JP4789832B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキンやパンティライナ、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキンの肌対向面側における左右両側部に、折りひだが形成された防漏壁を備えたものが知られている。例えば特許文献1には、多数回折り畳まれてひだ付きカフスを形成する実質的に疎水性の材料の一枚のシートからなる漏れ障壁を備えた生理用ナプキンが提案されている。このような構造の漏れ障壁を採用することで、この生理用ナプキンは、横漏れが防止されると同文献には記載されている。
特許文献2には、吸収コアの対向側縁に隣接し該側縁に沿って延びる弾性伸縮性のサイドフラップを備えた生理用ナプキンが記載されている。サイドフラップは、第1基縁及び第1自由縁と、着用者の肌側に位置する上面及びその反対側に位置する下面とを有している。サイドフラップは、その上面における第1基縁と第1自由縁との間で互いに離間し且つサイドフラップの長さ方向へ延びる複数のプリーツを備えている。各プリーツは、上面をベースとして共有する第2基縁と、着用者の肌側への起き上がり性向の第2自由縁とを有している。同文献には、複数のプリーツを有するサイドフラップが、着用者の肌に弾性的に複数条で線接触するので排泄物の漏れが防止され、面接触するサイドフラップに比較して着用者の肌にかぶれを生じさせることが少ないと記載されている。
特開平8−336556号公報 特開平11−104173号公報
しかし特許文献1に記載のナプキンでは、前記の漏れ障壁における折りひだが開いて起立することで横漏れに対する障壁となるところ、該漏れ障壁は真っ直ぐ上方に起立することから、着用者の身体とのフィット性が良好とは言えない。また、各折りひだは、互いに同幅で重ね合わされた状態で接合されることで折り畳み状態を保持しているので、接合部分のシートの重なり合いの枚数が多くなる。その結果、接合部が硬くなる傾向にあり、その硬さがナプキンの装着中における違和感の発生の原因となる。
特許文献2記載のナプキンでは、サイドフラップを乗り越えて、その上面に設けられたプリーツ間に液が到達した場合、着用者の体圧によってプリーツが倒伏すると当該液が着用者の肌に接触してしまい、不快な濡れ感を着用者に与えてしまう。また、各プリーツの自由縁に弾性部材を配する必要があるので、製造工程が煩雑となり、また部品点数が多くなるので経済的であるとは言えない。
したがって本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌対向面側の左右両側部又は前後両端部に一対の防漏壁を有し、該防漏壁は複数の折りひだが階段状に且つ互いに平行に重ねられて構成されている吸収性物品であって、重ねられた各折りひだはその折曲位置が、下側の折りひだから上側の折りひだに向かうに連れて吸収性物品の外方側へ次第にずれており、折りひだどうしが、吸収性物品の外方へ向けて凸の湾曲形状を有し且つ各折りひだを跨ぐように形成された接合線によって接合されている吸収性物品を提供するものである。
また本発明は、肌対向面側の左右両側部又は前後両端部に一対の防漏壁を有し、該防漏壁は、山形形状の一枚のシートを、その底辺側から頂部側へ向けて山折り部及び谷折り部が交互に形成されるように折り畳むことで、複数の折りひだが重ねられて構成されている吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、防漏壁の折ひだが階段状になっており、上下で隣り合う折ひだどうしの重なり合いが少ないので、防漏壁が硬くなりにくい。また防漏壁の折ひだはその幅が上部に位置するものほど狭くなっているので、折りひだを真上に重ね合わせても防漏壁が硬くなりにくい。その結果、十分な防漏効果を発揮しつつ、フィット性を向上させることができ、また装着中における違和感の発生を防止することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1(a)には、本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての生理用ナプキンの斜視図が示されている。ナプキン10は、平面視して長手方向に延びる左右の側縁10a,10a及び幅方向に延びる前後の端縁10b,10bを有する縦長の形状のものである。ナプキン10は、肌対向面側に位置する表面シート11、下着対向面側に位置する裏面シート(図示せず)及び両シート間に介在配置された吸収コア(図示せず)を備えている。吸収コアは平面視して縦長の形状をしている。表面シート11及び裏面シートは、吸収コアの前後端縁及び左右側縁から外方にそれぞれ延出しており、その延出部が互いに接合されている。特に、ナプキン10の長手方向の中央域において、吸収コアの左右両側縁から延出した表面シート11及び裏面シートは、一対のウイング部12,12を形成している。
