JP4492172B2 - 円筒状芯体の保持体、ポリイミド無端ベルトの製造方法及び定着ベルトの製造方法 - Google Patents

円筒状芯体の保持体、ポリイミド無端ベルトの製造方法及び定着ベルトの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複写機やレーザープリンタ等の電子写真装置の加熱定着体として使用されるポリイミド樹脂無端ベルトと定着ベルトの製造方法などにおいて、樹脂膜を形成するための円筒状芯体の両端を保持するための保持体に関する。また、本発明は、当該保持体を利用したポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法、及び定着ベルトの製造方法に関する。
電子写真装置においては、トナー像を記録用紙上に加熱定着するための定着体として、金属やプラスチック、又はゴム製の回転体が使用されるが、装置の小型化や省電力化のために、特許文献1や特許文献2に記載のように、回転体には、変形が可能な、肉厚が薄い樹脂製ベルトが用いられる。この場合、ベルトに継ぎ目(シーム)があると、出力画像に継ぎ目に起因する欠陥が生じるので、継ぎ目がない無端ベルトが好ましい。その材料としては、強度や寸法安定性、耐熱性等の面でポリイミド樹脂が特に好ましい(以後、ポリイミドはPIと略す)。
PI樹脂は、その前駆体を金属製の芯体に塗布し、乾燥し、加熱焼成して作製される。該前駆体は、非プロトン系極性溶剤に酸無水物とジアミンを溶解して合成される。非プロトン系極性溶剤としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。合成時の濃度、粘度等は、適宜選択される。
PI樹脂ベルトを定着体として使用するには、表面に付着するトナーの剥離性のため、ベルト表面に非粘着性の層を設けることが好ましい。その層の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂が好ましい。非粘着層には、耐摩耗性や静電オフセットの向上、トナーの付着防止用オイルとの親和性等のために、カーボン粉体や、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機化合物粉体等、フッ素樹脂以外の材料を含んでもよい。
定着ベルトとして、PI樹脂層の厚さは25〜200μmの範囲が好ましく、フッ素樹脂層の厚さは5〜50μmの範囲が好ましい。
PI樹脂で無端ベルトを作製するには、特許文献3に記載の、円筒体の内面にPI前駆体溶液を塗布し、回転しながら乾燥させる遠心成形法や、特許文献4に記載の、円筒体内面にPI前駆体溶液を展開する内面塗布法がある。但し、これら内面に成膜する方法では、PI前駆体皮膜が、管状体として強度を保持できる状態になるまで熱処理した後、円筒体から抜いて外型に載せ換える必要があり、工数が増える問題があった。また、表面にフッ素樹脂を塗布する場合も、外型に載せ換えた後で塗布する必要があった。
PI樹脂無端ベルトの他の製造方法として、芯体の表面に、浸漬塗布法によってPI前駆体溶液を塗布して乾燥し、加熱することにより、芯体外面上にPI樹脂皮膜を形成する方法もある。PI前駆体溶液が高粘度のために、膜厚が厚くなりすぎる場合には、特許文献5に開示の如く、芯体の外径よりも大きな孔を設けた環状体をPI前駆体溶液に浮かべて、PI前駆体溶液の膜厚を制御する方法がある。この方法では、外型に載せ換える工数が不要であるほか、PI樹脂皮膜を芯体から剥離すると、その内面は、凹凸を逆にして芯体の表面形状が転写される特徴がある。
更に、芯体の表面にPI樹脂皮膜を形成する他の方法として、特許文献6に記載のように、芯体を回転させながら、高粘度の樹脂溶液をディスペンサーにより供給し、かつディスペンサーを芯体の軸方向に移動し、デイスペンサ-と一緒にスライドするへらにて平滑にかつらせん状に巻回して塗布する方法もある。この方法では、高粘度のPI前駆体溶液でも所望の膜厚に塗布は可能であり、芯体を水平方向に回転したまま、加熱乾燥工程に投入できる利点がある。
一方、フッ素樹脂層を形成するには、フッ素樹脂が溶剤に不溶性であるため、フッ素樹脂の粉体を水等の溶媒に分散した塗料を塗布した後、溶媒を乾燥し、焼成して加熱溶融する方法がとられる。
ところが、フッ素樹脂層は、記録用紙の表面、及び/又は裏面と接触するので、その表面が荒れていると、記録用紙上のトナー層に荒れた面が転写されて、像が乱れるので、フッ素樹脂層の表面は平滑な方が好ましい。
フッ素樹脂分散液の塗布方法として、スプレー塗布法、特許文献8に開示のディッピング法や特許文献7に記載のように、芯体を回転させながら、フッ素樹脂分散液をやはりディスペンサーにより供給し、かつディスペンサーを芯体の回転軸方向に移動させることにより、らせん状に巻回して塗布する方法等がある。
特開平8−262903号 特開平11−133776号 特開昭57−74131号公報 特開昭62−19437号公報 特開2002−91027号 特開平10−69183号公報 特開平9−297482号公報 特開2001−198930号
らせん巻き回し塗布方法において、ポリイミド前駆体溶液を円筒状芯体表面に中心軸を水平にして回転させながら塗布した後、塗膜の垂れを防止するために、回転させながら乾燥を行う際、これを保持し、駆動力を伝達するために両端に取り付ける保持体は、加温時に円筒状芯体が熱膨張するため、おのおの独立させた形で両端に、テープやネジ等の締結体で固定していたが、塗布の回数を重ねると、テープの接着剤の残りカスやネジ等の金属屑がポリイミド前駆体溶液に落ちて、それが核となり、へこみ等の欠陥になる問題があった。
また、芯体の熱膨張のため、保持体の取り付けがゆるくなって保持体が外れ、芯体が装置上から脱落する事もあった。また、従来、円筒芯体と保持板は、ねじ等によって固定されていたため、保持体の固定時に、円筒状芯体に不均一な力が加えられることがあった。また、円筒状芯体と保持体が異種材質であると、熱膨張率の相違により、加熱時には不用意な力が加わることがあった。その結果、変形しやすいといった問題もある。
このような問題は、らせん巻き回し塗布方法に限られず、他の塗布方法においても見られ、改善が求められている。
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、樹脂膜形成時の加熱処理の際、円筒状芯体の熱付加による体積変化に伴うズレや、脱落を防止可能な円筒状芯体用保持体を提供することである。
そして、本発明の他の目的は、円筒用芯体用保持体のズレや、脱落を防止したポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法、及び定着ベルトの製造方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の円筒状芯体保持体は、円筒状芯体に樹脂膜を形成する際、前記円筒状芯体の両端を保持するものであり、
