JP4841032B2 - 2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法 - Google Patents
2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農薬、医薬、機能性色素等の機能性材料の中間体として有用な2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
農薬、医薬、機能性色素等の機能性材料の中間体として有用な2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法に関しては、例えば、WO98/40381号公報に、2−メトキシ−4−ニトロトルエンを濃硫酸、氷酢酸、無水酢酸中クロム酸を用いて対応するアセトキシアセタールを得、さらに濃硫酸中加水分解を行い対応するベンツアルデヒドを2工程45%の収率で得られることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記反応は収率も低く、クロム酸廃液の処理の問題もあり工業的に満足のいくものではなかった。
本発明は、収率よく、廃液処理等の問題のない2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、対応するトルエンよりハロゲン化することで容易に得られる2−メトキシ−4−ニトロベンジルハライドを出発物質とし加水分解、酸化工程を組み合わせることで収率よく目的物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、
(1)2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法において、2−メトキシ−4−ニトロベンジルハライドを、無機塩基を用いて加水分解後、ニトロキシルラジカルの存在下、酸化することを特徴とする製造方法,
(2)無機塩基を用いて加水分解する工程において、水−親水性有機溶媒の混合溶媒を用い、室温以上80℃以下で反応を行うことを特徴とする(1)に記載の製造方法,
(3)親水性有機溶媒がアセトニトリルであることを特徴とする(2)に記載の製造方法,
(4)2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法において、2−メトキシ−4−ニトロベンジルハライドを、C1〜C6の有機酸金属塩と反応させ無機塩基を用いて加水分解後、ニトロキシルラジカルの存在下酸化することを特徴とする製造方法、
(5)核置換基として少なくとも1以上電子吸引基を有するベンジルハライドを加水分解してベンジルアルコールを製造する方法において、水−親水性有機溶媒の混合溶媒中、無機塩基を用い室温以上80℃以下で反応させることを特徴とする製造方法,
(6)親水性有機溶媒がアセトニトリルであることを特徴とする(5)に記載の製造方法,
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法において、2−メトキシ−4−ニトロベンジルハライドを、無機塩基を用いて加水分解後、ニトロキシルラジカルの存在下酸化することを特徴とする。
【0007】
本発明に用いられる2−メトキシ−4−ニトロベンジルハライドの製造方法は特に限定されないが、例えば、2−メトキシ−4−ニトロトルエンを、光、過酸化物、ラジカル開始剤の存在下、塩素、臭素、ヨウ素、塩化スルフリル、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−クロロコハク酸イミド(NCS),次亜ハロゲン酸t−ブチル等のハロゲン化剤を用いて、ハロゲン化することにより得ることができ、さらに芳香環核置換が起こらないように金属塩を除くためにエチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)等のキレート剤を添加することもできる。
【0008】
ハライドは、フッ素以外は特に制限されず、塩素体、臭素体、ヨウ素体いずれも使用することができるが、製造しやすさ、加水分解のしやすさ、取り扱い等を考慮した場合、臭素体が好ましい。
【0009】
加水分解は、無機塩基を用いるのが好ましく、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属重炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物等を例示することができる。
用いる量は、ハライド1モルに対して1当量以上であれば特に制限されず、1〜5当量の範囲が好ましい。
【0010】
加水分解に用いる溶媒としては、水が好ましく、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、グライム、ジグライム、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド等の親水性の溶媒を併用することもできる。また、水とトルエンまたはクロルベンゼン等の二層系で反応を行うこともでき、更に適当な相間移動触媒を用いることもできる。
