JP4484192B2 - 食品用包装充填機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、紙製容器を殺菌し、食品内容物を充填して容器を密封し、容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する牛乳、ジュースなどの液体食品用包装充填機に関する。
【0002】
【従来の技術】
クリーンな環境下で、紙製容器の殺菌、食品内容物の充填、容器密封、一連の工程を経て送出する牛乳、ジュースなどの液体食品用包装充填機は、例えば、特開平11ー091720号公報に記載されたものが知られている。その包装機械は、前後方向に長い方形板状脚付きテーブルと、テーブルの上面を被覆するように配置されている下方開放箱型クリーンブースとを備えている。クリーンブースにクリーンエア吹出口が設けられ、絶えず、クリーンエアーがベッド側縁から排気される。クリーンブース内の上流側には、放射状マンドレルを有し、マンドレルが処理ステーションに順次停止する。マンドレルに角筒状ブランクがはめ被せられ、はめ被せられたブランクの容器底部となる端部が平坦に折畳まれて有底角筒状容器とされる。ロータの下方から間欠駆動容器搬送コンベヤが配置されている。マンドレルの移動経路にそって、搬送される容器に内容物が充填され、内容物を充填した容器の頂部が切妻屋根型に折畳まれて閉じられ、密封容器が完成する。
そのクリーンブース、コンベヤなどの殺菌液としては、電解酸性水が用いられている。充填機稼働中には、電解酸性水が潤滑水としての作用をなす。そのため、チェーンなどの接触部分の滑り抵抗が良くなり、コンベヤ駆動抵抗が減少され部品寿命が延長される。充填機停止後洗浄中には、洗浄液が使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、牛乳、ジュースなどの上記液体食品用包装充填機においては、クリーンブース、コンベヤなどの殺菌液および潤滑水として、オゾン水を使用することがことが望まれている。
ある程度毒性のあるオゾン水を使用する場合、そのオゾン水から脱気したオゾンガス濃度及びオゾン水自体の濃度をコントロールする必要がある。
充填機稼働中、充填機洗浄中には、絶えず、クリーンエアーがテーブル側縁から排気され、同時に、稼働中は殺菌液が排水され、洗浄中は洗浄液が排出される。クリーンエアー及び、殺菌液または洗浄液が、円滑に排気され排水されることが望まれている。
本発明は、上記の必要性、切望に応えるものであり、クリーンブース、コンベヤなどの殺菌液および潤滑水として、オゾン水を使用することがことができ、オゾンガス濃度及びオゾン水自体の濃度をコントロールすることができ、クリーンエアー及び、殺菌液または洗浄液が、円滑に排気され排水される食品用包装充填機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決する本発明の食品用包装充填機は、包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
該充填機の稼働中及び/又は該充填機の洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水のオゾン水が該チャンバー内に供給され、
該チャンバー内に、オゾン水より脱気したオゾンガスの濃度を検出し信号を送出するオゾンセンサーが設置され、該信号に基づいて、供給すべきオゾン水の濃度を調整する調整手段を有し、
該容器の送出が停止したあとの、清浄水のオゾン水による洗浄において、テーブルトップ近傍の容器送出口に装着され、オゾン水より脱気した該チャンバー内オゾンガスを吸引し、吸引したオゾンガスを分解するオゾン回収分解手段を有し、該オゾン回収分解手段がアダプターを備え、該アダプターが該洗浄の開始時に該送出口に嵌められ、
該チャンバーの下方、テーブルトップ側縁に配設され、該チャンバー内から排出されるクリーンエアー及び清浄水を該チャンバー外に導く側溝を有し、
該側溝の上部開口を覆う様に配置され、断面山形状を持つカバーであって、該カバーの斜面に多数の通気孔を備えるカバーを有するように構成したものである。
これにより、クリーンブース、コンベヤなどの殺菌液および潤滑水として、オゾン水を使用することがことができ、オゾンガス濃度及びオゾン水自体の濃度をコントロールすることができ、クリーンエアー及び、殺菌液または洗浄液が、円滑に排気され排水される食品用包装充填機が得られる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明の食品用包装充填機は、包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
該充填機の稼働中及び/又は洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水のオゾン水が該チャンバー内に供給され、
該チャンバー内に、オゾン水より脱気したオゾンガスの濃度を検出し信号を送出するオゾンセンサーが設置され、
該信号に基づいて、供給すべきオゾン水の濃度を調整する調整手段を有する、
ことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明の食品用包装充填機は、包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
該充填機の稼働中及び/又は該充填機の洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水が該チャンバー内に供給され、
該充填機画が、該稼働中に該容器を送出する容器送出口を有し、
該充填機が稼働を停止して、該容器を該容器送出口から送出することを停止し、該充填機を清浄水のオゾン水によって洗浄する際に、テーブルトップ近傍の該容器送出口に装着され、オゾン水より脱気した該チャンバー内オゾンガスを吸引し、吸引したオゾンガスを分解するオゾン回収分解手段を有し、
