JP2003003584A - 住宅換気システム - Google Patents

住宅換気システム

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JP2003003584A
JP2003003584A JP2001193959A JP2001193959A JP2003003584A JP 2003003584 A JP2003003584 A JP 2003003584A JP 2001193959 A JP2001193959 A JP 2001193959A JP 2001193959 A JP2001193959 A JP 2001193959A JP 2003003584 A JP2003003584 A JP 2003003584A
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house
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JP2001193959A
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Yoshihei Sakabe
芳平 坂部
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Mitsui Home Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅換気システムであって、特にシックハウ
ス症候群の原因となる揮発性化学物質などの各種有害物
質を住宅内に滞留させることがなく効率的に住宅外に放
出させる住宅換気システムを提供すること。 【解決手段】 外気導入口を備えた一階床下空間と、こ
の一階床下空間から屋根裏空間までを連通する竪穴部
と、この竪穴部に連通する排気口と、給気口とを備えた
居室とを有する住宅換気システムであって、前記竪穴部
内の上向きの気流によって生じた負圧を利用して、前記
給気口から外気を前記居室に導入して、当該居室内の室
内空気を前記排気口を介して前記竪穴部に導くと共に、
前記排気口は、前記室内空気中に含まれる低比重の揮発
性化学物質を排出する上側排気口と、高比重の揮発性化
学物質を排出する下側排気口とを備えた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅換気システム
に関し、特にシックハウス症候群の原因となる揮発性化
学物質を住宅内に滞留させることなく効率的に住宅外に
放出させる住宅換気システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、人体が化学物質に対する「過敏
性」を獲得し、その結果、化学物質に触れるとアレルギ
ーや目の痛みなどの様々な自覚症状を引き起こすという
化学物質過敏症が広く注目を集めている。その中でも、
住宅などの建材に含まれる化学物質に起因して前記自覚
症状を引き起こす化学物質過敏症は、シックハウス症候
群と呼ばれ特に問題となっている。
【0003】シックハウス症候群は、建材などに含まれ
る揮発性化学物質(Volatile Organic
Compounds)を主要因として発症するもので
ある。この揮発性化学物質として、ホルムアルデヒド、
ヘキサン、トルエン、キシレン、スチレン、エチルベン
ゼン、パラジクロロベンゼン、クロロピリフォス、フタ
ル酸ジブチル(DBP)などが具体例として挙げられ、
これらは、建材などに接着剤や処理剤等として含有され
ている化学物質である。
【0004】一般に、建材などに含まれるこれら揮発性
化学物質は、住宅内の環境温度の上昇などにより徐々に
揮発して、住宅内の環境中に拡散してゆく。そのため、
住宅内の環境中におけるこれら揮発性化学物質の濃度
は、新築住宅が一番高く、築年数と共に徐々に低下して
いく傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年の住宅は
従来の住宅と異なり気密性に富む構造を有しており、揮
揮発性化学物質が住宅の外部に放出されづらくなってい
る。そのため、住宅内の環境中における前記揮発性化学
