JP4490095B2 - 生体分解性の注入可能な移植物およびそれに関連する製造方法ならびに使用方法 - Google Patents

生体分解性の注入可能な移植物およびそれに関連する製造方法ならびに使用方法 Download PDF

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    • A61L2400/06Flowable or injectable implant compositions

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2001年12月5日に出願された出願番号10/002,283(「Biodegradable Injectable Implant」と題する)および2001年6月29日に出願されたPAa/a/2001/006732の出願の優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は概して医療用移植片に関し、より具体的には生体分解性の注入可能な移植物およびそれらの製造方法ならびに使用方法に関する。
(発明の背景)
加齢に伴ってそして/またはある疾病の結果として、コラーゲン、筋肉、および脂肪を含有する身体の軟組織は減少し、外観に影響をおよぼしそして/または機能を低減し得る。加齢とともに、顔面の皮膚は重力、日光の皮膚への曝露および長年の笑み、咀嚼、斜視といった顔面筋の動きの影響を示すようになる。皮膚を若々しくそしてふっくらした感じに保つ下部組織は崩壊し始め、しばしば笑いじわ、口元のしわ、目元のしわまたはこの筋肉の動きが生じる範囲での顔のしわが残ることとなる。眼、こめかみおよび頬周辺の領域は外観的に落ち込んでくぼんだ状態になる。内部において、括約筋は身体の多くの自律神経機能(例えば、膀胱機能および胃液逆流)を制御しており、年齢または疾病とともに減少する。多数の医療用充填材製品および技術が、これらの軟組織の欠損の回収および形状ならびに機能の再生のために開発されてきた。
軟組織充填材、最も一般的で注入可能なコラーゲンあるいは自己脂肪は、組織の欠損を充填し得、皮膚に対して一時的により滑らかでより若々しい外観を再生し得る。皮膚内に注入されると、これら充填材により、顔のしわならびに落ち込んだ部位がふっくらしそして満たされた状態となる。注入されたコラーゲンおよび脂肪は主に皮膚組織の外観を改善するために使用される。それらは顔の深いしわ(wrincle)、しわ(crease)および深いしわ(furrow)、落ち込んだ頬、皮膚のくぼんだ部位およびいくつかの種類の傷跡を充填し得る。それらは唇をよりふっくらしてより若々しい外観を与えるのに使用される。
顔や額の深いひだは過度の筋肉の動きあるいはゆるんだ皮膚により引き起こされるが、それらは美容外科手術(フェースリフトあるいはブローリフト)によってより効果的に治療され得る。注入可能物のみでは、代表的には、外科手術程度に顔の輪郭を変える事ができないので、注入可能物が顔の外科手術と併用されることもある。
注入可能なウシコラーゲンは1981年に米国食品医薬品局(FDA)の認可を受け、アメリカ合衆国で初めて販売された注入可能な充填製品であった。アレルギー反応はウシコラーゲン注入に伴う主要な危険要素である。コラーゲン注入はアレルギーの病歴をもつ人にはいかなる人においても注意して使用すべきであり、患者がその物質に対してアレルギー性であるかどうかを決定することの補助のために、この処置の1ヶ月前には皮膚試験を実施するべきである。コラーゲンは治療部位の辺縁に沿った幾つかの点に挿入された細針を使用して注入される。この物質の一部は生理食塩水である。これは数日のうちに身体に吸収されるので、医師はその領域に僅かに過剰に注入する。アレルギーに必ずしも関連しない危険要素としては、例えば感染、膿瘍、開放びらん、皮膚のピーリング、傷跡およびこぶが挙げられ、それは治療領域において存続する。
コラーゲンの寿命は患者の生活様式および身体的特徴ならびに処置を受ける身体の部位に依存する。一般に、注入された物質は筋肉の動作の影響をより受けやすい範囲でより速く消失する傾向にある。注入は美容効果を最大に保つために6ヶ月以上のインターバルをおいて繰り返し実施される必要がある。
コラーゲン注入はまた機能不全の括約筋の機構により生じるストレス性尿失禁の処置としても使用される。膀胱の頚部に埋植された場合、この充填材は括約筋機構の本来の機能を補強する柔軟でかさの増した物質として働き、そのために排泄制御機能の再生に有用である。しかしながら、患者は排泄制御機能を維持するために再治療を必要とする。
脂肪注入処置は、自己脂肪移植あるいは微小脂肪注入として知られており、患者の腹部、大腿部、臀部あるいは他の部位より脂肪細胞を抽出する工程および顔の皮膚の底部に再注入する工程を包含する。脂肪は、鼻と口の間の落ち込んだ頬あるいは笑いじわをふっくらとさせ、皮膚のくぼみあるいはへこみを矯正し、額のしわを最小限にとどめそして唇を増大させるために最も多用される。
脂肪注入はウシコラーゲンより有利な点を2点与える。脂肪細胞は、身体のある領域からそれらが注入される部位に移植される生きた細胞である。一旦、細胞が移植されると、細胞は生存し続け、コラーゲンタンパクほど速やかにあるいは劇的には崩壊しない。また、注入された脂肪が患者自身より採取されているので、注入に対するアレルギー反応の可能性はない。さらに、比較的大容量(50〜100cc)の脂肪細胞を移植して、こめかみおよび頬を含む顔の落ち込んだ領域を増大し得る。
脂肪注入の不利な点は移植プロセスに見出される。ある領域から取り出され、他の領域に移植された脂肪細胞は移行時に損傷を被り、そして新しい移植部位において生存するための適当な血液供給源を見出し得ない。新しい部位へ移植された脂肪細胞の2分の1から3分の2は死滅し身体に吸収されると見積もられる。それゆえに、必要な物質量の2倍から3倍の量が新しい部位に注入される必要があるだけでなく(要求される量である3分の1の量が適切に移植されることを保証するため)、その部位で正しい量を得るために手順を2回から3回繰り返さなければならない。脂肪注入はウシコラーゲンより長く持続する結果を与えるが、蓄積プロセスもより長くなる。加えて、処置領域に生じた破裂(より大容量の物質が注入されることに起因する)は腫脹、こぶおよび変色を治療後3日から5日の間に引き起こし得る。
注入可能な製品はまた、患者自身のコラーゲンおよび/または線維芽細胞、あるいは提供された死体の真皮からも調製され得る。これらの物質の機能はウシ製品に類似しているが、アレルギー反応の危険性を避け得る。組織提供者は、代表的に、伝染性疾患が存在しないことを検査されている。しかしながら、それらの製品には伝染性のウイルス性疾患(ヒト免疫不全ウイルスを含む)の危険性は、依然としてある程度残っている。
多数の他の生物学的充填材が顔の若返りの目的のために開発されてきた。それらには、患者自身の血液と混合しそして皮膚をふっくらさせるために注入されるブタゼラチン粉末化合物(注入可能なコラーゲンに類似している)および動物由来ではないヒアルロン酸(生きている有機物に見出される物質)が包含される。ブタ製品の調製は不確実な結果、動物由来の要素を利用可能としたことによる高い抗原性、および血液の適用による感染の危険性を有している。対照的に、ヒアルロン酸製品はアレルギー反応を引き起こさないだけでなく、3ヶ月から6ヶ月間持続する。
多数の合成製品が生物由来製品固有の危険性を克服するために開発されてきた。合成製品としては、非生体分解性要素、例えば、拡張されたポリテトラフルオロエチレン(「ePTFE」)、ポリメチルメタクリレート(「PMMA」)、ポリジメチルシロキサン(「PDMS」)、およびポリアクリルアミドが挙げられる。これらの物質は体内で容易に崩壊せず、そしてそれゆえに永久的である。身体はポリマーを異物として反応し、そして物質の周辺に堅い線維状カプセルを形成する。危険性としては、それらの物質の注入部位からの移動あるいはカプセル化した部位での封入嚢胞の形成の可能性が挙げられる。FDAはアメリカ合衆国において、移動の危険性および自己免疫疾患を刺激する可能性のために液体シリコーンの充填材としての使用を禁止した。非生体分解性の注入可能物は粒子の移動のために尿失禁の処置という点では問題を有している。
移動またはカプセル化しない生体適合性が高い合成充填材を提供するための他のアプローチは、生体分解性ポリマーを利用することである。生体分解性は加水分解に対して不安定な結合を骨格に有するポリマーを合成することで達成される。この特性を有する一般的な化学的な官能基は、エステル、無水物、オルトエステル、およびアミドである。1960年の時点で、広い範囲の生体分解性合成ポリマー(多数の天然資源由来のポリマー、例えば、変性ポリサッカリド(セルロース、キチンおよびデキストラン)あるいは変性タンパク質(フィブリンおよびカゼイン)を含む)が開発された。
幾つかの商業的に入手可能な生体分解性デバイスはグリコール酸および乳酸のホモポリマーまたはコポリマーで構成されるポリエステル類である。l−乳酸ならびにd,l−乳酸の双方とグリコール酸のコポリマーは、デバイスおよび薬物送達への応用のために開発されてきた。これらのポリマーを含む医療デバイスは、創傷閉鎖(縫合糸、ホッチキス)、組織ネジ、整形外科用の固定デバイス(ピン、棒、ネジ、鋲、靭帯)、歯科領域への応用(誘導された組織再生、例えば、歯肉用および上顎骨の再生用の製品など)、心臓血管への応用(ステント、グラフト)、腸への応用(吻合リング)、および半月板ならびに軟骨の修復のための応用システムで使用されてきた。幾つかの生体分解性ポリマーはまた、美容用しわパッチにも使用される。広く使用されているデバイスはグリコール酸90%およびl−乳酸10%のコポリマーであり、EthiconによりVicrylTMという商標のもと吸収性縫合材として開発された。それは3ヶ月から4ヶ月以内に吸収されるが、僅かにより長い強度保持期間を有する。
FDAにより認可を受けた、最初の生物活性分解性ポリマーの一つはポリラクチド−co−グリコリド酸であった。このポリマーを基礎とする移植物は進行した前立腺癌の処置に使用される遅溶性の注入可能なデバイスである。このデバイスは、4ヶ月以上の期間にわたって徐々にアセテートを放出するために、ミクロスフィアの形態で、ポリグリコール酸(25%)およびポリ乳酸(75%)の生体分解性の混合物を使用しており、そのために毎日の注入の必要性を回避できる。
例えばProLease(登録商標)およびMedisorb(登録商標)のような他の製品もまた、遅溶性の(数日から数ヶ月まで)注入可能な製品を生成するための医療デバイスとして認可を受けている。両技術はポリ−d,l−ラクチド−co−グリコリドのマトリックス中に統合された生物活性分子によって構成される注入方法からなる。
グリコール酸および乳酸の生体分解性であるホモポリマーおよびコポリマーの、注入可能でかさ高い移植物としての使用はまた、オーストラリア特許第744,366号に開示される。この特許は高分子乳酸ミクロスフィア(平均直径が5μ〜150μで、ゲル中に懸濁されている)の意図された使用を開示する。この発明に従って、分解率に影響を及ぼすためにグリコール酸繰り返し単位が乳酸−グリコール酸共重合体に取り込まれている。
しかしながら、前記生体分解性ポリマーを注入可能なバルキング剤あるいは移植物として使用する際の主な障害は、見かけ上の表面電荷特性のために、ポリマー粒子が臨床適用より前にそして/あるいは臨床適用中に凝集する傾向にあることである。この凝集は製品の再構成に続く混合−微小粒子を充分に懸濁するために、付属の実験室装置、例えば、ボルッテクスミキサーを必要とする混合−を困難にする。さらに、激しい混合にも関わらず、ポリマー粒子はたびたび凝集し、そしてシリンジおよび針に障害ならびに目詰まりを引き起こすために、製品損耗および/または最適以下の製品注入という結果となる。凝集体が注入された場合は、ポリマーは体内の間隙空間内に浸潤し得ず、あるいはそのために最適な方法で同化および分解し得ない。代わりに、凝集粒子は注入部位において強固で不溶の結節を形成し、それは浮腫および腫脹を引き起こす原因となり、矯正的な医療介入(medical intervension)が必要となる。加えて、ポリ乳酸を基礎とし、こめかみおよび/または頬の脂肪損失を代替することを意図した製品は、この目的のためには高価である。なぜならば処置には数回の介入−3回から6回、25日から30日の隔離を必要とするためである。
溶液中でのグリコール酸モノマー(GA)は多くの美容製品中に存在し、そのバイオマテリアルとしての使用は、角質細胞の結合の増加に関連した病理学に対して示唆されていた。GAは挫創予防およびのための、原理および注入可能な溶液の要素として使用されてきた。GAはまた炎症を低減し保湿性を最適化すると考えられる。(グリコール酸は皮膚の湿気を300%増加させると言われる。)その有益な水和力および細胞内拡散特性にも関わらず、今日に至るまで、単独あるいは高分子充填材と組み合わせたGAを含む注入可能な移植物は調製されなかった。
