JP4484407B2 - 多気筒内燃機関の吸気マニホルド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の分割された構成部材から形成された吸気マニホルドに関し、詳細には、ブローバイガスを吸気系に戻すためのブローバイガス通路が形成された吸気マニホルドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の吸気マニホルドとして、特開平7−102979号公報には、V型6気筒内燃機関において、分割された構成部材から構成されると共に、該構成部材にブローバイガス通路が形成された吸気マニホルドが開示されている。この吸気マニホルドは、ロアブロックと中間ブロックとアッパーブロックとが順に重ねられて構成され、2つのサージタンクが中間ブロックとアッパーブロックとにより形成され、各サージタンクに接続される3つの分岐管がロアブロックと中間ブロックとにより形成される。そして、ロアブロックと中間ブロックとは分岐管の中心線に沿って分割され、これにより、各ブロックをダイカストで形成することができる。また、ブローバイガス通路は、ロアブロックおよび中間ブロックの各接合面に形成され、ブローバイガス通路と各分岐管とを連通する吹出口が、ロアブロックに形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、吸気マニホルドが分割された構成部材(ブロック)から構成される場合、吸気の漏れ防止の観点から、各構成部材の分割面(接合面)での気密性を高めるためにはシール部材が使用される。そして、前記従来技術のように、ロアブロックおよび中間ブロックの各接合面にブローバイガス通路が形成されるものでは、さらにブローバイガス通路のシールも併せて行うためのシール面を確保する必要があることから、ブローバイガス通路が分割面に形成されない吸気マニホルドに比べて、分割面の幅が大きくなるため、その分、分割面で見たときの吸気マニホルドが大型化する難点があり、またその大型化を抑えようとすると、吸気マニホルドにおける吸気通路の配置や通路形状に制約が生じて、吸気通路の設計の自由度が小さくなる。また、内燃機関の運転が一旦停止された後の極低温始動時には、ブローバイガス通路中の水分やブローバイガス中の水分が凍結して、ブローバイガス通路が閉塞されることがあるが、前記従来技術では、そのための対策は開示されていない。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1ないし請求項3記載の発明は、分割面を利用して形成されたブローバイガス通路を有する吸気マニホルドにおいて、シール部材により分割面における吸気およびブローバイガスの漏れを防止したうえで、吸気マニホルドの大型化を抑制し、かつシール部材の装着作業を容易にすることを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、ブローバイガス通路中の水分やブローバイガス中の水分の凍結によりブローバイガス通路が閉塞されることを抑制することを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、吸気通路の配置や形状設定の自由度を大きくすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、所定数のシリンダに対応する燃焼室にそれぞれ連通する前記所定数の吸気通路を有する吸気マニホルドが、第1部材および第2部材とを含む分割された構成部材から構成され、該第1部材にブローバイガス通路が形成される多気筒内燃機関の吸気マニホルドにおいて、前記吸気通路は前記第1部材および前記第2部材により形成され、前記第2部材に対する前記第1部材の分割面には、全ての前記吸気通路を包囲する第1溝と該第1溝よりも内側に位置する第2溝とからなるシール溝が形成され、前記第2溝の底壁面には前記各吸気通路に開放する第1開口部を有する第3溝が形成され、前記シール溝には、前記第1溝に装着されて前記第1部材と前記第2部材との間を気密に保つ無端の第1シール部と、前記第2溝に装着される第2シール部とが一体成形されたシール部材が装着され、前記ブローバイガス通路は、前記第2シール部が前記第3溝を気密に覆うことにより形成され、前記第1開口部は前記吸気通路へのブローバイガスの出口部を形成する多気筒内燃機関の吸気マニホルドである。
【0006】
この請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、所定数の吸気通路を形成する第1部材と第2部材との間は、全ての吸気通路を包囲する第1溝に無端の第1シール部が装着されることにより気密に保たれ、しかもブローバイガス通路は、第1溝よりも内側に形成される第2溝の底壁面に形成される第3溝が、第2溝に装着される第2シール部材により気密に覆われて形成されることにより、ブローバイガス通路のシール面を、第2溝の壁面により形成することができるので、ブローバイガス通路のシール面が分割面に形成されるものに比べて、分割面の幅を小さくすることができて、ブローバイガス通路が形成されることによる吸気マニホルドの大型化を抑制することができる。さらに、第1シール部と第2シール部とは一体成形されていることにより、第1部材および第2部材間の気密およびブローバイガス通路の気密を確保するためのシール部材の装着作業が容易になる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の多気筒内燃機関の吸気マニホルドにおいて、前記シール部材は、前記第1部材の形成材料よりも熱伝導率が小さい断熱性の材料からなるものである。
