以下に本発明の実施の形態を説明するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定することを意味するものではない。
本発明の一側面の情報処理装置は、画像情報を入力する入力手段(例えば、図6のタッチタブレット6A、CCD20、マイクロホン8)と、入力手段により入力された画像情報を記録する記録手段(例えば、図6のメモリカード24)と、画像情報を他の情報処理装置に送信する送信手段(例えば、図6のモデム部57)と、他の情報処理装置の種類を判定する判定手段(例えば、図13のステップS5、ステップS12、図14のステップS25、ステップS32)と、画像情報の画像に対して、画像情報とは異なる種類の他の画像情報の画像を重畳する重畳手段(例えば、図13のステップS21)とを備え、判定手段により、他の情報処理装置が他の画像情報を入力することができない装置であると判定された場合、重畳手段は、画像情報の画像に対して、他の画像情報の画像を重畳する処理を行い、送信手段は、重畳手段により他の画像情報の画像が重畳された画像情報を送信し、判定手段により、他の情報処理装置が他の画像情報を入力することができる装置であると判定された場合、送信手段は、画像情報と他の画像情報とを個別に送信することを特徴とする。
情報処理装置には、入力手段から入力された画像情報を、記録手段に記録せずに送信する第1のモードと、記録手段に記録されている画像情報を送信する第2のモードとを切り替える切り替え手段(例えば、図13のステップS5、ステップS12、図14のステップS25、ステップS32)をさらに設けることができる。
情報処理装置には、画像情報の画像をディザ処理する処理手段(例えば、図14のステップS28)をさらに設け、他の情報処理装置がファクシミリであるとき、送信手段には、ディザ処理した画像情報に、他の画像情報の画像が重畳された画像情報を送信させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明を適用した電子カメラの一実施の形態の構成を示す斜視図である。本実施の形態の電子カメラにおいては、被写体を撮影する場合において、被写体に向けられる面が面X1とされ、ユーザ側に向けられる面が面X2とされている。面X1の上部には、ファインダ2、撮影レンズ3、発光部4、赤目軽減ランプ15、測光素子16、および、測色素子17が設けられた回動部19が配置されている。回動部19は、回動可能とされており、撮影レンズ3が設けられた面を、面X1方向から面X2方向に回動させるとともに、任意の位置で固定することが可能とされている。なお、ファインダ2は被写体の撮影範囲の確認に用いられ、撮影レンズ3は被写体の光画像を取り込み、また、発光部(ストロボ)4は被写体を照明する光を発光するようになされている。
さらに、赤目軽減ランプ15は、ストロボ4を発光させて撮影を行うときに、ストロボ4を発光させる前に発光させて赤目を軽減するようになされている。測光素子16は、CCD20(図4)の動作を停止させているときに測光を行うようになされている。更に、測色素子17は、同じく、CCD20の動作を停止させているときに測色を行うようになされている。
一方、回動部19の裏面(撮影レンズ3が設けられている面の反対側の面)には、上記ファインダ2の接眼部、およびこの電子カメラ1に記録されている音声を出力するスピーカ5が設けられている。また、面X2に形成されているLCD6および操作キー7は、ファインダ2、撮影レンズ3、発光部4およびスピーカ5よりも、鉛直下側に形成されている。LCD6の表面上には、後述するペン型指示装置(図6のペン41)の接触操作により、指示された位置に対応する位置データを出力する、いわゆるタッチタブレット6Aが配置されている。
このタッチタブレット6Aは、ガラス、樹脂等の透明な材料によって構成されており、ユーザは、タッチタブレット6Aの内側に形成されているLCD6に表示される画像を、タッチタブレット6Aを介して観察することができる。
操作キー7は、LCD6に記録データを再生表示する場合などに操作されるキーであり、ユーザによる操作(入力)を検知し、CPU39(図6)に供給するようになされている。
操作キー7のうちのメニューキー7Aは、LCD6上にメニュー画面を表示する場合に操作されるキーである。実行キー7Bは、ユーザによって選択された記録情報を再生する場合に操作されるキーである。
クリアキー7Cは、記録した情報を削除する場合に操作されるキーである。キャンセルキー7Dは、記録情報の再生処理を中断する場合に操作されるキーである。スクロールキー7Eは、LCD6に記録情報の一覧が表示されている場合において、画面を上下方向にスクロールさせるときに操作されるキーである。
面X2には、LCD6を使用していないときにこれを保護する、摺動自在なLCDカバー14が設けられている。LCDカバー14は、鉛直上方向に移動させた場合、図3に示すように、LCD6およびタッチタブレット6Aを覆うようになされている。また、LCDカバー14を鉛直下方向に移動した場合、LCD6およびタッチタブレット6Aが現れるとともに、LCDカバー14の腕部14Aによって、面Y2に配置された電源スイッチ11(後述)がオン状態に切り換えられるようになされている。
この電子カメラ1の上面には、音声を集音するマイクロホン8、および図示せぬイヤホンが接続されるイヤホンジャック9が設けられている。
左側面(面Y1)には、被写体を撮像するときに操作されるレリーズスイッチ10、撮影時の連写モードを切り換えるときに操作される連写モード切り換えスイッチ13、および、電話回線に接続する場合に使用されるモジュラジャック18が設けられている。このレリーズスイッチ10、連写モード切り換えスイッチ13、および、モジュラジャック18は、回動部19に設けられているファインダ2、撮影レンズ3および発光部4よりも鉛直下側に配置されている。
一方、面Y1に対向する面Y2(右側面)には、音声を録音するときに操作される録音スイッチ12と、電源スイッチ11が設けられている。この録音スイッチ12および電源スイッチ11は、上記レリーズスイッチ10および連写モード切り換えスイッチ13と同様に、回動部19に設けられているファインダ2、撮影レンズ3および発光部4よりも鉛直下側に配置されている。また、録音スイッチ12は、面Y1のレリーズスイッチ10とほぼ同じ高さに形成されており、左右どちらの手で持っても、違和感のないように構成されている。
なお、録音スイッチ12とレリーズスイッチ10の高さをあえて異ならせることにより、一方のスイッチを押す場合に、この押圧力によるモーメントを打ち消すために反対側の側面を指で保持したとき、誤ってこの反対側の側面に設けられているスイッチが押されてしまわないようにしてもよい。
上記連写モード切り換えスイッチ13は、ユーザがレリーズスイッチ10を押して被写体を撮影するとき、被写体を1コマだけ撮影するのか、または、所定の複数コマ撮影するのかを設定する場合に用いられる。例えば、連写モード切り換えスイッチ13の指針が「S」と印刷された位置に切り換えられている(すなわち、Sモードに切り換えられている)場合において、レリーズスイッチ10が押されると、1コマだけ撮影が行われるようになされている。
