JP4484275B2 - 白熱電球 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は特許請求の範囲の請求項1および請求項6の前文に記載の白熱電球に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は特に、有色光を発生し例えば自動車における光源として利用される白熱電球に関する。筒形バルブを備えその中に自動車におけるすれ違いライトおよび走行ライトを発生するためのフィラメントが1つあるいは2つ軸方向に配置されているような自動車前照灯は、市販されている。この自動車前照灯はフィラメントの範囲においてバルブ上に干渉フィルタ層を有し、この干渉フィルタ層は白色光の色温度を低下させるか上昇させるために使われている。この電球は第1の場合には黄色一色の白色光を発生し、第2の場合には青みがかった色調の白色光を発生する。干渉フィルタで伝送される光の波長が干渉フィルタの構造によってだけでなく、干渉フィルタへの光入射角によっても左右されることは、既に知られている。自動車前照灯において、バルブが筒形対称形をし、フィラメントが軸方向に配置されていることにより、入射角の関係は従属的な働きしかしない。
【0003】
これに対して、自動車においてブレーキライトおよび点滅ライトを発生するために利用される白熱電球は通常、回転対称の洋梨状バルブおよびランプ軸線に対して直角に延びるフィラメントを有している。ここでは赤色あるいはオレンジ色の光色は、照明器具における色フィルタ、着色されたプラスチック散乱板、カドミウム添加物で着色されたガラス製球、あるいはランプ球における有色ラッカー層のいずれかによって発生される。照明器具における色フィルタは器具費用および組立費用を高める。着色されたプラスチック散乱板は、中古車のリサイクル作業を難しくし、車体を設計する際に望ましくない色の違いを引き起こさせる。ガラス球に対するカドミウムの添加も、カドミウムが重金属毒であるので問題である。バルブにラッカが塗られている白熱電球は、ラッカ層が大きな熱負荷を受けるために寿命が非常に短い。更にランプ球が着色されているかラッカを塗られている場合、ランプがはめ込まれている反射体における太陽光線の反射によって引き起こされ、信号機能のような働きをしてしまういわゆる幻像光が生ずる。
【0004】
特許請求の範囲の請求項1および請求項6の前文に記載の白熱電球は例えばヨーロッパ特許出願公開第0460913号明細書に開示されている。この明細書には、反射体とほぼ円筒状のバルブを有する白熱電球とから成る照明器具が記載されている。この照明器具は約3050K〜3600Kの比較的高い色温度の白色光を発生する。白熱電球のバルブは予め定められた波長範囲の可視光に対して透過性を有する第1の干渉フィルタを有し、一方反射体は赤外線に対して透明であるが可視光を反射する第2の干渉フィルタを有している。これらの両干渉フィルタは、照らされた物体表面における環状の光模様を防止するために、局所的に異なった層厚さをしている。
【0005】
ドイツ実用新案登録第8600642.3号明細書には着色されたハロゲンランプが記載されている。このランプは黄色光を発生するいわゆるH4形自動車ランプである。このランプはほぼ円筒状のバルブおよびこの中に軸方向に配置された2つのフィラメントを有している。バルブの天頂に光透過性の黒い被膜が設けられ、一方バルブの円筒部分が黄色光に対して透過性の干渉フィルタで被覆されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、特に自動車の信号灯として適し、上述の従来技術の欠点を除去した白熱電球を提供することにある。
【0007】
【発明を解決するための手段】
この課題は本発明に基づいて、特許請求の範囲の請求項1および請求項6の特徴部分に記載の手段によって解決される。本発明の特に有利な実施態様は各従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明に基づく白熱電球は、光透過性のランプ球と、このランプ球によって包囲されているフィラメントと、ランプ球に局所的に異なった層厚さの被覆層として配置されている干渉フィルタとを備え、その干渉フィルタは予め定められた第1の波長範囲の光に対して僅かな透明性を、予め定められた第2の波長範囲の光に対して大きな透明性を有し、その干渉フィルタは第1および第2の波長範囲を互いに分離する遷移範囲を有している。本発明に基づいて干渉フィルタは、ランプ球の干渉フィルタ層を設けられた任意の2つの場所P1、P2における干渉フィルタの総層厚さd1、d2が近似的に次式を満足するように形成されている。
