JP4488916B2 - 修正テープ用両面離型フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、両面離型フィルムに関するものであり、詳しくは、文書などに誤って記録された文字などを修正するのに使用される修正テープ用の支持体として好適な両面離型フィルムに関するものである。
従来、事務用品分野での修正テープの支持体として、両面に離型層を設けた紙が主として使用されてきたが、この様な支持体では修正テープ本体を十分コンパクトに小型化する上で限界がある為、小型化が可能な合成樹脂フィルムの利用が進められている。しかしながら、合成樹脂フィルムを使用した場合、転写後の感圧転写層表面に光沢が出やすく、ぎらつくという問題がある。そのため、合成樹脂フィルムの表面を粗面化したり、コーティングマット加工層を設けることが提案されている(特許文献1)。
また、離型層中に有機または無機の粒子を配合することが提案されている(特許文献2、特許文献3)。しかし、転写後の感圧転写層表面の光沢を出にくくする効果はなお十分ではなかった。
実開平1−139598号公報(第3〜4頁) 特開2000−154353号公報(請求項2、第2〜3頁) 特開2000−204325号公報(請求項2〜3、第2〜3頁)
本発明の目的は、転写された感圧転写層表面の非光沢性に優れ、文書の修正に使用される修正テープ用として好適な両面離型フィルムを提供することにある。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、シリコーン系樹脂に重剥離コントロール剤を配合し、さらに特定の粒子径を有する疎水性顔料を配合した離型層を設けることにより、離型剤層塗液の分散安定性が向上し、修正テープから転写された感圧転写層表面の光沢性を効果的に抑制できることを見出した。本発明は、下記の各発明を包含する。
(1)合成樹脂フィルムの片面(A面)に、離型剤と微粒子充填剤を含有する離型層が設けられ、もう一方の面(B面)には、シリコーン系樹脂を主成分とした離型層が設けられている両面離型フィルムにおいて、前記A面に設けられる離型層が、ジメチルポリシロキサンを主剤とするシリコーン系樹脂に重剥離コントロール剤を配合してなるシリコーン系離型剤に、微粒子充填剤として平均粒子径0.1〜5μmの疎水性顔料を配合してなる離型剤組成物により形成されていることを特徴とする修正テープ用両面離型フィルム。
(2)前記A面に設けられる離型層は、ジメチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤に含まれるアルケニル基の総数がメチル基数100に対して0.05〜3.0である(1)項記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(3)前記シリコーン系離型剤におけるジメチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤の配合比(質量比)が、ジメチルポリシロキサン90〜30に対して重剥離コントロール剤70〜10である(1)項又は(2)項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(4)前記離型剤組成物中に、シリコーン系離型剤を硬化させる触媒、例えば白金系触媒が配合されている(1)項〜(3)項のいずれかに記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(5)前記重剥離コントロール剤が、(1)SiO2単位を有するシリカ構造のもの、(2)SiO2単位と(CH33SiO1/2単位を有するレジン構造のもの、及び(3)SiO2単位とCH2=CHSi(CH321/2単位を有するレジン構造のものから選択される少なくとも1種である(1)項〜(4)項のいずれかに記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(6)前記疎水性顔料は、疎水性物質でコーティング処理されているか又はカップリング剤で疎水化処理されている無機顔料又は有機顔料である(1)項〜(5)項のいずれかに記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(7)前記疎水性物質又はカップリング剤は、ジメチルシリコーンオイル、環状シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、シリコーンポリエーテル共重合体、アルコキシ変性シリコーン等のシリコーン系ポリマー;パーフルオロアルキルリン酸エステル等のフッ素系化合物;ポリエチレン等の炭化水素系ポリマー;メチルハイドロジェンシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、ハロゲン化シラン等の珪素含有化合物等から選ばれる少なくとも1種である(6)項記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(8)前記合成樹脂フィルムのマイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下である(1)項〜(7)項のいずれかに記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(9)前記A面に使用する離型層は、シリコーン系離型剤100質量部に対して、疎水性顔料を0.1〜20質量部配合して構成されている離型層である(1)項〜(8)項のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(10)疎水性顔料は、M値が10〜80である(1)項〜(9)項のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(11)前記A面の光沢度が10〜50%である(1)項〜(10)項のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