前記円筒状芯体の両端を保持する2つの保持部材と、
前記2つの保持部材を連結する軸部材と、
前記円筒状芯体の熱付加による体積変化に伴い、前記2つの保持部材の保持間隔が前記円筒状芯体の軸方向に変移する変移手段と、
を備えることを特徴としている。
本発明の円筒状芯体用保持体では、軸部材により2つの保持部材を連結しつつ、当該保持部材により円筒状芯体を両端から保持するする。そして、樹脂膜形成時に円筒状芯体が加熱されて熱付加による体積変化(熱膨張・熱収縮)しても、変移手段により、当該体積変化に従って2つの保持部材の保持間隔が変移する。このため、ズレや、脱落することなく、円筒状芯体を保持可能となる。
本発明の円筒状芯体用保持体において、前記変移手段は、前記2つの保持部材の少なくとも一方と前記軸部材とを連結すると共に、少なくとも一部が弾性部材で構成された連結部材とすることがよい。また、前記軸部材を2つ以上の部材で構成させ、前記変移手段は、当該2つ以上の部材を連結すると共に、少なくとも一部が弾性部材で構成された連結部材とすることがよい。
上記構成では、変移手段としての連結部材における弾性部材の弾性変形により、簡易に円筒状芯体の熱付加による体積変化に従って2つの保持部材の保持間隔を変移させることができる。
一方、第1の本発明のポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法は、
保持体により両端が保持された円筒状芯体にポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布して、前記芯体に前記ポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を形成する工程と、
前記塗膜を乾燥・焼成してポリイミド樹脂皮膜を形成する工程と、
前記芯体と前記皮膜とを分離する工程と、
を有し、
前記保持体として、上記本発明の円筒状芯体用保持体を用いることを特徴としている。
第1の本発明のポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法では、上記本発明の円筒状芯体用保持体を用いることで、上述のように、乾燥・焼成の際に、芯体ごと高温に加熱しても、
保持体がズレや、脱落することなくなる。
また、第1の本発明の定着ベルトの製造方法は、
保持体により両端が保持された円筒状芯体にポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布して、前記芯体にポリイミド樹脂層又はポリイミド樹脂前駆体層を形成する工程と、
前記ポリイミド樹脂前駆体層が形成された前記芯体にフッ素樹脂分散液を塗布して、ポリイミド樹脂層又はポリイミド樹脂前駆体層上にフッ素樹脂分散液の塗膜を形成する工程と、
前記芯体に乾燥・加熱処理を行い、前記芯体の外周面にポリイミド樹脂層及びフッ素樹脂層の積層体を形成する積層体形成工程と、
前記芯体と前記積層体を分離する工程と、
を有し、
前記保持体として、上記本発明の円筒状芯体用保持体を用いることを特徴としている。
第1の本発明の定着ベルトの製造方法では、上記本発明の円筒状芯体用保持体を用いることで、上述のように、乾燥・加熱処理する際に、芯体ごと高温に加熱しても、保持体がズレや、脱落することがなくなる。
本発明によれば、樹脂膜形成時の加熱処理の際、円筒状芯体の熱付加による体積変化に伴うズレや、脱落を防止可能な円筒状芯体用保持体を提供することができる。
また、円筒用芯体用保持体のズレや、脱落を防止したポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法、及び定着ベルトの製造方法も提供することができる。
以下、本発明について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面通して同じ符合を付与して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す断面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る円筒状芯体用保持体における保持部材と軸部材との連結部材を示す部分断面図である。
本実施形態の円筒状芯体用保持体10は、図1〜2に示すように、円筒状芯体12の両端を保持する2つの保持部材14と、当該2つの保持部材14を連結する軸部材16と、で構成されている。
2つの保持部材14は、円筒状芯体12外周面に塗膜(樹脂膜)を形成する塗布装置へ配設する際に支持される支持部14aと、円筒状芯体12を保持するために円筒状芯体12の一端の開口へ嵌合させる嵌合部14bと、が設けられている。円筒状芯体12は両端の開口に嵌合部14bが嵌め込まれることで、保持部材14により保持される。
そして、2つの保持部材14の一方は軸部材16の一端に支持固定されており、他方は軸部材16の他端に連結部材18を介して連結されている。2つの保持部材14のうち、連結部材18介して軸部材16と連結する保持部材は、内部に開口が設けられており、連結部材18は当該開口の内壁面から軸部材16に向かって突出するように設けられている。
連結部材18は、図3に示すように、軸部材16に向かって突出して保持部材14に配設された弾性部材18aと、弾性部材18aの先端に設けられた球体18bと、で構成されている(例えば、ボールプランジャ)。そして、軸部材16の一端に設けられたテーバー状の溝16aに球体18bを係合させて、保持部材14と軸部材16とが連結されている。
連結部材18は、保持部材14と軸部材16とを連結すると共に、円筒状芯体12の熱付加による体積変化(熱膨張・熱収縮)に伴い、2つの保持部材14の保持間隔が円筒状芯体12の軸方向に変移するための変移手段としても機能する。
具体的には、円筒状芯体12が通常時の場合、連結部材18は、その球体18bが軸部材16一端のテーパー状溝16aの最深部に係合して、軸部材16を支持する。
一方、円筒状芯体12に熱膨張して軸方向に膨張した場合、図3(b)に示すように、連結部材18の球体18bは軸部材16一端のテーパー状溝16aのテーパー壁に沿いつつ移動して、軸部材16から連結部材18における開口の内壁面に向かって押し出され、2つの保持部材14の保持間隔が円筒状芯体12の軸方向(外側)に変移する(広がる:矢印T)。このとき、球体18bはテーパー状溝16aのテーパー壁によって押されて、弾性部材18aが矢印S方向に弾性変形し、弾性部材18aは球体18bを介してテーパー状溝16aのテーパー壁を連結部材18における開口の内壁面から軸部材16に向かって付勢する。
