JP4485181B2 - 金属錯体およびそれを用いた色素増感太陽電池 - Google Patents

金属錯体およびそれを用いた色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、光増感作用を有する金属錯体およびそれを用いた色素増感太陽電池に関する。
従来、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する方法として、シリコン結晶太陽電池がよく知られており、すでに微弱電力消費の分野や独立電源、さらには宇宙用電源として利用されている。
しかし、シリコン単結晶はもちろんのこと、アモルファスシリコンを製造するにあたっては多大なエネルギーを必要とするので、電池を作るのに費やしたエネルギ−を回収するには、十年にも及ぶ長期間にわたって発電を続ける必要がある。
そこで近年、色素を用いた低コストの色素増感太陽電池が広く注目されるようになった。この色素増感太陽電池は、主に、一対の透明基板、一対の電極を構成する透明導電膜、電極間に挟持された、光電変換材料である半導体層及びキャリア輸送層とから構成されており、半導体層は、その表面に、可視光領域に吸収スペクトルを有する増感色素を吸着させている。
これらの電池において、半導体電極に光を照射すると、この電極側で電子が発生し、該電子は電気回路を通って対電極に移動する。対電極に移動した電子は、電解質中のイオンによって運ばれ、半導体電極にもどる。このような過程が繰返されて電気エネルギーが取出される。一般的にビピリジンルテニウム錯体を用いた色素増感太陽電池のセルは、分光感度範囲が結晶シリコン系太陽電池よりも狭いため、高変換効率が得られにくい現状である。分光感度範囲を広くし、長波長光を利用するため、下記特許文献1には、テルピリジンジケトナートRu錯体を用いる色素増感太陽電池が開示されている。
しかしながら、テルピリジンジケトナートRu錯体を用いる色素増感太陽電池のセルは、長波長光に感度を示すが、効率的に光電流を取出せないため、低い変換効率に留まっている。色素増感太陽電池において高い光電変換効率を得るためには、色素内部で光による励起された電子を効率よく半導体へ注入し、また、電解質から色素へ効率的に電子を移動する必要がある。そのため、色素の最低空軌道のエネルギー準位と酸化物半導体のフェルミ準位、最高電子被占軌道エネルギー準位と電解質の酸化還元電位とのマッチングは非常に重要である。しかしながら、下記特許文献1に開示されたテルピリジンジケトナートRu錯体では最低電子空軌道のエネルギー準位が低すぎて、色素から酸化物半導体へ効率的に電子を移動しにくいため、変換効率が低くなるという問題がある。
特開2003−212851号公報
本発明は、長波長領域の光に感度を有し、かつ効率よく電流を取出せる新規構造のルテニウム錯体を提供し、さらにはこのルテニウム錯体を用いた高性能な色素増感酸化物半導体電極および色素増感太陽電池を提供することを課題とする。
本発明の金属錯体は、下記の式(1)を有する金属錯体であって、
ML (1)
ここで、Mは、ルテニウム、オスミウム、鉄、レニウムおよびテクネチウムからなる群より選択され、Lは、下記の式:
Figure 0004485181
で表されるトリデンテートポリピリジンリガンドであり、ここで、A,AおよびAにおいて、少なくとも1つは結合基であり、かつ少なくとも1つはアルキル基であり、残りは水素であってもよく、Xは、それぞれ独立してNCS、Cl、Br、I、CN、NCOおよびHOからなる群より選択されるリガンドである。
また、本発明の金属錯体は、下記の式(2)を有する金属錯体であって、
MLX (2)
ここで、Mは、ルテニウム、オスミウム、鉄、レニウムおよびテクネチウムからなる群より選択され、Lは、下記の式:
Figure 0004485181
で表されるトリデンテートポリピリジンリガンドであり、ここで、A,AおよびAにおいて、少なくとも1つは結合基であり、かつ少なくとも1つはアルキル基であり、残りは水素であってもよく、Lは、次のIIa〜IIeに記載される化合物からなる群より選択され:
Figure 0004485181
ここで、BおよびBは、互いに同一であっても異なってもよい炭素数1〜40の、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基であり、B〜Bは、次の表:
Figure 0004485181
に規定されるとおりであり、Rは炭素数1〜30のアルキルであり、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数1〜12のアミノアルキル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、シアノ基または水素原子であり、Xは、NCS、Cl、Br、I、CN、NCOおよびHOからなる群より選択されるリガンドである。
好ましくは、前記A〜Aにおけるアルキル基は炭素数1〜40の直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基であり、Mがルテニウムであることが好ましい。
本発明はまた、支持基板上に透明導電膜および半導体層がこの順に積層された電極と、対電極と、前記電極と前記対電極に挟持されたキャリア輸送層と、含む色素増感太陽電池であって、前記半導体層は、上記の金属錯体を担持していることを特徴とする色素増感太陽電池を提供する。
好ましくは、前記半導体層は、少なくとも1つの酸化チタン層を含む。
良好な光電変換効率およびセルの安定性を達成することができる。
本発明の金属錯体は、色素増感型太陽電池の酸化物半導体電極を修飾する増感剤として用いるものであり、その構造は次のとおりである。
下記の式(1)を有する金属錯体であって、
ML (1)
ここで、Mは、ルテニウム、オスミウム、鉄、レニウムおよびテクネチウムからなる群より選択され、Lは、下記の式:
Figure 0004485181
で表されるトリデンテートポリピリジンリガンドであり、ここで、A,AおよびAにおいて、少なくとも1つのは結合基であり、かつ少なくとも1つはアルキル基であり、残りは水素であってもよく、Xは、それぞれ独立してNCS、Cl、Br、I、CN、NCOおよびHOからなる群より選択されるリガンドである。
本発明の金属錯体におけるLにおいて、ピリジン環の4位の置換基3つうち少なくとも1つは結合基であり、かつ少なくとも1つはアルキル基であり、残りは水素であってもよい。すなわち、A〜Aのうち、いずれか1つは結合基であることが必要であり、さらに、いずれか1つはアルキル基であることが必要である。水素は任意であって、たとえば、結合基が1つでかつアルキル基も1つである場合には、残りのAは水素になることになる。結合基が1つ以上あるかまたはアルキル基が1つ以上ある場合には水素はないことになる。この理由は、結合基を有さないと、半導体層と結合するインターロック基がなくなるため、光による増感によって励起した電子が半導体へ移動することができなく、また、当該増感剤が半導体層に安定して吸着されないからである。ここで、結合基とは、色素と半導体とを強固に吸着できる官能基であればよい。具体的には、カルボキシル基、カルボン酸アンモニウム塩基、PO(OH)、PO(ORおよびCO(NHOH)などが挙げられる。特に、COOH、COONa、COOCa、COON(Cがより好ましい。またRは、炭素数1〜20のアルキル基である。また、Lにアルキル基を必要とする理由は、ビピリジン配位子にアルキル基を導入することにより、金属錯体の最低空軌道エネルギー準位が調整できるようになり、最低空軌道エネルギー準位と半導体のフェルミ準位とのエネルギー差を最適化することにより色素内部で光励起された電子を効率よく半導体へ注入することが可能となり、変換効率が向上すると考えられるためである。
上記Aにおけるアルキル基において、使用可能な具体的アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコシル、1−ブチルペンチル、1−デシルウンデシルおよび1−ドデシルトリデシルなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
また、本発明は下記の式(2)を有する金属錯体をも提供する。
MLX (2)
ここで、Mは、ルテニウム、オスミウム、鉄、レニウムおよびテクネチウムからなる群より選択され、Lは、下記の式:
Figure 0004485181
で表されるトリデンテートポリピリジンリガンドであり、ここで、A,AおよびAにおいて、少なくとも1つは結合基であり、かつ少なくとも1つはアルキル基であり、残りは水素であってもよく、Lは、次の式IIa〜IIdに記載される化合物からなる群より選択され:
Figure 0004485181
