(第1の実施形態)
以下本発明をデジタルスチルカメラに適用した第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るデジタルスチルカメラ10を充電台を兼ねたクレードル11に載置した状態の外観構成を示すものである。デジタルスチルカメラ10は、その背面側が手前になるようにクレードル11に載置することで、内蔵する電池の充電を実行できるだけでなく、このクレードル11を図示しないUSB(Universal Serial Bus)ケーブルを介して例えばパーソナルコンピュータと接続することで、画像データの送受が可能であるものとする。
デジタルスチルカメラ10は、例えばタバコの箱程度のサイズの金属外装を有する筐体でなり、その上面に電源キー12及びシャッタキー13を配設する。
また、デジタルスチルカメラ10の背面には、モードキー14、光学ファインダ15、フォーカスインジケータ16、ストロボインジケータ17、表示部18、ズームキー19、メニュー(MENU)キー20、リングキー21、セット(SET)キー22、及びディスプレイ(DISP)キー23が配設される。
電源キー12は、このデジタルスチルカメラ10の電源をオン/オフする。
シャッタキー13は、撮影モード時に操作することで画像の撮影を実行する。
モードキー14は、基本モードである撮影モード(REC)と再生モード(PLAY)とをスライド操作により切換えるためのキースイッチで、図では再生モード側に設定されている。
光学ファインダ15は、被写体像の視野を光学的に視認するためのものである。
フォーカスインジケータ16は、光学ファインダ15の近傍に配置され、ユーザが光学ファインダ15を除いている状態でフォーカスがロックしたことを例えば赤色のLED(Light Emitting Diode)の点灯により表示する。
ストロボインジケータ17は、光学ファインダ15の近傍にし位置され、ユーザが光学ファインダ15を除いている状態でストロボの充電が完了したことを例えば緑色のLEDの点灯により表示する。
表示部18は、バックライトを有する例えば対角2インチ程度のサイズのカラーTFT液晶パネルで構成され、撮影モードではその時点で撮影しようとしている画像をモニタ表示する一方で、再生モード時にはこのデジタルスチルカメラ10の記録媒体であるフラッシュメモリ(後述)から読出して選択的に表示する。
ズームキー19は、撮影モード時に撮影レンズの焦点距離を望遠(T)側あるいは広角(W)側に無段階で可変させる。
メニューキー20は、各種モード設定等をメニュー項目として、表示部18に表示させる。メニューキー20の操作によって表示されるメニュー項目には、ワールドタイム機能(詳細については後述する)におけるホーム国や撮影国を指定する処理の実行を指示する項目が設けられている。
リングキー21は、リング状操作キーの操作位置により、表示部18に表示される項目を上下左右各方向へ変更させるものであり、その中央に位置するセットキー22で、選択されているメニュー項目を選択設定する。ワールドタイム機能を利用する場合には、ホーム国や撮影国を指定する場合に操作される。また、デジタルスチルカメラ10をクレードル11に載置することで時刻修正機能(詳細については後述する)が実行される場合には、各種表示に対して応答する場合に操作される。
ディスプレイキー23は、表示部18での表示のオン/オフを切換え、また表示部18での表示形態を切換える。
また、クレードル11には、図示するように「PHOTO」キー24、USBキー25と、充電(CHARGE)インジケータ26、及びUSBインジケータ27が設けられる他、図示しないがデジタルスチルカメラ10の載置位置にはUSBコネクタ端子が設けられる。
このクレードル11にデジタルスチルカメラ10を載置し、クレードル11のACケーブルを家庭内のコンセントに接続することで、デジタルスチルカメラ10内に設けられる充電池の充電を行なうことができる。その際、充電を実行している際には充電インジケータ26が点灯する。
また、「PHOTO」キー24を操作することで、デジタルスチルカメラ10内に記録されている画像データを表示部18で表示し、デジタルスチルカメラ10及びクレードル11を電子的なフォトスタンド(写真立て)として使用することもできるものとする。
加えて、デジタルスチルカメラ10を載置したクレードル11を、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報機器とUSBケーブルを用いて接続し、USBキー25を操作することで、デジタルスチルカメラ10と該情報機器との間での画像データの転送を容易に実行できるものとする。この画像データの転送時には、USBインジケータ27が点灯する。
次に、図2を参照しながら、デジタルスチルカメラ10内の回路構成について説明する。
計時部30は、日付時刻のデータ(時刻データ)を出力するもので、後述する時刻修正機能によって、クレードル11から取得される時刻データをもとに時刻の変更(修正)を可能とする。
撮影モードでのモニタリング状態においては、モータ(M)31の駆動により合焦位置や絞り位置が移動される、撮影レンズを含むレンズ光学系32の撮影光軸後方に配置された撮像素子であるCCD33が、タイミング発生器(TG)34、垂直ドライバ35によって走査駆動され、一定周期毎に結像した光像に対応する光電変換出力を1画面分出力する。
この光電変換出力は、アナログ値の信号の状態でRGBの各原色成分毎に適宜ゲイン調整された後に、サンプルホールド(S/H)回路36でサンプルホールドされ、A/D変換器37でデジタルデータに変換され、カラープロセス回路38で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理が行なわれて、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Crが生成され、DMA(Direct Memory Access)コントローラ39に出力される。