そして、円筒状芯体12が冷めて熱収縮すると(円筒状芯体12が通常時に戻る)、図3(a)に示すように、当該弾性部材18aの付勢力によって、連結部材18の球体18bがテーパー状溝16aの最深部に戻り、その結果、2つの保持部材14の保持間隔が円筒状芯体12の軸方向(内側)に変移する(狭まる)。
この結果、本実施形態では、樹脂膜形成時の加熱処理の際、円筒状芯体12の熱付加による体積変化に伴う、保持体10のズレや、脱落を防止することができる。
また、本実施形態では、保持体10は、2つの保持部材14を円筒状芯体12の両端面を付勢させることで、取り付けられているので、ネジなどにより保持体10(保持部材14)を固定する場合に比べ、不均一な力が円筒状芯体12に加わり難くなるため、芯体が変形し難くなる。
なお、本実施形態は、図面上、連結部材18を2つ設けた形態を説明しているが、実際に安定した保持部材14と軸部材16との連結を実現するためには、連結部材18を3つ以上設けて、3点以上で連結することがよい。
ここで、保持部材14の材質は芯体12と同一なものを選択することがよい。また、軸部材16の材質は、変形しにくいという観点からステンレス鋼、鋼材が好ましい。特に、例えば、軸部材16がS45C、芯体12がアルミニウムの場合、20℃から120℃に昇温すると、長さは500mmの場合、0.6mmの差を生じることになるが、本実施形態ではその差分を十分に補いつつ、2つの保持部材14の保持間隔を変移させることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す断面図である。図5は、本発明の第2の実施形態に係る円筒状芯体用保持体における保持部材と軸部材との連結部材を示す部分断面図である。
本実施形態に係る円筒状芯体用保持体は、図4に示すように、第1の実施形態に対し、連結部材18を連結部材18を弾性部材18a(本実施形態ではゴム)のみで構成させた形態である。
弾性部材18aのみから構成される連結部材18は、一方の保持部材14及び軸部材16の一端の双方に固定させて、当該保持部材14と軸部材16を連結している。これ以外は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態でも、連結部材18は、保持部材14と軸部材16とを連結すると共に、円筒状芯体12の熱付加による体積変化(熱膨張・熱収縮)に伴い、2つの保持部材14の保持間隔が円筒状芯体12の軸方向に変移するための変移手段としても機能する。
具体的には、円筒状芯体12が通常時の場合、図5(a)に示すように、連結部材18としての弾性部材18aが弾性変形することなく、保持部材14と軸部材16とを連結している。
一方、円筒状芯体12に熱膨張して軸方向に膨張した場合、図5(b)に示すように、連結部材18としての弾性部材18aが弾性変形しつつ、2つの保持部材14の保持間隔が円筒状芯体12の軸方向(外側)に変移する(広がる:矢印T)
そして、円筒状芯体12が冷めて熱収縮すると(円筒状芯体12が通常時に戻る)、図5(a)に示すように、連結部材18としての弾性部材18aの弾性力によって、2つの保持部材14の保持間隔が円筒状芯体12の軸方向(内側)に変移する(狭まる)。
この結果、本実施形態でも、樹脂膜形成時の加熱処理の際、円筒状芯体12の熱付加による体積変化に伴う、保持体10のズレや、脱落を防止することができる。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す部分断面図である。なお、同図では円筒状芯体は省略してある。
本実施形態に係る円筒状芯体用保持体は、軸部材16を第1軸部材16aと第2軸部材16bとの2つの部材で構成させ、当該2つの軸部材16a,16bを連結する連結部材として弾性部材18a(本実施形態ではバネ)で構成させている。そして、2つの保持部材14は軸部材16の両端で支持固定されている。これ以外は、第1実施形態なので説明を省略する。
本実施形態でも、円筒状芯体12の熱付加による体積変化(熱膨張・熱収縮)に伴って、2つの軸部材16a,16bを連結する弾性部材18aが弾性変形して、保持部材14の保持間隔が広がり、その弾性力によって保持部材14の保持間隔が狭まる。
この結果、本実施形態でも、樹脂膜形成時の加熱処理の際、円筒状芯体12の熱付加による体積変化に伴う、保持体10のズレや、脱落を防止することができる。
(第4の参考例
図7は、第4の参考例に係る円筒状芯体を示す断面図である。
参考例に係る円筒状芯体12は、図7に示すように、2つの円盤状の保持板50(保持体)が円筒状芯体12の両端面を挟持した状態で、溶接によって一体的に固着されて取り付けられてる。
保持板11には、図8に示すように、必要に応じて、通気孔52や、中央に心棒を通すための開口54が設けられてもよい。また、吊り下げ部材等、他の金具を取り付けてもよい。通気孔52の形状は、円形や扇形など、任意である。
円筒状芯体12と保持板50との溶接方法としては、ガス溶接、アーク溶接、プラズマ溶接、電気抵抗溶接、TIG溶接、MIG溶接、MAG溶接等、種々あるが、金属の種類により、最適な方法が選択される。
円筒状芯体12及び保持板50の構成材料は、溶接により一体的に固着するので、同質の材料であることが好ましい。例えば、円筒状芯体12がアルミニウムで構成するのであれば、保持板50もアルミニウムで構成するのがよい。但し、アルミニウム系合金であれば、種類までは同一でなくてもよい。
参考例では、円筒状芯体12は、その両端に溶接により保持板50が一体的に固着されており、円筒状芯体12と保持板50とはネジなどで固定する場合に比べ緩み無く、確実にガタつき無く固定されている。また、一体的に固着されているので、保持板50は円筒状芯体12の補強材の役割を担っている。この結果、このため、乾燥・焼成や作業する際に、不均一な力が円筒状芯体に加わり難く、円筒状芯体の変形が抑制される共に、保持体がズレたり、脱落することななる。
なお、さらに、円筒状芯体12の変形を極力小さくするために、円筒状芯体12の両端部外(例えば、中央部など、任意の箇所)にも保持板50を溶接して一体的に固着してもよい。
(第5の参考例
図9は、第5の参考例に係る円筒状芯体を示す断面図である。
参考例に係る円筒状芯体12は、図9に示すように、2つの円盤状の保持板50(保持体)が円筒状芯体12の両端に嵌合した状態で、溶接によって一体的に固着されて取り付けられる。この両者の嵌合のためには、円筒状芯体12及び/または保持板50に、段差や切り込み等の加工が施してあってもよい。これ以外の構成は、第4の参考例と同様であるので説明を省略する。
参考例では、2つの円盤状の保持板50(保持体)が円筒状芯体12の両端に嵌合した状態で、円筒状芯体12の両端に一体的に固着されているため、第4の参考例に比べ、強固に固着されると共に、円筒状芯体12が変形し難い。