また、連写モード切り換えスイッチ13の指針が「L」と印刷された位置に切り換えられている(すなわち、Lモードに切り換えられている)場合において、レリーズスイッチ10が押されると、レリーズスイッチ10の押されている期間中、1秒間に8コマの撮影が行われるようになされている(すなわち、低速連写モードになる)。
さらに、連写モード切り換えスイッチ13の指針が「H」と印刷された位置に切り換えられている(すなわち、Hモードに切り換えられている)場合において、レリーズスイッチ10が押されると、レリーズスイッチ10の押されている期間中、1秒間に30コマの撮影が行われるようになされている(すなわち、高速連写モードになる)。
次に、電子カメラ1の内部の構成について説明する。図4は、図1および図2に示す電子カメラの内部の構成例を示す斜視図である。CCD20は、撮影レンズ3の後段(面X2側)に設けられており、撮影レンズ3を介して結像する被写体の光画像を電気信号に光電変換するようになされている。
ファインダ内表示素子26は、ファインダ2の視野内に配置され、ファインダ2を介して被写体を視ているユーザに対して、各種機能の設定状態などを表示するようになされている。なお、ファインダ2、撮影レンズ3、発光部4、スピーカ5、CCD20、および、ファインダ内発光素子26は、円筒形状の回動部19内に配置されている。
LCD6の鉛直下側には、円柱形状の4本のバッテリ(単3の乾電池)21が縦に並べられており、このバッテリ21に蓄積されている電力が各部に供給される。さらに、LCD6の鉛直下側には、バッテリ21とともに、発光部4に光を発光させるための電荷を蓄積しているコンデンサ22が配置されている。
回路基板23には、この電子カメラ1の各部を制御する、種々の制御回路が形成されている。また、回路基板23と、LCD6およびバッテリ21の間には、挿抜可能なメモリカード24が設けられており、この電子カメラ1に入力される各種の情報が、メモリカード24の予め設定されている領域にそれぞれ記録される。
さらに、電源スイッチ11に隣接して配置されているLCDスイッチ25は、その突起部が押圧されている間のみオン状態となるスイッチであり、LCDカバー14を鉛直下方向に移動させた場合、図5(a)に示すように、LCDカバー14の腕部14Aによって、電源スイッチ11とともにオン状態に切り換えられるようになされている。
なお、LCDカバー14が鉛直上方向に位置する場合、電源スイッチ11は、LCDスイッチ25とは独立に、ユーザによって操作される。例えば、LCDカバー14が閉じられ、電子カメラ1が使用されていない場合、図5(b)に示すように、電源スイッチ11およびLCDスイッチ25がオフ状態になっている。この状態において、ユーザが電源スイッチ11を図5(c)に示すように、オン状態に切り換えると、電源スイッチ11はオン状態となるが、LCDスイッチ25は、オフ状態のままである。一方、図5(b)に示すように、電源スイッチ11およびLCDスイッチ25がオフ状態になっているとき、LCDカバー14が開かれると、図5(a)に示すように、電源スイッチ11およびLCDスイッチ25がオン状態となる。そして、この後、LCDカバー14を閉じると、LCDスイッチ25だけが、図5(c)に示すように、オフ状態となる。
また、回動部19は、図5に示すように、面X1の法線方向と面X2の法線方向の間の任意の角度に設定可能とされている。
なお、本実施の形態においては、メモリカード24は挿抜可能とされているが、回路基板23上にメモリを設け、そのメモリに各種情報を記録可能とするようにしてもよい。また、メモリ(メモリカード24)に記録されている各種情報を、図示せぬインタフェースを介して外部のパーソナルコンピュータに出力することができるようにしてもよい。
次に、本実施の形態の電子カメラ1の内部の電気的構成を、図6のブロック図を参照して説明する。複数の画素を備えているCCD20は、各画素に結像した光画像を画像信号(電気信号)に光電変換するようになされている。ディジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPという)33は、CCD20にCCD水平駆動パルスを供給するとともに、CCD駆動回路34を制御し、CCD20にCCD垂直駆動パルスを供給させるようになされている。
画像処理部31は、CPU39に制御され、CCD20が光電変換した画像信号を所定のタイミングでサンプリングし、そのサンプリングした信号を、所定のレベルに増幅するようになされている。アナログ/ディジタル変換回路(以下、A/D変換回路という)32は、画像処理部31でサンプリングした画像信号をディジタル化してDSP33に供給するようになされている。
DSP33は、バッファメモリ36およびメモリカード24に接続されるデータバスを制御し、A/D変換回路32より供給された画像データをバッファメモリ36に一旦記憶させた後、バッファメモリ36に記憶した画像データを読み出し、その画像データを、メモリカード24に記録するようになされている。
また、DSP33は、A/D変換回路32より供給された画像データをフレームメモリ35に記憶させ、LCD6に表示させるとともに、メモリカード24から撮影画像データを読み出し、その撮影画像データを伸張した後、伸張後の画像データをフレームメモリ35に記憶させ、LCD6に表示させるようになされている。
さらに、DSP33は、電子カメラ1の起動時において、CCD20の露光レベルが適正な値になるまで、露光時間(露出値)を調節しながら、CCD20を繰り返し動作させるようになされている。このとき、最初に、DSP33が測光回路51を動作させ、測光素子16により検出された受光レベルに対応して、CCD20の露光時間の初期値を算出するようにしてもよい。このようにすることにより、CCD20の露光時間の調節を短時間で行うことができる。
この他、DSP33は、メモリカード24への記録、伸張後の画像データのバッファメモリ36への記憶などにおけるデータ入出力のタイミング管理を行うようになされている。
バッファメモリ36は、メモリカード24に対するデータの入出力の速度と、CPU39やDSP33などにおける処理速度の違いを緩和するために利用される。
マイクロホン8は、音声情報を入力し(音声を集音し)、その音声情報をA/DおよびD/A変換回路42に供給するようになされている。
A/DおよびD/A変換回路42は、マイクロホン8により検出された音声に対応するアナログ信号をディジタル信号に変換した後、そのディジタル信号をCPU39に出力するとともに、CPU39より供給された音声データをアナログ化し、アナログ化した音声信号をスピーカ5に出力するようになされている。
測光素子16は、被写体およびその周囲の光量を測定し、その測定結果を測光回路51に出力するようになされている。
測光回路51は、測光素子16より供給された測光結果であるアナログ信号に対して所定の処理を施した後、ディジタル信号に変換し、そのディジタル信号をCPU39に出力するようになされている。