DMAコントローラ39は、カラープロセス回路38の出力する輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、同じくカラープロセス回路38からの複合同期信号、メモリ書込みイネーブル信号、及びクロック信号を用いて一度DMAコントローラ39内部のバッファに書込み、DRAMインタフェース(I/F)40を介してバッファメモリとして使用されるDRAM41にDMA転送を行なう。
制御部42は、CPUと、後述するワールドタイム機能、時刻修正機能の処理を含むCPUで実行される動作プログラムを固定的に記憶したROM、及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成される。制御部42は、デジタルスチルカメラ10全体の制御動作を司るもので、輝度及び色差信号のDRAM41へのDMA転送終了後に、この輝度及び色差信号をDRAMインタフェース40を介してDRAM41より読出し、VRAMコントローラ43を介してVRAM44に書込む。また、制御部42は、ワールドタイム制御プログラムを実行することでワールドタイム機能を実現し、時刻管理プログラムを実行することで時刻修正機能を実現する。時刻修正機能では、デジタルスチルカメラ10がクレードル11に載置されることで、ワールドタイム機能によって設定された時刻の修正(変更)をすることができる。
デジタルビデオエンコーダ45は、輝度及び色差信号をVRAMコントローラ43を介してVRAM44より定期的に読出し、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部18に出力する。
表示部18は、上述したように、撮影モード時にはモニタ表示部(電子ファインダ)として機能するもので、デジタルビデオエンコーダ45からのビデオ信号に基づいた表示を行なうことで、その時点でVRAMコントローラ43から取込んでいる画像情報に基づく画像をリアルタイムに表示することとなる。
このように表示部18にその時点での画像がモニタ画像としてリアルタイムに表示されている状態で、静止画撮影を行ないたいタイミングでキー入力部46を構成するシャッタキー13を操作すると、トリガ信号を発生する。
制御部42は、このトリガ信号に応じてその時点でCCD33から取込んでいる1画面分の輝度及び色差信号のDRAM41へのDMA転送の終了後、直ちにCCD33からのDRAM41への経路を停止し、記録保存の状態に遷移する。
この記録保存の状態では、制御部42がDRAM41に書込まれている1フレーム分の輝度及び色差信号をDRAMインタフェース40を介してY,Cb,Crの各コンポーネント毎に縦8画素×横8画素の基本ブロックと呼称される単位で読出してJPEG(Joint Photographic Experts Group)回路47に書込み、このJPEG回路47でADCT(Adaptive Discrete Cosine Transform:適応離散コサイン変換)、エントロピ符号化方式であるハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮する。
そして、得た符号データを1画像のデータファイルとして該JPEG回路47から読出し、このデジタルスチルカメラ10の記録媒体として着脱自在に装着されるメモリカード内に封入された、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ48に書込む。
この際、フラッシュメモリ48に書込む画像データのファイルに関しては、例えばシャッタキー13の操作時に、ワールドタイム機能によって設定されている時刻に基づく日付及び時刻の他、シリアル番号からなる所定桁数、例えば「03033112340001.jpg」のようなファイル名が自動的に付加されて記録されるものとする。
例えば、ファイル名「03033112340001.jpg」は、「(20)03」年「03」月「31」日「12」時「34」分に撮影した「0001」番目のJPEG方式で圧縮した静止画データであることを示している。さらに、ワールドタイム機能によって設定されたホーム国あるいは撮影国の国名を付加して記録するようにもできる。
なお、フラッシュメモリ48は、着脱可能なメモリカードとは別に、デジタルスチルカメラ10に内蔵されているものとしてもよく、さらにはメモリカードと内蔵のメモリの双方を併用するものとしてもよい。
そして、1フレーム分の輝度及び色差信号の圧縮処理及びフラッシュメモリ48への全圧縮データの書込み終了に伴なって、制御部42はCCD33からDRAM41への経路を再び起動する。
また、フラッシュメモリ48には、ワールドタイム機能によって設定されるホーム国、撮影国、及び同機能で用いられるテーブルデータ(標準時差テーブル67、ホーム基準時差テーブル68(図5参照))などが記録される。
また、制御部42にはさらに、USBインタフェース(I/F)49が接続される。このUSBインタフェース49は、USBコネクタ50を介して有線接続される外部の情報機器、例えばパーソナルコンピュータとの間で画像データその他の送受を行なう場合の通信制御、及びクレードル11との間のデータ等の送受信の通信制御を行う。デジタルスチルカメラ10は、USBインタフェース49を介して、クレードル11からクレードル11内で管理されている時刻データを取得することができる。
なお、キー入力部46は、上述したシャッタキー13の他に、電源キー12、モードキー14、ズームキー19、メニューキー20、リングキー21、セットキー22、及びディスプレイキー23等から構成され、それらのキー操作に伴なう信号は直接制御部42へ送出される。
しかるに、静止画像ではなく動画像の撮影時においては、キー入力部46のシャッタキー13が操作され続けている間、上述した静止画像データのDRAM41への記録を時間的に連続して実行し、該シャッタキー13の操作が終わるか、または所定の制限時間、例えば30秒が経過した時点でそれら一連の静止画データを順次JPEG回路47でデータ圧縮した後、データ圧縮した一連の静止画データを含むモーションJPEGの動画データファイルを生成し、フラッシュメモリ48に記録する。