表面シート11及び裏面シート12としては、当該技術分野において従来用いられてきた材料と同様のものを特に制限なく用いることができる。表面シート11としては、液透過性のシート、例えばエアスルー不織布等の各種不織布や、熱可塑性樹脂のフィルムを穿孔して多数の開孔を形成したものなどを用いることができる。裏面シートとしては、液不透過性ないし撥水性の材料、例えば熱可塑性樹脂製のフィルムや、これに不織布をラミネートしたものを用いることができる。またスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布や、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド(SMMS)不織布を用いることもできる。裏面シート12は透湿性を有していてもよい。透湿性を有する裏面シートとしては、熱可塑性樹脂及びそれと相溶性のない微粒子を含む樹脂組成物をフィルム状に押し出し、一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムや、上述のSMS不織布が挙げられる。
吸収コアの構成材料も、当該技術分野において従来用いられてきた材料と同様のものを特に制限なく用いることができる。例えばフラップパルプと高吸収性ポリマーの粒子とを混合してなる積繊体や、ティッシュペーパー等からなる二枚の吸収紙の間に高吸収性ポリマーの粒子を挟持固定してなる吸収性シートを用いることができる。
図1(a)に示すように、ナプキン10の肌対向面側には、二対のくびれ部を有する縦長の閉じた形状の防漏溝13が形成されている。防漏溝13は、ナプキン10における長手方向に中央域に形成されている。この領域は、ナプキン10の使用時に、着用者の排泄部位に対向する。防漏溝13は、表面シート11及び吸収コアを、熱を伴うか又は伴わない圧搾によって接合・圧密化して形成されたものである。防漏溝13で囲まれた領域の厚みを、防漏溝13よりも外側の領域の厚みよりも大きくすることで、着用者の排泄部位へのフィット性を一層向上させることができる。
ナプキン10の肌対向面側においては、その左右両側部に一対の防漏壁14が設けられている。防漏壁14はナプキン10の全長にわたってその長手方向に延びている。防漏壁14は、ナプキン10の着用状態において、ナプキン10の肌対向面から起立して、横漏れを防止するための障壁となるものである。防漏壁14は、ナプキン10の左右両側部における表面シート11上に、液不透過性であるか又は撥水性であるシートを重ね合わせて接合することで形成されている。かかるシートとしては例えばスパンボンド不織布やエアスルー不織布などの各種不織布を用いることができる。
図1(b)には防漏壁14の要部の拡大図が示されている。図1(b)は、図1(a)における丸で囲った部分の拡大図である。防漏壁14は、一枚のシートを山折り部P及び谷折り部Vが交互に形成されるように折り畳むことで形成されている。これによってシートには複数の折りひだFが形成される。各折りひだFは、ナプキン10の長手方向に延びている。各折りひだFの折り畳み量は何れも同じになっている。折りひだFは上下方向(つまりナプキン10の厚み方向)に積み重ねられている。折りひだFは階段状に且つ互いに平行に重ねられている。折りひだFが互いに平行であるとは、折りひだFにおける折曲位置、即ち山折り部Pが互いに平行になるようにシートが折り畳まれておりひだFが形成されていることを言う。折りひだFの数は、左右の防漏壁14において同じになっている。折りひだFの数は、ナプキン10のサイズや具体的な用途(例えば夜用、昼用等)に応じて適切に設定すればよい。一般に折りひだFの数が2〜5個であれば、十分な横漏れ防止効果が奏される。
階段状に重ねられた各折りひだFは、その折曲位置、即ち山折り部Pが、下側の折りひだから上側の折りひだに向かうに連れてナプキン10の幅方向外方側へ次第にずれている。つまり、各折りひだFはナプキン10の縦中心線(図示せず)に対して内向きになっている。その結果、最下段に位置する折りひだFにおける折曲位置が、ナプキン10の縦中心線に最も近くなり、逆に最上段に位置する折りひだFにおける折曲位置が、ナプキン10の縦中心線から最も遠くなる。なお図1(b)においては各折りひだにおける折曲位置が何れもずれていたが、折曲位置はこれに限られない。例えば図2に示すように、最下段に位置する折りひだFBにおける折曲位置よりも、最上段に位置する折りひだFTにおける折曲位置の方が、ナプキン10の外方側であれば、その間に位置する折りひだFの折曲位置が同位置であってもよい。