ここで、BおよびBは互いに同一であっても異なってもよい炭素数1〜40の、直鎖状または分岐鎖上の脂肪族炭化水素基であり、B〜Bは、下記表3中のNo.1〜18に規定されるとおりであり、RはC1−30アルキルであり、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数1〜12のアミノアルキル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、シアノ基または水素原子であり、Xは、NCS、Cl、Br、I、CN、NCOおよびHOからなる群より選択されるリガンドである。ここで、結合基は上記で規定されるとおりである。
Figure 0004485181
上記式(1)および(2)を有する本発明の金属錯体において、Rの具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデジル、ヘキサデジルが挙げられる。
また、Rの具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデジル、ヘキサデジル、ドコシル、ペンタコシル、ノナコシル、トリアコンチルなどが挙げられる。
また、R、R、R5、R6、R7およびR8具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデジル、ヘキサデジル、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブトキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、ヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、エトキシカルボニル、ヘキシルカルボニルなどが挙げられる。
本発明において、上記の式IIa、IIcおよびIId構造を有する金属錯体の場合、金属錯体分子の中性を保つために、アニオンまたはカチオンが存在してもよい。この場合、アニオンとして、ハロゲン化物イオン、NO−、PF−などが挙げられる。カチオンとして、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、1級アンモニウムイオン、2級アンモニウムイオン、3級アンモニウムイオン、4級アンモニウムイオンなどが挙げられる。
本発明において、上記金属錯体を用いて、色素増感太陽電池を作製することができる。本発明における色素増感太陽電池は、例えば、図1に示すように、透明基板である支持基板8上に、透明導電膜7、半導体層6がこの順に堆積され、この半導体層6と、対電極(例えば、透明導電膜2がコートされたガラス板からなる支持基板1上に白金層3が形成されたもの)との間にキャリア輸送層4が挟持されて構成される。また、半導体層6は、酸化チタンなどの微粒子によって構成されており、半導体層6表面に上述した金属錯体5が担持されてなる。また、図中の矢印は、電子の流れを示す。
太陽電池において、金属錯体に太陽光を照射すると、金属錯体5は光を吸収して励起する。この励起によって発生する電子は、半導体層6に移動し、次いで、透明導電膜7から外部回路を通って対電極の透明導電膜2に移動する。対電極に移動した電子は、キャリア輸送層4中の酸化還元系を還元する。一方、半導体層6に電子を移動させた金属錯体5は、酸化体の状態になっているが、この酸化体は、キャリア輸送層4中の酸化還元系によって還元され、もとの状態に戻る。このようなプロセスにおける電子の流れを介して、光エネルギーが連続的に電気エネルギーに変換される。
本発明における透明基板としては、ガラス基板、プラスチック基板などが挙げられる。その膜厚は、太陽電池に適当な強度を付与することができるものであれば特に限定されない。また、この透明基板上には、透明導電膜が形成されている。透明導電膜としては、例えば、ITO、SnO2、CuI、ZnO等の透明導電材料からなる膜が挙げられる。透明導電膜は、常法によって形成され、その膜厚は0.1μm〜5μm程度が適当である。
半導体層は、透明導電膜上に形成されており、半導体の微粒子から構成される。この半導体微粒子は、一般に光電変換材料に使用されるものであればどのようなものでも使用することができ、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ニッケル、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、CuAlO2、SrCu22等の単独、化合物又は組み合わせが挙げられる。安定性及び安全性の点から、酸化チタンが好ましい。この酸化チタンは、アナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸などの各種の狭義の酸化チタン及び水酸化チタン、含水酸化チタン等を包含する。半導体層は、粒子状や膜状でもよいが、多孔質の膜状等の形態であることが好ましい。
半導体層は、公知の種々の方法によって透明導電膜上に形成することができる。具体的には、(i)透明導電膜上に半導体粒子を含有する懸濁液を塗布し、乾燥及び/又は焼成する方法、(ii)必要な原料ガスを用いたCVD又はMOCVD等により透明導電膜上に半導体層を形成する方法、(iii)固体原料を用いるPVD法、蒸着法又はスパッタリング法、ゾルゲル法等の単独又は組み合わせが挙げられる。半導体層を製造するために使用される半導体粒子は、例えば1nm〜2000nmの範囲の平均粒径を有する単体の半導体又は化合物半導体からなり、市販されているものを用いることができる。
例えば、上述の(i)の方法においては、まず、半導体粒子を適当な溶媒に懸濁する。そのような溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグライム系溶媒、イソプロピルアルコール等のアルコール類、イソプロピルアルコール/トルエン等のアルコール系混合溶媒、水等が挙げられる。半導体粒子の懸濁液の基板への塗布は、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリーン印刷法など公知の方法が挙げられる。その後、塗布液を乾燥及び焼成する。乾燥及び焼成に必要な温度、時間、雰囲気等は、使用される基板及び半導体粒子の種類に応じて、適宜調整することができ、例えば、大気下又は不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の範囲で10秒〜12時間程度が挙げられる。乾燥及び焼成は、単一の温度で1回のみ行なってもよいし、温度を変化させて2回以上行なってもよい。また、塗布、乾燥及び焼成は、1回のみ行ってもよいし、2回以上行ってもよい。
上述の(ii)の方法では、CVD等に使用される原料ガスは、半導体を構成する元素を含有する単一のガス又は2種類以上の混合ガスを用いることができる。
上述の(iii)の方法では、PVD等に使用される固体原料は、半導体を構成する元素を含有する単一の固体、複数の固体の組み合せ又は化合物の固体を利用することができる。
半導体層の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば、0.1〜50μm程度が挙げられる。また、別の観点から、半導体層の表面積が大きいものが好ましく、例えば、10〜200m2/g程度が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1)
4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
(a)4−ノナデシルピリジンの調製
Figure 0004485181
メカニカルスターラ、N吸入口、圧力等化添加漏斗および恒温オイルバスを備えた300mLのフラスコに、14.8gのナトリウムアミド(0.38モル)および64.0mLの4−メチルピリジン(61.1g、0.656モル)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下で1時間攪拌した。その間、濃赤色への色の変化を観察した。n−オクタデシルクロリド(95.0g;0.33モル)の110mLを高速攪拌されている反応混合物中に1.5時間かけて添加した。添加を開始してすぐに、凝固するのを防止するため、反応を60℃まで温め、続いて100℃にて終夜攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、200mLのクロロホルムで希釈し、200mLの水で3回洗浄し、ロータリーエバポレータを用いて乾燥するまで減圧した。生じた濃茶色の生成物を0.07mmHgで3回減圧蒸留し、最終的に一定沸点(180℃(0.07mmHg))の白色の蝋様固体(48.8g)(0.141モル、43%収率(n−オクタデシルクロリドを基準))を得た。分析結果は次のとおりであった。計算値:C24H43N;C,83.41;H,12.54;N,4.05、実測値:C,83.6;H,12.7;N,4.0。MS(ESIMS):m/z:345.3395。