該オゾン回収分解手段が、清浄水のオゾン水による該洗浄の開始時に該送出口に嵌められるアダプターを備え
該オゾン回収分解手段が、該充填機の稼働中において該充填機に取り付けられていない、
ことを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明の食品用包装充填機は、包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
該充填機の稼働中及び/又は洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水のオゾン水が該チャンバー内に供給され、
該チャンバーの下方、テーブルトップ側縁に配設され、該チャンバー内から排出されるクリーンエアー及び清浄水を該チャンバー外に導く側溝を有し、
該側溝の上部開口を覆う様に配置され、断面山形状を持つカバーであって、該カバーの斜面に通気孔を備えるカバーを有する、
ことを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0008】
図1に、本発明の一の実施態様の包装充填機の内視側面図を示す。その食品用包装充填機は、包装容器1を成形手段101で成形し、チャンバー102で実質的に閉じられた衛生的環境下で、容器1を殺菌手段103で殺菌し、食品内容物を充填手段104で充填して容器1を密封手段105で密封し、容器1を搬送手段106で一連の工程を経て送出口107から送出する食品用包装充填機である。その包装充填機は、前後方向に長い方形板状脚付きテーブルと、テーブルの上面(トップ)108を被覆するように配置されている下方開放箱型チャンバー102とを備えている。チャンバー102にクリーンエア吹出口が設けられ、絶えず、クリーンエアーがテーブルトップ108の側縁から排気される。食品用包装充填機内の上流側には、放射状マンドレルを有し、マンドレルが処理ステーションに順次停止する。マンドレルに角筒状ブランクが嵌め被せられ、嵌め被せられたブランクの容器底部の端部が平坦に折畳まれて有底角筒状容器とされる。ロータの下方から間欠駆動容器搬送コンベヤ106が配置されている。マンドレルの移動経路にそって、搬送される容器に内容物が充填され、内容物を充填した容器の頂部が切妻屋根型に折畳まれて閉じられ、密封容器が完成され、送出口107から出される。
【0009】
この発明の好ましい態様において、クリーンエアー及び清浄水のオゾン水がチャンバー内に供給され、チャンバー内に、オゾン水より脱気したオゾンガスの濃度を検出し信号を送出するオゾンセンサーが設置され、該信号に基づいて、供給すべきオゾン水の濃度を調整する調整手段を有する。
図2は、上記態様における調整手段のオゾン水供給コントロールシステムを示す概略図である。
この態様の充填機のチャンバー102の内部の必要な箇所に、オゾン水散布ノズル202が配設されている。チャンバー102の内部の必要な箇所に、オゾンセンサー203が取り付けられている。充填機の外部に、オゾン水発生装置216、軟水器217、貯蔵タンク211、222、フィルター18、19、20などが配置される。
オゾン水生成装置216によって濃度1から2ppmのオゾン水が生成され、分岐バルブ215を介してオゾン水貯蔵タンク211に貯められる。タンクには上限下限センサー212が配設され、水位が制御されている。オゾン水生成装置216のonとoffの繰り返しのたびに準備水214が排出され、分岐バルブ215の切り替えでタンクにはオゾン水のみが供給される。このオゾン水の貯えにより、オゾン水生成装置216のonとoffとが充填機の稼働に影響しない。
【0010】
オゾン水の散布ノズル202への供給209は、充填機からの制御206によりコントロールされている供給バルブ210を介して行われる。オゾン水散布中、オゾンガス濃度がオゾンガスセンサー203により監視されている。この態様では、濃度が0.1ppmを超えると希釈バルブ205が開き、水道水225が供給されてオゾン水濃度が下げられる。その結果、オゾンガス濃度も低下する。この場合、一時的にオゾン水濃度が低下するが、常時オゾン水が散布されているので、殺菌効果は実質的に低下しない。
散布されたオゾン水は、反応後に水の戻り、ドレイン207、側溝に集められて、清浄フィルター220を介して水タンク222に貯蔵される。水タンク222には、上限下限水位センサー223が取り付けられている。そのコントロールによりタンクに常に適切な水が満たされる。排水で不足した場合、水バルブ221が開き水道225が供給される。水タンク222から水が、プレフィルター219、ミクロフィルター218を介して軟水器217に供給され、更に、オゾン水生成装置216へと流れる。
【0011】
上記態様においては、オゾンガス濃度が常時監視され、オゾンガスによる汚染を防止することができ、充填機の稼働に悪影響を及ぼさない。オゾン水の供給システムが常時監視されているので、包装充填機に、稼働中、常時オゾン水を、稼働状況に合わせて自動的に供給することができる。
上記態様のオゾン水生成装置では、供給水の半分はオゾン水、残り半分はオゾン水生成に伴う排水226である為、循環する水の半分は常に新しい水である。すなわち、水道水の消費量は半分に低減する。
【0012】
この発明の好ましい態様において、清浄水のオゾン水による洗浄において、容器の送出が停止したあとに、テーブルトップ近傍の容器送出口に装着され、オゾン水より脱気したチャンバー内オゾンガスを吸引し、吸引したオゾンガスを分解するオゾン回収分解手段を有する、
図3に、上記態様のオゾン回収分解手段の概略外観図を示す。そのオゾン回収分解手段は、吸引ダクト304、吸引ファン301、触媒としての活性炭302、排気ダクト303、排出口107に嵌るアダプター305とからなる。吸引ダクト304の先端のアダプター305を、洗浄開始時に通常の防水プレートの代わりに排出口107に嵌める。装置本体は、排出口107の上部に取り付けられる。