各折りひだFがナプキン10の縦中心線(図示せず)に対して内向きになっていることで、ナプキン10の着用状態においては、図3に示すように、各折りひだFがナプキン10の幅方向外方へ開くように起立する。その結果、受液面を広く確保することができ、吸収コアの全域を有効に活用することができる。したがって液漏れが起こりづらくなる。更に折りひだFが内向きになっていることで、ナプキン10の着用状態において起立した各折りひだF間に、防漏壁14を乗り越えてきた液をトラップするためのポケット部Tが形成されやすくなる。これによっても液漏れ(特に横漏れ)が起こりづらくなる。特に、本実施形態においては、ナプキン10の着用状態において、防漏壁14は、折りひだFの折曲位置のみが着用者の肌に線状に当接するのではなく、折りひだF全体が面状に当接するので、漏れ防止効果が高くなる。しかも折りひだFの折曲位置には糸ゴム等の弾性部材が配されていないので、該弾性部材に起因する装着の違和感が生じることもない。
図1(a)に示すように、防漏部14においては、折りひだFどうしが、ナプキン10の幅方向外方へ向けて凸の湾曲形状を有し且つ各折りひだFを跨ぐように形成された接合線15によって接合されている。接合線15は、ナプキン10における長手方向の中央域に形成されている。接合線15によって各折りひだFを接合することで、ナプキン10の着用状態において各折りひだFの起立性が良好になる。また、接合線15がナプキン10の幅方向外方へ向けて凸の湾曲形状になっているので、折りひだFの起立状態においては、幅方向外方に位置する折りひだFほどその長手方向の長さが短くなるので、ナプキン10の着用状態におけるフィット性が良好になる。更に、下側に位置する折りひだFが起立しやすくなり、且つ上側に位置する折りひだFにだぶつきが発生しづらくなる。これに対して、各折りひだFを跨ぐように接合線を形成した場合であっても、該接合線の形状が、ナプキン10の幅方向内方へ向けて凸の湾曲形状である場合には、折りひだFの起立性が良好にならない。特に下側に位置する折りひだFが起立しづらく、しかも上側に位置する折りひだFにだぶつきが発生しやすくなる。
以上のとおり、本実施形態のナプキン10においては、先に説明した特許文献2に記載の技術と異なり、折りひだFの折曲位置、即ちシートの山折り部Pに、糸ゴム等の弾性部材を伸長状態で配さなくても折りひだFが容易に起立する。尤も、折りひだFの折曲位置に糸ゴム等の弾性部材を伸長状態で配すれば、折りひだFの起立性は一層良好になる。
特に、防漏部14を構成するシートにおける二つの側部のうち自由端側の側部の側縁を、吸収コア(図示せず)の側縁を越えてナプキン10の幅方向外方にまで延出させ、その延出部分を、上述したウイング部12に重ね合わせて接合することで、折りひだFの起立性が更に一層良好になる。その理由は、ナプキン10をショーツ(図示せず)に取り付けるときにウイング部を12ショーツの股下部の外面に固着させることで、ウイング部12と一体になっている防漏壁14に対して、ナプキン10の幅方向外方へ引っ張り力が作用するからである。
図1(a)に示す接合線15は、例えば複数の折りひだFが形成された状態のシートを熱融着させたり、接着剤を塗布したりすることで形成することができる。なお同図に示す接合線15は、その湾曲形状の頂部及びその近傍が、折りひだFを超えてナプキン10の幅方向外方に延在しているが、これに代えて、接合線が折りひだが形成された部位にのみ位置するように該接合線を形成してもよい。
図4(a)に示すように、各折りひだFのうちの一つに着目したとき、当該一の折りひだFは、その一段上又は一段下に位置する折りひだFと部分的に重なるように、防漏壁14を構成するシートが折り畳まれている。したがって上下の折りひだ間で、シートの重なり合いの枚数が多くなる。それによって防漏壁14のクッション性が良好になる。尤も、シートの重なり合いが多くなると、上述した接合線15による各折りひだ間の接合を強める必要があることから、接合線15が硬く形成されてしまい、それが着用中の違和感の一因になる場合がある。そのような場合には、図4(b)及び(c)に示すように、各折りひだFのうちの一つに着目したとき、当該一の折りひだFが、その一段上又は一段下に位置する折りひだと重ならないように防漏壁14を構成するシートが折り畳めばよい。図4(b)及び(c)に示す折り畳み方で折りひだFを形成することで、シートの重なり合いは3枚になる。したがって、接合線15による折りひだFの接合時の条件を図4(a)に示す場合よりも弱くすることが可能になり、ナプキン着用中の違和感が発生しづらくなる。