(b)2−アミノ−4−ノナデシルピリジンの調製
Figure 0004485181
0.5モルの4−ノナデシルピリジン、0.59モルのソーダアミドおよび1.18モルのN,N−ジメチルアニリンの混合物を150℃にて6時間加熱した。冷却後、反応混合物を水中に注ぎ、ジメチルアニリン層を分離して、無水炭酸カリウムの上で乾燥した。真空で溶媒を除去した後、残渣を石油エーテル中で攪拌し、酢酸エチル/リグロインから結晶化した。分析した結果は次のとおりである。収率45%。計算値:C24H44N2:C,79.93;H,12.30;N,7.77、実測値:C,79.63;H,12.40;N,7.60.MS(ESIMS):m/z:360.3504。
(c)2−ブロモ−4−ノナデシルピリジンの調製
Figure 0004485181
粉状2−アミノ−4−ノナデシルピリジン(110.6g、0.31モル)を高速攪拌下で、4Lのガラス反応器中の20〜30℃の48%臭化水素酸(500mL)に一部ずつ添加した。化合物のすべてを溶解した後、混合物を−20℃で冷却した。この懸濁液に、冷却したブロミン(44.3mL、0.86モル)を30分かけて滴下し、その際温度を−20℃に維持した。生じたペーストをこの温度で90分間攪拌した。次いで、水(250mL)中の亜硝酸ナトリウム(56.6g、0.82モル)を滴下して加えた。その後、反応混合物を15℃まで1時間かけて温めて、さらに45分間攪拌した。混合物を−20℃まで冷却し、冷却したNaOH水溶液(222g、330mL)で処理した。添加の間、温度を最大−10℃に保持した。混合物を室温まで温めて1時間攪拌した。次いで、この混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をNaSOで乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を減圧蒸留し、表題の化合物を得た。分析した結果は次のとおりである。収率50%。計算値:C24H42BrN:C,67.90;H,9.97;N,3.30。実測値:C,67.50;H,9.87;N,3.40。MS(ESIMS):m/z:423.2501。
(d)2−トリブチル(4−ノナデシルピリジン−2−イル)スタンナンの調製
Figure 0004485181
無水THF(400mL)中の2−ブロモ−4−ノナデシルピリジン(70.0g、165ミリモル)に、n−ブチルリチウム(110mL、178ミリモル、ヘキサン中1.6M)を−78℃にて滴下した。この溶液を−78℃にて90分間攪拌した後、トリブチル塩化スズ(53.6mL、198ミリモル)を添加し、混合物を室温まで温めた。水(90mL)を反応混合物に注ぎ、相を分離した。水相をジエチルエーテル(200mL)で4回抽出した。合わせた有機相を、NaSO上で乾燥し、溶媒を減圧除去した。生じた油状物をクゲルロー(Kugelrohr)のフラクション蒸留により精製した。分析結果は次のとおりである。収率55%。C36H69NSn:計算値:C,68.13;H,10.96;N,2.21。実測値:C,68.65;H,10.76;N,2.27。MS(ESIMS):m/z:635.4452。
(e)2−トリブチルスタンニル−ピコリンの調製
Figure 0004485181
無水THF(250mL)中の2−ブロモ−ピコリン(28.4g、165ミリモル)に、−78℃にてn−ブチルリチウム(110mL、178ミリモル、ヘキサン中1.6M)を滴下して添加した。この溶液を−78℃にて90分間攪拌した後、トリブチル塩化スズ(53.6mL、198ミリモル)を添加し、混合物を室温まで温めた。水(90mL)を、反応混合物中に加え、相分離させた。水相をジエチルエーテル(200mL)で4回抽出した。合わせた有機層をNSO上で乾燥し、溶媒を減圧除去した。生じた湯状物をクゲルローのフラクション蒸留により精製した。分析結果は次のとおりである。無色の液体、120℃沸点(2.5×10−5mbar)。収率60%。C18H33NSn:計算値:C,56.56;H,8.64;N,3.67;実測値:C,56.22;H8.70;N,3.21。MS(ESIMS):m/z:383.1635。
(f)2,6−ジヒドロキシ−4−メチルピリジンの調製
Figure 0004485181
2,6−ジヒドロキシ−3−シアノ−4−メチルピリジン(4.32g、28.8ミリモル)、濃HSO(12mL)および水(10mL)の混合物を、還流して5時間加熱した。混合物を氷で冷却し、固体NaHCOで中和した。沈殿物をろ過し、水およびEtOを用いて洗浄し、減圧下で乾燥して、表題の化合物および遊離酸の混合物を得、これを脱カルボキシル化しなかった。この混合物を次の反応ステップのためにさらに精製せずに用いた。分析結果は次のとおりである。収率72%。C6H7NO2:計算値:C,57.59;H,5.64;N,11.19;O,25.57。実測値:C,57.74;H,5.55;N,11.19;O,25.66。MS(ESIMS):m/z:125.0477
(g)2,6−ジブロモ−4−メチルピリジンの調製
Figure 0004485181
上記(f)で得られた化合物(1.0g、7.93ミリモル)およびPOBr(7.26g、25.33ミリモル)を粉状にし、140−150℃で1時間一緒に溶解させた。冷却後、混合物を水で失活し、固体NaHCOで中和し、CHCl(100mL)で3回抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、シリカのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EOAc=9/1(v/v))により精製し、表題化合物を得た。分析した結果は次のとおりである。無色の油状物、収率:58%。C6H5Br2N:計算値:C,28.72;H,2.01;N,5.58;実測値:C,28.58;H,2.07;N,5.46。MS(ESIMS):m/z:250.8768。
(h)6−ブロモ−4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジンの調製
Figure 0004485181
上記(g)で得たジブロモ化合物(1ミリモル)、2−トリブチルスタンニル−ピコリン(1モル)および(PhP)4Pd(0.01当量)をトルエン(50mL)中でN下16時間加熱した。室温まで冷却した際、飽和NHCl水溶液(20mL)を添加した。この混合物をさらに30分間攪拌し、次いでセライトによりろ過した。沈殿物をCHCl(50mL)で洗浄し、有機相を分離した。水相をトルエンで抽出した。合わせた有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を除去した。濃HCl(30mL)を残渣に添加し、CHClで抽出した。水相を固体NaOHで注意して中和した。次いで生成物をCHClで抽出し、乾燥した。溶媒を除去し、生成物をシリカゲルのクロマトグラフィー(CHCl/ヘキサン=1/2を溶離液)により精製した。分析した結果は次のとおりである。収率:25%。C12H11BrN2:計算値:C,54.77;H,4.21;N,10.65;実測値:C,54.54;H,4.30;N,10.45。MS(ESIMS):m/z:262.0106。
(i)6−ブロモ−4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジンの調製
Figure 0004485181
硫酸(98%、125mL)の攪拌溶液に、5.37g(20.5ミリモル)の6−ブロモ−4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジンを添加した。十分攪拌しつつ、24g(81.5ミリモル)のニクロム酸カリウムを少量ずつ添加し、その際温度を70〜80℃の間に維持した。ニクロム酸カリウムの添加の間、水バスによる一時的な冷却が必要であった。すべてのニクロム酸カリウムを添加した後、反応液を、温度が40℃未満になるまで室温で攪拌した。濃緑色反応混合物を800mLの氷水に注ぎ、そしてろ過した。固体を、濾液が無色になるまで水で洗浄し、そして乾燥させた。生じた黄色固状物を、50%の硝酸(170mL)中で還流して精製した。この溶液を氷の上に注ぎ、1Lの水で希釈し、5℃に冷却した。沈殿物をろ過し、水(50mL)で5回、次いでアセトン(20mL)で2回洗浄し、乾燥して表題化合物(6.22g、94%)を良好な白色固状物として得た。分析した結果は次のとおりである。C12H7BrN2O4:計算値:C,44.61;H,2.18;N,8.67;実測値:C,44.23;H,2.14;N,8.56。MS(ESIMS):m/z:321.9589。