(第6の参考例
図10は、第6の参考例に係る円筒状芯体を示す断面図である。
参考例に係る円筒状芯体12は、図10に示すように、2つの円盤状の保持板50(保持体)が円筒状芯体12の両端に嵌合した状態で、溶接によって一体的に固着されて取り付けられる。但し、本参考例では、保持板50は、円筒状芯体12両端部を当該保持板50の表面から突出させるように、芯体12両端面よりも芯体中心側に嵌め込んで取り付けている。
そして、さらに、2つの円盤状の固定板56が円筒状芯体12の両端面を挟持した状態で取り付けられている。この固定板56は、一体的に固着されず、例えば、2つの固定板56間を両端にねじを切った棒材58により連結して、円筒状芯体12に固定される。なお、保持板50には、棒材58を通す開口が設ける必要がある。
また、例えば、円筒状芯体12と保持板50はアルミニウムで構成し、固定板56はステンレス鋼で構成することができる。なお、棒材58は円筒芯体12と熱膨張を同じにするため、同質材料であることが好ましい。
これら以外の構成は、第4の参考例と同様であるので、説明を省略する。
参考例では、保持板50を両端に一体的に固着すると共に、円筒状芯体12の両端面を挟持した状態で固定板を取り付けることで、第5の参考例に比べ、例えば、円筒状芯体12を台に載せる場合でも、円筒状芯体12の端面に傷がついたり、角が変形したりすることが防止される。
(第7の実施形態)
本実施形態では、上記第1〜第3実施形態のいずれかに係る円筒状芯体用保持体、或いは上記第4〜第6参考例のいずれかに係る円筒状芯体を用いて、定着ベルトを製造する方法について説明する。
なお、定着ベルトの製造方法と共に、ポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法についても説明する。また、本実施形態では、上記第1〜第3実施形態のいずれかに係る円筒状芯体用保持体を使用した場合を説明するが、上記第4〜第6参考例のいずれかに係る円筒状芯体も同様である。
<PI前駆体塗布工程>
まず、図11に示すように、以下に示す螺旋巻き回し塗布装置を用いて、円筒状芯体12の表面にポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を形成する。なお、本実施形態ではらせん巻き回し塗布方法によりポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を形成する形態、及び、浸漬塗布方法、環状塗布方法について説明するが、これらのうちいずれの塗布方法を用いても良い。
図11に示す螺旋巻き回し塗布装置においては、被塗布物である円筒状或いは円筒状芯体12(本実施形態では例えば肉厚が0.5mm〜3mm、直径10mm〜150mmの円筒状芯体)の両端が、上記第1〜第4のいずれかに係る保持体10で保持されており、図示しないが、芯体12は、芯体12が水平に回転可能(矢印A)に支持するアームを有する台座に保持体10を介して配設されている。また、図示しないが、芯体12は、芯体12を軸回転させるための駆動手段(回転手段)と保持体12における保持部材14を介して連結されている。
芯体12の周辺には、樹脂分散液としてポリイミド樹脂前駆体溶液(PI前駆体溶液20)を流下して芯体12にPI前駆体溶液20を付着させ流下装置22(流下手段)が配置されている。流下装置22は、例えば、PI前駆体溶液20を流下させるノズル24と、図示しないノズル24へPI前駆体溶液20を供給する容器26とから構成されている。容器26としては、例えば、メニカスシリンダー、スクリューなどを利用した装置が適用される。流下装置22は、ノズル24と容器26とが連結管により連結してノズル24と容器26とが分離して別置している形態でもよいし、ノズル24と容器26とが一体的に構成された形態でもよい。
ノズル24からは、粘度が高いPI前駆体溶液20であると、重力だけでは自然に流下しにくいので、容器26からエア圧やポンプで押し出すことも有効である。ノズル24と芯体12の距離は任意でよいが、流下液が途切れることがないよう、10〜100mm程度が好ましい。液の途切れが生じると、泡を巻き込むことがある。
また、芯体12の周辺には、芯体12へ付着したPI前駆体溶液20を平滑化するへら28が設けられている。
へら28は、PI前駆体溶液20に侵されない材料、例えば、ポリエチレンやフッ素樹脂等のプラスチック、又は、真鍮やステンレス等の金属の薄い板から構成することができる。
そして、流下装置22(ノズル24)及びへら28は、PI前駆体溶液20の芯体12への付着及び平滑化に伴い、芯体の回転毎に付着部及び平滑化部が相対的に芯体12の一端から他の一端へ水平方向(矢印B)に移動させる。この構成は、図示しないが、流下装置22(ノズル24)及びへら28を移動させる構成としてもよいし、芯体12が移動する構成としてもよく、周知の技術により構成することができる。
流下装置22(ノズル24)及びへら28とを連動させ、芯体12の一端から他の一端へ水平方向に移動させることにより、芯体12の表面に塗布することができる。その移動速度が塗布速度と言える。
塗布時の条件は、芯体12の回転速度が20〜200rpmであり、塗布速度Vは、芯体の外径k、PI前駆体溶液の流下量f、所望の濡れ膜厚tと関係があり、V=f/(t・k・π)の式で表わされる。πは円周率を示す。
以上の構成の塗布装置では、まず、芯体12を矢印A方向に回転させながら、流下装置22のノズル24から、PI前駆体溶液20を流下させて芯体12にPI前駆体溶液20を付着する。これと共に、へら28により芯体12に付着したPI前駆体溶液20を平滑化する。そして、芯体12の回転毎に付着点及び平滑化点を、芯体12の一端から他の一端へ水平方向(矢印B)に移動させる。このようにして、PI前駆体溶液20が芯体12外周面に塗布され、塗膜が形成される。
次に浸漬塗布によりPI前駆体塗膜の塗布を形成する方法について説明する。図12は、環状体により膜厚を制御する浸漬装置を示す概略構成図である。但し、図は塗布主要部のみを示し、円筒状芯体の保持板や、他の装置は省略する。
図12に示す塗布装置では、塗布槽60に入れられたPI前駆体溶液20に、円筒状芯体12の外径よりも大きな円孔64を設けた環状体64を浮かべ、該円孔62を通して円筒状芯体12をPI前駆体溶液20に浸漬し、次いで引き上げて塗布する。環状体62の材質は、PI前駆体溶液20によって侵されない金属やプラスチック等から選ばれる。また、浮上しやすいように中空構造であってもよいし、沈没防止のために、環状体62の外周面または塗布槽60に、環状体を支える足や腕を設けても良い。
環状体62は、PI前駆体溶液20の上でわずかの力で動くことができるように塗布液上に浮遊させたり、環状体62をロールやベアリングで支える方法、環状体62をエア圧で支える方法、などの方法で水平方向に自由移動可能に設置する。
