JP2007087629A - 灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 灯具を構成する透光性のカバー等の制光体の表面にハーフミラー作用を奏する透光性金属薄膜を形成したことにより、灯具内部や光源の着色が見え難く、また、写り込み等が少ない光学的特性に優れた車両用やディスプレイ用等に好適な灯具を提供することを目的とする。
【解決手段】 反射鏡1を含む灯具本体と、この灯具本体の開口部を覆い設けられた、無色または着色処理された透光性の制光体4Bと、この制光体4Bの表面に形成された透光性金属薄膜5と、上記灯具本体および制光体4Bで構成される内部に設けられた光源3Aとを備えている灯具L1である。
【選択図】 図1
【解決手段】 反射鏡1を含む灯具本体と、この灯具本体の開口部を覆い設けられた、無色または着色処理された透光性の制光体4Bと、この制光体4Bの表面に形成された透光性金属薄膜5と、上記灯具本体および制光体4Bで構成される内部に設けられた光源3Aとを備えている灯具L1である。
【選択図】 図1
Description
本発明はディスプレーやインテリア照明等に用いられる灯具、自動車やバイク等のターンシグナルランプ、テールランプ、ストップランプやフォグランプ等に用いられる車両用の灯具に関する。
自動車やバイク等の車両の前後部および側面には、例えば車両の発進、進路変更、左折や右折等するときに用いられるターンシグナルランプ装置が設けられている。このターンシグナルランプ装置は、反射鏡と橙色した透光性のカバーとで構成した灯具内に無色透明なガラスバルブを有する白熱電球を配設して、電球の点滅によって橙色の信号を発光するものである。そして、この種装置は、ターンシグナルランプを点灯することによって、後続車や対向車のドライバーに自車の進路等の情報を知らせることができる。
このターンシグナルランプ装置は夜間、薄暮やトンネル等周囲が暗い状態では、カバーの色彩の橙色の点滅信号を後続車や対向車のドライバーに明瞭に見せることができ注意を喚起できる。
しかし、このようにカバー自体が着色されていると、このカバーに直接に太陽光等の強い外光が入射している等の場合に、内部の電球が点滅して橙色の信号を発しても、後続車や対向車のドライバーにはよく視認できず衝突等の事故を起こす寸前にまでいく、不安全な状態になることがあった。
そこで、近時この視認性をよくするためならびに車両のデザイン性を高めるために無色透明や白色透明な透光性のカバー(制光体)を用い、装置内部の電球のバルブを着色ガラスで形成したり、無色透明なガラスバルブに着色被膜を形成したりあるいは着色した耐熱合成樹脂製のキャップを被せる等のことをし、点灯時に着色層を透過した光が橙色や赤色等に発光する電球を用い灯具を構成することが多く採用されている。
そして、このガラスバルブを直接あるいは間接的に色彩を施した電球は、点灯時に所定色の発光をすることができるが、消灯時においても無色透明や白色透明な透光性のレンズカバーを透し内部のフィラメントや着色された電球が見え外観の見栄えが悪かったり、反射鏡に着色電球やその着色された色が写り込み、特に灯具内に太陽等の強い外光が射し込んだ場合には、恰も電球が点灯しているかに見え後続車や対向車のドライバーが誤認することがあり、安全上問題となることがあった。
本発明は、灯具を構成する透光性のカバー等の制光体の表面にハーフミラー作用を奏する透光性金属薄膜を形成したことにより、灯具内部や光源の着色が見え難く、また、写り込み等が少ない光学的特性に優れた車両用やディスプレイ用等に好適な灯具ならびに車両を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の灯具は、無色または着色処理された透光性の制光体と、この制光体の表面に形成された透光性金属薄膜と、この制光体に対峙して設けられた光源とを具備していることを特徴とする。