(12)合成樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンの2軸延伸フィルムである(1)項〜(11)項のいずれか1項に記載された修正テープ用両面離型フィルム。
本発明の修正テープ用両面離型フィルムは、それを使用して修正テープを構成すると、転写された感圧転写層表面の光沢性を極めて効率良く抑制することができるので、文書の修正に使用される修正テープ用の両面離型フィルムとして極めて好適である。
本発明の修正テープ用両面剥離フィルムは、合成樹脂フィルムの片面(A面)にジメチルポリシロキサンに重剥離コントロール剤と疎水性の微粒子充填剤を含有する離型層を設け、もう一方の面(B面)にシリコーン系樹脂を主成分とした離型層を設けた構成のものである。
本発明において使用するシリコーン系離型剤は、ジメチルポリシロキサンを主剤とするシリコーン系樹脂に、(1)SiO2単位を有するシリカ構造のもの、(2)SiO2単位と(CH33SiO1/2単位を有するレジン構造のもの、(3)SiO2単位とCH2=CHSi(CH321/2単位を有するレジン構造のものから選択される少なくとも1種である重剥離コントロール剤を配合することを必須構成要件とするものである。
シリコーン系樹脂に重剥離コントロール剤が配合されていない場合、修正テープを構成した際の剥離力が軽くなり過ぎ、巻き出し時に感圧転写層がB面側にとられ、修正被覆層が一部欠落してしまうというおそれがある。
本発明において、前記シリコーン系離型剤中に配合されるシリコーン系樹脂と重剥離コントロール剤は、両者に含まれるビニル基、ヘキセニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基の総数がメチル基数100に対して0.05〜3.0であることが好ましい。因みに、アルケニル基の総数が0.05未満では離型剤の反応性が低下するため硬化しにくく、3.0を越えると離型剤層の架橋密度が高くなり過ぎ、修正テープから感圧転写層が転写しにくくなるおそれがある。
前記ジメチルポリシロキサンとしては、通常使用されている付加反応型又は縮合反応型のシリコーン系樹脂のいずれも使用可能であるが、硬化反応性の高い付加反応型シリコーン樹脂が望ましい。付加反応型シリコーン樹脂の具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の商品名がBY24−162、BY24−753、SD−7236のもの、信越化学工業社製の商品名がKS−3503、KS−3502、KS−3601、KS−3656、KS−3703のもの等が挙げられる。
また、本発明において使用される重剥離コントロール剤の具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の商品名がSD−7292、BY24−843のもの、信越化学工業社製の商品名がKS−3800のもの等が挙げられる。
上記シリコーン系離型剤中には、ジメチルポリシロキサンからなる主剤、重剥離コントロール剤の他に、官能基と反応し、シリコーン離型剤層を硬化させるための架橋剤(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)が含まれている。架橋剤の量は、官能基1に対して1〜10(質量比)が好ましい。架橋剤の量が1未満になると、該シリコーン系離型剤層に含まれるアルケニル基等の官能基との反応が完全には進行せず、硬化不良となるおそれがある。また、10を越えると架橋剤が未反応で残存し、このため本来の剥離性を損ない、修正テープから感圧転写層が転写しにくくなるおそれがある。
さらに、離型層中にはシリコーン系離型剤を硬化させる際の活性化エネルギーを低下させる触媒が添加される。該触媒としては、白金系触媒が好ましく、具体的には、商品名がSRX−212(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、PL−50T(信越化学工業社製)等のものが挙げられる。触媒の添加量は、シリコーン系離型剤の合計100質量部に対して0.5〜12質量部、好ましくは1〜10質量部程度である。
また、上記シリコーン系離型剤層中には、密着性向上剤、ゲル化防止剤等の各種助剤が必要に応じて適宜配合され得ることは公知である。なお、ジメチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤の配合比は、ジメチルポリシロキサン90〜30質量%、重剥離コントロール剤10〜70質量%の範囲である。
本発明の合成樹脂フィルムのB面に設けられるシリコーン系樹脂を主成分とする離型層としては、上記のA面に設けられる離型層に使用される材料から疎水性顔料及び/又は重剥離コントロール剤を除いた材料が使用される。
本発明において、A面用離型層には疎水性顔料を配合することが必要である。離型層に配合する顔料が疎水性でない場合には、離型層塗液の顔料分散安定性に乏しく、塗液調製直後は特に問題ないが、塗液を塗布するまでに顔料のみが沈降し、所望の離型層組成を得ることができず、修正テープから転写された感圧転写層表面の光沢性を抑えることができない。
本発明において使用される疎水性顔料としては、疎水性を有するものであれば特に限定されず、無機顔料を有機化合物、シラン系化合物、フッ素系化合物等で表面処理することにより疎水化した顔料の他、疎水性のプラスチックピグメントが挙げられる。
本発明にいう疎水性とは、具体的には、水とメタノールの混合溶液においてメタノールの含有率を高めていったときに濡れはじめるメタノールの体積百分率で表されるM値が10〜80程度をいう。疎水化処理が不十分の場合には、M値が10以上とならず、本発明にいう疎水性顔料とならない。このM値は、10mlの試験管に、5〜30℃の水とメタノールとの混合物を約5ml採取し、該混合溶液にミクロスパーテルで1〜2杯程度の量の顔料を挿入して2回振とうさせた後、顔料が沈降し始めるときの当該混合液中のメタノールの体積%として測定される。
