JP4484627B2 - 内燃機関の点火時期制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、点火毎に発生させるイオン電流を利用した内燃機関の点火時期制御方法に関する。
従来、内燃機関において点火時期の遅角制御を行い排気の温度を上昇させることにより、排気側の管路に配設された触媒を活性化させて排気中における一酸化炭素や炭化水素の発生を抑制することが考えられている。しかしながら、エンジン始動直後の燃焼状態が不安定な場合に遅角制御を行うと、アイドル安定性の低下やドライバビリティの低下を生じさせ、空燃比をリッチ側に制御する必要が生じ、結果的に排気中における一酸化炭素や炭化水素の発生の抑制効果が相殺される不具合が生じる。この不具合を解消する方法の一つとして、酸素センサの検出信号に基づく空燃比制御が、燃料噴射量を増量する制御から燃料噴射量を減量する制御に切り替わった際、すなわち空燃比が安定した際に遅角制御を開始する態様が考えられている。(例えば、特許文献1を参照。)
特開平11−315741号公報
しかしながら、空燃比が安定している場合であっても、エンジンにかかる負荷が変動すること等により燃焼状態が不安定になる場合がある。このように燃焼状態が不安定になると、発生するトルクにばらつきが生じ、その結果機関回転数が安定しない運転状態となる。このような運転状態にある場合に遅角制御を行うと、上述したアイドル安定性の低下やドライバビリティの低下といった不具合が引き起こされる。
本発明は、前記課題を解決すべく、エンジンの燃焼状態が安定していることをより的確に判断し、上述した不具合を引き起こすことなく排気の浄化を行うことができるようにするための新たな方法を提供するものである。
すなわち本発明に係る内燃機関の点火時期制御方法は、内燃機関の始動後、内燃機関の燃焼室に点火毎にイオン電流を発生させ、イオン電流の検出から消滅までの期間のクランク角又は時間の平均を算出するとともに、算出した前記平均と前記クランク角又は時間の測定値との差の絶対値に基づいて偏差を算出し、前記クランク角又は時間の平均及び前記偏差が所定の条件を満たすとともに、空燃比フィードバック制御が開始されたことを確認した場合に、点火時期の遅角制御を実施するものであって、前記所定の条件が、前記クランク角又は時間の平均が予め設定した下限閾値以上上限閾値以下で、かつ、前記偏差が所定の偏差閾値以下という条件であるとともに、前記上限閾値を、遅角量が大きくなるにつれ大きくしてあることを特徴とする。
前段で述べた構成によれば、イオン電流の検出から消滅までの期間のクランク角又は時間の平均及び偏差が所定の条件、すなわち前記クランク角又は時間の平均が予め設定した下限閾値以上上限閾値以下で、かつ、前記偏差が所定の偏差閾値以下であるという条件を満たすことを判定することにより、エンジンの燃焼状態が安定している場合にはイオン電流の検出から消滅までの期間のクランク角又は時間が極端に大きな値や極端に小さな値をとることがなく前記クランク角又は時間のばらつきが少ないことを利用してエンジンの燃焼状態が安定していることを判定するとともに、空燃比フィードバック制御が開始されたことを確認することで空燃比が安定していることを判定し、エンジンの燃焼状態及び空燃比が安定していることを判定した場合にのみ点火時期の遅角制御を実施するようにできる。従って、エンジンの燃焼状態または空燃比の少なくとも一方が不安定な場合に点火時期の遅角制御を行いアイドル安定性の低下やドライバビリティの低下といった不具合を引き起こすことを防ぎつつ排気の浄化を行うことができる。
遅角制御を行うと、イオン電流の検出から消滅までの期間のクランク角又は時間がこれに対応して変化するが、点火時期の遅角制御の実施開始後、前記クランク角又は時間の平均が満たすべき条件を緩和するものであれば、遅角制御の開始後に前記クランク角又は時間の変化に伴い前記所定の条件を満たさなくなり遅角制御が中止される不具合の発生を防ぐことができる。
本発明は、以上のような構成であるから、運転状態が不安定なときに遅角制御を行い運転状態をさらに不安定にする不具合の発生を抑えつつ効果的に遅角制御を行い排気の浄化を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
この図1に概略的に示したエンジン100は、自動車用の4サイクル4気筒のもので、その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられている。サージタンク3に連通する一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、その燃料噴射弁5を、電子制御装置6により制御するようにしている。燃焼室30を形成するシリンダヘッド31には、吸気弁32及び排気弁33が配設されるとともに、火花を発生するとともにイオン電流を検出するための電極となるスパークプラグ18が取り付けてある。また排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2 センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された触媒装置である三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。