測色素子17は、被写体およびその周囲の色温度を測定し、その測定結果を測色回路52に出力するようになされている。
測色回路52は、測色素子17より供給された測色結果であるアナログ信号に対して所定の処理を施した後、ディジタル信号に変換し、そのディジタル信号をCPU39に出力するようになされている。
タイマ45は、時計回路を内蔵し、現在の時刻に対応するデータをCPU39に出力するようになされている。
絞り駆動回路53は、絞り54の開口径を所定の値に設定するようになされている。
絞り54は、撮影レンズ3とCCD20の間に配置され、撮影レンズ3からCCD20に入射する光の開口を変更するようになされている。
回動部位置検出回路55は、回動部19と連動するポテンショメータ56からの出力を参照して、その時点において回動部19が向けられている方向を検出するようになされている。
モデム部57は、公衆回線を介して接続された他の電子カメラ1、その他の情報処理装置との間で情報を送受信する際に、データのフォーマットの変換を行うようになされている。
CPU39は、LCDスイッチ25からの信号に応じて、LCDカバー14が開いているときにおいては、測光回路51および測色回路52の動作を停止させ、LCDカバー14が閉じているときにおいては、測光回路51および測色回路52を動作させるとともに、レリーズスイッチ10が半押し状態になるまで、CCD20の動作(例えば電子シャッタ動作)を停止させるようになされている。
CPU39は、CCD20の動作を停止させているとき、測光回路51および測色回路52を制御し、測光素子16の測光結果を受け取るとともに、測色素子17の測色結果を受け取るようになされている。
そして、CPU39は、所定のテーブルを参照して、測色回路52より供給された色温度に対応するホワイトバランス調整値を算出し、そのホワイトバランス調整値を画像処理部31に供給するようになされている。
即ち、LCDカバー14が閉じているときにおいては、LCD6が電子ビューファインダとして使用されないので、CCD20の動作を停止させるようにする。CCD20は多くの電力を消費するので、このようにCCD20の動作を停止させることにより、バッテリ21の電力を節約することができる。
また、CPU39は、LCDカバー14が閉じているとき、レリーズスイッチ10が操作されるまで(レリーズスイッチ10が半押し状態になるまで)、画像処理部31が各種処理を行わないように、画像処理部31を制御するようになされている。
さらに、CPU39は、LCDカバー14が閉じているとき、レリーズスイッチ10が操作されるまで(レリーズスイッチ10が半押し状態になるまで)、絞り駆動回路53が絞り54の開口径を変更する動作などを行わないように、絞り駆動回路53を制御するようになされている。
CPU39は、ストロボ駆動回路37を制御して、ストロボ4を適宜発光させるようになされている他、赤目軽減ランプ駆動回路38を制御して、ストロボ4を発光させる前に、赤目軽減ランプ15を適宜発光させるようになされている。
なお、CPU39は、LCDカバー14が開いているとき(即ち、電子ビューファインダが利用されているとき)においては、ストロボ4を発光させないようにする。このようにすることにより、電子ビューファインダに表示されている画像の状態で、被写体を撮影することができる。
CPU39は、タイマ45より供給される日時データに従って、撮影した日時の情報を画像データのヘッダ情報として、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録するようになされている(すなわち、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録される撮影画像データには、撮影日時のデータが付随している)。
また、CPU39は、ディジタル化された音声情報を圧縮した後、ディジタル化および圧縮化された音声データを一旦、バッファメモリ36に記憶させた後、メモリカード24の所定の領域(音声記録領域)に記録するようになされている。また、このとき、メモリカード24の音声記録領域には、録音日時のデータが音声データのヘッダ情報として記録されるようになされている。
CPU39は、レンズ駆動回路30を制御し、撮影レンズ3を移動させることにより、オートフォーカス動作を行う他、絞り駆動回路53を制御して、撮影レンズ3とCCD20の間に配置されている絞り54の開口径を変更させるようになされている。
さらに、CPU39は、ファインダ内表示回路40を制御して、各種動作における設定などをファインダ内表示素子26に表示させるようになされている。
CPU39は、インタフェース(I/F)48を介して、パーソナルコンピュータ、その他の所定の外部装置(図示せず)と所定のデータの授受を行うようになされている。
また、CPU39は、操作キー7からの信号を受け取り、適宜処理するようになされている。
ユーザの操作するペン(ペン型指示部材)41によってタッチタブレット6Aの所定の位置が押圧されると、CPU39は、タッチタブレット6Aの押圧された位置のX−Y座標を読み取り、その座標データ(後述する線画情報)を、バッファメモリ36に蓄積するようになされている。また、CPU39は、バッファメモリ36に蓄積した線画情報を、線画情報入力日時のヘッダ情報とともに、メモリカード24の線画情報記録領域に記録するようになされている。
次に、本実施の形態の電子カメラ1の各種動作について説明する。最初に、本装置のLCD6における電子ビューファインダ動作について説明する。
ユーザがレリーズスイッチ10を半押し状態にすると、DSP33は、CPU39より供給される、LCDスイッチ25の状態に対応する信号の値から、LCDカバー14が開いているか否かを判断し、LCDカバー14が閉じていると判断した場合、電子ビューファインダ動作を行わない。この場合、DSP33は、レリーズスイッチ10が操作されるまで処理を停止する。
なお、LCDカバー14が閉じている場合、電子ビューファインダ動作を行わないので、CPU39は、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を停止させる。そして、CPU39は、CCD20を停止させる代わりに、測光回路51および測色回路52を動作させ、それらの測定結果を、画像処理部31に供給する。画像処理部31は、それらの測定結果の値を、ホワイトバランス制御や輝度値の制御を行うときに利用する。
また、レリーズスイッチ10が操作された場合、CPU39は、CCD20および絞り駆動回路53の動作を行わせる。
一方、LCDカバー14が開いている場合、CCD20は、所定の時間毎に、所定の露光時間で、電子シャッタ動作を行い、撮影レンズ3によって集光された被写体の光画像を光電変換し、その動作で得られた画像信号を画像処理部31に出力する。
画像処理部31は、ホワイトバランス制御および輝度値の制御を行い、その画像信号に対して所定の処理を施した後、画像信号をA/D変換回路32に出力する。なお、CCD20が動作しているときは、画像処理部31は、CPU39により、CCD20の出力を利用して算出された、ホワイトバランス制御および輝度値の制御に利用される調整値を利用する。