物質の濃度が高いまま維持されることになり、シックハ
ウス症候群の発症確率を以前にも増して上昇させる結果
となっている。
【0006】よって、本発明の目的は、特にシックハウ
ス症候群の原因となる揮発性化学物質などの各種有害物
質を住宅内に滞留させることなく効率的に住宅外に放出
させる住宅換気システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、次のように構成することで上記課題を解決
するに至った。すなわち、外気導入口を備えた一階床下
空間と、この一階床下空間から屋根裏空間までを連通す
る竪穴部と、この竪穴部に連通する排気口と、給気口と
を備えた居室とを有する住宅換気システムであって、前
記竪穴部内の上向きの気流によって生じた負圧を利用し
て、前記給気口から外気を前記居室に導入して、当該居
室内の室内空気を前記排気口を介して前記竪穴部に導く
と共に、前記排気口は、前記室内空気中に含まれる低比
重の揮発性化学物質を排出する上側排気口と、高比重の
揮発性化学物質を排出する下側排気口とを備える構成と
した(請求項1)。
【0008】かかる構成によると、室内空気中に含まれ
る比重の小さい揮発性化学物質は上側排気口から、比重
の大きい揮発性化学物質は下側排気口からそれぞれ竪穴
内に排出されるので、比重の大小に関わらず揮発性化学
物質が居室外に効率的に放出させられる。よって、揮発
性化学物質が住宅内に滞留しない。また、竪穴部が一階
床下空間から屋根裏空間まで連通して設けられているの
で、一階床下空間内に導かれ自然に暖められた外気が竪
穴部内を上昇して、竪穴部内に上向きの気流が自然発生
する。そして、この自然発生した上向きの気流に伴って
前記排気口付近に負圧が生じ、排気口からの室内空気の
排出が促進される。
【0009】さらに、前記居室は間仕切りにより仕切ら
れており、この間仕切りの上下側には、この間仕切りに
より仕切られた居室同士を連通する連通孔が設けられて
いる構成とした(請求項2)。
【0010】かかる構成によると、竪穴部に直接隣接し
ていない位置の居室からも室内空気を竪穴部に導くこと
ができると共に、直接外気を導入できない位置の居室で
あっても外気を導入できる居室を介して室内空気の換気
を行える。
【0011】さらに、前記居室ごとに室内空気を前記竪
穴部に直接排出する排気口を備えた構成とした(請求項
3)。
【0012】かかる構成によると、排気口から排出され
る室内空気は、他の居室を介さずに直接竪穴部に導かれ
る。よって、居室内から排出された室内空気が他の居室
を通過しないので他の居室の汚染が防止される。
【0013】前記外気導入口から導入された外気を暖め
る加熱手段を前記一階床下空間に設けた構成とした(請
求項4)
【0014】かかる構成によると、一階床下空間内で加
熱手段により暖められた外気は膨張し、軽くなって前記
竪穴部内を上昇してゆく。よって、竪穴部内での上向き
の気流の発生を促し、居室内から竪穴部への室内空気の
排出をより効果的に促進する。さらに、冬期では住宅内
の暖房の補助となる。
【0015】また、前記竪穴部に強制的に上向きの気流
を生じさせる送気手段を設けた構成とした(請求項
5)。
【0016】かかる構成によると、竪穴部内に上向きの
気流が強制的に発生させられるので、居室内からの室内
空気の強制的な排出が促される。よって、居室内がより
効率よく換気されると共に、上向きの気流の自然発生が
困難である夏期でも住宅内の換気を行える。また、夏期
には床下にある一階床下空間において冷やされた外気を
住宅内に供給できるので、住宅内の冷房の補助となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の一実施形態を説明する。本発明の住宅換気システ
ムを備えた住宅では、一階床下空間内に導かれた外気が
暖められて膨張して軽くなり、この一階床下空間に連通
する竪穴部内を上昇することで、竪穴部内に上向きの気
流が自然発生する現象を利用して、住宅内の各居室に外
気を供給させると共に、室内空気中に含まれる揮発性化
学物質の中で、比重の小さいものは各居室に設けられた
上側排気口から、比重の大きいものは各居室に設けられ
た下側排気口から、それぞれ竪穴部内に排出させ、この