先に述べたとおり本実施形態おいては、各折りひだFの折り畳み量は何れも同じになっている。折りひだFの折り畳み量W(図4(a)参照)は、ナプキン10のサイズやその具体的な用途にもよるが5〜20mm、特に10〜15mmであることが好ましい。
各折りひだFの折り畳み量を同じに設定することに代えて、各折りひだの折り畳み量を変えることもできる。例えば図5(a)及び(b)に示すように、各折りひだFのうちの一つに着目したとき、当該一の折りひだFの折り畳み量W1が、その一段上に位置する折りひだの折り畳み量W2よりも小さくなるように、防漏壁14を構成するシートが折り畳むことができる。このように折りひだFを形成することで、ひだFの上面に形成されるポケットを大きくできるため、身体表面(肌)を伝って流れるような液の漏れ防止効果を向上させることができるので好ましい。なお、図5(a)及び(b)に示す防漏壁14のうち、図5(a)に示す防漏壁14は、一の折りひだFが、その一段上又は一段下に位置する折りひだFと部分的に重なっている形態のものである。図5(b)に示す防漏壁14は、一の折りひだFが、その一段上又は一段下に位置する折りひだと重なっていない形態のものである。
図5(a)及び(b)に示す防漏壁14に代えて、図6(b)及び(b)に示す防漏壁14を採用することもできる。図6(b)及び(b)に示す防漏壁14は、図5(a)及び(b)に示す防漏壁14と同様に、各折りひだの折り畳み量を変えたものである。但し、折り畳み量の変え方が、図5(a)及び(b)に示す防漏壁14と相違している。具体的には、各折りひだFのうちの一つに着目したとき、当該一の折りひだFの折り畳み量W1が、その一段上に位置する折りひだの折り畳み量W2よりも大きくなるように、防漏壁14を構成するシートが折り畳まれている。折り畳み量W2が大きくなっていることで、ひだFの起立性が良くなり、身体とのフィット性が良好となり、横漏れ防止性を向上させることができるので好ましい。なお、図6(a)及び(b)に示す防漏壁14のうち、図6(a)に示す防漏壁14は、一の折りひだFが、その一段上又は一段下に位置する折りひだFと部分的に重なっている形態のものである。図6(b)に示す防漏壁14は、一の折りひだFが、その一段上又は一段下に位置する折りひだと重なっていない形態のものである。
本実施形態においては、防漏壁14は、複数の折りひだFが形成されるように一枚のシートを折り畳んで構成されていたが、これに代えて図7に示すように、複数のシートを用いて防漏壁14を構成することもできる。具体的には、一枚の短冊状のシートを縦に二つ折りして折り曲げ片14aを形成し、複数の該折り曲げ片14を、それらの折曲線が同方向に延びるように階段状に且つ互いに平行に重ね合わせ、上下で隣り合う折り曲げ片14どうしを接合部14bにおいて接合することで、図1(b)に示す構造の防漏壁14と同様の折りひだFが形成された防漏壁14を形成することができる。接合部14bは例えば、熱融着や接着剤による接着により形成される。接合部14bは、折り曲げ片14の長手方向全長にわたって線状に形成されている。それによってポケット部T(図3参照)内にトラップされた液が漏れ出さないようになっている。図7に示す実施形態によれば、各折り曲げ片14を構成するシートの材料を個別に選定できるので、ナプキン10の具体的な用途等に応じて、防漏壁14に種々の機能を付与することが容易になる。例えば折り曲げ片14の一部としてクッション性の高いシートを用いることで、防漏壁14に高いクッション性を付与することが可能になる。
なお図7に示す実施形態の防漏壁14の構造として、例えば図4(b)及び(c)に示す構造や、図5(a)及び(b)並びに図6(a)及び(b)に示す構造を採用することもできる。
図8には本発明の別の実施形態のナプキン10が示されている。本実施形態のナプキン10は、その肌対向面の前後両端部に一対の防漏壁14を有している。防漏壁14はナプキン10の全幅にわたってその幅方向に延びている。防漏壁14は、ナプキン10の着用状態において、ナプキン10の肌対向面から起立して、前後からの漏れを防止するための障壁となるものである。防漏壁14は、一枚のシートを山折り部及び谷折り部が交互に形成されるように折り畳むことで形成され、それによって複数の折りひだが形成されている。各折りひだFは、ナプキン10の幅方向に延びている。各折りひだの折り畳み量は何れも同じになっている。
折りひだFは階段状に且つ互いに平行に重ねられている。階段状に重ねられた各折りひだは、その折曲位置が、下側の折りひだから上側の折りひだに向かうに連れてナプキン10の長手方向外方側へ次第にずれている。つまり、各折りひだはナプキン10の横中心線(図示せず)に対して内向きになっている。折りひだFどうしは、ナプキン10の長手方向外方へ向けて凸の湾曲形状を有し且つ各折りひだを跨ぐように形成された接合線15によって接合されている。接合線15の湾曲形状は、ナプキン10の前後端縁10bの湾曲形状と略相似形になっている。接合線15は、吸収コア(図示せず)の前後の端縁上、又はその近傍に形成されている。