そして、A/D変換回路32は、その画像信号(アナログ信号)を、ディジタル信号である画像データに変換し、得られた画像データをDSP33に出力する。
DSP33は、その画像データをフレームメモリ35に出力し、LCD6にその画像データに対応する画像を表示させる。
このように、電子カメラ1においては、LCDカバー14が開いている場合、所定の時間間隔で、CCD20が電子シャッタ動作し、その度に、CCD20から出力された信号を画像データに変換し、その画像データをフレームメモリ35に出力して、LCD6に被写体の画像を絶えず表示させることで、電子ビューファインダ動作を行う。
また、上述のように、LCDカバー14が閉じている場合においては、電子ビューファインダ動作を行わず、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を停止させ、消費電力を節約している。
次に、本装置による被写体の撮影について説明する。
最初に、面Y1に設けられている連写モード切り換えスイッチ13が、Sモード(1コマだけ撮影を行うモード)に切り換えられている場合について説明する。このとき、ユーザは、図1に示す電源スイッチ11を「ON」と印刷されている側に切り換えて電子カメラ1に電源を投入する。ファインダ2で被写体を確認し、面Y1に設けられているレリーズスイッチ10を押すと、被写体の撮影処理が開始される。
なお、LCDカバー14が閉じられている場合、CPU39は、レリーズスイッチ10が半押し状態になったとき、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を再開させて、レリーズスイッチ10が全押し状態になったとき、被写体の撮影処理を開始させる。
ファインダ2で観察される被写体の光画像が撮影レンズ3によって集光され、複数の画素を備えるCCD20に結像する。CCD20に結像した被写体の光画像は、各画素で画像信号に光電変換され、画像処理部31によってサンプリングされる。画像処理部31によってサンプリングされた画像信号は、A/D変換回路32に供給され、そこでディジタル化されてDSP33に出力される。
DSP33は、その画像データをバッファメモリ36に一旦出力した後、バッファメモリ36より、その画像データを読み出し、離散的コサイン変換、量子化およびハフマン符号化を組み合わせたJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式に従って圧縮し、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録させる。このとき、メモリカード24の撮影画像記録領域には、撮影日時のデータが、撮影画像データのヘッダ情報として記録される。
なお、連写モード切り換えスイッチ13がSモードに切り換えられている場合においては、1コマの撮影だけが行われ、レリーズスイッチ10が継続して押されても、それ以降の撮影は行われない。また、レリーズスイッチ10が継続して押されると、LCDカバー14が開いている場合、LCD6に、撮影した画像が表示される。
次に、連写モード切り換えスイッチ13がLモード(1秒間に8コマの連写を行うモード)に切り換えられている場合について説明する。電源スイッチ11を「ON」と印刷されている側に切り換えて電子カメラ1に電源を投入し、面Y1に設けられているレリーズスイッチ10を押すと、被写体の撮影処理が開始される。
なお、LCDカバー14が閉じられている場合、CPU39は、レリーズスイッチ10が半押し状態になったとき、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を再開させて、レリーズスイッチ10が全押し状態になったとき、被写体の撮影処理を開始させる。
ファインダ2で観察される被写体の光画像が撮影レンズ3によって集光され、複数の画素を備えるCCD20に結像する。CCD20に結像した被写体の光画像は、各画素で画像信号に光電変換され、画像処理部31によって1秒間に8回の割合でサンプリングされる。また、このとき、画像処理部31は、CCD20の全画素の画像電気信号のうち4分の3の画素を間引く。
すなわち、画像処理部31は、マトリクス状に配列されているCCD20の画素を、図7に示すように、2×2画素(4つの画素)を1つとする領域に分割し、その1つの領域から、所定の位置に配置されている1画素の画像信号をサンプリングし、残りの3画素を間引く。
例えば、第1回目のサンプリング時(1コマ目)においては、各領域の左上の画素aがサンプリングされ、その他の画素b,c,dが間引かれる。第2回目のサンプリング時(2コマ目)においては、各領域の右上の画素bがサンプリングされ、その他の画素a,c,dが間引かれる。以下、第3回目、または第4回目のサンプリング時においては、左下の画素c、または右下の画素dが、それぞれ、サンプリングされ、その他の画素が間引かれる。つまり、4コマ毎に各画素がサンプリングされる。
画像処理部31によってサンプリングされた画像信号(CCD20の全画素中の4分の1の画素の画像信号)は、A/D変換回路32に供給され、そこでディジタル化されてDSP33に出力される。
DSP33は、ディジタル化された画像信号をバッファメモリ36に一旦出力した後、その画像信号を読み出し、JPEG方式に従って圧縮した後、ディジタル化および圧縮処理された撮影画像データを、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録する。このとき、メモリカード24の撮影画像記録領域には、撮影日時のデータが、撮影画像データのヘッダ情報として記録される。
さらに、連写モード切り換えスイッチ13がHモード(1秒間に30コマの連写を行うモード)に切り換えられている場合について説明する。電源スイッチ11を「ON」と印刷されている側に切り換えて電子カメラ1に電源を投入し、面Y1に設けられているレリーズスイッチ10を押すと、被写体の撮影処理が開始される。
なお、LCDカバー14が閉じられている場合、CPU39は、レリーズスイッチ10が半押し状態になったとき、CCD20、画像処理部31、および、絞り駆動回路53の動作を再開させて、レリーズスイッチ10が全押し状態になったとき、被写体の撮影処理を開始させる。
ファインダ2で観察される被写体の光画像が撮影レンズ3によって集光され、CCD20に結像する。複数の画素を備えるCCD20に結像した被写体の光画像は、各画素で画像信号に光電変換され、画像処理部31によって1秒間に30回の割合でサンプリングされる。また、このとき、画像処理部31は、CCD20の全画素の画像電気信号のうち9分の8の画素を間引く。
すなわち、画像処理部31は、マトリクス状に配列されているCCD20の画素を、図8に示すように、3×3画素を1つとする領域に分割し、その1つの領域から、所定の位置に配置されている1画素の画像電気信号を、1秒間に30回の割合でサンプリングし、残りの8画素を間引く。