疎水性顔料に用いられる無機顔料としては、シリカ、二酸化チタン、二酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、焼成カオリン、クレー、焼成クレー、セリサイト等が挙げられる。これらの無機顔料を疎水化する方法としては、疎水性物質でコーティングする方法あるいはカップリング剤で疎水化処理する方法(以下、疎水性物質及び疎水処理に用いられるカップリング剤をまとめて「表面処理剤」という)がある。表面処理剤としては、ジメチルシリコーンオイル、環状シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、シリコーンポリエーテル共重合体、アルコキシ変性シリコーン等のシリコーン系ポリマー;パーフルオロアルキルリン酸エステル等のフッ素系化合物;ポリエチレン等の炭化水素系ポリマー;メチルハイドロジェンシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、ハロゲン化シラン等の珪素含有化合物等を用いることができる。
疎水性顔料に用いられるプラスチックピグメントとしては、重合方法等により表面が疎水性となっているポリスチレン粒子、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン樹脂フィラー、尿素ホルマリン樹脂フィラー等が挙げられる。
本発明で使用される疎水性顔料の平均粒子径は、0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.2μm以上である。平均粒子径が0.1μmより小さいと修正テープから転写された感圧転写層表面のぎらつきを抑制できないおそれがある。一方、平均粒子径の上限としては、5μm以下が好ましく、より好ましくは3μm以下である。5μmより大きな平均粒子径の顔料は、離型層塗料の沈降や転移ムラ及びドクター筋等が発生するおそれがあり、好ましくない。
本発明において使用する合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂単独又は2種以上を加熱混合した樹脂をフィルム状にTダイから押し出し、2軸延伸して得られたフィルムが挙げられるが、該フィルムのマイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であることが好ましい。MOR値が3.0を越えると、合成樹脂フィルムの異方性が強くなり過ぎ、二つの離型層や修正テープの感圧転写層まで設けた後のカールが悪くなり、修正テープとして非常に使い難い物となり、好ましくない。合成樹脂フィルムのなかでも、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンフィルムが、シリコーン樹脂などの離型層との密着性が良好なため、好ましい。
ここで、MOR値とは、マイクロ波法分子配向計で測定された透過マイクロ波強度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)を意味する。このMOR値は、フィルムの配向異方性が小さく、方向特性がバランスされている程小さくなり、配向異方性が強い程フィルムのMOR値は大きくなる。このMOR値の算出には、王子計測機器(株)製のマイクロ波法分子配向計、MOAシリーズが使用される。
上記合成樹脂フィルムのA面及びB面に塗布する離型層塗料の塗布方式は何ら限定されないが、例えば、グラビアダイレクトコーター、グラビアリバースコーター、バーコーター等が挙げられ、合成樹脂フィルムに乾燥後で0.05〜5g/m2の塗布量となるように設けられる。なお、該離型層を硬化させる温度条件は、塗布される合成樹脂フィルムの種類、乾燥装置によって異なるが、80〜150℃である。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限り質量部及び質量%である。
(実施例1)
「A面用シリコーン系離型剤の調製」
ジメチルポリシロキサン中のメチル基数100に対する官能基であるビニル基の数が0.1である付加型シリコーン樹脂(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を70質量部、メチル基数100に対するビニル基の数が5.0である重剥離コントロール剤(商品名:SD−7292、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を30質量部添加した合計100質量部(メチル基数100に対する総ビニル基数1.57)をトルエンで溶解した。これに触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を5質量部添加し、さらに疎水性シリカ(商品名:ニップシールSS−50、M値:60、平均粒子径:1.5μm、東ソー・シリカ社製)を8質量部添加し、A面用シリコーン離型剤溶液を得た。
「B面用シリコーン系離型剤の調製」
ジメチルポリシロキサン中のメチル基数100に対する官能基であるビニル基の数が0.1である付加型シリコーン樹脂(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)100質量部をトルエンで溶解した。これに触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を5質量部添加し、B面用シリコーン離型剤溶液を得た。
「両面離型フィルムの製造」
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:E5107、MOR値:1.4、東洋紡社製)の片面に上記A面用シリコーン系離型剤、もう一方の面に上記B面用シリコーン系離型剤をそれぞれグラビアコーターを用いて、乾燥後の塗布量が0.3g/m2となるように塗布した後、110℃、40秒間加熱処理して硬化させ、両面離型フィルムを得た。