また、環状体62が塗布槽60の中央部に位置するように、環状体62を一時的に固定してもよい。
円筒状芯体12の外径と円孔64の径との間隙により、塗膜66の膜厚が規制されるので、円孔64の内径は、所望の膜厚により調整する。間隙により塗膜の膜厚均一性も決まるので、円孔64の真円度は重要である。真円度が低いと膜厚均一性が低下し、ベルトの品質も悪化するので、真円度は20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることはさらに好ましい。もちろん、真円度が0μmであることが最適なのであるが、加工上は困難である。
円孔64内壁面は、PI前駆体溶液に浸る下部が広く、上部が狭い形状であれば、図12に示すように、斜めの直線状である傾斜面であるものや、図13に示すように、組み合わせた傾斜面であればよい。また、階段状や曲線的でもよい。
塗布を行う際、円孔64を通して円筒状芯体12を引き上げる。引き上げ速度は、0.1〜1.5m/min程度が好ましい。この塗布方法に好ましいPI前駆体溶液の固形分濃度は10〜40質量%、粘度は1〜100Pa・sである。
円筒状芯体12を引き上げると、環状体62は水平方向に自由移動可能であるため、円筒芯体12と環状体62との摩擦抵抗が周方向で一定になるように、すなわち間隙が均一になるように環状体62は動き、円筒状芯体12の表面には、均一な膜厚のPI前駆体塗膜4が形成される。
このように、高粘度のPI前駆体溶液を用いて、環状体62により膜厚を制御する浸漬塗布法を適用することで、重力による円筒芯体12上端部での塗膜の垂れも少なくなり、周方向でも軸方向でも膜厚を均一にすることができる。
次に図13に示す環状塗装置を用いて塗布する場合について説明する。図13は、環状塗装置を示す概略構成図である。図13に示す環状塗布装置おいて、図12に示す浸漬塗布装置との違いは、環状塗布槽68の底部に、円筒状芯体12の外径より若干小さい穴を有する環状シール材70が設けられることである。円筒状芯体12を環状シール材70の中心に挿通させ、環状塗布槽68にPI前駆体溶液20を収容する。これにより、PI前駆体溶液20は漏れることがない。円筒状芯体12は、環状塗布槽68の下部から上部に順次つき上げられ、環状体62を挿通させることにより、表面に塗膜66が形成される。円筒状芯体12の上下には、円筒状芯体12に嵌合可能な中間体72を取り付けてもよい。環状体62の機能は、前述と同様である。
このような環状塗布装置では、環状塗布槽68は図12に示す浸漬塗布装置における塗布槽60よりも小さくできるので、溶液の必要量が少なくて済む利点がある。
なお、上記の各塗布方法で用いられる芯体12の塗布面は、芯体12の全面にわたって形成されなく、両端に多少の不塗布部が残される。そこで、図示しないが、芯体12の両端に、芯体12の外径と同じ外径の円筒体を取り付けて、その円筒体にも塗布するようにすれば、芯体12の全面にわたって塗膜を形成することもできる。その場合は、塗布後に円筒体を取り外し、塗膜を洗浄すればよい。
ここで、樹脂分散液としてはPI前駆体溶液に限られず、例えば、ポリアミドイミド、ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリアミドの樹脂溶液も適用することができる。特に、ポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布してポリイミド樹脂皮膜を形成する場合は、他の樹脂よりも比較的高い温度条件で乾燥・焼成処理が施され、これを繰り返し行われると芯体の真円度は悪化しやすい。このため、樹脂分散液としてポリイミド樹脂前駆体溶液を適用する非常に有利である。
ここで、芯体12の材質は、アルミニウムや、ニッケル、ステンレス鋼等の金属が好ましいが、熱膨張率が大きいという観点から、アルミニウムが特に好ましい。芯体12表面は、クロムやニッケルでメッキしたり、フッ素樹脂やシリコーン樹脂で被覆してもよい。芯体12表面には、PI樹脂皮膜が接着しないよう、離型剤を塗布することが好ましい。
後述する乾燥時に、残留している溶剤、あるいは加熱反応時に樹脂から発生する水が除去しきれない場合、PI樹脂皮膜に膨れが生じることが避けられないことがあり、これは特にPI樹脂皮膜の膜厚が50μmを越えるような厚い場合に顕著であるが、その場合、芯体12表面の粗面化が有効である。すなわち、PI樹脂皮膜から生じる残留溶剤又は水の蒸気は、芯体とPI樹脂皮膜の間にできるわずかな隙間を通って外部に出ることができ、膨れが生じなくなる。粗面化の粗さは、Raで0.2〜2μm程度が好ましい。
芯体12表面の粗面化の方法には、ブラスト、切削、サンドペーパーがけ等の方法がある。特に、PI樹脂ベルト内面を球状凸形状にするために、芯体12の表面は、球状の粒子を用いてブラスト処理を施すのがよい。ブラスト処理とは、直径0.1〜1mm程度のガラス、アルミナ、ジルコニア等からなる粒子を、圧縮空気によって芯体に吹き付けて圧痕を形成させる方法である。ブラスト粒子として、不定形のアルミナ粒子(例えば一般的な研磨粒子)を用いた場合には、芯体12表面の粗面形状も不定形となり、特に鋭角の突起や窪みが形成されやすく、作製されるPI樹脂ベルトの内面にも鋭角の突起や窪みが形成されて好ましくない。
<乾燥工程>
芯体12上にPI前駆体溶液を塗布後、乾燥をするとPI前駆体皮膜30が形成される。乾燥温度は50〜170℃、乾燥時間は30〜200分が好ましい。その際、温度が高いほど、加熱時間は短くてよい。また、加熱することに加え、熱風を当てることも有効である。加熱は、時間内において、段階的に上昇させたり、一定速度で上昇させてもよい。溶剤である非プロトン系極性溶剤は極めて乾燥が遅いので、乾燥促進のために温度を上げると、PI前駆体溶液の粘度が低下し、PI前駆体塗膜は重力の影響を受けて、乾燥する前に垂れが生じやすい。その場合には、塗布された芯体12を、軸方向を水平にして、10〜60rpm程度で回転させながら乾燥するとよい。その場合、回転塗布工程から連続して回転させ続けることが好ましい。
乾燥後の時点では、PI前駆体皮膜には非プロトン系極性溶剤が、最初の含有量の10〜40%程度は残っており、皮膜はまだ柔軟性を有している。そのため、皮膜は芯体から取り外せるわけではなく、管状物としての強度を保持していないが、管状物としての強度を保持できるほど皮膜を乾燥させた場合には、加熱焼成後にフッ素樹脂との密着性が低下する。
乾燥によりPI前駆体皮膜は収縮が起こるので、芯体12の両端に多少の不塗布部を残して塗膜を形成した場合は、不塗布面(芯体表面の露出部)が拡大し、芯体12の全面にわたって塗膜を形成した場合でも、片端又は両端に、芯体表面の露出部が生じることとなる。
