以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明を適用した電子カメラの一実施例の構成を示す斜視図である。本実施例の電子カメラにおいては、被写体を撮影する場合において、被写体に向けられる面が面X1とされ、ユーザ側に向けられる面が面X2とされている。面X1の上部には、ファインダ2、撮影レンズ3、発光部4、赤目軽減ランプ15、測光素子16、および、測色素子17が設けられた回動部19が配置されている。回動部19は、回転可能とされており、撮影レンズ3が設けられた面を、面X1方向から面X2方向に回転させるとともに、任意の位置で固定することが可能とされている。なお、ファインダ2は被写体の撮影範囲の確認に用いられ、撮影レンズ3は被写体の光画像を取り込み、また、発光部(ストロボ)4は被写体を照明する光を発光するようになされている。
さらに、赤目軽減ランプ15は、ストロボ4を発光させて撮影を行うときに、ストロボ4を発光させる前に発光させて赤目を軽減するようになされている。測光素子16は、CCD20(図4:画像入力手段)の動作を停止させているときに測光を行うようになされている。更に、測色素子17は、同じく、CCD20の動作を停止させているときに測色を行うようになされている。
一方、回動部19の裏面(撮影レンズ3が設けられている面の反対側の面)には、上記ファインダ2の接眼部、及びこの電子カメラ1に記録されている音声を出力するスピーカ5が設けられている。また、面X2に形成されているLCD6及び操作キー7は、ファインダ2、撮影レンズ3、発光部4及びスピーカ5よりも、鉛直下側に形成されている。LCD6の表面上には、後述するペン型指示装置の接触操作により、指示された位置に対応する位置データを出力する、いわゆるタッチタブレット6Aが配置されている。
このタッチタブレット6Aは、ガラス、樹脂等の透明な材料によって構成されており、ユーザは、タッチタブレット6Aの内側に形成されているLCD6に表示される画像を、タッチタブレット6Aを介して観察することができる。
操作キー7は、LCD6に記録データを再生表示する場合などに操作されるキーであり、ユーザによる操作(入力)を検知し、CPU39(図6:検出手段)に供給するようになされている。
操作キー7のうちのメニューキー7Aは、LCD6上にメニュー画面を表示する場合に操作されるキーである。実行キー7B(操作手段)は、ユーザによって選択された記録情報を再生する場合に操作されるキーである。
クリアキー7Cは、記録した情報を削除する場合に操作されるキーである。キャンセルキー7Dは、記録情報の再生処理を中断する場合に操作されるキーである。スクロールキー7Eは、LCD6に記録情報の一覧が表示されている場合において、画面を上下方向にスクロールさせるときに操作されるキーである。
面X2には、LCD6を使用していないときにこれを保護する、しゅう動自在なLCDカバー14が設けられている。LCDカバー14は、鉛直上方向に移動させた場合、図3に示すように、LCD6及びタッチタブレット6Aを覆うようになされている。また、LCDカバー14を鉛直下方向に移動した場合、LCD6及びタッチタブレット6Aが現れるとともに、LCDカバー14の腕部14Aによって、面Y2に配置された電源スイッチ11(後述)がオン状態に切り換えられるようになされている。
この電子カメラ1の上面には、音声を集音するマイクロホン8、及び図示せぬイヤホンが接続されるイヤホンジャック9が設けられている。
左側面(面Y1)には、被写体を撮像するときに操作されるレリーズスイッチ10(操作手段)、撮影時の連写モードを切り換えるときに操作される連写モード切り換えスイッチ13、および、電話回線に接続する場合に使用されるモジュラジャック18が設けられている。このレリーズスイッチ10、連写モード切り換えスイッチ13、および、モジュラジャック18は、回動部19に設けられているファインダ2、撮影レンズ3及び発光部4よりも鉛直下側に配置されている。
一方、面Y1に対向する面Y2(右側面)には、音声を録音するときに操作される録音スイッチ12と、電源スイッチ11が設けられている。この録音スイッチ12及び電源スイッチ11は、上記レリーズスイッチ10及び連写モード切り換えスイッチ13と同様に、回動部19に設けられているファインダ2、撮影レンズ3及び発光部4よりも鉛直下側に配置されている。また、録音スイッチ12は、面Y1のレリーズスイッチ10とほぼ同じ高さに形成されており、左右どちらの手で持っても、違和感のないように構成されている。
なお、録音スイッチ12とレリーズスイッチ10の高さをあえて異ならせることにより、一方のスイッチを押す場合に、この押圧力によるモーメントを打ち消すために反対側の側面を指で保持したとき、誤ってこの反対側の側面に設けられているスイッチが押されてしまわないようにしてもよい。
上記連写モード切り換えスイッチ13は、ユーザがレリーズスイッチ10を押して被写体を撮影するとき、被写体を1コマだけ撮影するのか、または、所定の複数コマ撮影するのかを設定する場合に用いられる。例えば、連写モード切り換えスイッチ13の指針が「S」と印刷された位置に切り換えられている(すなわち、Sモードに切り換えられている)場合において、レリーズスイッチ10が押されると、1コマだけ撮影が行われるようになされている。
また、連写モード切り換えスイッチ13の指針が「L」と印刷された位置に切り換えられている(すなわち、Lモードに切り換えられている)場合において、レリーズスイッチ10が押されると、レリーズスイッチ10の押されている期間中、1秒間に8コマの撮影が行われるようになされている(すなわち、低速連写モードになる)。
さらに、連写モード切り換えスイッチ13の指針が「H」と印刷された位置に切り換えられている(すなわち、Hモードに切り換えられている)場合において、レリーズスイッチ10が押されると、レリーズスイッチ10の押されている期間中、1秒間に30コマの撮影が行われるようになされている(すなわち、高速連写モードになる)。
次に、電子カメラ1の内部の構成について説明する。図4は、図1及び図2に示す電子カメラの内部の構成例を示す斜視図である。CCD20は、撮影レンズ3の後段(面X2側)に設けられており、撮影レンズ3を介して結像する被写体の光画像を電気信号に光電変換するようになされている。
ファインダ内表示素子26は、ファインダ2の視野内に配置され、ファインダ2を介して被写体を視ているユーザに対して、各種機能の設定状態などを表示するようになされている。なお、ファインダ2、撮影レンズ3、発光部4、スピーカ5、CCD20、および、ファインダ内発光素子26は、円筒形状の回動部19内に配置されている。
LCD6の鉛直下側には、円柱形状の4本のバッテリ(単3の乾電池)21が縦に並べられており、このバッテリ21に蓄積されている電力が各部に供給される。さらに、LCD6の鉛直下側には、バッテリ21とともに、発光部4に光を発光させるための電荷を蓄積しているコンデンサ22が配置されている。
回路基板23には、この電子カメラ1の各部を制御する、種々の制御回路が形成されている。また、回路基板23と、LCD6及びバッテリ21の間には、挿抜可能なメモリカード24(記録手段)が設けられており、この電子カメラ1に入力される各種の情報が、メモリカード24の予め設定されている領域にそれぞれ記録される。
さらに、電源スイッチ11に隣接して配置されているLCDスイッチ25は、その突起部が押圧されている間のみオン状態となるスイッチであり、LCDカバー14を鉛直下方向に移動させた場合、図5(a)に示すように、LCDカバー14の腕部14Aによって、電源スイッチ11とともにオン状態に切り換えられるようになされている。
なお、LCDカバー14が鉛直上方向に位置する場合、電源スイッチ11は、LCDスイッチ25とは独立に、ユーザによって操作される。例えば、LCDカバー14が閉じられ、電子カメラ1が使用されていない場合、図5(b)に示すように、電源スイッチ11及びLCDスイッチ25がオフ状態になっている。この状態において、ユーザが電源スイッチ11を図5(c)に示すように、オン状態に切り換えると、電源スイッチ11はオン状態となるが、LCDスイッチ25は、オフ状態のままである。一方、図5(b)に示すように、電源スイッチ11及びLCDスイッチ25がオフ状態になっているとき、LCDカバー14が開かれると、図5(a)に示すように、電源スイッチ11及びLCDスイッチ25がオン状態となる。そして、この後、LCDカバー14を閉じると、LCDスイッチ25だけが、図5(c)に示すように、オフ状態となる。