【0011】
反応温度は、室温から用いる溶媒の沸点の範囲で行うことができ、水を単独で溶媒に用いた場合、80〜100℃で反応を行うことが好ましい。また、芳香環上に電子吸引基を有するベンジルハライドを用いた場合、生成するベンジルアルコールとベンジルハライドが反応してジベンジルエーテルが副生するため、先に示した親水性の溶媒と水の混合溶媒を用いて室温から80℃以下の低温で反応を行うのが好ましい。また、その際の親水性溶媒として、アセトニトリルを好ましく例示することができる。
【0012】
本発明における加水分解反応条件は,2−メトキシ−ニトロベンジルハライドの加水分解のみならず,一般的に核置換基として電子吸引基を1以上有するベンジルハライド類全般に適用することができる。この場合電子吸引基とは,ニトロ基,シアノ基,ホルミル基,ヒドロキシカルボニル基,アルコキシカルボニル基,アシル基等の官能基を例示することができる。
【0013】
本発明は、得られたベンジルアルコールを、ニトロキシルラジカル存在下酸化してアルデヒドを得ることを特徴とする。この場合、ニトロキシルラジカルをベンジルアルコールに対して当量またはそれ以上用いて酸化を行うこともできるが、ニトロキシルラジカルを触媒に用い、例えばハロゲン化銅、酸素、亜臭素酸ナトリウム、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、次亜ハロゲン酸,次亜ハロゲン酸塩等の他の酸化剤用いて酸化する方法が好ましく、中でも、ニトロキシルラジカルを触媒に用い、次亜ハロゲン酸または次亜ハロゲン酸塩を用いて酸化する方法が好ましい。
【0014】
ニトロキシルラジカルは、対応するヒドロキシルアミンを酸化銀で酸化することで、または、アミンを過酸等で酸化することで得ることができるが、取り扱いや、入手の容易さを考慮すると下記式(I)で表されるニトロキシルラジカル(式(I)中、Rは、水素原子、アシロキシ基、アルコキシ基、またはアラルキルオキシ基を表す)が好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】
式(I)中、Rとして具体的には、メトキシ基、エトキシ基、ベンゾイルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンジルオキシ基等を例示することができる。用いる量は、特に制限されないが、ベンジルアルコールまたはその前駆体であるモノハライドに対して、0.001〜5.0モル%、好ましくは、0.05〜1.0モル%の範囲である。
【0017】
また、次亜ハロゲン酸として具体的には、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸等を例示でき、用いる量は、被酸化体であるベンジルアルコール体に対して1〜1.5当量、好ましくは、1.05〜1.2当量の範囲である。
【0018】
次亜ハロゲン酸は、市販のものをそのまま使用することもできるが、対応する塩に、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、トルエンスルホン酸等の有機酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等のリン酸塩、フタル酸水素カリウム等の次亜ハロゲン酸塩と反応して次亜ハロゲン酸を発生させる化合物を添加して反応系内で発生させて用いることができる。これら、次亜ハロゲン酸塩化合物と反応して次亜ハロゲン酸を発生させる化合物の使用量は、次亜ハロゲン酸塩化合物に対して5〜25mol%の範囲で使用するのが好ましく、そのまま使用することも、また、水に溶解もしくは希釈して使用することができる。
【0019】
上記次亜ハロゲン酸に対応する塩として、また、酸化剤としての次亜ハロゲン酸塩として、具体的には、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、次亜ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜臭素酸カリウム、次亜ヨウ素酸カリウム等を例示することができ、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩が、工業的にも入手が可能であることから好ましく用いることができる。
【0020】
次亜塩素酸化合物のうち、次亜塩素酸ナトリウムは、12〜13%濃度の水溶液の形で安価に多量に入手することができ、取り扱いが容易であるので特に好ましい。次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を使用する場合、市販されている水溶液をそのまま使用することも、適宜希釈して用いることもできる。また、さらし粉等の固体で入手できる場合、固体のまま使用することも、あるいは、水に溶解して5〜20%の範囲の濃度に調整して使用することもできる。