また、再生モード時には、制御部42がフラッシュメモリ48に記録されている画像データを選択的に読出し、JPEG回路47で撮影モード時にデータ圧縮した手順と全く逆の手順で圧縮されている画像データを伸長し、伸長した画像データをDRAMインタフェース40を介してDRAM41に保持させた上で、このDRAM41の保持内容をVRAMコントローラ43を介してVRAM44に記憶させ、このVRAM44より定期的に画像データを読出してビデオ信号を発生し、表示部18で再生出力させる。
選択した画像データが静止画像ではなく動画像であった場合、選択した動画像データのファイルを構成する個々の静止画像データの再生を時間的に連続して実行し、すべての静止画像データの再生を終了した時点で、次に再生の指示がなされるまでその動画像データの先頭に位置する静止画像データのみを用いて再生表示する。
次に、図3でクレードル11内の回路構成について示す。クレードル11は、このクレードル11全般の制御を司る制御部51を中心として、この制御部51にUSBインタフェース(I/F)52、充電制御部53、キー入力部54、インジケータ部55、記憶部56、表示部57、放音部58、計時部59(あるいは電波時計部60)を接続して構成される。
制御部51は、計時部59あるいは電波時計部60により時刻を管理しており、USBコネクタ62を介して接続されたデジタルスチルカメラ10(携帯電子機器)に対して、時刻データを送信することができる。
USBインタフェース52は、USBケーブル56を介して外部に接続される図示しないパーソナルコンピュータ等の情報機器と、USBコネクタ57に接続されるデジタルスチルカメラ10との間で送受される画像データ等の転送制御を行なう。また、デジタルスチルカメラ10と制御部51との間でのデータ等の転送制御を行う。
充電制御部53は、ACコード58を介してACプラグ59を図示しない家庭内のコンセントに接続した場合に得られるAC電源を整流し、このクレードル11内の各回路へ必要な電圧の直流電源に変圧して供給する一方で、このクレードル11に載置されるデジタルスチルカメラ10へUSBコネクタ57の電力線を介してデジタルスチルカメラ10へ充電用の直流電源を供給する。
キー入力部54は、「PHOTO」キー24及びUSBキー25からなり、これらのキー入力は制御部51へ直接入力される。
インジケータ部55は、充電インジケータ26及びUSBインジケータ27からなり、制御部51からの制御信号に基づいて点灯発光する。
記憶部56は、例えばメモリであり、制御部51によりアクセスされる各種プログラムやデータを記憶する。
表示部57は、クレードル11の筐体外部に設けられる小型の液晶ディスプレイであり、各種処理を実行する際にメッセージなどを表示する。
放音部58は、スピーカなどから構成されるもので、各種処理の実行に伴って所定の音を出力する。
計時部59は、発振器をもとにして計時を行い日付時刻のデータ(時刻データ)を出力するもので、例えばRTC(Real Time clock)により構成される。
電波時計部60は、送信所から発信される時刻情報を含む標準電波をアンテナ60aにより受信し、時刻情報を解析して、この時刻情報に基づいて自動修正する機能を有する時計である。
次に、第1の実施形態における動作について説明する。
まず、デジタルスチルカメラ10に設けられるワールドタイム機能の概略について説明する。ワールドタイム機能は、メニューキー20の操作により表示したメニュー項目から、ホーム国あるいは撮影国を指定する処理の実行を指示する項目が選択された場合に起動される。制御部42は、ワールドタイム制御プログラムを実行することで、以下に説明するホーム国設定動作あるいは撮影国登録動作を実行する。
図4(a)は、ホーム国設定動作を示すフローチャート、図4(b)は撮影国登録動作を示すフローチャートである。
まず、ホーム国設定動作が開始されると、制御部42は、ROMからホーム国設定用フォーマットデータを取り出してDRAM41に一時記憶してからホーム国設定用画面を表示部18において表示させる(ステップA1)。
使用者がリングキー21を操作してカーソルを移動させ、ホーム国を指定するとホーム国名が表示される(ステップA2)。ここで、セットキー22が押されると確認されたものとして(ステップA3、Yes)、ステップA4に遷移する。表示された国名が所望のホーム国の国名でない場合には、ステップA1に戻ってさらにカーソルを移動させてホーム国を指定し直す。
ホーム国が指定されると、制御部42は、図5(a)に示す標準時差テーブル67を読み出してDRAM41にテーブル展開し、ホーム国を基準とした図5(b)に示すホーム国標準時差テーブルを作成してフラッシュメモリ48に記録する。
図5(a)には、標準時差テーブル67の構造の一例を示している。
標準時差テーブル67は、英国を基準として他の国との時差を登録した時差テーブルデータを登録したものであり、国名コード欄67a、国名欄67b、及び時差欄67cを有しており、ROMに格納されている。国名コード欄67aには、国コード(同一国で基準時間が異なる地域がある場合はそれぞれの地域コード)が登録されている。また、国名欄67bには、国名が登録される。なお、同一国で標準時間が異なる地域がある場合には、それぞれの地域名称が登録される。また時差欄67cにはグリニッジ時刻0時基準とする標準時差値が登録されている。
図5(b)には、ホーム基準時差テーブル68の構造の一例を示している。
ホーム基準時差テーブル68は、ホーム国設定時に標準時差テーブル67をもとに生成される時差テーブルであり、国名コード欄68a、国名欄68b、及び時差欄68cを有しており、生成後はフラッシュメモリ48に記録される。ホーム基準時差テーブル68は、撮影時の撮影国基準での撮影日時決定及び再生画像の表示時に表示される撮影国基準の撮影日時データの作成、及び画像データの出力時の撮影国基準の撮影日時データの作成時に用いられる。ホーム基準時差テーブル68は、標準時差テーブル67の各国毎のテーブルレコードをホーム国を先頭として所定の順序に並び替えたものであり、時差欄68cにはホーム国からの時差が記録される。
