JP4490396B2 - 空気調和システム及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和システム及びその制御方法に係り、特に、ダブルスキン構造を備え、かつ、機械室空調等に伴う排熱が発生する建物に適した空気調和システム及びその制御方法に関する。
従来、オフィスビル等においては、省エネ性等の観点からペリメータゾーンとセンターゾーンの空調負荷アンバランスが問題となっている。この問題に対応するため、建物の外壁部を複層構造に形成して断熱性を向上させる「ダブルスキン」が公知である。しかし、ダブルスキン構造の採用によっても、日射の強い夏季においてはダブルスキン空気層の温度が上昇し、室内空調に悪影響を及ぼすという問題がある。そこで、フロアごとにダブルスキンを区画する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。この技術は、図7に示すようにフロア100ごとに区画したダブルスキン101の上・下部に通気口102、103及び連通切替機構104、105を設ける。そして、季節又は気候条件等に応じて連通切替機構104、105を適宜切り替え、ダブルスキン内の気流を調整することにより空調負荷の軽減を図るものである。具体的には、例えば、冬季は同図(a)に示すようにダブルスキン内に気流を生じさせずに断熱効果を高める。また、夏季には同図(b)に示すように、ダブルスキン内部の換気を促進することにより温度上昇を防止するというものである。
特開2002−256637号公報
しかしながら、この方式によっても冬季の日照がない条件ではペリメータゾーンにおいて暖房負荷が発生するという問題が完全には解消されない。また、フロアごとに区画、連通切替機構設置が必要となるため、ダブルスキンの構造が複雑となり、コストアップ要因ともなる。さらに、上記技術においては、近年増加している情報通信機器類を格納する機械室を有するビルにおける、機械室空調に伴う排熱の有効利用について考慮されていない、等の問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためのものであって、ダブルスキン構造の建物において、機械室空調に伴う排熱の利用により、冬季の日照がない条件下でも従来の自然換気方式と比較して大幅に暖房負荷を削減することができ、かつ、夏季夜間・中間期等における躯体冷却を可能とする技術を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の内容を要旨とする。すなわち、
(1)第1の発明は、ダブルスキンを有する建物における空気調和システムであって、当該建物内又は外部で発生した排熱空気を、ダブルスキン下層部に導入する手段と、外気を導入する外気導入手段と、ダブルスキン内を上昇する排熱空気と導入外気とを熱交換させる熱交換手段と、を備えて成ることを特徴とする。
本発明によれば、冬季において機械室空調等の排熱空気によりオフィスフロア等のコールドドライブの抑制を行うことができるため、日照がない条件下でもペリメータゾーンの暖房負荷を大幅に減少させるという効果がある。
本発明により、ペリメータゾーンに放熱後の排熱空気が持つエンタルピーを換気用導入空気に与えることになり、排熱のカスケード利用が可能となり、さらなるビル空調の省エネ化が促進される。
本発明によれば、ペリメータゾーンにおいて過度の温度上昇をもたらすことなく、かつ、暖房負荷を大幅に減少させることができる。
(2)さらに、上記において、熱交換手段は、排熱空気と導入外気とを熱交換させることに替えて、排熱空気又は導入外気と室内空調循環空気とを熱交換させるものであることを特徴とする
(3)さらに、上記において、換気用ボイド空間をさらに備えて成ることを特徴とする。
(4)さらに、上記において、ダブルスキン内に導入された排熱空気の流れを、ダブルスキン上層側、ボイド空間側、もしくは建物外部側、のいずれか一方向又は複数方向に誘導可能とする流路誘導手段を、さらに備えて成ることを特徴とする
(5)さらに、上記において流路誘導手段は誘導排熱空気量を制御する手段を備えたことを特徴とする
(6)さらに、上記において排熱空気が、建物の機械室フロアから排出される冷房排熱空気であることを特徴とする
本発明により、機械室空調に伴う排熱の有効利用が可能となる。
(7)さらに、上記において外気導入手段と、熱交換手段とを、ダブルスキン最上部に設けたことを特徴とする
(8)さらに、上記において外気導入手段と、熱交換手段とを、各フロアの空調ゾーンごとに設けたことを特徴とする