また、回動部19は、図5に示すように、面X1の法線方向と面X2の法線方向の間の任意の角度に設定可能とされている。
なお、本実施例においては、メモリカード24は挿抜可能とされているが、回路基板23上にメモリを設け、そのメモリに各種情報を記録可能とするようにしてもよい。また、メモリ(メモリカード24)に記録されている各種情報を、図示せぬインタフェースを介して外部のパーソナルコンピュータに出力することができるようにしてもよい。
次に、本実施例の電子カメラ1の内部の電気的構成を、図6のブロック図を参照して説明する。複数の画素を備えているCCD20は、各画素に結像した光画像を画像信号(電気信号)に光電変換するようになされている。ディジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPという)33(記録手段)は、CCD20にCCD水平駆動パルスを供給するとともに、CCD駆動回路34を制御し、CCD20にCCD垂直駆動パルスを供給させるようになされている。
画像処理部31は、CPU39に制御され、CCD20が光電変換した画像信号を所定のタイミングでサンプリングし、そのサンプリングした信号を、所定のレベルに増幅するようになされている。アナログ/ディジタル変換回路(以下、A/D変換回路という)32は、画像処理部31でサンプリングした画像信号をディジタル化してDSP33に供給するようになされている。
DSP33は、バッファメモリ36およびメモリカード24に接続されるデータバスを制御し、A/D変換回路32より供給された画像データをバッファメモリ36に一旦記憶させた後、バッファメモリ36に記憶した画像データを読み出し、その画像データを、メモリカード24に記録するようになされている。
また、DSP33は、A/D変換回路32より供給された画像データをフレームメモリ35(出力手段)に記憶させ、LCD6に表示させるとともに、メモリカード24から撮影画像データを読み出し、その撮影画像データを伸張した後、伸張後の画像データをフレームメモリ35に記憶させ、LCD6に表示させるようになされている。
さらに、DSP33は、電子カメラ1の起動時において、CCD20の露光レベルが適正な値になるまで、露光時間(露出値)を調節しながら、CCD20を繰り返し動作させるようになされている。このとき、最初に、DSP33が測光回路51を動作させ、測光素子16により検出された受光レベルに対応して、CCD20の露光時間の初期値を算出するようにしてもよい。このようにすることにより、CCD20の露光時間の調節を短時間で行うことができる。
この他、DSP33は、メモリカード24への記録、伸張後の画像データのバッファメモリ36への記憶などにおけるデータ入出力のタイミング管理を行うようになされている。
バッファメモリ36は、メモリカード24に対するデータの入出力の速度と、CPU39やDSP33などにおける処理速度の違いを緩和するために利用される。
マイクロホン8は、音声情報を入力し(音声を集音し)、その音声情報をA/DおよびD/A変換回路42に供給するようになされている。
A/DおよびD/A変換回路42は、マイクロホン8により検出された音声に対応するアナログ信号をディジタル信号に変換した後、そのディジタル信号をCPU39に出力するとともに、CPU39より供給された音声データをアナログ化し、アナログ化した音声信号をスピーカ5に出力するようになされている。
測光素子16は、被写体およびその周囲の光量を測定し、その測定結果を測光回路51に出力するようになされている。
測光回路51は、測光素子16より供給された測光結果であるアナログ信号に対して所定の処理を施した後、ディジタル信号に変換し、そのディジタル信号をCPU39に出力するようになされている。
測色素子17は、被写体およびその周囲の色温度を測定し、その測定結果を測色回路52に出力するようになされている。
測色回路52は、測色素子17より供給された測色結果であるアナログ信号に対して所定の処理を施した後、ディジタル信号に変換し、そのディジタル信号をCPU39に出力するようになされている。
タイマ45は、時計回路を内蔵し、現在の時刻に対応するデータをCPU39に出力するようになされている。
絞り駆動回路53は、絞り54の開口径を所定の値に設定するようになされている。
絞り54は、撮影レンズ3とCCD20の間に配置され、撮影レンズ3からCCD20に入射する光の開口を変更するようになされている。
回動部位置検出回路55は、回動部19と連動するポテンショメータ56からの出力を参照して、その時点において回動部19が向けられている方向を検出するようになされている。
モデム部57(送信手段、受信手段)は、公衆回線を介して接続された他の電子カメラ1との間で情報を送受信する際に、データのフォーマットの変換を行うようになされている。
CPU39は、LCDスイッチ25からの信号に応じて、LCDカバー14が開いているときにおいては、測光回路51および測色回路52の動作を停止させ、LCDカバー14が閉じているときにおいては、測光回路51および測色回路52を動作させるとともに、レリーズスイッチ10が半押し状態になるまで、CCD20の動作(例えば電子シャッタ動作)を停止させるようになされている。
CPU39は、CCD20の動作を停止させているとき、測光回路51および測色回路52を制御し、測光素子16の測光結果を受け取るとともに、測色素子17の測色結果を受け取るようになされている。
そして、CPU39は、所定のテーブルを参照して、測色回路52より供給された色温度に対応するホワイトバランス調整値を算出し、そのホワイトバランス調整値を画像処理部31に供給するようになされている。
即ち、LCDカバー14が閉じているときにおいては、LCD6が電子ビューファインダとして使用されないので、CCD20の動作を停止させるようにする。CCD20は多くの電力を消費するので、このようにCCD20の動作を停止させることにより、バッテリ21の電力を節約することができる。
また、CPU39は、LCDカバー14が閉じているとき、レリーズスイッチ10が操作されるまで(レリーズスイッチ10が半押し状態になるまで)、画像処理部31が各種処理を行わないように、画像処理部31を制御するようになされている。
さらに、CPU39は、LCDカバー14が閉じているとき、レリーズスイッチ10が操作されるまで(レリーズスイッチ10が半押し状態になるまで)、絞り駆動回路53が絞り54の開口径を変更する動作などを行わないように、絞り駆動回路53を制御するようになされている。
CPU39は、ストロボ駆動回路37を制御して、ストロボ4を適宜発光させるようになされている他、赤目軽減ランプ駆動回路38を制御して、ストロボ4を発光させる前に、赤目軽減ランプ15を適宜発光させるようになされている。
なお、CPU39は、LCDカバー14が開いているとき(即ち、電子ビューファインダが利用されているとき)においては、ストロボ4を発光させないようにする。このようにすることにより、電子ビューファインダに表示されている画像の状態で、被写体を撮影することができる。
CPU39は、タイマ45より供給される日時データに従って、撮影した日時の情報を画像データのヘッダ情報として、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録するようになされている。(すなわち、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録される撮影画像データには、撮影日時のデータが付随している)。
また、CPU39は、ディジタル化された音声情報を圧縮した後、ディジタル化及び圧縮化された音声データを一旦、バッファメモリ36に記憶させた後、メモリカード24の所定の領域(音声記録領域)に記録するようになされている。また、このとき、メモリカード24の音声記録領域には、録音日時のデータが音声データのヘッダ情報として記録されるようになされている。
CPU39は、レンズ駆動回路30を制御し、撮影レンズ3を移動させることにより、オートフォーカス動作を行う他、絞り駆動回路53を制御して、撮影レンズ3とCCD20の間に配置されている絞り54の開口径を変更させるようになされている。