(実施例2)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、疎水性シリカ(商品名:ニップシールSS−50、東ソー・シリカ社製)を疎水性炭酸カルシウム(商品名:カルファイン100、M値:35、平均粒子径:2.5μm、丸尾カルシウム社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
(実施例3)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)に替えて、ジメチルポリシロキサン中のメチル基数100に対するビニル基数が1.4である付加型シリコーン樹脂(商品名:BY24−162、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を70質量部、重剥離コントロール剤(商品名:SD−7292、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)の替わりに官能基を有しない重剥離コントロール剤(商品名:BY24−843、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を30質量部添加した合計100質量部(メチル基数100に対する総ビニル基数0.98)とした以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
(実施例4)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)に替えて、ジメチルポリシロキサン中のメチル基数100に対するビニル基数が0.6である付加型シリコーン樹脂(商品名:KS−3703、信越化学工業社製)を70質量部、重剥離コントロール剤(商品名:SD−7292、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)の替わりにメチル基数100に対するビニル基数が7.6である重剥離コントロール剤(商品名:KS−3800、信越化学工業社製)を30質量部添加した合計100質量部(メチル基数100に対する総ビニル基数2.7)とした以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
(比較例1)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、疎水性シリカ(商品名:ニップシールSS−50、東ソー・シリカ社製)の替わりに、親水性シリカ(商品名:サイリシア310P、M値:0、平均粒子径:2.7μm、富士シリシア化学社製)を使用し、また両面離型フィルムの製造において、厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:E5107、東洋紡社製)の替わりに、厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:G2、MOR値:3.8、帝人社製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
(比較例2)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、疎水性シリカ(商品名:ニップシールSS−50、東ソー・シリカ社製)の替わりに、親水性炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、M値:0、平均粒子径:0.8μm、備北粉化工業社製)を使用し、また両面離型フィルムの製造において、厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:E5107、東洋紡社製)の替わりに、厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:G2、帝人社製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
(比較例3)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、疎水性シリカ(商品名:ニップシールSS−50、東ソー・シリカ社製)を用いなかった以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
(比較例4)
A面用シリコーン系離型剤の調製において、付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)に替えて、ジメチルポリシロキサン中のメチル基数100に対するビニル基数が1.0である付加型シリコーン樹脂(商品名:KS−3502、信越化学工業社製)100質量部に、親水性シリカ(商品名:ニップシールE−220A、M値:0、平均粒子径:1.5μm、東ソー・シリカ社製)3.1質量部配合した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
上記のようにして得られた各両面離型フィルムについて、下記の評価を行い、その結果を表1に示した。なお、各項目の評価方法は、下記のとおりである。
「A面光沢度」
グロスチェッカー(IG−331、堀場製作所社製)を用いて、入射角60°でのA面光沢度を測定した。
「修正インク面のぎらつき」
白色顔料(二酸化チタン)50質量部、ベヒクル(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体)30質量部、充填剤(炭酸マグネシウム)20質量部、トルエン160質量部を混合攪拌して修正インクを得た。得られた修正インクを両面離型フィルムのA面に乾燥質量で50g/m2となるように塗布・乾燥した。さらにB面にアクリル系粘着剤を乾燥質量で10g/m2となるように塗布・乾燥して巻取り、本発明の修正テープを得た。修正テープの修正インク層を紙に転写させ、転写後の修正インク面(A面と接する面)のぎらつき感を、下記基準にて目視評価した。