本発明は、無色または着色処理された透光性の制光体の表面に白色系のハーフミラー作用をする透光性金属薄膜を形成したもので、制光体表面に形成した金属薄膜は光を鏡のように反射し、光源消灯時に金属薄膜を通じ制光体の内部を見たときに光源等の部材はもちろんその着色状態も見え難くすることができ、また、透光性金属薄膜は内部光源点灯時は光を透過し所定の着色(白色も含む)した光放射ができる。
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
無色または着色処理された透光性の制光体とは、ガラス、セラミックや合成樹脂材料から形成された可視光を透過するレンズ、カバー、グローブやセード等を指し、その表面は円滑な平面状、曲面状、凹凸面状やプリズム状のレンズ素子等であってもこれらの複合体であってもよく、また、着色処理とは着色された材料自体で成形されたもの、後から表面に着色被膜等を直接または透明フィルムやテープ等を介し間接的に着色被膜等を形成したものを指す。
また、光源とは、照明用や車両用等に用いられる電球、放電ランプや発光ダイオード(LED)ランプ等を指し、外観形状や口金の有無等は問わない。
また、この灯具の用途は、自動車、バイクや鉄道等の車両用、工場や道路等における表示用、各種計器の表示用、その他インテリアやディスプレイ等の装飾、広告等としてあるいは照明用として用いることができる。
本発明の請求項2に記載の灯具は、反射鏡を含む灯具本体と、この灯具本体の開口部を覆い設けられた、無色または着色処理された透光性の制光体と、この制光体の表面に形成された透光性金属薄膜と、上記灯具本体および制光体とで構成される内部に設けられた光源とを具備していることを特徴とする。
反射鏡を含む灯具本体内部に光源を配設したものにおいて、上記請求項1に記載したと同様な作用を奏する。なお、上記反射鏡を含む灯具本体とは、反射鏡が灯具本体の少なくとも一部を構成していることをいう。
本発明の請求項3に記載の灯具は、透光性金属薄膜が、銀Ag、アルミニウムAl、モリブデンMo、チタンTi、タンタルTa、白金Pt、パラジウムPd、金AuやクロムCrまたはこれらの合金を主成分とする材料あるいは多層光干渉膜を形成する高低屈折率の金属酸化物材料から選ばれたものであることを特徴とする。
透光性金属薄膜は、ハーフミラーを形成する上記金属材料等あるいは比較的屈折率の高いチタンTi、タンタルTa、ジルコニウムZr、ニオブNb等の酸化物やこれら酸化物を主成分とした材料および上記材料に比べて屈折率の低いケイ素Si等の酸化物やこの酸化物を主成分とした材料を用い、制光体の表面にこの高低屈折率材料を交互に薄膜コーティングした多層被膜で光干渉膜を形成することによっても、ハーフミラーを構成することができ、本発明ではこれら金属の酸化物も金属の範疇に属するものとしている。
また、上記金属薄膜の形成は真空蒸着、スパッタリング、スプレイ、浸漬(ディップ)、ゾルゲル、静電塗装、イオンプレーティングやCVD等の手段で行うことができる。また、膜厚は形成面の全面が均一厚さが好ましいが、所望に応じ部分的に変化していてもあるいは非形成部が存在していてもよい。また、上記金属薄膜の表面は鏡面をなす光沢状態であっても梨地状等の半光沢状態であっても差支えない。
本発明の請求項4に記載の灯具は、上記請求項1ないし3のいずれか一に記載の灯具が車両用であることを特徴とする。
自動車やバイク等の車両に上記請求項1ないし3のいずれか一に記載の灯具を配設して、上記請求項1ないし3のいずれか一に記載と同様な反射鏡に光源の着色等の写り込みもないかあっても僅かな、誤認の抑制がはかれる作用を奏する車両用の灯具を提供できる。