さらに、CPU39は、ファインダ内表示回路40を制御して、各種動作における設定などをファインダ内表示素子26に表示させるようになされている。
CPU39は、インタフェース(I/F)48を介して、所定の外部装置(図示せず)と所定のデータの授受を行うようになされている。
また、CPU39は、操作キー7からの信号を受け取り、適宜処理するようになされている。
ユーザの操作するペン(ペン型指示部材)41によってタッチタブレット6Aの所定の位置が押圧されると、CPU39は、タッチタブレット6Aの押圧された位置のX−Y座標を読み取り、その座標データ(後述する線画情報)を、バッファメモリ36に蓄積するようになされている。また、CPU39は、バッファメモリ36に蓄積した線画情報を、線画情報入力日時のヘッダ情報とともに、メモリカード24の線画情報記録領域に記録するようになされている。
次に、本実施例の電子カメラ1の各種動作について説明する。最初に、本装置のLCD6における電子ビューファインダ動作について説明する。
ユーザがレリーズスイッチ10を半押し状態にすると、DSP33は、CPU39より供給される、LCDスイッチ25の状態に対応する信号の値から、LCDカバー14が開いているか否かを判断し、LCDカバー14が閉じていると判断した場合、電子ビューファインダ動作を行わない。この場合、DSP33は、レリーズスイッチ10が操作されるまで処理を停止する。
なお、LCDカバー14が閉じている場合、電子ビューファインダ動作を行わないので、CPU39は、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を停止させる。そして、CPU39は、CCD20を停止させる代わりに、測光回路51および測色回路52を動作させ、それらの測定結果を、画像処理部31に供給する。画像処理部31は、それらの測定結果の値を、ホワイトバランス制御や輝度値の制御を行うときに利用する。
また、レリーズスイッチ10が操作された場合、CPU39は、CCD20および絞り駆動回路53の動作を行わせる。
一方、LCDカバー14が開いている場合、CCD20は、所定の時間毎に、所定の露光時間で、電子シャッタ動作を行い、撮影レンズ3によって集光された被写体の光画像を光電変換し、その動作で得られた画像信号を画像処理部31に出力する。
画像処理部31は、ホワイトバランス制御および輝度値の制御を行い、その画像信号に対して所定の処理を施した後、画像信号をA/D変換回路32に出力する。なお、CCD20が動作しているときは、画像処理部31は、CPU39により、CCD20の出力を利用して算出された、ホワイトバランス制御および輝度値の制御に利用される調整値を利用する。
そして、A/D変換回路32は、その画像信号(アナログ信号)を、ディジタル信号である画像データに変換し、得られた画像データをDSP33に出力する。
DSP33は、その画像データをフレームメモリ35に出力し、LCD6にその画像データに対応する画像を表示させる。
このように、電子カメラ1においては、LCDカバー14が開いている場合、所定の時間間隔で、CCD20が電子シャッタ動作し、その度に、CCD20から出力された信号を画像データに変換し、その画像データをフレームメモリ35に出力して、LCD6に被写体の画像を絶えず表示させることで、電子ビューファインダ動作を行う。
また、上述のように、LCDカバー14が閉じている場合においては、電子ビューファインダ動作を行わず、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を停止させ、消費電力を節約している。
次に、本装置による被写体の撮影について説明する。
第1に、面Y1に設けられている連写モード切り換えスイッチ13が、Sモード(1コマだけ撮影を行うモード)に切り換えられている場合について説明する。最初に、図1に示す電源スイッチ11を「ON」と印刷されている側に切り換えて電子カメラ1に電源を投入する。ファインダ2で被写体を確認し、面Y1に設けられているレリーズスイッチ10を押すと、被写体の撮影処理が開始される。
なお、LCDカバー14が閉じられている場合、CPU39は、レリーズスイッチ10が半押し状態になったとき、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を再開させて、レリーズスイッチ10が全押し状態になったとき、被写体の撮影処理を開始させる。
ファインダ2で観察される被写体の光画像が撮影レンズ3によって集光され、複数の画素を備えるCCD20に結像する。CCD20に結像した被写体の光画像は、各画素で画像信号に光電変換され、画像処理部31によってサンプリングされる。画像処理部31によってサンプリングされた画像信号は、A/D変換回路32に供給され、そこでディジタル化されてDSP33に出力される。
DSP33は、その画像データをバッファメモリ36に一旦出力した後、バッファメモリ36より、その画像データを読み出し、離散的コサイン変換、量子化及びハフマン符号化を組み合わせたJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式に従って圧縮し、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録させる。このとき、メモリカード24の撮影画像記録領域には、撮影日時のデータが、撮影画像データのヘッダ情報として記録される。
なお、連写モード切り換えスイッチ13がSモードに切り換えられている場合においては、1コマの撮影だけが行われ、レリーズスイッチ10が継続して押されても、それ以降の撮影は行われない。また、レリーズスイッチ10が継続して押されると、LCDカバー14が開いている場合、LCD6に、撮影した画像が表示される。
第2に、連写モード切り換えスイッチ13がLモード(1秒間に8コマの連写を行うモード)に切り換えられている場合について説明する。電源スイッチ11を「ON」と印刷されている側に切り換えて電子カメラ1に電源を投入し、面Y1に設けられているレリーズスイッチ10を押すと、被写体の撮影処理が開始される。
なお、LCDカバー14が閉じられている場合、CPU39は、レリーズスイッチ10が半押し状態になったとき、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を再開させて、レリーズスイッチ10が全押し状態になったとき、被写体の撮影処理を開始させる。
ファインダ2で観察される被写体の光画像が撮影レンズ3によって集光され、複数の画素を備えるCCD20に結像する。CCD20に結像した被写体の光画像は、各画素で画像信号に光電変換され、画像処理部31によって1秒間に8回の割合でサンプリングされる。また、このとき、画像処理部31は、CCD20の全画素の画像電気信号のうち4分の3の画素を間引く。
すなわち、画像処理部31は、マトリクス状に配列されているCCD20の画素を、図7に示すように、2×2画素(4つの画素)を1つとする領域に分割し、その1つの領域から、所定の位置に配置されている1画素の画像信号をサンプリングし、残りの3画素を間引く。
例えば、第1回目のサンプリング時(1コマ目)においては、各領域の左上の画素aがサンプリングされ、その他の画素b,c,dが間引かれる。第2回目のサンプリング時(2コマ目)においては、各領域の右上の画素bがサンプリングされ、その他の画素a,c,dが間引かれる。以下、第3回目、第4回目のサンプリング時においては、左下の画素c、右下の画素dが、それぞれ、サンプリングされ、その他の画素が間引かれる。つまり、4コマ毎に各画素がサンプリングされる。
画像処理部31によってサンプリングされた画像信号(CCD20の全画素中の4分の1の画素の画像信号)は、A/D変換回路32に供給され、そこでディジタル化されてDSP33に出力される。
DSP33は、ディジタル化された画像信号をバッファメモリ36に一旦出力した後、その画像信号を読み出し、JPEG方式に従って圧縮した後、ディジタル化及び圧縮処理された撮影画像データを、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録する。このとき、メモリカード24の撮影画像記録領域には、撮影日時のデータが、撮影画像データのヘッダ情報として記録される。