例えば、第1回目のサンプリング時(1コマ目)においては、各領域の左上の画素aがサンプリングされ、その他の画素b乃至iが間引かれる。第2回目のサンプリング時(2コマ目)においては、画素aの右側に配置されている画素bがサンプリングされ、その他の画素a,c乃至iが間引かれる。以下、第3回目以降のサンプリング時においては、画素c、画素d・・・が、それぞれ、サンプリングされ、その他の画素が間引かれる。つまり、9コマ毎に各画素がサンプリングされる。
画像処理部31によってサンプリングされた画像信号(CCD20の全画素中の9分の1の画素の画像信号)は、A/D変換回路32に供給され、そこでディジタル化されてDSP33に出力される。
DSP33は、ディジタル化された画像信号をバッファメモリ36に一旦出力した後、その画像信号を読み出し、JPEG方式に従って圧縮した後、ディジタル化および圧縮処理された撮影画像データに撮影日時のヘッダ情報を付加して、メモリカード24の撮影画像記録領域に記録する。
なお、必要に応じて、ストロボ4を動作させ、被写体に光を照射させることもできる。ただし、LCDカバー14が開いているとき、即ち、LCD6が電子ビューファインダ動作を行っているとき、CPU39は、ストロボ4を発光させないように制御する。
次に、タッチタブレット6Aから2次元の線画情報(ペン入力情報)を入力する場合の動作について説明する。
タッチタブレット6Aがペン41のペン先で押圧されると、接触した箇所のX−Y座標が、CPU39に入力される。このX−Y座標は、バッファメモリ36に記憶される。また、フレームメモリ35における上記X−Y座標の各点に対応した箇所にデータを書き込み、LCD6における上記X−Y座標に、ペン41の接触に対応した線画を表示させることができる。
上述したように、タッチタブレット6Aは、透明部材によって構成されているので、ユーザは、LCD6上に表示される点(ペン41のペン先で押圧された位置の点)を観察することができ、あたかもLCD6上に直接ペン入力をしたかのように感じることができる。また、ペン41をタッチタブレット6A上で移動させると、LCD6上には、ペン41の移動に伴う線が表示される。さらに、ペン41をタッチタブレット6A上で断続的に移動させると、LCD6上には、ペン41の移動に伴う破線が表示される。以上のようにして、ユーザは、タッチタブレット6A(LCD6)に所望の文字、図形等の線画情報を入力する。
また、LCD6上に撮影画像が表示されている場合において、ペン41によって線画情報が入力されると、この線画情報が、撮影画像情報とともに、フレームメモリ35で合成され、LCD6上に同時に表示される。
なお、ユーザは、図示せぬ色選択スイッチを操作することによって、LCD6上に表示される線画の色を、黒、白、赤、青等の色から選択することができる。
ペン41によるタッチタブレット6Aへの線画情報の入力後、操作キー7の実行キー7Bが押されると、バッファメモリ36に蓄積されている線画情報が、入力日時のヘッダ情報とともにメモリカード24に供給され、メモリカード24の線画情報記録領域に記録される。
なお、メモリカード24に記録される線画情報は、圧縮処理の施された情報である。タッチタブレット6Aに入力された線画情報は空間周波数成分の高い情報を多く含んでいるため、上記撮影画像の圧縮に用いられるJPEG方式によって圧縮処理を行うと、圧縮効率が悪いことから圧縮および伸張に必要とされる時間が長くなってしまう。さらに、JPEG方式による圧縮は、非可逆圧縮であるので、情報量の少ない線画情報の圧縮には適していない(伸張してLCD6上に表示した場合、情報の欠落に伴うギャザ、にじみが際だってしまうため)。
そこで、本実施の形態においては、ファックス等において用いられるランレングス法によって、線画情報を圧縮するようにしている。ランレングス法とは、線画画面を水平方向に走査し、黒、白、赤、青等の各色の情報(点)の継続する長さ、および無情報(ペン入力のない部分)の継続する長さを符号化することにより、線画情報を圧縮する方法である。
このランレングス法を用いることにより、線画情報を最適に圧縮することができ、また、圧縮された線画情報を伸張した場合においても、情報の欠落を抑制することが可能になる。なお、線画情報は、その情報量が比較的少ない場合には、圧縮しないようにすることもできる。
また、上述したように、LCD6上に撮影画像が表示されている場合において、ペン入力を行うと、撮影画像データとペン入力の線画情報がフレームメモリ35で合成され、撮影画像と線画の合成画像がLCD6上に表示される。その一方で、メモリカード24においては、撮影画像データは、撮影画像記録領域に記録され、線画情報は、線画情報記録領域に記録される。このように、2つの情報が、各々異なる領域に記録されるので、ユーザは、撮影画像と線画の合成画像から、いずれか一方の画像(例えば線画)を削除することができ、さらに、各々の画像情報を個別の圧縮方法で圧縮することもできる。
メモリカード24の音声記録領域、撮影画像記録領域、または線画情報記録領域にデータを記録した場合、図9に示すように、LCD6に所定の表示が行われる。
図9に示すLCD6の表示画面上においては、情報を記録した時点の年月日(記録年月日)(この場合、1995年8月25日)が画面の下端部に表示され、その記録年月日に記録された情報の記録時刻が画面の最も左側に表示されている。
記録時刻の右側には、サムネイル画像が表示されている。このサムネイル画像は、メモリカード24に記録された撮影画像データの各画像データのビットマップデータを間引いて(縮小して)作成されたものである。この表示のある情報は、撮影画像情報を含む情報である。つまり、「10時16分」と「10時21分」に記録(入力)された情報には、撮影画像情報が含まれており、「10時05分」、「10時28分」、「10時54分」、「13時10分」に記録された情報には、画像情報が含まれていない。
また、メモ記号「*」は、線画情報として所定のメモが記録されていることを表している。
サムネイル画像の表示領域の右側には、音声情報バーが表示され、録音時間の長さに対応する長さのバー(線)が表示される(音声情報が入力されていない場合は、表示されない)。
ユーザは、図9に示すLCD6の所望の情報の表示ラインのいずれかの部分を、ペン41のペン先で押圧して再生する情報を選択指定し、図2に示す実行キー7Bをペン41のペン先で押圧することにより、選択した情報を再生する。
例えば、図9に示す「10時05分」の表示されているラインがペン41によって押圧されると、CPU39は、選択された録音日時(10時05分)に対応する音声データをメモリカード24から読み出し、その音声データを伸張した後、A/DおよびD/A変換回路42に供給する。A/DおよびD/A変換回路42は、供給された音声データをアナログ化した後、スピーカ5を介して再生する。
メモリカード24に記録した撮影画像データを再生する場合、ユーザは、所望のサムネイル画像を、ペン41のペン先で押圧することによりその情報を選択し、実行キー7Bを押して選択した情報を再生させる。
CPU39は、選択された撮影日時に対応する撮影画像データをメモリカード24から読み出すように、DSP33に指示する。DSP33は、メモリカード24より読み出された撮影画像データ(圧縮されている撮影画像データ)を伸張し、この撮影画像データをビットマップデータとしてフレームメモリ35に蓄積させ、LCD6に表示させる。