請求項1および2に記載の発明によれば、カバー部材等の制光体の表面にハーフミラーをなす透光性の金属薄膜を形成したことにより、点灯時は所定の光色の放射が行われ、消灯時には制光体の着色や制光体内の電球等の部材が見えないか見えても僅かな外観上の見栄えがよいとともに車両等においては外光によって反射鏡に光源やその着色された色が写り込むことを防げる、視認性の高い交通安全の向上がはかれる灯具を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、透光性金属薄膜の形成材料を金属あるいは金属酸化物中より選ぶことにより効率のよいハーフミラー作用を奏させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、上記請求項1ないし3のいずれか一に記載の常時視認性および外観的に優れた灯具を配設したので、誤認等による追突や衝突等の事故を未然に防ぐことができる安全性の向上がはかれる自動車やバイク等の車両に好適な灯具を提供できる。
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1および図2は本発明を適用してなる例えば車両のターンシグナルランプ装置等を構成する灯具で、それぞれ図(a)は縦断面図、図(b)は図(a)中の制光体の一部を拡大して示す拡大縦断面図である。
図1中、1は金属、合成樹脂やガラス等の材料、ここでは耐熱アクリル樹脂で形成した凹状の反射鏡で、内面にはアルミニウム等の薄膜からなる反射面(図示しない。)が形成されている。2はこの反射鏡1の基部に設けられた給電線21,21を接続したソケットで、このソケット2に無色透明なガラスバルブ31を有するウエッジベース形や口金付きの電球3Aが装着してある。なお、上記ソケット2がプリント配線基板等に取付けられるものである場合は給電線21,21は不要である。)
また、4Bは反射鏡1の開口部を覆うよう設けられた合成樹脂やガラス等の材料、ここでは橙色に着色された透明な耐熱アクリル樹脂で形成したカバー(制光体)で、このカバー4Bの外表面には白色系のハーフミラーからなる透光性金属薄膜5が形成してある。この透光性金属薄膜5は、例えば銀Agを5〜70nmの膜厚で蒸着等の手段で形成してある。(なお、以下の図中を含み反射鏡1、制光体4B、透光性金属薄膜5等の肉厚等の寸法は正しく対比されたものではない。)
上記図1に示すような反射鏡1、電球3Aおよびカバー4B等で構成した灯具L1は、自動車等の車両のターンシグナルランプ装置として用いられたときに、外観上、通常なら橙色に着色されたカバー4Bが見られるが、カバー4Bの表面には透光性金属薄膜(銀Agの薄膜)5からなるハーフミラーが形成してあるので金属光沢を呈する白色ないしはあっても薄い橙色をした灯具L1として見える。
また、4Bは反射鏡1の開口部を覆うよう設けられた合成樹脂やガラス等の材料、ここでは橙色に着色された透明な耐熱アクリル樹脂で形成したカバー(制光体)で、このカバー4Bの外表面には白色系のハーフミラーからなる透光性金属薄膜5が形成してある。この透光性金属薄膜5は、例えば銀Agを5〜70nmの膜厚で蒸着等の手段で形成してある。(なお、以下の図中を含み反射鏡1、制光体4B、透光性金属薄膜5等の肉厚等の寸法は正しく対比されたものではない。)
上記図1に示すような反射鏡1、電球3Aおよびカバー4B等で構成した灯具L1は、自動車等の車両のターンシグナルランプ装置として用いられたときに、外観上、通常なら橙色に着色されたカバー4Bが見られるが、カバー4Bの表面には透光性金属薄膜(銀Agの薄膜)5からなるハーフミラーが形成してあるので金属光沢を呈する白色ないしはあっても薄い橙色をした灯具L1として見える。
また、この灯具L1は、内部の電球3A点灯時には電球3Aからの直射光および反射鏡1からの反射光がカバー4B、透光性金属薄膜5を透過して灯具L1外へ橙色光を放射する。
すなわち、この灯具L1は、内部電球3Aの消灯時にはカバー4Bの表面に形成した透光性金属薄膜5が白色系のハーフミラーとして作用し、外見上橙色に着色されたカバー4Bとしては見えず、また、点灯時には橙色光を放射する灯具L1として作用する。
また、図2は上記図1の灯具L1に対し異なる点は、電球3Bを構成するガラスバルブ32が着色透明ガラスあるいはバルブの表面に着色被膜を形成したここでは橙色の着色バルブからなる。また、カバー(制光体)4Aは、無色透明なガラス、セラミックや合成樹脂等の材料、ここでは耐熱アクリル樹脂で形成され、このカバー4Aの外表面には白色系のハーフミラーからなる透光性金属薄膜5が形成してあり、反射鏡1、電球3Bおよびカバー4A等で灯具L2を構成している。
