JP4735402B2 - 船外機の吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機の吸気装置に関し、特に、縦置きに搭載されるV型エンジンを備える船外機の吸気装置に関する。
従来、V型エンジンを備える船外機の吸気装置としては、機械式スロットルボディがVバンク中央部に1つ設けられた構造を有するものが開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。機械式スロットルボディは、スロットル弁の開閉用にレバーやリンク機構を設ける必要があり、機械式スロットルボディはこれらのレバーやリンク機構が周辺部品と干渉しないように配設しなければならない。このため、従来のV型エンジンを備える船外機の吸気装置において、スロットルボディは、エンジンのサージタンクやインテークマニホールドから若干離れた上方に、その吸気通路を船外機の前後方向に向けて配設されていた。これにより、従来のV型エンジンを備える船外機の吸気装置においては、吸気装置が上方に大型化されるという問題があった。
また、従来、スロットルボディとして電子制御式スロットルボディが開示されている(例えば、特許文献3参照)。電子制御式スロットルボディは機械式スロットルボディに比べてボディを小型化することができる。
特開2001−336425号公報 特開2002−242682号公報 特開2004−270563号公報
しかしながら、上述のような従来のV型エンジンを備える船外機の吸気装置において、単純に機械式スロットルボディを電子制御式スロットルボディに変更することは容易であるが、単純に機械式スロットルボディを電子制御式スロットルボディに変更することだけでは吸気装置の大型化の問題を解決することはできなかった。
更に、従来の吸気装置においては、スロットルボディの吸気口端部に突出するようにサイレンサが取り付けられており、更に吸気装置を大型化させていた。
本発明の目的は、装置を小型化することができる船外機の吸気装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の船外機の吸気装置は、鉛直方向に配列された複数の気筒を各々備え且つ後方に向かってV字形状に拡開するシリンダバンクにおいて、前記V字形状の内側に開口するように形成された前記複数の気筒の各々の吸気ポートと、前記吸気ポートに接続する吸気マニホールドと、前記吸気マニホールドに接続するサージタンクとを備える船外機の吸気装置において、前記サージタンクに取り付けられた単一の電子制御式スロットル装置を備え、前記電子制御式スロットル装置は、その吸気通路の近傍にスロットルモータを備えると共に前記サージタンクの上部に配設され、且つ前記電子制御式スロットル装置はその上端面が、前記船外機のクランクシャフト上端に取り付けられた回転体の上端面より前記鉛直方向に突出しない位置に配設され、前記電子制御式スロットル装置の両側方に前記鉛直方向に延設されたエアインテークダクトを配置したことを特徴とする。
請求項2記載の船外機の吸気装置は、請求項1記載の船外機の吸気装置において、前記電子制御式スロットル装置は前記サージタンクの上面に取り付けられ、且つ前記鉛直方向に延びる吸気通路を備えることを特徴とする。
請求項3記載の船外機の吸気装置は、請求項1又は2記載の船外機の吸気装置において、前記電子制御式スロットル装置の周囲を覆うサイレンサを備えることを特徴とする。
請求項1記載の船外機の吸気装置によれば、スロットル装置が電子制御式であるので、スロットル装置の高さを低く抑えることができる。また、スロットル装置は、サージタンクの上部に配設され、且つその上端面が船外機のクランクシャフト上端に取り付けられた回転体の上端面より鉛直方向に突出しない位置に配設される。このため、吸気装置を小型化することができる。これにより、船外機を小型化することができる。
請求項2記載の船外機の吸気装置によれば、スロットル装置がサージタンクの上面に取り付けられ、その吸気通路が鉛直方向に延びる。従って、スロットル装置の高さをより低く抑えることができ、吸気装置をより小型化することができる。