【0009】
【数1】
d2/d1=λ(α1)/λ(α2) (1)
【0010】
ここで、λ(α1)は、値0.5の透過係数Tを有する総層厚さd1の干渉フィルタにおいて入射角α1に対する遷移範囲内の波長を表わし、λ(α2)は、値0.5の透過係数Tを有する総層厚さd1の干渉フィルタにおいて入射角α2に対する遷移範囲内の波長を表わす。その入射角α1ないしα2は、場所P1ないしP2とフィラメントの中心とを結ぶ接続線が点P1ないしP2におけるランプ球への法線と成す角度である。ここでフィラメントは簡単化して点状と見なされている。これによって、ランプ球におけるすべての場所に一義的に入射角が割り当てられる。
【0011】
好適には、予め定められた透過係数値Tに対して0.4〜0.5の範囲内の値、特に0.5の値が、あるいは透過が最大透過値の半分であるような値が選定される。それに相応する波長は干渉フィルタの遷移範囲内にある。特に値T=0.5あるいは最大透過値の半分に相応する波長は、低い透明性の波長範囲を高い透明性の波長範囲から分離する干渉フィルタの遮断(カットオフ)波長と見なされる。その干渉フィルタは、そのフィルタ遮断波長が低い透明性のスペクトル範囲と高い透明性のスペクトル範囲を互いに分離するいわゆるカットオフフィルタである。本発明に基づく白熱電球の干渉フィルタの遷移範囲ないし遮断波長は好適には緑色光のスペクトル範囲内にあるので、干渉フィルタによって特に緑色、黄色および赤色の光が伝送される。本発明の特に有利な実施態様において、干渉フィルタの遷移範囲は520nm〜570nmの波長範囲内にある。これによって白熱電球はオレンジ色光を発生する。従ってこれは、信号灯特に自動車の方向指示灯に対する電源として有利に利用される。更に本発明に基づく白熱電球は好適には少なくとも1つのFe2O3吸収層を有している。前述の酸化鉄吸収層は青色および紫色のスペクトル範囲における短波光を吸収し、干渉フィルタの透過の角度依存性を減少させる。
【0012】
製造技術上の理由から、場所P1、P2における干渉フィルタの個々の層の層厚さd1i、d2i、即ち場所P1、P2における干渉フィルタの光低屈折層および光高屈折層の層厚さは、有利にはこの場所P1、P2における干渉フィルタの総層厚さd1、d2の比に応じて変えられている。干渉フィルタの個々の層の層厚さd1i、d2iは近似的に次式を満足する。
【0013】
【数2】
d2i /d1i=d2/d1 (2)
【0014】
ここで添字iは干渉フィルタの個々のすべての層に通しで付けられている。
【0015】
場所P1、P2における干渉フィルタの個々のすべての層厚さd1i、d2iをこれらの場所P1、P2における総層厚さの比に応じて変えることは必ずしも必要でない。好適には干渉フィルタの光低屈折層および光高屈折層は対の形にまとめられ、その場合、場所P1、P2における光低屈折層の層厚さd1L,i、d2L,iおよびそのような対を成した場所P1、P2における隣接する光高屈折層の層厚さd1H,i+1、d2H,i+1は次式を満足する。
【0016】
【数3】
(d2L,i+d2H,i+1 )/(d1L,i+d1H,i+1)=d2/d1(3)
【0017】
ここで添字iは干渉フィルタの光低屈折層の層に通しで付けられている。上述の式は特に、干渉フィルタの隣接する2つの層(即ち光低屈折層と光高屈折層)におけるいわゆる「ミスマッチ効果」を考慮している。この「ミスマッチ効果」とは、光低屈折層ないし光高屈折層の層厚さの増大を隣接する他の層の減少で対処させて、両方の層厚さの合計が変化しないようにすることを意味している。干渉フィルタの透過率曲線の遮断波長の位置は「ミスマッチ効果」によって影響されない。
【0018】