そして、この灯具L2の場合、内部の電球3B点灯時には電球3Bが橙色の発光をし、直射光および反射鏡1からの反射光が無色透明なカバー4A、銀Ag薄膜5を透過して灯具L2外へ橙色光を放射する。また、電球3Bの消灯時には、上記灯具L1と同様にカバー4Aの外表面に透光性金属薄膜5が形成してあるので、ハーフミラーとして作用し、内部の着色電球3Bは見えないか、見えても僅かな影程度である。
したがって、上記灯具L1の場合は、電球3Aからの放射光が着色されたカバー4Bを介し点灯時に橙色等の所定色の光放射をすることができ、また、上記灯具L2の場合は、無色透明なカバー4Aを介し着色された電球3Bからの橙色等の所定光色を放射することができる。
そして、上記灯具L1,L2は、カバー4Aおよび4Bに白色系のハーフミラーからなる透光性金属薄膜5が形成してあるので、上述したように消灯時においてはカバー4Aや4Bを透し、内部の電球3Aや3Bの外形やフィラメント等のマウント部材が見えることがないか、あっても僅かで外観の見栄え(品質)の低下を防ぐことができる。
すなわち、本発明ではカバー4A,4Bの表面に透光性金属薄膜5が形成されていることにより、反射鏡1に着色電球やその着色された色が写り込むことを防げるので、特に灯具内に太陽等の強い外光が射し込んだ場合に恰も電球が点灯しているように見えることがなくなり、後続車や対向車のドライバーが電球3Aや3Bの点灯の有無を見誤る虞がないか低減して、交通安全の向上がはかれる。
そして、上記灯具L1またはL2、ここでは灯具L2を自動車のターンシグナルランプ装置として用いた場合、ドライバーが例えば左折する等で左側のターンシグナルランプ内の電球3Bに通じるスイッチをオンすると電球3Bは点滅する。
そして、上記電球3Bの点灯時はバルブ32の外表面に形成した着色被膜およびカバー4Aの金属薄膜5を透過した光は橙色の上述したような発光作用をなす。そして、電球3Bからの直射光および電球3Bから反射鏡1に入射し反射した橙色光が、前面の無色透明なカバー4Aを透過して車両の前方および後方へと放射し、点滅を繰り返すことによりターンシグナルランプとして作用する。
また、この灯具L2の場合、電球3Bの消灯時に金属薄膜5が形成してあるカバー4Aを透し外から直接電球3B等が見えないとともに、金属薄膜5が反射鏡1の鏡面とほぼ同色の白色系をなしているので着色被膜等の写り込みもないかあっても僅かで、他車のドライバーが点灯を見誤ることを防止できる。
したがって、後続車や対向車のドライバーへは明暗時に拘らず常時視認性のよい適確な光色の光信号を発することができ、追突や衝突等の事故を未然に防ぐことがはかれ安全な運転を行わせることができる。
なお、カバー4Bや電球3Bのバルブ32を着色する色は、上記橙色に限らずストップランプ等に用いる赤色やフォグランプ等に用いる黄色等であってもよい。
また、カバー4Bや電球3Bのバルブ32を形成する着色ガラスの材料としては、例えば橙色の場合は主ガラス成分に顔料としてモリブデンMoと硫黄Sの混合酸化物等が、赤色の場合は顔料としてセレンSeの酸化物等が、黄色の場合は顔料としてモリブデンMoと硫黄Sの混合酸化物や硫化カドミウムCdS等をガラス成分として添加したものを用いることができる。
また、カバー4Bや電球3Bのバルブ32の表面に形成する着色被膜は、例えば橙色顔料としてクロムCrの酸化物、分散剤、シリコーンポリエステル樹脂および酢酸エチル等の溶剤を攪拌混合した分散溶液中に無色透明のカバー4Bやガラスバルブ31を浸漬して引上げ、塗液を乾燥した後、焼成して外表面にほぼ均一な膜厚の着色被膜5を形成できる。また、この着色被膜の場合の顔料材料としては、例えば橙色や黄色の場合はクロムCrの酸化物等が、赤色の場合はセレンSeや鉄Feの酸化物等を用いることができる。
