JP4482165B2 - シアノベンズアルデヒド化合物の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式(2)で示されるシアノベンズアルデヒド化合物の製造法に関する。シアノベンズアルデヒド化合物は医薬、農薬、液晶、機能性高分子モノマーなどの重要な中間体である。
【0002】
【従来の技術】
シアノベンズアルデヒド化合物の製法はいくつか知られている。ここでは代表例としてp−シアノベンズアルデヒドの製法をあげる。p−シアノベンズアルデヒドは、古典的には、p−シアノ安息香酸をチオニルクロライドなどの塩素化剤でp−シアノベンゾイルクロライドに変換し、それをローゼムンド(Rosenmund)還元することにより合成されている(Rapoport et al.,J.Am.Chem.Soc.,75,1125(1953))。また、p−クロロメチルベンゾニトリルとヘキサメチレンテトラミンとを油水二層系で反応させる(特開昭60−166655号公報)方法が知られている。最近では、入手容易なトルイル酸クロライドを原料とし、はじめにトルイル酸クロライドのメチル基をジクロロ化し、続いて酸クロライドをアミドに誘導した後アミドを脱水しニトリルに変換し、最後にモルホリン存在下でジクロロメチル基を加水分解することによりp−シアノベンズアルデヒドを合成する方法が知られている(特開平9−227490)。また、シアノベンジルアミン類を酸化する方法が知られており、p−シアノベンジルアミンを、2,6−ルチジン、過塩素酸塩存在下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシドをメディエーターとして電解酸化する方法(Semmelhack et al.,J.Am.Chem.Soc.,105,6732(1983))がある。さらに、p−シアノ−N,N−ジメチルベンジルアミンを触媒量の鉄−ポルフィリン錯体存在下、ヨードシルベンゼンにより酸化する方法が知られている(Smith et al.,J.Chem.Soc.Chem.Commun.,(1985),64)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、p−シアノベンズアルデヒドの合成法の問題点として、それぞれRosenmund還元法では原料のp−シアノ安息香酸の合成に多段階を要し入手し難い、またp−ハロゲノメチルベンゾニトリルを原料とする方法では、原料のp−トルニトリルの入手が困難なうえ、過剰のヘキサメチレンテトラミンを必要とするため廃棄物が多く経済的でない等の欠点がある。p−トルイル酸を原料とする方法は、メチル基の選択的なジクロロ化に十分な選択性がでないうえ工程が長く煩雑で経済的な方法ではない。また、p−シアノベンジルアミンの電解酸化では、8倍量の三級アミンが必要なうえ、酸化メディエーターが20%mol量要し反応の進行に伴い分解するという問題があり、経済的に大規模につくる方法として適当でない。上記のように、p−シアノベンズアルデヒドは、従来知られている技術では合成が繁雑で高純度体を得るのが困難であり、また原料の入手も容易ではないという問題があった。
本発明の目的は、一般式(2)のシアノベンズアルデヒド化合物を工業的に有利な方法により高収率、高純度に製造することにあり、特に医薬中間体として有用なp−またはm−シアノベンズアルデヒドを高純度且つ高収率で製造することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、一般式(1)で示されるシアノベンジルアミン化合物を出発原料として、ベンゼン環上のシアノ基を損なうことなくアミノメチル基(−CH2 NH2 )をアルデヒド基(−CHO)に変換することにより、上記目的を達成することができた。
【0005】
すなわち、本発明は以下の発明に関する。
(a)下記一般式(1)
【0006】
【化3】
【0007】
(式中、CH2 NH2 とXはベンゼン環上の置換基を表わし、CH2 NH2 は−CNのm位あるいはp位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表わし、nは0〜4の整数を表わす。ただし、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていても良い。)で示されるシアノベンジルアミン化合物をハロゲン化剤と反応させた後、塩基性化合物と反応させ、さらに酸性水溶液で処理することを特徴とする下記一般式(2)
【0008】
【化4】
【0009】
(式中、CHOとXはベンゼン環上の置換基を表わし、CHOはCNのm位あるいはp位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表わし、nは0〜4の整数を表わす。ただし、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていても良い。)で示されるシアノベンズアルデヒド化合物の製造法。