要約すると、当該分野の注入可能な製品は非常に短い持続期間および/またはアレルギー反応によって特徴付けられる。加えて、それらの要素の幾つかは危険であり、致死的でさえある。これらの欠点の幾つかを克服する生体分解性高分子移植物は、針の目詰まりおよび結節形成のような適用の問題に悩まされる。
従って、長期間で非常にゆっくりと溶解し、アレルギー反応、拒否反応または感染を引き起こさず、損傷を受けた残留物あるいは結節を除去するための手術を必要とせず、有害な結果をもたらす肺、肝臓、あるいは身体の他の部分への移動を生じない移植物を設計することが望まれる。また、注入可能物の応用のために、凝集、針の目詰まりおよび結節形成を回避できる優れた流量特性を有する移植物も望まれる。
(発明の要旨)
生物学的環境において遅溶性で、アレルギー性が低く、非移動性であり、比較的安価でそして適用が容易な、生体適合性、生体分解性を有する、注入可能なバルキング剤または移植物を提供することで、本発明は当該分野固有の多くの問題を解決する。
本発明の局面は、再建外科手術での使用を意図した生体分解性で注入可能なバルキング剤または移植物(これは、本明細書中で、「注入可能物」として参照される)、ならびに活性化前の固体形態での注入可能物ならびに生産および使用のための関連する方法を包含し、この再建外科手術は、年齢、亜偽証、疾患または他の障害により変化された軟組織に形態および/または機能を取り戻すためであり、この生体分解性で注入可能なバルキング剤または移植物は、グリコール酸モノマー(本明細書中で、「GA」として参照される)を含む溶液、および乳酸繰り返し単位を含有するかまたはこれらを含むポリマー(本明細書中で「PLA」として参照される)の粒子の粒子懸濁物または粒子エマルジョンを含む。
本明細書で開示される注入可能物は当該分野固有の多くの問題を解決する。例えば、本発明の注入可能物は、当該分野で入手可能な注入可能物より優れた流れ特性を有する。GAの低分子量および親水性(GAは水への溶解性が高い)によって凝集を抑制し、より密度の高い(より高分子量で疎水的な表面を有する)PLAの流れを容易にし、それにより、針の目詰まりおよび体内での結節形成を回避すると考えられる。従って、GAが疎水的な微小粒子の懸濁物に加えられると、溶液中でのGAの親水性が、明らかに、疎水性粒子が凝集する傾向に打ち勝つ。
さらに、注入される、GAは真皮の上層に流れ込みそして真皮の上層と水和し、その弾性を再生しそしてより健康的な皮膚を助長する。それゆえに、身体的な外観を増強し、PLA微小粒子の効果を改善する。より具体的には、PLAが分解するにつれて、身体は線維増多応答を開始し、結果として、処置領域でのコラーゲンの沈着を増加する。この充填された領域はまたGAの作用により促進された弾性の改善とともに作用する。この特性によりPLAは独立的にはたらくが、GAに対して補完的にはたらく。
本明細書で開示される注入可能な移植物は、好ましくは生体分解性および生体適合性である。PLA成分およびGA成分は、完全ではないにしても、実質的には体内で分解する。乳酸のポリマーはインビボでは非酵素的に加水分解され得る。この加水分解生成物は代謝され(例えば、乳酸または他の繰り返し単位は代表的に代謝される)、排泄され得るか、または完全または部分的にインタクトな状態で排泄され得る。如何なる理論にも束縛されることを望まないが、水への分散、その後の加水分解、断片化および(貪食作用、分散および代謝を伴う)さらなる拡張加水分解によって、PLAは分解すると考えられる。この分解プロセスは、代表的には、12ヶ月以上を要し、そして本明細書で開示される注入可能物の調合方法および製造方法における変数(ポリマーの特徴、賦形剤、および製造方法を包含する)により調節される。分解による副生成物は、主に、通常の呼吸および排泄を通じて放出され得る。
従って、本発明の一つの局面は、グリコール酸を含有する生体分解性の注入可能なバルキング剤または移植物に関し、そして針を通じて注入されるのに十分小さく、しかしマクロファージによる飲み込みを回避するのに十分な大きさを有する生体適合性/生体吸収性のポリマー粒子に関する。
本明細書で開示される注入可能な移植物は、代表的に、溶液相に存在するグリコール酸を伴う薬学的に受容可能なキャリア中の、ポリマー粒子の懸濁物として投与される。しかしながら、本明細書で開示される注入可能物は、貯蔵寿命を長くするために種々の物理的形態(例えば、凍結乾燥形態では保存期間が12ヶ月以上である)において貯蔵されることが望ましく、顧客への製品輸送等では補強されることが望ましいと予想される。従って、本発明の局面としては、活性化された形態(すなわち、投与の準備が整っている)の状態の注入可能物および活性化前の形態(すなわち、付加的な操作あるいは投与前処理を必要とする)の状態の注入可能物が挙げられる。従って、本発明の実施形態としては脱水され、滅菌された、代表的には、凍結乾燥された粉末、懸濁物、水性エマルジョンなどを含むが、これらに限定されるものではない。
本発明のバルキング剤/注入可能物はグリコール酸(GA)を含む。GAの濃度は特定の適用方法および移植物の形態に依存して変化する。代表的には、当業者は患者に投与されるGAの濃度に関心を持つ。例えば、注入可能な移植物が、薬学的に受容可能なキャリア中の粒子の懸濁形態(例えば、活性化された形態)である場合は、GAは代表的に、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約1.8mcg〜約18.2mcg(すなわち、約0.0018重量%〜約0.0002重量%)の濃度で存在し得、好ましくは、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約12mcg〜13mcgで、さらには100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約12.7mcgが好ましい。しかしながら、移植物が活性化前の固体形態である場合は、GAは代表的に約0.002重量%〜約0.02重量%を含み、好ましくは重量比で約0.014%を含み得る。
ポリマー粒子の大きさおよび形状は、意図する適用に依存して変化し得る。しかしながら、注入可能物に含まれるポリマー粒子は代表的に20μ〜約120μの直径を有し、好ましくは約40μ〜約80μ、さらに好ましくは約50μ〜約70μ、もしくは約55μ〜約65μ、または約60μの平均直径を有することが好ましい。粒子の形状は意図する適用および種々の製造のパラメータに依存して広く変化し得るが、好ましい形状は実質的に球形である(しばしば、ミクロスフィアとして注入可能な技術として参照される)。所望の形状および大きさを有するポリマー粒子は、好ましくはポリマーを粉末にまで粉砕し、そして所望の形状および大きさまで粉末を冷却微粉化することにより調製される。
これらのポリマー粒子は、かなりの量の乳酸繰り返し単位(代表的には、乳酸繰り返し単位が重量比で10〜100%、好ましくは50%、60%、70%、80%または90%〜約100%まで)を含有するポリマーを含む。従って、本発明の実施形態は、乳酸のホモポリマー(例えば、ポリ−l−乳酸またはポリ−d,l−乳酸)および乳酸のコポリマーを含むポリマーからなる移植物を含む。
これらのコ−ポリマーは、本発明では、意図する適用および製造パラメータに依存して組成を変化し得る。例えば、乳酸およびグリコール酸のコ−ポリマーが使用され得る。さらには、所望の機能を有する異なる繰り返し単位(例えば、ラクトン)を取り込んだ乳酸のホモ−ポリマーおよびコ−ポリマーが使用される。従って、架橋を可能にするかまたはそのポリマーの分解速度を上昇または低下させるかあるいは分解により生成された加水分解生成物の代謝に影響を与えるかあるいはこの移植物の注入部位で投与され得る薬物または生物活性化合物に選択的に結合する繰り返し単位を含むポリマーが、使用され得る。さらに、乳酸のホモポリマーまたはコポリマーは、それらの合成の後および/または個々の粒子に対するそれらの処理の前、その間もしくはその後に官能基化または改変を行われ、さらなる化学的基、部分、官能基を取り込むかまたはポリマーまたはそれらの粒子の表面またはその他の特性が改変される。
ポリマーは好ましくは実質的に不純物を含有せず、そして好ましくは、純度の高い形態で使用される。
本明細書で開示される注入可能物とともに使用されるポリマーの特性は、意図する適用および組成に依存して広く変化し、そして、代表的には、当業者がそれと共に生体分解性、生体適合性の疎水性粒子を形成し得る限りは重大なものではない。従って、注入可能物を適用するために、ポリマー粒子は大きさの適合したシリンジを通じて注入されるべきである。代表的に、本明細書で使用されるポリマーは、約3.0dl/g〜約4.5dl/g、さらに代表的には約3.5dl/g〜約3.8dl/gまたは約3.60dl/g〜約3.75dl/gの固有粘度を示す。本明細書で使用されるポリマーはまた、約1.0kg/l〜約1.5kg/l、好ましくは約1.24kg/lの密度を有し、そして約170〜約200℃の範囲の融点を有する。
ポリマーの粘度によって決定される分子量は、代表的には、約100,000ダルトン〜約250,000ダルトン、好ましくは約150,00ダルトン〜約200,000ダルトンまたは220,000ダルトン、さらに好ましくは約165,00ダルトン〜約180,000ダルトンあるいは約172,000ダルトンの範囲であることが好ましい。
本明細書で開示される移植物は、変動する量のポリマー粒子を含み得、そして代表的には、活性化された形態において、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約30mg〜約40mgのポリマー、好ましくは100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約36mg〜約37mgのポリマーを含み得る。しかしながら、移植物が活性化前の固体形態である場合は、ポリマー粒子は、代表的に、約36重量%〜約45重量%の固体、好ましくは重量比で約40〜約41%の固体を包含し得る。
本発明の実施形態はまた、ゲル化剤をさらに含有する移植物を含む。ゲル化剤は、代表的に、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロース、あるいは薬学的に受容可能な酸またはエステルを含み得る。例示的な薬学的に受容可能な酸ゲル化剤またはエステルゲル化剤としては、合成ヒアルロン酸、乳酸エステル、カルメロースナトリウム、およびカプロン酸エステルが挙げられる。これらのゲル化剤は、存在するならば、活性化された移植物中に、代表的に、約0重量%〜10重量%、さらに代表的には約1重量%〜約5重量%、そして約2重量%〜3重量%が好ましい。注入可能物のために活性化前の凍結乾燥された粉末形態は、存在する場合、ゲル化剤に対して約0重量%〜40重量%、好ましくは約20重量%〜約30重量%、さらには約22重量%〜約26重量%を含み得る。
本明細書で開示される注入可能物はまた、界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン、ポリソルベートまたはプルロン酸(pluronic acid)、より好ましくは、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、およびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含み得る。
他の実施形態は、凍結保護剤をさらに含有する注入可能物を含む。適切な凍結保護剤としては、糖および炭水化物(例えば、d−マンニトール、ラクトース、スルロース、フルクトース、およびデキストラン)が挙げられる。
他の実施形態としては、本明細書で開示されている注入可能物への安定剤(例えば、緩衝剤−例えば、2塩基性および1塩基性のリン酸およびクエン酸)の封入は、一旦、注入可能な製品が水または他の薬学的に受容可能なキャリアにより再構成、あるいは活性化されても、安全な保存期間を30〜45日とすることができる。(類似した製品は、一旦活性化されると、72時間以内しか持続しない。)
従って、本発明の注入可能な移植物はまた、緩衝剤または緩衝系を含む。緩衝剤は、任意の薬学的に受容可能な緩衝剤(リン酸緩衝剤およびクエン酸緩衝剤を含むが、これに限定されるものではない)であり得る。緩衝剤は、存在するのであれば、代表的には、活性化された形態で、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約0〜0.1mg、さらには100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約0.08mg〜約0.1mgで存在し得、100mlの懸濁物あたり約0.09mgの濃度が好ましい。注入可能物のための凍結乾燥粉末形態は代表的に、0重量%〜0.2重量%、さらには約0.09重量%〜約0.11重量%の緩衝剤を含み得る。