Sモードで撮影された画像は、LCD6上に、静止画像として表示される。この静止画像は、CCD20の全ての画素の画像信号を再生したものであることはいうまでもない。
Lモードで撮影された画像は、LCD6上において、1秒間に8コマの割合で連続して表示される。このとき、各コマに表示される画素数は、CCD20の全画素数の4分の1である。
通常、人間の目は、静止画像の解像度の劣化に対しては敏感に反応するため、静止画像の画素を間引くことは、ユーザに画質の劣化として捉えられてしまう。しかしながら、撮影時の連写速度が上がり、Lモードにおいて1秒間に8コマ撮影され、この画像が1秒間に8コマの速さで再生された場合においては、各コマの画素数がCCD20の画素数の4分の1になるが、人間の目は1秒間に8コマの画像を観察するので、1秒間に人間の目に入る情報量は、静止画像の場合に比べて2倍になる。
すなわち、Sモードで撮影された画像の1コマの画素数を1とすると、Lモードで撮影された画像の1コマの画素数は1/4となる。Sモードで撮影された画像(静止画像)がLCD6に表示された場合、1秒間に人間の目に入る情報量は1(=(画素数1)×(コマ数1))となる。一方、Lモードで撮影された画像がLCD6に表示された場合、1秒間に人間の目に入る情報量は2(=(画素数1/4)×(コマ数8))となる(すなわち、人間の目には、静止画像の2倍の情報が入る)。従って、1コマ中の画素の数を4分の1にしても、再生時において、ユーザは、画質の劣化をさほど気にすることなく再生画像を観察することができる。
さらに、本実施の形態においては、各コマ毎に異なる画素をサンプリングし、そのサンプリングした画素をLCD6に表示するようにしているので、人間の目に残像効果が起こり、1コマ当たり4分の3画素を間引いたとしても、ユーザは、画質の劣化をさほど気にすることなくLCD6に表示されるLモードで撮影された画像を観察することができる。
また、Hモードで撮影された画像は、LCD6上において、1秒間に30コマの割合で連続して表示される。このとき、各コマに表示される画素数は、CCD20の全画素数の9分の1であるが、Lモードの場合と同様の理由で、ユーザは、画質の劣化をさほど気にすることなくLCD6に表示されるHモードで撮影された画像を観察することができる。
本実施の形態においては、LモードおよびHモードで被写体を撮像する場合、画像処理部31が、再生時における画質の劣化が気にならない程度にCCD20の画素を間引くようにしているので、DSP33の負荷を低減することができ、DSP33を、低速度、低電力で作動させることができる。また、このことにより、装置の低コスト化および低消費電力化が可能になる。
図10は、電子カメラ1をネットワークを介して他の情報処理装置と接続した場合の構成例を表している。この構成例においては、電子カメラ1がネットワーク103に接続されている。ネットワーク103には、サーバ105、電話機106、ファクシミリ107、およびテレビ電話機108が接続されている。
サーバ105は、例えば図11に示すように、記録部112にネットワーク103を介して各種の情報処理装置に提供する情報を記録している。通信部111は、ネットワーク103を介して他の情報処理装置と通信を行う。制御部113は、バス114を介して通信部111および記録部112と接続されており、各部を制御するようになされている。
図12は、電子カメラ1が、ネットワーク(通信回線)103を介して伝送する情報のフォーマットの一例を示している。この図に示すように、ネットワーク103を介して伝送される情報は、その直後に伝送される情報の種類を示す情報や、自分自身が電子カメラ、テレビ電話機、ファクシミリ、サーバなどの情報処理装置のいずれであるかを識別するための識別情報が格納されているヘッダ70、通信相手の情報処理装置を制御するための制御情報71、画像情報72、線画などにより構成されるメモ画像情報73、および、音声情報74により構成されている。なお、伝送される情報の種類によっては、制御情報71、画像情報72、メモ画像情報73、または、音声情報74は、含まれていない場合もある。
次に、図13乃至図16のフローチャートを参照して、電子カメラ1が、ネットワーク103を介してサーバ105、電話機106、ファクシミリ107、またはテレビ電話機108と接続して情報の授受を行う場合の処理について説明する。
最初にステップS1において、CPU39は、現在、受信モードが設定されているか否かを判定し、受信モードが設定されていない場合には、ステップS2に進み、送信モードが設定されているか否かを判定する。送信モードが設定されていない場合には、ステップS1に戻り、以下、ステップS1とステップS2の処理を繰り返し実行する。
ステップS2において、送信モードが設定されていると判定された場合、ステップS3に進み、ユーザは、情報を授受する相手の情報処理装置を呼び出す操作を行う。いまの場合、ユーザは、ペン41を操作して、タッチタブレット6Aから接続する相手の情報処理装置の電話番号を入力する。すなわち、サーバ105、電話機106、ファクシミリ107、またはテレビ電話機108の電話番号を入力する。CPU39は、モデム部57を制御し、入力された電話番号に対する発呼動作を実行させる。
次に、ステップS4において、相手先に接続されるまで待機し、相手先に接続された場合にはステップS5に進み、相手の情報処理装置から識別情報を受信したか否かを判定する。すなわち、図10における通常の電話機106以外のサーバ105、ファクシミリ107、またはテレビ電話機108は、他の情報処理装置と接続されたとき、その情報処理装置に対して、自分自身を識別させるための識別情報を送信するようになされている。ステップS5においては、この識別情報が受信されたか否かが判定される。
ステップS5において、相手側から識別情報が受信されていないと判定された場合、ステップS4で接続された情報処理装置は、通常の電話機106と判定することができる。そこで、この場合においては、ステップS6に進み、CPU39は、電話マーク表示処理を実行する。すなわち、このときCPU39は、例えば、図17に示すような電話機のマークの画像とともに、例えば、「接続相手先はテレビ電話機能がありません。音声のみの通話となります」のようなメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、接続された相手先の情報処理装置に対して、画像情報あるいは線画情報を送信することができないことを知ることができる。次に、ステップS7に進み、CPU39は、LCD6を消灯させる。さらに、ステップS8においては、音声信号送受信処理が実行される。すなわち、ユーザは、マイクロホン8とスピーカ5を利用して、相手側の電話機106と会話を行うことができる。
ステップS9においては、会話が終了したか否かが判定され、終了していなければ、ステップS8に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS9において会話が終了したと判定された場合、ステップS10に進み、回線終了手続が実行される。