ランプ球における干渉フィルタの層厚さの上述した本発明に基づく変化によって、人の眼に対して、フィラメントによって照らされるランプ球の干渉フィルタ層を設けられた部位から一様な色調の光ないし同じ色組成の光が発せられることが保証される。本発明は、ランプ球の干渉フィルタ層による有色光の発生を、任意のランプ球幾何学形状および任意のフィラメント配置を有する白熱電球に利用することを可能にする。特に本発明は、自動車の点滅ライトあるいはブレーキライトに採用される白熱電球の洋梨状ランプ球における干渉フィルタ層によるオレンジ色光あるいは赤色光の発生を可能にする。これによって上述の照明器具において、色フィルタは省かれる。更に有色ラッカを塗られたランプ球を備えた白熱電球の利用が放棄される。ランプ球における本発明に基づく干渉フィルタ層は熱的に大きく負荷でき、引っ掻き傷がつかない。従って本発明に基づく白熱電球は上述のラッカ塗り白熱電球よりも寿命が長くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図に示した有利な実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
【0020】
本発明の有利な実施例は、例えば自動車の点滅ライト用照明器具の光源として使用される消費電力約25Wの白熱電球である。この白熱電球はバヨネット口金1、ランプ長手軸線A−Aを中心とする回転対称形のガラス2C製洋梨状ランプ球2、フィラメント3およびこのフィラメント3用の2本のリード4を有している。ランプ球2はほぼ球面対称形をした太い部位2aと細い部位2bとを有し、フィラメント3はその太い部位2aによって包囲され、細い部位2bは口金1に固定されている。ランプ球2の全外側表面に干渉フィルタ層5が設けられ、このランプ球2は複数の光低屈折層と光高屈折層を有している。干渉フィルタの総層厚さは、ランプ球2における最短接続線に沿って、ランプ天頂P1における最小値dminから、口金近くの場所P3の方向に最大値dmaxまで連続的に増大している。その総層厚さの比dmax/dminは有利な実施例において約1.07である。干渉フィルタ5は赤色光、黄色光および緑色光のスペクトル範囲に対する大きな透過率と青色光および紫色光のスペクトル範囲に対する小さな透過率とを有している。低透過率範囲から高透過率範囲への遷移部は緑色光のスペクトル範囲内にある。干渉フィルタ5の遮断波長 即ち干渉フィルタ5の透過率が入射光の50%である波長は、図4において約550nmにある。従って白熱電球はオン状態においてオレンジ色光を発生する。白熱電球で発生された光の色位置は、DIN(ドイツ工業規格)5033における色度図において、色度座標ないし標準色値成分x、yに対する次の3つの不等式で限界づけられた範囲内にある。
y≧−x+0.993、 y≧0.398、 y≦0.420
【0021】
干渉フィルタ層5は全部で16個の個々の層から成り、そのランプ球2に直接設けられた第1の層はFe2O3吸収層であり、これは主に青色光および紫色光のスペクトル範囲の光を吸収する。それに続く15個の層は交互に配置された光低屈折層と光高屈折層から成っている。その光低屈折層は屈折率1.46のSiO2層であり、光高屈折層は屈折率2.4のTiO2層である。既に上述したように、SiO2層およびTiO2の層厚さおよびこれに伴って干渉フィルタ層5の総層厚さも、フィラメント3で発生されて干渉フィルタ層5に衝突する光の入射角に関係して変化している。干渉フィルタ層5のSiO2層およびTiO2層はランプ球2の天頂P1において最も薄く、口金1の近くで最も厚くなっている。ランプ球2における干渉フィルタ層5の層厚さは長手軸線A−Aを中心とする同心リング上では一定である。表1〜表3には、干渉フィルタ層5の総層厚さおよびランプ球2において例として選択された3つの場所P1、P2、P3における干渉フィルタ層5の個々の層の層厚さの値が記されている。表1〜表3における層厚さのデータ精度は約±3%である。総層厚さデータと干渉フィルタの透過率特性曲線の遮断波長とにおける公差のために、上述の式(1)、(2)、(3)は近似的にしか満足されない。図4にはこれらの場所P1、P2、P3に相応する干渉フィルタ5の透過率特性曲線1、2、3が描かれている。これに対して図3には干渉フィルタ層の層厚さが一定している場合の場所P1、P2ないしP3に相当する入射角α1、α2、α3に対する透過率特性曲線1、2′、3′が示されている。図3において、透過率特性曲線1、2′、3′のフィルタ遮断波長は波長550nm、543nm、513nmに位置している。
【0022】
