JP4484716B2 - 穿孔ドリル及び穿孔ドリルにおけるねじれ溝の加工方法 - Google Patents
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Description
* 請求項1〜3の発明にかかる穿孔ドリル
請求項1〜3の発明にかかる穿孔ドリル(16)は、下記の共通構成を有している。
前記ねじれ溝(13)のマージン(14)が回転中心線(16a)の方向に対しなすねじれ角が、このねじれ溝(13)のヒール(15)が回転中心線(16a)の方向に対しなすねじれ角よりも大きくなるように設定している。ちなみに、前記回転向き(XF)は、右螺旋の場合右回転向きであり、左螺旋の場合左回転向きであり、すなわち螺旋の進む向きに一致している。このねじれ溝(13)の両端縁(10,11)において、回転方向(X)中回転向き(XF)対する反対向き(XB)側でマージン(14)を設ける端縁(11)と、回転方向(X)中回転向き(XF)側でヒール(15)を設ける端縁(10)とのうち、ヒール(15)を設ける端縁(10)側の表面あらさよりもマージン(14)を設ける端縁(11)側の表面あらさを小さくしている。
前記ねじれ溝(13)において、マージン(14)とヒール(15)とを結ぶ回転方向(X)の想定円弧線(17)の周方向幅(W)は、先端部の刃先(7)側から基端部側へ向うに従い次第に大きくなっている。このねじれ溝(13)の両端縁(10,11)において、回転方向(X)中回転向き(XF)対する反対向き(XB)側でマージン(14)を設ける端縁(11)と、回転方向(X)中回転向き(XF)側でヒール(15)を設ける端縁(10)とのうち、ヒール(15)を設ける端縁(10)側の表面あらさよりもマージン(14)を設ける端縁(11)側の表面あらさを小さくしている。
前記ねじれ溝(13)において、マージン(14)とヒール(15)とを結ぶ回転方向(X)の想定円弧線(17)の内側で区画される半径方向の横断面(18)の面積(S)は、先端部の刃先(7)から基端部側へ向うに従い次第に大きくなっている。このねじれ溝(13)の両端縁(10,11)において、回転方向(X)中回転向き(XF)対する反対向き(XB)側でマージン(14)を設ける端縁(11)と、回転方向(X)中回転向き(XF)側でヒール(15)を設ける端縁(10)とのうち、ヒール(15)を設ける端縁(10)側の表面あらさよりもマージン(14)を設ける端縁(11)側の表面あらさを小さくしている。
その際、第一段階の加工始点(加工機により第一段階のねじれ溝8を螺旋状に加工し始める際に基準となる加工機の加工原点)と第二段階の加工始点(加工機により第二段階のねじれ溝13を螺旋状に加工し始める際に基準となる加工機の加工原点)とが互いに一致していても、第一段階の加工始点が第二段階の加工始点よりも基端部側へ若干ずれていたり先端部側へ若干ずれていたりしてもよい。第一段階のねじれ溝(8)については同じリードで砥石(3)により一回または複数回加工することができるとともに、第二段階のねじれ溝(13)については同じリードで砥石(4)により一回または複数回加工することができる。通常は第一段階のねじれ溝(8)に第二段階のねじれ溝(13)を加工して終了するが、さらに第二段階のねじれ溝(13)に次段階のねじれ溝を加工してもよい。要するに、複数段階の加工を順次行うことができ、その際リードは段階が進むに従い次第に大きくする。
まず、図1(a)に示すように、図示しない加工機において、素材1(丸棒)をワークテーブル2に支持するとともに、荒砥石3及び仕上砥石4を回転軸5に支持し、加工原点で荒砥石3を素材1の先端部に当てがう。その後、回転軸5を回転させるとともに素材1をその軸心1aを中心に回転させながらワークテーブル2を素材1の軸心1aの方向へ移動させると、図2に示すように、素材1の外周部が第一段階のリードで荒砥石3により螺旋状に加工された第一段階の穿孔ドリル6となる。この穿孔ドリル6においては、先端部の刃先7から基端部側へ延びる両ねじれ溝8(第一段階)が外周部の周方向へ並ぶように成形されるとともに、この両ねじれ溝8間にあたり部9が両ねじれ溝8に沿って成形される。この両ねじれ溝8においては、両端縁10,11がねじれ溝8の延設方向に沿って延びるとともに回転方向Xの両側で相対向して互いに平行に延設されている。