一方、ステップS5において、相手側の情報処理装置から識別情報を受信したと判定された場合、ステップS11に進み、CPU39は、例えば不図示のROMに予め記憶されている識別情報を読み出し、これをモデム部57を介して相手側に送信させる。これにより、相手側の情報処理装置においても、この電子カメラ1における場合と同様の処理を実行することが可能となる。例えば、ネットワーク103に、この電子カメラ1と同様の機能を有する電子カメラが接続されている場合には、その電子カメラにおいても同様の処理を実行することができる。
次に、ステップS12に進み、相手側より受信した識別情報が、相手側の情報処理装置がテレビ電話機であることを示しているか否かを判定する。相手側の情報処理装置がテレビ電話機108である場合には、ステップS13に進み、CPU39は、相手の装置はペン入力、すなわち線画情報を入力することができる装置であるか否かを判定する。線画情報を入力することができる装置であるか否かも、受信した識別情報から判定することができる。相手側のテレビ電話機108が線画情報を入力する機能を有していない場合には、ステップS14に進み、CPU39は、CCD20から入力した画像情報とタッチタブレット6Aから入力した線画情報とを重畳する重畳モードを設定する。相手側のテレビ電話機108が、線画情報を入力する機能を有していると判定された場合、ステップS14の処理はスキップされる。すなわち、重畳モードは設定されない。
次に、ステップS15に進み、相手のテレビ電話機108から、画像情報、音声情報、または線画情報のいずれかを受信する。そして、ステップS16において、画像情報を受信したか否かを判定し、受信している場合には、ステップS17に進み、受信した画像情報を表示する処理を実行する。すなわち、この場合、テレビ電話機108から送信されてきた画像情報が、フレームメモリ35を介してLCD6に表示される。これにより、LCD6には、例えば図18に示すような、テレビ電話機108を使用しているユーザの画像が表示される。
これに対して、ステップS16において、画像情報を受信していないと判定された場合、ステップS18に進み、CPU39は、LCD6に、例えば図19に示すように、相手画像がないことをユーザに認識させるための表示を行わせる。図19の表示例では、画像を表す四角形の図形に×印が付加されたシンボル図形と、「接続相手先から画像が送られておりません」のメッセージが表示されている。これにより、ユーザが、LCD6に画像が表示されないので、装置が故障していると誤認するようなおそれがなくなる。
次に、ステップS19に進み、重畳モードが設定されているか否かが判定される。上述したように、相手のテレビ電話機108が、線画像入力機能を有しない場合には、ステップS14において重畳モードが設定されている。この場合には、ステップS21に進み、CPU39は、CCD20から入力されたユーザの画像に、タッチタブレット6Aから、ペン41で入力された線画情報をDSP33により重畳させる。そして、ステップS22において、ステップS21で重畳された画像情報と、マイクロホン8より入力された音声情報を、相手側のテレビ電話機108に送信する処理が実行される。これに対して、ステップS19において、重畳モードが設定されていないと判定された場合、ステップS20に進み、CPU39は、画像情報、線画情報、および音声情報を、それぞれ個別に送信する処理を実行する。すなわち、テレビ電話機108が、線画情報入力機能を有している場合には、そのテレビ電話機108は、実質的に電子カメラ1と同様の機能を有していることになる。そこで、この場合には、これら3つの情報を個別に送信するようにする。
次にステップS23に進み、会話が終了したか否かが判定され、終了していない場合には、ステップS15に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS23において会話が終了したと判定された場合、ステップS24に進み、回線終了手続が実行される。
ステップS12において、相手側の情報処理装置がテレビ電話機108であると判定された場合には、以上のような処理が実行されるが、ステップS12において、相手側の情報処理装置はテレビ電話機ではないと判定された場合には、ステップS25に進み、相手側の情報処理装置はファクシミリであるか否かが判定される。この判定も、識別情報に基づいて行われる。相手側の情報処理装置がファクシミリ107であると判定された場合には、ステップS26に進み、CPU39は、メモリカード24に予め取り込まれ、記憶されている情報を、DSP33を制御して読み出させ、これをLCD6に表示させる。そして、ステップS27において、いまLCD6に表示されている画像が線画であるか否かが判定され、線画でない場合には(通常の画像である場合には)、ステップS28に進み、画素点の数で濃度を表す画像とするために、DSP33にディザ処理を実行させる。LCD6に表示されているのが(送信する情報が)線画情報であるとステップS27において判定された場合には、ステップS28の処理はスキップされる。
次に、ステップS29において、CPU39は、DSP33を制御し、線画が存在する場合には、これを画像に重畳させる。そして、ステップS30において、CPU39は、画像情報(線画情報が存在する場合には、それが重畳されている)をモデム部57を介してファクシミリ107に送信させる。そして、ステップS31において、回線終了手続が実行される。
このように、ファクシミリ107に転送する情報は、メモリカード24に予め記憶された情報とされる。
ステップS25において、相手先の情報処理装置がファクシミリではないと判定された場合、ステップS32に進み、相手側の情報処理装置はネットワークサーバであるか否かが判定される。相手側の情報処理装置がネットワークサーバでもないと判定された場合、ステップS33に進み、CPU29は、LCD6に、例えば図20に示すように、「通信エラー」の文字を表示させる。すなわち、この処理例の場合、相手側の情報処理装置としては、電話機106、ファクシミリ107、テレビ電話機108、またはサーバ105のいずれかとされているので、これらのうちのいずれでもない場合にはエラー処理とされる。そして、ステップS34において、通信終了処理が実行される。
ステップS32において、相手側の情報処理装置がサーバ105であると判定された場合には、ステップS35に進み、CPU39は、LCD6に、例えば図21に示すようなメニューを表示させる。このメニューには、同図に示すように、「送信」、「受信」、「モード設定」、または「終了」のいずれかの項目を選択できるように、その文字が表示される。そこで、ステップS36乃至ステップS39において、これらの「送信」、「受信」、「モード設定」、または「終了」のいずれかの項目が選択されるまで待機する。ステップS39において、「終了」がペン41で選択されたと判定された場合には、ステップS40に進み、通信終了処理が実行される。
