JP4481089B2 - 転倒防止装置及びそれを用いた歩行支援装置 - Google Patents

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本発明は、歩行障害者や高齢者等の被訓練者の歩行支援に用いる転倒防止装置及びそれを組込んだ歩行支援装置に関するものである。
従来、歩行障害者や高齢者等の歩行訓練は、例えば、室内に取り付けられた手摺棒や、下端に車輪を備え、被訓練者が押し進めながら歩行訓練を行う歩行器等が用いられていた。しかし、前記手摺棒や歩行器を用いた歩行訓練では、被訓練者の転倒を防ぐことは困難であり、介助者が付き添って行われていた。この介助者は、常に監視の負担を強いられており、その負担は大きかった。そこで、本出願の発明者の1人は、特許文献1に示す歩行支援装置100を提案している。
歩行支援装置100は、図8に示すように、巻き上げモータ101と、支持材102と、支持紐103と、この支持紐103の張力を計測するロードセル104と、被訓練者の吊り上げ位置を計測するポテンショメータ105と、を備えている。前記支持材102は、被訓練者の脇下と腰を同時に支持できるように構成されており、ローラを介して被訓練者の左右に位置する支持紐103をモータ101で駆動させることにより、被訓練者を吊り上げ、または吊り下げる。支持紐103の張力をロードセル104で計測し、被訓練者の吊り下げ位置をモータ101の回転軸に取り付けたポテンショメータ105で計測する。計測した支持紐103の張力と吊り下げ位置の情報に基づいてモータ101を制御することにより、被訓練者が崩れ落ちることの未然防止あるいは崩れ落ちる際の衝撃緩和を行っている。
すなわち、前記歩行支援装置100は、ロードセル104とポテンショメータ105で被訓練者の体の位置を計測し、被訓練者が崩れ落ちそうになったら、左右のロードセル104の計測により、いずれか一方又は左右の支持紐103を引き上げる。この支持紐103の引き上げによって、被訓練者の崩れ落ちを防いでいた。
しかし、前記歩行支援装置100は、例えば、前記モータ101等重量のある部品を用いているため非常に大がかりな装置であり、広い設置スペースを必要としていた。また、前記歩行支援装置100には、使用者に安全面での不安感を与えず、さらに安価なものとする為に、モータ101、制御器等のコンピュータ、ポテンショメータ105等の使用をできるだけ避けることが望ましい。
特開2003−47635号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、被訓練者の歩行訓練に利用される歩行支援技術であって、被訓練者の転倒及び崩れ落ちを予め検知し、安全に歩行訓練を行うことができるコンパクト、軽量、安価な転倒防止装置及びそれを用いた歩行支援装置を提供することを技術的課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下のように構成されている。本発明は、被訓練者が歩行訓練を行う歩行支援装置本体に取り付けられる転倒防止装置であって、前記歩行支援装置本体に一端が連結され、他端が被訓練者に装着され、被訓練者を上方から吊り上げて支持する支持部材を備えており、前記歩行支援装置本体と被訓練者との距離を検知し
、所定の距離以上になると支持部材を歩行支援装置本体に固定する位置検知機構と、前記支持部材の移動速度を検知し、所定の速度以上になると支持部材を歩行支援装置本体に固定する速度検知機構のうち、少なくともいずれか一方の検知機構を備えていることを特徴とする。
本発明に係る転倒防止装置は、被訓練者が歩行訓練を行う歩行支援装置本体に取り付け、前記位置検知機構と速度検知機構のうち少なくともいずれか一方を備えることにより、被訓練者を支持する支持部材を介して、被訓練者の転倒及び崩れ落ちを検知することができる。そして、被訓練者の転倒等を検知すると、被訓練者を支持する支持部材を固定するため、被訓練者の転倒等を未然に防止することが可能となる。さらに、本発明に係る転倒防止装置は、前記支持部材と連係し、被訓練者の体重を免荷するための免荷部材を備えていてもよい。前記免荷部材を備えることにより、被訓練者の体重を免荷することができ、歩行訓練における被訓練者及び介助者の負担を軽減することができる。また、本発明は、前記転倒防止装置と、被訓練と共に移動自在な歩行支援装置本体と、を備える歩行支援装置である。