なお、図1にあっては、エンジン100の1気筒の構成を代表して図示している。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インタフェース9と、出力インタフェース11とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。入力インタフェース9には、サージタンク3内の圧力すなわち吸気管圧力を検出するための吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号a、エンジン100の回転状態を検出するためのカムポジションセンサ14から出力される気筒判別信号G1とクランク角度基準位置信号G2とエンジン回転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から出力される車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16から出力されるIDL信号d、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ17から出力される水温信号e、上記したO2 センサ21から出力される電流信号h等が入力される。一方、出力インタフェース11からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、またスパークプラグ18に対してイグニションパルスgが出力されるようになっている。
このスパークプラグ18には、イオン電流を測定するためのバイアス用電源24が接続され、入力インタフェース9とこのバイアス電源24との間にはイオン電流測定用回路25が接続されている。バイアス用電源24は、イグニションパルスgが消滅した時点でスパークプラグ18にイオン電流測定のためのバイアス電圧を印加するものである。そして、電圧の印加により、スパークプラグ18の電極間に流れたイオン電流は、イオン電流測定用回路25により測定される。このようなバイアス用電源24とイオン電流測定用回路25とは、当該分野でよく知られている種々のものを適用することができる。
電子制御装置6には、吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号aとカムポジションセンサ14から出力される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間(基本噴射量)を補正して燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間を決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵してある。また、電子制御装置6には、エンジン100の始動時から安定した燃焼状態の維持を優先的に図るために、エンジン100の暖機を促すべく燃料噴射量を強制的に増量し、暖機完了後は空燃比フィードバック制御を行うための周知のプログラムが内蔵してある。
また、このようにエンジン100の燃料噴射を制御する一方、点火毎に燃焼室内に流れるイオン電流を検出して、エンジン100の運転領域の全領域において燃焼状態を判定し得るように、電子制御装置6はプログラミングしてある。具体的には、燃焼室30内に点火毎にイオン電流を発生させ、前記クランク角度基準位置信号G2に基づき、点火からイオン電流が消滅するまでのクランク角を測定するようにプログラムしてある。なお、本実施形態では、前記クランク角の測定値が、請求項中のイオン電流の検出値に相当する。また、本実施形態では、各気筒別にイオン電流をそれぞれ検出し、前記クランク角を測定するようにしている。
しかして本実施形態では、電子制御装置6には、エンジン始動開始直後において、前記クランク角の測定値を受け付けて所定回数分、本実施形態では直前8回分を記憶装置8に記憶し、記憶した前記測定値の平均Iavを算出して前記記憶装置8に記憶し、前記クランク角の測定値と前記平均との差の絶対値の平均である偏差Isを算出し、前記測定値の平均Iav及び前記偏差Isが所定の条件を満たすか否か、すなわち前記測定値の平均Iavが予め設定した下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下でありかつ前記偏差Isが予め設定した所定値である偏差閾値Ismax以下であるか否かを判定し、前記条件を満たす場合に、点火時期の遅角制御を許可するとともにそうでない場合に点火時期の遅角制御を禁止する遅角制御判定プログラムが内蔵してある。また、電子制御装置6には、前記遅角制御判定プログラムにおいて点火時期の遅角制御が許可された後、前記クランク角の測定値を受け付けて所定回数分、本実施形態では直前8回分を記憶装置8に記憶し、記憶した前記測定値の平均Iavを算出して前記記憶装置8に記憶し、前記クランク角の測定値と前記平均との差の絶対値の平均である偏差Isを算出し、前記測定値の平均Iav及び前記偏差Isが前記条件を満たすか否かを判定し、前記条件を満たす場合に、点火時期の遅角制御を行うとともにそうでない場合に点火時期の遅角制御を中止する遅角制御プログラムも内蔵してある。なお、本実施形態では、前記クランク角の測定値の平均Iavの算出、前記偏差Isの算出、前記所定の条件を満たすか否かの判定、及び点火時期の遅角制御を各気筒別に行うようにしている。また、記憶装置8には、実験的に求められた前記クランク角の測定値の平均である初期値I0、及び実験的に求められた前記偏差Isの平均である偏差初期値Is0を記憶している。
