JP4483114B2 - レジスト剥離剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路、プリント配線基板、液晶の製造工程におけるフォトレジスト層を剥離するための剥離剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路は、基体上にフォトレジストを塗布し、露光、現像の後、エッチングを行い、回路を形成した後、フォトレジストを基体上から剥離するか、回路形成の後、アッシングを行い、レジストを除去した後、残ったレジスト残渣を剥離する方法で製造される。フォトレジストを基体上から剥離するため、あるいはレジスト残渣を基体上から剥離するため、様々なレジスト剥離剤が提案されてきた。
【0003】
従来、最も頻繁に使用されてきたレジスト剥離剤には、モノエタノールアミン、ヒドロキシルアミンが含有されていた。従来の半導体集積回路の配線材料としてはアルミニウムが用いられており、モノエタノールアミンもヒドロキシルアミンもアルミニウム配線については問題なく使用することができた。しかし、近年、半導体集積回路の微細化が進み、配線材料は抵抗の大きいアルミニウムから抵抗の小さい銅へと変わりつつある。ところが、従来のレジスト剥離剤の主剤であったモノエタノールアミンは銅に対する腐食が大きく、またヒドロキシルアミンは銅と接触すると爆発的に分解するため、銅配線プロセスへの使用は困難である。モノエタノールアミン、ヒドロキシルアミン以外にはモルホリン化合物を使用するレジスト剥離剤が、特開昭58−80638号公報に開示されている。ところが、モルホリンは銅に対する腐食性が高い。また特開昭63−110454号公報に記載されている様に、モルホリンは沸点が低いため、その安全性を鑑みると、その含有量はレジストを十分剥離できるほど含有させることができず、20重量%以上高くできないという問題があった。したがって、モルホリンの含有量が20重量%未満のレジスト剥離剤は、レジストの剥離性が低く、満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来提案されてきたレジスト剥離剤は、剥離性が不十分であったり、銅への腐食がある。そのため、本発明の目的は、優れたレジスト剥離性を示すとともに、銅を侵さないレジスト剥離剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、レジスト剥離剤について鋭意検討した結果、モルホリン化合物の中でも沸点の高い4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリンが銅に対して低腐食性であり、また4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリンの含有量が20重量%以上でレジストの剥離性が満足できるレベルになることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち、本発明は銅配線プロセスに使用するレジストを剥離する剥離剤であって、4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリンを20重量%以上含有するレジスト剥離剤である。
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】
本発明のレジスト剥離剤の必須成分は、4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリン(以下、HAMと略記する)である。HAMは市販のものをそのまま使用しても良いし、モルホリンへの酸化エチレン、酸化プロピレンなどの付加などで製造して使用しても良い。HAMには、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、4−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン、4−(2−ヒドロキシブチル)モルホリン、4−(2−ヒドロキシペンチル)モルホリンなどがあるが、工業的に安価に入手可能な4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、4−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリンが好ましい。
【0009】
HAMの中でも最も沸点の低い4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンでさえ、227℃/757mmHgの高沸点であり、沸点が129℃しかないモルホリンより、はるかに安全に取り扱うことができる。
【0010】
本発明のレジスト剥離剤は、HAM以外の成分を含んでいても良い。水を含有していても良いし、水溶性有機溶媒を含有していても良い。水、水溶性有機溶媒はHAMの溶媒になり、粘度の調整、レジスト剥離の促進、レジスト、レジスト残渣の溶解などの作用をする。この水溶性有機溶媒もレジスト剥離剤として一般に使用しているものを使用することができる。水溶性有機溶媒を例示すると、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド化合物、ジメチルスルホン、ジエチルスルホンなどのスルホン化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアミド化合物、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンなどのラクタム化合物、1,3−ジメジル−2−イミダゾリジノンなどのイミダゾリジノン化合物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどのグリコール化合物、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル化合物が挙げられる。これら水溶性有機溶媒は単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。