(j)6−ブロモ−4,4’−ジエトキシカルボニル−2,2’−ビピリジンの調製
Figure 0004485181
無水エタノール(400mL)中の6−ブロモ−4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン(6.6g、20.5ミリモル)の懸濁液に、5mLの濃硫酸を添加した。混合物を、80時間還流して透明な溶液を得、次いで室温まで冷却した。水(400mL)を添加し、過剰のエタノールを減圧下で除去した。pHをNaOHを用いて中性に調節し、生じた沈殿物をろ過し、水(pH=7)で洗浄した。固体を乾燥して、7.0g(90%)の表題化合物を得た。分析した結果は次のとおりである。C16H15BrN2O4:計算値:C,50.68;H,3.99;N,7.39;実測値:C,50.45;H,3.92;N,7.33。MS(ESIMS):m/z:378.0215。
(k)6−ブロモ−4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’;6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
6−ブロモ−4,4’−ジメトキシカルボニル−2,2’ビピリジン(1ミリモル)、2−トリブチル(4−ノナデシルピリジン−2−イル)スタンナン(1ミリモル)および(PhP)4Pd(0.01当量)をトルエン(50mL)中でN下16時間加熱した。室温まで冷却の際に、飽和NHCl水溶液(20mL)を添加した。混合物をさらに30分攪拌し、次いでセライト上でろ過した。沈殿物をCHCl(50mL)で洗浄し、有機相を分離した。水相をトルエンで抽出した。合わせた有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を除去した。濃HCl(30mL)を残渣に添加して、CHClで抽出した。水相を注意して固体NaOHで中和した。次いで生成物をCHClで抽出し、乾燥した。溶媒を除去し、そして生成物をシリカゲルによるクロマトグラフィー(CHCl/ヘキサン=1/2を溶離液)で精製した。分析した結果は次のとおりである。収率:25%、C40H57N3O4:計算値:C,74.61;H,8.92;N,6.53;実測値:C,74.22;H,8.72;N,6.49。MS(ESIMS):m/z:643.4349。
(合成例2)
4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’−ドデシルメチル−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
(a)4−(ジドデシルメチル)ピリジンの調製
Figure 0004485181
ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、2.05当量)溶液を、乾燥エーテル中のジイソプロピルアミン(0.2M;2.1当量)の−15℃の溶液に添加した。30分攪拌した後、新たに蒸留した4−メチルピリジン(1当量)を滴下して加えた。生じた赤色溶液を、−15℃にて15分間攪拌し、次いで乾燥エーテル中のアルキルハライド(1M、2.05当量)の溶液を1部ずつ添加した。混合物を室温にて終夜攪拌した。エーテルを添加し、そして反応混合物を1M NHCl溶液で2回洗浄し、NaSOで乾燥し、乾燥するまでエバポレートした。生成物をAl(中性)によるクロマトグラフィーにて精製し、その際、溶離液をヘキサンから最終にはヘキサン/エーテル=5/1まで勾配をつけた。生成物を70%の収率で得た。分析した結果は次のとおりである。C30H55N:計算値:C,83.84;H,12.90;N,3.26;実測値:C,83.55;H,12.84;N,3.21。MS(ESIMS):m/z:429.4334。
(b)2−アミノ−4−ジドデシルメチル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(b)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C30H56N2:計算値:C,81.01;H,12.69;N,6.30;実測値:C,81.11;H,12.77;N,6.25。MS(ESIMS):m/z:444.7791。
(c)2−ブロモ−4−ジドデシルメチル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(c)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C30H54BrN:計算値:C,70.84;H,10.70;N,2.75;実測値:C,70.45;H,10.67;N,2.69。MS(ESIMS):m/z:507.3440。
(d)2−トリブチル(4−ジドデシルメチル−2−イル)スタンナンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(d)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C42H81NSn:計算値:C,70.18;H,11.36;N,1.95;実測値:C,70.0;H,11.31;N,1.97。MS(ESIMS):m/z:719.5391。
(e)6−ブロモ−4,4’−ジエトキシカルボニル−2,2’ビピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(e−j)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C16H15BrNO4:計算値:C,50.68;H,3.99;N,7.39;実測値:C,50.35;H,3.78;N,7.34。MS(ESIMS):m/z:379.02。
(f)4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’−ジドデシルメチル−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(k)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C46H69N3O4:計算値:C,75.89;H,9.55;N,5.77;O,8.79実測値:C,75.89;H,9.55;N,5.77;O,8.79。MS(ESIMS):m/z:728.0059。
(合成例3)
4,4’−ビス(ジエチルホスフォネート)−4’’,4’’’−ノナデシル−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
(a)4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1に記載の手順と同様の手順で調製した。
(b)4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
8.2gの水素化ホウ素ナトリウムを、200mLの無水エタノール中の4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン(6.4g、10.0ミリモル)の懸濁液に添加した。混合物を3時間還流し、室温まで冷却し、次いで、200mLの塩化アンモニウム飽和水溶液を添加して過剰の水素化ホウ素を分解した。エタノールを減圧下で除去し、沈殿した固状物を最小量の水に溶解した。得られた溶液を酢酸エチル(200mL)で5回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。所望の固状物を79%の収率で得、これをさらなる精製なしで使用した。分析した結果は次のとおりである。C36H53N3O2:計算値:C,77.24;H,9.54;N,7.51;実測値:C,77.10;H,9.47;N,7.49。MS(ESIMS):m/z:559.4138。
(c)4,4’−ビス(ブロモメチル)−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’−ターピリジン(2.35g、4.2ミリモル)を48%のHBr(20mL)および濃硫酸(6.7mL)の混合物中に溶解した。生じた溶液を6時間還流し、次いで室温まで冷却させ、40mLの水を添加した。pHを、NaOH溶液を用いて中性に調節し、生じた沈殿物をろ過し、水(pH=7)で洗浄し、空気乾燥した。生成物をクロロホルム(40mL)中に溶解し、ろ過した。溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、エバポレートして、乾燥した白色の粉状物として表題化合物を85%の収率(2.45g)で得た。分析した結果は次のとおりである。C36H51Br2N3:計算値:C,63.07;H,7.50;N,6.13;実測値:C,62.88;H,7.45;N,6.19。MS(ESIMS):m/z:685.2429。