ホーム国設定動作によりホーム国が設定されると、撮影した画像をフラッシュメモリ48に記録する際に、ホーム国標準時差テーブル68からホーム国基準の撮像日時(すなわちホーム国の日時)が読み出されて記録される。
次に、撮影国登録動作について説明する。撮影国登録動作が開始されると(ステップB1)、制御部42は、撮影国登録画面を表示部18において表示させて、使用者に撮影国の指定を促す(ステップB2)。撮影国登録画面では、世界地図上あるいはリスト形式によって国を指定できるようにする。また、撮影国登録画面では、ホーム国の位置を点滅表示するようにしても良い。
使用者によりリングキー21が操作されると、この操作に応じて撮影国登録画面中でカーソルを移動させる(ステップB3)。カーソルにより撮影国が指定され、セットキー22が押されると(ステップB4、Yes)、制御部42は、撮影国の確認がされたものとして撮影国として指定された国の国名コードをフラッシュメモリ48に記録しておく。
撮影国登録動作によって撮影国が設定されると、撮影した画像をフラッシュメモリ48に記録する際に、ホーム基準時差テーブル68に記録された撮影国に該当する国名コードと国名と対応づけられた時差を取り出して、ホーム国における時刻をもとにして撮影国での撮影日時を算出する。例えば、図5(b)に示す例では、ホーム国として日本が登録されている場合のホーム基準時差テーブル68であり、撮影国としてイギリスが指定されている場合には、日本の日時から時差9時間を加算した日時が撮影国での撮影日時として算出される。撮影した画像をフラッシュメモリ48に記録する際には、ホーム国標準時差テーブル68から撮影国の時差をもとに算出された撮影日時が記録される。
こうして、ホーム国設定動作、及び撮影国登録動作を実行するとで、ホーム国と撮影国を設定することができる。すなわち、ホーム国と撮影国を設定することで、デジタルスチルカメラ10に対して時刻(ホーム国に対応する第1の時刻、撮影国に対応する第2の時刻)を設定したことになる。
次に、第1実施形態における時刻修正機能の動作について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
第1実施形態では、デジタルスチルカメラ10がクレードル11に載置されたことを検知すると、デジタルスチルカメラ10のワールドタイム機能による設定を変更することができる。
まず、デジタルスチルカメラ10がクレードル11に載置されると、デジタルスチルカメラ10に設けられたUSBコネクタ50とクレードル11に設けられたUSBコネクタ62が接続される。これによりデジタルスチルカメラ10の制御部42は、クレードル11に載置されたことを検知する(ステップC1)。
制御部42は、フラッシュメモリ48に記憶されたワールドタイムの設定が訪問先の設定になっているか、すなわちホーム国の設定の他に撮影国が設定されているかを判別する(ステップC2)。
ワールドタイムの設定が訪問先(撮影国)を示す場合(ステップC2、Yes)、VRAMコントローラ43の制御のもと、表示部18において設定変更確認表示を行う(ステップC3)。設定変更確認表示では、例えば図7(a)に示すように、「修正国設定が訪問先です。自宅に変更しますか。Yes/No」のメッセージを表示させる。
ここで、キー入力部に対する操作によって設定変更の指示(「Yes」の選択)が入力された場合(ステップC4、Yes)、制御部42は、時刻設定をフラッシュメモリ48に記憶された自宅時刻、すなわちワールドタイム機能によって設定されたホーム国に変更する(ステップC5)。
また、制御部42は、表示部18において自宅時刻に変更したことを通知するための設定変更通知表示をさせる(ステップC6)。設定変更通知表示では、例えば図7(b)に示すように、「ワールドタイムを自宅に変更しました。」などのメッセージを表示させる。
こうして、デジタルスチルカメラ10のワールドタイム機能により訪問国(図4(b)の処理で設定された撮影国)に設定されている場合に、デジタルスチルカメラ10をクレードル11に載置するだけで、別途、ワールドタイム機能によるホーム国設定動作あるいは撮影国登録動作を実行して撮影国を変更する(ホーム国の設定に戻す)といった操作を行う必要がなくなる。
次に、制御部42は、インタフェースを通じてクレードル11からクレードル11内に設けられた計時部59あるいは電波時計部60によって計時された時刻データを取得し、その時刻データが示す時刻と計時部30により計時されている自機内の時刻が一致しているか否かを確認する(ステップC7)。
ここで、自機の時刻がクレードル11の時刻と異なる場合(ステップC7、Yes)、制御部42は、計時部30により計時されている時刻を、クレードル11の時刻、すなわち自宅時刻へ変更(修正)することをユーザに確認するための設定変更確認表示を行う。設定変更確認表示では、例えば図7(c)に示すように、「時計の設定時刻がずれています。修正しますか? Yes/No」などのメッセージを表示させる。
ここで、リングキー21とセットキー22に対する操作によって、設定修正(変更)の実行が指示されると、制御部42は、ステップC7におけるクレードル11から取得した時刻データと計時部30により計時されていた時刻の比較の際に算出された時刻の差をもとに、計時部30による時刻設定をクレードル11の時刻に変更する(ステップC10)。そして、制御部42は、クレードル11の時刻に変更したことを通知するための設定変更通知表示を表示部18において表示させる(ステップC11)。設定変更通知表示では、例えば「時刻の修正をしました」のメッセージを表示させる。
なお、ステップC4において、ユーザにより設定変更をしない指示が入力された場合には、計時部30により計時されている時刻をクレードル11から取得される時刻データをもとに修正する処理のみを実行する。
また、前述した説明では、計時部30による時刻の修正を実行しているが、ステップC7〜C11の処理を実行しないようにすることもできる。この場合、デジタルスチルカメラ10における時刻修正の処理は、クレードル11に依存することなく実行することでがてきる(デジタルスチルカメラ10によってクレードル11に接続されたことが検知されるだけで良い)。また、デジタルスチルカメラ10は、クレードル11から時刻データを取得する必要がなくなるので、クレードル11の構成から計時部59及び電波時計部60を省略することもできる。