【0008】
この請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、シール部材は断熱性の材料で形成されることにより、内燃機関の運転が一旦停止された後の極低温始動時には、ブローバイガス通路を形成している第2シール部の熱伝導率が第1部材の形成材料よりも小さいために、ブローバイガス通路では保温された状態がしばらく維持されるので、その間、ブローバイガス通路中の水分やブローバイガス中の水分が凍結することが防止される。その結果、内燃機関の運転が一旦停止された後の極低温始動時に、凍結した水分によるブローバイガス通路の閉塞が抑制され、始動直後からブローバイガスの吸気マニホルドへの還元を正常に行うことができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の多気筒内燃機関の吸気マニホルドにおいて、前記第2シール部は前記第2部材と気密に接触し、前記第2溝は、前記各吸気通路に開放する第2開口部を有し、該第2開口部において前記第2シール部の一部が前記吸気通路の通路壁面を形成し、該通路壁面は、前記第1部材により形成される前記吸気通路の通路壁面とほぼ滑らかに連続するものである。
【0010】
この請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、第2シール部の一部が形成する吸気通路の通路壁面が、第1部材により形成される吸気通路の通路壁面とほぼ滑らかに連続することにより、第2シール部が吸気通路に露出する部分で吸気通路の通路壁面が不連続となって、通路壁面に吸気の流れを乱す凹部または凸部が形成されるのを極力防止することができるので、吸気の圧力損失の増大による体積効率の低下を抑制できる。しかも、吸気通路が形成される部分で、第2溝の幅を小さくすること、すなわちその部分での分割面の幅を小さくすることができるので、ブローバイガス通路が形成されることによる吸気マニホルドの大型化を一層抑制することができ、さらに第2シール部が装着される第2溝の部分を吸気通路の形成に利用できることで、吸気通路の配置や形状設定の自由度が大きくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1〜図10を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明の吸気装置が適用される多気筒内燃機関Eは、図示されないクランク軸の回転軸線が車両の前後方向を指向するように、車体前部に搭載される縦置きV型8気筒内燃機関である。内燃機関Eは、8つのシリンダ2が、軸方向A(前記クランク軸の回転軸線の方向。図2参照)に、左右に交互に4つずつ並設されて形成される左右1対のシリンダ列CL,CRがV字をなすシリンダブロック1と、左右のシリンダ列CL,CRにそれぞれ結合された左右1対のシリンダヘッド3と、両シリンダヘッド3にそれぞれ結合されて、シリンダヘッド3との間に動弁装置を収納する動弁室を形成する左右1対のヘッドカバー4とを備える。そして、左右のシリンダ列CL,CR、シリンダヘッド3およびヘッドカバー4によりV字をなす左右1対のバンクBL,BRが形成され、シリンダブロック1およびシリンダヘッド3は機関本体を構成する。
【0012】
なお、この実施例において、「軸方向」とは、特に断らない限り、内燃機関Eのクランク軸の回転軸線の方向を意味し、「上下」および「左右」とは、特に断らない限り、内燃機関Eを前記軸方向Aから見て、アウタ部材M1の分割面を水平面としたときの図である図1における「上下」および「左右」をそれぞれ意味するものとする。それゆえ、内燃機関Eが前記車両に搭載された状態で、該車両を基準とした「上下」および「左右」は、実施例における「上下」および「左右」とそれぞれ一致する。また、左右のバンクBL,BRの構造は基本的に同一であるので、以下では、主として、左バンクBLのものについて説明し、右バンクBRで対応する部分には、同一の符号を付した。
【0013】
各シリンダ2のシリンダ孔2aに往復動自在に嵌合されたピストン5が、コンロッドを介してシリンダブロック1に回転自在に支持されてクランク室内に収納された前記クランク軸を回転駆動する。シリンダヘッド3には、シリンダ2毎に、シリンダ孔2aに対向する位置に形成された凹部からなる燃焼室6と、燃焼室6に開口する1対の吸気弁口7aを有する吸気ポート7と、燃焼室6に開口する1対の排気弁口8aを有する排気ポート8とが形成され、さらに前記動弁装置により前記クランク軸に同期して駆動されて、両吸気弁口7aおよび両排気弁口8aをそれぞれ所定のタイミングで開閉する1対の吸気弁9および1対の排気弁10が設けられる。
【0014】