また、前記下限閾値Imin及び上限閾値Imaxは、点火時期の遅角量ごとに設定するようにしている。具体的には、代表的な遅角量に対応する前記下限閾値Imin及び上限閾値Imaxを閾値テーブルとして記憶装置8に記憶してあるとともに、補間計算により検出された遅角の大きさに対応する下限閾値Imin及び上限閾値Imaxを求めるようにしている。なお、前記上限閾値Imaxは、遅角量が大きくなるにつれ大きくしてある。また、前記下限閾値Iminは、本実施形態では遅角量に関わらず一定にしている。さらに、記憶装置8には、前記下限閾値Imin、上限閾値Imax、及び偏差閾値Ismaxの初期値を記憶している。
エンジン始動開始直後において、点火時期の遅角制御の実施を判定する遅角制御判定プログラムの概略手順を、フローチャートである図2を参照して説明する。
ステップS11では、前記初期値I0、偏差初期値Is0、上限閾値Imaxの初期値、下限閾値Iminの初期値、及び偏差閾値Ismaxの初期値を読み込む。
ステップS12では、点火からイオン電流が消滅するまでのクランク角を測定して測定値を記憶装置8に記憶する。
ステップS13では、直前8回分の前記クランク角の測定値を参照してこれらの平均Iavを求める。なお、7回目までの測定の際には、前記クランク角の測定値が前記初期値I0である測定をそれ以前に行ったものとみなして前記平均Iavを算出する。
ステップS14では、前記直前8回分の前記クランク角の測定値と前記平均Iavとの差をそれぞれ求め、その絶対値の平均である偏差Isを算出する。なお、7回目までの測定の際には、前記平均Iavとの差が前記偏差初期値Is0である測定をそれ以前に行ったものとみなして偏差Isを算出する。
ステップS15では、前記クランク角の平均Iavと前記下限閾値Imin及び上限閾値Imaxとの比較、及び前記偏差Isと前記偏差閾値Ismaxとの比較を行う。前記クランク角の平均Iavが予め設定した下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下であり、かつ前記偏差Isが予め設定した所定値Ismax以下である場合には、ステップS16に進む。そうでない場合には、ステップS18に進む。
ステップS16では、空燃比フィードバック制御が行われているか否かの判定を行う。空燃比フィードバック制御が行われている場合には、ステップS17に進む。そうでない場合には、ステップS12に戻る。
ステップS17では、点火時期の遅角制御を許可する制御を行い、後述する遅角制御許可後の遅角制御プログラムに移行する。
ステップS18では、点火時期の遅角制御を中止する制御を行う。
すなわち、エンジンの始動直後、まずステップS11→S12→S13→S14→S15の制御を順次実行する。粗悪なガソリンを使用した場合等においては、後燃えと呼ばれる現象が発生して前記クランク角の測定値が大きくなる現象や、点火ごとに燃焼状態が一定せず前記クランク角の測定値のばらつきが大きくなる現象が発生し、前記クランク角の平均Iavが上述した条件を満たさなくなるので、ステップS18の点火時期の遅角制御を中止する制御が行われる。その他の場合においては、前記クランク角の測定値は前記初期値I0近傍の値を常にとるので、続いてステップS16の制御を行い、空燃比フィードバック制御がまだ行われていない場合にはステップS11に戻り、空燃比フィードバック制御が行われている場合には、ステップS17の制御、すなわち点火時期の遅角制御を許可する制御を行い、後述する遅角制御許可後の遅角制御プログラムに移行する。
一方、遅角制御許可後、点火時期の遅角制御を実施する遅角制御プログラムの概略手順を、フローチャートである図3を参照して説明する。
ステップS21では、点火からイオン電流が消滅するまでのクランク角を測定して測定値を記憶装置8に記憶する。
ステップS22では、直前8回分の前記クランク角の測定値を参照してこれらの平均Iavを求める。なお、7回目までの測定の際には、前記クランク角の測定値が前記初期値I0である測定をそれ以前に行ったものとみなして前記平均Iavを算出する。
ステップS23では、前記直前8回分の前記クランク角の測定値と前記平均Iavとの差をそれぞれ求め、その絶対値の平均である偏差Isを算出する。なお、7回目までの測定の際には、前記平均Iavとの差が前記偏差初期値Is0である測定をそれ以前に行ったものとみなして偏差Isを算出する。