第3に、連写モード切り換えスイッチ13がHモード(1秒間に30コマの連写を行うモード)に切り換えられている場合について説明する。電源スイッチ11を「ON」と印刷されている側に切り換えて電子カメラ1に電源を投入し、面Y1に設けられているレリーズスイッチ10を押すと、被写体の撮影処理が開始される。
なお、LCDカバー14が閉じられている場合、CPU39は、レリーズスイッチ10が半押し状態になったとき、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を再開させて、レリーズスイッチ10が全押し状態になったとき、被写体の撮影処理を開始させる。
ファインダ2で観察される被写体の光画像が撮影レンズ3によって集光され、CCD20に結像する。複数の画素を備えるCCD20に結像した被写体の光画像は、各画素で画像信号に光電変換され、画像処理部31によって1秒間に30回の割合でサンプリングされる。また、このとき、画像処理部31は、CCD20の全画素の画像電気信号のうち9分の8の画素を間引く。
すなわち、画像処理部31は、マトリクス状に配列されているCCD20の画素を、図8に示すように、3×3画素を1つとする領域に分割し、その1つの領域から、所定の位置に配置されている1画素の画像電気信号を、1秒間に30回の割合でサンプリングし、残りの8画素を間引く。
例えば、第1回目のサンプリング時(1コマ目)においては、各領域の左上の画素aがサンプリングされ、その他の画素b乃至iが間引かれる。第2回目のサンプリング時(2コマ目)においては、画素aの右側に配置されている画素bがサンプリングされ、その他の画素a,c乃至iが間引かれる。以下、第3回目以降のサンプリング時においては、画素c、画素d・・・が、それぞれ、サンプリングされ、その他の画素が間引かれる。つまり、9コマ毎に各画素がサンプリングされる。
画像処理部31によってサンプリングされた画像信号(CCD20の全画素中の9分の1の画素の画像信号)は、A/D変換回路32に供給され、そこでディジタル化されてDSP33に出力される。
DSP33は、ディジタル化された画像信号をバッファメモリ36に一旦出力した後、その画像信号を読み出し、JPEG方式に従って圧縮した後、ディジタル化及び圧縮処理された撮影画像データに撮影日時のヘッダ情報を付加して、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録する。
なお、必要に応じて、ストロボ4を動作させ、被写体に光を照射させることもできる。ただし、LCDカバー14が開いているとき、即ち、LCD6が電子ビューファインダ動作を行っているとき、CPU39は、ストロボ4を発光させないように制御する。
次に、タッチタブレット6Aから2次元の情報(ペン入力情報)を入力する場合の動作について説明する。
タッチタブレット6Aがペン41のペン先で押圧されると、接触した箇所のX−Y座標が、CPU39に入力される。このX−Y座標は、バッファメモリ36に記憶される。また、フレームメモリ35における上記X−Y座標の各点に対応した箇所にデータを書き込み、LCD6における上記X−Y座標に、ペン41の接触に対応した線画を表示させることができる。
上述したように、タッチタブレット6Aは、透明部材によって構成されているので、ユーザは、LCD6上に表示される点(ペン41のペン先で押圧された位置の点)を観察することができ、あたかもLCD6上に直接ペン入力をしたかのように感じることができる。また、ペン41をタッチタブレット6A上で移動させると、LCD6上には、ペン41の移動に伴う線が表示される。さらに、ペン41をタッチタブレット6A上で断続的に移動させると、LCD6上には、ペン41の移動に伴う破線が表示される。以上のようにして、ユーザは、タッチタブレット6A(LCD6)に所望の文字、図形等の線画情報を入力する。
また、LCD6上に撮影画像が表示されている場合において、ペン41によって線画情報が入力されると、この線画情報が、撮影画像情報とともに、フレームメモリ35で合成され、LCD6上に同時に表示される。
なお、ユーザは、図示せぬ色選択スイッチを操作することによって、LCD6上に表示される線画の色を、黒、白、赤、青等の色から選択することができる。
ペン41によるタッチタブレット6Aへの線画情報の入力後、操作キー7の実行キー7Bが押されると、バッファメモリ36に蓄積されている線画情報が、入力日時のヘッダ情報とともにメモリカード24に供給され、メモリカード24の線画情報記録領域に記録される。
なお、メモリカード24に記録される線画情報は、圧縮処理の施された情報である。タッチタブレット6Aに入力された線画情報は空間周波数成分の高い情報を多く含んでいるため、上記撮影画像の圧縮に用いられるJPEG方式によって圧縮処理を行うと、圧縮効率が悪いことから圧縮及び伸張に必要とされる時間が長くなってしまう。さらに、JPEG方式による圧縮は、非可逆圧縮であるので、情報量の少ない線画情報の圧縮には適していない(伸張してLCD6上に表示した場合、情報の欠落に伴うギャザ、にじみが際だってしまうため)。
そこで、本実施例においては、ファックス等において用いられるランレングス法によって、線画情報を圧縮するようにしている。ランレングス法とは、線画画面を水平方向に走査し、黒、白、赤、青等の各色の情報(点)の継続する長さ、及び無情報(ペン入力のない部分)の継続する長さを符号化することにより、線画情報を圧縮する方法である。
このランレングス法を用いることにより、線画情報を最適に圧縮することができ、また、圧縮された線画情報を伸張した場合においても、情報の欠落を抑制することが可能になる。なお、線画情報は、その情報量が比較的少ない場合には、圧縮しないようにすることもできる。
また、上述したように、LCD6上に撮影画像が表示されている場合において、ペン入力を行うと、撮影画像データとペン入力の線画情報がフレームメモリ35で合成され、撮影画像と線画の合成画像がLCD6上に表示される。その一方で、メモリカード24においては、撮影画像データは、撮影画像記録領域に記録され、線画情報は、線画情報記録領域に記録される。このように、2つの情報が、各々異なる領域に記録されるので、ユーザは、撮影画像と線画の合成画像から、いずれか一方の画像(例えば線画)を削除することができ、さらに、各々の画像情報を個別の圧縮方法で圧縮することもできる。
メモリカード24の音声記録領域、撮影画像記録領域、または線画情報記録領域にデータを記録した場合、図9に示すように、LCD6に所定の表示が行われる。
図9に示すLCD6の表示画面上においては、情報を記録した時点の年月日(記録年月日)(この場合、1995年8月25日)が画面の下端部に表示され、その記録年月日に記録された情報の記録時刻が画面の最も左側に表示されている。
記録時刻の右側には、サムネイル画像が表示されている。このサムネイル画像は、メモリカード24に記録された撮影画像データの各画像データのビットマップデータを間引いて(縮小して)作成されたものである。この表示のある情報は、撮影画像情報を含む情報である。つまり、「10時16分」と「10時21分」に記録(入力)された情報には、撮影画像情報が含まれており、「10時05分」、「10時28分」、「10時54分」、「13時10分」に記録された情報には、画像情報が含まれていない。
また、メモ記号「*」は、線画情報として所定のメモが記録されていることを表している。
サムネイル画像の表示領域の右側には、音声情報バーが表示され、録音時間の長さに対応する長さのバー(線)が表示される(音声情報が入力されていない場合は、表示されない)。
ユーザは、図9に示すLCD6の所望の情報の表示ラインのいずれかの部分を、ペン41のペン先で押圧して再生する情報を選択指定し、図2に示す実行キー7Bをペン41のペン先で押圧することにより、選択した情報を再生する。
例えば、図9に示す「10時05分」の表示されているラインがペン41によって押圧されると、CPU39は、選択された録音日時(10時05分)に対応する音声データをメモリカード24から読み出し、その音声データを伸張した後、A/DおよびD/A変換回路42に供給する。A/DおよびD/A変換回路42は、供給された音声データをアナログ化した後、スピーカ5を介して再生する。