さらに、各吸気ポート7は、左右のバンクBL,BRの間に形成された空間S側のシリンダヘッド3の側面に1つの開口部7bを有する。そして、該空間Sに配置されてシリンダヘッド3に結合される吸気マニホルドMは、スロットル弁11により流量制御された吸気が流入すると共に吸気弁9の開閉に起因する吸気の圧力変動を抑制する大きさの容積を有する吸気集合室20と、上流端部21aで吸気集合室20に接続される一方、下流端部21bで吸気ポート7の開口部7bに接続される8つの吸気通路21とを有する。軸方向Aに並設されるこれら吸気通路21は、左バンクBLの吸気ポート7に接続される4つの左バンク側吸気通路21Lと、右バンクBRの吸気ポート7に接続される4つの右バンク側吸気通路21Rとからなり、左バンク側吸気通路21Lと右バンク側吸気通路21Rとが軸方向Aに1通路ずつ交互に並んで配置され、さらに8つの吸気通路21が、後述する連通路46を挟んで軸方向Aに二分される(図2参照)。
【0015】
各吸気通路21は、該吸気通路21に設けられた吸気制御弁24が機関回転速度に応じて開閉されることにより切り換えられる長尺吸気通路22と短尺吸気通路23とから構成される。長尺吸気通路22は、機関回転速度が所定値以下の低速回転域で内燃機関Eが運転されるときに、吸気ポート7への吸気供給通路となり、該低速回転域での慣性過給効果を効果的に発揮する吸気通路長に設定される。短尺吸気通路23は、機関回転速度が前記所定値を越える高速回転域で内燃機関Eが運転されるときに、吸気ポート7への吸気供給通路となり、該高速回転域での慣性過給効果を効果的に発揮する吸気通路長に設定されて、長尺吸気通路22よりも短い吸気通路長を有する。吸気集合室20には、各長尺吸気通路22の上流端部22aと、前記低速回転域で全閉となり、前記高速回転域で全開となる吸気制御弁24が設けられる短尺吸気通路23の上流端部23aとが、共に接続される。
【0016】
図2,図3を併せて参照すると、吸気マニホルドMは、合成樹脂を成形材料とした射出成形により、またはアルミニウムやマグネシウムなどの軽金属またはその合金を成形材料としたダイカストにより成形された本体を備え、該本体は、分割された構成部材から構成される多分割構造を有する。具体的には、前記本体は、上下に分割されたアウタ部材M1と、アウタ部材M1の内側に配置されると共に上下に分割されたインナ部材M2とから構成される。それゆえ、吸気マニホルドMは、吸気集合室20および吸気通路21を形成する前記本体と、該本体に結合される後述する各種部材とにより構成される。
【0017】
図1に示されるように、アウタ部材M1は、水平な分割面D1により、下部アウタ部材30と上部アウタ部材40とに上下に2分割される。そして、下部アウタ部材30と上部アウタ部材40とは複数のボルト(図示されず)により結合され、下部アウタ部材30は、その左右のフランジ部30aにて複数のボルト(図示されず)によりシリンダヘッド3に結合される。一方、インナ部材M2は、分割面D1と同一平面上にある分割面D2により、1対の下部インナ部材50と、1対の上部インナ部材60とに上下に2分割される。なお、分割面D1は、下部アウタ部材30側の分割面D1Lおよび上部アウタ部材40側の分割面D1Uを総称したものであり、分割面D2は、下部インナ部材50側の分割面D2Lおよび上部インナ部材60側の分割面D2Uを総称したものである。
【0018】
下部アウタ部材30は、軸方向Aでの両端部壁31,32と、下方に凸となるように湾曲する周壁33とを有し、これら壁31〜33の一部を通路壁として吸気通路21の一部である第1通路P1と、これら壁31〜33の一部を下方の外方室壁として吸気集合室20とが形成される。具体的には、周壁33の左右の側部には、それぞれ、内方に膨出して形成されると共に下部インナ部材50が嵌合される5つの取付座35が、軸方向Aに間隔をおいて、下部アウタ部材30の底部から分割面D1に至る範囲で形成される。そして、下部アウタ部材30の前記左右の側部寄りにおいて、軸方向Aで隣接する取付座35の間、および取付座35と端部壁31または端部壁32との間で、周壁33の一部を外方壁34として形成される溝36により、軸方向Aから見てJ字状に湾曲する第1通路P1の外側部分が形成される。
【0019】
下部アウタ部材30のフランジ部30aには、吸気ポート7に接続されると共に吸気通路21の一部である第3通路P3が形成され、さらに吸気ポート7毎に、1対の吸気弁口7aに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁14が取付孔30bに取り付けられる。また、端部壁32には排気導入管15が結合される。この排気導入管15は、排気ポート8および排気マニホルドを含む排気系から取り出された排気ガスを、EGRガス(還流排気ガス)として吸気系に還流させて排気ガス還流(EGR)を行うために、EGR制御弁により流量制御された後のEGRガスを吸気マニホルドMに導くものである。そのために、端部壁32寄りの左右1対の通路形成部52には、取付部37の開口部37aから挿入された排気導入管15の1対の出口管15bが嵌合され、排気導入管15の入口管15aの入口15a1(図4も参照)から流入したEGRガスが、通路56を流れて中央開口部56bから吸気集合室20の中央部20aに流出する。
【0020】