(b)反応をラジカル開始剤の存在下で行わせる(a)に記載のシアノベンズアルデヒド化合物の製造法。
(c)一般式(1)で示されるシアノベンジルアミン化合物がp−またはm−シアノベンジルアミンであり、一般式(2)で示されるシアノベンジルアミン化合物がp−またはm−シアノベンジルアミン化合物である(a)または(2)に記載のシアノベンズアルデヒド化合物の製造法。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における反応方法は、好ましくは、シアノベンジルアミン化合物、ハロゲン化剤を反応容器に仕込み、撹拌下に反応温度まで上昇させ、所定の時間まで加熱、攪拌反応させ、シアノベンジルアミン化合物の消失をみた後、塩基性化合物を反応容器に仕込み脱ハロゲン化反応をみた後、さらに水の存在下で溶液の液性を酸性にすることによりおこなわれる。
反応の仕込および反応の実施は、特に制限はないが、通常大気圧下でおこなうことができる。反応器としては、ガラス、耐酸金属容器が適する。
本発明における「ハロゲン化剤」とは、シアノベンジルアミン化合物のアミノ基にハロゲン原子を導入できうる化合物を意味する。
本発明における「塩基」とは、酸塩基反応によりプロトン酸捕捉能のある化合物を意味する。
本発明において考えられる反応経路について反応の態様を説明する。代表例としてp−シアノベンジルアミンからp−シアノベンズアルデヒドへの反応を説明するが、本発明の他の化合物の反応経路についての反応の態様も同様に理解されるべきである。
【0011】
【化5】
【0012】
p−シアノベンジルアミンとハロゲン化剤(XY)が反応し、一級アミンのアミノ基がハロゲン化される(式a:本反応を以降、「ハロゲン化」という。)。アミノ基がハロゲン化されたp−シアノベンジルアミンに塩基(B)を反応させると、脱ハロゲン化水素反応がおこり、イミンが生成する(式b:本反応を以降、「脱ハロゲン化水素」という。)。次に酸(HA)の存在下でイミンを加水分解すると、p−シアノベンズアルデヒドが生成する(式c:本反応を以降、「酸加水分解」という。)。ハロゲン化反応において、好ましくは、塩基はp−シアノベンジルアミンとハロゲン化剤との反応が終了したのち加える。ハロゲン化剤存在下で塩基を加え工程を短縮してもてもよいが、同一反応系内で脱ハロゲン化水素反応がおこりイミンが生成し、イミンは未反応のp−シアノベンジルアミンと反応しp−シアノベンジルアミンの二量体が副生し、その結果p−シアノベンズアルデヒドの収率が低下する場合がある。ハロゲン化に際し、揮発性のハロゲン化剤は、窒素などの気体を導入することにより除去できるが、不揮発性のハロゲン化剤は適当な還元剤等を用いて分解除去してもよい。酸加水分解は、好ましくは、脱ハロゲン化水素が完結した後加える。また、(式a)のハロゲン化の際に過剰のハロゲン化剤の存在により、あるいは、モノクロライド体の選択性の低さにより、シアノベンジルアミン化合物のN−ジクロル体が得られることがある(式d)。
【0013】
【化6】
【0014】
この場合は、塩基性化合物で脱ハロゲン化水素化反応(式e)をおこない、N−モノクロライド体にした後、還元剤(MH)を用いて対応するイミン体に誘導する(式f)。以下は(式c)と同様におこなえばよい。このとき、還元剤を用いず、N−モノクロライド体を直接加水分解することができるが、加水分解に比較的過酷な条件を要し、シアノ基が分解する恐れがあるので好ましくはない。また、(式e)において過剰の塩基の存在により、生成物のクロロイミンがさらに脱ハロゲン化水素反応をおこし、ニトリルになる場合がある。このように、N−ジクロロ化されると、余分な還元操作や副生物が生じる経路が生じるため、ハロゲン化に際してはN−モノハロゲン体で止めることが好ましい。
【0015】
本反応で用いられるシアノベンジルアミン化合物について説明する。無置換のシアノベンジルアミン化合物はp−シアノベンジルアミン、m−シアノベンジルアミンであり、それぞれテレフタロニトリルおよびイソフタロニトリルの片側ニトリル基の還元反応(特公昭40−10133号公報)で容易に合成できる。次にハロゲンで置換されたシアノベンジルアミン化合物について説明する。4−シアノ−2,3,5,6−テトラクロロベンジルアミン、3−シアノ−2,4,5,6−テトラクロロベンジルアミンなどの塩素化シアノベンジルアミン化合物はテレフタロニトリルおよびイソフタロニトリルの塩素化により得られるテトラクロロテレフタロニトリルなどの塩素化テレフタロニトリル化合物およびテトラクロロイソフタロニトリルなどの塩素化イソフタロニトリル化合物の片側ニトリル基の還元反応で容易に合成できる。4−シアノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンジルアミン、3−シアノ−2,4,5,6−テトラフルオロベンジルアミンなどのフッ素化シアノベンジルアミン化合物はテトラクロロテレフタロニトリルなどの塩素化テレフタロニトリル化合物およびテトラクロロイソフタロニトリルなどの塩素化イソフタロニトリル化合物のフッ素化反応で得られるテトラフルオロテレフタロニトリルなどのフッ素テレフタロニトリル化合物およびテトラフルオロイソフタロニトリルなどのフッ素化イソフタロニトリル化合物の片側ニトリル基の還元反応で容易に合成できる。