【0011】
本発明のレジスト剥離剤には、一般に使用されている防食剤も添加することができる。
【0012】
HAM、水及び有機溶媒の比率は、それぞれ使用する化合物が異なると、変化するため限定することは困難であるが、HAMが20〜80重量%、水が0〜80重量%、有機溶媒が0〜80重量%であり、さらに好ましくは、HAMが25〜75重量%、水が0〜75重量%、有機溶媒が0〜75重量%である。HAMが20重量%未満では、HAMの効果が小さくなるためレジストの剥離性が低下し、80重量%を超えると、水、有機溶媒の効果が小さくなるため剥離したレジストの溶解性、除去性が低下する。
【0013】
本発明のレジスト剥離剤は、レジストを剥離する際に各成分を添加して使用しても良いし、あらかじめ各成分を混合しておいてから使用しても良い。
【0014】
本発明のレジスト剥離剤は、ポジ型、ネガ型を含めて、アルカリ水溶液で現像できるレジストに利用できる。
【0015】
本発明のレジスト剥離剤は、無機質基体上に塗布されたフォトレジスト膜、または無機基体上に塗布されたフォトレジスト膜をドライエッチング後に残存するフォトレジスト層、イオン注入後に存在するフォトレジスト層、あるいはアッシング後に残存するフォトレジスト残渣物などを剥離するのに用いられる。特に銅配線用のレジストを剥離するのに用いられる。本発明のレジスト剥離剤を使用すると、銅配線に対する腐食性は小さくなる。本発明のレジスト剥離剤を使用する際には、加熱、超音波などで剥離を促進しても良い。剥離する温度は30℃以上、80℃未満が好ましい。30℃未満の温度だとレジストの剥離性が不十分であり、80℃以上では銅配線など半導体材料に対する腐食性が大きくなる。
【0016】
本発明のレジスト剥離剤の使用方法は、浸漬法が一般的であるが、その他の方法を使用しても一向に差し支えない。
【0017】
【実施例】
本発明について、以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例2
シリコンウェハ上に、市販のポジ型フォトレジストを2μmの厚みで塗布し、プリベークした。次いで、マスクパターンを介して露光し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像した。これにイオン注入処理を行ったシリコンウェハを表1に示す剥離液に50℃、30分浸漬し、その後水洗いし、乾燥した。表面を走査型電子顕微鏡で観察し、レジスト変質膜の剥離性、及び銅配線への腐食性を調べた。
<レジスト剥離性>
レジスト変質膜の剥離性は以下の様に評価した。
【0018】
○:剥離性良好
×:一部残存物有り
<銅配線腐食性>
銅配線への腐食性は以下の様に評価した。
【0019】
○:腐食なし
×:腐食が激しい
なお、表1の記載を簡潔にするため、以下の略記号を使用した。
【0020】
HEM:4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン
HPM:4−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン
MEA:モノエタノールアミン
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
DMSO:ジメチルスルホキシド
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】
本発明のレジスト剥離剤は、優れたレジスト剥離性を示すとともに、銅配線を腐食しないレジスト剥離剤として使用できる。
Claims (5)
- 銅配線プロセスに使用するレジスト又はレジスト残渣を剥離する剥離剤であって、4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリンを20重量%以上含有することを特徴とするレジスト剥離剤。
- 4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリンが、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン又は4−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリンであることを特徴とする請求項1に記載のレジスト剥離剤。
- 4−(β−ヒドロキシアルキル)モルホリンと、水溶性有機溶媒及び/又は水を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレジスト剥離剤。
- 水溶性有機溶媒が、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ラクタム化合物、イミダゾリジノン化合物、グリコール化合物、グリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載のレジスト剥離剤。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のレジスト剥離剤を使用し、レジスト又はレジスト残渣を剥離する際の温度が、30℃以上80℃未満であることを特徴とするレジストの剥離方法。
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