また、前述した説明では、ワールドタイムの設定が訪問国の場合(撮影国が設定される場合)には設定変更確認表示を行って、この表示に対して設定変更の実行が指示された場合に実際に設定変更をしているが、設定変更の確認を行うことなく修正を自動的に実行するようにしても良い。また、設定変更確認表示を行うか否かを予めモード設定しておき、このモード設定に応じて処理を切り替えるようにもできる。なお、ステップC8における設定変更確認表示についても同様である。
また、ステップC1において、デジタルスチルカメラ10に設けられたUSBコネクタ50とクレードル11に設けられたUSBコネクタ62が接続されたことを検知しているが、デジタルスチルカメラ10がデジタルスチルカメラ10に載置されたことを検出する検出手段を別に設けるようにしても良い。
このようにして、第1実施形態では、デジタルスチルカメラ10においてクレードル11に載置(接続)されたことを検知すると、ワールドタイム機能によって設定された時刻、すなわち撮影国の設定をホーム国に修正することができる。このため、例えばデジタルスチルカメラ10を海外で使用するためにワールドタイム機能により撮影国を設定した場合であっても、帰国して自宅のクレードル11に載置することにより時刻修正機能により簡単に国内の時刻に戻すことができる。このため、国内でデジタルスチルカメラ10を使用した時に誤って撮影国(外国)での時刻を画像に付加して記録してしまうことがない。
さらに、クレードル11において計時されている時刻によってデジタルスチルカメラ10の計時部30によって計時されている時刻を修正することができるので、デジタルスチルカメラ10に対する時刻修正をユーザが行う必要がない。従って、クレードル11において計時される時刻が正確であれば、デジタルスチルカメラ10での計時については必ずしも高精度である必要がない。このため、デジタルスチルカメラ10に実装される計時部30を多少精度が落ちるものの安価なものにしたり、あるいはソフトウェア的に時刻を計時するようにしたりして、コストダウンを図ることもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1実施形態では、デジタルスチルカメラ10がクレードル11と接続されたことを検知した場合に、デジタルスチルカメラ10に設けられた時刻修正機能のみによってホーム国への設定変更を行っているが、第2実施形態では、クレードル11から設定変更のためのデータをデジタルスチルカメラ10が取得することで設定変更を可能とする。第2実施形態では、クレードル11においてワールドタイム機能によりホーム国、すなわちクレードル11が使用される場所における時刻の設定を可能とし、クレードル11に設定されたホーム国にデジタルスチルカメラ10の設定を変更できるようにする。
第2実施形態は、第1実施形態で説明したデジタルスチルカメラ10とクレードル11から構成される同様のシステム(図1〜図3)において実現することができる。ただし、クレードル11は、記憶部56にワールドタイム制御プログラムを記憶し、制御部51がこのプログラムを実行することで、第1実施形態で説明したデジタルスチルカメラ10に設けられたワールドタイム機能と同等の機能を実現できるものとする。すなわち、クレードル11は、使用される国(あるいは地域)に応じてホーム国を設定することができる。
また、デジタルスチルカメラ10は、図8に示すフローチャートに従って、時刻修正機能を実行することで、自機内のワールドタイム機能による設定をクレードル11に設定されたホーム国に修正変更することができる。
次に、第2実施形態におけるデジタルスチルカメラ10の時刻修正機能の動作について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、デジタルスチルカメラ10がクレードル11に載置されると、デジタルスチルカメラ10に設けられたUSBコネクタ50とクレードル11に設けられたUSBコネクタ62が接続される。これによりデジタルスチルカメラ10の制御部42は、クレードル11に載置されたことを検知する(ステップD1)。
制御部42は、USBインタフェース49を通じて、クレードル11に対してワールドタイム機能によって設定されたホーム国についての情報の送信を要求する。クレードル11の制御部51は、USBインタフェース49を通じてデジタルスチルカメラ10からの要求を受信すると、ワールドタイム機能により設定されたホーム国の情報をデジタルスチルカメラ10に対して送信する。
デジタルスチルカメラ10の制御部42は、クレードル11に設定されたホーム国についての情報を取得すると(ステップD2)、フラッシュメモリ48に記憶されたワールドタイムのホーム国についての設定がクレードル11のホーム国と異なっているかを判別する(ステップD3)。
ワールドタイムの設定がクレードル11におけるホーム国と異なる場合(ステップD3、Yes)、VRAMコントローラ43の制御のもと、表示部18において設定変更確認表示を行う(ステップD3)。設定変更確認表示では、例えば第1実施形態と同様に図7(a)に示すようにメッセージを表示させる。
ここで、キー入力部に対する操作によって設定変更の指示(「Yes」の選択)が入力された場合(ステップD5、Yes)、制御部42は、フラッシュメモリ48に記憶されたワールドタイム機能による設定を、クレードル11から取得したホーム国に変更する(ステップD6)。
また、制御部42は、表示部18において、クレードル11に設定されたホーム国に変更したことを通知するための設定変更通知表示をさせる(ステップD7)。
こうして、デジタルスチルカメラ10のワールドタイム機能によりホーム国が設定されている場合に、デジタルスチルカメラ10をクレードル11に載置するだけで、別途、ワールドタイム機能によるホーム国設定動作を実行してホーム国の再設定のための操作を行う必要がなくなる。