本発明の局面はまた、医薬品を含有する注入可能な移植物を包含する。この医薬品は、移植物の注入部位へ投与することが望まれる、任意の生物活性組成物、薬剤、薬物または化合物であり得る。例えば、医薬品は、移植物を注入するのに伴う痛みまたは不快感を低減するための麻酔薬、あるいはポリマーの一体化を容易にする組成物または注入部位に対する外傷を低減する組成物を含み得る。典型的な麻酔薬としては、リドカイン、キシロカイン、ノボカイン、ベンゾカイン、プリロカイン、リピバカイン(ripivacain)およびプロポフォールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。代表的には、麻酔薬は水性塩基と併用され、そして薬学的に受容可能なキャリアと混合され、投与前に注入可能物の不活性形態に添加される。
本明細書で開示される注入可能物において使用され得る他の医薬品としては、ペプチド、組織再生物質、抗生物質、ステロイド、フィブロネクチン、サイトカイン、成長因子、鎮痛薬、消毒薬、α−インターフェロン、β−インターフェロンまたはγ−インターフェロン、エリスロポイエチン、グルカゴン、カルシトニン、ヘパリン、インターロイキン−1、インターロイキン−2、フィルグラスチム、cDNA、DNA、タンパク質、ペプチド類、HGH、黄体形成ホルモン、心房性ナトリウム利尿因子、第VIII因子、第IX因子、および卵胞刺激ホルモンが挙げられる。
実施形態としてはまた、薬学的に受容可能なキャリア中におけるポリマー粒子の懸濁物の形態での移植物を包含する。例示的な薬学的に受容可能なキャリアとしては、水、生理食塩水、デンプン、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリサッカリド、ヒアルロン酸エステル、および血漿が挙げられ、これらに限定されるものではなく、水が好ましい。
他の実施形態は、以下の形態の注入可能物を含む:使用する準備の整ったプレフィルド型滅菌されたシリンジ;滅菌懸濁物の形態のバイアル;凍結乾燥した粉末の形態;および2つのコンパートメントに分かれているプレフィルド型シリンジ(ここで、一方のコンパートメントは(好ましくは凍結乾燥されている)散在を含み、かつもう一方のコンパートメントには薬学的に受容可能なキャリアを含む)。
本明細書で開示される移植物は、ガンマ線照射または電子線照射あるいはエチレンオキサイドガスへの曝露によって任意に滅菌される。
別の実施形態は、グリコール酸およびポリ乳酸(ポリ−l−乳酸またはポリ−d,l−乳酸、およびポリ(ラクチド−co−グリコリド)が挙げられるが、これに限定されるものではない)を含み、粒子の平均直径が約40〜80μである、生体分解性で、注入可能な移植物を含む。
さらに実施形態としては、以下のものを含有する生体分解性で、注入可能な移植物を包含する:
a)グリコール酸;
b)ポリ乳酸の粒子で、粒子が約40μ〜約80μの平均直径を有する;
c)ゲル化剤;
d)界面活性剤;
e)凍結保護剤;および
f)緩衝剤。
本明細書で開示される注入可能な移植物を製造するためのプロセスはまた、当該分野に対してかなりの有利性を明示する。より具体的には、本明細書で開示された分離技術、洗浄技術および乾燥技術は、当該分野で使用される幾つかの移入工程および汚染工程を回避し、それによって無菌プロセスを容易にする(類似製品の製造および供給を悩ませてきた問題である)。本発明の方法はまた、時間を節約し、そのために製造コストがかなり低くなる。
従って、本発明の局面は以下の工程を含む生体分解性で、注入可能な移植物の調製方法を包含する:
a)乳酸繰り返し単位を含むポリマーを第一の粉末にまで粉砕する工程;
b)約20μ〜約120μ、好ましくは約40μ〜約80μの平均直径を有する粒子を形成するために第一の粉末を冷却微細化する工程;
c)上記粒子を含有するエマルジョンまたは懸濁物を形成する工程;
d)グリコール酸を含有する溶液を得る工程;
e)水性スラリーを得るために、加熱しながらエマルジョンおよび懸濁物を混合する工程;
f)第二の粉末を得るために、代表的には、減圧下および乾燥空気流下において水性スラリーを乾燥する工程;および
g)第二の粉末を凍結乾燥する工程。
そのように調製された注入可能物はまた、ゲル化剤、界面活性剤、凍結保護剤、および緩衝剤を必要に応じて含有し得る。
本発明の局面はまた、薬学的に受容可能なキャリア、例えば、水、生理食塩水、デンプン、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリサッカリド、ヒアルロン酸エステル、または血漿中における、第二の粉末の懸濁物を形成することを含む工程をさらに包含する。
本発明のさらなる局面は、顔の脂肪損失(脂肪組織萎縮症)を代替するために、例えば、老齢または疾病の理由のために、脂肪損失、コラーゲン損失、あるいは筋肉損失に悩む患者の軟組織の領域に体積を与えるために、本明細書で開示される注入可能なバルキング剤および移植物を使用する工程を包含する。
本発明の別の局面は、括約筋不全の処置(例えば、尿道または幽門もしくは下部の食道括約筋不全、あるいは勃起不全の処置)のために、本明細書で開示される注入可能なバルキング剤および移植物を使用する工程を包含する。例えば、失禁の場合、バルキング剤は、膀胱を制御する括約筋に内視鏡で注入され得るが、その一方、酸逆流を処置するのに、バルキング剤は十二指腸括約筋に内視鏡で注入され得る。
本明細書で開示される注入可能な移植物はまた、しわまたは瘢痕の部位での注入によって、しわおよび瘢痕を処置するために、あるいは声帯の特定の状態を処置するために、もしくはそれらの部位への注入によって腱を支持するために使用され得る。
従って、本発明の局面は、哺乳類(例えば、ヒト)の組織補強を必要とする注入部位に、グリコール酸および乳酸繰り返し単位を含むポリマー粒子を含むバルキング剤を注入する工程を包含する軟組織補強のための方法を包含し、ここで、粒子は約20μ〜約120μ、好ましくは約40μ〜約80μの平均直径を有する。
注入部位は先天性奇形、瘢痕(例えば、水疱瘡または挫創瘢痕)もしくはしわであり得る。さらに、バルキング剤はヒトの顔面脂肪損失を補強するために、または、括約筋不全を処置するために使用され得る。バルキング剤が括約筋不全の処置のために使用される場合、注入部位は、尿道または尿道周囲の組織、あるいは幽門または下部の食道括約筋の部位か、それより近位の組織であり得る。注入部位はまた、声帯を規定する組織であり得る。
使用される注入可能物が、十分な体積の医薬品または他の成分を含み、そして/または注入可能物が身体に容易に吸収するならば、注入部位をバルキング剤で過剰に満たし、次いで、注入部位および周辺組織へ医薬品または他の成分が吸収されるか、または一体化あるいは分散されて、注入部位に十分な充填剤を提供することが望ましい。
また、驚くべきことに、GA単独での注入が皮膚の顕著な再水和効果を有することが見出された。それゆえに、本発明の1つの局面は、ヒトのしわにグリコール酸を注入する工程を含む、ヒトのしわの外観を改善する方法を包含する。
(詳細な説明)
(1 生体分解性で、注入可能なバルキング剤および移植物)
本明細書で開示される生体分解性で、注入可能な移植物およびバルキング剤は、グリコール酸(GA)および乳酸繰り返し単位を含有するポリマー(本明細書ではPLAとして参照される)といった生物活性分子を包含する。このPLAは、好ましくは、ミクロスフィアに基づく送達システムにおいて、GA分子およびPLA分子の安定性ならびに安全な移植の所望のプロファイルを保証するように設計される、親水的なマトリックスを形成する。GA組成物および好ましいPLA組成物はともに、無害であり、生体分解性であり、生体適合性であり、そして生体吸収性である医療的成分であり、副作用またはアレルギー反応がないことが十分に証明されている。
ミクロスフィアからの相互作用は、このミクロスフィアを通じた生物活性分子の拡散およびポリマーの生体分解性によって支配されると考えられる。そのプロセスは、多数の処方変数および製造変数(グリコール酸、ゲル化剤の添加、凍結保護剤および張力活性剤、およびpH安定剤を含む)を通じて調整される。
注入可能物は、代表的に、凍結乾燥されている、流動性粉末としてバイアルに充填される。蒸留された注入可能な水または他の薬学的に受容可能なキャリアとともに、一旦、活性化されると、ゼラチン様(懸濁物)の流体は皮下注入によって移植され得る。
それゆえに、本発明の1つの局面は、生体分解性で注入可能なバルキング剤および移植物(本明細書では「注入可能物」として参照される)を含み、注入可能物はグリコール酸(「GA」)モノマー、および乳酸(「PLA」)を含有する、生体適合性で生体分解性のポリマー粒子を含む。注入可能物は代表的にPLA粒子、好ましくはミクロスフィアを含み、このミクロスフィアは主に約20μ〜約120μの直径を有し、代表的には約40μ〜約80μ、好ましくはおよそ60μの平均直径を有する。マクロファージによる即座の貪食作用および毛細管内拡散を最小限にとどめるように、約40μより大きい直径を有するミクロスフィアを使用することが好ましい。この注入可能物の粒状構造を最小限にし、そして皮内針(代表的に26〜28ゲージ)を通じた注入可能物の自由な流れを容易にするために、80μより小さい直径が好ましい。
幾つかの実施形態において、これらの注入可能物はまた以下のものを含み得る:ゲル化剤(例えば、セルロース誘導体、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、またはカルボキシメチルセルロース(「CMC」));界面活性剤または張力活性物質(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80 TM)またはプルロン酸);凍結保護剤(例えば、発熱性物質を含まない(apirogen)マンニトール(d−マンニトール)、デキストラン)、およびそれらとして当業者に既知の他のもの、ならびにpHを安定させるための緩衝剤(例えば、塩基性のリン酸ナトリウム緩衝剤およびクエン酸緩衝剤)。注入可能物はまた、医薬品(例えば、注入処置の間の刺激および灼熱感を最小限にするための局所麻酔)を含み得る。
粒子間の相互作用は、正確な製造変数/調合変数(ポリマーおよび賦形剤(不活性物質)の特性を含む)によって影響される。
本明細書で開示される注入可能な移植物は、代表的に、GAが溶液相に存在するポリマー粒子の懸濁物として投与される。しかし、本明細書で開示される注入物質は、種々の物理的形態として貯蔵されることが望ましく、その形態は、活性化された形態(すなわち、投与の準備が整っている)および活性化前の形態(すなわち、投与前に付加的な操作または処理を必要とする)をともに含み得る。
活性化された形態は、代表的に、薬学的に受容可能なキャリア中でのポリマー粒子の懸濁物である。例示的な薬学的に受容可能なキャリアとしては、以下に限定されるものではないが、水、生理食塩水、デンプン、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリサッカリド、ヒアルロン酸エステル、または血漿が挙げられ、水が好ましい。活性化前の形態は、代表的には、薬学的に受容可能なキャリアを伴わない乾燥粉末および/または薬学的に受容可能なキャリア(例えば、グリコール酸、緩衝剤、凍結保護剤、ゲル化剤、界面活性剤、薬剤、麻酔など)に溶解している1以上の他の成分である。
本発明の注入可能物は、代表的には、使用の準備が整ったプレフィルド型滅菌済みシリンジ、またはバイアルに入った滅菌済み懸濁物の形態で提供され得る。好ましい実施形態において、注入可能物は、滅菌および貯蔵を容易にするように凍結乾燥された粉末の形態であり得る。これらの実施形態では、エンドユーザーは注入に先立って、水または他の薬学的に受容可能なキャリアおよび/または付加的な成分を加える。注入可能物はまた、2つのコンパートメントに分けられているプレフィルド型シリンジとして提供され得、このシリンジは、一方のコンパートメントは凍結乾燥された粉末を含み、かつもう一方は水または他の薬学的に受容可能なキャリアを含む。注入可能物を調製するのに、例えば、2倍の蒸留水によって注入可能物が再構成されると、次いで、ゲル様流体(懸濁物)は皮内注入または皮下注入によって適用され得る。懸濁物の粘度は温度に反比例する。
使用される生体分解性ポリマーは、特定の適用の医療目的に応じるように、適切な機械的特性を有するべきである。それらは著しい膨張を引き起こさないべきであり、または毒性を有さないべきであり、かつ好ましくは実質的に分解によって代謝されることが好ましい。
ポリマー組成物と物質の機械的特性および分解特性との間の関係は、デバイスまたは薬物放出活性にとって重要であり得る。概して、機械的特性および分解時間は、その適用の必要性に適合するべきである。特定の適用のための好ましいポリマーは、以下のように形成されるべきである:
・そのポリマーが、その適用に適合する機械的特性を有し、周辺組織が治癒されるまで十分な強度を保持する;
・そのポリマーが、炎症または毒性反応を引き起こさない;
・そのポリマーが、その目的を達成したのちに体内で代謝され、いかなる形跡も残さない;
・そのポリマーが、最終製品形態への処理が容易である;
・そのポリマーが、受容可能な貯蔵寿命を示す;そして
・そのポリマーが、容易に滅菌される。
生体分解性ポリマーの機械的な性能に影響する因子としては、モノマー選択、開始剤選択、処理条件、および添加物の存在が挙げられる。そして、これらの因子もまた、ポリマーの疎水性、結晶性、融点およびガラス転移点、分子量、分子量分布、末端基、配列分布(ランダム 対 ブロック)、および残存モノマーまたは添加物の存在に影響を及ぼす。
一旦、移植されると、生体分解性のバルキング剤または移植物は、もはや必要でなくなるまで、その機械的特性を維持するべきであり、そしてほとんどあるいは全く痕跡を残すことなく、身体によって吸収および排泄されるべきである。加水分解的に不安定な骨格の単純な化学的な加水分解は、本明細書で使用されるポリマーの分解にとって一般的な機構である。これは2つの段階で生じる。第一の段階では、水がPLA粒子のバルク部分に浸透し、非晶質相中の化学結合を優先的に攻撃し、そして長いポリマー鎖をより短い水溶性フラグメントに変換する。このことが非晶質相において最初に生じるため、物理的な特性を失うことなく、分子量の低下が生じる(ポリマーマトリックスは依然として結晶領域と一緒に保持されているため)。分子量の低下は、水が粒子を断片化した後すぐに、物理的特性が低下する。第二の段階では、フラグメントの酵素的な攻撃および代謝が生じ、結果としてポリマー塊の迅速な消失が生じる。水が粒子に浸透する速度が、ポリマーが水溶性物質に変換される速度を越えるときに(結果として、デバイス全体の侵食が生じる)、この種の分解はバルク侵食(bulk erosion)と呼ばれる。商業的に入手可能な合成デバイスおよび縫合糸はバルク侵食によって分解する。
第二の種類の生体内分解は、表面侵食(surface erosion)として既知であり、水が粒子に浸透する速度が、ポリマーの水溶性物質への変換の速度より遅いときに生じる。表面侵食によって、そのデバイスはそのバルクの統合性を維持しつつ、ゆっくりと時間をかけて薄くなる。ポリ無水物およびポリオルトエステルは、この種の侵食を受ける物質の例であり−代表的に、ポリマーが疎水的であるが、化学結合は加水分解に対して非常に影響を受け易いときに生じる。概して、このプロセスは文献において生物侵食として参照される。分解−吸収機構は、以下に挙げる多くの相互に関係する因子の結果である:
・ポリマー骨格の化学的安定性;
・触媒、添加物、不純物、または可塑剤の存在;および
・デバイスの幾何学的構造。
ポリマー分解を加速する因子としては以下のものが挙げられる:
・より親水的な骨格;
・より親水的な末端基;
・骨格中のより反応性の高い加水分解基;
・より低い結晶性;
・より高い多孔性;および
・より小さいデバイスの大きさ。
生体分解性のポリ乳酸を取り込んだ粒子は、好ましくは、高圧蒸気滅菌されるのではなく、ガンマ線照射または電子線照射あるいはエチレンオキシド(EtO)ガスへの曝露によって必要に応じて滅菌される。しかし、両照射およびEtO滅菌には特定の不利な点も存在する。照射では、特に2Mrdを越える線量では、ポリマー鎖のかなりの分解を引き起こし得、結果として、分子量の低下ならびに最終的な機械的特性および分解時間に影響を及ぼし得る。毒性の高いEtOは人命などの安全性に重大な影響を及ぼし得ることから、最終包装前に全てのガスがデバイスから除去されたことを保証するために、多大な注意を払うべきである。温度および湿度条件はまた、デバイスを滅菌する際には考慮されるべきである。滅菌中は、部分的な形状の変化を避けるために、温度はポリマーのガラス転移点を下回るように維持されるべきである。必要であれば、照射プロセスの間は、部分は0℃またはそれ以下で維持され得る。
(2 注入可能物の化学的成分)
(2.1 グリコール酸(「GA」))
本発明の注入可能物は、グリコール酸(HOCHCOOH)を含む。グリコール酸は中程度に強い有機酸であり、α−ヒドロキシ酸類の第一のメンバーである。GAは水、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸、および酢酸エチルには非常に溶解するが、ジエチルエーテルにはあまり溶解せず、炭化水素溶媒にはほとんど溶解しない。高濃度状態では、遊離したグリコール酸は低分子量のポリエステルオリゴマーとの平衡状態にある。希釈、中和などにより、これらの成分は遊離したグリコール酸に逆戻りする。
本発明に使用するGAは、商業的に入手し得るし、あるいは当業者に周知の方法により製造され得る。好ましくは、生物医学的な適用における用途に適切な精製されたGAが使用される。
いかなる理論にも束縛されることを望まないが、グリコール酸は、本発明の注入可能物における多くの目的に役立つと考えられる。第一に、使用される細い皮内針を通じた、疎水的なPLA微小粒子の流れの容易性を助長し、それによって目詰まり(既知のポリ乳酸の注入可能な移植物の重大な問題)を回避すると考えられる。おそらく、高い親水性を有するGAは、流体相(代表的には水相)に溶解している。第2に、グリコール酸は、注入部位において、移植される微小粒子の迅速な拡散を容易にし得、結節の形成(既知のポリ乳酸の注入可能物に伴う別の合併症)を防止し得る。
グリコール酸はまた、移植物の浸潤および注入部位の水和を容易にし得、それによって(必要な注入処置によって引き起こされる組織外傷の結果としての)炎症を軽減し得る。この点に関して、親水的なグリコール酸は、血漿網膜様タンパク質(plasmatic retinoid protein)を必要とせずに、細胞内の水性相全体に容易に拡散する。GAまたは、角膜層被膜上に成長する角質細胞の凝集を阻害する角質調節剤として働く。従って、GAはまた、皮膚の外層の柔軟性、水和、および膨張の増加を助長する。注入でのGAの分解は、おそらく数週間で生じる。
これらの因子の全ては、微小粒子移植物の浸潤、同化および最終的な分解を容易にし、そして注入可能物の組織の充填/輪郭づくりという目的を支持しながら、より健康的な表皮を助長する。
注入可能物がPLA粒子の懸濁物の形態である本発明の実施形態において、ここで、GAは代表的に、薬学的に受容可能なキャリアに溶解し得、好ましくは水に溶解し得る。
注入可能物中のGAの濃度は、その意図する適用、PLA組成物および粒子に関連する特性、ならびに存在するならば、注入可能物の他の成分の特性に依存して変化する。代表的には、当業者は、患者に投与されるGAの濃度、すなわち、その活性化された形態における注入可能な移植物中のGA濃度に関心を持つ。従って、注入可能な移植物が、薬学的に受容可能なキャリア中の粒子の懸濁物の形態(例えば、活性化された形態)であるときは、GAは、代表的に、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約1.8mcg〜約18.2mcg(すなわち約0.0018重量%〜約0.0002重量%)、そして好ましくは100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約12mcg〜13mcg、または100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約12.7mcgの濃度で存在し得る。
しかし、本明細書で開示される注入可能な移植物を、活性化前の固体形態の状態で製造、貯蔵、輸送することが望まれ得ると考えられる。移植物が活性化前の固体形態であるとき、GAは、代表的には、約0.002重量%〜約0.02重量%、好ましくは約0.0014重量%含み得る。
(2.2 ポリ乳酸(「PLA」))
本発明の注入可能物は、乳酸繰り返し単位、PLAを含有するポリマーを含む。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、PLAは本発明の注入可能物の多くの目的に役立つと考えられる。第一に、PLAはバルキング剤または組織コンターリング物質(tissue contuoring agent)として働く。患者の身体において、PLAが分解または同化される間は、PLAはまた酵素的プロセスを促進する。ポリマーが同化している間は、異物の存在に対する身体の反応である限られた組織反応が生じる。このことは、製品が浸潤する、失われた組織塊を代替するようにおよび/または領域をかさ高くするように、線維化(新膠原形成プロセス(neocollagenesis process))を引き起こす。PLAの生体適合性は、それを細胞成長および組織再生のためのより優れた支持体とする。
(2.2.1 PLA組成物および特性)
PLAは乳酸の任意のポリマー、すなわち、みかけの数の乳酸繰り返し単位より多い数を含有するポリマーを含み得る。従って、開示された注入可能物に使用されるPLAは、代表的には、かなりの量(代表的には、10重量%〜100重量%の乳酸繰り返し単位、そして好ましくは50%、60%、70%、80%または90%〜約100%まで)の乳酸繰り返し単位を含み得る。
ポリマーは、モノマーと呼ばれる低分子量の繰り返し単位から構成される高分子量分子である。ポリマーを生成するためのモノマー結合プロセスは重合と呼ばれる。
ポリ乳酸は、乳酸(HOCH(CH)COOH)から誘導される繰り返し単位を含有するポリ−α−ヒドロキシ酸である。ポリ乳酸は、幾つかの異なった光学異性体またはそれらの混合物(例えば、L、D、メソ、およびラセミ(50%のLならびに50%のD)異性体)の1つとして存在し得る。L−PLAおよびL,D−PLAの特性の代表的な範囲としては以下の通りである:
Figure 0004490095
種々の形態のポリ乳酸が商業的に入手可能であるか、または、当業者に既知の方法、例えば、ラクチドダイマーの重合(Kronenthal,1975)で調製され得る。従って、幾つかの好ましい実施形態は、L−ラクチドは昇温状態で、オクタン酸スズ(stannous octoate)を触媒/開始剤として、およびラウリルアルコール(ドデカノール)を共存開始剤として使用することで、重合され得る。重合および(残存モノマーを除去するための)精製後、ポリマーは細粒まで粉砕され得る。
ポリ(l−ラクチド)は生体分解性で、免疫学的に不活性であり、生体適合性、および脂肪族ポリエステル類に属する生体吸収性の合成ポリマーである。分解は、生きた組織または水性環境との接触したときに自然と生じ、加水分解によって乳酸まで分解され、さらに生体分解され得る。
分解は、水拡散によって開始し(最初はより非晶性領域において)、加水分解、物質断片化へと続き、そして最終的には、貪食作用、拡散、および代謝による、より広義の加水分解が生じる。分解副生成物は、本質的には、気道を通じて排除される。
PLAは非特異的加水分解によって分解される。結晶性、L−PLA含有量または分子量が上昇するにつれて、もしくは加水分解の影響をより受けにくい繰り返し単位あるいは架橋の形成を可能にする繰り返し単位が取り込まれるにつれて、分解はより遅いものとなり得る。従って、再吸収可能時間は、これらの特性を変化させることによって調節され得る。
同化の機械的特性および薬学的特性はまた、ポリマーの化学的構成およびその分子量に依存する。例えば、結晶形成(ほとんどL−ラクチドより構成される)および高分子量(>100,000ダルトン)は、延長された同化(わずかに1年を超える)を可能とし得る。異なった処方は同化速度の調節を可能とする(ポリマー鎖にラジカルを付加)。
従って、本発明の実施形態は、ポリマーは乳酸のホモポリマー(例えば、ポリ−l−乳酸またはポリ−d,l−乳酸、および乳酸のコポリマー)を含む移植物を含む。
本発明に含まれるコ−ポリマーは、意図する適用および製造パラメータに依存して、変化する組成物を有し得る。例えば、乳酸およびグリコール酸のコ−ポリマーが使用され得る。さらに、乳酸のホモ−ポリマーおよびコ−ポリマーが使用され得、このポリマーは所望の機能性を有する異なった繰り返し単位(例えば、ラクトン)を取り込む。従って、例えば、架橋を可能にするか、または多かれ少なかれ親水的攻撃の影響を受けるか、あるいは移植物の注入部位に投与され得る薬物または他の化合物と優先的に結合する、繰り返し単位が使用され得る。
ポリマーは好ましくは実質的に不純物を含まず、そして好ましくは高い純度の形態として使用される。