表2および表3に基づいて層厚さの変化を求める場合、フィラメント3が点状であり、即ち光放射がフィラメント3の中心から発せられているという単純な前提から出発している。この場合、ランプ球2におけるすべての場所P1、P2、P3などにおいて、フィラメント3から発せられた光がランプ球2の内側表面および(ランプ球のガラス2cにおける屈折を無視した場合)干渉フィルタ5に衝突する入射角α1、α2、α3などが一義的に割り当てられている。図3は、干渉フィルタ5の遮断波長の位置が入射角αの増大に伴って短い波長の方向に移動することを示している。その透過率特性曲線1は入射角α1=0°に相当し、即ちランプ球天頂P1に存在しているような垂直の光入射に相当している(入射角がランプ球壁に対する垂線ないし法線に対して測定されている)。透過率特性曲線2′は、干渉フィルタの層厚さが一定して同じである場合、ランプ球2の大円上における場所P2に存在する入射角α2=17°に相当している。透過率特性曲線3′は、干渉フィルタの層厚さが一定して同じである場合、ランプ球2の細い部位2bにおける場所P3に存在する入射角α3=45°に相当している。透過率特性曲線2′ないし3′の遮断波長の位置は、透過率特性曲線1の遮断波長に比べて、波長目盛りにおいて1.3%ないし7.2%だけ短い波長の方向にずれている。干渉フィルタ5の最大透過率は100%の代わりに約90%でしかないので、干渉フィルタ5の遮断波長を決定するために、50%の透過率に対応する波長は関係せず、その代わりに45%の透過率に対応する波長が関係する。ランプ球2のすべての部位から一様な色合成の光が発せられるようにするために、ランプ球2のすべての場所P1、P2、P3などに対する干渉フィルタ5の遮断波長およびそれに対応した入射角α1、α2、α3などは、ほぼ同じ波長に位置していなければならない。図4には表1〜表3に表されている層厚さに対応した場所P1、P2、P3における干渉フィルタ層5の透過率特性曲線1、2、3およびそれらに対応した入射角α1、α2、α3が例として示されている。
【0023】
曲線1および曲線2はほぼ同じであり、従って図4においてほとんど異なっていない。干渉フィルタ5の遮断波長は3つの入射角α1、α2、α3において約550nmの同じ波長に位置している。場所P2ないしP3における干渉フィルタ5の層厚さはランプ球天頂P1における層厚さより約1.2%〜1.3%ないし7.1%〜7.2%だけ大きい。ランプ球2における各場所Pおよびそれに対応した入射角αに対して、各場所Pにおけるランプ球天頂P1における層厚さに比べての層厚さの増大は、層厚さが一定して同じである場合における入射角α=0°に対する干渉フィルタ5の透過曲線の遮断波長をずらすことにより求められる。前述の式はこの関係を表し、任意のランプ球幾何学形状に対して、ランプ球の或る場所における干渉フィルタの層厚さが予め定められているとき、その透過率特性曲線から干渉フィルタの層厚さの変化を求めることができる。製造技術上の理由からFe2O3吸収層の層厚さも、必要ではないけれども、局所的に変化されている。Fe2O3吸収層の層厚さが局所的に変化されてない場合、この吸収層の厚さは、干渉フィルタの総層厚さおよび個々の層厚さを求める際に考慮されない。
【0024】
本発明に基づく白熱電球の干渉フィルタ層5は有利な実施例においてスパッタリングで形成される。その層厚さはスパッタリングの継続時間およびスパッタリングに使用される電圧並びに絞りによって制御される。
【0025】
本発明は上述した実施例に限定されない。例えば本発明はランプ球が任意の幾何学形状を有しフィラメントが任意に配置された白熱電球にも適用できる。更に本発明は、層が任意のデザインを有し任意の数の光低屈折層と光高屈折層を有する干渉フィルタにも利用できる。更に、光低屈折層および光高屈折層に対して、SiO2およびTiO2と異なった材料も利用できる。更に本発明の用途は、その透過率特性曲線が緑色スペクトル範囲内に遮断波長を有する干渉フィルタに限定されない。例えば赤色光を発生する白熱電球が望まれる場合、上述の有利な実施例で述べた干渉フィルタ5の代わりに、透過率特性曲線が例えば590nmあるいは600nmの波長に遮断波長を有している干渉フィルタが使用される。本発明に基づく白熱電球の干渉フィルタは更に、スパッタリングと異なった方法でも、例えば浸漬法によっても形成できる。
【0026】
【表1】
【0027】
ランプ球天頂P1における干渉フィルタの総層厚さd1は846.2nmである。総層厚さd1は層厚さd1iの合計であり、その添字iは値1から値16まで通しで続いている。
【0028】
【表2】