請求項3記載の船外機の吸気装置によれば、サイレンサがスロットル装置の周囲を覆うので、従来のようにスロットル装置の開口端にサイレンサが取り付けられるものに比べて高さ方向の突出を抑えることができる。このため、吸気装置を小型化することができる。加えて、サイレンサの容積を大きくすることができ、船外機の性能を向上させることができる。更に、耐水性の低い電子制御式スロットル装置の周囲を全て上方からサイレンサで覆うので、スロットル装置を水から保護することができ、吸気装置の耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る吸気装置を備える船外機1の上半部の斜視図であり、図2は、船外機1の水平方向の部分断面図である。尚、図2に示すように、矢印F方向が船外機1の前方向を示し、矢印L方向が左舷方向を示す。
船外機1は、図2に示すように、エンジン2を備える。エンジン2は、その内部にクランクシャフト32が略垂直に(縦置きに)配置されると共に、左右一体のシリンダブロック50が平面視V型に設置されることで後方に向かって開くV字形状のシリンダバンク(Vバンク)が形成された、水冷4サイクルのV型6気筒エンジンである。
図1に示すように、エンジン2の周囲は、アッパーカバー10及びロアーカバー11によって覆われている。アッパーカバー10の上部にはトップカバー(チルトアップハンドル)12が被装され、アッパーカバー10の後部及びトップカバー12の後部の間に、外気取入口となるルーバ13が取り付けられている。
図2に示すように、エンジン2の最前部(船首側)にクランクケース31が配置され、クランクケース31の後方にシリンダブロック50が配置されている。クランクケース31とシリンダブロック50の合面にクランクシャフト32が軸支されている。クランクシャフト32の上端はエンジン2の上方に突出し、その突出部にはフライホイール71及び発電用のマグネト装置72(図3,4参照)が設けられている。以下、片側(右側)のシリンダバンクの構成を主に説明するが、左右のシリンダバンクは基本的に同様に構成されている。
シリンダブロック50は、左側バンク部分50L及び右側バンク部分50Rを有する。シリンダヘッド80は、左右のシリンダバンクに対応して左右一対設けられ、シリンダヘッド80L,80Rが、それぞれ左側、右側バンク部分50L,50Rに対応している。左側、右側バンク部分50L,50Rの各内部には、3気筒ずつ気筒51が形成されている。一方、各シリンダヘッド80には、各気筒51に整合する燃焼室52と、燃焼室52に連通する吸気ポート89及び排気ポート90が形成されている。シリンダヘッド80にはヘッドカバー33(33L,33R)が各々被装されており、両者間に画成されるカム室内に、不図示の吸気、排気カムシャフトが、それぞれ回転自在に軸支されている。
吸気ポート89は、その入口が各シリンダバンクが呈するV字形状の内側に開口し、燃焼室52への連通部が吸気バルブ55により開閉される。また、排気ポート90は、各シリンダバンクが呈するV字形状の外側部分(シリンダヘッド80の外側部)に形成され、燃焼室52への連通部が排気バルブ54により開閉される。そして、各気筒51内に摺動自在に挿入されたピストン53の往復運動が、コンロッド34を介してクランクシャフト32の回転運動に変換される。
また、クランクケース31の左側方に燃料フィルタ35が配設され、右側方にスタータモータ36が配設されている。
図2に示すように、エンジン2の中央部後方には、吸気ポート89に接続されるインテークマニホールド37を介してサージタンク29が設けられている。サージタンク29は、図2,3に示すように、シリンダヘッド80R,80Lに対して左右方向に平行に取り付けられたインテークマニホールド37のフランジ38の鉛直方向に延びる水平な取り付け面38aに取り付けられており、エンジン2において、シリンダバンク50R,50L間から後方に突出している。
サージタンク29の上端面には、スロットルボディ100が接続される。スロットルボディ100は、図8に示すように、エンジン2の後部上部に配設されたサイレンサ19内に収容され、その開口部から、サイレンサ19内に導入される外気を取り込み、サージタンク29は、スロットルボディ100からその外気を取り込む。これら、インテークマニホールド37、サージタンク29、スロットルボディ100、及びサイレンサ19等が、船外機1の吸気装置を構成する。