メモリカード24に記録した撮影画像データを再生する場合、ユーザは、所望のサムネイル画像を、ペン41のペン先で押圧することによりその情報を選択し、実行キー7Bを押して選択した情報を再生させる。
CPU39は、選択された撮影日時に対応する撮影画像データをメモリカード24から読み出すように、DSP33に指示する。DSP33は、メモリカード24より読み出された撮影画像データ(圧縮されている撮影画像データ)を伸張し、この撮影画像データをビットマップデータとしてフレームメモリ35に蓄積させ、LCD6に表示させる。
Sモードで撮影された画像は、LCD6上に、静止画像として表示される。この静止画像は、CCD20の全ての画素の画像信号を再生したものであることはいうまでもない。
Lモードで撮影された画像は、LCD6上において、1秒間に8コマの割合で連続して表示される。このとき、各コマに表示される画素数は、CCD20の全画素数の4分の1である。
通常、人間の目は、静止画像の解像度の劣化に対しては敏感に反応するため、静止画像の画素を間引くことは、ユーザに画質の劣化として捉えられてしまう。しかしながら、撮影時の連写速度が上がり、Lモードにおいて1秒間に8コマ撮影され、この画像が1秒間に8コマの速さで再生された場合においては、各コマの画素数がCCD20の画素数の4分の1になるが、人間の目は1秒間に8コマの画像を観察するので、1秒間に人間の目に入る情報量は、静止画像の場合に比べて2倍になる。
すなわち、Sモードで撮影された画像の1コマの画素数を1とすると、Lモードで撮影された画像の1コマの画素数は1/4となる。Sモードで撮影された画像(静止画像)がLCD6に表示された場合、1秒間に人間の目に入る情報量は1(=(画素数1)×(コマ数1))となる。一方、Lモードで撮影された画像がLCD6に表示された場合、1秒間に人間の目に入る情報量は2(=(画素数1/4)×(コマ数8))となる(すなわち、人間の目には、静止画像の2倍の情報が入る)。従って、1コマ中の画素の数を4分の1にしても、再生時において、ユーザは、画質の劣化をさほど気にすることなく再生画像を観察することができる。
さらに、本実施例においては、各コマ毎に異なる画素をサンプリングし、そのサンプリングした画素をLCD6に表示するようにしているので、人間の目に残像効果が起こり、1コマ当たり4分の3画素を間引いたとしても、ユーザは、画質の劣化をさほど気にすることなくLCD6に表示されるLモードで撮影された画像を観察することができる。
また、Hモードで撮影された画像は、LCD6上において、1秒間に30コマの割合で連続して表示される。このとき、各コマに表示される画素数は、CCD20の全画素数の9分の1であるが、Lモードの場合と同様の理由で、ユーザは、画質の劣化をさほど気にすることなくLCD6に表示されるHモードで撮影された画像を観察することができる。
本実施例においては、Lモード及びHモードで被写体を撮像する場合、画像処理部31が、再生時における画質の劣化が気にならない程度にCCD20の画素を間引くようにしているので、DSP33の負荷を低減することができ、DSP33を、低速度、低電力で作動させることができる。また、このことにより、装置の低コスト化及び低消費電力化が可能になる。
ところで、本実施の形態では、図10に示すように、公衆回線61を介して2台の電子カメラ1−Aおよび1−Bを接続し、相互に通信を行うことが可能とされている。なお、以下では、2台の電子カメラを公衆回線などの通信回線を介して相互に接続し、これらの間で通信を行う動作モードをテレビ電話モードと呼ぶことにする。
図10に示す例では、電子カメラ1−Aは接続線60を介して公衆回線61と接続されており、また、電子カメラ1−Bは接続線62を介して公衆回線61と接続されている。このとき、それぞれの撮影レンズ3は、面X2の法線方向(ユーザの居る方向)に向けられており、CCD20により画像信号に変換されたユーザの光画像は、公衆回線61を介して相互に伝送され、それぞれのLCD6に表示される。従って、電子カメラ1−A,1−BそれぞれのLCD6には、通信相手のユーザの画像が表示されることになる。
図11は、電子カメラ1−A,1−Bの間で、公衆回線61を介して伝送される情報のフォーマットの一例を示している。この図に示すように、公衆回線61を介して伝送される情報は、その直後に伝送される情報の種類を示す情報が格納されているヘッダ70、通信相手の電子カメラ1を制御するための制御情報71、画像情報72、線画などにより構成されるメモ画像情報73、および、音声情報74により構成されている。なお、伝送される情報の種類によっては、制御情報71、画像情報72、メモ画像情報73、または、音声情報74は、含まれていない場合もある。
図12は、電子カメラ1−Aまたは1−Bにおいて実行される処理の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示すプログラムは、メモリカード24に記憶されている。なお、本プログラムは、メモリカード24に記憶された状態で使用者に供給されてもよいし、メモリカード24にコピー可能なようにCD−ROM(Compact Disc-ROM)などに記憶された状態で使用者に供給されてもよい。
この処理は、メニューキー7Aが操作されて、メニュー画面(図示せず)が表示された場合に実行されるようになされている。なお、以下の説明では、電子カメラ1−Aが発信側であり、また、電子カメラ1−Bが着信側であるとして説明を進める。
図12に示す処理が実行されると、CPU39は、ステップS1において、メニュー画面の選択項目のうち、テレビ電話モードが選択されたか否かを判定する。その結果、テレビ電話モード以外の項目が選択された(NO)と判定した場合は、処理を終了し(エンド)、また、テレビ電話モードが選択された(YES)と判定した場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、CPU39は、ポテンショメータ56(図6参照)の出力を参照し、回動部19がユーザ側に向けられているか(撮影レンズ3が面X2の法線方向に向けられているか)否かを判定する。なお、この場合の判定の基準としては、図5(C)に示すように、撮影レンズ3の光軸が、面X2の法線方向に対して±30゜の範囲に収まっている場合には、回動部19がユーザ側に向けられている(YES)と判定し、それ以外の場合にはユーザ側に向けられていない(NO)と判定する。
ステップS2において、回動部19がユーザ側に向けられていない(NO)と判定した場合は、ステップS3に進み、回動部19をユーザ側に向けるように促すメッセージ(例えば、「回動部を自分の方に向けて下さい。」)をLCD6に表示させ、ステップS2に戻り、回動部19がユーザ側に向けられるまで同様の処理を繰り返す。また、ステップS2において、回動部19がユーザ側に向けられている(YES)と判定した場合には、ステップS4に進む。
ステップS4では、CPU39は、図13に示すような数字キー80乃至91をLCD6に表示させ、通信相手の電話番号をユーザに入力させる。なお、この表示例では、数字キー80乃至91により入力された電話番号を表示するウィンドウ79が画面の最上部に表示されており、入力された電話番号を確認することができるようになされている。電話番号が入力され、実行キー7Bが押されると、ステップS5に進む。
ステップS5では、CPU39は、入力された電話番号に対応する、例えば、トーン信号を、モデム部57を制御して公衆回線61に対して出力させる。その結果、通信相手(着信側)との間で通信回線が閉結されることになる。
続くステップS6では、CPU39は、通信相手との間でデータの送信を開始する。即ち、図10に示す電子カメラ1−Aにより撮影されたユーザAの画像は、公衆回線61を介して伝送され、電子カメラ1−BのLCD6に表示される。その結果、電子カメラ1−Bには、図14に示すような画像(ユーザAの画像)が表示される。
続くステップS7では、CPU39は、通信相手から送られてきたデータをモデム部57を制御して受信する。その結果、電子カメラ1−Bによって撮影されたユーザBの画像は、公衆回線61を介して伝送され、電子カメラ1−AのLCD6に表示される。図15は、電子カメラ1−AのLCD6に表示される画像(ユーザBの画像)の表示例を示している。