(d)4,4’−ビス(ジエチルメチルホスフォネート)−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
4,4’−ビス(ブロモメチル)−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’−ターピリジン(3.02g、4.4ミリモル)のクロロホルム溶液(10mL)および亜リン酸トリエチル(15mL)を窒素下3時間還流した。過剰の亜リン酸を高真空下で除去し、次いで粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶離液、酢酸エチル/メタノール=80/20)で精製して、1.6g(収率80%)の表題化合物を得た。分析した結果は次のとおりである。C44H71N3O6P2:計算値:C,66.06;H,8.95;N,5.25;実測値:C,65.67;H,8.88;N,5.45。MS(ESIMS):m/z:799.4818。
(合成例4)
4’−メトキシカルボニル−4,4’’−ビス(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
(a)2,6−ジブロモ−4−カルボニル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(g)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C6H3Br2NO2:計算値:C,25.65;H,1.08;Br,56.89;N,4.99;O,11.39;実測値C,25.52;H,1.14;Br,56.77;N,5.04;O,11.25。MS(ESIMS):m/z:280.8510。
(b)2,6−ジブロモ−4−エトキシカルボニル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(j)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C8H7Br2NO2:計算値:C,31.10;H,2.28;Br,51.73;N,4.53;O,10.36;実測値C,31.22;H,2.15;Br,51.81;N,4.45;O,10.31。MS(ESIMS):m/z:308.8823。
(c)2−トリブチル(4−ノナデシルピリジン−2−イル)スタンナンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例2のステップ(d)に記載の手順と同様の手順により調製した。
(d)4’−エトキシカルボニル−4,4’’−ビス(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
4−エトキシカルボニル−2,2’−ジブロモピリジン(1ミリモル)、2−トリブチル(4−ノナデシルピリジン−2−イル)スタンナン(2ミリモル)および(PhP)Pd(0.01当量)を、トルエン(50mL)中N下で16時間加熱した。室温まで冷却する際に、飽和NHCl水溶液(20mL)を添加した。混合物を30分間攪拌し、次いでセライト上でろ過した。沈殿物をCHCl(50mL)で洗浄し、有機相を分離した。水相をトルエンで抽出した。合わせた有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を除去した。濃HCl(30mL)を残渣に添加して、CHClで抽出した。水相を注意して固体のNaOHで中和した。次いで、生成物をCHClで抽出し、乾燥した。溶媒を除去し、精製物をシリカゲルのクロマトグラフィー(CHCl/ヘキサン=1/2(溶離液))で精製した。分析した結果は次のとおりである。収率25%。C56H91N3O2:計算値:C,80.23;H,10.94;N,5.01;O,3.82;実測値C,80.05;H,10.99;N,5.23;O,3.71。MS(ESIMS):m/z:837.7111。
(合成例5)
4−(ノナデシル)−4’−(ヘキサデシル)−4’’(エトキシカルボニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
(a)3−オキソ−ノナデカンエチルエステルの調製
Figure 0004485181
THF中の水酸化ナトリウム(1.2g、50ミリモル)の溶液に、蒸留したエチルアセトアセテート(4.16g、32ミリモル)を滴下して加えた。生じた混合物を室温にて30分間攪拌し、次いで−78℃にて冷却した。ヘキサン中のn−ブチルリチウム(16.1mL、35.2ミリモル)の溶液を滴下して加えた。0℃にてさらに1時間攪拌した後、THF中の1−ブロモヘキサデカン(19.1ミリモル)を添加して、混合物を12時間攪拌した。エタノール(15mL)を室温にてゆっくりと添加した。生じた溶液をセライトのパッドを通してろ過し、減圧下で濃縮して、シリカゲルのクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物を固状物として得た。分析した結果は次のとおりである。C21H40O3:計算値:C,74.07;H,11.84;O,14.19;実測値C,73.98;H,11.59;O,14.25。MS(ESIMS):m/z:340.2977。
(b)3−シアノ−2,6−ジヒドロキシ−4−ヘキサデシル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
3−オキソ−ノナデカンエチルエステル(11.3ミリモル)、シアノアセトアミド(0.95g、11.3ミリモル)およびピペリジン(0.95g、11.3ミリモル)のメタノール溶液(3mL)を還流して24時間加熱した。溶媒をエバポレートし、残渣を熱水中に溶解した。生成物を濃HClの添加により沈殿させ、氷水およびCHClで洗浄し、減圧下で乾燥して、表題化合物を白色の分状物として得た。分析した結果は次のとおりである。収率40%。C22H36N2O2:計算値:C,73.29;H,10.06;N,7.77;O,8.88;実測値C,73.35;H,10.12;N,7.85;O,8.97。MS(ESIMS):m/z:360.2777。
(c)2,6−ジヒドロキシ−4−ヘキサデシル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(f)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C21H37NO2:計算値:C,75.17;H,11.12;N,4.17;O,9.54;実測値C,75.03;H,11.09;N,4.25;O,9.38。MS(ESIMS):m/z:335.2824。
(d)2,6−ジブロモ−4−ヘキサデシル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(g)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C21H35Br2N:計算値:C,54.67;H,7.65;Br,34.64;N,3.04;実測値C,54.84;H,7.61;Br,34.52;N,3.11。MS(ESIMS):m/z:461.1116。
(e)2−トリブチル(4−ノナデシルピリジン−2−イル)スタンナンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(a−d)に記載の手順と同様の手順により調製した。
(f)6−ブロモ−4−ヘキサデシル−4,4’−ノナデシル−2,2’−ビピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(h)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C45H77Br2N2:計算値:C,74.45;H,10.69;Br,11.01;N,3.86;実測値C,74.59;H,10.84;Br,11.13;N,3.82。MS(ESIMS):m/z:724.5270。
(g)6−トリブチルスタンニル−4−ヘキサデシル−4’−ノナデシル−2,2’−ビピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(e)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C57H104N2Sn:計算値:C,73.13;H,11.20;N,2.99;Sn,12.68;実測値C,73.22;H,11.28;N,3.01;Sn,12.59;。MS(ESIMS):m/z:936.7221。