(9)第9の発明は、の空気調和システムにおいて、排熱空気をダブルスキン上層側に誘導して、熱交換手段により室内空調循環空気と熱交換させた後に再度ダブルスキン内に排気することにより、フロア室内温度(Tr)>ダブルスキン内部温度(Td)>外気温度(To)となるように制御することを特徴とする空気調和システムの制御方法である。
本発明は、特に冬季に適した空調方法である。排熱空気を、これより高温の室内空調循環空気と熱交換させることによって、排熱空気を昇温することができる。昇温した排熱空気をダブルスキン内に再度排気することにより、単に排熱空気をダブルスキン内に導入するより断熱効果を高めることができる。
(10)第10の発明は、の空気調和システムにおいて、排熱空気をボイド空間側に誘導し、かつ、外気をダブルスキンに取り入れた後に室内に導入することにより、
ボイド空間温度(Tv)>Tr>Td≧To
となるように制御して、ボイド空間の排熱空気のドラフト効果により、室内換気後の空気をボイド空間に誘引することを特徴とする空気調和システムの制御方法である。
本発明を夏季のナイトパージとして用いることにより、ボイド空間を上昇する排熱空気のドラフト作用によりオフィスフロアへの外気導入が促進され、建物全体として躯体冷却効果を高めることができる。
(10)第11の発明は、の空気調和システムにおいて、排熱空気を建物外部側に誘導し、かつ、導入外気を熱交換手段により室内空調循環空気と熱交換させた後にダブルスキン内に排気することにより、
To>Td>Tr
となるように制御することを特徴とする空気調和システムの制御方法である。
本発明は、特に夏季昼間に適した空調方法である。導入外気を熱交換手段を用いて冷房中の室内空調循環空気と熱交換させることによって、導入した外気温度が低下する。これをダブルスキン内に排気することにより、従来の自然換気方式と比較してダブルスキン内温度を外気温度より低く保持することができる。これによりダブルスキンによる断熱効果の一層の向上を図ることができる。
上記各発明によれば、オフィスビル等の省エネ性向上に寄与するのみならず、快適化向上にも資する。
さらに、従来技術のようにフロアごとにダブルスキンを区画したり、連通切替機構の設置をしたりする必要がないため、メンテナンスの容易化が図れ、また、ダブルスキンの構造が簡単となるためコストダウンに資する。
以下、本発明に係る空気調和システムの遠隔診断方法の各実施形態について、図1乃至6を参照してさらに詳細に説明する。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和システム1の冬季における空調制御方法を示す図である。図2は、同夏季夜間又は中間期における空調制御方法を示す図である。図3は、同夏季昼間における空調制御方法を示す図である。
図1を参照して、空気調和システム1は、建物2の外周部に設けられたダブルスキン3と、建物2の中央部に設けられた吹き抜け部(ボイド空間)6と、屋上部に設置された換気用の外気処理調和機(外調機)4を備えている。建物2は、低層階に配置された複数の機械室8と、上層階に配置された複数のオフィスフロア7と、中層階に配置された中間設備フロア9により構成されている。
各機械室8には、複数の通信機器類12冷却のための空調機10が設置されている。空調機10は、室内機10a、室外機10b及びこれらを結ぶ冷媒配管10cを備えている。室内機10aは、いずれも不図示の蒸発器、室内機送風機を備えている。また、室外機10bは不図示の凝縮器を備えている。
ダブルスキン3空間の中間設備フロア9近傍には流路切替ダンパ11が配設されており、上昇する排熱空気の流路を外調機4側、ボイド空間6側又は外部側のいずれか一方又は複数方向に切替可能に構成されている。さらに、切替ダンパ11には開度調整機構が設けられており、各方向への流出量を制御可能に構成されている。ダブルスキン3の流路切替ダンパ11の上流側には、排熱空気を外部に排出するための排気用ダンパ3cが、下流側には外気導入用ダンパ3bが設けられている。
外調機4は熱交換器5を備えており、ダブルスキン空間3aを上昇する排熱空気と、導入される外気とが熱交換するように構成されている。なお、図示を省略するが、オフィスフロア7には個別空調機が設置されており、主としてセンターゾーンの空調(冷房)を行っている。また、ダブルスキン空間3a内、オフィスフロア7内、外調機4出口近傍にはそれぞれ温度センサ14〜17が配設されており、ダブルスキン内温度Td、室内温度Tr、外気温度To、熱交換後の導入外気温度Taを計測可能に構成されている。