【0029】
ランプ球大円P2における干渉フィルタの総層厚さd2は856.6nmである。層厚さ比d2/d1は1.012である。総層厚さd2は層厚さd2iの合計であり、その添字iは値1から値16まで通しで続いている。
【0030】
【表3】
【0031】
口金に近い場所P3における干渉フィルタの総層厚さd3は906.2nmである。層厚さ比d3/d1は1.071である。総層厚さd3は層厚さd3iの合計であり、その添字iは値1から値16まで通しで続いている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく白熱電球の有利な実施例の側面図。
【図2】図1における白熱電球の一部断面側面図。
【図3】干渉フィルタの層厚さが一定である場合の3つの異なった入射角に対するランプ球の干渉フィルタ層の透過率特性曲線を示した特性線図。
【図4】干渉フィルタの層厚さが入射角に合わされている場合の3つの異なった入射角に対するランプ球の干渉フィルタ層の透過率特性曲線を示した特性線図。
【符号の説明】
1 ランプ口金
2 ランプ球
3 フィラメント
4 リード
5 干渉フィルタ
P1 ランプ球天頂
P2 ランプ球大円上の場所
P3 ランプ口金に近い場所
Claims (6)
- 光透過性のランプ球(2)と、このランプ球(2)によって包囲されているフィラメント(3)と、ランプ球(2)に局所的に異なった層厚さの被覆層として配置され複数の光低屈折層及び光高屈折層を有している干渉フィルタ(5)とを備え、この干渉フィルタ(5)が青色光および紫色光のスペクトル範囲からなる光に対して僅かな透明性を、赤色光、黄色光および緑色光のスペクトル範囲からなる光に対して大きな透明性を有し、干渉フィルタ(5)が、前記僅かな透明性のスペクトル範囲と前記大きな透明性のスペクトル範囲とを互いに分離する遷移範囲を有し、この遷移範囲は520nm〜570nmの波長範囲内にあり、干渉フィルタ(5)の透過係数Tが0.4〜0.5の値範囲内にあり、ランプ球(2)の干渉フィルタ層を設けられた任意の2つの場所P1、P2における干渉フィルタ(5)の総層厚さd1、d2が近似的に次式を満足する
d2/d1=λ(α1)/λ(α2)
(ここで、λ(α1)は、値0.5の透過係数Tを有する総層厚さd1の干渉フィルタ(5)において入射角α1に対する遷移範囲内の波長を表わし、λ(α2)は、値0.5の透過係数Tを有する総層厚さd1の干渉フィルタ(5)において入射角α2に対する遷移範囲内の波長を表わし、入射角α1ないしα2は、場所P1ないしP2とフィラメント(3)の中心とを結ぶ接続線が点P1ないしP2におけるランプ球(2)への法線と成す角度である)
ことを特徴とする白熱電球。 - 場所P1、P2における干渉フィルタ(5)の光低屈折層と光高屈折層の層厚さd1i 、d2iが次式を満足する
d2i/d1i=d2/d1
(ここでiは干渉フィルタ(5)の光低屈折層ないし光高屈折層の添字である)
ことを特徴とする請求項1記載の白熱電球。 - 場所P1、P2における干渉フィルタ(5)の光低屈折層の層厚さd1L,i、d2L,iおよび場所P1、P2における干渉フィルタ(5)の光高屈折層の層厚さd1H,i+1、d2H,i+1が次式を満足する
(d2L,i+d2H,i+1)/(d1L,i+d1H,i+1)=d2/d1
(ここでiは干渉フィルタ(5)の光低屈折層の添字である)
ことを特徴とする請求項1記載の白熱電球。 - 光低屈折層がSiO2層であり、光高屈折層がTiO2層であることを特徴とする請求項1記載の白熱電球。
- 干渉フィルタ(5)がFe2O3からなる少なくとも1つの吸収層を有していることを特徴とする請求項1記載の白熱電球。
- 光透過性のランプ球(2)と、このランプ球(2)によって包囲されているフィラメント(3)と、ランプ球(2)に局所的に異なった層厚さの被覆層として配置されている干渉フィルタ(5)とを備えた白熱電球において、干渉フィルタ(5)の層厚さが局所的に変えられており、干渉フィルタ層を設けられたランプ球のフィラメントで照らされるすべての場所が、その色度座標x、yがDIN5033に応じた色度図に基づいて、
y≧−x+0.993、 y≧0.398、 y≦0.420
の不等式を満足する光を発生することを特徴とする白熱電球。
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