本明細書で開示される注入可能物に使用されるポリマーの特性は、意図する適用に依存して広く変化し、そして代表的には、当業者がそれでもって疎水的な粒子を形成し得る限りは重大なものではない。従って、注入可能物の適用としては、ポリマー粒子は、大きさの適合したシリンジを通じて注入されることが適切であるべきである。本発明の特定の局面に対して重要であり得るPLAの固有粘度は、代表的には、約3.0dl/g〜4.5dl/g(25℃、クロロホルム中で測定)、好ましくは約3.2dl/g〜4.2dl/g、より好ましくは約3.5または3.6dl/g〜約3.8dl/g、そしてさらに好ましくは約3.62dl/g〜3.75dl/gまたは約3.7dl/gである。使用されるPLAは、代表的には、約1.0kg/l〜約1.5kg/lの密度を有し、そして好ましくは約1.24kg/lの密度を有し得る。
ポリマーの粘度によって決定される分子量は、代表的には、約100,000ダルトン〜約250,000ダルトンの範囲にあり、好ましくは約150,00ダルトン〜約200,000ダルトンまたは220,000ダルトン、あるいは約160,00ダルトンもしくは165,000ダルトン〜180,000ダルトンである。融点の範囲は、通常、約170°〜200℃(示差走査型熱量計(「DSC」)により決定される;10℃/分)であり、そして好ましくは175°〜195℃である。
本明細書で開示される移植物は、変化する量のポリマー粒子を含有し得、そして代表的には、活性化された懸濁物において、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約30mg〜約40mgのポリマーを含有し、好ましくは100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約36mg〜約37mgのポリマー粒子を含有し得る。移植物が活性化前の固体形態であるとき、これらのポリマー粒子は、代表的に、約36重量%〜約45重量%、好ましくは約40重量%〜約41重量%を含有し得る。
好ましい実施形態において、ポリ−L−ラクチドが使用され、好ましくはPURAC製PURASORB(登録商標)PLおよびポリマー ポリ(L−ラクチド)(Birmingham Polymers,Inc.,Birmingham,Al,米国、により製造される)が使用される。生物医学的適用のために、精製されたポリ乳酸および/または純度の高いポリ乳酸は、残存溶媒が0.01%未満であり、そして、残存モノマーが0.1%未満であることが好ましい。
(2.2.2 PLA粒子の調製)
本発明の注入可能物に使用され得るPLA粒子は、代表的には、PLA粒子を適当な大きさおよび/または形状へと処理することによって調製される。従って、幾つかの実施形態では、PLAは2段階の粉砕処理し得る。第一の工程では、PLAが粉砕され、そして第二の工程では、適当な大きさの直径を有する粒子を得るように固体が(例えば、−80℃で)冷却微細化され、この粒子は代表的には、約20μ〜約120μまたは約40μ〜約80μ、そして好ましくは約40μ、50μ、または55μ〜約65μ、70μまたは80μの平均直径を有し、そして/または約60μの平均直径を有する。この処理は結晶性のPLAを使用する実施形態において特に好ましい。
粒子の形状は、意図する適用および種々の製造パラメータに依存して広く変化し得るが、好ましい形状は実質的に球形である(しばしば、ミクロスフィアの注入可能な技術として参照される)。
(2.3 ゲル化剤)
幾つかの実施形態において、注入可能物は、PLA粒子のゲルまたは比較的均一な懸濁物として投与され得る。注入可能物はまた、注入を容易にするために、ゲル化剤および水または他の薬学的に受容可能なキャリアを含み得る。ゲル化剤は当該分野において周知であり、そしてゲル形成を補助する成分である。適切なゲル化剤としては、以下に限定されないが、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)およびカルボキシメチルセルロース(「CMC」)、合成ヒアルロン酸、乳酸エステル、カルメロースナトリウム(sodium carmellose)、カプロン酸エステルなど)が挙げられ、HPMCが好ましい。
活性化された形態でのゲル化剤の濃度は、意図する適用、およびPLA組成物および粒子に関連した特性、ゲル化剤の特性などに依存して変化するが、代表的には、約0重量%〜10重量%、さらに代表的には約1重量%〜約5重量%、好ましくは約2重量%〜3重量%で変化する。注入可能物のために活性化前の粉末形態は、存在するならばゲル化剤を、代表的には、約0重量%〜40重量%、好ましくは約20重量%〜約30重量%、または約22重量%〜約26重量%を含有し得る。ゲル化剤の量は、代表的には、所望の流れ特性(すなわち、薄過ぎずまたはゲル状化であり過ぎずあるいは液状であり過ぎない)を有する懸濁物を得るように選択される。
(2.4 凍結保護剤)
幾つかの実施形態において、注入可能物はまた、凍結保護剤を含有し得る。凍結保護剤は、冷却の間、生物学的組織において氷結晶による損傷が発生することを阻害または軽減する化学物質である。適切な凍結保護剤は、以下に限定されないが、糖および炭水化物、例えば、d−マンニトール、ラクトース、スクロース、フルクトース、およびデキストランを含み、d−マンニトールが好ましい。注入されるべき活性化された懸濁物での凍結保護剤の濃度は、意図する適用、およびPLA組成物および粒子に関連した特性、凍結保護剤の特性に依存して変化するが、100mlの懸濁物あたり約0〜50mg、代表的には、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約27〜約35mgの範囲で変化し、そして100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約29〜約32mgの濃度範囲で変化することが好ましい。注入可能物のための凍結乾燥された粉末形態は、存在するならば凍結保護剤を、代表的には、0重量%〜45重量%、または約30重量%〜約40重量%あるいは約33%〜約38重量%もしくは約35重量%を含有し得る。
(2.5 界面活性剤または張力活性剤)
幾つかの実施形態としては、注入可能物はまた、界面活性剤あるいは張力活性剤を含有し得る。界面活性剤は、溶液の表面張力を低下させる化学物質であり、小さく、安定な泡の形成を可能にする。適切な界面活性剤としては、以下に限定されないが、ポリソルベート、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン、またはプルロン酸、好ましくはポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、あるいはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートが挙げられ、そしてポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80TM)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(Tween 60TM)、およびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween 20TM)が好ましく、そしてポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween 80TM)がなおより好ましい。
これらの実施形態において、界面活性剤は、代表的には、移植物の活性化された形態で、0重量%〜0.03重量%の濃度で存在し、より代表的には約0.019重量%〜約0.024重量%、好ましくは約0.021重量%の濃度で存在する。注入可能物のための凍結乾燥された粉末形態は、存在するならば界面活性剤を、0重量%〜0.3重量%、好ましくは約0.22重量%〜約0.27重量%または約0.24重量%を含有し得る。
(2.6 緩衝剤)
幾つかの実施形態としては、注入可能物はまた、緩衝剤を含有し得る。緩衝剤は、希釈か小量の酸または塩基の添加のいずれかによって生ずるpH変化に溶液が抵抗し得るように、溶液に添加される化学化合物または化合物類である。効果的な緩衝系は、多量で、そしておよそ等濃度の共役酸−塩基対(または緩衝剤)を含有する溶液を使用する。本明細書で使用される緩衝剤は、薬学的に受容可能な任意の化学化合物であり得、以下に限定されないが、リン酸およびクエン酸塩(共役酸および/または塩基)が挙げられる。緩衝剤の濃度は、その強度、移植物の組成物およびその意図された目的に依存するが、活性化された形態において、代表的には、100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約0〜0.1mg、または100mlの薬学的に受容可能なキャリアあたり約0.08mg〜約0.1mgの範囲であり得、そして100mlの懸濁物あたり約0.09mgが好ましい。注入可能物のための凍結乾燥された形態は、存在するなら緩衝剤を、代表的には、0重量%〜0.2重量%、または約0.09重量%〜約0.11重量%を含有し得る。
(2.7 医薬品)
注入可能な移植物はまた、医薬品を含有し得る。本明細書で使用される場合、「医薬品」は任意の生物活性組成物、薬剤、薬物または移植物の注入部位に投与することが望まれる化合物であり得る。例えば、医薬品は、移植物の注入に伴う痛みまたは不快感を軽減するための麻酔薬、あるいはポリマーの取り込みを容易にするもしくは注入部位に対する外傷を軽減する組成物を含有し得る。例示的な麻酔薬としては、以下に限定されないが、リドカイン、キシロカイン、ノボカイン、ベンゾカイン、プリロカイン、リピバカイン、およびプロポフォールが挙げられる。
本明細書で開示される注入可能物に使用され得る他の医薬品としては、以下の医薬品を含む:ペプチド、組織再生物質、抗生物質、ステロイド、フィブロネクチン、サイトカイン、成長因子、鎮痛薬、消毒薬、α−インターフェロン、β−インターフェロン、またはγ−インターフェロン、エリスロイエチン(erythroietin)、グルカゴン、カルシトニン、ヘパリン、インターロイキン−1、インターロイキン−2、フィルグラスチム、cDNA、DNA、タンパク質、ペプチド類、HGH、黄体形成ホルモン、心房性ナトリウム利尿因子、第VIII因子、第IX因子、および卵胞刺激ホルモン。医薬品はしばしば、薬学的に受容可能なキャリアとの活性化混合の間に、注入直前に注入可能物に添加される。
(3 注入可能物の調製方法)
本明細書で開示される注入可能物は、代表的に、乳酸繰り返し単位を含有する(所望の大きさおよび形状を有する)ポリマーを含む粒子と、グリコール酸および他の任意の構成要素(例えば、凍結保護剤、緩衝剤、ゲル化剤または張力活性剤)を結合することによって調製される。ポリマーは商業的に入手可能であるか、または当業者に周知の技術および反応によって合成および/または改変され得る。次いで、所望の形状および大きさを有するポリマー粒子は、好ましくは、ポリマーを粉末へと粉砕し;そして粉末を所望の形状および大きさにへと冷却微細化することによって調製される。
好ましい実施形態として、他の成分を含有する溶液が入手され、そして、エマルジョンを形成するようにポリマー粒子のスラリーと混合され、さらに洗浄、ろ過されそして粉末を得るために、最終的には乾燥される。次いで、この粉末は、活性化前の注入可能な移植物を形成するために、さらに処理(代表的には凍結乾燥)される。これらの活性化前の注入可能物は、ポリマー粒子の活性化された懸濁物を形成するために、最終的には再構成され、または活性化される。
微小粒子またはミクロスフィアに基づく製品を調製するうえで重要な工程は、スラリーからの固体の回収および最終製品の乾燥である。この工程は粒子の大きさが減少するにつれて、さらに困難なものとなる。標準的な方法(例えば、遠心分離およびろ過、それに続く減圧乾燥および凍結乾燥)は、結果として、製品の損失および汚染の危険性を生じる幾つかの移入工程を包含し、後者は非常に深刻で、無菌的な処理が必要であり、既知の標準的な方法に必要とされる3〜4日には持ちこたえない。
本発明の方法は、スラリー媒体からのミクロスフィアの分離、ふるい上でのミクロスフィアの洗浄、回収されたミクロスフィアの乾燥が可能であるために、既知の方法より有利であることを示す。ミクロスフィアの本来の特徴が維持されそして処理時間は7/8時間ほどである。
(4 注入可能物の使用方法)
本明細書で開示される注入可能物は、哺乳類の軟組織を補強するためのバルキング剤として、種々の処置(例えば、瘢痕の美容的処置、しわおよび顔の脂肪損失)、尿または幽門括約筋不全の処置(例えば、失禁あるいは酸逆流の原因となる不全、声帯麻痺の処置、そして先天性異常の矯正といった処置)において使用され得る。本注入可能物はまた、それを必要とする哺乳類への医薬品投与のための薬物送達媒体としても使用され得る。処置について、好ましい哺乳類はヒトである。
これらの方法において、注入可能物は、代表的に、処置または治療されるべき組織部位へ導入され、代表的に、皮内あるいは皮下へのシリンジ注入によって導入される。任意のシリンジを使用し得るが、カープル(carpules)シリンジが好ましい。
(4.1 瘢痕、しわおよび顔の脂肪損失の美容的処置)