図4を併せて参照すると、下部アウタ部材30に収納される同一仕様に設計された両下部インナ部材50は、下部アウタ部材30の内側に、軸方向Aと直交する方向である左右方向に並んで、しかも下部アウタ部材30(したがって吸気マニホルドM)の左右方向での中央に位置する中心面CP1を挟んで、下部アウタ部材30の平面視である分割面D1Lから見たときの中心点CT(中心面CP1と、軸方向Aと直交すると共に下部アウタ部材30および上部アウタ部材40の軸方向Aでの中央に位置する中心面CP2との交線と、分割面D1Lを含む平面との交点)に対して点対称に配置されて、下部アウタ部材30に結合される。
【0021】
吸気集合室20と吸気通路21とを仕切る仕切部材である各下部インナ部材50は、板状の吸気通路形成部51と円管状の通路形成部52とが一体成形されたものである(図3参照)。吸気通路形成部51は、第1通路P1の通路壁となる内方壁53および平板状の仕切壁54を形成し、内方壁53を挟んで軸方向Aで隣接する1対の仕切壁54の間に形成される4つの溝55により、第1通路P1の内側部分が形成される。
【0022】
そして、下部アウタ部材30と各下部インナ部材50とが相互に嵌合部H1で嵌合することにより、吸気集合室20および第1通路P1が形成される。嵌合部H1は、下部アウタ部材30に形成された第1段部と、該第1段部に嵌合する各仕切壁54の先端部54aとから構成される。前記第1段部は、各取付座35の溝36に臨む周縁部に形成された段部35a(図3参照)と、各端部壁31,32の内側に形成された段部31a,32aとからなる。これにより、各第1通路P1における下部アウタ部材30と下部インナ部材50との、第1通路P1に沿うと共に、軸方向Aから見て吸気通路21(長尺吸気通路22)の中心線Nに沿った分割面V1(図1参照)が、嵌合部H1の合わせ面により構成される。それゆえ、分割面V1では、端部壁31,32および取付座35と、仕切壁34とが面接触するため、吸気の漏れが抑制されて、気密性が確保される。
【0023】
一方、上部アウタ部材40は、軸方向Aでの外側端部壁41,42、後述する吸気流入部45から流入した吸気を吸気集合室20の軸方向Aおよび左右方向での中央部20aに導くための連通路46を挟んで対向する1対の内側端部壁43と、上方に凸となるように湾曲する周壁44とを有し、これら壁41〜44の一部を通路壁として吸気通路21の一部である第2通路P2と、周壁44の一部により吸気流入部45とが形成される。具体的には、周壁44の軸方向Aでの中央部には、中心面CP2を通ると共に該中心面CP2に沿って流入通路45aを形成する吸気流入部45が形成される。そして、吸気流入部45の左右方向の一方である右方に設けられて、流入通路45aの入口部45Aを形成する接続部45bには、アルミニウム合金製のスロットルベース12が結合され、さらにスロットルベース12に、スロットル弁11が装着されたスロットルボディ13が結合される(図1参照)。これにより、吸気導入部材としてのスロットルベース12およびスロットルボディ13と、吸気マニホルドMとを備える吸気装置が構成される。
【0024】
さらに、周壁44には、軸方向Aに面する側壁47aを有する仕切壁47が形成され、軸方向Aで隣接する仕切壁47の間、および仕切壁47と外側端部壁41,42または内側端部壁43との間で、周壁44の一部を外方壁48として形成される溝49により、軸方向Aから見て上方に凸となるように湾曲する第2通路P2の外側部分が形成される。
【0025】
また、上部アウタ部材40の外側端部壁41,42には、吸気制御弁24を駆動する負圧式アクチュエータ91が取り付けられるブラケット90が結合される。アクチュエータ91は、ダイヤフラムに連結されるロッド92により、吸気集合室20内に配置されたリンク・レバー機構93を介して、後述する弁ユニット95のボディ97に回動自在に支持された2本の作動軸94を回動させ、各作動軸94に4つずつ固定された吸気制御弁24の全てを、機関回転速度に応じて同時に開閉駆動する。
【0026】
上部アウタ部材40に収納される同一仕様に設計された両上部インナ部材60は、上部アウタ部材40の内側に、軸方向Aに並んで(図2参照)、図示されないが、中心面CP2を挟んで、上部アウタ部材40の平面視である分割面D1Uから見たときの中心点(中心点CTと一致する点であり、中心面CP1と中心面CP2との交線と、分割面D1を含む平面との交点)に対して点対称に配置されて、上部アウタ部材40に結合される。
【0027】
各上部インナ部材60は板状の吸気通路形成部61と弁ユニット95の収納部62とを有する。吸気通路形成部61は、第2通路P2の通路壁となる内方壁63および平板状の仕切壁64を形成し、内方壁63を挟んで軸方向Aで隣接する1対の仕切壁64の間に形成される4つの溝65により、第2通路P2の内側部分が形成される。さらに、内方壁63の一部には、円形の開口部を有して後述するエアファンネル96が接続される接続部66が形成される。また、上部インナ部材60は吸気集合室20の上方の外方室壁をも形成する。
【0028】