以下、本発明に係る転倒防止装置及び歩行支援装置の各構成部材について詳細に説明する。
(歩行支援装置本体)
前記歩行支援装置本体は、被訓練者の歩行訓練に用いる装置であり、種々の構成とすることができるが、例えば、上方から被訓練者を吊り下げて歩行支援を行う装置、下部に車輪等を備え、被訓練者が押し進めることにより歩行支援を行う歩行器等を例示できる。具体的な構成としては、歩行支援装置本体は、被訓練者とともに移動自在であり、前記支持部材等が装着され、被訓練者を支える骨組みとなる。歩行支援装置本体は、被訓練者より高く構成し、上方から被訓練者を吊り上げて支持するため、前記支持部材を介するローラ等を被訓練者の上方に配置することが望ましい。
また、本発明に係る歩行支援装置においては、被訓練者の側方および/または後方に歩行支援装置本体を配置することが望ましい。被訓練者の側方および/または後方に歩行支援装置本体を配置することにより、被訓練者の前方は開放空間となり、被訓練者の進行方向となる前方の視界を良好なものにすることができる。従って、被訓練者は、自らの足の運びが見やすくなり、より安全に歩行訓練を行うことが可能となる。また、歩行支援装置を被訓練者の前方に配置してもよく、それによって被訓練者に安心感を与えることができる。
(支持部材)
支持部材は、一端が前記歩行支援装置本体に連結され、他端が被訓練者に装着され、被訓練者を上方から吊り上げて支持する部材である。この支持部材は、被訓練者の体重を支持することができる所望の強度を備えたロープ、ワイヤー、ベルト等のひも、ひも等の長尺状の紐材が好適である。また、支持部材は、少なくとも1以上設けられていればよく、被訓練者の状態によって適宜に複数設けることが望ましい。例えば、片側のみ麻痺のある被訓練者の歩行訓練においては、1の支持部材によって片側のみを支持し、左右の支持力が必要な場合には、複数の支持部材を用いて、左右から被訓練者を支持する。尚、支持部材を複数設けた際には、後述する位置検知機構及び/又は速度検知機構を複数の支持部材と連係させて設けてもよいが、各支持部材毎に位置検知機構及び/又は速度検知機構を設けることが望ましい。また、支持部材は、被訓練者に装着されるとともに免荷部材と連係させてもよく、その場合には1つの支持部材で被訓練者及び免荷部材とを連結する必要はなく、例えば、2つの支持部材を用いて、それぞれ被訓練者及び免荷部材とを連結させ、この2つ支持部材を同軸回転するドラム等を用いて連動させるように構成してもよい。
(位置検知機構)
位置検知機構は、前記歩行支援装置本体と被訓練者との距離から被訓練者の転倒、崩れ落ち等を検知すると共に、支持部材を固定して、被訓練者の転倒、崩れ落ちを未然に防止する部材である。本発明に係る歩行支援装置は、被訓練者の上方から被訓練者を吊り上げて支持部材によって支持するため、被訓練者が転倒等すると、被訓練者と連結された支持部材の一端は、被訓練者と共に下方に移動する。この支持部材の移動によって、位置検知機構は被訓練者の転倒等を検知する。また、被訓練者の転倒等を防止するため、位置検知機構は転倒等を検知したら支持部材を固定する。そのため、位置検知機構は、被訓練者と連結した支持部材の端部が、所定の位置より下方に移動しないように構成する。この構成は、例えば、支持部材に突起部となるストッパを設け、このストッパと係合する係合部を歩行支援装置本体に設け、被訓練者があらかじめ設定しておいた距離から離れると、ストッパと係合部が係り合い、支持部材が固定される構成が挙げられる。さらに、前記ストッパと係合部との間に、バネ等の弾性部材を設けることにより、支持部材の固定時の衝撃を緩和することが可能となる。
(速度検知機構)