次いで、スロットルボディの構造について説明する。
図3は、エンジン2の概略構造を示す右側側面図であり、図4は、エンジン2の右後方視による斜視図である。
スロットルボディ100は、電子制御式スロットルボディであり、図2〜4に示すように、スロットルバルブ101、スロットルシャフト102、吸気通路103、及びスロットルモータ104を備え、これらの部品が一体的に取り付けられている。スロットルボディ100は、図2に示すようにVバンク間の幅方向略中央においてサージタンク29の上面に板状のゴムダンパ(インシュレータ)及びガスケットを介して取り付けられている。ゴムダンパはエンジンからの振動及び熱の伝達を防止し、ガスケットはサージタンク29とスロットルボディ100との接続を気密にする。
吸気通路103は、断面円形に形成された鉛直方向(垂直方向)に略直線状に延びる筒状の部材であり、上下端部が夫々開口しており、下端部がサージタンク29の内部と連通するようにサージタンク29の上面に上記ゴムダンパ及びガスケットを介して気密に取り付けられている。
スロットルバルブ101は、吸気通路103内に配設されており、船外機1の前後方向に水平に延びるスロットルシャフト102が一体的に取り付けられている。スロットルバルブ101は、吸気通路103の通路断面と略同一の形状を有し、スロットルシャフト102を介して回動可能に軸支されている。つまり、スロットルバルブ101は、スロットルシャフト102を回転駆動することにより、吸気通路103を開閉可能にする。
スロットルモータ104は、船外機1の前後方向に水平に延びるスロットルモータシャフト105を備える。即ち、スロットルモータシャフト105は、スロットルシャフト102と平行に配設されている。スロットルモータシャフト105は、アイドルギア106を介してスロットルシャフト102に連結している。
また、スロットルボディ100は、その上端面、即ち吸気通路103の上端部が、クランクシャフト32の上端に取り付けられた回転体であるマグネット装置72の上端面より突出しない位置に配設されている(図3の線l参照)。
上述の構成を有するスロットルボディ100において、エンジン2の図示しないエンジンコントローラユニット(ECU)の制御によりスロットルモータ104が駆動されると、スロットルモータシャフト105が回転し、アイドルギア106を介してスロットルシャフト102が回転し、スロットルバルブ101が駆動させて吸気通路103が開閉される。スロットルボディ100には、スロットルバルブ101の開度を検出する図示しないスロットルポジションセンサが取り付けられており、ECUは、スロットルポジションセンサの検出値に基づいてスロットルモータ104を駆動制御し、スロットルバルブ101を任意の開度に制御する。
上述のように、スロットルボディ100は、電子制御式スロットルボディであるので、機械式のようにレバーやリンク機構が不要であり、スロットルボディの高さ方向の寸法を小さくすることができ、吸気装置を小型化することができる。これにより、エンジン2において、スロットルボディ100の高さを低く抑えることができ、エンジン2のアウトラインをコンパクトにすることができる。
また、スロットルボディ100は、サージタンク29の上面に直接取り付けられているので、スロットルボディ100の高さをより低く抑えることができ、吸気装置100をより小型化することができる。
更に、スロットルボディ100は、吸気通路103が鉛直方向に略直線状に延びるので、スロットルボディ100の高さをより低く抑えることができる。吸気装置100をより小型化することができる。
また、スロットルボディ100は、その上端面、即ち吸気通路103の上端部が、クランクシャフト32の上端に取り付けられた回転体であるマグネット装置72の上端面より突出しない位置に配設されている。このため、吸気装置をより小型化することができ、エンジン2のアウトラインをよりコンパクトにすることができる。
上述のように、スロットルボディ100は、Vバンク間の幅方向略中央においてサージタンク29の上面に直接取り付けられているので(図2参照)、各気筒へ外気をスムーズに供給することができる。