そして、上部アウタ部材40と各上部インナ部材60とが相互に嵌合部H2で嵌合することにより、第2通路P2が形成される。上部アウタ部材40と各上部インナ部材60との嵌合部H2は、上部アウタ部材40に形成された第2段部および溝部Tと、該第2段部および溝部Tに嵌合する仕切壁64の先端部64aとから構成される。そして、第2段部は、上部アウタ部材40の外側端部壁41,42および内側端部壁43の段部41a,42a,43aと仕切壁47の段部47a1(図1参照)とから構成される。ここで、段部41a,42a,43aは、端部壁41,42,43を軸方向Aで外方に膨出させることで形成される段状の膨出部41b,42b,43bによりそれぞれ形成され、段部47a1は、側壁47aを軸方向Aで外方に膨出させることで形成される段状の膨出部47bにより形成される。これにより、各第2通路P2における上部アウタ部材40と上部インナ部材60との、第2通路P2に沿った分割面V2が、嵌合部H2の合わせ面により構成される。それゆえ、分割面V2では、外側端部壁41,42、内側端部壁43および仕切壁47と、仕切壁64とが面接触するため、吸気の漏れが抑制されて、気密性が確保される。
【0029】
さらに、上部インナ部材60の下部の内部に形成される収納部62には、弁ユニット95が収納される。弁ユニット95は、短尺吸気通路23の吸気集合室20への上流端部23aを形成して、吸気集合室20と第2通路P2とを連通させる8つのエアファンネル96が一体成形されたボディ97と、該各エアファンネル96内に装着された吸気制御弁24とが一体化されて構成される。各エアファンネル96は、該エアファンネル96の接続部66寄りの端部の内周壁面96aのみが二点鎖線で示される図4に示されるように、軸方向Aで交互に配置される左バンク側の短尺吸気通路23および右バンク側の短尺吸気通路23に対応して、軸方向Aにおいて、中心面CP1を挟んで左方側および右方側に交互に配置されて、上部インナ部材60の接続部66に接続される。それゆえ、弁ユニット95は、前記本体と共に、吸気マニホルドMを構成する部材である。
【0030】
このようにして、長尺吸気通路22が第1〜第3通路P1〜P3から形成され、短尺吸気通路23がエアファンネル96、第2通路P2の一部および第3通路P3から形成され、また吸気集合室20が、主として、下部アウタ部材30と1対の下部インナ部材50とから形成される。したがって、短尺吸気通路23は、エアファンネル96の下流側で長尺吸気通路22に合流する。そして、長尺吸気通路22および短尺吸気通路23は、吸気集合室20の上方を覆っている。さらに、長尺吸気通路22の上流端部22aは吸気集合室20の下部で、左方または右方に向けて開口し、短尺吸気通路23の上流端部23aは、吸気集合室20の上部で、下方に向けて開口する。
【0031】
ところで、図4を参照すると、一部が上部インナ部材60との合わせ面ともなる下部アウタ部材30の分割面D1Lには、第1溝71、第2溝72および第1,第2溝71,72間を連通する複数の連通溝73からなるシール溝70が形成され、該シール溝70にシール部材80(図5参照)が装着される。
【0032】
全周に渡ってほぼ一様な溝幅の第1溝71は、分割面D1Lにおいて、8つの吸気通路21の一部である第1,第3通路P1,P3および吸気集合室20を包囲すると共に、燃料噴射弁14の取付孔30bと第3通路P3との間を通って延びている。第2溝72は、第1溝71よりも内側に位置して、下部アウタ部材30の前記左右の側部において、左右方向で第1通路P1よりも外側に位置する第3通路P3と第1通路P1との間を軸方向Aに延びる1対の第1部分72aと、両第1部分72aを連通すべく端部壁32に形成された第2部分72bとからなる。各第1部分72aは、後述する開口部72cの部分を除いて一様な溝幅を有する。第1,第2溝71,72の溝幅よりも小さい溝幅の連通溝73の一部は、各第3通路P3を挟んで位置する第1溝71および各第1部分72aに対して、第1溝71と第1部分72aと連通溝73とで第3通路P3を包囲するように形成される。
【0033】
さらに、第2溝72は、第1通路P1および第3通路P3に開放する切欠きからなる開口部72cを有し、この開口部72cがある部分では、第1通路P1および第3通路P3を形成するため第2溝72がえぐられて、他の部分よりも溝幅が狭くなっている。
【0034】
また、第2溝72の底壁面75a(図6〜図8参照)には、第2溝72の溝幅よりも小さい溝幅を有する第3溝74が第2溝72に沿って形成される。第3溝74は、第3通路P3を挟んで取付孔30bと対向する位置に、開口部72c、さらには第3通路P3に開放する切欠きからなる開口部74aを有する。
【0035】
図5を参照すると、シール部材80は、第1溝71に装着される無端の第1シール部81と、第2溝72に装着される第2シール部82と、第1シール部81および第2シール部82を連結して各連通溝73に装着される多数の連結部83とが一体成形されたものである。シール部材80は、断熱性の弾性材料、例えばシリコンゴムなどの合成ゴムからなり、下部アウタ部材30の形成材料よりも小さい熱伝導率および大きな比熱を有するものである。
【0036】