これに対して、ステップS36において、「送信」の文字がペン41で選択されたと判定された場合、ステップS41に進み、CPU39は、DSP33を制御し、メモリカード24に記憶されている画像を読み出し、サムネイル画像を生成させ、LCD6に表示させる。このときユーザは、ステップS42において、表示されているサムネイルの中から送信すべきものを、ペン41で指定することで選択する。この選択が行われたとき、CPU39は、ステップS43において、メモリカード24に記憶されている指定されたサムネイルに対応する元の画像データを読み出し、ステップS44において、これをサーバ105に送信させる。
サーバ105は、このようにして、電子カメラ1から送信されてきた画像データを記録部112に記録させる。ユーザは、その後、例えば、電子カメラ1による撮影を終了し、帰宅したとき、パーソナルコンピュータなどからサーバ105にアクセスし、サーバ105に記録されている画像データの転送を受けることができる。
一方、ステップS37において、「受信」の文字が選択されたと判定された場合、ステップS45に進み、CPU39は、サーバ105のメニューをサーバ105から受信し、これをLCD6に表示させる。このときユーザは、ステップS46において、表示されたメニューの中から、サーバ105より提供を受ける情報を選択する操作を行う。この選択が行われると、サーバ105は、選択された情報を送信してくるので、ステップS47において、CPU39は、これを受信する。この受信情報は、LCD6に表示されるとともに、必要に応じてメモリカード24に記憶される。
ステップS38において「モード設定」の文字が選択されたと判定された場合、ステップS48に進み、CPU39は、モード設定メニューを表示させる。ユーザは、このとき、ステップS49において、表示されたメニューの中から設定する項目を選択する。この選択が行われると、ステップS50において、CPU39は、設定されたモードを設定する処理を実行する。このようにして、例えば、電子メールの転送処理のオンまたはオフの設定が行われる。
一方、ステップS1において、受信モードが設定されていると判定された場合には、ステップS51に進み、CPU39は、電子カメラ1の識別情報を不図示のROMから読み出し、これを送信する。次に、ステップS52において、CPU39は、相手の情報処理装置から、識別情報を受信したか否かを判定し、受信していない場合には、接続されている情報処理装置は、通常の電話機106であるから、ステップS53に進み、電話マーク表示処理を実行する。すなわち、上述したように、図17に示すような画像をLCD6に表示させる。以下、図13におけるステップS7乃至ステップS10における場合と同様の処理が、ステップS54乃至ステップS57において実行される。すなわち、LCD6が消灯され、音声信号が、会話が終了したと判定されるまで送受信され、会話が終了したとき、回線終了手続が実行される。
ステップS52において、相手の情報処理装置から識別情報を受信したと判定された場合には、ステップS58に進み、相手の情報処理装置は、テレビ電話機108であるか否かが判定される。相手の情報処理装置がテレビ電話機108である場合には、ステップS59乃至ステップS70の処理が実行される。この処理は、図13におけるステップS13乃至ステップS24の処理と同様の処理であるので、その説明は省略するが、テレビ電話機108との間で、画像情報と音声情報の授受が行われる。そして、テレビ電話機108が、線画情報を記録する機能を有する場合には、画像情報、線画情報、および音声情報が個別に送受信されるが、その機能を有していない場合には、線画情報は、画像情報に重畳して送信される。
ステップS58において、相手側の情報処理装置がテレビ電話機108ではないと判定された場合、ステップS70に進み、相手側の情報処理装置がファクシミリ107であるか否かが判定される。相手側の情報処理装置がファクシミリである場合には、ステップS71に進み、相手側のファクシミリ107の電話番号、並びにファクシミリ107から画像情報を受信中である旨の、例えば「ファクシミリを受信中です」のようなメッセージがLCD6に表示される。ユーザは、これにより、相手のファクシミリ107を特定することができ、かつ、そのファクシミリから情報を受信中であることを認識することができる。そして、ステップS72において、CPU39は、ファクシミリ107から送信されてくる情報を受信し、LCD6に表示させるとともに、必要に応じて、これをメモリカード24に記憶させる。そして、受信が終了したとき、ステップS73において、回線終了手続が実行される。
ステップS70において、相手側の情報処理装置がファクシミリではないと判定された場合には、ステップS74に進み、相手側の情報処理装置がネットワークサーバであるか否かが判定される。相手側の情報処理装置がネットワークサーバでもないと判定された場合には、ステップS75においてエラー表示処理が実行され、ステップS76で通信終了処理が実行される。この処理は、図14におけるステップS33とステップS34の処理と同様の処理である。
ステップS74において、相手側の情報処理装置がネットワークサーバであると判定された場合には、ステップS77に進み、ネットワークサーバ105より画像情報、線画情報、または音声情報のいずれかを受信する。そして、受信が完了したとき、ステップS78において、回線終了手続が実行される。
以上においては、電子カメラ1をネットワーク103に直接接続するようにしたが、例えば、図22に示すように、電子カメラ1にPHS101を接続し、PHS101と最寄りの基地局102を介してネットワーク103に接続するようにしてもよい。この場合、上述した場合と同様に、ネットワーク103を介してサーバ105、電話機106、ファクシミリ107、またはテレビ電話機108に接続することが可能であるが、他の基地局104を介して、他のPHS110と、それに接続された電子カメラ111に接続することも可能である。
なお、PHS101は、電子カメラ1に一体的に構成するようにしてもよい。
さらに、図23に示すように、電子カメラ1をパーソナルコンピュータ109を介してネットワーク103に接続することもできる。
以上の実施の形態においては、CCD20より入力された画像をJPEG規格に基づいて圧縮し、ネットワーク(通信回線)を介して伝送するようにしたが、例えば、MPEG規格に基づいて圧縮して伝送し、受信側において対応する伸長処理を施すようにしてもよいことは勿論である。
なお、本発明は、電子カメラに限定されるものではなく、例えば、携帯電話等にも適用可能であることは言うまでもない。
また、上記したような処理を行うコンピュータプログラムをユーザに提供するには、磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記録媒体に記録して提供したり、ネットワーク、衛星などの通信媒体を介して伝送したものを、記録媒体に記録させることで提供することができる。
以上の如く、他の情報処理装置を判定し、その判定結果に対応して、送信する情報を選択するようにしたので、簡単かつ迅速に、複数の情報の中から所望の情報を送信することが可能となる。