なお、この際に相互に伝送される被写体の画像の解像度は、例えば、280×220画素程度であり、CCD20の解像度(例えば、640×480画素)よりも低めに設定されている。このような画像データは、例えば、MPEG方式に基づいて圧縮されて伝送される。
ステップS8では、CPU39は、操作部材である、タッチタブレット6A、操作キー7、レリーズスイッチ10、または、録音スイッチ12の何れかが操作されたか否かを判定する。その結果、これらの何れかが操作された(YES)と判定した場合は、ステップS9に進む。また、これらの何れも操作されていない(NO)と判定した場合には、ステップS9の処理をスキップして、ステップS10の処理に進む。
ステップS9では、処理1が実行される。なお、この処理1は、サブルーチン処理とされており、その詳細は、図16を参照して後述する。
ステップS10では、CPU39は、モデム部57により受信されたデータ(通信相手から伝送されてきたデータ)に制御情報71が含まれている場合には、これを抽出する。
続くステップS11では、CPU39は、受信したデータから制御情報71が取得できたか否かを判定する。その結果、受信したデータから制御情報71が取得できた(YES)と判定した場合には、ステップS12に進み、また、制御情報71が取得できなかった(NO)と判定した場合には、ステップS12の処理をスキップしてステップS13に進む。なお、ステップS12の処理2は、サブルーチンとなっており、その詳細については、図18を参照して後述する。
ステップS13では、CPU39は、テレビ電話モードを終了する操作がなされたか否かを判定する。例えば、キャンセルキー7Dが押圧された場合には、CPU39は、テレビ電話モードを終了する操作がなされた(YES)と判定し、ステップS14に進む。また、キャンセルキー7Dが押圧されていない(NO)と判定した場合には、ステップS8に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。
ステップS14では、CPU39は、通信回線を切断する処理を行い、ステップS15に進む。ステップS15では、CPU39は、CCD20から入力された画像をLCD6に表示させる電子ビューファインダ動作を開始し、処理を終了する(エンド)。
以上の処理によれば、メニュー画面において、テレビ電話モードが選択された場合には、回動部19がユーザ側に向けられているか否かを判定し、向けられている場合には、通信相手との間に通信回線を閉結し、データ通信を開始する。データ通信が開始されると、操作部材が操作されたか否かを判定するとともに、通信相手から制御情報が送られてきたか否かを判定する。その結果、操作部材が操作されたと判定した場合には対応する処理を行い、また、通信相手から制御情報が送られてきたと判定した場合についても、制御情報に対応する処理を行う。
次に、図16に示すフローチャートを参照して図12に示す処理1の詳細について説明する。この処理が実行(コール)されると、ステップS30において、CPU39は、回動部19が所定の範囲内(撮影レンズ3の光軸が面X2の法線方向に対して±30゜に収まる範囲内)から所定の範囲外へ回転されたか、所定の範囲外から所定の範囲内に回転されたか、または、その他の場合(例えば、回動部が回転されていない場合)の何れであるかを判定する。その結果、回動部19が所定の範囲内から所定の範囲外へ回転された(1)と判定した場合は、ステップS31に進む。また、回動部19が所定の範囲外から所定の範囲内に移動された(2)と判定した場合は、ステップS34に進む。更に、その他である(3)と判定した場合には、ステップS37に進む。
ステップS30において、回動部19が所定の範囲内から所定の範囲外へ回転された(1)と判定した場合は、ステップS31に進み、CPU39は、CCD20から入力された画像をLCD6に表示させる動作を開始する。そして、ステップS32に進み、CPU39は、発信(自分)側のCCD20から入力された画像情報をモデム部57を介して着信側に送信するとともに、送信したこの画像情報を表示するように受信側に指示する制御情報を送信する。そして、ステップS33では、回動部19の状態を示す変数dに値1を代入し、ステップS37に進む。
また、ステップS30において、回動部19が所定の範囲外から所定の範囲内へ回転された(2)と判定された場合は、ステップS34に進み、CPU39は、着信側のCCD20において入力され、公衆回線61を介して伝送されてきた画像をモデム部57により受信する。そして、ステップS35に進み、受信した画像をLCD6に表示させる動作を開始した後、ステップS36に進み、回動部19の状態を示す変数dに値2を代入し、ステップS37に進む。
なお、処理1が最初に呼び出された場合には、変数dには初期値として値1が代入される(図12のステップS2の処理の結果、回動部19は必ずユーザ側に向けられているため)。
更に、ステップS30において、その他である(例えば、回動部19が回転されていない)と判定された場合には、ステップS37に進む。
ステップS37では、CPU39は、レリーズスイッチ10が押されたか否かを判定する。その結果、レリーズスイッチ10が押されていない(NO)と判定した場合は、ステップS41に進む。また、レリーズスイッチ10が押された(YES)と判定した場合には、ステップS38に進む。
ステップS38では、CPU39は、変数dの値が1または2の何れであるかを判定する。その結果、変数dの値が1である(1)と判定した場合は、ステップS39に進む。また、変数dの値が2である(2)と判定した場合には、ステップS40に進む。
ステップS39では、CCD20から入力された画像が撮影(記録)される。即ち、CCD20から入力された被写体の光画像は、画像処理部31によりサンプリングされ、A/D変換回路32によりディジタル信号に変換される。そして、DSP33によりJPEG方式に基づく圧縮処理が施された後、メモリカード24の撮影画像格納領域に格納される。なお、この際に記録される画像の解像度は、例えば、640×480画素であり、通常の撮影が行われた場合と同様の解像度である。
一方、ステップS40では、着信側のCCD20から入力された画像が受信されて記録される。即ち、着信側のCCD20より入力され、所定の画像処理が施された後、公衆回線61を介して伝送されてきた画像はモデム部57により受信され、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録される。なお、この際に記録される画像の解像度は、前述の場合と同様に640×480画素であり、通常の撮影が行われた場合と同様の解像度である。
いま、例えば、回動部19がユーザとは反対の方向(所定の範囲外)に向けられたとすると、ステップS30において、ステップS31に分岐し、発信(自分)側のCCD20から入力された画像が同じく発信側のLCD6に表示されるとともに、ステップS32においてCCD20から入力された画像が着信側に対して送信される。その結果、着信側のLCD6にも発信側と同様の画像(発信側のCCD20から入力された画像)が表示され、変数dに値1が代入されてステップS37に進む。
ステップS37において、レリーズスイッチ10が押された(YES)と判定された場合には、いまd=1であることから、続くステップS38においてステップS39に分岐し、発信側のCCD20から入力された画像がメモリカード24の撮影画像記録領域に記録される。
その後、回動部19がユーザ側(所定の範囲内)に向けられると、ステップS30において、ステップS34に分岐し、着信側から伝送されてきた画像が受信されてLCD6に表示されるとともに、変数dに値2が格納される。
そして、そのような状態において、レリーズスイッチ10が操作されると、ステップS37においてYESと判定され、ステップS38に進み、d=2であることから、ステップS40に分岐する。そして、ステップS40では、着信側のCCD20より入力されて伝送されてきた画像が、発信側のメモリカード24の撮影画像記録領域に記録されることになる。
従って、発信側または着信側の何れの画像に拘わらず、レリーズスイッチ10が押された時点においてLCD6に表示されている画像が、メモリカード24に記録されることになる。なお、前述したように、テレビ電話モードにおいて相互に伝送される画像の解像度は280×220画素程度に抑えてあるが、レリーズスイッチ10が操作された場合には、640×480画素から構成される画像が伝送されて記録されることになる。