【0021】
反応に用いる溶媒は、酸化反応に対して不活性な溶媒であれば特に制限されず、具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、ヘキサン等の脂肪族または芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒等を例示することができ、中でもハロゲン系溶媒を好ましく用いることができる。
反応は、−5〜50℃の範囲で行うのが好ましく、次亜塩素酸の反応系での安定性を考慮すると、0〜30℃の範囲であるのがより好ましい。
【0022】
反応方法は特に限定されないが、例えば、所定量のベンジルアルコール、ニトロキシルラジカル、必要に応じて次亜ハロゲン酸塩化合物と反応して次亜ハロゲン酸を発生させる化合物および必要に応じて溶媒を混合して所定の温度とし、この混合溶媒に、次亜ハロゲン酸塩を少量ずつ添加する方法を例示することができる。
【0023】
また、本発明は、2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒドの製造方法において、2−メトキシ−4−ニトロベンジルハライドを、C1〜C6の有機酸金属塩と反応させ無機塩基を用いて加水分解後、ニトロキシルラジカルの存在下酸化することを特徴とする。
【0024】
直接ハライドの加水分解を行うと、生成するベンジルアルコールとベンジルハライドが反応してジベンジルエーテルが副生する場合があるため、ハライドを一旦有機酸エステルとしその後加水分解を行うことで、上記副反応を制御することができる。
【0025】
C1〜C6の有機酸として具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸等を例示することができ、金属塩として具体的にはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等を例示することができる。用いる量は,ベンジルハライドに対して1当量以上であれば特に制限されず,好ましくは1〜2当量の範囲で用いられる。
【0026】
有機酸金属塩による置換反応に用いられる溶媒としては特に制限されないが、水が好ましく、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、グライム、ジグライム、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド等の親水性の溶媒を併用することもできる。また、水とトルエンまたはクロロベンゼン等の二層系で反応を行うこともでき、また、適当な相間移動触媒を用いることもできる。
【0027】
その後加水分解反応は、無機塩基を用いるのが好ましく、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属重炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物等を例示することができる。
用いる量は、ベンジルハライド1モルに対して1当量以上であれば特に制限されず、1〜5当量の範囲が好ましい。
【0028】
加水分解に用いる溶媒としては、水が好ましく、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、グライム、ジグライム、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド等の親水性の溶媒を併用することもできる。
【0029】
加水分解後、得られたベンジルアルコールは、上述した方法と同様の方法で酸化反応を行い、目的とするアルデヒド体を得ることができる。
このようにして得られたアルデヒド体は、有機合成反応において行われる通常の単離、精製操作により単離・精製することができる。
【0030】
また、本発明は、各反応工程において、単離操作を行うことなく連続的に反応を行うことができる。「連続的」とは、1つの反応終了後に何ら操作を行うことなく次の反応に用いる試薬を添加して反応を行う操作、1つの反応終了後に有機溶媒に目的物の抽出を行い、分液後、有機溶媒層をそのまま次工程に用いる、または溶媒置換して用いる操作、いずれの場合をも含む。この際、用いる反応槽は1以上であれば、特に制限されない。
【0031】
以下実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
参考例1