また、図3〜図11は、本発明の他の実施の形態を示す灯具L3〜L11で、各図中、左方には灯具の縦断面図を、右方には制光体の一部を拡大した拡大縦断面図が記載してあり、図1,2と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
図3〜図9は、図1に示すと同様の無色透明のガラスバルブ31を有する電球3Aであって、カバー4A,4Bまたは4C側に上記手段等で橙色等の着色が施されている灯具L3〜L9である。
図3の灯具L3は、橙色等の着色が施された材料からなるカバー4Cの内面側にプリズム状のセグメント、略半球状や微細凹凸等の少なくとも一種のレンズ素子面41,41,…が形成され、カバー4Cの外面側に透光性金属薄膜5を形成したものである。
このようなカバー4Cを有する灯具L3は、レンズ素子面41,41,…の作用によって所望の配光特性を得ることができる。なお、カバー4Cの外面側にレンズ素子面41,41,…を形成してもよいが、外面側の場合には凹凸面に塵埃が付着し易くなる虞がある。
図4の灯具L4は、無色透明なカバー4Aの内面側に着色被膜6を、外面側に透光性金属薄膜5が形成してある。
図5の灯具L5は、無色透明なカバー4Aの外面に着色被膜6およびこの着色被膜6に重層して透光性金属薄膜5が形成してある。
図6の灯具L6は、無色透明なカバー4Aの内面に透光性金属薄膜5およびこの透光性金属薄膜5に重層して着色被膜6が形成してある。
図7の灯具L7は、無色透明なカバー4Aの外表面に、着色被膜6に重層して透光性金属薄膜5を形成した無色透明なフィルムやテープ7を接着剤71を介在させ接合してある。
図8の灯具L8は、無色透明なカバー4Aの内表面側に着色被膜6を、外表面側に透光性金属薄膜5を形成した無色透明なフィルムやテープ7を接着剤71を介在させ接合してある。
なお、上記図7および図8の灯具L7、L8において着色したフィルムやテープ7を用いることにより、着色被膜6を省略するようにしてもよい。
図9の灯具L9は、着色が施されたカバー4Bの、外表面側に透光性金属薄膜5を形成した無色透明なフィルムやテープ7を接着剤71を介在させ接合してある。
また、図10および図11は、図2に示すと同様に上記手段等で橙色等の着色が施されたバルブ32を有する電球3Bが用いられ、無色透明なカバー4Aとで構成した灯具L10、L11である。
図10の灯具L10は、無色透明なカバー4Aの内面側に透光性金属薄膜5が形成してある。
図11の灯具L11は、無色透明なカバー4Aの外表面側または内表面側、ここでは内表面側に透光性金属薄膜5を形成したフィルム7を接着剤71を介在させ接合してある。
上記の図3〜図11に示す、カバー4A〜4Cや電球3A,3Bのバルブ31,32自体を着色材料で形成したり、表面に着色被膜を直接あるいは間接的に形成して着色を施してもよく、その組合わせは適宜行うことができる。
透光性金属薄膜5を形成した上記形態の灯具L3〜L11も、上記灯具L1やL2と同様に、反射鏡に電球の写り込みがなく、また、灯具に向け強い外光が射し込んだ場合でも、他車のドライバーが電球3Aや3Bの点灯の有無を誤認する虞がない交通安全の向上がはかれる自動車やバイク等の車両に好適する灯具を提供できる。
また、カバー4A〜4C、着色形態や透光性金属薄膜5の各種実施の形態を上記灯具L1〜L11で示したが、上記実施の形態に限らず例えばレンズ素子面41,41,…を形成したカバー4Cに各種形態を適用する等、これらを各種組み合わせ灯具を構成することは差支えない。
また、図12は本発明の灯具の他の実施の形態を示す縦断面図で、図中図1ないし図11と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。この灯具12は、車両用の灯具として車両の後部に設けられるコンビネーションランプと呼ばれている複数の灯具が一体化されたものである。