(h)2−ブロモ−4−カルボキシ−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(i)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C6H4BrNO2:計算値:C,35.67;H,2.00;Br,39.56;N,6.93;O,15.84;実測値C,35.75;H,2.03;Br,39.61;N,6.90;O,15.77。MS(ESIMS):m/z:200.9425。
(i)2−ブロモ−4−エトキシカルボニル−ピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(j)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C8H8BrNO2:計算値:C,41.77;H,3.50;Br,34.73;N,6.09;O,13.91;実測値C,41.87;H,3.45;Br,34.82;N,6.03;O,14.01。MS(ESIMS):m/z:228.9738。
(j)4−(ノナデシル)−4’−(ヘキサデシル)−4’’(エトキシカルボニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンの調製
Figure 0004485181
表題化合物を合成例1のステップ(k)に記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C53H85N3O2:計算値:C,79.94;H,10.76;N,5.28;O,4.02;実測値C,79.89;H,10.70;N,5.31;O,3.98。MS(ESIMS):m/z:795.6642。
(実施例1:化合物1a)
式:RuL(NCS)(TBA)の錯体の調製(Lは、4,4’−ジカルボキシ−4’’−(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンであり、TBAはテトラブチルアンモニウムイオン(アルドリッチ製である)
(a)Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Clの調製
エチルアルコール(50mL)およびRuCl(0.26g)をアルゴン下で反応させた。混合物を2分間攪拌した後、リガンド(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン、0.4g)のジクロロメタン溶液(50mL)を添加した。反応混合物をアルゴン下で2時間還流した。溶液を20mLまで濃縮し、反応混合物を室温まで冷却した。沈殿した錯体(Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Cl)を焼結したガラス坩堝上に収集し、エタノールで洗浄した(収率85%)。分析した結果は次のとおりである。C40H57Cl3N3O4Ru:計算値:C,56.43;H,6.75;N,4.94;実測値:C,56.12;H,6.65;N,4.87。MS(ESIMS):m/z:850.25。
(b)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(NCS)Naの調製
Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(NCS)錯体を、10mLのHO中のNHNCS(2g、アルドリッチ製)溶液およびRu(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(NCS)錯体(DMF50mL中0.5g)を130℃で4時間還流することによって、アルゴン雰囲気下暗所において合成した。次いで、20mLのトリエチルアミンおよび10mLのHOを添加し、溶液をさらに24時間還流して、ターピリジンリガンドのエステル基を加水分解した。溶媒の容量を、ロータリーエバポレータ−を用いて減少し、約10mLとした。次いで、溶媒に70mLのHOを添加した。生じた沈殿物をろ過および乾燥した。単離した固体を、メタノール−ジエチルエーテルで再結晶し、その後、溶離液としてメタノールを用いて、Sephadex LH20カラムを用いてさらに精製した(収率75%)。分析した結果は次のとおりである。C39H49N6O4RuS3Na:計算値:C,52.86;H,5.57;N,9.48;実測値:C,52.66;H,5.65;N,9.58。MS(ESIMS):m/z:886.19。
(c)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(NCS)(TBA)の調製
上記(b)で得られた固体を、0.1M テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAOH)中に溶解し、この混合物を110℃まで4時間加熱した(溶液のpHは計算値11であった)。生じた紫色の溶液をろ過して、少量の不溶の物質を除去し、pHを、希塩酸を用いて5.0に調節した。高密度の沈殿物が即座に形成するが、懸濁液をろ過の前に一晩遠心分離して、生成物を収集した。室温(25℃)まで冷却した後、焼結ガラス漏斗を通してろ過し、減圧下で乾燥した。分析した結果は次のとおりである。C71H120N8O4RuS3:計算値:C,63.31;H,8.98;N,8.32;実測値:C,63.31;H,8.98;N,8.32。MS(ESIMS):m/z:1346.76。
本実施例により合成した化合物No.1a〜eの金属錯体は次のとおりである。
Figure 0004485181
(実施例2:化合物2a)
RuL(NCS)Cl錯体の調製(Lは、4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンであり、Lは、2,2’−ビピリジン(bpy、アルドリッチ製)である)
(a)Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Clの調製
表題化合物を実施例1のステップ(a)に記載の手順と同様の手順により調製した。
(b)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(bpy)(NCS)Clの調製
Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Cl(300mg、0.5ミリモル)のメタノール溶液(100mL)に、2,2’−ビピリジン(0.06ミリモル)を添加した。反応混合物を8時間還流し、次いで溶媒をロータリーエバポレータによりエバポレートした。得られた固体の塊を、窒素下30mLのDMF中に溶解した。この溶液に、5mLのNaSCN水溶液(300mg、3.7ミリモル)を添加した。8時間還流した後、10mLのEtNを添加し、溶液をさらに24時間還流してターピリジンリガンドのエステル基を加水分解した。反応混合物を冷却し、溶媒をロータリーエバポレータにより除去した。生じた固体を、0.1M NaOH水溶液中に溶解し、Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)を、0.1M HNOの添加により沈殿させた。生じた沈殿物を、ろ過および乾燥した。単離した固体をメタノール−ジエチルエーテルから再結晶し、その後、溶離液としてメタノールを用いてSephadex LH20カラムでさらに精製した(収率75%)。分析した結果は次のとおりである。C47H57ClN6O4RuS:計算値:C,60.14;H,6.12;N,8.95;実測値:C,60.54;H,6.22;N,8.85。MS(ESIMS):m/z:938.29。
本実施例により合成した化合物No.2a〜eの金属錯体は次のとおりである。
Figure 0004485181
(実施例3:化合物3a)
RuL(NCS)(TBA)錯体(Lは、Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’−(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)であり、Lは、1,1,1−トリフルオロペンタン−2,4−ジオネート(tfac)である)の調製(ただし、tfacは特開2003−212851号公報に記載の方法により合成した)
(a)Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Clの調製
この化合物を、実施例1のステップaに記載の手順と同様の手順により調製した。
(b)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(tfac)(NCS)の調製
Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Cl(300mg、0.5ミリモル)のメタノール溶液(100mL)に、tfac(236μL、2.0ミリモル)およびEtN(0.5mL)を添加した。反応混合物を8時間還流し、次いで溶媒をロータリーエバポレータによりエバポレートした。得られた個体の塊を窒素下30mLのDMF中に溶解した。この溶液に、5mLのNaSCN水溶液(300mg、3.7ミリモル)を添加した。8時間還流後、10mLのEtNを添加し、溶液をさらに24時間還流して、ターピリジンリガンドのエステル基を加水分解した。反応混合物を冷却し、次いで溶媒をロータリーエバポレータにより除去した。生じた固体を、0.1M NaOH水溶液中に溶解し、Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(tfac)(NCS)を0.1M HNOの添加により沈殿させた。単離した固体をメタノール−ジエチルエーテルより再結晶し、その後、溶離液としてメタノールを用いるSephadex LH20カラムを用いてさらに精製した(収率75%)。分析した結果は次のとおりである。C42H53F3N4O6RuS:計算値:C,56.05;H,5.94;N,6.23;実測値:C,56.65;H,5.83;N,6.16。MS(ESIMS):m/z:900.27。
(c)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(tfac)(NCS)(TBA)の調製
この化合物を、実施例1のステップcに記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C58H77F3N5O6RuS:計算値:C,61.03;H,7.77;N,6.14;実測値:C,61.52;H,7.65;N,6.24。MS(ESIMS):m/z:1141.55。
本実施例により合成した化合物No.3a〜iの金属錯体は次のとおりである。
Figure 0004485181
(実施例4:化合物4a)
RuL(NSC)(TBA)錯体(Lは4,4’−ジカルボキシ−4’’−(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンであり、Lは、キノキサリン−2,3−ジチオレート(qdt、アルドリッチ製)である)の調製
(a)Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Clの調製
この化合物を実施例1のステップaに記載の手順と同様の手順により調製した。
(b)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(qdt)(NCS)Naの調製
Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Cl錯体(3.0×10−4M)を、40mLの脱ガスメタノールを含有する丸底フラスコ中に投入し、少量の0.1M KOHにより溶解させた。qdtのメタノール溶液(3.5×10−4M、10m)を前記溶媒に加え、反応混合物を8時間還流し、次いで溶媒をロータリーエバポレータによりエバポレートした。得られた固体の塊を、窒素下30mLのDMF中に溶解した。この溶液に、5mLのNaSCN(300mg、3.7ミリモル)水溶液を添加した。8時間還流した後、10mLのEtNを添加し、溶液を24時間還流してターピリジンリガンドのエステル基を加水分解した。この反応混合物を冷却し、溶媒をロータリーエバポレータにより除去した。生じた固体を、0.1MのNaOH水溶液中に溶解し、Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(qdt)(NCS)を0.1M HNOの添加により沈殿させた。生じた沈殿物をろ過および乾燥した。単離した固体をメタノール−ジエチルエーテルから再結晶し、その後、その後、溶離液としてメタノールを用いるSephadex LH20カラムを用いてさらに精製した(収率75%)。分析した結果は次のとおりである。C45H53N6O4RuS3Na:計算値:C,56.17;H,5.55;N,8.73;実測値:C,56.37;H,5.46;N,8.67。MS(ESIMS):m/z:962.22。
(c)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(qdt)(NCS)(TBA)の調製
この化合物を、実施例1のステップcに記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C77H124N8O4RuS3:計算値:C,64.99;H,8.78;N,7.87;実測値:C,65.12;H,8.81;N,7.79。MS(ESIMS):m/z:1423.13。
本実施例により合成した化合物No.4a〜dの金属錯体は次のとおりである。
Figure 0004485181
(実施例5:化合物5a)
RuL(NSC)(TBA)錯体(Lは4,4’−ジカルボキシ−4’’−(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンであり、Lは、シュウ酸(ox、アルドリッチ製)である)の調製
(a)Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Clの調製
この化合物を実施例1のステップaに記載の手順と同様の手順により調製した。
(b)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(ox)(NCS)の調製
この化合物を実施例3のステップbに記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C39H49N4O8NaRuS:計算値:C,54.60;H,5.76;N,6.53;実測値:C,54.68;H,5.69;N,6.47。MS(ESIMS):m/z:858.22。
(c)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(ox)(NCS)(TBA)の調製
この化合物を、実施例1のステップcに記載の手順と同様の手順により調製した。分析した結果は次のとおりである。C71H120N6O8RuS:計算値:C,64.66;H,9.17;N,6.37;実測値:C,64.85;H,9.25;N,6.29。MS(ESIMS):m/z:1318.79。
本実施例により合成した化合物No.5a〜eの金属錯体は次のとおりである。
Figure 0004485181
(実施例6:化合物6a)
RuL(NSC)Cl錯体(Lは4,4’−ジカルボキシ−4’’−(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンであり、Lは、エチレンジアミン(en、アルドリッチ製)である)の調製
(a)Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Clの調製
この化合物を実施例1のステップaに記載の手順と同様の手順により調製した。
(b)Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(en)(NCS)Clの調製
Ru(4,4’−ジエトキシカルボニル−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)Cl錯体(300mg、0.5ミリモル)のDMF溶液(100mL)に、エチレンジアミン(2.0ミリモル)およびEtN(0.5mL)を添加した。反応混合物を8時間還流した。この溶液に、5mLのNaSCN(300mg、3.7ミリモル)水溶液を添加した。8時間還流した後、10mLのEtNを添加し、溶液を24時間還流してターピリジンリガンドのエステル基を加水分解した。この反応混合物を冷却し、溶媒をロータリーエバポレータにより除去した。生じた固体を、0.1MのNaOH水溶液中に溶解し、Ru(4,4’−ジカルボキシ−4’’(ノナデシル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジン)(en)(NCS)を0.1M HNOの添加により沈殿させた。生じた沈殿物をろ過および乾燥した。単離した固体をメタノール−ジエチルエーテルから再結晶し、その後、その後、溶離液としてメタノールを用いるSephadex LH20カラムを用いてさらに精製した(収率75%)。分析した結果は次のとおりである。C39H57N6O4ClRuS:計算値:C,55.60;H,6.82;N,9.98;実測値:C,55.43;H,6.76;N,9.76。MS(ESIMS):m/z:842.50。
本実施例により合成した化合物No.6a〜eの金属錯体は次のとおりである。
Figure 0004485181
(実施例7)