<浸漬塗布工程>
この工程では、芯体12の中心軸を垂直にした際に、図14に示すように、下端側となる部分のPI前駆体皮膜30の端部、及び芯体表面の露出部分があれば、その部分に被覆処理32を施した後、芯体を垂直にしてフッ素樹脂の分散液を浸漬塗布する。なお、芯体12の上端側になる部分は、芯体12表面が露出していても、フッ素樹脂分散液への浸漬時、その部分まで浸漬しなければ、芯体表面にフッ素樹脂分散液が付着しないので、被覆処理32を施さなくてもかまわない。もちろんその部分も被覆すれば、より確実である。
次いで、図15に示すように、被覆処理32をした側を下側にして芯体12を垂直にして、フッ素樹脂分散液34が入れられた塗布槽36に浸漬し、引き上げることにより、フッ素樹脂分散液の被膜38が塗布される。塗布槽36の上部には、環状送風装置40を取り付けたてある。フッ素樹脂分散液は、塗布槽36に溜め置きしてもよいが、塗布槽36の下部から供給し、上部から溢流させて回収し、ポンプで循環させてもよい。
その場合、図16に示すように、塗布槽36の外側に、芯体12の体積以上の容量を有する外部槽42を設け、塗布槽36上部から溢流したフッ素樹脂分散液を受けて溜め、ポンプ44により、外部槽42から塗布槽36へ供給して、フッ素樹脂分散液を循環すると、外部に別の塗料タンクを設けて循環するよりも、高価なフッ素樹脂分散液の総量を少なくできるほか、塗布槽36上部から溢流するフッ素樹脂分散液が落流することによる泡立ちが起きにくい利点もある。循環経路にはフィルター46や、粘度計、希釈液追加装置等を付加することも好ましい。
ここで、フッ素樹脂分散液としては、フッ素樹脂粉体の粒径が1〜20μm、その分散液濃度は10〜70%、粘度は0.1〜1Pa・s程度が好ましい。フッ素樹脂分散液の溶媒は、水のほか、エタノールやブタノール等の低級アルコールや、エチレングリコール等のグリコール、またそのエステル類が併用されることもある。溶媒の蒸発により、フッ素樹脂分散液の濃度が上昇した場合には、低級アルコール等を加えて調整すればよい。また、フッ素樹脂分散液には界面活性剤や粘度調整剤等も添加されてよい。
フッ素樹脂分散液を塗布槽に入れる前には、脱泡してフッ素樹脂分散液の中から泡を除去するのがよい。なぜなら、界面活性剤が添加されていると、フッ素樹脂分散液は泡立ちが起こりやすく、液中に泡があると塗膜に欠陥が生じるからである。脱泡の方法には、静置することのほか、減圧や遠心分離、ろ過、超音波印加、等の方法がある。なお、水には20℃で窒素が約1.19体積%、酸素が約0.64体積%の溶解度があり、フッ素樹脂分散液には気体が溶存するが、それら溶存気体も減圧によって減少させておくことが好ましい。
フッ素樹脂分散液からの芯体12の引き上げ速度は、所望の膜厚にもよるが、50〜500mm/分程度である。
引き上げの際、環状送風装置40により、フッ素樹脂分散液の塗膜に気流を当てて、溶媒の乾燥を促進するが、塗膜に当てる気流は、一方向からよりは、周方向で均一になるよう、環状に当てるのがよい。そのような送風装置としては、例えば特許第2844784号公報や、特許第2629417号公報に記載されているものが挙げられる。
フッ素樹脂分散液の塗布後、常温から100℃の間に5〜20分間置いて、塗膜から溶媒を乾燥させる。乾燥の前後に、先に形成した被覆処理32を取り外す。
<加熱焼成工程>
次いで、350〜450℃の温度で20〜60分間、PI前駆体皮膜を加熱し、縮合反応させる。その際、フッ素樹脂粉体は溶融焼成されてフッ素樹脂層となる。このようにPI前駆体皮膜上にフッ素樹脂分散液を塗布し、同時にPI樹脂皮膜とフッ素樹脂層とを形成すると密着性が向上する。なお、PI前駆体皮膜中に溶剤が残留していると、皮膜に膨れを生じることがあるため、前記温度に達するまでに、完全に残留溶剤を除去することが好ましく、この工程では、温度を段階的に上昇させたり、ゆっくりと上昇させることが好ましい。
加熱焼成の後、芯体を常温に冷やすと、無端ベルトが形成され、芯体から取り出す事ができる。定着ベルトは、必要に応じて、無端ベルト端部を切断して端部の長さを揃える切断加工、表面の粗さを調整する研磨加工、等が施される。
このようにして得られる定着ベルトの厚さとしては25〜500μmの範囲であることが好ましい。また、フッ素系樹脂皮膜の厚さは4〜40μmの範囲が好ましい。
なお、ポリイミド樹脂前駆体皮膜から乾燥・焼成処理を施しポリイミド樹脂皮膜を形成した後、フッ素樹脂層を形成してもよい。また、フッ素樹脂層を形成しなければ、ポリイミド樹脂無端ベルトが得られる。
上記何れの実施形態においても、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは、言うまでもない。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
以下のようにして定着ベルトを作成した。
まず、PI前駆体溶液として、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンが、N−メチルピロリドン中で合成された、固形分濃度18%(重量%、以下同じ)、粘度約20Pa・sの溶液を用意した。
外径70mm、長さ400mmの素管を350℃で10分間加熱し、自然冷却させた後、表面を切削して外径を68mmにしたアルミニウム製円筒を用意した。次いで、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、Ra0.8μmに粗面化した後、表面にシリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学(株)製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理し、芯体12とした。
その芯体12の両端に、第1の実施形態と同様な構成(図1〜図3参照)で、アルミニウム製の2つの保持体10と鋼材製(S45C)の軸部材16からなる保持体10により、芯体12を保持する。軸部材16はアルミニウムより熱膨張係数の小さい材料である。
そして、図11に示すように、芯体12の軸方向を水平にして、120rpmで回転させた。へら28は幅20mm、厚さ1mmのポリエチレンからなり、弾力性を有している。これを芯体12に押し付け、PI前駆体溶液20は、容器26から口径4mmのノズル24を通して、エア圧0.4MPaにて、23ml/minの流量で押し出した。PI前駆体溶液20がへら28を通過する際、へら28が押し広げられ、へら28と芯体12の間には隙間ができた。次いで、ノズル24とへら28を180mm/分の速度で、芯体12の一端から他端へ移動させて塗布した。この条件で、芯体12回転あたり、ノズル24とへら28は1.5mmずつ移動する。なお、塗布の際には、芯体12の両端に5mmずつの不塗布部分を設けた。