速度検知機構は、前記被訓練者の移動速度と歩行支援装置本体の移動速度との相対速度(速度差)から被訓練者の転倒、崩れ落ち等を検知すると共に、支持部材を歩行支援装置本体に固定して、被訓練者の転倒、崩れ落ちを未然に防止する部材である。被訓練者が歩行訓練を行う際は、被訓練者は歩行支援装置本体と一体化して移動するため、通常の歩行訓練状態では歩行支援装置本体と被訓練者の相対速度はほとんどないと考えられる。しかし、被訓練者が転倒等すると、被訓練者は急速に下方、前方、後方、あるいは側方へ移動するため、歩行支援装置本体に対する相対速度は大きくなる。速度検知機構は、この相対速度によって、被訓練者の転倒等を検知し、被訓練者の転倒等のおそれがあると、支持部材を固定し、被訓練者の転倒等を未然に防止する。この速度検知機構は、前記支持部材の移動速度を検知する機能と、この移動速度に応じて支持部材を固定する機能とを備えるものであればよく、種々の構成とすることができる。この速度検知機構には、支持部材を固定する際の衝撃を緩和する部材、例えばバネを設けてもよい。
(免荷部材)
免荷部材は、前記支持部材と連結して使用することができ、被訓練者自身の体重による負荷を軽減させるための部材である。軽度の障害者であれば、自己の体重を支えることができるので、特に設けなくてもよいが、この免荷部材を設けることにより、重度の障害者等自己の体重を支えることが困難な被訓練者であっても、多大な負荷を受けることなく歩行訓練を行うことが可能となるとともに、介助者の負担を軽減させることができる。免荷部材は、例えば、以下の構成とすることができる。歩行支援装置本体に弾性部材を設け、前記支持部材が取り付けられる第1ドラムと同軸上に第2のドラムを設け、この第2のドラムに巻き付けたロープ等と前記弾性部材を連結する。この弾性部材による力は、第1及び第2のドラムと、支持部材を介して被訓練者に伝えられて、被訓練者は免荷力を得ることができる。
前記弾性部材とは、力が加えられたときにその力の働きで弾性変形し、もとの状態へ戻そうとする力が働く弾性の性質を持っている材料であればよく、例えば、バネ、ゴムが例示できる。前記バネは、線形バネ、定荷重バネ、非線形バネ、回転バネ等が例示でき、被訓練者の症状に合わせて適したものを選択することが望ましい。以下、各バネを用いた場合の特徴を簡単に説明する。線形バネは、バネの伸びと支持力が比例関係であり、被訓練者が基準の位置から沈みこむと、その沈み込んだ距離に比例して被訓練者を支持する力が増大する。定荷重バネは、被訓練者の沈み込んだ距離に依らず,常に一定の支持力を発生する。また、非線形バネは、線形バネが被訓練者の沈み込んだ位置に比例して支持力が増すのに対して、被訓練者の沈み込んだ距離に関係した力を発生するが,被訓練者の沈み込
んだ距離と力の関係は線形の関係にはない。回転バネ(トーションバネを含む)は、回転式バネであるので,軸の回転量によって力(モーメント)が発生し、通常のストローク式のバネよりもストロークする部分が必要なく、回転する軸の部分で伸び縮みするためコンパクトである。
尚、前記バネを弾性部材として用いた場合には、振動が発生するおそれがあるため、被訓練者に不要な振動を加えることを防ぐために必要に応じてダンパーを併設することが望ましい。
以上のように本発明によれば、前記位置検知機構及び速度検知機構により、被訓練者の転倒、崩れ落ち等を予め検知することができ、被訓練者の転倒を防止し、被訓練者の安全性を向上させることができる。また、本発明は、前記免荷部材を備えていることにより、被訓練者の体重による負荷を軽減できるため、被訓練者は多大な負荷を受けることなく歩行訓練を行うことが可能となるとともに、介助者の負担を軽減させることができる。その上、免荷部材を併用すると、その作用によって両機構の復帰を促し、また被訓練者の立ち上がりを助ける。さらに、本発明は、簡易でコンパクトな装置であるため、歩行支援装置の軽量化、コンパクト化、コストの縮減に貢献することができる。加えて、本発明は、上記の機能をメカニカルな要素を用いて実現するものであるため、安全性の高い歩行支援技術を提供することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。