次に、本発明の金属錯体を用いた色素増感酸化物半導体電極、色素増感太陽電池およびその製造について以下の実施例において説明する。
市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名Ti-Nanoxide D、平均粒径13nm)を、ドクターブレード法により、透明導電膜であるSnO2膜が蒸着された透明基板であるガラス板(日本板硝子社製)に塗布し、100℃で10分間予備乾燥し、次いで500℃で30分間焼成し、膜厚16μmの酸化チタン膜を得た。
上記実施例1において得た金属錯体(1a)を5×10−4mol/lの濃度となるようエタノールに溶解し、溶液を調製した。次に、上記の酸化チタン膜を形成したガラス板を、この溶液中に5時間浸漬し、増感色素を酸化チタン膜に吸着させて、色素増感酸化物半導体電極を形成した。
上述と同じ構成の透明導電性ガラス板に白金膜を300nm蒸着して対電極を形成した。この対電極と上記色素増感酸化物半導体電極との間に電解液を注入し、それらの側面を樹脂でシールした。電解液は、アセトニトリル(アルドリッチ製)にLiI(0.1M、アルドリッチ製)、I(0.05M、アルドリッチ製)、t-ブチルピリジン(0.5M、アルドリッチ製)、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム (0.6M、四国化成製)を溶解したものを用いた。その後、各電極にリード線を取付けて、色素増感太陽電池を得た。
得られた色素増感太陽電池に、100W/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流19.8mA/cm、開放電圧0.72V、FF0.69、光電変換効率(η)9.8%が得られた。
(比較例1)
市販のブラックダイ色素(Solaronix社製、商品名Ruthenium620−1H3TBA)を用いた以外は、実施例7と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流17.8mA/cm、開放電圧0.62V、FF=0.65、光電変換効率(η)7.2%が得られた。
(実施例8)
実施例3で得られた金属錯体(3a)を用いた以外は、実施例7と同様にして色素増感太陽電池を調製した。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流20.2mA/cm、開放電圧0.73V、FF0.70、光電変換効率(η)10.3%が得られた。
(比較例2)
下記の一般式:
Figure 0004485181
の色素を用いた以外は、実施例8と同様にして色素増感太陽電池を作製した。なお、この式の色素は、特開2003-212851に記載の合成過程により製造された。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流18.9mA/cm、開放電圧0.62V、FF0.67、光電変換効率(η)7.9%が得られた。
(実施例9)
実施例3で得られた金属錯体(3d)を用いた以外は、実施例7と同様にして色素増感太陽電池を調製した。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流20.0mA/cm、開放電圧0.74V、FF0.70、光電変換効率(η)10.4%が得られた。
(実施例10)
実施例6で得られた金属錯体(6a)を用いた以外は、実施例7と同様にして色素増感太陽電池を調製した。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流19.9mA/cm、開放電圧0.76V、FF0.70、光電変換効率(η)10.6%が得られた。
(実施例11)
実施例5で得られた金属錯体(5b)を用いた以外は、実施例7と同様にして色素増感太陽電池を調製した。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流19.7mA/cm、開放電圧0.73V、FF0.70、光電変換効率(η)10.1%が得られた。
(実施例12)
実施例2で得られた金属錯体(2a)を用いた以外は、実施例7と同様にして色素増感太陽電池を調製した。
得られた色素増感太陽電池に、100W/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射したところ、短絡電流19.5mA/cm、開放電圧0.74V、FF0.71、光電変換効率(η)10.2%が得られた。
(実施例13)
上記実施例7〜12、比較例1、2で作製した色素増感太陽電池を80℃下に置いた場合の変換効率(時刻0の変換効率を1とする)の経時変化を図2に示す。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の金属錯体は、水分解などの用光触媒、有機半導体材料、発光材料などに応用することができる。
本発明の色素増感太陽電池の構造を示す概略図である。 本発明の色素増感太陽電池の変換効率の経時変化を、グラフを用いて示す図である。
符号の説明
1 支持基板、2 透明導電膜、3 白金層、4 キャリア輸送層、5 金属錯体、6 半導体層、7,8 透明導電膜。

Claims (8)

  1. 下記の式(1)を有する金属錯体であって、
    ML (1)
    ここで、Mは、ルテニウム、オスミウム、鉄、レニウムおよびテクネチウムからなる群より選択され、
    は、下記の式:
    Figure 0004485181
    で表されるトリデンテートポリピリジンリガンドであり、ここで、A,AおよびAにおいて、少なくとも1つは結合基であり、かつ少なくとも1つは炭素数8〜40のアルキル基であり、残りは水素であってもよく、
    前記結合基は、カルボキシル基、カルボン酸アンモニウム塩基、PO(OH)、PO(OR、およびCO(NHOH)であって、前記Rは炭素数1〜20のアルキル基であり、
    Xは、それぞれ独立してNCS、Cl、Br、I、CN、NCOおよびHOからなる群より選択されるリガンドである、金属錯体。
  2. 下記の式(2)を有する金属錯体であって、
    MLX (2)
    ここで、Mは、ルテニウム、オスミウム、鉄、レニウムおよびテクネチウムからなる群より選択され、
    は、下記の式:
    Figure 0004485181
    で表されるトリデンテートポリピリジンリガンドであり、ここで、A,AおよびAにおいて、少なくとも1つは結合基であり、かつ少なくとも1つは炭素数8〜40のアルキル基であり、残りは水素であってもよく、前記結合基は、カルボキシル基、カルボン酸アンモニウム塩基、PO(OH)、PO(OR、およびCO(NHOH)であって、前記Rは炭素数1〜20のアルキル基であり、
    は、次のIIa〜IIeに記載される化合物からなる群より選択され:
    Figure 0004485181
    ここで、BおよびBは互いに同一であっても異なってもよい炭素数1〜40の直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基であり、B〜Bは、次の表:
    Figure 0004485181
    に規定されるとおりであり、Rは炭素数1〜30のアルキルであり、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数1〜12のアミノアルキル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、シアノ基または水素原子であり、
    Xは、NCS、Cl、Br、I、CN、NCOおよびHOからなる群より選択されるリガンドである、金属錯体。
  3. Mがルテニウムであることを特徴とする、請求項1に記載の金属錯体。
  4. Mがルテニウムであることを特徴とする、請求項2に記載の金属錯体。
  5. 支持基板上に透明導電膜および半導体層がこの順に積層された電極と、
    対電極と、
    前記電極と前記対電極に挟持されたキャリア輸送層と、
    を含む色素増感太陽電池であって、前記半導体層は、請求項1または3に記載の金属錯体を担持していることを特徴とする、色素増感太陽電池。
  6. 前記半導体層は、少なくとも1つの酸化チタン層を含む、請求項5に記載の色素増感太陽電池。
  7. 支持基板上に透明導電膜および半導体層がこの順に積層された電極と、
    対電極と、
    前記電極と前記対電極に挟持されたキャリア輸送層と、
    を含む色素増感太陽電池であって、前記半導体層は、請求項2または4に記載の金属錯体を担持していることを特徴とする、色素増感太陽電池。
  8. 前記半導体層は、少なくとも1つの酸化チタン層を含む、請求項7に記載の色素増感太陽電池。
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