本発明の注入可能な移植物は、軟組織欠損(例えば、あばた)または瘢痕(例えば、水痘または座瘡)、先天性異常(例えば、口唇裂)およびしわを充填しそして滑らかにするために使用され得る。移植物はまた、ヒトの顔の脂肪損失を補強するための、バルキング剤として使用され得る。
注入可能な移植物の効果的な使用のための解剖学的な領域または注入部位は、皮膚、代表的には、顔の領域の皮膚であり得る。構造的に、皮膚は2つの主要な部分からなる: 表皮1(より外側の、より薄い部分)は上皮で構成され、そして、より内側でより厚い、結合組織および皮下の脂肪組織(脂肪)2に接着している。図1に、種々の美容的処置および脂肪異栄養症の処置のための代表的な注入部位として、座瘡瘢痕の処置およびきれいな顔の輪郭のための部位3、しわ、深いしわを処置しそして顔の外形を形成する際のより深い部位4および脂肪異栄養症の処置のためのより深い部位5が示される。
(4.2 括約筋不全(泌尿器および幽門)の処置)
本明細書で開示される注入可能物は、種々の括約筋不全(例えば、尿失禁)の処置のために使用され得、尿失禁の例あるいは男性の前立腺切除後では、膀胱からの尿のもれを防ぐため、括約筋を補助するように尿道を圧迫することが必要である。
尿失禁(膀胱制御能喪失)、は以下の種々の分類を有する:
物理的動作(せき、くしゃみ、運動)によるストレス;
予期しない時間(睡眠時を含む)での大量の切迫またはもれ;ならびに
これらの組み合わせ、すなわち、ストレスおよび切迫の同時の発生。
全ての種類の失禁は、患者の年齢に関係なく処置し得る。排泄抑制能力は、2つの要素を有する柔軟な貯蔵器および括約筋能に依存する:(1)膀胱頚部6における不随意の平滑筋;および(2)外括約筋の随意の骨格筋7。
従って、本発明の1つの局面は、括約筋または尿道8に対してかさ高さおよび局所的な圧迫を加えるように、開示されるバルキング剤/注入可能物を使用する工程と、それによって1回以上のバルキング剤の注入により管腔の大きさを低下させる工程と、次いで、尿ストレス性失禁を実質的に低減または排除する工程と、を包含する(図2Aおよび2Bを参照のこと)。これらの例において、移植物は、尿道または尿道周囲の組織への注入によって挿入され得る。従って、図2Bの挿絵9〜11に示されるように、代表的な手順は、膀胱鏡を利用して、増加された組織のかさ高さを生成しながら膀胱6の頚部周囲の組織にバルキング剤を注入する工程と、そして次の尿道管腔の接合工程と、を包含する。移植物はかさ高さを与え、そしてストレス性失禁を軽減するために尿道を閉鎖するのに有用である。注入は、代表的には、最適な結果を得るために毎年繰り返され得る。製品は、局所麻酔を使用して、約30分で注入され得る。
酸逆流の場合では、バルキング剤は幽門括約筋不全の処置に使用され得る。胃食道逆流症(GERD)は、胃12の胃酸および他の内容物の、食道13または隔膜14への逆流を伴う。逆流症の70%は、下部の食道括約筋の自発的な弛緩、または嚥下後の延長した弛緩の間に生じる。30%は下部の括約筋圧迫の間に生じる。主な症状は胸部の灼熱感である(食後30〜60分)。GERDの非定型の発現としては:喘息;慢性のせき;喉頭炎;咽喉びらん;および心臓と関連のない胸痛が挙げられる。GERDは生活様式の改変および医療介入を必要とする生涯にわたる疾病である。
従って、本発明の1つの局面は、下部の食道括約筋15に対してかさ高さおよび局所的な圧迫を加えるように、開示されるバルキング剤/注入可能物を使用する工程を包含する。従って、代表的な手順は、内視鏡を利用して、下部の食道括約筋15の周囲の組織にバルキング剤を注入して、組織のかさ高さの増大(図3参照)、およびその後の接合を生み出し、括約筋圧を正常化する工程と、を包含する。移植物はかさ高さを与え、そして、逆流を軽減するために括約筋を閉鎖するのに有用である。注入は、最適な結果のために、毎年繰り返され得る。製品は、局所麻酔を使用して、約45分〜1時間で注入され得る。
(4.3 勃起不全の処置)
勃起不全(ED)、または持続的に勃起を維持し得ない状態は、概して、以下のように分類される:器質性、心因性、またはその両方(器質性および心因性)。男性の勃起不全の最も多い症例は、心因性の原因ではなく、むしろ器質性の原因を有する。器質性のEDは、急性または慢性の生理学的な状態(例えば、内分泌性(endochrinologic)、神経学的な、または血管性の病因)の結果である。およそ80%の症例は、器質性疾患と併発され、その70%は動脈または静脈の異常と併発される。さらに、一時的な不全または不十分な勃起は、全ての年代の男性に影響を及ぼす。
従って、本発明の1つの局面は、EDを処置するために、開示されるバルキング剤/注入可能物を使用する工程を包含する。代表的な手順としては、図4に示されるように、陰茎海綿体17の全長に渡ってバルキング剤をより深部の筋膜16に直接注入する工程を包含しており、また図4には、尿道18、皮相背静脈19、深皮相静脈20、および深動脈21も示されている。
(4.4 声帯の処置)
本発明の1つの局面は、咽頭の発声部位の声帯内(intracordal)注入のためのバルキング剤として、この軟組織の集合体の形状を変化させることによって、本明細書で開示されている注入可能な移植物を使用する工程を包含する。
(4.5 薬物送達媒体)
本発明はまた、有益な薬学的に活性な薬剤または医薬品の制御された放出を提供するための組成物および方法に関する。
本明細書で使用される「a」および「an」は1またはそれ以上を意味する。
* * *
次の実施例が、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。本実施例で開示される物質および技術は、本発明の実施において十分に機能するように、発明者によって発見された物質および技術を示しており、そして、従って、その実施に際して好ましい様態を構成するために考慮され得ると当業者に理解されるべきである。しかし、当業者は、本発明の開示において、そして本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示されそして同等または類似の結果が得られる特定の実施形態において、多くの変化がなされ得ることを理解するべきである。
(実施例1: 材料)
以下に記載する物質は、本発明の特定の好ましい実施形態を例示するために実施例において使用した。他の類似の物質もまた使用され得る。
(グリコール酸) Glypure(登録商標)(この工業銘柄において見出だされるように、微量の有機不純物および無機不純物が最小限にされている、グリコール酸の高純度の形態である)をDu Pont Chemical Solutions Enterpriseから入手した。Glypure(登録商標)は、70%のグリコール酸および30%の水を含有する透明の液状溶液で、溶液の合計の酸の内訳は70%〜72%、そして代表的な遊離酸は64.1%〜66.7%である。Glypure(登録商標)は、25℃(77°F)で0.1のpHを示し、そして26℃(79°F)で1.25g/cmの密度を示す。実施例において、Glypure(登録商標)を0.01%までさらに希釈する。
(ポリ乳酸) PURASORB(登録商標)PLは、非常に純度のあるポリ−l−乳酸((3S−cis)3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2,5ジオンホモポリマー)であり、PURACから入手した。PURASORB(登録商標)PLは無臭で、水溶性の白色の結晶性固体であり、密度が1.24kg/lであり;固有粘度が25℃のクロロホルム中で3.5dl/g〜4.5dl/gの範囲であり、標的は3.62dl/gであり;粘度から決定される分子量は170,000ダルトン〜220,000ダルトンの範囲にあり、標的は172,000ダルトンであり;特有の旋光度(20℃でクロロホルム中)は約−156.6°、融点は約170℃〜200℃(示差走査型熱量計(「DSC」)により決定される、10℃/分)の範囲であり、標的は178.0℃〜190.1℃であり;そして融解熱(DSCにより決定される、10℃/分)が約86.5J/gである。
PURASORB(登録商標)PLは、0.01%未満の残存溶媒(トルエンおよび酢酸エチル)(ヘッドスペースガスクロマトグラフィー(head space gas chromatography)により決定される)、および0.1%未満のモノマーを(GCにより決定される)を含む。水の含有量をKarl Fisher法により決定した。
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース) ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)は、メチルセルロースプロピレングリコールエーテルであり、多数の販売業者から市販されている。そうして得られたHPMCを、代表的には、105℃で約2時間乾燥した。
(D−マンニトール) D−マンニトールは、結晶性の白色粉末であり、多数の販売業者から商業的に入手可能である。実施例で使用するd−マンニトールは、乾燥製品に対して計算されるC14を、少なくとも96.0%そして多くとも102.0%含有していた。D−マンニトールは、水に易溶で、アルカリ溶液に可溶、ピリジンにはわずかに可溶であり、エタノールには易溶、そしてエーテルには実質的に不溶である。
(2塩基性のリン酸ナトリウム) 2塩基性のリン酸ナトリウムは無水または水和形態(例えば、NaHPO・7HO)であり得、そして白色または無色の粒状の塩である。実施例で使用したNaHPOは、少なくとも98%かつ多くとも100.5%の2塩基性のリン酸ナトリウム(乾燥製品を参照して計算される)を含有し、そして水に易溶ならびにエタノールにごく僅かに可溶である。
(実施例2:注入可能物の調製)
次の概括的な手順を、実施例に記載される注入可能物を調製するために用いた。
(段階I:混合物の調製)
PLA(1kg)を秤量し、2段階の粉砕処理を施した。第一に、PLA(l−PLAの粗いポリマーの結晶)を粉砕し粉末とした:±150/200μの粉末で、±5%の損失を確かめ、その結果、約950gの使用可能な処理済ポリマーを生じた。次いで、この粉末を、N雰囲気下で冷却微細化し(−80℃)、約40μ〜約80μの範囲の直径を有しそして約60μの平均直径を有するミクロスフィアの粉末を得る(ここで、0.20μの比でろ過されガス化されたNの圧力で−80℃の温度(臨界)を観測し、70°Fおよび100PSIGのSCFMエア、700°Fおよび200PSIGの蒸気(1b/hr)という条件である)、±10%の損失であることを確かめ、その結果、約855gの使用可能な処理済ポリマーを生じた。
次いで、疎水的なPLA球を得るために、球を高エマルジョン技術により調製した。粉砕したPLA(±855g)を、(内部が鏡面仕上げされた)ステンレス鋼の容器中の10lのCHCl(クロロホルム)に溶解した。この混合物に、10gのPLAあたり2.6mlの1.7M NaClおよび2%のPVA(ポリビニルアルコール)を加えた(クロロホルム/ナトリウムに対して10%wt/wt)。疎水的な球を得るために、これを5分間激しく撹拌して乳化した。次いで、撹拌により生成された混合物を、10分間音波処理システムにより処理した。
35mlのグリコール酸を、350mlの生体用に蒸留し脱塩した水で0.01%まで希釈した(0.1ml)。
HPMC(414.750g)およびd−マンニトール(595g)を、2lのクロロホルムおよび5lの水(ppi)に、N雰囲気下で加え、混合しそして激しい撹拌により乳化した(体積、高度および温度に依存するが、代表的には、約15分間乳化する)。
張力活性物質(ポリオキソエチレン(polyoxoethylene)ソルビタンモノオレエート(Tween80)(22.5g))およびPH安定剤(緩衝剤−2塩基性リン酸ナトリウム(0.583g)、1塩基性リン酸ナトリウム(1.166g))を、5lの水ppiとともにN雰囲気下で組み合わせ、そして30分間激しく混合した。
(段階II:完全混合)
以上の4つの溶液を圧力熱タンクに流し込み、溶媒を蒸発させるために80℃でN雰囲気下で加熱した。激しい混合(700rpm)を、加熱処理全体を通じて3時間続けた。(約95%の水が蒸発し、そしてその残渣は、後の工程において、実質的に全ての水を除去するようにさらに凍結乾燥される析出物である)。
(段階III:固体生成物の単離)
PharmaSep(登録商標)操作上のユニットを、最終混合物に含まれる全固体の無菌的な移入、および混合物からの流体手段の除去に使用し、そして乾燥粒子の回収のためのパージされたエア/減圧適用によって回収した固体生成物の乾燥に使用した。前記ユニットはまた、乾燥前の粒子洗浄およびリンスを容易にした。リンスの完了後、全ての捕捉したミクロスフィアを、減圧の適用および乾燥空気の導入を同時にすることによって乾燥した。乾燥したミクロスフィアを、ダウンロードプラグを通じてダウンロードした。