本実施の形態に係る歩行支援装置10は、下部に車輪1aを備え、被訓練者ととともに移動可能な歩行支援装置本体1と、被訓練者の両肩に装着され、前記歩行支援装置1の支柱1bに設けられたローラ1cを介して被訓練者を上方に吊り上げて支持する支持部材としてのロープAと、このロープAを巻き取る回転可能なドラム7と、このドラム7と同軸で回転するドラム8と、このドラム8に巻き取られるロープBと、を備えている。前記ロープBは、前記歩行支援装置本体1の下端に取り付けられた免荷部材としてのバネ2と連結している。また、前記ロープAには、位置検知機構3と、速度検知機構4が装着されている(図1参照)。
まず、前記位置検知機構3について、図2を参照して詳細に説明する。位置検知機構3は、被訓練者に連結されたロープAに装着された長方形状の可動ストッパ3aと、前記可動ストッパ3aの上方及び下方において前記歩行支援装置本体1の支柱1bに突設された固定ストッパ3b,3cと、前記可動ストッパ3aと固定ストッパ3b,3cとの間に配されたバネ3dと、からなる。前記固定ストッパ3b,3cには、前記ロープAの径より大径であり、可動ストッパ3aより小径の穴部が形成されている。
被訓練者が歩行している状態では、被訓練者と歩行支援装置は共に移動するため、ロープAは歩行支援装置本体1に対してほとんど上下に移動しない。しかし、被訓練者が転倒しそうになると、被訓練者に連結されたロープAは下方に移動し、前記支柱1bのローラ1cを介して可動ストッパ3aは上方に移動し、上方に位置する固定ストッパ3bに接触する。可動ストッパ3aと固定ストッパ3bが当接すると、固定ストッパ3bの穴部は可動ストッパ3aより小径であるため、可動ストッパ3aと固定ストッパ3bが掛かり合い、ロープAは固定される。すなわち、被訓練者が所定の位置以下に移動すると、前記可動ストッパ3aと固定ストッパ3bの掛かり合いによりロープAはその位置で固定され、被訓練者は下方に移動しなくなる。このようにして、被訓練者の鉛直方向における位置を検知してロープAをロックすることにより、被訓練者の転倒等を未然に防止することができる。
また、前記可動ストッパ3aと固定ストッパ3b,3cとの間には、緩和部材としてバネ3dが配されているため、ロープAが固定される際の衝撃が緩和され、被訓練者への衝撃を少なくすることができる。尚、前記固定ストッパ3b,3cの位置は、被訓練者の身長等に応じて、適宜に設定することが望ましく、本実施の形態では、固定ストッパ3b,3cの位置を変更するための、クランプ3eを設けている。この固定ストッパ3bと3cとの距離が、あらかじめ設定されている距離になる。
次いで、速度検知機構4について詳細に説明する。図3は、速度検知機構4の斜視図であり、図4は、速度検知機構4を部材毎に分解した図である。速度検知機構4は、ドラム7とドラム8の回転軸6にコイルバネ4aを介して固定された歯車4bと、該歯車4bと噛み合う突起を備え、歯車と連動する2つの半円形ブレーキ4cと、該半円形ブレーキ4cと結合するブレーキドラム4dと、該ブレーキドラム4dに装着され、前記歯車4bと噛み合う爪部を備えたストッパ4eと、該ストッパ4eを連動させるダッシュポット4fと、を備えている。このダッシュポット4fは、被訓練者に装着されたロープDと連結しており、ストッパ4eとロープCとは連結している。また、前記ドラム7は、被訓練者と連結されたロープAが巻きつけられており、前記ドラム8は、免荷部材としてのバネに連結されたロープBが巻きつけられている。前記ブレーキドラム4dには、回転軸6との間に小型ベアリング4gが配置されており、ブレーキドラム4d自体が軸受けの役割を果たしている。歯車4bと半円形ブレーキ4cとは、回転軸6を中心に同軸回転する。また回転軸6は、軸受けを介して、歩行支援装置本体1の支柱1bに固定されている。
