JP4484747B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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また、特許文献2には、吸収体の長手方向中間部の幅を前後部の幅より狭く形成した吸収性物品であって、その両側部に配するサイド不織布の内側縁形状を、前記吸収体の側縁形状に沿った形状にすると共に、該サイド不織布の内側縁側を表面シートに接着せずに、該サイド不織布と吸収性コアとの間に体液封じ込めポケットを形成したものが提案されている。
特許文献2記載の吸収性物品のポケットも、その一部を押圧されるとその全体が潰れたり、部分的に裏返りが生じたりしやすい。
本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収層11及び液不透過性の防漏層13を備え、実質的に縦長の吸収性本体10と、該吸収性本体10の肌当接面側における両側部それぞれに配された一対のサイドシート6,6とを有する。また、ナプキン1における吸収層11は、液透過性の表面シート2及び液保持性の吸収体4とからなり、防漏層13は、液不透過性の裏面シート3からなる。ナプキン1の両側部には、一対のウイング部71、71が設けられている。
本実施形態のナプキン1における一対のサイドシート6、6は、それぞれ、吸収性本体10の幅方向中央側に向って凹状をなす第1接合線8、及び該第1接合線8の前後に位置し、吸収性本体10の長手方向に交差するように延びる第2接合線9で該吸収性本体10と接合されており、一対のサイドシート6、6それぞれにおける第1接合線8と内側縁部61との間83に、着用時に開口するポケット84が形成されている。
サイドシート6は、このように、折り返し部がナプキン(吸収性物品)の幅方向中央側に位置するように、2層に折り返されていると、装着時にポケットが開口し易くなるので好ましい。
サイドシート6における、前記部分6Aは、ナプキン1の前後端部において、ヒートエンボス加工により表面シート2と共に裏面シート3に固定されている。他方、サイドシート6における、ナプキン1の幅方向外方側に位置する部分6Bは、図示しない接着剤により裏面シート3に接合されており、該部分6Bのうち、ナプキン1の周縁部14に位置する部分は、ヒートエンボス加工により裏面シート3に接合されている。また、表面シート2と裏面シート3とは、ナプキン1の周縁部14に位置する部分において、ヒートエンボス加工により接合されている。
本実施形態において、該排泄部対向部Aに形成されている第1接合線8Aと後方部Bに形成されている第1接合線8Bとは、形成されている部位が異なる以外は、同様の構成を有する。以下においては、排泄部対向部Aの第1接合線8Aについて主として説明するが、それらの説明は、第1接合線8Bについても同様に適用される。
第1接合線8Aは、本実施形態のようにサイドシート6が表面シート2のみと接合されて形成されたもの、又はサイドシート6が表面シート2と共に吸収体にも固定されているが、該吸収体の前記第1接合線相当部分に溝が形成されていないものである場合、吸収性物品が一層柔らかくなり、身体へのフィット性が向上する点で好ましい。
平面視において吸収体4と重なっているとは、第1接合線8Aの全体又は一部が、吸収体が配されている領域(図1においては、吸収体の輪郭を示す点線で囲まれた領域)内に存することを意味する。第1接合線8Aは、揺動幅W1の一部が、吸収体4と重なっていることが好ましく、前記揺動幅W1の全体が、吸収体4と重なっていることがより好ましい。本実施形態においては、第1接合線8Aは、図1に示すように、その全長に亘って前記揺動幅W1の全体が吸収体4と重なっている。
一対のサイドシート6、6は、図1に示すように、それぞれ、第2接合線9A、第2接合線9B及び第2接合線9Cで、該吸収性本体10に接合されている。第2接合線9A、第2接合線9B及び第2接合線9Cは、それぞれ、吸収性本体10の長手方向に連続している。
更に説明すると、第2接合線9Aは、ナプキン1の幅方向中央側に向けて凸の円弧状部分と、ナプキン1の幅方向中央側に向けて凹の円弧状部分とが交互に連なった形状であり、ナプキン1の長手方向と平行な部分を有していない。また、第2接合線9Aは、2つの前記凹の円弧状部分を有しており、それぞれ同じ形状であることが好ましい。
また、第2接合線9Aの内側縁部に近い部分91と内側縁部から遠い部分92との離間距離W3(図3参照以下、揺動幅ともいう)は、ヒートエンボス加工による第1接合線8Aのシール幅W2(図3参照)よりも長いことが好ましい。第1接合線8Aは所定の幅を有しており、第1接合線8Aの両側縁は微視的には平行な2本の直線とみなせるので、シール幅W2は、平行な前記2直線間の距離をいう。
第2接合線により形成される小さなポケット94の領域は、第一接合線の長さL1に対し、前後にそれぞれ10%以上であることが好ましい。ポケット94の長手方向の長さは、L1に対し、4%以上であることが好ましい。
本実施形態においては、図1に示すように、排泄対向部Aと後方部Bとに跨っている第2接合線9Aは、2つの小さなポケット94、94を形成しており、前方部Cの第2接合線9Cは、4つの小さなポケット94、94…を形成しており、後方部Bの第2接合線9Bは、3つの小さなポケット94、94、94を形成している。
また、第2接合線9Aにおける前記距離L2は、4〜30mmであることが好ましい。L2/L1は、4〜75%であることが好ましい。
また、第1接合線8Aの揺動幅W1は、2〜15mmであることが好ましく、第2接合線9Aの揺動幅W3は、2〜15mmであることが好ましい。W1は、W3と同じであるか、W3よりも大きいことが好ましい。