Claims (4)
- 先端部の刃先から基端部側へ延びる複数のねじれ溝を外周部の周方向へ並設するとともに、この各ねじれ溝間にあたり部を各ねじれ溝に沿って設けた穿孔ドリルにおいて、
各ねじれ溝でその延設方向に沿って延びるとともに回転方向の両側で相対向する両端縁のうち、回転方向中回転向き対する反対向き側の端縁にマージンを設けるとともに、回転方向中回転向き側の端縁にヒールを設け、
このねじれ溝のマージンが回転中心線の方向に対しなすねじれ角が、このねじれ溝のヒールが回転中心線の方向に対しなすねじれ角よりも大きくなるように設定し、
このねじれ溝の両端縁において、回転方向中回転向き対する反対向き側でマージンを設ける端縁と、回転方向中回転向き側でヒールを設ける端縁とのうち、ヒールを設ける端縁側の表面あらさよりもマージンを設ける端縁側の表面あらさを小さくした
ことを特徴とする穿孔ドリル。 - 先端部の刃先から基端部側へ延びる複数のねじれ溝を外周部の周方向へ並設するとともに、この各ねじれ溝間にあたり部を各ねじれ溝に沿って設けた穿孔ドリルにおいて、
各ねじれ溝でその延設方向に沿って延びるとともに回転方向の両側で相対向する両端縁のうち、回転方向中回転向き対する反対向き側の端縁にマージンを設けるとともに、回転方向中回転向き側の端縁にヒールを設け、
このねじれ溝においてマージンとヒールとを結ぶ回転方向の想定円弧線の周方向幅を、先端部の刃先側から基端部側へ向うに従い次第に大きくし、
このねじれ溝の両端縁において、回転方向中回転向き対する反対向き側でマージンを設ける端縁と、回転方向中回転向き側でヒールを設ける端縁とのうち、ヒールを設ける端縁側の表面あらさよりもマージンを設ける端縁側の表面あらさを小さくした
ことを特徴とする穿孔ドリル。 - 先端部の刃先から基端部側へ延びる複数のねじれ溝を外周部の周方向へ並設するとともに、この各ねじれ溝間にあたり部を各ねじれ溝に沿って設けた穿孔ドリルにおいて、
各ねじれ溝でその延設方向に沿って延びるとともに回転方向の両側で相対向する両端縁のうち、回転方向中回転向き対する反対向き側の端縁にマージンを設けるとともに、回転方向中回転向き側の端縁にヒールを設け、
このねじれ溝においてマージンとヒールとを結ぶ回転方向の想定円弧線の内側で区画される半径方向の横断面の面積を、先端部の刃先から基端部側へ向うに従い次第に大きくし、
このねじれ溝の両端縁において、回転方向中回転向き対する反対向き側でマージンを設ける端縁と、回転方向中回転向き側でヒールを設ける端縁とのうち、ヒールを設ける端縁側の表面あらさよりもマージンを設ける端縁側の表面あらさを小さくした
ことを特徴とする穿孔ドリル。 - 先端部の刃先から基端部側へ延びる複数のねじれ溝を外周部の周方向へ並設するとともに、この各ねじれ溝間にあたり部を各ねじれ溝に沿って設けた穿孔ドリルにおいて、そのねじれ溝を加工する際、
素材の外周部に第一段階のねじれ溝を第一段階のリードで砥石により加工した後、第一段階のねじれ溝に砥石を重ねて第二段階のリードで第二段階のねじれ溝を砥石により加工し、その際に前記第二段階のねじれ溝を加工する砥石の粒度を、前記第一段階のねじれ溝を加工する砥石の粒度よりも細かくし、
前記第二段階のねじれ溝を加工する際、前記ねじれ溝でその延設方向に沿って延びるとともに回転方向の両側で相対向する両端縁において、回転方向中回転向き対する反対向き側でマージンを設ける端縁と、回転方向中回転向き側でヒールを設ける端縁とのうち、ヒールを設ける端縁側を前記第一段階のねじれ溝の加工時のまま残し、マージンを設ける端縁側のみを加工する
ことを特徴とする穿孔ドリルにおけるねじれ溝の加工方法。
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