このように構成された速度検知機構の被訓練者の転倒防止機構について説明する。歩行支援装置本体1に対する被訓練者の相対速度が小さい場合(通常の歩行状態)では、ダッシュポット4fの制動力は小さいために、ロープCにはほとんど張力が発生しないので、ストッパ4eと歯車4bとは噛み合わず、歯車4bは回転する(図5(a)参照)。しかし、歩行支援装置本体1に対する被訓練者の相対速度が大きい場合(転倒時)では、ダッシュポット4fの制動力が大きくなるために、ロープCの張力は大きく作用し、ストッパ4eと歯車4bとが噛み合い、歯車4bの回転が停止する(図5(b)参照)。すなわち、前記ストッパ4eは、被訓練者の転倒等によりロープCが張力を受けると歯車4bと噛み合い、歯車4bが固定される。一方、ロープCから張力を受けない場合には、歯車4bとストッパ4eとは噛み合わないため、歯車4bは回転軸6と共に回転する。
前記半円形ブレーキ4cの突起部は、歯車4bの長方形穴部に挿入されている(図6(a)参照)。歯車4bの回転が停止すると、半円形ブレーキ4cの突起は歯車の長方形穴部内でしか動くことができない。半円形ブレーキ4cは、ロープAによって回転させる回転軸腕6bによって回転しようとするが、半円形ブレーキ4cは歯車4bとの幾何学的拘束により回転しないで、歯車4bの長方形穴部に沿って動き、ブレーキドラム4dと接触する(図6(b)参照)。
前記ブレーキの作動により、回転軸6の回転が拘束され、ドラム7の回転が停止する。そのためドラム7に巻き付いているロープAは固定されロープAがロックされることにより、被訓練者の転倒が防止される。また歯車4bは、ロープAが固定されることによってダッシュポット4fの制動力がなくなり、ストッパ4eと歯車4bとの噛み合いがなくなるが、ロープAに被訓練者の体重による張力が作用しているため、半円形ブレーキ4cの押圧力は作用し続け、ブレーキがかかっている状態になっている。また、被訓練者が立ち上がると、バネの弾性力によってロープAが巻き取られるため、回転軸腕6bが反転し、半円形ブレーキ4cの押圧力が解除される。また歯車4bはコイルバネ4aの力で元の位置に戻り、ブレーキが解除され、再び歩行訓練を行うことが可能となる。
尚、本実施の形態では、速度検知機構として前記半円形ブレーキ4cとブレーキドラム4dを用いたが、本発明は前記構成に限られず、前記半円形ブレーキ4cを半円形ギヤ4hとして、ブレーキドラム4dを内歯車4iとしてもよい(図7参照)。さらに、本実施の形態では、ロープAの速度を検知するために前記ダッシュポット4fを用いたが、このダッシュポット4fは前記構成に限られず回転式であってもよいし、ダッシュポットを用いず、回転軸にケーブルを装着し、このケーブルから伝道される回転軸の速度に応じてストッパ4eを連動させるスピードメータを用いてもよい。加えて、ポテンショメータ又はエンコーダ等を用いてロープAの速度又は位置を検知する構成としてもよい。
また、前述した実施の形態の変形例として、前記位置検知機構及び速度検知機構におけるロープAのロック機構をメカニカルな要素でなく、磁石等の電磁力又はモータ等を用いた構成とすることもできる。さらに、前記ロック機構をコンピュータあるいは電子回路によって制御することもできる。
次いで、免荷部材について詳細に説明する。免荷部材としてのバネ2は、その一端が歩行支援装置本体1の下端に連結されており、他端は、前記速度検知機構のドラム8に巻き付けられたロープBに連結している。被訓練者は、前記ドラム8と同軸回転するドラム7に巻き付けられたロープAを装着しているため、前記バネ2の付勢力はロープA、Bを介して被訓練者に伝えられ、被訓練者は、免荷力を得ることができる。この免荷部材を設けることにより、被訓練者が転倒又は崩れ落ちた後、起き上がる際に被訓練者の体重を軽減させることができ、被訓練者の体重による負荷を軽減できるとともに、介助者の負担が被訓練者の全体重を支える必要性がなくなるため、介助者の負担をも軽減させることができる。また、本実施の形態では、免荷部材としてバネを用いたが、変形例としてモータを用いることも可能である。