2−メトキシ−4−ニトロトルエン(MNT)10.0g(0.06mol)とモノクロルベンゼン50mlの溶液に水20mlと2,2−アゾビスイソバレロニトリル(AIVN)0.19g(1mol%)を加えて、50℃に攪拌下昇温した。同温度で臭素12.1g(0.076mol)を含有したモノクロルベンゼン溶液20mlを2時間かけて滴下した。反応終了後、反応液を冷却し、水層と有機層を分液した。有機層に水30mlを加え、28%NaOH水溶液でpHを10〜11に調節し、洗浄した。有機層を再度30mlの水で洗浄した後、モノクロルベンゼンを減圧下濃縮乾固した。残渣を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析したところ2−メトキシ−4−ニトロベンジルブロマイド(MNBr)12.0g(収率76%:MNTを基準)、2−メトキシ−4−ベンザルブロマイド4.1g(収率20%:MNTを基準)の混合物を得た。これをn−ヘキサン:トルエンで再結晶することで3gの純粋なMNBrを得た。
【0033】
実施例1
MNBr3g(0.0122mol)に炭酸ナトリウム3.07g(0.0289mol)を含む水溶液10mlを添加して95〜96℃に加熱した。反応終了後冷却し、o−キシレン20mlにて抽出した。この溶液をHPLCで分析したところ、2−メトキシ−4−ニトロベンジルアルコール(MNA)1.8g(収率81%)を含有していた。
上記MNAのo−キシレン溶液に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシド(TEMPO)0.01gを添加し、10%次亜塩素酸ナトリウムの水溶液9.1g(0.0126mol)を室温で滴下した。室温にて1時間反応後、水50mlにて水洗し、o−キシレン溶液をHPLCで分析したところ、2−メトキシ−4−ニトロベンツアルデヒド(MNBA)1.45g(収率65%)を含有していた。
【0034】
実施例2
炭酸ナトリウム4.4gを含むアセトニトリル−水(1:1;容積比)の混合溶媒240mlにMNBr15.3g(0.0621mol)を室温にて加えた。この溶液を77℃に加熱し、HPLCで原料が消失するまで反応を続けた。反応終了後、反応液を冷却し,モノクロロベンゼン300mlで抽出した。モノクロロベンゼン層をHPLCにて定量分析を行ったところ、MNA10.8g(収率95%)が含有していた。
上記のようにして得たMNAのモノクロルベンゼン溶液にTEMPOを0.1g(1mol%)添加し、10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液48.4g(0.0650mol)を滴下した。室温にて1時間反応完結後、水50mlにて水洗後、モノクロルベンゼン溶液をHPLCで分析したところ、MNBA9.0g(収率80%:MNBrを基準)を含有していた。
【0035】
実施例3
MNBr17.0g(0.0691mol)に,ギ酸ソーダ6.93g(0.102mol)と水50mlを加えて100℃に昇温した。昇温後、反応液のpHを4.5〜5.5になるように調節し、8時間反応を行なった。その後80℃まで温度を下げて、炭酸ソーダ5.1g(0.048mol)を加えて85〜90℃で5時間加熱した後、室温まで冷却しモノクロロベンゼン150mlで抽出した。モノクロロベンゼン層をHPLCで分析したところ、MNA12.5g(収率99%)を含有していた。
次に上記MNAのモノクロルベンゼン溶液に10%炭酸水素ナトリウム水溶液を60ml加えた。この溶液にTEMPOを0.1g(1mol%)と12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液45ml(0.076mol)を添加して20〜25℃にて2時間攪拌した。反応終了後、有機層と水層を分液して、減圧下にモノクロルベンゼンを濃縮・留去してベンズアルデヒド体10.6g(収率85%:MNBrを基準)を得た。
【0036】
実施例4
炭酸水素ナトリウム11.4g(0.136mol)を含むアセトニトリル−水(1:1;容積比)の混合溶媒400mlにMNBr27.9g(0.113mol)を室温にて加えた。この溶液を77℃に加熱し、HPLCで原料が消失するまで反応を続けた。反応終了後、反応液を冷却後,クロロベンゼン400mlで抽出した。このクロロベンゼン層をHPLCにて定量分析を行ったところ、MNA20.2g(収率98%)を含有していた。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の方法を用いれば、収率よく目的とするアルデヒドを製造することができ、しかも廃水処理等の問題もなく、工業的製造方法といてすぐれている。
Claims (1)
- 核置換基としてニトロ基,シアノ基,ホルミル基,ヒドロキシカルボニル基,アルコキシカルボニル基及びアシル基から選ばれる少なくとも1以上の電子吸引基を有するベンツアルデヒドの製造方法において、核置換基としてニトロ基,シアノ基,ホルミル基,ヒドロキシカルボニル基,アルコキシカルボニル基及びアシル基から選ばれる少なくとも1以上の電子吸引基を有するベンジルハライドを、水−アセトニトリル混合溶媒中、室温以上80℃以下で無機塩基を用いて加水分解後、ニトロキシルラジカルの存在下、酸化することを特徴とする製造方法。
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