次に、制御部42は、インタフェースを通じてクレードル11から、クレードル11内に設けられた計時部59あるいは電波時計部60によって計時された時刻データを取得し、その時刻データが示す時刻と計時部30により計時されている自機内の時刻が一致しているか否かを確認する(ステップD8)。
ここで、自機の時刻がクレードル11の時刻と異なる場合(ステップD8、Yes)、制御部42は、計時部30により計時されている時刻を、クレードル11の時刻、すなわち自宅時刻へ変更(修正)することをユーザに確認するための設定変更確認表示を行う。設定変更確認表示では、例えば第1実施形態と同様にして図7(c)に示すようにメッセージを表示させる。
ここで、リングキー21とセットキー22に対する操作によって、設定修正(変更)の実行が指示されると、制御部42は、ステップD8におけるクレードル11から取得した時刻データと計時部30により計時されていた時刻の比較の際に算出された時刻の差をもとに、計時部30による時刻設定をクレードル11の時刻に変更する(ステップD11)。そして、制御部42は、クレードル11の時刻に変更したことを通知するための設定変更通知表示を表示部18において表示させる(ステップD12)。
なお、第2実施形態では、デジタルスチルカメラ10がクレードル11からホーム国についての情報を取得して、ワールドタイム機能による設定を修正変更するものとしているが、クレードル11内の計時部59あるいは電波時計部60によって計時されている時刻データ、すなわちクレードル11が使用されている国(あるいは地域)におけるホーム国の時刻データを取得して、この時刻データにより時刻の修正を実行するだけとしても良い。
また、第2実施形態においても第1実施形態と同様に、設定変更確認表示を行うことなく修正を自動的に実行するようにしても良いし、さらに設定変更確認表示を行うか否かを予めモード設定するようにしても良い。
このようにして、第2実施形態では、クレードル11からホーム国についての情報をデジタルスチルカメラ10が取得することで、デジタルスチルカメラ10のワールドタイム機能による設定を修正することができる。このため、第1実施形態における効果に加えて、デジタルスチルカメラ10をクレードル11に載置するだけで、簡単にクレードル11の設定に合わせてデジタルスチルカメラ10の設定を修正することができる。また、クレードル11において設定されたホーム国にデジタルスチルカメラ10の設定を修正できるので、デジタルスチルカメラ10においてホーム国の設定を省略することもできる。
(第3実施形態、第4実施形態)
第1実施形態及び第2実施形態では、デジタルスチルカメラ10とクレードル11によって構成されるシステムを対象としているが、第3実施形態及び第4実施形態では、図9,図10に示す携帯電話70と、図11,図12に示すクレードル72によって構成されるシステムによっても本発明を適用することができる。第3実施形態は、第1実施形態に対応し、第4実施形態は、第2実施形態と対応する。
図9(a)(b)は、本発明の第3及び第4実施形態による携帯電話70の外観を示す図であり、クレードル72に載置された状態を示している。図9(a)(b)に示すように、携帯電話70は、大きく蓋部73と本体部74とから構成されており、図9(a)が蓋部73と本体部74との間が解放された開状態、図9(b)が閉状態を示している。
蓋部73は、本体部74と回動可能に軸支するヒンジにより結合されており、本体部74側に折り畳み可能となっている。
アンテナ75は、蓋部73の背面に設けられており、伸縮自在となっている。
スピーカ76は、蓋部73の前面側に設けられており、音声出力を行なう。
表示部(メイン表示部)77は、バックライト付きカラー液晶表示部であり、携帯電話機能の各種表示のほかカメラモード時には、スルー画像や撮影した画像を表示する。
シャッターキー78は、蓋部73と本体部74とを軸支するヒンジ部分に設けられ、撮像時にユーザの押圧操作により、後述する外部撮像レンズ83によって撮影を指示する。
キー入力部79は、本体部74の前面に設けられており、各種機能キー、テンキー、及びシャッターキーなどからなる。
内側マイク80は、本体部74の内側下部に設けられており、主に通話時の音声と撮像時の音声入力を行なう。
サブ表示部81は、蓋部73の背面に設けられているバックライト付きカラー液晶表示部であり、着信内容や時計表示のほか、カメラモード時には、スルー画像や撮影した画像を表示する。
背面キー82は、透明、または半透明部材で構成され、着信の際や撮影の際に照明光として発光するLEDを内蔵している。
外側撮像レンズ83は、蓋部73の背面、サブ表示部81の下部に設けられている。
外側マイク84は、蓋部73の背面の外側撮像レンズ83近傍に設けられており、撮像時の音声入力を行なう。
報知スピーカ85は、着信などを報知するものであり、蓋部73を本体部74に閉じた状態でも報知音が聞こえるように、本体部74の裏面に配置されている。
なお、本体部74の裏面には、バッテリパックが着脱可能に設けられている。
次に、携帯電話70の構成を図10のブロック図において示している。
計時部89は、日付時刻のデータ(時刻データ)を出力するもので、時刻修正機能によって、クレードル11から取得される時刻データをもとに時刻の変更(修正)を可能とする。
無線送受信部90は、無線によりアンテナ75を介して音声やデータを送受し変調/復調する。
無線信号処理部91は、無線送受信部90で受信した音声やデータを復調し、或いは無線送受信部90から送信する音声やデータを変調するなどの無線通信に必要な処理をする。
制御部92は、蓋部73、本体部74の各種動作及び全体の動作を制御する。制御部92は、第1実施形態におけるデジタルスチルカメラ10の制御部42と同等の処理を実行するもので、ワールドタイム制御プログラムを実行することでワールドタイム機能を実現し、また時刻管理プログラムを実行することで時刻修正機能を実現する。時刻修正機能では、携帯電話70がクレードル72に載置されることで、ワールドタイム機能によって設定された時刻を修正(変更)し、またクレードル72から受信する時刻データをもとに計時部89により計時されている時刻を修正することができる。