以上の構成を有する本実施形態のナプキン10によれば、接合線15によって各折りひだが接合されていることで、折りひだの起立性が良好になる。また折りひだの起立状態においては、長手方向外方に位置する折りひだFほどその幅方向の長さが短くなるので、ナプキン10の着用状態におけるフィット性が良好になる。これらのことに起因して、本実施形態のナプキン10は、前後からの液漏れ防止性やフィット性に優れたものとなる。なお本実施形態のナプキン10に関し、特に説明しない点については、図1ないし図7に示す実施形態に関して上述した説明が適宜適用される。
図9には本発明の更に別の実施形態のナプキン10が示されている。ナプキン10は、左右両側部に一対の防漏壁14を有している。防漏壁14はナプキン10の全長にわたってその長手方向に延びている。防漏壁14は、図10に示すように、山形形状の一枚のシートSを、その底辺側から頂部側へ向けて山折り部P及び谷折り部Vが交互に形成されるように折り畳むことで形成されている。この折り畳みによって複数の折りひだFが上下方向に互いに重ね合わされるように形成される。折りひだFは階段状に且つ互いに平行に重ねられている。なお、山形シートSの形状は、図10に示す三角形に限られず、その他の形状、例えば台形、半円形、半楕円形など種々の形状であり得る。
階段状に重ねられた各折りひだFは、その折曲位置、即ち山折り部Pが、下側の折りひだから上側の折りひだに向かうに連れてナプキン10の幅方向外方側へ次第にずれている。つまり、各折りひだFはナプキン10の縦中心線(図示せず)に対して内向きになっている。なお図9及び図10においては各折りひだにおける折曲位置が何れもずれていたが、折曲位置はこれに限られない。例えば図11に示すように、各折りひだFにおける山折り部Pと谷折り部Vの位置が何れも同じになるように山形シートSを折り畳んでもよい。
山形シートSを折り畳んで複数の折りひだFを形成することで、折りひだFは、上側に位置するものほど、その長手方向の長さが短くなる。換言すれば、防漏壁14は、その長手方向の中央域ほど山形シートSの重なり合いが多くなり、逆に長手方向の端部に近づくほど山形シートSの重なり合いが少なくなる。その結果、防漏壁14は、長手方向の中央域が最も厚くなっており、該中央域から前後の端部に向かうに連れて厚みが小さくなっている。したがってナプキン10の着用状態において防漏壁14は、着用者の排泄部に対応する部位である長手方向の中央域に最も多くの折りひだF及びその間に位置するポケット部(図示せず)が形成され、該中央域から前後の端部に向かうに連れて折りひだFの数及びポケットの数が少なくなっていく。防漏壁14がこのような構造を有することで、ナプキン10の着用状態におけるフィット性が良好になり、横漏れが効果的に防止される。
山形シートSを折り畳んだ形状を維持して、折りひだFを安定的にする目的で、山形シートSにおける二つの稜線に沿って接合部(図示せず)を形成することができる。或いは、これに代えて、図9に示すように、ナプキン10の幅方向外方へ向けて凸の湾曲形状を有し且つ折りひだFを跨ぐように、折りひだどうしを接合線15によって接合してもよい。接合線15は、ナプキン10における長手方向の中央域に形成されている。接合線15を形成することによる効果は、先に述べた実施形態と同様である。なお本実施形態のナプキン10に関し、特に説明しない点については、図1ないし図8に示す実施形態に関して上述した説明が適宜適用される。
図11に示す実施形態は、図10に示す実施形態の変形例である。図11に示す実施形態においては、山形シートSとして台形のシートが用いられている。この台形のシートは、その下辺から上辺へ向けてその全体が折り畳まれているのではなく、上辺の近傍の部位は、該上辺が吸収コア(図示せず)の側縁を越えてナプキン10の幅方向外方側へ位置するように折り曲げられており、それによってナプキン10の幅方向外方側に延出した略台形の側方延出部16が形成される。側方延出部16は、ナプキン10の左右両側縁から延出したウイング部として用いられる。つまり、ウイング部が山形シートSの少なくとも頂部域を含んで構成されている。この場合、側方延出部16のみによってウイング部を形成してもよい。或いは側方延出部16を、表面シート11及び/又は裏面シート(図示せず)と貼り合わせてウイング部を形成してもよい。本実施形態によれば、ナプキン10をショーツに取り付けるときにウイング部をショーツの股下部の外面に固着させることで、ウイング部と一体になっている防漏壁14に対して、ナプキン10の幅方向外方へ引っ張り力が作用するので、防漏壁14を構成する折りひだFが一層起立しやすくなるという利点がある。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態は本発明を生理用ナプキンに適用した例であるが、本発明はナプキン以外の吸収性物品、例えば失禁パッドやおむつと併用される補助パッド(尿とりパッド)、パンティライナ等にも同様に適用できる。