さらに、図6、図9,図10を併せて参照すると、第1シール部81は、図9に示されるように、シール溝70に装着される前の自然の状態で第1溝71から突出する断面形状を有する。第2シール部82は、さらに図7,図8をも参照して、上部インナ部材60の分割面D2Uに面接触する平面状の頂面82aと、第2溝72の平面状の底壁面75aに面接触する底面82bと、第2溝72に装着されたとき第2溝72の開口部72cに対応する部分がえぐれた凹部82dを形成する側面82cとを有する。そして、第2シール部82のうち、第2溝72の各第1部分72aに装着される部分には、第3溝74に部分的に嵌り込む凸条82eが形成され、しかも図10に示されるように、頂面82aおよび底面82bには、気密性を高めるためにそれぞれビード82fが形成される。そして、第2シール部82は、下部アウタ部材30と上部インナ部材60とが結合されたときの弾性変形量を極力抑えるために、装着される前の自然な状態で第2溝72よりも僅かに大きな断面形状を有し、凸条82eは第3溝74の溝幅よりも僅かに大きな幅を有する。さらに、第2シール部82の断面での面積は、第3溝74の通路面積よりも大きく設定される(図6,図10参照)。また、各連結部83は対応する連通溝73に装着される。
【0037】
そして、シール部材80がシール溝70に装着されて、下部インナ部材50が結合された下部アウタ部材30と、上部インナ部材60が結合された上部アウタ部材40とが前記ボルトにより結合されたとき、図6に示されるように、第1シール部81は第1溝71を埋め尽くすように弾性変形して、下部アウタ部材30と上部アウタ部材40との間を気密に保つ。第2シール部82は、上部インナ部材60に押圧されてビード82fが完全に押し潰された状態で、その全体が僅かに弾性変形して、上部インナ部材60の分割面D2Uおよび第2溝72の底壁面75aおよび側壁面75bに接触する。ことのき、第2シール部82による気密性は、ビード82fが分割面D2Uおよび底壁面75aにより押し潰されることにより、および凸条82eが第3溝74に嵌ることにより高められる。このようにして、第2シール部82が第3溝74を気密に覆うことによりブローバイガス通路76が形成され、前記開口部74aにより各吸気通路へのブローバイガスの出口部76aが形成される。また、連結部83は、下部アウタ部材30の分割面D1Lと上部アウタ部材40の分割面D1Uに接触して両アウタ部材30,40間の気密を保つ。
【0038】
さらに、図6に示されるように、第2シール部82は、下部アウタ部材30と上部アウタ部材40とが結合されたとき、開口部72cにおいて、第2シール部82の凹部82dが吸気通路21の通路壁面Wsを形成する。このとき、第2シール部82は、自然な状態で第2溝72よりも僅かに大きな断面形状を有することから、その弾性変形の程度も小さく、該通路壁面Wsは、下部アウタ部材30により形成される吸気通路21の第1,第3通路P1,P3の通路壁面Wbとほぼ滑らかに連続する通路壁面となり、さらに上部アウタ部材40および上部インナ部材60により形成される吸気通路21の第2通路P2の通路壁面Wbとも、ほぼ滑らかに連続する通路壁面となる。
【0039】
また、分割面U1L上で、各第3通路P3は、第1シール部81と第2シール部82と2つの連結部83により包囲されて、第3通路P3毎に気密に区画される。
【0040】
一方、図4を参照すると、上部アウタ部材40に取り付けられた管継手84(図3も参照)が気密に接続されるブローバイガスの入口部77が、第3溝74の第1部分72aと第2部分72bとの交差部において、下部アウタ部材30の分割面U1Lに第3溝74と連通するように形成される。そして、管継手84は、ゴムホース85、パイプ86およびゴムホース87により形成される外部通路を介して、下部アウタ部材30の左フランジ部30aに形成された貫通孔からなる装着部88に装着されたPCVバルブ(図示されず)に連通し、さらに該PCVバルブは、下部アウタ部材30のシリンダヘッド3との合わせ面に形成された溝により形成される接続通路89(図8も参照)から、シリンダヘッド3およびシリンダブロック1に形成された内部通路(図示されず)を経て前記クランク室に連通する。
【0041】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
内燃機関Eが運転されると、スロットル弁11により流量制御された吸気が、吸気流入部45の流入通路45aから連通路46を下降して吸気集合室20に流入する。そして、内燃機関Eが前記低速回転域で運転されているときは、吸気制御弁24は全閉状態になり、吸気集合室20に流入した吸気は、長尺吸気通路22を通って各吸気ポート7に至り、さらに燃料噴射弁14から供給された燃料と共に燃焼室6に供給される。このとき、吸気は、この機関運転域で効果的な慣性過給効果が得られる吸気通路長を有する長尺吸気通路22を通って燃焼室6に供給されるため、高い体積効率の下で高トルクが得られる。また、内燃機関Eが前記高速回転域で運転されているときは、吸気制御弁24は全開状態になり、吸気集合室20に流入した吸気は、通気抵抗の少ない短尺吸気通路23を通って各吸気ポート7に至り、さらに燃料噴射弁14から供給された燃料と共に燃焼室6に供給される。このときも、吸気は、この機関運転域で効果的な慣性過給効果が得られる吸気通路長を有する短尺吸気通路23を通って燃焼室6に供給されるため、高い体積効率の下で高トルクが得られる。
【0042】
また、シリンダ2とピストン5との摺動部から漏出した未燃混合気であるブローバイガスは、前記クランク室内から、前記内部通路、接続通路89、前記PCVバルブ、前記外部通路および管継手84を介して入口部77に流入し、ブローバイガス通路76を通って出口部76aから吸気通路21に流出し、新気と共に燃焼室6に供給される。