乾燥工程において、芯体12を20rpmで回転させながら、100℃の乾燥炉に入れた。この時、芯体12は熱膨張し、保持体10おける保持部材14の保持間隔が広がる力が働くが、上記第1実施形態で示したように連結部材18により当該保持間隔を芯体12の熱膨張分変移されるため保持体10がズレたり外れたりすることはなかった。60分後に取り出すと、約150μm厚のPI前駆体皮膜30が形成され、残留溶剤は約40%(重量比)であった。この状態ではまだ、皮膜30を芯体12から取り外すことはできなかった。また、端部皮膜30の若干の収縮により、端部の皮膜30と芯体12との間には、隙間があった。乾燥後、保持体10を取り外した。
次に、図14に示すように、被覆処理32として、PI前駆体皮膜30を形成した芯体12の一端に粘着テープ(ポリエステルテープ)を巻いて張り付けた。粘着テープを張り付けた側を下端にして、芯体12はその中心軸を垂直にされる。そして、図15に示すように、PFA水性塗料(商品名:710CL、三井デュポンフロロケミカル社製、濃度60%、粘度400mPa・s、溶媒として水のほかに、エタノール、t−ブタノールを含む)を内径90mm、高さ480mmの塗布槽36に入れた。塗布槽36の上部には、環状送風装置40を取り付けた。
塗布槽36中に芯体12を、被覆処理32を下側にして垂直にし、上部のPI前駆体皮膜30を5mmだけ残して浸漬した。次いで気流を当てながら、0.2m/分の速度で芯体12を引き上げ、被膜38(PFA塗膜)を形成した。
引き上げ終了後、ポリエステルテープを除去し、下部の蓋を取り外した後、80℃で10分間乾燥した。
最後の加熱焼成工程として、150℃で20分間、220℃で20分間、及び380℃で30分間加熱して、PI樹脂皮膜を形成すると共に、PFA塗膜を焼成した。室温に冷えた後、芯体から皮膜を取り外し、75μm厚のPI樹脂無端ベルト上に、30μm厚のPFA層を有する無端定着ベルトを得ることができた。また、PI樹脂の内面は、Ra0.8μmの粗面であり、その形は球状に凸形状になっていた。
定着ベルトとして、定着ベルトの内面に圧力パッドが摺動する定着装置(特開平8−262903号に記載の定着装置)に装着して試験を行ったところ、その摩擦力は小さく、定着ベルトの回転に支障はなかった。また、摺動音が発生することもなかった。
また、使用した円筒状芯体12が変形することもなく、さらに保持体10が脱落することもなかった。
参考例2)
PI前駆体溶液(商品名:Uワニス、宇部興産製、固形分濃度18%)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分重量比で23重量%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散した。更に、塗膜の塗工性を向上するため、シリコーンレベリング剤(商品名:DC3PA、ダウコーニングトーレシリコーン社製)を、濃度が500ppmになるよう添加し、塗液とした。
次に、上記第5の参考例と同様な構成の円筒状芯体12を作製した(図8及び図9参照)。まず、別途、外径366mm、肉厚10mm、長さ900mmのアルミニウム(JISA4080−材料記号A6063材)製円筒状芯体12を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。該円筒の真円度はどこを測定しても20μm以下であった。一方、円盤状の保持板50として、厚さが15mm、外径が上記円筒状芯体12に嵌まる径で、100mm径の通気孔52が4つ、中央に20mm径の開口54が設けられた円盤状の保持板50を、上記円筒状芯体12と同じアルミニウム材で作製した。そして、円筒状芯体12の両端内壁に、保持板50を嵌め込み、TIG溶接により溶接した。
次に、得られた円筒状芯体12の表面に、シリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理を施した。
次に、上記塗液を用い、図12に示す環状塗布装置を用いて、PI前駆体塗膜を形成した。環状体62として、外径420mm、円孔64の最小部の内径367.1mm、高さ50mmのアルミニウム製のものを作製した。内壁は直線傾斜状であり、鉛直線との傾斜角は7°とし、内径の真円度は15μmであった。
次に、円筒状芯体12を、底面に内径364mmの穴を有するポリエチレン製の環状シール材70が取り付けられた、内径450mm、高さ100mmの環状塗布槽68に通した。環状塗布槽68にPI前駆体溶液20を入れ、環状体62を配置して、円筒状芯体12を0.8m/分で上昇させ、塗布を行った。これにより、円筒状芯体12の表面には、濡れ膜厚が約500μmのPI前駆体塗膜66が形成された。
次に、PI前駆体塗膜66が形成された円筒状芯体12に対し、保持板50の中央の穴に20mmφのステンレス製シャフトを通して水平にし、回転台に載せて回転自在状態に保持した。次いで、PI前駆体塗膜66の中央部分を小さなスポンジでこすり取り、直径約5mmの穴を6箇所あけた。次いで、6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱して乾燥させた。これにより、厚さ約150μmのPI前駆体皮膜を得た。その後、円筒状芯体12を垂直にし、シャフトを外して台に載せて加熱器に入れ、200℃で30分、340℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。
室温に冷えた後、円筒状芯体12からPI樹脂皮膜を抜き取り、無端ベルトを得た。膜厚は75μmで均一であった。該無端ベルトの不要部分を両端から30mmずつ切断し、さらに中央側から約20mmずつ切断し、長さ360mmの2本の無端ベルトを得た。得られた無端ベルトは、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ω・cmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
この製造作業を連続的に10回行っても、保持板50が円筒状芯体12に溶接されているので、ズレたり、脱落することはなかった。円筒状芯体12が変形することもなかった。保持板50を溶接することにより、加熱処理やシャフトを通しても力が特定部分に集中することがなく、変形しなかったと考えられる。
参考例3)
上記第6の参考例と同様な構成の円筒状芯体12を作製した(図10参照)。円筒状芯体12の両端内壁に、当該両端面から50mm中心側に位置する箇所まで保持板50を嵌め込み、TIG溶接により溶接した。そして、円筒状芯体12の両端面を挟持するように、厚さ10mmのステンレスで作製された2つの固定板56を、4本の棒材58で連結して固定した。これ以外は、参考例2と同様である。