また、スロットルボディ100において、スロットルシャフト102とスロットルモータシャフト105は、エンジン2の前後方向に水平に互いに平行に配設されているので、各シャフトに対して重力が均等にかかり、各シャフトの軸受にかかる負担を軽減することができる。このため、スロットルバルブ101及びスロットルモータ104の作動性及び耐久性を向上させることができる。
次いで、吸気装置の他の構成部品について説明する。
図5は、アッパーカバー10及び関連部品から成るエンジンカバーアッシの分解斜視図であり、図6は、エアインテークダクトが取り付けられた状態のエンジン2の外観図である。
図5に示すように、エンジンカバーアッシ60は、アッパーカバー10に、トップカバー12、ルーバ13のほか、左側、右側エアインテークガイド14,15等が組み付けられて成る。この他にも、アッパーカバー10に取り付けられる部品はあるが、それらの図示及び説明を省略する。
アッパーカバー10の上面10aの後部中央には、サイレンサ19(図8参照)を覆うカバー部18が一体に形成されている。アッパーカバー10の上面10aの後部において、カバー部18の左右両側には、概ね三角形状の穴16,17が形成されている。エアインテークガイド14,15の前部には、上方に開口する四角形状の上側開口部14a,15aが設けられている。上側開口部14aは、左側エアインテークガイド14の前部のやや右寄り(アッパーカバー10の中央寄り)、上側開口部15aは、右側エアインテークガイド15の前部のやや左寄り(アッパーカバー10の中央寄り)に、それぞれ形成されている。また、エアインテークガイド14,15には、下縁部14c,15cを外縁として下方に開口する、前後方向に長い下側開口部14b,15bが形成されている。エアインテークガイド14,15の内側は中空となっている。
エアインテークガイド14,15は、それぞれ、アッパーカバー10の上面10aのうち穴16,17の前方部分である、穴前部分10ab,10acと穴16,17とを覆うような位置に配設され、不図示のネジによって上面10aに固定される。その際、アッパーカバー10の上面10aと下縁部14c,15cとの当接部分は、液状ガスケット等でシールされる。これにより、穴前部分10ab,10acが、下側開口部14b,15bの前半部を仕切るので、上側開口部14a,15aから穴16,17までが連通状態となった通路となる。
また、トップカバー12は、アッパーカバー10の上部にネジ止め固定される。ルーバ13は、トップカバー12の後部とアッパーカバー10の後部とに対してネジ止め固定される。
図2、図6に示すように、エンジン2の後方における左右両側には、左側、右側エアインテークダクト20,40が設けられている。エアインテークダクト20,40は、サージタンク29と左右のシリンダヘッドカバー33L,33Rとの間の空間に配設されている。従って、エアインテークダクト20,40は、平面視(図2)において、エンジン2のアウトライン内にほぼ収まっている。
エアインテークダクト20,40は、エンジン2の下端位置まで縦方向に貫通した筒状部材であり、その断面は、アッパーカバー10の穴16,17に対応する略三角形状である。エアインテークダクト20,40の外郭形状は、アッパーカバー10の穴16,17よりやや小さい。エアインテークダクト20,40の上端20a,40aが外気の吸入口となり、エアインテークダクト20,40の下端が排気口となる。上端20a,40aには、シール部材26,46が取り付けられている。
図6に示すように、右側エアインテークダクト40の後部には、ステイ41,42が一体に形成されている。右側エアインテークダクト40は、ヘッドカバー33Rの上部2箇所において不図示のネジで螺着固定されると共に、サージタンク29の右側部にステイ41,42がネジ43,44で螺着固定されることで、エンジン2に対して固定状態にされている。
図2に示すように、右側エアインテークダクト40の前部右側部からは、仕切り板45が一体に延設形成されている。仕切り板45は、左側エアインテークダクト40の上端よりやや低い位置から下端位置に亘って延び、且つ、ヘッドカバー33Rの右側部をほぼ覆う位置まで後方に延びている。仕切り板45の前端は、アッパーカバー10に近接しており、仕切り板45により、アッパーカバー10内におけるエンジン2の右側の空間が、主な熱源となるエンジン本体(クランクケース31からヘッドカバー33R付近までの部分)側と吸気装置側(インテークマニホールド37やサージタンク29がある側)とに区画されている。