なお、発信側または着信側の何れかにおいて撮影が行われた場合には、撮影された画像が発信側および着信側の双方のLCD6に表示され、この表示されている撮影画像に対して、後述するような方法により、メモ画像(線画)を書き込むことができる。
即ち、ステップS41では、CPU39は、タッチタブレット6Aの出力を参照して、ペン入力がなされたか否かを判定する。その結果、ペン入力がなされていない(NO)と判定した場合は、図12のステップS10に復帰(リターン)する。また、ペン入力がなされた(YES)と判定した場合にはステップS42に進む。
ステップS42では、CPU39は、ペン入力用の画面(例えば、背景色を青色とした画面)をLCD6に表示させる。そして、ステップS43に進み、CPU39は、ペン入力画面を表示させる制御情報を着信側に送信する。その結果、着信側においても、同様のペン入力用の画面が表示されることになる。
ステップS44では、CPU39は、発信側においてペン41により入力されたメモ情報をLCD6に表示させる。図17は、ステップS44(または、ステップS46)の処理の結果、ペン41により入力されたメモ画像(線画)が、LCD6に表示されている様子を示す図である。この表示例では、演算増幅器を用いた回路が線画として入力されており、ペン41がタッチタブレット6A上を移動されると、それに応じた曲線がLCD6に表示される。そのとき、タッチタブレット6Aより入力された情報は、座標情報としてバッファメモリ36に格納され、この座標情報に応じてCPU39がフレームメモリ35に対して対応するビットマップデータを書き込んでいく。このようにしてバッファメモリ36に格納された座標情報は、後述するように、キャンセルキー7Dが押されたときに消去されることになる。
ステップS44の処理が終了すると、ステップS45に進み、CPU39は、入力されたメモ画像を、モデム部57を介して着信側に送信する。
ステップS46では、CPU39は、着信側においてペン41により入力されたメモ情報をモデム部57に受信させ、受信された画像を、フレームメモリ35に格納されているデータに重畳させて書き込むとともに、座標情報に変換してバッファメモリ36に格納する。その結果、発信側で入力されたメモ画像と、着信側で入力されたメモ画像とが重畳されてLCD6に表示される。即ち、図17に示すように、着信側のタッチタブレット6Aにおいて、ペン41による入力がなされた場合には、発信側のLCD6の対応する位置にカーソル100が表示されるとともに、カーソル100の軌跡が曲線として表示されることになる。なお、着信側においては、発信側におけるペン41の位置がカーソル100により表され、また、着信側のペン41の軌跡に応じた曲線が描画される。
ステップS47では、CPU39は、発信側、または、着信側において、キャンセルキー7D、あるいは、図17に示すチェンジ(CHANGE)キー92が操作されたか否かを判定する。その結果、キャンセルキー7Dおよびチェンジキー92の双方が操作されていない(NO)と判定した場合は、ステップS44に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。また、キャンセルキー7Dまたはチェンジキー92の何れかが操作された(YES)と判定した場合には、ステップS48に進む。
従って、発信側または着信側の何れかにおいて、キャンセルキー7Dまたはチェンジキー92の何れかが操作された場合には、ステップS48の処理に進むことになる。
ステップS48では、CPU39は、フレームメモリ35に書き込まれているビットマップ情報をクリアすることによりLCD6に表示されている画像を消去するとともに、バッファメモリ36に書き込まれている座標情報をクリアする。従って、発信側または着信側の何れかにおいて、キャンセルキー7Dまたはチェンジキー92が操作された場合には、双方の電子カメラ1のメモ画像が消去されることになる。そして、ステップS51に進む。
なお、前述のように、ペン入力画面が表示されている場合に、キャンセルキー7Dまたはチェンジキー92の何れかが操作された場合には、フレームメモリ35とバッファメモリ36の双方がクリアされるので、ペン41により入力されたメモ情報が全て削除されることになる。しかしながら、例えば、メモ入力画面表示中に、メニューキー7Aが操作されてメニュー画面が表示された場合、フレームメモリ35のビットマップ情報は更新されるものの、バッファメモリ36に格納されている座標情報はクリアされないので、メモ入力画面を表示させた場合には、前回入力されたメモ画像が再度表示されることになる。
また、ペン入力画面において所定の線画を入力した後、画面表示を切り換えた場合(例えば、前述のようにメニュー画面を表示させた場合)には、バッファメモリ36の内容がクリアされるモードと、クリアされないモードの2つを設け、これらを適宜選択できるようにしてもよい。
一方、ステップS47において、キャンセルキー7Dおよびチェンジキー92の双方が操作されていない(NO)と判定された場合には、ステップS49に進み、発信側または着信側のいずれかにおいて、実行キー7Bが操作されたか否かを判定する。その結果、実行キー7Bが操作されていない(NO)と判定した場合は、ステップS44に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。また、実行キー7Bが操作された(YES)と判定した場合にはステップS50に進む。
ステップS50では、バッファメモリ35に格納されている座標情報(LCD6に表示されているメモ画像に対応する座標情報)に対して所定のヘッダ情報を付加した後、メモリカード24の線画情報記録領域に格納し、ステップS51に進む。
ステップS51では、ペン入力がなされる前に表示されていた画像を、LCD6に再度表示させ、図12のステップS10の処理に復帰(リターン)する。
ところで、通信相手側のLCD6に何が表示されているのかを確認する目的で、画面の一部に小さいウィンドウを表示させ、通信相手のLCD6に表示されているものと同様の画像を表示するようにしてもよい。なお、このようなウィンドウは、双方のLCD6に表示されている画像が同じになった場合には、消去されるようにしてもよい。
更に、相手側のLCD6に表示されている画像を縮小して画面上に表示しておき、この縮小された画像(以下、縮小画像という)をペン41により押圧することにより、縮小画像を画面一杯に拡大して表示するとともに、その時点においてLCD6に表示されている画像を縮小画像として表示するようにしてもよい。なお、そのような場合、相手側と自分側のウィンドウを区別するために、例えば、相手側のウィンドウには、「相手側に表示されている画面」などのメッセージを表示するようにしてもよい。そのような構成にすることにより、例えば、通例であれば縮小されて表示されている相手側の画像を示すウィンドウが拡大されて表示されている場合に、これを自分側のウィンドウと間違えることを防止することができる。
以上の処理によれば、回動部19がユーザ側に向けられている場合、即ち、LCD6にお互いの通信相手の画像が表示されている場合において、レリーズボタン10が押された場合には、LCD6に表示されている画像(通信相手の画像)に対応する高精細度の画像(640×480画素の画像)が伝送されてメモリカード24に記録される。また、一方の回動部19がユーザとは反対側に向けられている場合、例えば、発信側の回動部19がユーザとは反対側に向けられており、発信側および着信側の双方のLCD6に発信側のCCD20より入力された画像が表示されている場合に、レリーズボタン10が操作されると、LCD6に表示されている画像(発信側のCCD20より入力された画像)に対応する高精細度の画像が、レリーズボタン10が操作された方のメモリカード24に記録されることになる。
また、発信側または着信側のどちらか一方において、ペン入力がなされた場合には、双方のLCD6にペン入力用画面が表示される。そして、発信側と着信側のそれぞれにおいて入力されたメモ画像は、重畳されて表示されるので、ユーザは、あたかも1枚のメモ画像に対して記入しているように感じることができる。