本反応で用いるハロゲン化剤は、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン分子類、塩化臭素(BrCl)、臭化ヨウ素(IBr)等の混合ハロゲン分子類、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモアセトアミドなどのハロイミド、ハロアミド類、カルシウムハイポクロライト(Ca(ClO)2 )、t−ブチルハイポクロライト等の過ハロゲン酸塩、過ハロゲン酸エステル類、スルフリルクロリド、スルフリルブロマイド等の塩化物、臭化物が用いられるが、本発明に適用できるハロゲン化剤は上記ハロゲン化剤に限定されるわけではなく、有機合成一般に用いられるハロゲン化剤を使用することができる。
シアノベンジルアミン化合物1mol当量に対し、ハロゲン化剤は1mol当量が好適なので、その近傍での使用が好ましい。また、反応温度は20〜120℃程度、好ましくは40〜80℃である。反応時間としては0.5〜8時間が好ましい。
【0016】
シアノベンジルアミン化合物とハロゲン化剤の反応においては、ラジカル開始剤の存在によって反応が有効に促進される。ラジカル開始剤としては、特に制限はないが、通常ラジカル開始剤として知られているものであれば使用できる。例えば、アゾビスイソブチリロニトリルなどのアゾビス類、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオコサイドなどのハイドロパーオキサイド類、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルパーベンゾエートなどのアルキルパーエステル類などを挙げることができる。本反応は反応の進行につれてハロゲン由来のラジカルが遊離し反応を促進するので、初めに加えるラジカル開始剤は極微量でもよい。
シアノベンジルアミン化合物とハロゲン化剤との反応により得られた化合物と塩基との反応の溶媒は、シアノベンジルアミン化合物とハロゲン化剤との反応溶媒と同一でもよいし、別な溶媒を加え混合溶媒としたり、また溶媒を置換してもよい。反応温度は0〜80℃程度、好ましくは10〜50℃である。反応温度が0℃より低いと反応が完結する時間が著しく長くなり、また反応温度が80℃より高いと反応基質が分解し脱ハロゲン化水素反応の収率が低くなる。反応時間としては30分〜10時間が好ましい。反応時間は塩基の添加量と反応温度に依存し、仕込みのシアノベンジルアミン化合物の少なくとも当モル量必要であり、溶液が二層系であったり弱い塩基などを用いた場合には、過剰の塩基を用いると脱ハロゲン化水素反応の速度を向上させることができる。また、前工程のハロゲン化反応により酸性化合物が生じた場合には、過剰の酸を塩として補足する分の塩基の追加が必要である。
【0017】
本発明で用いることのできる塩基は、有機、無機塩基性化合物を用いることができる。有機塩基性化合物としては、アミン類、含窒素複素環式化合物などを用いることができ、好ましくは、三級アミン類、含窒素複素環式化合物であり、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどが好適である。無機塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリおよびアルカリ土類水酸化物、酸化マグネシウムや酸化カルシウムなどのアルカリ土類酸化物、過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどのアルカリ金属過酸化物、超酸化ナトリウム、超酸化カリウムなどのアルカリ金属超酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム三級ブトキシドなどのアルカリ金属のアルコキシド類などを用いることができる。
【0018】
最終工程の酸加水分解について説明する。反応は、好ましくは、水を含む酸性溶液中でおこなわれる。酸加水分解はpHは1〜6でおこなわれ、好適にはpHは3〜5である。