すなわち、この図12の灯具12は、例えば上からブレーキランプ8A、ターンシグナルランプ8Bおよびストップランプ8Cが縦列して配設されたもので、灯具本体を兼ねるそれぞれの反射鏡11,12,13に設けられたソケット2A,2B,2Cにはそれぞれの機能に合わせ着色が施されたバルブを有する電球3B,3B、3Bが装着されているとともに反射鏡11,12,13の前面には開口部を覆うようにカバー(制光体)4Dが設けられている。
上記ブレーキランプ8Aおよびストップランプ8Cの光源として用いられる電球3Bは、例えばS形をした無色透明のガラスバルブ1を、例えば赤色顔料、分散剤、シリコーンポリエステル樹脂および酢酸エチル等の溶剤を攪拌混合した分散溶液中に浸漬して引上げ、塗液を乾燥した後、焼成して外表面にほぼ均一な膜厚の赤色の着色被膜5を形成したものからなる。
また、反射鏡11,12,13は金属板や合成樹脂材料から別体あるいは3者が一体に成形されその内面にはアルミニウム等からなる反射膜(図示しない、)が形成されている。
また、カバー(制光体)4Dは無色透明ないしは白色透明な合成樹脂やガラス材料から一体または3者別体で形成されたものからなり、各反射鏡11,12,13と対応する内面には電球3B,3B、3Bおよび各反射面からの放射光を所定方向に指向させる多数のレンズ素子(図示しない、)が形成されているとともにその外表面には上述した銀Ag等の透光性金属薄膜5が形成してある。
そして、上記ブレーキランプ8Aおよびストップランプ8Cは通電により点灯して透明なカバー4Dを透過した光線は所定の赤色を放射し、また、ターンシグナルランプ8Bは透明なカバー4Dを透過した光線が上記実施の形態に記載と同様に所定の橙色を放射して後続車のドライバー等に注意を促すことができる。
また、上記各電球3B,…の消灯時、カバー(制光体)4Dの外から内部を見たとき、カバー4Dの外表面には透光性金属薄膜5が形成してあるので各電球3B,…等が見えないとともに反射鏡11,12,13の鏡面とほぼ同色の白色系をなしているので着色被膜5の写り込みもないかあっても僅かで、他車のドライバーが見誤ることがなく安全な運転を行わせることができる。
図13は上記図12で示すコンビネーションランプを構成する車両用の灯具L12を設けた車両の一部を示す斜視図で、図中、図1〜図12と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。図13において9は車両、91は車両本体で、この本体91後部のトランク92部横左右の対称位置にはコンビネーションランプを構成する上記灯具12,12が一対配設されている。
そして、このコンビネーションランプは上記図12で説明した作用をなし、後続車や対向車のドライバーへは明暗時に拘らず常時視認性のよい適確な色度の光信号を発することができ、追突や衝突等の事故を未然に防ぐことがはかられ安全性を向上できる。
図14は本発明の灯具L13の他の実施の形態を示し、図(a)は正面図、図(b)は図(a)の一部を断面して示す側面図で、図1〜図12と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
この灯具L13は同形をなす一対の無色透明な合成樹脂製のカバー4E,4Eを接合し、このカバー4E,4Eの内部の対峙した位置に着色されたバルブを有する光源が、ここでは2本の管形電球3C,3Cを配設している。また、このカバー4Eの外表面または内表面、ここでは外表面に銀Ag等からなる透光性の金属薄膜5が形成してある。なお、図中95は両カバー4E,4Eの固定保持をなす、両カバー4E,4Eの周囲に装着された横断面が略コ字形をする固定部材である。
そして、この灯具L13は広告等のディスプレー装置等として用いられ、電球3C消灯時にはカバー4E,4Eを透し内部は見えないが、点灯時には着色された電球3Cの光色がカバー4E,4Eを透し放射されカバー4E,4Eに描かれた表示等、適確な照明や表示を行うことができる。
なお、この灯具L13においても上述した図1〜図12に示すように着色をカバー4E側に施してもよく、また、一対のカバー4E,4Eを用いるものに限らず、一方側は反射鏡等を含む遮光性の灯具本体等の部材で構成されるものであっても差支えない。