竪穴部内で室内空気と床下から上昇してきた外気とが混
合されてなる混合気体をダクトを介して住宅外に放出す
ることで、住宅内の換気を行う。
【0018】ここで、室内空気とは、揮発性化学物質を
含んだ居室内の空気のことである。混合気体とは、室内
空気と外気とが混合されてなる気体である。揮発性化学
物質とは、シックハウス症候群の原因物質として目され
ているものであって、揮発して気体状物質となり室内空
気中に拡散しているものである。具体的には、建材の合
板などに接着剤として主に利用されているホルムアルデ
ヒド、ヘキサン、住宅の内装用塗料などに溶剤として含
まれているトルエン、キシレン、スチレン、エチルベン
ゼン、可塑剤として含まれるフタル酸ジブチル(DB
P)、芳香剤などに含まれるパラジクロロベンゼン、殺
虫剤に含まれるクロロピリフォスなどが挙げられる。こ
の中で比重の小さいものとしては、ホルムアルデヒド、
ヘキサンが挙げられ、これは主に居室内の上方(天井付
近)に滞留する揮発性化学物質である。この中で比重の
高いものとしては、トルエン、キシレン、スチレン、エ
チルベンゼン、パラジクロロベンゼン、クロロピリフォ
ス、フタル酸ジブチル(DBP)などが挙げられ、これ
らは主に居室内の下方(床付近)に滞留する揮発性化学
物質である。また、竪穴部とは、階段室、吹き抜け、縦
方向のダクトおよび寒冷地向け住宅における換気筒など
である。
【0019】図1は、本発明の住宅換気システムを備え
た住宅1の概略説明図である。本発明の住宅換気システ
ムを備えた住宅1(以下、住宅1という)は、主要部と
して、一階床下空間3、竪穴部4、ダクト5,居室6よ
り構成される。
【0020】住宅1の1階の下側には、一階床下空間3
が設けられており、この一階床下空間3には、外気を当
該一階床下空間3内に導くための外気導入口2が設けら
れている。また、この一階床下空間3には、一階床下空
間3内に導かれた外気を前記竪穴部4内に供給するため
に、前記竪穴部4の一端側が接続されている。
【0021】この竪穴部4の他端側は屋根裏空間11内
に貫入され、当該屋根裏空間11内でダクト5の一端側
と接続されている。このダクト5の他端側は、屋根裏空
間11および棟13を貫通して設けられ、この棟13か
ら延出した部分には、ダクト5および前記竪穴部4を介
して集められた混合気体を住宅1の外部へ放出するため
の放出口14が設けられている。さらに、ダクト5の屋
根裏空間11内の適当な位置には、屋根裏空間11内に
開口17を介して外気を導くと共に、屋根裏空間11内
の空気をダクト5内に排出させて、屋根裏空間11内を
換気するための屋根裏連通口12が設けられている。
【0022】住宅1の各階には、居室6aと、この居室
6aを間仕切り9で仕切ることで形成された居室6b,
6cとが設けられている。
【0023】居室6aには、外気を居室6a内に供給す
る給気口7と、居室6aの室内空気中に含まれる揮発性
化学物質の中で比重の軽いものを竪穴部4に排出する上
側排気口8aと、前記室内空気中に含まれる揮発性化学
物質の中で比重の重いものを竪穴部4に排出する下側排
気口8bとが設けられている。上側排気口8aと下側排
気口8bとはそれぞれ竪穴部4と接続されており、竪穴
部4と居室6aとは、上側排気口8aと下側排気口8b
とにより連通されている。
【0024】居室6bの竪穴部4との隣接位置には、居
室6aと同様に上側排気口8aと、下側排気口8bとが
設けられている。そして、居室6bと居室6cとを仕切
る間仕切り9には、居室6bと居室6cとを連通する上
側給排気口10aと下側給排気口10bとが設けられて
いる。ここで、上側給排気口10aおよび下側給排気口
10bは、居室6b側から見ると、居室6aの給気口7
と同じ役割を果たすことになる。
【0025】一方、居室6bに隣接する居室6cには、
外気を居室6c内に供給する給気口7が設けられてい
る。ここで、上側給排気口10aおよび下側給排気口1
0bは、居室6c側から見ると、上側給排気口10aは
居室6aの上側排気口8aと同じ役割を果たし、下側給
排気口10bは居室6aの下側排気口8bと同じ役割を
果たすことになる。
【0026】次に、本発明の住宅換気システムを備えた