【0043】
ここで、8つの吸気通路21を形成するアウタ部材M1およびインナ部材M2のうち、下部アウタ部材30と上部アウタ部材40および上部インナ部材60との間は、分割面D1L上で、吸気通路21の一部である第1通路P1および第3通路P3の全てと吸気集合室20を包囲する第1溝71に無端の第1シール部81が装着されることにより気密に保たれ、さらに第2溝72に第2シール部82が装着されることにより一層気密に保たれる。しかも、ブローバイガス通路76は、第1溝71よりも内側に形成される第2溝72の底壁面75aに形成される第3溝74が、第2溝72に装着される第2シール部82により気密に覆われて形成されることにより、ブローバイガス通路76のシール面を、第2溝72の底壁面75aおよび底壁面75bにより形成することができるので、分割面U1Lをブローバイガス通路76のシール面とするものに比べて、分割面U1Lの幅を小さくすることができて、ブローバイガス通路76が形成されることによる吸気マニホルドMの大型化を抑制することができる。さらに、第1シール部81と第2シール部82とは連結部83により連結されて一体成形されていることにより、下部アウタ部材30と、上部アウタ部材40および上部インナ部材60との間の気密およびブローバイガス通路76の気密の確保のためのシール部材80の装着作業が容易になる。
【0044】
また、下部アウタ部材30の分割面U1Lにおいて、ブローバイガス通路76の出口部76aは、第3通路P3を挟んで燃料噴射弁14が取り付けられる取付孔30bと対向する部分に位置するので、ブローバイガス中に含まれるオイルミストが、燃料噴射弁14に付着することを防止する効果がある。さらに、分割面U1L上で、各第3通路P3は、第1シール部81と第2シール部82と2つの連結部83により包囲されて、第3通路P3毎に気密に区画されるので、隣接する吸気通路21間および吸気通路21と吸気集合室20との間での吸気の漏れが防止される。
【0045】
シール部材80は断熱性の材料で形成されることにより、内燃機関Eの運転が一旦停止された後の極低温始動時には、ブローバイガス通路76を形成している第2シール部82の熱伝導率が下部アウタ部材30の形成材料である軽金属材料またはその合金よりも小さいために、ブローバイガス通路76では保温された状態がしばらく維持されるので、その間、ブローバイガス通路76に存する水分やブローバイガス中の水分が凍結することが防止される。その結果、内燃機関Eの運転が一旦停止された後の極低温始動時に、凍結した水分(氷)によるブローバイガス通路76の閉塞が抑制され、始動直後からブローバイガスの吸気マニホルドMへの還元を正常に行うことができる。さらに、第2シール部82の比熱が下部アウタ部材30の形成材料よりも大きいため、ブローバイガス通路76の保温状態がより長く維持される。
【0046】
第2シール部82の一部が形成する吸気通路21の通路壁面Wsが、下部アウタ部材30により形成される吸気通路21の一部である第1,第3通路P1,P3の通路壁面Wbとほぼ滑らかに連続することにより、シール部材80が吸気通路21に露出する部分で吸気通路21の通路壁面が不連続となって、通路壁面に吸気の流れを乱す凹部または凸部が形成されるのを極力防止することができるので、吸気の圧力損失の増大による体積効率の低下を抑制できる。しかも、第1,第3通路P1,P3が形成される開口部72cおよび凹部82dで、第2溝72の溝幅を小さくすること、すなわちその部分での分割面D1Lの幅を小さくすることができるので、ブローバイガス通路76が形成されることによる吸気マニホルドMの大型化を一層抑制することができ、さらに第2シール部82が装着される第2溝72の部分を吸気通路21の形成に利用できることで、吸気通路21の配置や形状設定の自由度が大きくなる。
【0047】
特に、第2溝72の各第1部分72aの開口部72cは、第3通路P3の通路壁面Wbに対応してえぐられていて、第1部分72aの溝幅が狭くされているので、その分、吸気マニホルドMの左右方向での幅が小さくなって、吸気マニホルドMを両バンクBL,BRにより形成される空間Sにコンパクトに配置することができて、内燃機関Eが小型化される。さらに、第2溝72の第1部分72aを挟んで第1通路P1と第3通路P3が対向して配置されている吸気マニホルドMにおいて、各第1部分72aの開口部72cが、第1,第3通路P1,P2の通路壁面Wbに対応してえぐられた凹部82dで形成されているので、分割面U1L上で第1通路P1および第3通路P3を左右方向でより近接して配置することができて、吸気マニホルドMの左右方向での幅を一層小さくすることができる。
【0048】
ブローバイガス通路76の出口部76aは、開口部72cに開放して、第2シール部82が第3通路P3の通路壁面Wsを形成する部分に形成されることにより、出口部76aの一部が断熱性の材料からなる第2シール部82により形成されるので、この出口部76aにおいても保温性が得られるので、水分の凍結により出口部76aが閉塞されることが抑制される。
【0049】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