また、左側エアインテークダクト20も、右側エアインテークダクト40と左右対称に構成される。そして、ヘッドカバー33Lの上部2箇所においてネジで螺着固定されると共に、サージタンク29の左側部に、ステイ21,22を介してネジ23,24によって螺着固定されることで、エンジン2に対して固定状態にされている(図9参照)。
また、左側エアインテークダクト20の前部左側部からは、仕切り板25(図2参照)が一体に延設形成されている。仕切り板25は、仕切り板45とは左右対称に構成され、従って、仕切り板25により、アッパーカバー10内におけるエンジン2の左側の空間が、エンジン本体(クランクケース31からヘッドカバー33L付近までの部分)側と吸気装置側とに区画されている。
図7は、図6のエンジン2に対してフラホイールマグネットカバーを取り付けた状態のエンジン2の外観図である。
図7に示すように、船外機1においてエンジン2には、フライホイール71及びマグネト装置72並びにサージタンク29を上方から覆うようにエンジン2の上面を覆うフライホイールマグネットカバー56が取り付けられている。
フライホイールマグネトカバー56の上部後部には、平面視「ヘ」字状の上側仕切り板57が設けられている。上側仕切り板57により、アッパーカバー10内におけるエンジン2の上側の空間が、エンジン本体側と吸気装置側とに区画されている。すなわち、上側仕切り板57及び仕切り板25,45が協働して、アッパーカバー10内の空間を、前後に、すなわち、エンジン本体側と吸気装置側とに区画する。なおかつ、エアインテークダクト20,40の下端である排気口は、上記区画された吸気装置側の空間に開口している。
また、フライホイールマグネットカバー56の後端側には、即ち、サージタンク29及びスロットルボディ100を覆う部分には、スロットルボディ100の吸気通路103を内部に収容する開口部58が形成されている。開口部58は、図7に示すように、フライホイールマグネットカバー56をエンジン2に取り付け状態において上下方向(鉛直方向)に開口しており、内部に収容された吸気通路103の上端部がフライホイールマグネット56の上部空間に開口するように形成されている。
図8は、図7のエンジン2に対してサイレンサを取り付けた状態のエンジン2の外観図である。
図8に示すように、船外機1においてエンジン2には、開口部58周辺を覆うように、即ちスロットルボディ100周辺を覆うように、サイレンサ19がフライホイールマグネットカバー56に取り付けられている。サイレンサ19は、取り付け状態において、左右両側が開口するように形成されており、上面後端部には、左右方向に帯状に延びて後方に開口する複数の開口部19aが形成されている。
図9は、図8に対してエンジンカバーアッシのルーバ及び左右のエアインテークガイドの図示を加えた外観図である。
組み付けられたエンジンカバーアッシ60(図5参照)を、図8に示す状態の船外機1に上方から被せると、エンジンカバーアッシ60におけるルーバ13及びエアインテークガイド14,15は、図9に示すような位置に位置する。図9では、トップカバー12及びアッパーカバー10の図示が省略されている。エアインテークガイド14,15の上側開口部14a,15aは、平面視において、エンジン2の略中央に位置している。すなわち、上側開口部14a,15aは、左右前方に回り込むように湾曲形成されたルーバ13のどの部分からも離間するような位置に配置されている。なおかつ、上側開口部14a,15aとマグネト装置72との干渉も回避されている。
エンジンカバーアッシ60を装着した状態では、エアインテークダクト20,40の上端20a,40a(図6参照)が、アッパーカバー10の上面10aの穴前部分10ab,10ac(図5参照)とほぼ面一となる。従って、エアインテークガイド14,15の下縁部14c,15cのうち上端20a,40aに対応する部分が、穴16,17を通じて、シール部材26,46を介して上端20a,40aに当接する。これにより、穴16,17を介して、エアインテークガイド14,15の上側開口部14a,15aから、エアインテークダクト20,40の下端(排気口)までが、それぞれ連通状態となる。シール部材26,46によって、途中で漏れることがないような、外気の通路が形成される。このように、エンジンカバーアッシ60を上方から被せるだけで自動的に外気の通路が形成されるので、エンジンカバーアッシ60の着脱操作に支障を与えることがない。