光検出部93は光センサを備え、携帯電話70が開状態のときに周囲の明るさを検出する。
開閉検出部94はメカニカルスイッチを備え、携帯電話70が開状態(蓋部73と本体部74とが開放された状態)になったのか、閉状態(本体部74に蓋部73が被さった状態)になったのかを検出する。
ドライバ95は、表示部77を駆動させる。
ドライバ96は、サブ表示部81を駆動させる。
入出力インタフェース97は、クレードル72と接続するためのもので、データ送受信の他、電力の供給を受けるための端子(充電端子、データ送受信端子)などを含む。
フラッシュメモリ98は、本体部74のスロット(図示せず)から本体部74内部に着脱自在に設けられ、本携帯電話70を呼び出すための電話番号や、操作者(加入者)のID等、プロフィールデータ及び各種のダウンロードされたデータや撮像された画像データも記憶する。また、フラッシュメモリ98には、ワールドタイム機能によって設定されるホーム国、撮影国、及び同機能で用いられるテーブルデータ(第1実施形態に示す標準時差テーブル67、ホーム基準時差テーブル68(図5参照))などが記録される。
ROM99は、制御部92を動作させるための各種プログラムなどを記憶する。例えば、ワールドタイム機能、時刻修正機能の処理を含む動作プログラムを固定的に記憶する。
RAM100は、無線通信端末として必要な各種データを記憶し、かつ制御部100が動作する上で必要なデータを記憶する。
音声信号処理部101は、マイク80から入力された音声信号を符号化処理したり、無線信号処理部91から出力された信号に基づいて復号化してスピーカ76から出力したりする。
DSP(Digital Signal Processor)102は、撮像モジュール103によって取り込まれた動画画像データと内側マイク80及び外側マイク84によって取り込まれた音声をMPEG4などの形式に符号化処理する。
撮像モジュール103は、外部撮像レンズ83に対応しており、CCD、若しくはCMOS等の撮像素子とその駆動回路で構成され、カラー画像を取り込む。
報知デバイス用のドライバ104は、報音スピーカ85、バイブレータ105、LED82aを駆動させるためのドライバである。
図11は、第3及び第4実施形態による携帯電話用のクレードル72の外観を示す斜視図である。
クレードル72の上部には、携帯電話71を載置するための本体充電部110が設けられている。本体充電部110は、携帯電話70の本体部74を安定して保持することができるように本体部74に合わせた形状構成されている。
本体充電部110の下端部には、携帯電話70の本体部74に設けられた入出力インタフェース97と接続される入出力端子111が設けられている。入出力端子111は、充電端子とデータ送受信端子を兼ねている。
また、本体充電部110の下端部には、携帯電話70が本体充電部110に載置されたことを検知するための検出部112が設けられている。
クレードル72の筐体外面には、例えば液晶ディスプレイなどによって構成される表示部113、LEDにより構成される充電中を通知するために点灯される本体充電インジケータ114、各種警告を通知するために点滅されるアラームインジケータ115、強制転送ボタン116、放音部(スピーカ)117などが設けられる。
次に、図12でクレードル72内の回路構成について示す。クレードル72は、このクレードル72全般の制御を司る制御部121を中心として、この制御部121に検出部11、入出力インタフェース(I/F)122、充電制御部123、キー入力部116、インジケータ部125、記憶部126、表示部113、放音部117、計時部129(あるいは電波時計部130)を接続して構成される。
制御部121は、計時部129あるいは電波時計部130により時刻を管理しており、入出力端子111を介して接続された携帯電話70(携帯電子機器)に対して、時刻データを送信することができる。
検出部112は、携帯電話70が本体充電部110に載置されたことを検出して制御部121に通知する。
入出力インタフェース122は、携帯電話70と制御部121との間でのデータ等の転送制御を行う。
充電制御部123は、ACコード133を介してACプラグ134を図示しない家庭内のコンセントに接続した場合に得られるAC電源を整流し、このクレードル72内の各回路へ必要な電圧の直流電源に変圧して供給する一方で、このクレードル72に載置される携帯電話70へ入出力端子111の電力線を介して携帯電話70へ充電用の直流電源を供給する。
キー入力部116は、強制転送ボタン116などからなり、キー入力を制御部121へ直接入力する。
インジケータ部125は、本体充電インジケータ114及びアラームインジケータ115からなり、制御部121からの制御信号に基づいて点灯発光する。
記憶部126は、例えばメモリであり、制御部121によりアクセスされる各種プログラムやデータを記憶する。
表示部113は、クレードル72の筐体外部に設けられる小型の液晶ディスプレイであり、各種処理を実行する際にメッセージなどを表示する。
放音部117は、スピーカなどから構成されるもので、各種処理の実行に伴って所定の音を出力する。
計時部129は、発振器をもとにして計時を行い日付時刻のデータ(時刻データ)を出力するもので、例えばRTC(Real Time clock)により構成される。
電波時計部130は、送信所から発信される時刻情報を含む標準電波をアンテナ130aにより受信し、時刻情報を解析して、この時刻情報に基づいて自動修正する機能を有する時計である。
第3実施形態は、第1実施形態におけるシステムで実行される図6のフローチャートに示す処理を、携帯電話70とクレードル72により構成されるシステムにおいて同様にして実行するものであり、詳細な説明については省略する。
第3実施形態では、携帯電話70がクレードル72に載置された場合、携帯電話70の制御部92は、入出力インタフェース97を通じて、クレードル72と接続されたことを検知して時刻修正機能を実行する。時刻修正機能は、ワールドタイム機能によって撮影国が設定されている場合には、これをホーム国に修正する。また、制御部92は、クレードル72の計時部129あるいは電波時計部130によって計時されている時刻を示す時刻データを取得し、この時刻データをもとに計時部89を修正する。
これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第4実施形態は、第2実施形態におけるシステムで実行される図8のフローチャートに示す処理を、携帯電話70とクレードル72により構成されるシステムにおいて同様にして実行するものであり、詳細な説明については省略する。
第4実施形態では、クレードル72は、制御部121の制御のもとにワールドタイム機能によりホーム国の設定が可能としている。携帯電話70は、クレードル11に載置された場合、クレードル11に設定されたホーム国についての情報を受信し、この情報をもとにワールドタイム機能による設定を修正する。
これにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、前述した第3及び第4実施形態の説明では、携帯電話70をクレードル70に載置(接続)することで、時刻修正機能により時刻を修正(変更)するものとして説明しているが、その他の機能による設定を変更するようにしても良い。
例えば、携帯電話70に国際ローミングに対応する機能が設けられており、国内だけでなく海外においても使用できるものとする。国際ローミングにより海外で使用する場合、携帯電話70に対して訪問先のエリア(国あるいはサービスを提供している地域など)に応じた国際ローミングモードが設定される。
この場合、携帯電話70が海外で使用するために海外ローミングモードに設定されていると、携帯電話70は、第1及び第3実施形態のようにクレードル70に載置されたことを検知すると、国内で使用するために海外ローミングモードを自動的に解除する。この時、前述した実施形態と同様にして、時刻の修正を行うようにしても良い。
また、第2及び第4実施形態と同様にして、クレードル72に対して国際ローミングモード、すなわちクレードル72を設置しているエリア(国や地域)を示す国際ローミングモードが設定できるものとする。この場合、携帯電話70を他の訪問国で使用するために、この訪問国のモードに切り替えてあったとしても、携帯電話70をクレードル72に接続することで、クレードル72に設定されている国際ローミングモード(エリア)を示すデータを取得し、設定されたモードが異なっていればクレードル72の設定に応じて変更を行う。この時、前述した実施形態と同様にして、時刻の修正を行うようにしても良い。
このようにして、時刻設定に対する変更だけでなく、エリア設定する機能についても、クレードル72を有効に活用して変更(修正)することができる。
また、前述した各実施形態の説明では、携帯電子機器としてデジタルスチルカメラ10と携帯電話70を対象としているが、時刻を管理する機能、あるいはエリア設定する機能を有し、クレードル(あるいは充電器)などの外部機器と接続可能なその他の携帯電子機器に対して本発明を適用することもできる。
また、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、前述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られるので有れば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、前述した各実施形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。携帯電子機器システムを実現するコンピュータは、記録媒体に記録された情報取得プログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
10…デジタルスチルカメラ、11…クレードル、12…電源キー、13…シャッタキー、14…モードキー、15…光学ファインダ、16…フォーカスインジケータ、17…ストロボインジケータ、18…表示部、19…ズームキー、20…メニュー(MENU)キー、21…リングキー、22…セット(SET)キー、23…ディスプレイ(DISP)キー、24…「PHOTO」キー、25…USBキー、26…充電インジケータ、27…USBインジケータ、30…計時部、31…モータ(M)、32…レンズ光学系、33…CCD、34…タイミング発生器(TG)、35…垂直ドライバ、36…サンプルホールド回路(S/H)、37…A/D変換器、38…カラープロセス回路、39…DMAコントローラ、40…DRAMインタフェース(I/F)、41…DRAM、42…制御部、43…VRAMコントローラ、44…VRAM、45…デジタルビデオエンコーダ、46…キー入力部、47…JPEG回路、48…フラッシュメモリ、49…USBインタフェース(I/F)、50…USBコネクタ、51,121…制御部、52…USBインタフェース(I/F)、53,123…充電制御部、54,116…キー入力部、55,125…インジケータ部、56,126…記憶部、57…表示部、58…放音部、59,129…計時部、60,130…電波時計部、60a,130a…アンテナ、61…USBケーブル、62…USBコネクタ、63,133…ACコード、64,134…ACプラグ、70…携帯電話、72…クレードル、73…蓋部、74…本体部、75…アンテナ、76…スピーカ、77…表示部、78…シャッタキー、79…キー入力部、80…内側マイク、81…サブ表示部、82…背面キー、82a…LED、83…外側撮像レンズ、84…外部マイク、85…放音スピーカ、90…無線送受信部、91…無線信号処理部、92…制御部、93…光検出部、94…開閉検出部、95,96,104…ドライバ、97…入出力インタフェース、98…フラッシュメモリ、99…ROM、100…RAM、101…音声信号処理部、102…DSP、103…撮影モジュール、105…バイブレータ、110…本体充電部、111…入出力端子、112…検出部、113…表示部、114…本体充電インジケータ、115…アラームインジケータ、116…強制転送ボタン、117…放音部、122…入出力端子。