シール溝70は、前記実施例では、下部アウタ部材30の分割面D1Lに形成されたが、上部アウタ部材40および上部インナ部材60が上部構成部材として一体成形される場合は、該上部構成部材の分割面に形成されてもよい。
【0050】
前記実施例では、各吸気通路21は、機関回転数に応じて切り換えられる長尺吸気通路22および短尺吸気通路23から構成されるものであったが、各吸気通路が単一の吸気通路で構成されるものであってもよい。また、内燃機関は、8気筒以外のV型内燃機関であってもよく、またV型以外に配列された多気筒内燃機関であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である多気筒内燃機関の吸気マニホルドの断面図であり、図4のI−I線に対応する断面での断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1の吸気マニホルドの概略分解斜視図である。
【図4】図1の吸気マニホルドの下部アウタ部材に下部インナ部材を組み付けたときの、上方から見た平面図である。
【図5】図4の下部アウタ部材の分割面に形成されたシール溝に装着された状態でのシール部材の平面図である。
【図6】図1の要部拡大図である。
【図7】図4のVII−VII線での断面図である。
【図8】図4のVIII−VIII線での断面図である。
【図9】図5のIX−IX線に対応する部分での、自然な状態にあるシール部材の断面図である。
【図10】図5のX−X線に対応する部分での、自然な状態にあるシール部材の断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダ、3…シリンダヘッド、4…ヘッドカバー、5…ピストン、6…燃焼室、7…吸気ポート、8…排気ポート、9…吸気弁、10…排気弁、11…スロットル弁、12…スロットルベース、13…スロットルボディ、14…燃料噴射弁、15…排気導入管、
20…吸気集合室、20a…中央部、21…吸気通路、21a…上流端部、22…長尺吸気通路、23…短尺吸気通路、24…吸気制御弁、
30…下部アウタ部材、31,32…端部壁、33…周壁、34…外方壁、35…取付座、36…溝、37…取付部、37a…開口部、
40…上部アウタ部材、41〜43…端部壁、44…周壁、45…吸気流入部、46…連通路、47…仕切壁、48…外方壁、
50…下部インナ部材、51…吸気通路形成部、52…通路形成部、53…内方壁、54…仕切壁、55…溝、56…通路、
60…上部インナ部材、61…吸気通路形成部、62…収納部、63…内方壁、64…仕切壁、65…溝、66…接続部、
70…シール溝、71…第1溝、72…第2溝、73…連通溝、74…第3溝、74a…開口部、75a…底壁面、75b…側壁面、76…ブローバイガス通路、76a…出口部、77…入口部、
80…シール部材、81…第1シール部、82…第2シール部、82d…凹部、83…連結部、84…管継手、85,87…ゴムホース、86…パイプ、88…装着部、89…接続通路、
90…ブラケット、91…アクチュエータ、92…ロッド、93…リンク・レバー機構、94…作動軸、95…弁ユニット、96…エアファンネル、97…ボディ、
E…内燃機関、CL,CR…シリンダ列、BL,BR…バンク、A…軸方向、S…空間、M…吸気マニホルド、M1…アウタ部材、M2…インナ部材、D1,D2…分割面、P1〜P3…通路、CP1,CP2…中心面、CT…中心点、H1,H2…嵌合部、T…溝部、Wb,Ws…通路壁面。

Claims (3)

  1. 所定数のシリンダに対応する燃焼室にそれぞれ連通する前記所定数の吸気通路を有する吸気マニホルドが、第1部材および第2部材とを含む分割された構成部材から構成され、該第1部材にブローバイガス通路が形成される多気筒内燃機関の吸気マニホルドにおいて、
    前記吸気通路は前記第1部材および前記第2部材により形成され、前記第2部材に対する前記第1部材の分割面には、全ての前記吸気通路を包囲する第1溝と該第1溝よりも内側に位置する第2溝とからなるシール溝が形成され、前記第2溝の底壁面には前記各吸気通路に開放する第1開口部を有する第3溝が形成され、前記シール溝には、前記第1溝に装着されて前記第1部材と前記第2部材との間を気密に保つ無端の第1シール部と、前記第2溝に装着される第2シール部とが一体成形されたシール部材が装着され、前記ブローバイガス通路は、前記第2シール部が前記第3溝を気密に覆うことにより形成され、前記第1開口部は前記吸気通路へのブローバイガスの出口部を形成することを特徴とする多気筒内燃機関の吸気マニホルド。
  2. 前記シール部材は、前記第1部材の形成材料よりも熱伝導率が小さい断熱性の材料からなることを特徴とする請求項1記載の多気筒内燃機関の吸気マニホルド。
  3. 前記第2シール部は前記第2部材と気密に接触し、前記第2溝は、前記各吸気通路に開放する第2開口部を有し、該第2開口部において前記第2シール部の一部が前記吸気通路の通路壁面を形成し、該通路壁面は、前記第1部材により形成される前記吸気通路の通路壁面とほぼ滑らかに連続することを特徴とする請求項1または請求項2記載の多気筒内燃機関の吸気マニホルド。
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