上述の構成を有する吸気装置において、エンジン2の作動時には、外気はまず、ルーバ13からアッパーカバー10内に取り入れられる。サイレンサ19の前部には、開口部19aが形成されているが(図8,9参照)、サイレンサ19の開口部19aの上方は、カバー部18(図5参照)の前部18aで覆われているので、外気が開口部19aに直接流入することはない。
ルーバ13から入った外気は、エアインテークガイド14,15の上側開口部14a,15aから、エアインテークガイド14,15内に入る。その際、上側開口部14a,15aが、ルーバ13から離間しているので、外気に含まれるミスト状等の水が途中で落ちやすく、エアインテークガイド14,15内に入る水を減少させることができる。
エアインテークガイド14,15に入った外気は、エアインテークダクト20,40の上端20a,40aからエアインテークダクト20,40内に導入される。そして、エアインテークダクト20,40の下端の排気口からアッパーカバー10内に排出される。エアインテークダクト20,40の下端は、エンジン2の下端近傍に位置しているので、外気中の水がエンジン2の廻りの部品に付着しにくい。
エアインテークダクト20,40の下端から排出された外気は、アッパーカバー10内を後方に流れて、サージタンク29の前方を上昇し、フライホイールマグネットカバー56の開口部58を介してスロットルボディ100の吸気通路103に流入する。その後、サージタンク100、インテークマニホールド37、吸気ポート89を通じて燃焼室52に供給される(図2参照)。エアインテークダクト20,40は、仕切り板25,45によって区画された比較的冷たい吸気装置側の空間にあり、サージタンク29の前方空間も吸気装置側の空間であるので、外気は、流路の途中で暖まりにくく、冷たい状態のままエンジン2に供給される。
上述のように、サイレンサ19がスロットルボディ100を覆うようにフライホイールマグネットカバー56に取り付けられているので、従来の吸気装置に比べて船外機2においてサイレンサの高さ方向の突出を抑制することができる。従って、吸気装置を小型化することができる。
また、サイレンサ19が耐水性の低い電子制御式スロットルボディ100の周囲を全て上から覆うので、電子制御式スロットルボディ100を水から保護することができ、船外機1において電子制御式スロットルボディ100の耐久性を向上させることができる。
更に、上述のように、スロットルボディ100はその高さを低く抑えることができるので、船外機1においてスロットルボディ100上方の空間を大きくすることができる。従って、サイレンサ19をスロットルボディ100の周囲を上から覆うように形成することにより、サイレンサの高さ方向の突出を抑えつつサイレンサ19の容積を大きくすることができる。
また、スロットルボディ100は電子制御式であるため、機械式スロットルボディのようにリンク機構のメンテナンス性や作動範囲を考慮する必要がないため、サイレンサ19はスロットルボディ100を上方から完全に覆う構成でも問題がない。また、この構成により、スロットルボディ100の防錆効果を得ることができ、外観を良くすることができる。
上述のように、本実施の形態によれば、スロットルボディ100を小型化することができるため、吸気装置を小型化することができる。このため、エンジンのアウトラインをコンパクトにすることができる。加えて、少ないスペースにおいてもサイレンサの容量を十分に確保することができるので、吸気装置を小型化しつつ吸気性能を向上させることができる。このため、船外機の出力を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、サイレンサ19が耐水性の低い電子制御式スロットルボディ100の周囲を全て上から覆うので、スロットルボディ100の耐久性を向上させることができ、吸気装置の耐久性を向上させることができる。