住宅1内での換気について説明する。一般に、空気は暖
められると膨張して自然と上昇してゆく。したがって、
本発明の住宅換気システムを備えた住宅1の一階床下空
間3内に導かれた外気は、この一階床下空間3内で暖め
られると、竪穴部4内を上昇しダクト5の放出口14を
介して住宅1の外に放出される。この際に、竪穴部4お
よびダクト5内には上向きの気流が生ずることになる。
【0027】住宅1では、竪穴部4に気体を供給する経
路は、2種類存在する。一つは、各居室(6a、6b、
6c)を介して室内空気を供給する経路、もう一つは、
一階床下空間3を介して外気を供給する経路である。こ
こで、本実施の形態の住宅1では、一階床下空間3を介
する経路は、各居室(6a、6b、6c)を介する経路
に比べて障害が少ない構成となっている。よって、一階
床下空間3を経由して竪穴部4内に外気が流れ込む速度
は、各居室(6a、6b、6c)を経由して竪穴部4内
に室内空気が流れ込む速度よりも速い。
【0028】よって、竪穴部4と居室(6a,6b)と
を連通させる上側排気口8aおよび下側排気口8bの近
傍では、これら各気体の流速の違いにより負圧(差圧)
が生じ、この負圧により、居室6aの室内空気は排気口
(8a,8b)を介して竪穴部4内に強制的に排出され
る。この際、室内空気中に含まれる揮発性化学物質の中
で、比重の小さいものは上側排気口8aより、比重の大
きいものは下側排気口8bより排出される。そして、こ
の排気口(8a,8b)からの室内空気の排出に伴って
居室6a内に負圧が生じ、この負圧により、外気が給気
口7を介して居室6a内に供給される。
【0029】一方、居室6bでも同様に、上側排気口8
aおよび下側排気口8bを介して、室内空気が竪穴部4
内に排出される。なお、居室6bでは、前記給気口7と
同じ役割を果たす上側給排気口10aと下側給排気口1
0bが設けられているので、上側排気口8aおよび下側
排気口8bからの室内空気の排出に伴って居室6b内に
負圧が生じ、この負圧により、隣接する居室6cの室内
空気が上側給排気口10aおよび下側給排気口10bを
介してこの居室6b内に供給される。
【0030】そして、居室6c内では、上側給排気口1
0aおよび下側給排気口10bからの室内空気の排出に
伴って居室6c内に負圧が生じ、この負圧により、外気
が給気口7を介して居室6c内に供給される。このよう
にして、本発明の住宅換気システムを備えた住宅1では
居室内の換気が行われる。
【0031】なお、本実施の形態の住宅換気システムを
備えた住宅1に、次のような構成を付加することも可能
である。
【0032】たとえば、前記一階床下空間3内にヒータ
15を設けると、一階床下空間3内に導かれた外気を暖
めることができる。よって、前記竪穴部4内に上向きの
気流が発生し、前記上側排気口8aおよび下側排気口8
bの近傍における上向きの気流の速度がより大きくなる
ので、その結果生じる負圧も大きくなる。よって、室内
空気の居室6からの排出を促し、居室6内の換気を促進
する。また、冬期には、ヒータ15により暖めた外気を
一階床下空間3から竪穴部4内に供給できるので、暖房
の補助となり、暖房のために使用するエネルギーの消費
量を抑えられる。
【0033】また、一階床下空間3と竪穴部4との接続
部付近、竪穴部4とダクト5との接続部付近、ダクト5
の棟13付近、ダクト5の屋根裏空間11内の少なくと
も一カ所以上に、送気手段であるファン16を設ける
と、竪穴部4およびダクト5内に上向きの気流を強制的
に発生させることができる。よって、各居室(6a、6
b、6c)内の室内空気の排出をより効果的に促し、住
宅内の換気を促進する。さらに、夏期には、一階床下空
間3内は屋外に比べ低温度に保たれているので、この一
階床下空間3においてある程度冷やされた外気を住宅1
内に供給することが可能となる。よって、冷房の補助と
なり、冷房のために使用するエネルギーの消費量を抑え
られる。
【0034】なお、ファン16を設けた構成において、
ダクト5の放出口14付近に、ダクト5から住宅1の外
に放出される気体に含まれる揮発性有機化学物質の濃
度、粉塵の量を検出するセンサや、放出される気体の温
度、湿度、風量を検出するセンサなどの適当な検出手段
