22Aにより構成する。インナシャフト22Aの先端部の外周に形成されるセレーション22Bにはトリポードを構成する内環23が嵌合され、内環23の外周3位置から放射状に突設される柱脚23Aには3個のローラが装填された継手部24が設けられる。インナ22の継手部24を構成する各ローラは、アウタレース21Aの内周面の軸方向に延在する3条の溝条に摺動自在に係合し、等速継手20を構成する。継手部24が設けられる内環23は、インナシャフト22Aの前端に設けた環状溝22Cに係着した止め輪25と、インナシャフト22Aの後端に設けた環状ストッパ26に挟まれ、インナシャフト22A上に位置決め保持される。これにより、ストッパ26は、継手部24のインナシャフト22Aに対する軸方向後方への移動を所定の力で阻止する。
しかるに、プロペラシャフト10は、アウタ21を構成するアウタレース21Aの内周部27であって、インナ22のインナシャフト22Aと軸方向に離隔して対向する部分に衝撃吸収板30を取着して設けた。
衝撃吸収板30は、樹脂(金属でも可)からなり、外周ボス31の外径部をアウタレース21Aの内周部27の内径部に圧入し、アウタレース21Aの内周部27に取着される。
自動車の衝突に基づく衝撃荷重により、前側分割シャフト11及びアウタ21(アウタレース21A)と、後側分割シャフト12及びインナ22(インナシャフト22A及び継手部24)が互いに収縮(相対的に短縮)するとき、インナ22の先端部(インナシャフト22A及び継手部24)がアウタレース21Aの内周部27に取着してある衝撃吸収板30に衝接すると、衝撃荷重によりインナ22(インナシャフト22A及び継手部24)が衝撃吸収板30をアウタレース21Aの内周部27から打ち抜き、及び/又は衝撃吸収板30を破断貫通する。
尚、アウタレース21Aの内周部27に取着される衝撃吸収板30は、アウタレース21Aの内周部27に一体をなす隔壁状の薄肉部によって代えることもできる。
また、プロペラシャフト10は、インナ22を構成するインナシャフト22Aの中間部に挿着したセンタベアリング40を、環状支持部材50に回転自在に支持し、環状支持部材50を支持ブラケット50Aに支持している。
環状支持部材50は、内環51と外環52をゴム状弾性部材53を介して接合したものであり、内環51は小径部51A、中径部51B、大径部51Cの如くに径を変えた円筒状をなし、中径部51Bの内側にベアリング40の外輪40Aを嵌合し、小径部51Aは後述するストッパピース41の外周まで延在し、大径部51Cは後述するストッパピース42の外周まで延在している。また、内環51において、小径部51Aと大径部51Cの内周のそれぞれにはシール部材54、55が装填され、両シール部材54、55はベアリング40を両側からシールする。シール部材54はストッパピース41の外周に摺接し、シール部材55はストッパピース42の外周に摺接する。
プロペラシャフト10は、環状支持部材50の内環51に嵌合されたベアリング40をインナ22のインナシャフト22Aの中間部に装填し、この状態で、インナシャフト22Aの中間部でベアリング40を挟む両側に円環状ストッパピース41、42が装填されるものとする。これにより、ベアリング40の内輪40Bが両ストッパピース41、42の各端面に挟着されて位置決めされる。
このとき、2つのストッパピース41、42はインナシャフト22Aにすきま嵌め(軽圧入でも可)される。尚、ベアリング40の内輪40Bもインナシャフト22Aにすきま嵌め又は軽圧入される。
ストッパピース41は大径フランジ部41Aを備えるとともに、大径フランジ部41Aの側傍の外周にフランジ付リング43を被着される。ストッパピース41の大径フランジ部41Aは環状支持部材50の内環51の小径部51Aの外方端内周に近接し、ベアリング40を収容している内環51の内部への水の浸入を防止する。また、大径フランジ部41Aと内環51のすきまから浸入した水は、大径フランジ部41Aとリング43の小径フランジ部41Bの間の環状溝41Cにガイドされて下方へ落下し、内環51の内部への水の浸入を阻止する。また、ストッパピース42も大径フランジ部42Aを備えるとともに、大径フランジ部42Aの側傍の外周にフランジ付リング44を被着される。ストッパピース42の大径フランジ部42Aは環状支持部材50の内環51の大径部51Cの外方端内周に近接し、ベアリング40を収容している内環51の内部への水の浸入を防止する。また、大径フランジ部42Aと内環51のすきまから浸入した水は、大径フランジ部42Aとリング44の小径フランジ部42Bの間の環状溝42Cにガイドされて下方へ落下し、内環51の内部への水の浸入を阻止する。
自動車の衝突に基づく衝撃荷重により、前側分割シャフト11及びアウタ21(アウタレース21A)と、後側分割シャフト12及びインナ22(インナシャフト22A及び継手部24)が互いに収縮するとき、アウタ21(アウタレース21A)の先端面21Bがベアリング40の先端面の側、本実施例では後述するブーツ72を挟んでストッパピース41の先端面に衝接し、ストッパピース41、42とともにベアリング40をインナシャフト22Aの中間部に対して摺動させようとする。