更に、このようにして作成されたメモ画像は、実行キー7Bを操作することにより、メモリカード24の線画情報記録領域に記録することができる。なお、この際に格納されるメモ画像は、発信側と着信側の双方から入力された画像が重畳されて生成されたものである。
次に、図18を参照して、処理2の詳細について説明する。
この処理が実行されると、ステップS60において、CPU39は、CCD20から入力された画像を表示させる制御情報(着信側の電子カメラ1−BがステップS32の処理において送信した情報)をモデム部57が受信したか否かを判定する。その結果、前述の制御情報が受信されていない(NO)と判定した場合は、ステップS62に進み、また、前述の制御情報が受信された(YES)と判定した場合は、ステップS61に進む。
ステップS61では、CPU39は、着信側より送信され、モデム部57により受信された画像を、LCD6に表示させる。そして、ステップS62に進む。
ステップS62では、CPU39は、ペン入力画面を表示させる制御情報(着信側の電子カメラ1−BがステップS43の処理において送信した情報)が受信されたか否かを判定する。その結果、前述の制御情報が受信されていない(NO)と判定した場合には、図12のステップS13に復帰(リターン)し、また、前述の制御情報が受信された(YES)と判定した場合には、ステップS63に進む。
ステップS63では、ペン入力用画面がLCD6に表示される。即ち、CPU39は、例えば、背景色が青色のペン入力用画面をLCD6に表示させる。そして、続くステップS64では、CPU39は、着信側において入力されたメモ画像を受信し、LCD6に表示させる。
次のステップS65では、CPU39は、タッチタブレット6Aの出力を参照することにより、発信(自分)側において入力されたメモ画像を取得し、これをLCD6に表示させる。ステップS66では、ステップS65において取得したメモ画像をモデム部57を介して着信側に送信する。
ステップS67では、CPU39は、発信側または着信側の何れかにおいてキャンセルキー7Dまたはチェンジキー92の何れかが操作されたか否かを判定する。その結果、キャンセルキー7Dまたはチェンジキー92の何れかが操作された(YES)と判定した場合には、ステップS68に進み、フレームメモリ35およびバッファメモリ36に格納されているデータをクリアしてLCD6に表示されている画像を消去するとともに、着信側に対して制御信号を送り、着信側のフレームメモリ35およびバッファメモリ36の内容もクリアさせる。そして、ステップS71に進む。また、キャンセルキー7Dおよびチェンジキー92の双方が操作されていない(NO)と判定した場合には、ステップS69に進む。
ステップS69では、CPU39は、実行キー7Bが操作されたか否かを判定する。その結果、実行キー7Bが操作されていない(NO)と判定した場合は、ステップS65に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。また、実行キー7Bが操作された(YES)と判定した場合には、ステップS70に進む。
ステップS70では、CPU39は、バッファメモリ36に格納されている座標情報(発信側と着信側の双方より入力されたメモ画像が重畳された画像に対応する座標情報)にヘッダを付加した後、メモリカード24の線画情報記録領域に記録する。そして、ステップS71に進み、CPU39は、相手側(この例では着信側)のCCD20より入力されて伝送されてきた画像をLCD6に表示させる動作を開始し、処理を終了する(エンド)。
以上の処理によれば、着信側より伝送されてきた制御信号に応じて、テレビ電話モードやペン入力モードに移行することが可能となる。
次に、図19を参照して、着信側である電子カメラ1−Bにおいて実行される処理の一例を説明する。このフローチャートに示すプログラムは、前述の場合と同様に、メモリカード24に記憶されている。なお、本プログラムは、メモリカード24に記憶された状態で使用者に供給されてもよいし、メモリカード24にコピー可能なようにCD−ROM(Compact Disc-ROM)などに記憶された状態で使用者に供給されてもよい。
この処理が実行されると、CPU39は、メニューキー7Aが操作されることにより表示されるメニュー画面において、テレビ電話モードが選択されたか否かを判定する。その結果、テレビ電話モードが選択されていない(NO)と判定した場合は処理を終了する(エンド)。また、テレビ電話モードが選択された(YES)と判定した場合には、ステップS91に進む。
ステップS91では、CPU39は、回動部19がユーザ側に向けられているか否かを判定する。その結果、回動部19がユーザ側に向けられていない(NO)と判定した場合にはステップS92に進み、例えば、「回動部を自分の方に向けて下さい。」というメッセージをLCD6に表示させ、ステップS91に戻り、回動部19がユーザ側に向けられるまで同様の処理を繰り返す。また、回動部19がユーザ側に向けられている(YES)と判定した場合には、ステップS93に進む。
ステップS93では、通信相手との間に通信回線が閉結されているか否かが判定される。即ち、CPU93は、発信側から呼び出しが行われて、通信回線が閉結されたか否かを判定する。その結果、回線が閉結されていない(NO)と判定した場合は、ステップS93に戻り、通信回線が閉結されるまで同様の処理を繰り返す。また、通信回線が閉結された(YES)と判定した場合には、ステップS94に進む。
ステップS94では、CPU39は、モデム部57を制御し、データの受信処理を開始させる。その結果、発信側のCCD20より入力された画像が着信側のモデム部57により受信され、LCD6に表示される動作が開始される。続くステップS95では、着信側のモデム部57によりデータの送信処理が開始される。その結果、着信側のCCD20から入力された画像が、モデム部57により送信され、発信側のLCD6に表示されることになる。
ステップS96では、CPU39は、操作部材(タッチタブレット6A、操作キー7、レリーズスイッチ10、または、録音スイッチ12)が操作されたか否かを判定する。その結果、操作部材が操作されていない(NO)と判定した場合はステップS98に進む。また、操作部材が操作された(YES)と判定した場合にはステップS97に進む。
ステップS97では、処理1が実行される。この処理は、図16に示す処理と同様であるので、その説明は省略する。
続くステップS98では、CPU39は、受信データに制御情報が含まれている場合には、これを抽出する。そして、ステップS99に進み、CPU39は、制御情報を取得したか否かを判定する。その結果、制御情報を取得していない(NO)と判定した場合は、ステップS101に進む。また、制御情報を取得した(YES)と判定した場合には、ステップS100に進む。
ステップS100では、処理2が実行される。なお、この処理2は、図18に示す処理と同様であるので、その説明は省略する。ステップS100の処理が終了すると、ステップS101に進む。
ステップS101では、CPU39は、テレビ電話モードを終了する所定の操作が行われたか否かを判定する。例えば、キャンセルキー7Dが押圧されていない(NO)と判定した場合には、ステップS96に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。また、キャンセルキー7Dが押圧された場合には、CPU39は、テレビ電話モードを終了する操作がなされた(YES)と判定し、ステップS102に進む。
ステップS102では、回線切断処理が実行され、発信側との間の通信回線が切断されることになる。そして、ステップS103では、LCD6に表示する画像として、CCD20から入力された画像を選択する(電子ビューファインダ動作を開始する)。そして、処理を終了する(エンド)。
以上の処理によれば、発信側との間に通信回線を閉結し、発信側との間で通信が可能となる。
なお、本発明は、上記実施例の電子カメラに限定されるものではなく、例えば、携帯電話等にも適用可能であることは言うまでもない。
また、以上の実施の形態においては、CCD20より入力された画像をJPEG規格に基づいて圧縮し、通信回線61を介して伝送するようにしたが、例えば、MPEG規格に基づいて圧縮して伝送し、受信側において対応する伸長処理を施すようにしてもよいことは勿論である。