尚、本実施の形態においては、スロットルシャフト102が前後方向に水平に延びるように配設され、スロットルモータシャフト105が前後方向に水平に延びるようにスロットルモータ104が配設されるものとしたが、スロットルシャフト102及びスロットルモータ104の配設方法はこれに限るものではない。例えば、スロットルシャフト102及びスロットルモータシャフト105が水平に延びるように配設すればよく、その向きはエンジン周辺部品に合わせて互いに独立した向きに適宜変更可能である。
また、スロットルボディ100はエンジン2のVバンク間の幅方向略中央に配設されるものとしたが、スロットルボディ100の配設位置はこれに限るものではない。例えば、サージタンク29の上面において、左右いずれかのバンク側に配設してもよい。
また、本実施の形態では、エアインテークガイド14,15は、アッパーカバー10及びトップカバー12に固定されたが、これに限るものではなく、例えば、一体成形により、アッパーカバー10と一体となったアッパーエアインテークを構成してもよい。その場合、アッパーカバー10の上面10aの穴前部分10ab、10ac(図5参照)に相当する板状部材をそのエアインテークガイドの下側開口部に取り付ければ、上記(図5)の構成と同様に、エアインテークガイドからエアインテークダクト20,40までの外気の通路を形成することができる。
また、本実施の形態では、V型6気筒エンジンを例にとったが、本実施の形態に係る吸気装置は、他のV型エンジンや、他の型式のエンジンにも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る吸気装置を備える船外機の上半部の斜視図である。 図1の船外機の水平方向の部分断面図である。 図1の船外機におけるエンジンの概略構造を示す右側側面図である。 図1の船外機におけるエンジンの概略構造を示す右後方視による斜視図である。 図1の船外機におけるアッパーカバー及び関連部品から成るエンジンカバーアッシの分解斜視図である。 図1の船外機においてエアインテークダクトが取り付けられた状態のエンジンの外観図である。 図6のエンジンに対してフラホイールマグネットカバーを取り付けた状態のエンジンの外観図である。 図7のエンジンに対してサイレンサを取り付けた状態のエンジンの外観図である。 図8に対してエンジンカバーアッシのルーバ及び左右のエアインテークガイドの図示を加えた外観図である。
符号の説明
1 船外機
2 エンジン
19 サイレンサ
20,40 エアインテークダクト
29 サージタンク
33 シリンダヘッドカバー
37 インテークマニホールド
50 シリンダブロック
50L,50R シリンダバンク
56 フライホイールマグネットカバー
80 シリンダヘッド
100 スロットルボディ
101 スロットルバルブ
102 スロットルシャフト
103 吸気通路
104 スロットルモータ
105 スロットルモータシャフト

Claims (3)

  1. 鉛直方向に配列された複数の気筒を各々備え且つ後方に向かってV字形状に拡開するシリンダバンクにおいて、前記V字形状の内側に開口するように形成された前記複数の気筒の各々の吸気ポートと、前記吸気ポートに接続する吸気マニホールドと、前記吸気マニホールドに接続するサージタンクとを備える船外機の吸気装置において、
    前記サージタンクに取り付けられた単一の電子制御式スロットル装置を備え、
    前記電子制御式スロットル装置は、その吸気通路の近傍にスロットルモータを備えると共に前記サージタンクの上部に配設され、且つ前記電子制御式スロットル装置はその上端面が、前記船外機のクランクシャフト上端に取り付けられた回転体の上端面より前記鉛直方向に突出しない位置に配設され
    前記電子制御式スロットル装置の両側方に前記鉛直方向に延設されたエアインテークダクトを配置したことを特徴とする船外機の吸気装置。
  2. 前記電子制御式スロットル装置は前記サージタンクの上面に取り付けられ、且つ前記鉛直方向に延びる吸気通路を備えることを特徴とする請求項1記載の船外機の吸気装置。
  3. 前記電子制御式スロットル装置の周囲を覆うサイレンサを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の船外機の吸気装置。
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