を設け、これらセンサにより検出された結果に基づい
て、ファン16の稼動、非稼動を決定する構成とするこ
とも可能である。この場合、居室6内の換気を必要に応
じて効果的に行うことが可能となる。
【0035】さらに、図2に示すように、各居室(6
a、6b、6c)から排出される室内空気が、他の居室
を介さずに竪穴部4内に直接導かれると共に、各居室に
供給される外気も、他の居室を介さずに居室内に直接導
かれるように、屋根裏空間11内や一階と二階との間に
排気路21をそれぞれ設けると共に、一階床下空間3の
一部に床下側給気口22を設けた構成とすることも可能
である。なお、図中において、二階の居室6bには図示
しない給気管が接続され、居室6bに外気を直接供給す
るように構成されており、一階の居室6cの床付近には
居室6cと竪穴部4を連絡させる図示しない排気管が接
続され、居室6c内の比重の大きい揮発性化学物質を竪
穴部4に直接排出させるように構成されている。また、
各居室に供給される外気は総て一階床下空間3を経て供
給されるようにした構成とすることも可能である。
【0036】この場合、各居室に供給される外気には、
他の居室の室内空気が含まれていないので、既存の室内
環境を損なうことがない。また、一旦、外気を一階床下
空間3を通過させることで、外気の温度調節が可能とな
り、外気の導入による室内環境の温度変化を抑え、室内
環境の温度変化を補うために冷暖房に使用するエネルギ
ーの量を最小限にすることができる。
【0037】また、ダクト5の一端を棟13から貫通さ
せた構成とせずに、図3に示すような棟換気金物18に
ダクト5の一端を接続し、この棟換気金物18と住宅1
の屋根との間に設けた放出口14から室内空気を住宅1
の外に放出する構成とすることも可能である。
【0038】以下に、本実施の態様で記載した内容の、
具体的な態様を例示する。給気口7は、住宅などで一般
的に外気を取り入れるのに用いられる給気口で、たとえ
ばガラリや換気扇、窓のサッシ換気框などが挙げられ
る。この給気口の取り付け位置は居室内に外気を取り入
れることができる位置であれば特に限定されず、例えば
居室の上側位置や下側位置のいずれか一方または両方に
設けるなど適宜選択可能である。なお、必要に応じて、
この給気口7にフィルターを設け住宅外部からの埃や花
粉などの侵入を防止する構成とすることも可能である。
【0039】上側排気口8aおよび上側給排気口10a
は、ホルムアルデヒドのような比重の小さい揮発性化学
物質を居室内から排出できるものであれば特に限定され
るものではない。たとえば、ガラリ、ドアの上側隙間、
欄間などが挙げられる。下側排気口8bおよび下側給排
気口10bは、トルエンのような比重の大きい揮発性化
学物質を居室内から排出できるものであれば特に限定さ
れるものではない。たとえば、ドアのアンダーカットな
どが挙げられる
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、室内空気
中に含まれる比重の小さい揮発性化学物質は上側排気口
から、比重の大きい揮発性化学物質は下側排気口からそ
れぞれ竪穴内に排出されるので、比重の大小に関わらず
揮発性化学物質が居室外に効率的に放出させられる。よ
って、揮発性化学物質が住宅内に滞留せず、シックハウ
ス症候群を防止できる。また、竪穴部が一階床下空間か
ら屋根裏空間まで連通して設けられているので、一階床
下空間内に導かれ自然に暖められた外気が竪穴部内を上
昇して、竪穴部内に上向きの気流が自然発生する。そし
て、この自然発生した上向きの気流に伴って前記排気口
付近に負圧が生じ、排気口からの室内空気の排出が促進
される。
【0041】請求項2記載の発明によると、竪穴部に直
接隣接していない位置の居室からも室内空気を竪穴部に
導くことができると共に、直接外気を導入できない位置
の居室であっても外気を導入できる居室を介して室内空
気の換気を行える。
【0042】請求項3記載の発明によると、排気口から
排出される室内空気は、他の居室を介さずに直接竪穴部
に導かれる。よって、居室内から排出された室内空気が
他の居室を通過しないので他の居室の汚染が防止され
る。
【0043】請求項4記載の発明によると、一階床下空