<厚み測定方法>
製品を平らな場所にシワや折れ曲がりがないように静置し、製品の吸収体が配されている領域の上面に、5cN/cm2の荷重をかけ、その状態下での厚みを測定する。ナプキ
ン装着時の装着圧は、身体の部位、個人差、状態(座っている・動いている)等により異なるが、股間部中央域(排泄ポイント付近)では、ショーツ等の衣類を着用する以外に外圧がない状態において、無荷重〜5cN/cm2の荷重となるため、この荷重(5cN/
cm2)での測定を行なった。本発明における厚みの測定には、PEACOCK DIA
L UPRIGHT GAUGES R5−C(OZAKI MFG.CO.LTD.製)
を用いた。このとき、厚み計先端部と製品の間の測定部分にプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、荷重が5cN/cm2となるようにプレートの大きさを調整する(プレートの形状は、円形もしくは正方形とする)。
表面シート2、裏面シート3、及び吸収体4の形成材料としては、生理用ナプキン等の吸収性物品に従来用いられている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。
また、本実施形態のナプキン1は、従来のナプキンと同様に、裏面シート3側の面(非肌当接面)に設けられたズレ止め剤(図示省略)により、ショーツ等の衣類の内面に固定して用いられる。
一対のサイドシート6、6における第1接合線8及び第2接合線9それぞれは、幅方向中央側に凹形状であることがポケットを形成し、着用時にポケットを開口させるので、ナプキン1の横モレの防止性が高められている。
例えば、本発明の吸収性物品はウイング部を有しないものであっても良い。また、接合ラインは、サイドシートを表面シート・吸収体・バックシート等に超音波シール、高周波シール、接着剤等で接合して形成されたものであっても良い。
本発明の吸収性物品において、第2接合線は、長手方向に交差するように延びていれば良く、蛇行する連続線でなくても良い。第2接合線は、幅方向に平行でない直線が複数形成されていても良いし、蛇行形状が不連続に形成されていても良い。
第1接合線は、一つだけでも良いし、複数個設けられていても良い。複数個設けられている場合には、一つの第1接合線における揺動幅W1及び長さL1が、L1>W1の関係を満たしていれば良く、各第1接合線の間において、揺動幅W1及び/又は長さL1は異なっていても良い。
一つの第2接合線9における前記距離L2及び揺動幅W3は、ジグザグ形状の中で異なっていても良い。
本実施形態において、第2接合線は、ジグザグ形状であったが、曲線を有する波形形状でも良い。
サイドシート6は、第1接合線8及び第2接合線9以外の部分において、吸収性本体と接着剤等で接合されていても良いことは云うまでもない。
10 吸収性本体
11 吸収層
2 表面シート
4 吸収体
13 防漏層
14 周縁部
3 裏面シート
6 サイドシート
61 内側縁部
8 第1接合線
81 内側縁部に近い部分
82 内側縁部から遠い部分
84 ポケット
9 第2接合線
91 内側縁部に近い部分
92 内側縁部から遠い部分
94 ポケット
A 排泄部対向部
B 後方部
C 前方部
L1 第1接合線の長さ
L2 第2接合線の相隣り合う内側縁部に近い部分91同士間の距離
W1 第1接合線の内側縁部に近い部分と内側縁から遠い部分との離間距離(揺動幅)
W2 第1接合線のシール幅
W3 第2接合線の内側縁部に近い部分と内側縁から遠い部分との離間距離(揺動幅)
Claims (4)
- 吸収層及び防漏層を備えた吸収性本体と、該吸収性本体の肌当接面側における両側部それぞれに配された一対のサイドシートとを有する吸収性物品であって、
一対の前記サイドシートは、それぞれ、前記吸収性本体の幅方向中央側に向って凹状をなす第1接合線、及び該第1接合線の前記吸収性本体の長手方向前後に位置し、前記吸収性本体の長手方向に交差するように延びる第2接合線で該吸収性本体と接合されており、
一対の前記サイドシートそれぞれにおける前記第1接合線と内側縁部との間に、着用時に幅方向中央側に向かって開口する大きなポケットが形成されており、
前記第2接合線は、前記内側縁部に近い部分と該内側縁部から遠い部分とを前記吸収性本体の長手方向に交互に配した波形形状又はジグザグ形状を有しており、隣り合う前記内側縁部に近い部分同士間の距離が、前記第1接合線の長手方向の長さよりも短く形成されており、
前記吸収性物品の両側部それぞれにウイング部が設けられており、
一対の前記第1接合線それぞれは、前記ウイング部の前後端部間に亘って形成されており、一対の第2接合線それぞれは、前記ウイング部の前端部及び後端部それぞれに形成されており、
一対の前記サイドシートそれぞれにおける前記第2接合線と前記内側縁部との間に、着用時に幅方向中央側に向かって開口する、前記大きなポケットより開口の小さい小さなポケットが形成されており、該小さなポケットは、前記大きなポケットの前後それぞれに複数形成されている吸収性物品。 - 前記吸収層は、液透過性の表面シート及び液保持性の吸収体からなり、前記第1接合線及び前記第2接合線それぞれの少なくとも一部が、平面視において前記吸収体と重なっている請求項1記載の吸収性物品。
- 前記第1接合線は、前記ウイング部より後方に位置する後方部にも設けられている請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 吸収性物品の厚みが0.5〜3.5mmである請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
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