以上のように、本実施の形態に係る歩行支援装置によれば、前記位置検知機構及び速度検知機構によって、被訓練者の転倒、崩れ落ち等を早期に検知し、被訓練者の転倒を防止することができた。さらに、免荷部材としてのバネを備えた場合には、被訓練者の体重を免荷することができ、被訓練者及び介助者の負荷を軽減することができた。また、本実施の形態に係る歩行支援装置は、バネ、ダッシュポット等メカニカルな要素を用いているため、装置のコンパクト化、軽量化、コストの低減を図ることができた。
本実施の形態に係る歩行支援装置10を示す側面図である。 位置検知機構3の側面図である。 速度検知機構4の斜視図である。 速度検知機構4を部材毎に分解した図である。 歯車4bとストッパ4eとの関係を示した図である。 歯車4bの固定状態を示した図である。 速度検知機構4の変形例を示す図である。 従来の歩行支援装置100の概略図である。
符号の説明
1 歩行支援装置本体
2 免荷部材
3 位置検知機構
4 速度検知機構
10 歩行支援装置
A,B,C,D ロープ

Claims (6)

  1. 被訓練者が歩行訓練を行う歩行支援装置本体に取り付けられる転倒防止装置であって、
    前記歩行支援装置本体に一端が連結され、他端が被訓練者に装着され、被訓練者を上方から吊り上げて支持する支持部材であって、被訓練者の転倒にともなって下方に移動する支持部材と、
    前記支持部材に装着された可動ストッパと、前記歩行支援装置本体に突設された固定ストッパとを有し、前記歩行支援装置本体と被訓練者との距離が所定の距離以上になると被訓練者の転倒によって前記支持部材を介して移動した該可動ストッパが該固定ストッパと係合し合うことで、該支持部材を前記歩行支援装置本体に固定する位置検知機構と、
    被訓練者に接続されたダッシュポットと、爪部を有するストッパと、歯車と、該歯車に設けられた穴部に挿入され幾何学的拘束を受ける突起部を介して該歯車と連動して回転するブレーキと、ブレーキドラムと、を有し、該ダッシュポットからの張力により該ストッパと該歯車が噛みあうことで、該突起部の幾何学的拘束により該ブレーキを該ブレーキドラムに対して接触させる速度検知機構であって、前記歩行支援装置本体に対する被訓練者の相対速度が所定の速度以上になると被訓練者の転倒にともなって該ダッシュポットにより前記張力が発生することで該ブレーキを該ブレーキドラムに対して移動させる力を作用させ、該ブレーキ該ブレーキドラムとの接触により作用する押圧力で、該支持部材を前記歩行支援装置本体に固定する速度検知機構と、
    を備えていることを特徴とする転倒防止装置。
  2. 前記速度検知機構は、前記支持部材が前記歩行支援装置本体に固定された後も前記ブレーキと前記ブレーキドラムとの押圧力を作用させ続け、その後被訓練者が立ち上がると、該被訓練者の転倒にともなって下方に移動した前記支持部材を弾性力により元に戻すバネを介して該ブレーキと該ブレーキドラムとの押圧力が解除されることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止装置。
  3. 前記支持部材と連係し、被訓練者の体重を免荷するための免荷部材を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転倒防止装置。
  4. 前記支持部材は、少なくも2以上であり、被訓練者を左右から吊り上げて支持し、前記位置検知機構および前記速度検知機構は、各支持部材毎に設けられていることを特徴とす
    る請求項1から請求項3の何れかに記載の転倒防止装置。
  5. 前記位置検知機構および速度検知機構は、前記支持部材を固定する際の衝撃を緩和する緩和部材を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の転倒防止装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の転倒防止装置と、被訓練者と共に移動自在な歩行支援装置本体と、を備えることを特徴とする歩行支援装置。
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