○:インク面のぎらつきがなく、良好なインク面である
△:若干インク面のぎらつきがあるが、実用上問題ないレベルである
×:インク面のぎらつきが著しく、実用上問題となるレベルである
「修正テープ使用時の扱い易さ」
得られた修正テープの紙への修正インクの転写のし易さを評価した。
○:問題なく紙への転写が可能である
△:若干剥離が重く、修正インクの転写がスムーズでないが、実用上問題ないレベルである
×:カールが酷く、容易に転写することができない
「A面用離型剤溶液の分散安定性」
A面用離型剤溶液の調製1時間後の分散安定性を下記基準にて目視判定した。
○:顔料の沈降がなく、安定している
△:若干顔料の沈降があるが、実用上問題ないレベルである
×:顔料の沈降が酷く、実用上問題となるレベルである
「総合評価」
修正テープ用両面離型フィルムとしての総合評価を行った。
○:修正テープ用両面離型フィルムとして優れている
△:修正テープ用両面離型フィルムとして若干問題があるが、実用上問題ないレベルである
×:修正テープ用両面離型フィルムとして問題があり、実用できないレベルである
Figure 0004488916
表1から、実施例1〜4の本発明の修正テープ用両面離型フィルムは、A面光沢度が低く抑えられ、修正インク面のぎらつきもなく、修正テープ用両面離型フィルムとして問題なく使用可能である。また、A面用離型層塗液の分散安定性に優れており、安定した品質が得られる。一方、比較例1〜2、4では、A面用離型層塗液に疎水性顔料が配合されておらず、分散安定性に劣るものであり、塗布中に塗液組成の変動が大きく、安定した品質のものが得られなかった。比較例3は、A面用離型層塗液に顔料が配合されていないため、A面光沢度が高く、修正インク面のぎらつきに劣るものである。
本発明による合成樹脂フィルムの片面(A面)に離型剤と微粒子充填剤を含有する離型層が設けられ、もう一方の面(B面)にはシリコーン樹脂を主成分とした離型層が設けられている両面離型フィルムにおいて、A面に設けられる離型層がジメチルポリシロキサンを主剤とし、重剥離コントロール剤を配合したシリコーン系離型剤に、微粒子充填剤として平均粒子径0.1〜5μmの疎水性顔料を配合して構成することにより、転写された感圧転写層表面の光沢度を適正化することができ、修正テープを構成するのに極めて優れた両面離型フィルムが提供される。

Claims (10)

  1. 合成樹脂フィルムの片面(A面)に、離型剤と微粒子充填剤を含有する離型層が設けられ、もう一方の面(B面)には、シリコーン系樹脂を主成分とした離型層が設けられている両面離型フィルムにおいて、前記A面に設けられる離型層が、ジメチルポリシロキサンを主剤とするシリコーン系樹脂に重剥離コントロール剤を配合してなるシリコーン系離型剤に、微粒子充填剤として平均粒子径0.1〜5μmの疎水性顔料を配合してなる離型剤組成物により形成されていることを特徴とする修正テープ用両面離型フィルム。
  2. 前記A面に設けられる離型層は、ジメチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤に含まれるアルケニル基の総数がメチル基数100に対して0.05〜3.0である請求項1記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  3. 前記シリコーン系離型剤におけるジメチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤の配合比(質量比)が、ジメチルポリシロキサン90〜30に対して重剥離コントロール剤70〜10である請求項1又は2に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  4. 前記重剥離コントロール剤が、(1)SiO2単位を有するシリカ構造のもの、(2)SiO2単位と(CH33SiO1/2単位を有するレジン構造のもの、及び(3)SiO2単位とCH2=CHSi(CH321/2単位を有するレジン構造のものから選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  5. 前記疎水性顔料は、疎水性物質でコーティング処理されているか又はカップリング剤で疎水化処理されている無機顔料又は有機顔料である請求項1〜4のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  6. 前記疎水性顔料は、M値が10〜80である請求項1〜5のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  7. 前記A面に使用する離型層は、シリコーン系離型剤100質量部に対して、疎水性顔料を0.1〜20質量部配合して構成されている離型層である請求項1〜6のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  8. 前記合成樹脂フィルムのマイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  9. 前記合成樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンの2軸延伸フィルムである請求項1〜8のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
  10. 前記A面の光沢度が10〜50%である請求項1〜9のいずれか1項に記載の修正テープ用両面離型フィルム。
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