ここで、プロペラシャフト10にあっては、図2に示す如く、インナ22のインナシャフト22Aの外周であり、アウタ21(アウタレース21A)に嵌合される先端部(継手部24)の側との間でベアリング40及びストッパピース42が挿着される中間部のベアリング挿着部28を挟み、これらのベアリング40及びストッパピース42が挿着されるベアリング挿着部28に境を接する外周(ベアリング挿着部28と同一外径をなす)に、該ベアリング40及びストッパピース42の軸方向取付位置を規制する第1かしめ突部61を突条形成した。第1かしめ突部61は、インナシャフト22Aへのベアリング40、ストッパピース41、42の装填前に、転造により、インナシャフト22Aの外周に連続する環状に形成される。第1かしめ突部61は、アウタ21(アウタレース21A)の先端面21Bがベアリング40の先端面の側(ストッパピース41の先端面)に衝接して該ベアリング40、ストッパピース41、42に及ぼす一定の抜け荷重により破壊されるように設定される。
また、プロペラシャフト10にあっては、インナ22のインナシャフト22Aの外周であり、アウタ21(アウタレース21A)に嵌合される先端部(継手部24)の側で、ベアリング40及びストッパピース41が挿着されるベアリング挿着部28に境を接する外周にも、該ベアリング40及びストッパピース41の軸方向取付位置を規制する第2かしめ突部62を突条形成した。第2かしめ突部62は、インナシャフト22Aへのベアリング40、ストッパピース41、42の装填後に、転造により、インナシャフト22Aの外周に連続する環状に形成される。2つのかしめ突部61、62のそれぞれにより、2つのストッパピース41、42のそれぞれの取付位置を規制する。ストッパピース41、42の固着はかしめ突部に限らず、ストッパリングの嵌合であっても良い。
尚、等速継手20は、アウタ21とインナ22の接続空間(グリース充填室)70を、金属薄板からなるブーツアダプタ71とゴム状弾性体からなるブーツ72を用いて密封し、インナシャフト22Aと継手部24の転動摺動性、耐摩耗性を向上するためのグリースをこの接続空間70に封入する。
プロペラシャフト10の衝撃吸収動作は以下の如くになる。
(1)自動車の衝突により、前方からの衝撃荷重がプロペラシャフト10に作用すると、前側分割シャフト11及びアウタ21(アウタレース21A)が後方へ移動し、後側分割シャフト12及びインナ22(インナシャフト22A及び継手部24)がアウタレース21Aに挿入される。
(2)上述(1)の経過により、インナ22(インナシャフト22A及び継手部24)がアウタレース21Aの内周部27に取着してある衝撃吸収板30に衝接すると、衝撃荷重によりインナ22(インナシャフト22A及び継手部24)が衝撃吸収板30をアウタレース21Aの内周部27から打ち抜き、及び/又は衝撃吸収板30を破断貫通し、アウタ21とインナ22が収縮する。
(3)上述(2)の過程で、インナ22において、継手部24の内環23を位置決めしているストッパ26が破壊し、内環23がインナシャフト22Aのセレーションから更にストッパ26を越えて継手部24とともに後方へ移動したときには、その後、インナ22を構成するインナシャフト22Aと継手部24のうち、インナシャフト22Aだけが衝撃吸収板30をアウタレース21Aの内周部27から抜き、及び/又は衝撃吸収板30を破断貫通する。
(4)上述(2)を経て、アウタ21とインナ22が更に収縮すると、アウタ21(アウタレース21A)の先端面21Bがブーツ72を挟んでインナ22(インナシャフト22A)の中間部に圧入されているストッパピース41の先端面に衝接し、アウタ21がベアリング40及びストッパピース41、42に及ぼす衝撃力が一定の抜け荷重に達すると、第1かしめ突部61が破壊され、アウタ21がストッパピース41、42とともにベアリング40をインナ22(インナシャフト22A)の中間部に対して摺動させ、アウタ21とインナ22を更に収縮させる。
(5)以上により、前側分割シャフト11と後側分割シャフト12が互いに突張ることなく、軸心を一致して収縮し、エンジンルーム内の内燃機関を含む駆動ユニットを適宜後退させて衝撃を緩和する。
しかるに、プロペラシャフト10にあっては、分割シャフト12に摩擦圧接により接続されるインナ22(インナシャフト22A)を以下の如くに製作する。
インナ22(インナシャフト22A)は、図3に示す如く、分割シャフト12に摩擦溶接により接続される大径フランジ部101Aを備える基端部101と、アウタ21(アウタレース21A)に嵌合されて該アウタ21の溝条に係合する継手部24の内環23を嵌合可能にするセレーション22B、環状溝22C、環状ストッパ26を備える先端部102と、基端部101と先端部102の間においてベアリング40が挿着される中間部103とを有して構成される。