ステップS24では、前記クランク角の平均Iavと前記下限閾値Imin及び上限閾値Imaxとの比較、及び前記偏差Isと前記偏差閾値Ismaxとの比較を行う。前記クランク角の平均Iavが予め設定した下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下であり、かつ前記偏差Isが予め設定した所定値Ismax以下である場合には、ステップS25に進む。そうでない場合には、ステップS27に進む。
ステップS25では、点火時期の遅角制御を行う。
ステップS26では、遅角量に対応する下限閾値Imin及び上限閾値Imaxを算出する。具体的には、遅角量をパラメータとして前記閾値テーブルを参照し、補間計算により下限閾値Imin及び上限閾値Imaxを求める。そして、ステップS21に戻る。
ステップS27では、点火時期の遅角制御を中止する。
ステップS28では、点火時期を遅角制御を行う以前のタイミングに戻す。そして、この遅角制御プログラムを終了する。
この遅角制御プログラムによる制御の作用を図4を参照して説明する。
燃焼が適切に行われている場合には、前記クランク角の測定値は、図4の(a)に示すように前記初期値I0近傍の値となるので、その平均Iavも前記初期値I0近傍の値となり、また、偏差Isも図4の(b)に示すように偏差初期値Is0近傍の比較的小さな値をとる。従って、この場合は、ステップS21→S22→S23→S24→S25→S26が順に実行され、ステップS26の制御の後ステップS21に戻る。すなわち、排気の温度を上昇させるべく、ステップS25の制御、すなわち点火時期の遅角制御が行われる。また、点火時期の遅角制御が行われると、図4の(a)に示すように前記クランク角の測定値の平均Iavは次第に大きくなるが、ステップS26の制御により、遅角量が大きくなるにつれて上限閾値Imaxが上方修正されて大きくなるので、前記クランク角の測定値及びその平均Iavが下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下である状態が維持される。
一方、エンジンにかかる負荷の変動等により燃焼状態が不安定になっている場合においては、図4の(b)に示すように前記クランク角の測定値のばらつきが大きくなり、前記偏差Isが予め設定した所定値Ismaxを越える。従って、この場合は、ステップS21→S22→S23→S24→S27→S28が順に実行される。すなわち、燃焼状態のさらなる不安定化を防ぐべく、ステップS27の点火時期の遅角制御を中止する制御、及びステップS28の点火時期を遅角制御を行う以前のタイミングに戻す制御が順次行われる。
さらに、前記スパークプラグ18、前記バイアス用電源24、前記イオン電流測定用回路25、及び前記入力インタフェース9を接続して形成されるイオン電流検出回路が断線している場合、イオン電流が検出不可能であるので、前記クランク角の測定値の平均Iavは、図4の(a)に示すように時間経過とともに0に収束して前記下限閾値Iminを大きく下回り、かつ偏差Isも図4の(b)に示すように0に収束する。従って、この場合も、ステップS21→S22→S23→S24→S27→S28が順に実行される。また、オーバーリーン状態の場合、前記クランク角の測定値が小さくなり、その平均Iavが前記下限閾値Iminを下回るので、この場合もステップS21→S22→S23→S24→S27→S28が順に実行される。すなわち、ステップS24でオーバーリーン状態ないしイオン電流検出回路の断線を検知し、ステップS27の点火時期の遅角制御を中止する制御、及びステップS28の点火時期を遅角制御を行う以前のタイミングに戻す制御が順次行われる。
そして、前記イオン電流検出回路がショートしている場合には、イオン電流は燃焼状態に関係なく流れ続けるので、前記クランク角の測定値は大きくなりその測定値の平均Iavは図4の(a)に示すように前記上限閾値Imaxを大きく上回るとともに、偏差Isは図4の(b)に示すように0に収束する。従って、この場合も、ステップS21→S22→S23→S24→S27→S28が順に実行される。加えて、オーバーリッチ状態の場合、前記クランク角の測定値の平均Iavが前記上限閾値Imaxを上回るので、この場合もステップS21→S22→S23→S24→S27→S28が順に実行される。すなわち、ステップS24でオーバーリッチ状態ないしイオン電流検出回路がショートを検知し、ステップS27の点火時期の遅角制御を中止する制御、及びステップS28の点火時期を遅角制御を行う以前のタイミングに戻す制御が順次行われる。
さらに、前記クランク角の測定値の平均Iavが前記上限閾値Imaxより大きな所定の第2上限閾値を上回る場合、又は前記クランク角の測定値の平均Iavが前記下限閾値Iminより小さな所定の第2下限閾値を下回る場合には、オーバーリッチ状態ないしオーバーリーン状態を解消すべく、ステップS28の点火時期を遅角制御を行う以前のタイミングに戻す制御の後、対応するフェイルセーフ制御、すなわち燃料噴射量の補正等を行う。