具体的には、段階IIからのミクロスフィアの残存/水性スラリーを、ユニットが振動している間に、投入口または供給口を通じて所定の最適の割合(代表的には、約200g/分)で導入した。生成物のふるいにおいて最適な作動を得るために、主要制御角を30°とし、100%の最大重量点および90%の最小重量点となるように、ユニットのレギュレータを調整した;これらのパラメータによって、ユニットは、0.052インチの水平振幅、0.104インチの垂直振幅、および生成物のふるいで34.7°の位相角(phase angle)を得る。
上部スクリーン(150μmシーブメッシュの材料を有する)を使用し、そしてその生成物については、6インチスクリーン(25μシーブメッシュの材料である)を使用した。モーターの速度は1,800rpmに固定した。振動は全乾燥工程を通じて維持した。
機械が振動している間に、ミクロスフィア固体を、最適な所定の割合で供給孔を通じてユニット中に導入した。添加物およびより大きなミクロスフィアを上部のメッシュにて捕集し、そして40μ〜80μの範囲の大きさを有するミクロスフィアを生成物のメッシュで捕集した。極細のミクロスフィアは、40μより小さい大きさを有するが、排出導管を通じた手段により除去した。製品のふるいで捕集したミクロスフィアを、300mlの二重に蒸留した水をもちい5回すすいだ。すすぎ後、より上部およびメッシュより下の部分で、流量計により測定される窒素雰囲気下(100〜299mL/分)において、減圧(22インチ水銀)を適用することによって捕集したミクロスフィアを乾燥した。
乾燥時間は室温で7〜8時間であった。乾燥し浄化された空気(窒素)を、湿度および残存溶媒の排除を容易にするために導入した。製品ふるいを通過する極細ミクロスフィアを、固体の導入および乾燥工程の間に、ろ過膜(孔の大きさが0.45μ)により捕集し、真空乾燥しそして分類した。損失は6〜8%の間と実証された。
(プロセス制御) ミクロスフィアへの乾燥処理の影響を検証するために、約1.6Lの固体を3つの同一のフラクション(3つの二次バッチ)で分割した。
(ミクロスフィア分析) ミクロスフィアの各二次バッチを、性能、湿度含有量、粒子サイズ、表面形態、質量密度および特有表面積を確立するために評価した。
含水量は湿度分析計を使用して算出した。
平均のミクロスフィアの大きさの分布はレーザーゲージを用いて算出した。
比表面積はBET分析器を用いて算出した。
表面形態は走査型電子顕微鏡により検査した。
(段階IV:瓶詰め、凍結乾燥および最終生成物調製)
バイアル(7mmガラス/22直径)に、Vibro Filter Dryer(登録商標)からの475.74mgの乾燥粉末を充填し、そして注入可能な製品用の特別なゴム栓(ブロモブチル)により閉じた。次いで、粉末を−28℃で36時間、減圧50マイクロバールで10℃の共融(euteutic)の設定で凍結乾燥した。結果として白色の一様な乾燥ペレットが生じ、底から約3分の1の量を覆った。凍結乾燥された注入可能物を含む承認されたロットのバイアルを、プラスチック(PVC)およびアルミニウム安全リングで密封し、次いで、ガンマ線照射線(λ)で滅菌した。
(実施例3:代表的な処方)
凍結乾燥された瓶は以下のものを含む:
Figure 0004490095
これを二重に蒸留した水5.5mlをもちいて即座に活性化し、以下の注入可能物を生成するような注入可能な調製物とした:
Figure 0004490095
(実施例4:動物試験および臨床試験)
注入可能な移植物およびバルキング剤を、それらの有効性および安全性を決定するために、動物研究および臨床試験で使用した。
本明細書で開示される注入可能なバルキング剤および移植物を使用する、脂肪異栄養症ならびに美容的な処置を評価する臨床試験において、次の概括的な手順を使用した。実施に先立ち、外科用石鹸およびヨウ素をもちいて、処置する領域全体にわたって無菌的な洗浄を施し、そして処置する領域をマークする。26ゲージ針を有する3mlシリンジ(例えば、インシュリン型)を使用する(使用後に、針は破壊される)。処置の種類に依存して、局所的または局部的な麻酔が適用され得る。例えば、2%リドカイン水溶液をもちいる局所麻酔または分岐神経のブロッキング(経皮的にまたは経口腔粘膜的に浸透させる)が、痛みの軽減のために使用され得る。注入可能な移植物を、設計された顔の四分円部に対して針を45°〜55°の間の角度となるようにして注入する。逆流は、血管が全く穿刺されていないことを検証するために実施する。「トンネリング」(tunneling)(すなわち、針をゆっくり引くことと生成物を注入することを同時にする、これによりトンネルに生成物が残される)および「格子」(grill)(すなわち、トンネリングを十字にする方法)技術を使用することによって、顔の四分円部を浸透させる。触覚の過度の矯正(over−correction)の約10%〜20%には、製品を適当に拡散させるために、その領域の穏やかなマッサージを施す。注入直後に、斑状出血および/または感染した領域の浮腫を回避するために、5〜10分間氷で圧迫する。
(動物での臨床試験:)
動物試験を2000年10月と2001年2月の間に実施した。使用した動物は実験用マウス(48)で、各8匹ずつの6グループに分けた。6グループの各8匹のマウスに、実施例3のグリコール酸およびポリ乳酸で構成された製剤0.2ccを、4箇所の身体の異なる領域に注入した。次いで、各グループを4つのサブグループ(各グループに2匹ずつ)に分けた。
コントロールをプログラムの開始3日後に実行し、さらに15日、45日ならびに90日後に実行した。各コントロール期間で、各組織において8回の生検を行った。その目的は、反応(例えば、炎症、線維化、カプセル化、および吸収)を検出することであった。
処置されるように指示された身体の部位としては、真皮;粘膜;軟骨膜および軟骨(軟骨膜下投与および両方の生検);皮下細胞組織;筋肉;骨膜および骨(骨膜下投与および試験の両方)であった。
全マウスを国際標準(GCP)に従って標識および分類した。
異物物質が細胞外形態に見られるため、真皮、皮下細胞組織、粘膜、および筋肉における生成物の吸収に対する組織反応は1日目の間で最小であった。
より長期間では、吸収は徐々に増加するが、それは細胞内の異物によって決定される。
軟骨膜および軟骨における反応に関して、軟骨膜および隣接した軟組織における貪食作用の肯定的なデータを見出した。軟骨は全切片において無損傷で、そして軟骨細胞における吸収は全く報告されなかった。
骨膜および骨において、異物(PLA)が骨膜および軟組織の細胞内形態において長期間存在することを観察した。骨片において、物質は全く見なかった。
これらの組織反応の結果より、GAおよびPLAの製剤は、生体吸収性化合物であると結論付けた。細胞外の異物を90日期間の終わりに見たため、吸収はゆっくりと起こる。吸収速度は、細胞内形態における製品の形状によって決定される。主に軟組織(真皮、皮下細胞組織、粘膜および筋肉)において、高濃度の製品を長期間にわたり見た。軟骨膜および骨膜では、吸収はよりゆっくりと起こった。軟骨または骨での吸収は全くなかった。
製剤は第一に、急性の炎症反応の影響を及ぼし、そして長期間では、より広範囲にわたって、慢性反応および肉芽腫症反応として明らかとなる。
(グリコール酸のモルモットにおける試験結果:)
予備試験において、皮内注入での製品濃度を規定するために、39匹のモルモットを使用した。全て成体であり、性別は考慮しなかった。それらを4つの異なったかごに分け、それぞれ9匹、10匹、10匹および10匹の動物を含んだ。グリコール酸をグリコール酸プロピル水溶液qspに溶解した。評価を3日目および7日目に行った。
0.1%で0.1mlの投与量では、3日目に組織の壊死そして7日目に潰瘍が生じた。
0.3%で0.1mlの投与量では、3日目に明らかな充血浮腫、そして7日目に表皮症(epydermolyse)および浮腫が生じた。
0.2%で0.1mlの投与量では、3日目に中度の充血および浮腫、そして7日目では正常組織(通常の)であった。
0.01%で0.1mlの投与量では、40%の動物は最小限の浮腫および充血を示し、そして残りの60%の動物は浮腫および充血を全く示さなかった。
上記試験の結果により、受容可能なグリコール酸投与量は0.02%と0.01%との間で変化し、後者が最適な量である、と結論付けた。
(グリコール酸のヒトにおける試験結果:)
35名の患者グループに、0.01%の5mlのグリコール酸を皮内投与したが、充血、浮腫または目立たない斑状出血を伴う組織において、逆の反応は全く報告されなかった。レチノイド(組織内においてコラーゲン合成および免疫調節効果により激しい作用を有する)と比較して、グリコール酸は低い局所的な毒性を示し、全身性効果またはコメドニック(comedomic)作用は全く示さない(Personelli)。
(ヒトにおける顔面の脂肪異栄養症の処置の結果:)
本明細書で開示される注入可能な移植物が、無害、安全、生体吸収性で、そしてレセプター(例えば、顔の脂肪異栄養症の患者)により容易に同化され、満足で持続的な結果が生じるということを確立するために、ヒトでの臨床試験をまた実施した。
投与量: 各患者に1または2バイアル当量を投与した。各バイアルは、5.5mlの注入可能な(脱塩および蒸留された)水とともに490.1mgの凍結乾燥製品を含み、1バイアルあたりに合計5,990.1mgを含む。適用される領域および投与量は以下の通りである:
Figure 0004490095
サポート: 患者の臨床の全履歴、身長、体重、年齢、画像研究 前面および側面(処置期間の前後)、ドップラーおよび生検。
全手順はGCP、ヘルシンキ条約を遵守する。
結果:
第1期間後、26名の患者に、12時間より短い時間で持続する軽度の(mile)浮腫を認めたが、これは主に、麻酔(リドカイン)の影響および異物の存在に対する反応ならびに針による組織に対する機械的侵襲によるものである。ただ1名、軽度の片側性斑状出血を認めた。
第2期間後、11名の患者に、特発性または人為的な浮腫を認めたが、悪性の反応(アレルギーまたは他のあらゆる種類の合併症)は認めなかった。
第3期間後、特発性浮腫が8名の患者に認められ、1名に中度の浮腫を認めたが、48時間で吸収され、そして1名に軽度の斑状出血を認めた。
Figure 0004490095
例として、1名の患者における体積回復の結果を次に示す:
Figure 0004490095
本発明は、特定の実施形態の観点から記述されているが、変化および改変が当業者に対して生じることが理解される。従って、請求項に明らかとされる限定のみが、本発明に置かれるべきである。
以下の図面は本明細書の一部を形成し、そして本発明のある局面をさらに説明するために含まれる。本発明は、本明細書で提供される具体的な実施形態の詳細な説明と併用し、1またはそれ以上のこれらの図面を参照することで、さらに良く理解され得る。
図1は、美容および脂肪異栄養症の処置における、真皮中の代表的な注入部位を示す。 図2Aは、尿道括約筋不全の処置における代表的な注入部位を示す。 図2Bは、尿道括約筋不全の処置における代表的な注入部位を示す。 図3は下部の食道括約筋不全の処置における代表的な注入部位を示す。 図4は勃起不全の処置における代表的な注入部位を示す。

Claims (88)

  1. グリコール酸と、粒子とを含む生体分解性の注入可能な移植物であって、該粒子は乳酸繰り返し単位を含むポリマーから構成され、ここで、該粒子は、20μ〜120μの直径を有する、移植物。
  2. 前記粒子が40μ〜80μの直径を有する、請求項1に記載の移植物。
  3. 前記粒子が50μ〜70μの平均直径を有する、請求項2に記載の移植物。
  4. 前記移植物が薬学的に受容可能なキャリア中の前記粒子の懸濁物をさらに含む、請求項1に記載の移植物。
  5. 前記薬学的に受容可能なキャリアが、水、生理食塩水、デンプン、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリサッカリド、ヒアルロン酸エステル、または血漿を含む、請求項4に記載の移植物。
  6. 前記ポリマーが、100mlの前記薬学的に受容可能なキャリアあたり30mg〜40mgのポリマーの濃度で存在する、請求項4に記載の移植物。
  7. 前記ポリマーが、100mlの前記薬学的に受容可能なキャリアあたり35mg〜38mgの濃度で存在する、請求項6に記載の移植物。
  8. 前記グリコール酸が、100mlの前記薬学的に受容可能なキャリアあたり1.8mcg〜18.2mcgのGAの濃度で存在する、請求項4に記載の移植物。
  9. 前記グリコール酸が、100mlの前記薬学的に受容可能なキャリアあたり11mcg〜14mcgの濃度で存在する、請求項8に記載の移植物。
  10. ゲル化剤をさらに含む、請求項1に記載の移植物。
  11. 前記ゲル化剤が、セルロース誘導体または薬学的に受容可能な酸あるいはエステルを含む、請求項10に記載の移植物。