中間設備フロア9には、本システムの空調制御を司る中央制御部18が設けられており、外部環境、各部温度等の情報に基づいて、ダンパ開度制御等、必要な操作を行うように構成されている。
(冬季における空調方法)
空気調和システム1は以上のように構成されており、次に空気調和システム1の冬季における空調方法について説明する。図1において、白抜き矢印は機械室8から排出される排熱空気の流路を示し、また、黒色矢印は換気又は空調(暖冷房)空気の流路を示している。なお、排熱空気等の流路は左側フロアのみ示し、右側フロアは省略してある(図2,3についても同様)。室内機10aは、天井空間8bから吸い込んだ室内空気を蒸発器で冷却して二重床空間8aに送出する。送出された冷気はさらに機械室内に導入され、通信機器類12を冷却後、暖気となって天井空間8bを経由して室内機10aに戻される。暖気は蒸発器において熱交換により冷媒に吸熱される。機械室排熱は、さらに冷媒蒸気の保有エンタルピーとして冷媒配管10cを介して室外機10bに運ばれ、凝縮器において外気に吸熱される形でダブルスキン3に排出される。排熱空気は、さらにドラフト作用によりダブルスキン3を上昇して切替ダンパ11に至る。さらに、排熱空気の一部はオフィスゾーン7に沿って上昇し、外調機4の熱交換器5を経由して最終的に外部に放出される。なお、冬季において、外気導入用ダンパ3b、排気用ダンパ3cは閉止されており、これらを経由して外気導入、排熱空気の排出が行われないように調整されている。
このように、排熱空気がダブルスキン3内に導入されることにより、Tr>Td>Toとなる。このため、ダブルスキン3がバッファ(暖房負荷の低減)として機能することになる。排熱空気は、ダブルスキン3内をさらに上昇して外調機4の熱交換器5に至る。熱交換器5において、排熱空気は導入外気に熱を与えて最終的に外部に排出される。一方、排熱空気との熱交換により暖められた導入外気は、換気ダクト13を経由してオフィスフロア7に導入される。さらに床空間7aを経由して室内に供給され、天井空間7bから外部に排出される。本実施形態において、外調機4側に供給される排熱空気量は、導入外気温度をほぼ冷房吹き出し温度と同じに昇温させる流量に制御される。そして、これを超える分の排熱空気は、ボイド空間6側を経由して外部に排出される。排熱空気の流量分配は、温度センサ14〜17の計測温度に基づいて切替ダンパ11の開度調整により行われる。
なお、本実施形態では排熱空気の熱源として機械室空調に伴う排熱としたが、これに限らず他の排熱源であってもよい。さらに、同一建物内の排熱源に限らず外部排熱を用いる形態とすることもできる。また、外調機4から供給される外気を、空調機とは独立してオフィスフロアに導入する形態としたが、個別空調機に外気導入する形態としてもよい。
なお、本実施形態ではオフィスフロアの換気は、天井換気によるものとしたが、これに限らず他の換気方式を採用することも可能である。
(夏季夜間・中間期における空調方法)
次に、図2を参照して空気調和システム1の夏季夜間・中間期における建物躯体冷却(ナイトパージ)方法について説明する。この形態が上述の冬季における空調方法と異なるのは、排熱空気が全てボイド空間6に導かれるように、切替ダンパ11の開度方向が切り替えられている点である。さらに、外気導入ダンパ3bが開口されている点である。その他の構成は、冬季における空調方法と同一であるので重複説明を省略する。なお、同図において黒太矢印は導入外気の流路を示している。
次に、同図を参照して空気調和システム1の夏季夜間等における空調方法について説明する。機械室空調に伴う排熱空気は切替ダンパ11に至り、中間設備フロア9に設けられた排熱空気流路を経由してボイド空間6に導かれる。排熱空気はドラフト作用によりボイド空間6を上昇し、これに伴ってオフィスフロア7からボイド空間6に排出される換気後空気が誘引される。このため、オフィスフロア7への外気導入が促進され、建物全体として冷却効果を高めることができる。さらに、外気導入ダンパ3bが開放されているため、ここからダブルスキン3内部に外気が導入され、オフィスフロア7のペリメータゾーンの冷却が促進される。
(夏季における空調方法)
さらに図3を参照して、空気調和システム1の夏季(昼間)における空調方法について説明する。上述の夏季夜間における空調方法と異なるのは、排熱空気が全て外部に導かれるように、排気用ダンパ3cが開口されている点である。なお、外気導入ダンパ3bは夏季夜間と同様に開放されている。その他の構成は、上述の空調方法における構成と同一であるので重複説明を省略する。