なお、前記イオン電流検出回路が断線している場合はイオン電流が検出されないことから、また、前記イオン電流検出回路がショートしている場合はイオン電流は燃焼状態に関係なく流れ続けることから、前記偏差Isはともに0に収束するのに対し、オーバーリッチ又はオーバーリーン状態にある場合は、前記クランク角の測定値は実際の燃焼状態を反映し、前記偏差Isは0に収束しないので、このことを利用して前記偏差Isが0である場合に前記イオン電流検出回路に異常が発生している、すなわち断線又はショートしていると判断し、対応するフェイルセーフ制御、すなわちイオン電流検出回路に異常が発生していることを図示しない表示装置を利用して通知すること等を行うようにしてもよい。
従って、本実施形態によれば、前記クランク角の測定値の平均Iavが予め設定した下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下であり、かつ前記偏差Isが予め設定した所定値Ismax以下である、すなわち燃焼状態が安定しているとともに、空燃比フィードバック制御が行われている、すなわち空燃比が安定している場合に遅角制御を行うことにより、燃焼状態及び空燃比が安定している場合にのみ遅角制御を行い、排気の浄化を行うことができる。すなわち、エンジンの燃焼状態または空燃比の少なくとも一方が不安定な場合に点火時期の遅角制御を行いアイドル安定性の低下やドライバビリティの低下といった不具合を引き起こすことを防ぐことができる。
また、特に本実施形態では、遅角量が大きくなるにつれて、前記上限閾値Imaxを上方修正するようにしているので、遅角制御の進行に伴い、前記クランク角の測定値の平均Iavが下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下の範囲から外れ、燃焼状態が異常であると誤判定が行われる不具合の発生を防ぐことができる。
そして本実施形態では、各気筒別にイオン電流をそれぞれ検出し、上述した制御を各気筒それぞれ別々に行うことができるので、燃焼状態及び空燃比が安定している気筒全てに対して点火時期の遅角制御を行うことができ、より効果的に排気の浄化を行うことができる。
なお、本発明は以上に述べた実施の形態に限られない。
例えば、点火からイオン電流が消滅するまでのクランク角でなくイオン電流が検出される時間の長さを測定するとともに、イオン電流が検出される時間の長さの測定値の平均及び偏差を上述したクランク角と同様に扱うようにしてもよい。このような構成であっても、上述した実施形態と全く同様の効果が得られる。また、前記クランク角やイオン電流が検出される時間の長さの測定値を記憶装置8に記憶するのでなく、中央演算処理装置7のレジスタ等に一時的に記憶するようにしてももちろんよい。
さらに、前記上限閾値Imaxは、前記図4の(a)に対応する図を図5に示すように、遅角量に対応して直線的に増加するように設定してもよい。また、図5に示すように、前記下限閾値Iminと前記上限閾値Imaxと差を一定に維持するようにしてもよい。さらに、前記上限閾値Imaxと前記下限閾値Iminとの差は、遅角量の増加に対応して図4に示すように階段的に増加させるようにしてもよく、また、遅角量の増加に対応して直線的に増加させるようにしてもよい。
そして、遅角量に関わらず、前記上限閾値Imaxを、最遅角制御時において正常な燃焼が行われる場合におけるイオン電流が検出されるクランク角ないし時間の測定値近傍として、イオン電流の持続時間の検出値Iの平均Iavが下限閾値Imin以上上限閾値Imax以下であることの判定を行うようにしても、遅角制御時に燃焼状態が異常であると誤判定が行われる不具合の発生を防ぐ効果は得られる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係るエンジンの概略図。 同実施形態に係る制御装置が行う処理を示すフローチャート。 同実施形態に係る制御装置が行う処理を示すフローチャート。 図3における制御の作用を示す図。 本発明の他の実施形態に係る制御装置が行う処理の作用を示す図。
6…電子制御装置
7…中央演算処理装置
8…記憶装置
9…入力インタフェース
11…出力インタフェース
24…バイアス用電源
25…イオン電流測定用回路

Claims (2)

  1. 内燃機関の始動後、内燃機関の燃焼室に点火毎にイオン電流を発生させ、イオン電流の検出から消滅までの期間のクランク角又は時間の平均を算出するとともに、算出した前記平均と前記クランク角又は時間の測定値との差の絶対値に基づいて偏差を算出し、
    前記クランク角又は時間の平均及び前記偏差が所定の条件を満たすとともに、空燃比フィードバック制御が開始されたことを確認した場合に、点火時期の遅角制御を実施する内燃機関の点火時期制御方法であって、
    前記所定の条件が、前記クランク角又は時間の平均が予め設定した下限閾値以上上限閾値以下で、かつ、前記偏差が所定の偏差閾値以下という条件であるとともに、
    前記上限閾値を、遅角量が大きくなるにつれ大きくしてあることを特徴とする内燃機関の点火時期制御方法。
  2. 点火時期の遅角制御の実施開始後、前記クランク角又は時間の平均が満たすべき条件を緩和することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の点火時期制御方法。
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