そして、作製した円筒状芯体12を用い、参考例2と同様にして無端ベルトの製造作業を連続的に10回行ったところ、得られた無端ベルトは、切断される部分は膜厚が70〜80μmと不均一であったが、有効部分の膜厚は75μmで均一であった。すなわち、溶接した保持板50よりも外側に該当する部分の円筒芯体の両端部は変形したが、保持板50より中央側は変形しなかった。
また、参考例2と同様に、製造作業を連続的に10回行っても、保持体が円筒状芯体に溶接されているので、ズレたり、脱落することはなかった。円筒状芯体12が変形することもなかった。保持板50を溶接することにより、加熱処理やシャフトを通しても力が特定部分に集中することがなく、変形しなかったと考えられる。
また、ステンレス製の固定板56を円筒状芯体12の両端面に取り付けたことにより、円筒状芯体12を台に載せる場合でも、円筒状芯体の端面に傷がついたり、角が変形したりすることがなかった。
(比較例1)
参考例3において、保持板50を溶接せず、円筒状芯体12の両端に保持板50を嵌めて、当該保持板50を4本の棒材58で固定した。これ以外は、参考例3と同様にして円筒状芯体12を作製した。この円筒状芯体12を用い、参考例2と同様にして無端ベルトを製造する作業を行った。当初は均一な膜厚のものが得られたが、10回目では、円筒状芯体12の両端部の膜厚が、60〜85μmと不均一なものしか得られなかった。円筒状芯体の真円度を測定すると、中央部は20μm程度であったが、膜厚不均一部分に相当する端部の真円度は、約100μmに悪化していることが確認された。また、作業途中に保持板50がズレて、脱落した場合もあった。
本発明の第1の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る円筒状芯体用保持体における保持部材と軸部材との連結部材を示す部分断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る円筒状芯体用保持体における保持部材と軸部材との連結部材を示す部分断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る円筒状芯体用保持体を示す断面図である。 第4の参考例に係る円筒状芯体を示す断面図である。 第4の参考例に係る保持板を示す平面図である。 第5の参考例に係る円筒状芯体を示す断面図である。 第6の参考例に係る円筒状芯体を示す断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る定着ベルトの製造方法におけるPI樹脂溶液の螺旋巻き回し塗布装置の主要部分を示す斜視図である。 本発明の第7の実施形態に係る定着ベルトの製造方法におけるPI樹脂溶液の浸漬塗布装置の主要部分を示す概略構成図である。 本発明の第7の実施形態に係る定着ベルトの製造方法におけるPI樹脂溶液の環状浸漬塗布装置の主要部分を示す斜視図である。 本発明の第7の実施形態に係る定着ベルトの製造方法における芯体に被服処理を施した様子を示す概略構成図である。 本発明の第7の実施形態に係る定着ベルトの製造方法におけるフッ素樹脂分散溶液の塗布装置を示す概略構成図である。 本発明の第7の実施形態に係る定着ベルトの製造方法におけるフッ素樹脂分散溶液の他の塗布装置を示す概略構成図である。
符号の説明
10 円筒状芯体用保持体
12 円筒状芯体
12 保持体
14 保持部材
16 軸部材
18 連結部材
20 PI前駆体溶液
22 流下装置
24 ノズル
26 容器
28 へら
30 PI前駆体皮膜
32 被覆処理
34 フッ素樹脂分散液
36 塗布槽
38 被膜
40 環状送風装置
42 外部槽
44 ポンプ
46 フィルター

Claims (5)

  1. 円筒状芯体に樹脂膜を形成する際、前記円筒状芯体の両端を保持する円筒状芯体用保持体であって、
    前記円筒状芯体の両端を保持する2つの保持部材と、
    前記2つの保持部材を連結する軸部材と、
    前記円筒状芯体の熱付加による体積変化に伴い、前記2つの保持部材の保持間隔が前記円筒状芯体の軸方向に変移する変移手段と、
    を備えることを特徴とする円筒状芯体用保持体。
  2. 前記変移手段は、前記2つの保持部材の少なくとも一方と前記軸部材とを連結すると共に、少なくとも一部が弾性部材で構成された連結部材であることを特徴とする請求項1に記載の円筒状芯体用保持体。
  3. 前記軸部材は2つ以上の部材で構成され、
    前記変移手段は、当該2つ以上の部材を連結すると共に、少なくとも一部が弾性部材で構成された連結部材であることを特徴とする請求項1に記載の円筒状芯体用保持体。
  4. 保持体により両端が保持された円筒状芯体にポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布して、前記芯体に前記ポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜を乾燥・焼成してポリイミド樹脂皮膜を形成する工程と、
    前記芯体と前記皮膜とを分離する工程と、
    を有するポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法であって、
    前記保持体として、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円筒状芯体用保持体を用いることを特徴とするポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法。
  5. 保持体により両端が保持された円筒状芯体にポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布して、前記芯体にポリイミド樹脂層又はポリイミド樹脂前駆体層を形成する工程と、
    前記ポリイミド樹脂前駆体層が形成された前記芯体にフッ素樹脂分散液を塗布して、ポリイミド樹脂層又はポリイミド樹脂前駆体層上にフッ素樹脂分散液の塗膜を形成する工程と、
    前記芯体に乾燥・加熱処理を行い、前記芯体の外周面にポリイミド樹脂層及びフッ素樹脂層の積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記芯体と前記積層体を分離する工程と、
    を有する定着ベルトの製造方法であって、
    前記保持体として、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円筒状芯体用保持体を用いることを特徴とする定着ベルトの製造方法。
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