次に、空気調和システム1の夏季における空調方法について説明する。機械室空調に伴う排熱空気はダブルスキン3内を上昇して切替ダンパ11に至り、排気用ダンパ3cから外部に導かれる。一方、外気導入ダンパ3bが開放されているため、ここからダブルスキン3内部に外気が導入され、ドラフト作用により上昇して最終的に外調機4を経由して外部に排出される。これにより、日射によるダブルスキン3内の空気が滞留して高温になることを防止することができる。さらに、外気導入ダンパ3bから取り込まれる外気の一部はボイド空間6側に導かれ、ボイド空間6内を上昇して外部に排出される。これにより換気効果を高めることができる。なお、排気用ダンパ3cと外気導入ダンパ3bとは、排出された排気空気が再流入しない位置に、相互に配置されている。
(第二の実施形態)
さらに、図4〜図6を参照して本発明の他の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第二の実施形態に係る空気調和システム20の冬季における空調制御方法を示す図である。図5は、同夏季夜間又は中間期における空調制御方法を示す図である。図6は、同夏季昼間における空調制御方法を示す図である。なお、図4〜図6では上層階のオフィスフロア部のみを示しており、下層階(機械室フロア及び中間設備フロア)部分については、図1と同様であるので図示を省略してある。また、左側フロア部のみ示し、右側フロア部については図示を省略してある。
図4を参照して、空気調和システム20が上述の実施形態に係る空気調和システム1と異なる点は、外調機4に替えて各フロアの空調ゾーンごとに全熱交換器21、空調機22を備えていることである。また、各フロアの天井部7bとボイド部6を隔てる壁面には換気口23が設けられていることである。さらに、ダブルスキン3及びボイド部6の頂部には換気口24,25が設けられていることである。その他の構成は、空気調和システム1と同一であるので重複説明を省略する。
(冬季における空調方法)
次に、空気調和システム20の冬季における空調方法について説明する。本形態においては、換気口23,25は閉状態、換気口24は最小開度状態に保持されている。同図において、白抜き矢印は機械室(図示せず)から排出される排熱空気の流路を示し、また、黒色矢印は換気又は空調(暖冷房)空気の流路を示している。
空調排熱空気は、切替ダンパ(図示せず)を通過後、ダブルスキン3を上昇してオフィスゾーン7外面に至る。ここで、排熱空気は全熱交換器21に取り込まれ、空調機22に還流する室内空気から受熱した後、ダブルスキン3内に再度排気される。この場合、例えば室内温度Trを26℃程度、排熱空気温度を10℃程度とすると、ダブルスキン3に再度排気される排気温度は13℃程度に高められる。すなわち、Tr>Td>Toとなる。このように、全熱交換器21を通すことによって排熱空気を単にダブルスキン3に導入する場合に比べて、ダブルスキン内温度を高く保持することができる。これにより断熱効果の一層の向上を図ることができる。
(夏季夜間・中間期における空調方法)
さらに、図5を参照して空気調和システム20の夏季夜間等における空調方法について説明する。同図において空調排熱空気は、切替ダンパ(図示せず)を通過後にボイド部6に導かれるように制御されている。また、ダブルスキン3には、外気が取り込まれるように外気導入ダンパ(図示せず)が制御されている。また、換気口23,25は開状態、換気口24は閉状態に保持されている。
このような構成により、ダブルスキン3に取り込まれた外気は、空調機22に取り込まれ、二重床7aを経由して室内7に導入される。さらに、天井部7bから換気口23を経てボイド部6に導かれる。夏季夜間・中間期においては、ボイド空間温度Tvとすると、Tv>Ta>Td≧Toとなり、排熱空気のドラフト効果により、換気口23からの換気が促進されることになる。これにより室内の冷却効果の向上が可能となる。
(夏季(昼間)における空調方法)
さらに、図6を参照して空気調和システム20の夏季における空調方法について説明する。同図において空調排熱空気は、切替ダンパ(図示せず)の上流側の排気用ダンパ(図示せず)から外部に導かれ、上層階のダブルスキンには導入されないように制御されている。これに替えて外気が全熱交換器21に直接取り込まれ、空調機22に還流する室内空気と熱交換して冷却された後に、ダブルスキン3内に排気されるように構成されている。この場合、例えば室内温度Trを26℃程度、導入する外気温度Toを30℃程度とすると、全熱交換器21からダブルスキン3内に排気される排気温度は28℃程度となる。すなわち、To>Td>Trとなり、全熱交換器21を通すことによりダブルスキン内温度を外気温度より低く保持することができる。これによりダブルスキンによる断熱効果の一層の向上を図ることができる。