インナ22(インナシャフト22A)にあっては、基端部101と先端部102のそれぞれを鍛造加工品とし、中間部103を中空パイプにて構成する。そして、中間部103の両端のそれぞれに基端部101と先端部102のそれぞれを摩擦圧接(摩擦溶接)して接合する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)プロペラシャフト10は、インナ22に対するアウタ21の収縮過程で衝撃を吸収するものであり、その収縮長さを大きくとって衝撃吸収変位量の拡大を図る必要から、インナ22を長尺軸とする。本発明では、長尺のインナ22を分割し、大径のフランジ部101Aを備える基端部101と、小径の強度が必要とされる継手部24が嵌着される先端部102を除く大半の部分を中空パイプにて構成される中間部103とするものである。インナ22の全体を鍛造加工、切削加工等する必要がなくなり、加工性を向上できる。
(b)インナ22の中間部103を中空パイプとするものであり、中空パイプの断面寸法を多様化すること、また適宜その長さ、板厚の選定は容易であり、プロペラシャフト10における衝撃吸収特性の調整(衝撃吸収変位量の調整も含む)を簡易化できる。
(c)インナ22の中間部103を中空パイプとするものであり、プロペラシャフト10を軽量化できる。
(d)インナ22の全長や衝撃吸収特性の異なる仕様違いのインナ22に対し、中間部103の変更のみで基端部101と先端部102をそのまま流用でき、衝撃吸収特性の変更調整も簡易となる。
(e)インナ22の基端部101を鍛造加工品とすることにより大径のフランジ部101Aを備える基端部101を容易に形成でき、先端部102を鍛造加工品とすることにより強度寸法精度が必要とされる継手部24を備える先端部102を部分的に高精度に加工形成できる。
(f)インナ22の基端部101と先端部102のそれぞれを中間部103の両端に摩擦圧接するものであり、摩擦圧接による加工発熱、変形は局部的であり、加工寸法精度を向上できる。
(g)アウタ21の内周部に衝撃吸収板30を設けたから、プロペラシャフト10が受ける軸方向の衝撃荷重により、インナ22とアウタ21が収縮するに従い、まず衝撃吸収板30の破断により衝撃を吸収緩和し、続いてインナ22に対するベアリング40(及びストッパピース41、42)の摺動により衝撃を更に吸収緩和する。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明のプロペラシャフトを構成する等速継手は、トリポード型等のスライド式等速自在継手に限らず、レブロ型、バーフィールド型等の固定式等速自在継手であっても良い。
図1は実施例1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトを示す全体図である。 図2は実施例1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトを示す要部断面図である。 図3はインナを示す断面図である。
符号の説明
10 プロペラシャフト
11、12 分割シャフト
20 等速継手
21 アウタ
21B 先端面
22 インナ
24 継手部
30 衝撃吸収板
40 ベアリング
50A 支持ブラケット
101 基端部
101A フランジ部
102 先端部
103 中間部

Claims (4)

  1. 複数の分割シャフトを等速継手により連結し、一方の分割シャフトに設けた等速継手の筒状アウタに、他方の分割シャフトに設けた等速継手の軸状インナを嵌合し、該インナの中間部に挿着したベアリングを支持ブラケットに支持し、
    シャフト間に受けた衝撃により、一方の分割シャフトと他方の分割シャフトが互いに相対して収縮するとき、アウタの先端面がベアリングの該アウタ寄りの先端面の側に衝接し、該ベアリングをインナに対して摺動可能にする自動車用衝撃吸収プロペラシャフトにおいて、
    インナが、分割シャフトに接続されるフランジ部を備える基端部と、アウタに嵌合されて該アウタに係合する継手部を備える先端部と、基端部と先端部の間にあってベアリングが挿着される中間部とを有して構成され、
    インナの中間部を中空パイプにて構成し、中空パイプの両端のそれぞれにインナの基端部と先端部のそれぞれを接合することを特徴とする自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
  2. 前記インナの基端部と先端部のそれぞれを鍛造加工品とする請求項1に記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
  3. 前記インナの中間部を構成する中空パイプの両端のそれぞれにインナの基端部と先端部のそれぞれを摩擦圧接にて接合する請求項1又は2に記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
  4. 前記アウタの内周部であって、インナと軸方向に離隔して対向する部分に衝撃吸収板を設け、
    シャフト間に受けた衝撃により、一方の分割シャフトと他方の分割シャフトが互いに相対して収縮するとき、まずアウタに取着してある衝撃吸収板とインナの先端部が衝接し、該衝撃吸収板を破断可能にし、続いて、アウタの先端面がベアリングの該アウタ寄りの先端面の側に衝接し、該ベアリングをインナに対して摺動可能にする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
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