図1(a)は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)における防漏壁の要部拡大図である。 図2は、防漏壁の他の実施形態を示す要部拡大図である。 図3は、図1(a)に示すナプキンの着用状態における長手方向中央域の幅方向縦断面図である。 図4(a)ないし(c)は、防漏壁の他の実施形態を示す要部拡大図である。 図5(a)及び(b)は、防漏壁の他の実施形態を示す要部拡大図である。 図6(a)及び(b)は、防漏壁の他の実施形態を示す要部拡大図である。 図7は、防漏壁の他の実施形態を示す要部拡大図である。 図8は、本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図(図1(a)相当図)である。 図9は、本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図(図1(a)相当図)である。 図10は、山形シートを折り畳んで防漏液を作製する手順を示す図である。 図11は、防漏壁の他の実施形態を示す要部拡大図である。 図12は、本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図(図1(a)相当図)である。
符号の説明
10 生理用ナプキン
11 表面シート
12 ウイング部
13 防漏溝
14 防漏壁
15 接合線
F 折りひだ
P 山折り部
V 谷折り部
T ポケット部

Claims (11)

  1. 肌対向面側の左右両側部又は前後両端部に一対の防漏壁を有し、該防漏壁は複数の折りひだが階段状に且つ互いに平行に重ねられて構成されている吸収性物品であって、重ねられた各折りひだはその折曲位置が、下側の折りひだから上側の折りひだに向かうに連れて吸収性物品の外方側へ次第にずれており、折りひだどうしが、吸収性物品の外方へ向けて凸の湾曲形状を有し且つ各折りひだを跨ぐように形成された接合線によって接合されている吸収性物品。
  2. 前記防漏壁は、一枚のシートを山折り部及び谷折り部が交互に形成されるように折り畳むことで形成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 一の折りひだが、その一段上又は一段下に位置する折りひだと部分的に重なるように前記シートが折り畳まれている請求項2記載の吸収性物品。
  4. 一の折りひだが、その一段上又は一段下に位置する折りひだと重ならないように前記シートが折り畳まれている請求項2記載の吸収性物品。
  5. 一の折りひだの折り畳み量が、その一段上に位置する折りひだの折り畳み量よりも小さくなるように前記シートが折り畳まれている請求項2ないし4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 一の折りひだの折り畳み量が、その一段上に位置する折りひだの折り畳み量よりも大きくなるように前記シートが折り畳まれている請求項2ないし4の何れかに記載の吸収性物品。
  7. 前記防漏壁は、一枚の短冊状のシートを二つ折りして形成された折り曲げ片を複数重ねて接合することで形成されている請求項1記載の吸収性物品。
  8. 肌対向面側の左右両側部又は前後両端部に一対の防漏壁を有し、該防漏壁は、山形形状の一枚のシートを、その底辺側から頂部側へ向けて山折り部及び谷折り部が交互に形成されるように折り畳むことで、複数の折りひだが重ねられて構成されている吸収性物品。
  9. 重ねられた前記の各折りひだはその折曲位置が、下側の折りひだから上側の折りひだに向かうに連れて吸収性物品の外方側へ次第にずれている請求項8記載の吸収性物品。
  10. 前記の折りひだどうしが、吸収性物品の外側へ向けて凸の湾曲形状を有し且つ各折りひだを跨ぐように形成された接合線によって接合されている請求項8又は9記載の吸収性物品。
  11. 左右両側縁から側方に延出した一対のウイング部を更に備え、該ウイング部が、前記の山形形状のシートの頂部域を含んで構成されている請求項8ないし10の何れかに記載の吸収性物品。
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