  12. 前記セルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースを含む、請求項11に記載の移植物。
  13. 前記薬学的に受容可能な酸またはエステルが、合成ヒアルロン酸、乳酸エステル、カルメロースナトリウム、およびカプロン酸エステルからなる群より選択される、請求項11に記載の移植物。
  14. 界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の移植物。
  15. 前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン、ポリソルベートまたはプルロン酸を含む、請求項14に記載の移植物。
  16. 請求項15に記載の移植物であって、前記ポリオキシエチレンソルビタンが、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、またはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含む、移植物。
  17. 前記ポリマーが乳酸のホモポリマーを含む、請求項1に記載の移植物。
  18. 前記ポリマーとして、ポリ−l−乳酸またはポリ−d,l−乳酸を含む、請求項17に記載の移植物。
  19. 前記ポリマーが、乳酸のコ−ポリマーを含む、請求項1に記載の移植物。
  20. 前記ポリマーが、乳酸とグリコール酸とのコ−ポリマーを含む、請求項19に記載の移植物。
  21. 前記ポリマーが、架橋を形成し得る繰り返し単位を含む、請求項19に記載の移植物。
  22. 前記ポリマーが、少なくとも1つのラクトン繰り返し単位を含む、請求項19に記載の移植物。
  23. 前記ポリマーが、3.5dl/g〜3.8dl/gの固有粘度を有する、請求項1に記載の移植物。
  24. 前記ポリマーが、150,00ダルトン〜220,000ダルトンの分子量を有する、請求項1に記載の移植物。
  25. 前記ポリマーが、165,00ダルトン〜180,000ダルトンの分子量を有する、請求項24に記載の移植物。
  26. 前記ポリマーが、170℃〜200℃の範囲の融点を有する、請求項25に記載の移植物。
  27. 凍結保護剤をさらに含む、請求項1に記載の移植物。
  28. 前記凍結保護剤が、d−マンニトール、ラクトース、スクロース、フルクトース、糖、炭水化物、またはデキストランを含む、請求項27に記載の移植物。
  29. 緩衝剤をさらに含む、請求項1に記載の移植物。
  30. 前記緩衝剤が、リン酸緩衝剤またはクエン酸緩衝剤を含む、請求項29に記載の移植物。
  31. 前記移植物が、プレフィルド型滅菌済みシリンジとして使用の準備が整っている、請求項1に記載の移植物。
  32. 前記移植物が、バイアルに入った滅菌済み懸濁物の形態である、請求項1に記載の移植物。
  33. 前記移植物が、凍結乾燥された粉末の形態である、請求項1に記載の移植物。
  34. 前記粉末が、0.002重量%〜0.02重量%のグリコール酸を含む、請求項33に記載の移植物。
  35. 前記粉末が、0.01重量%〜0.02重量%のグリコール酸を含む、請求項34に記載の移植物。
  36. 前記粉末が、36重量%〜45重量%のポリマーを含む、請求項33に記載の移植物。
  37. 前記粉末が、40重量%〜41重量%のポリマーを含む、請求項36に記載の移植物。
  38. 前記移植物が、2コンパートメントのプレフィルド型シリンジの状態であり、1コンパートメントは凍結乾燥された粉末を含み、そして一方のコンパートメントには薬学的に受容可能なキャリアを含む、請求項1に記載の移植物。
  39. 前記移植物が、ガンマ線照射線照射またはE−ビーム照射あるいはエチレンオキシドガスへの曝露により滅菌されている、請求項1に記載の移植物。
  40. 請求項1に記載の移植物であって、さらに医薬品を含む移植物。
  41. 請求項40に記載の移植物であって、前記医薬品は、ペプチド、組織再生物質、麻酔薬、抗生物質、ステロイド、フィブロネクチン、サイトカイン、成長因子、鎮痛薬、消毒薬、α−インターフェロン、β−インターフェロン、もしくはγ−インターフェロン、エリスロイエチン、グルカゴン、カルシトニン、ヘパリン、インターロイキン−1、インターロイキン−2、フィルグラスチム、cDNA、DNA、タンパク質、ペプチド類、HGH、黄体形成ホルモン、心房性ナトリウム利尿因子、第VIII因子、第IX因子、または卵胞刺激ホルモンを含む、移植物。
  42. 前記医薬品が、リドカイン、キシロカイン、ノボカイン、ベンゾカイン、プリロカイン、リピバカイン、およびプロポフォールからなる群より選択される麻酔薬を含む、請求項41に記載の移植物。
  43. グリコール酸と、ポリ乳酸を含む粒子とを含む生体分解性の注入可能な移植物であって、ここで、該粒子が40μ〜80μの平均直径を有する、移植物。
  44. 前記粒子が55μ〜65μの平均直径を有する、請求項43に記載の移植物。
  45. 前記ポリ乳酸が、ポリ−l−乳酸またはポリ−d,l−乳酸、あるいはco−ポリラクチド−ポリグリコリドを含む、請求項43に記載の移植物。
  46. 前記ポリ乳酸が、3.6dl/g〜3.8dl/gの固有粘度を有する、請求項43に記載の移植物。
  47. 前記ポリ乳酸が、粘度より決定される分子量として150,000ダルトン〜180,000ダルトンを有する、請求項43に記載の移植物。
  48. 前記移植物が、さらに薬学的に受容可能なキャリア中の粒子の懸濁物を含む、請求項43に記載の移植物。
  49. 前記薬学的に受容可能なキャリアが水を含む、請求項48に記載の移植物。
  50. 前記薬学的に受容可能なキャリアは、生理食塩水、デンプン、ヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、ポリサッカリド、ヒアルロン酸エステル、または血漿、を含む、請求項49に記載の移植物。
  51. 前記ポリ乳酸が、100mlの前記薬学的に受容可能なキャリアあたり30mg〜40mgのポリマーの濃度で存在する、請求項49に記載の移植物。
  52. 前記グリコール酸が、100mlの前記薬学的に受容可能なキャリアあたり1.8mcg〜18.2mcgのGAの濃度で存在する、請求項49に記載の移植物。
  53. ゲル化剤をさらに含む、請求項43に記載の移植物。
  54. 前記ゲル化剤として、セルロース誘導体あるいは薬学的に受容可能な酸またはエステルを含む、請求項53に記載の移植物。
  55. 前記セルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースを含む、請求項54に記載の移植物。
  56. 前記薬学的に受容可能な酸またはエステルが、合成ヒアルロン酸、乳酸エステル、カルメロースナトリウム、あるいはカプロン酸エステル、を含む、請求項54に記載の移植物。
  57. 界面活性剤をさらに含む、請求項43に記載の移植物。
  58. 前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン、ポリソルベートまたはプルロン酸を含む、請求項57に記載の移植物。
  59. 請求項58に記載の移植物であって、前記ポリオキシエチレンソルビタンが、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、またはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含む、移植物。
  60. 凍結保護剤をさらに含む、請求項43に記載の移植物。
  61. 前記凍結保護剤が、d−マンニトール、ラクトース、スクロース、フルクトース、またはデキストランを含む、請求項60に記載の移植物。
  62. 緩衝剤をさらに含む、請求項43に記載の移植物。
  63. 前記緩衝剤が、リン酸ナトリウム緩衝剤またはクエン酸ナトリウム緩衝剤を含む、請求項62に記載の移植物。
  64. 前記移植物が、プレフィルド型滅菌済みシリンジとして使用の準備が整っている、請求項43に記載の移植物。
  65. 前記移植物が、バイアルに入った滅菌済み懸濁物の形態である、請求項43に記載の移植物。
  66. 前記移植物が、凍結乾燥された粉末の形態である、請求項43に記載の移植物。
  67. 前記粉末が、0.002重量%〜0.02重量%のグリコール酸を含む、請求項66に記載の移植物。
  68. 前記粉末が、36重量%〜45重量%のポリマーを含む、請求項67に記載の移植物。
  69. 請求項43に記載の移植物であって、麻酔薬、ペプチド、組織再生物質、抗生物質、ステロイド、フィブロネクチン、サイトカイン、成長因子、鎮痛薬、消毒薬、α−インターフェロン、β−インターフェロン、またはγ−インターフェロン、エリスロイエチン、グルカゴン、カルシトニン、ヘパリン、インターロイキン−1、インターロイキン−2、フィルグラスチム、cDNA、DNA、タンパク質、ペプチド類、HGH、黄体形成ホルモン、心房性ナトリウム利尿因子、第VIII因子、第IX因子、および卵胞刺激ホルモンからなる群より選択される医薬品をさらに含む、移植物。
  70. 生体分解性の注入可能な移植物であって、以下:
    a) グリコール酸;
    b) 前記粒子が40μ〜80μの平均直径を有する、ポリ乳酸の粒子;
    c) ゲル化剤;
    d) 界面活性剤;
    e) 凍結保護剤;および
    f) 緩衝剤、
    を含む移植物であって、該移植物が該ポリ乳酸の粒子の水性懸濁物を含む、移植物。
  71. 前記ポリ乳酸が、ポリ−l−乳酸またはポリ−d,l−乳酸である、請求項70に記載の移植物。
  72. 前記ポリ乳酸が、160,00ダルトン〜180,000ダルトンの分子量を有する、請求項70に記載の移植物。
  73. 前記ポリ乳酸が、100mlの懸濁物あたり30mg〜40mgのポリマーの濃度で存在する、請求項70に記載の移植物。
  74. 前記グリコール酸が、100mlの懸濁物あたり12mcg〜13mcgのGAの濃度で存在する、請求項70に記載の移植物。
  75. 前記ゲル化剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースを含む、請求項70に記載の移植物。
  76. 前記界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタンを含む、請求項70に記載の移植物。
  77. 前記凍結保護剤がd−マンニトールを含む、請求項70に記載の移植物。
  78. 生体分解性で、注入可能な移植物の作製方法であって、以下の工程:
    a) 乳酸繰り返し単位を含有するポリマーを、第一の粉末へと粉砕する工程;
    b) 40μ〜80μの平均直径を有する粒子を形成するために、該第一の粉末を冷却微細化する工程;
    c) 該粒子を含むエマルジョンを形成する工程;
    d) グリコール酸を含有する溶液を得る工程;
    e) 水性スラリーを得るために、熱している間に、エマルジョンおよび溶液を混合する工程;
    f) 第二の粉末を得るために、該水性スラリーを乾燥する工程;ならびに
    g) 該第二の粉末を凍結乾燥する工程、
    を包含する、作製方法。
  79. 前記ポリマーが、ポリ乳酸のホモ−ポリマーまたはコ−ポリマーを含む、請求項78に記載の方法。
  80. 前記溶液が、ゲル化剤、界面活性剤、凍結保護剤または緩衝剤をさらに含む、請求項78に記載の方法。
  81. 請求項78に記載の方法であって、薬学的に受容可能なキャリア中の前記第二の粉末の懸濁物を形成する工程をさらに包含する、方法。
  82. グリコール酸と、ポリマー粒子とを含む、軟組織の補強のための組成物であって、該粒子は乳酸繰り返し単位を含み、ここで、該粒子は、40μ〜80μの平均直径を有し、該組成物は、このような軟組織の補強を必要とする哺乳動物の注入部位に注射されることにより特徴付けられる、組成物。
  83. 前記哺乳類がヒトである、請求項82に記載の組成物。
  84. 前記注入部位が先天性異常、瘢痕またはしわである、請求項82に記載の組成物。
  85. 前記組成物が、ヒトの顔面脂肪損失の補強に使用される、請求項82に記載の組成物。
  86. 前記組成物が、括約筋不全または勃起不全の処置に使用される、請求項82に記載
    の組成物。
  87. 前記注入部位が声帯を規定する組織である、請求項82に記載の組成物。
  88. グリコール酸と、粒子とを含む、ヒトのしわの外観を改善するための組成物であって、該粒子は、乳酸繰り返し単位を含むポリマーから構成され、該組成物は、該ヒトのしわに注射されることにより特徴付けられる、組成物。
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