この態様では、オゾン水散布は、充填機の洗浄のプラグラム最後のリンス時に行われ、オゾンガスが脱気し出すタイミングで稼働する。吸引ダクトのアダプター305から、空気より重くテーブルトップ上に漂うオゾンガスを吸引し、活性炭でオゾンガスを酸素と水に分解する。反応後のガスをダクト303から出す。
この態様の装置により、脱気するオゾンガスにかかわらず、殺菌力のある高濃度のオゾン水を使用散布することができる。
【0013】
この発明の好ましい態様において、チャンバーの下方、テーブルトップ側縁に配設され、チャンバー内から排出されるクリーンエアー及び清浄水をチャンバー外に導く側溝を有し、側溝の上部開口を覆う様に配置され、断面山形状を持つカバーであって、カバーの斜面に多数の通気孔を備えるカバーを有する。
図4及び図5に、この態様のカバー及びその近傍の外観図及び断面図を示す。この態様では、チャンバーの下方、テーブルトップ108側縁に側溝402が配設されている。カバー401が、側溝402の上部開口を覆う様に配置される。そのカバー401は、断面山形状を持ち、カバーの斜面に多数の通気孔403を備える。
この態様により、図5に示すように、使用済み水や泡の流れ405が接触しない位置、若しくは面に通気孔403が設けられ、クリーンエアーのみの流れ404が速やかに排気される。この態様では、カバー401がその閉じた状態で、側溝402の隙間を覆う面部406を有するので、水や泡が側溝より飛びさすことがない。また、カバー401の側部がチャンバーのドア407に寄りかかり、その為に、稼働中のドアが不用意に開くことがなく、安全性を高めることができる。
上記態様により、稼働中に、側溝をカバーで衛生的に被せ、チャンバーのドアを安全に閉めることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、クリーンブース、コンベヤなどの殺菌液および潤滑水として、オゾン水を使用することがことができ、オゾンガス濃度及びオゾン水自体の濃度をコントロールすることができ、クリーンエアー及び、殺菌液または洗浄液を、円滑に排気し排水することができるという、有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一の実施態様の包装充填機の内視側面図
【図2】 本発明の一の実施態様における調整手段のオゾン水供給コントロールシステムを示す概略図
【図3】 本発明の一の実施態様におけるオゾン回収分解手段の概略外観図
【図4】 本発明の一の実施態様におけるカバー及びその近傍の外観図
【図5】 本発明の一の実施態様におけるカバー及びその近傍の断面図
【符号の説明】
1 ・・・容器
102 ・・・チャンバー
107 ・・・送出口

Claims (3)

  1. 包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
    該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
    該充填機の稼働中及び/又は洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水のオゾン水が該チャンバー内に供給され、
    該チャンバー内に、オゾン水より脱気したオゾンガスの濃度を検出し信号を送出するオゾンセンサーが設置され、
    該信号に基づいて、供給すべきオゾン水の濃度を調整する調整手段を有する、
    ことを特徴とする食品用包装充填機。
  2. 包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
    該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
    該充填機の稼働中及び/又は該充填機の洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水が該チャンバー内に供給され、
    該充填機が、該稼働中に該容器を送出する容器送出口を有し、
    該充填機が稼働を停止して、該容器を該容器送出口から送出することを停止し、該充填機を清浄水のオゾン水によって洗浄する際に、テーブルトップ近傍の該容器送出口に装着され、オゾン水より脱気した該チャンバー内オゾンガスを吸引し、吸引したオゾンガスを分解するオゾン回収分解手段を有し、
    該オゾン回収分解手段が、清浄水のオゾン水による該洗浄の開始時に該送出口に嵌められるアダプターを備え
    該オゾン回収分解手段が、該充填機の稼働中において該充填機に取り付けられていない、
    ことを特徴とする食品用包装充填機。
  3. 包装容器を成形手段で成形し、チャンバーで閉じられた衛生的環境下で、該容器を殺菌手段で殺菌し、食品内容物を充填手段で充填して該容器を密封手段で密封し、該容器を搬送手段で一連の工程を経て送出する食品用包装充填機であって、
    該殺菌手段、該充填手段及び該密封手段がテーブルトップ上に配置されると共に該チャンバーに被われ、
    該充填機の稼働中及び/又は洗浄中に、クリーンエアー供給手段及び清浄水供給手段により、クリーンエアー及び清浄水のオゾン水が該チャンバー内に供給され、
    該チャンバーの下方、テーブルトップ側縁に配設され、該チャンバー内から排出されるクリーンエアー及び清浄水を該チャンバー外に導く側溝を有し、
    該側溝の上部開口を覆う様に配置され、断面山形状を持つカバーであって、該カバーの斜面に通気孔を備えるカバーを有する、
    ことを特徴とする食品用包装充填機。
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