酸の量は、脱ハロゲン化水素反応で生成したイミンと当モル以上であり、過剰の塩基を塩として補足する場合はその過剰な塩基の分に対しての酸の追加が必要である。また、反応温度は20〜100℃程度、好ましくは40〜80℃である。反応時間としては0.5〜8時間が好ましい。酸加水分解反応においては、ハロゲン化工程と脱ハロゲン化水素の反応溶媒と同一でもよいし、別な溶媒を加え混合溶媒としたり、また溶媒を置換してもよい。ハロゲン化工程と脱ハロゲン化水素の工程に水を使用していない場合は、少なくともイミンと当モル以上の水が必要であり、反応系内から反応化合物が析出しない範囲で溶媒として水を加えてよい。
本発明で酸加水分解に用いることのできる酸は、有機、無機のプロトン酸である。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸類などを用いることができる。無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などを用いることができる。
【0019】
本発明の製造法で用いることができる溶媒は、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶などが挙げられる。また、水も溶媒として用いることができるが、反応原料、中間体、生成物などが析出する場合があるので、原料や生成物などの析出を防ぐためには、上記の有機溶媒と混合して反応をおこなうことができる。この場合、水と有機溶媒が混合し均一系となってもよいし、水と相溶性のある有機溶媒を用いるなら二層系で反応をおこなってもよい。ハロゲン化、脱ハロゲン化、酸加水分解の各工程を通じて、同一の溶媒を用いてもよいし、各原料、中間体、生成物の溶解度にあわせて、適宜溶媒を選択して混合または置換してもよい。
【0020】
【実施例】
以下に実施例を用いてさらに詳しく本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
得られたシアノベンズアルデヒド化合物の純度は高速液体クロマトグラフにより測定した。高速液体クロマトブラフの分析条件は、カラムはShodex DE−513L(Shodex:昭和電工株式会社の登録商標)とプレカラムであり、溶離液は水/アセトニトリル/酢酸=2250/750/15(ml)に1−オクタンスルホン酸ナトリウム6.45gが溶解している液であり、流量1ml/min、検出条件UV254nm、カラムオーブン40℃の条件である。
【0021】
実施例1
p−シアノベンジルアミン13.2gとt−ブチルアルコール300mmlを混合し、t−ブチルハイポクロライト11.9gを攪拌させながらを50℃で30分かけて滴下し、さらに1時間同温度で攪拌した。室温に冷却した後、カリウムt−ブトキシド12.3gを加え60℃で3時間攪拌した。室温に冷却した後、10%重量濃度の硫酸60gを1時間かけて滴下し、さらに1時間攪拌した。反応溶液に酢酸ナトリウムを加えpHを6に調整し、溶媒を減圧下留去した。残査をトルエンで抽出し、トルエン層を水で洗浄した。トルエンを留去した後、減圧蒸留(135℃/15mmHg)をおこないp−シアノベンズアルデヒド7.3g(収率56%)を得た。高速液体クロマトグラフの分析により得られたp−シアノベンズアルデヒドの純度は98%であった。
【0022】
実施例2
m−シアノベンズアルデヒド6.6g、N−ブロモサクシンイミド10.7g、アゾビスイソブロニトリル0.1gと1,2−ジクロロエタン100mlを混合し攪拌させながら70℃で2時間反応させた。室温に冷却した後、炭酸ナトリウム6.4gと水40mlを加え激しく2時間攪拌した。酢酸50mlを加え60℃で3時間激しく攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残査に水とトルエンを加え攪拌し、不溶成分をろ別し、トルエン層を分液した。トルエンを留去した後、取得した粗生成物をシクロヘキサンから再結晶して、3.4g(収率52%)を得た。高速液体クロマトグラフの分析により得られたm−シアノベンズアルデヒドの純度は97%であった。
【0023】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、フタロニトリル化合物から容易に得られるシアノベンジルアミン化合物とハロゲン化剤と酸、塩基からシアノベンズアルデヒド化合物を収率よく、かつ純度よく製造することができる。
Claims (3)
- 下記一般式(1)
- 反応をラジカル開始剤の存在下で行わせる請求項1に記載のシアノベンズアルデヒド化合物の製造法。
- 一般式(1)で示されるシアノベンジルアミン化合物がp−またはm−シアノベンジルアミンであり、一般式(2)で示されるシアノベンジルアミン化合物がp−またはm−シアノベンジルアミン化合物である請求項1または2に記載のシアノベンズアルデヒド化合物の製造法。
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