また、このようなディスプレー装置の場合、カバー4Eの全表面に均一膜厚の光性金属薄膜5を形成せずに、一部(アピイル部(目立たせたい部分)等)をさらに薄膜や厚膜あるいは非形成部として形成し、電球3Cの点灯時および消灯時において濃淡表示をして目立たせるようにしてもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限らない。例えばハーフミラー作用を奏する透光性金属薄膜の形成材料としては、銀Agの他、アルミニウムAl、モリブデンMo、チタンTi、タンタルTa、白金Pt、パラジウムPd、金AuやクロムCrまたはこれらの合金を主成分として用いることができる。
また、透光性金属薄膜の別の構成としては、高および低屈折率の異なる金属の酸化物からなる多層の光干渉膜を形成したものを用いることができる。すなわち、比較的屈折率の高いチタンTi、タンタルTa、ジルコニウムZr、ニオブNb等の酸化物やこれら酸化物との化合物を主成分とした材料および、これら材料に対し屈折率の低いケイ素Si等の酸化物やこの酸化物を主成分とした材料を用意し、この高低屈折率材料をカバー(制光体)や着色被膜の表面に交互に薄膜コーティングして、多層の光干渉膜からなる透光性金属薄膜を得ることができる。
また、透光性金属被膜の形成は真空蒸着、スパッタリング、スプレイ、浸漬(ディップ)、ゾルゲル、静電塗装、イオンプレーティングやCVD等の手段で行うことができる。また、膜厚は形成面の全面が均一厚さが好ましいが、所望に応じ部分的に変化していてもあるいは非形成部が存在していてもよい。また、上記金属薄膜の表面は鏡面をなす光沢状態であっても梨地状等の半光沢状態であっても差支えない。
また、本発明の光源とは、照明用や車両用等に用いられる片端封止形や両端封止形のバルブを有する電球、蛍光ランプやグローランプ等の放電ランプあるいは発光ダイオード(LED)ランプ等を指し、そのバルブ等の外観形状や口金の有無等は問わない。
また、この灯具の用途は、自動車、バイクや鉄道等の車両用、工場や道路等における表示用、各種計器等の表示用、その他インテリアやディスプレイ等の装飾、広告等としてあるいは照明用として用いることができる。
さらに、本発明の車両用の灯具は上記実施の形態に示す、単体で設けられたターンシグナルランプや種々のランプが配設されるコンビネーションランプ装置等に限らず、配設場所も車両の前後部や左右の側面部であってもよい。
L1〜L13:灯具、 1,11,12,13:反射鏡、 2:ソケット、 3A,3B,3C:電球(光源)、 31,32;ガラスバルブ、 4A〜4E;カバー(制光体)、 5;透光性金属薄膜(ハーフミラー)、 6;着色被膜、 7;フィルム、 71;接着剤、 9:車両、
Claims (4)
- 無色または着色処理された透光性の制光体と;
この制光体の表面に形成された透光性金属薄膜と;
この制光体に対峙して設けられた光源と;
を具備していることを特徴とする灯具。 - 反射鏡を含む灯具本体と;
この灯具本体の開口部を覆い設けられた、無色または着色処理された透光性の制光体と;
この制光体の表面に形成された透光性金属薄膜と;
上記灯具本体および制光体とで構成される内部に設けられた光源と;
を具備していることを特徴とする灯具。 - 上記透光性金属薄膜が、銀Ag、アルミニウムAl、モリブデンMo、チタンTi、タンタルTa、白金Pt、パラジウムPd、金AuやクロムCrまたはこれらの合金を主成分とする材料あるいは多層光干渉膜を形成する高低屈折率の金属酸化物材料から選ばれたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の灯具。
- 上記請求項1ないし3のいずれか一に記載の灯具が車両用であることを特徴とする灯具。
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