本発明は、建物構造を問わず、ダブルスキン構造を備えた建物の空気調和に広く適用可能である。
第一の実施形態に係る空気調和システム1の冬季における空調制御方法を示す図である。 同上の夏季夜間又は中間期における空調制御方法を示す図である。 同上の夏季昼間における空調制御方法を示す図である。 第二の実施形態に係る空気調和システム1の冬季における空調制御方法を示す図である。 同上の夏季夜間又は中間期における空調制御方法を示す図である。 同上の夏季昼間における空調制御方法を示す図である。 従来のダブルスキン構造における空調形態の一例を示す図である。
符号の説明
1、20・・・・空気調和システム
2・・・・建物
3・・・・ダブルスキン
3b・・・外気導入用ダンパ
3c・・・排気用ダンパ
4・・・・外調機
5・・・・熱交換器
6・・・・ボイド空間
7・・・・オフィスフロア
8・・・・機械室
9・・・・中間設備フロア
10・・・空調機
11・・・流路切替ダンパ
14〜17・・・温度センサ
18・・・中央制御部
21・・・全熱交換器
22・・・空調機
23〜25・・・換気口

Claims (9)

  1. ダブルスキンと、換気用ボイド空間とを、を有する建物における空気調和システムであって、
    当該建物内又は外部で発生した排熱空気をダブルスキン下層部に導入する手段と、
    外気を導入する外気導入手段と、
    ダブルスキン内を上昇する排熱空気と導入外気とを熱交換させる熱交換手段と、
    前記ダブルスキン内に導入された排熱空気の流れを、前記ダブルスキン上層側、前記ボイド空間側、もしくは建物外部側、のいずれか一方向又は複数方向に誘導可能とする流路誘導手段と、を備えて成り、
    前記外気導入手段及び前記流路誘導手段を操作することにより、冬季には外気を導入することなく、排熱空気の一部を前記ダブルスキン上層側に導くとともに、残りの一部を前記ボイド空間側に導き、かつ、
    夏季夜間又は中間期には、外気を前記ダブルスキン上層側に導くとともに、排熱空気を全て前記ボイド空間側に導く、
    ことを可能に構成した、ことを特徴とする空気調和システム。
  2. 請求項1において、前記熱交換手段は、排熱空気と導入外気とを熱交換させることに替えて、排熱空気又は導入外気と室内空調循環空気とを熱交換させるものであることを特徴とする空気調和システム。
  3. 前記流路誘導手段は、さらに誘導排熱空気量を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和システム。
  4. 前記排熱空気が、前記建物の機械室フロアから排出される冷房排熱空気であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気調和システム。
  5. 前記外気導入手段と、前記熱交換手段とを、前記ダブルスキン最上部に設けたことを特徴とする請求項1又は3に記載の空気調和システム。
  6. 前記外気導入手段と、前記熱交換手段とを、各フロアの空調ゾーンごとに設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の空気調和システム。
  7. 請求項6に記載の空気調和システムにおいて、
    排熱空気を前記ダブルスキン上層側に誘導して、前記熱交換手段により室内空調循環空気と熱交換させた後に再度ダブルスキン内に排気することにより、
    フロア室内温度(Tr)>ダブルスキン内部温度(Td)>外気温度(To)
    となるように制御することを特徴とする空気調和システムの制御方法。
  8. 請求項6に記載の空気調和システムにおいて、
    排熱空気を前記ボイド空間側に誘導し、かつ、外気をダブルスキンに取り入れた後に室内に導入することにより、
    ボイド空間温度(Tv)>Tr>Td≧To
    となるように制御して、ボイド空間の排熱空気のドラフト効果により、室内換気後の空気を前記ボイド空間に誘引することを特徴とする空気調和システムの制御方法。
  9. 請求項6に記載の空気調和システムにおいて、
    排熱空気を建物外部側に誘導し、かつ、導入外気を前記熱交換手段により室内空調循環空気と熱交換させた後にダブルスキン内に排気することにより、
    To>Td>Tr
    となるように制御することを特徴とする空気調和システムの制御方法。
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