間内で加熱手段により暖められた外気は膨張し、軽くな
って前記竪穴部内を上昇してゆく。よって、竪穴部内で
の上向きの気流の発生を促し、居室内からの竪穴部へ室
内空気の排出をより効果的に促進する。さらに、冬期で
は住宅内の暖房の補助となる。
【0044】請求項5記載の発明によると、竪穴部内に
上向きの気流が強制的に発生させられるので、居室内か
らの室内空気の強制的な排出が促される。よって、居室
内がより効率よく換気されると共に、上向きの気流の自
然発生が困難である夏期でも住宅内の換気を行える。ま
た、夏期には床下にある一階床下空間において冷やされ
た外気を住宅内に供給できるので、住宅内の冷房の補助
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の住宅換気システムを備えた住
宅の第1の態様の概略説明図である。
【図2】図2は、本発明の住宅換気システムを備えた住
宅の第2の態様の概略説明図である。
【図3】図3は、本発明の住宅換気システムを備えた住
宅に棟換気金物を設けた態様の概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・住宅換気システムを備えた住宅 2・・・・・・・・・外気導入口 3・・・・・・・・・一階床下空間 4・・・・・・・・・竪穴部 5・・・・・・・・・ダクト 6a,6b,6c・・居室 7・・・・・・・・・給気口 8a・・・・・・・・上側排気口 8b・・・・・・・・下側排気口 9・・・・・・・・・間仕切り 10a・・・・・・・上側給排気口 10b・・・・・・・下側給排気口 11・・・・・・・・屋根裏空間 12・・・・・・・・屋根裏連通口 13・・・・・・・・棟 14・・・・・・・・放出口 15・・・・・・・・ヒータ 16・・・・・・・・ファン 17・・・・・・・・開口 18・・・・・・・・棟換気金物 20・・・・・・・・住宅換気システムを備えた住宅 21・・・・・・・・排気路 22・・・・・・・・床下側給気口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外気導入口を備えた一階床下空間と、 この一階床下空間から屋根裏空間までを連通する竪穴部
    と、 この竪穴部に連通する排気口と、給気口とを備えた居室
    と、を有する住宅換気システムであって、 前記竪穴部内の上向きの気流によって生じた負圧を利用
    して、前記給気口から外気を前記居室に導入して、当該
    居室内の室内空気を前記排気口を介して前記竪穴部に導
    くと共に、 前記排気口は、前記室内空気中に含まれる低比重の揮発
    性化学物質を排出する上側排気口と、高比重の揮発性化
    学物質を排出する下側排気口とを備えることを特徴とす
    る住宅換気システム。
  2. 【請求項2】前記居室は間仕切りにより仕切られてお
    り、この間仕切りの上下側には、この間仕切りにより仕
    切られた居室同士を連通する連通孔が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の住宅換気システム。
  3. 【請求項3】前記居室ごとに室内空気を前記竪穴部に直
    接排出する排気口を備えたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の住宅換気システム。
  4. 【請求項4】前記外気導入口から導入された外気を暖め
    る加熱手段を前記一階床下空間に設けたことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の住宅換
    気システム。
  5. 【請求項5】前記竪穴部に強制的に上向きの気流を生じ
    させる送気手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項4記載のいずれか一項に記載の住宅換気システ
    ム。
JP2001193959A 2001-06-27 2001-06-27 住宅換気システム Pending JP2003003584A (ja)

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