JP2009066194A - 自力歩行訓練器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 乳幼児の歩行器のように、訓練者Aが入って歩行する歩行体10に訓練者の支持アーム30を設け、この支持アーム30でもって支持体45を介して立った状態の訓練者を支え、その支持体の吊り上げ力をロープ40を介し錘50により得る。訓練者は、歩行体に支えられながら歩行し、その際、支持体で体重が支えられ、歩行に伴う上下動に対してはロープ40を介して錘50が昇降して、その上下動に関係なく、訓練者を一定の吊り上げ力で支える。錘50の重量は動滑車47を介してロープ40に伝えるため、訓練者を支える力を与える錘は、その半分の重量で良い。このため、錘を軽くすることができて、介護者等の負担は軽くなる。支持アームをねじジャッキ33によって揺動する。この上方への揺動により、訓練者の立ち上がり力を補助する。
【選択図】図1
Description
この訓練器は、前記吊り具の吊り上げ力をモータによって制御して、訓練者の歩行に伴う吊り具の上下動を吸収して安定した訓練者の支持を行うようになっている。
上記特許文献2に記載の訓練器は、その訓練者の歩行に伴う吊り具の上下動を吸収する手段を有するが、そのモータの制御が煩雑であり、安定した上下動の吸収をしようとすると、勢い、その制御コストが高いものとなる。
上記特許文献3の歩行器も、天井に沿って移動するなどの大がかりなものとなっている。
このようにすれば,訓練者は、歩行体とともに、その歩行体に支えられながら歩行でき、その際、支持体で体重が支えられ、歩行に伴う上下動に対してはロープを介して錘が昇降して、その上下動に関係なく、訓練者を一定の吊り上げ力で支える。
動滑車を使用すれば、少なくとも、錘の自重の2倍の吊上げ力を上記支持体に与えることができる。このため、錘を軽くすることができて、介護者等の負担を軽くすることができる。
動滑車の数は、任意であるが、動滑車の数に応じて、支持体の昇降ストロークに対する錘の昇降ストロークが決定されるため、錘の昇降できるスペース等を考慮してその動滑車の数を適宜に決定する。
この自走歩行訓練器は、歩行体内に訓練者が入り、訓練者支持体を介して支持アームによって訓練者を支え、その状態で、訓練者は歩行体とともに自力歩行する。
この構成の歩行体は、上記基台と肘掛けアームにそのU字状の開口から歩行体に訓練者が入ることとなる。このとき、肘掛けアームが、支え杆に対して上方に揺動可能となっておれば、その肘掛けアームを上方に退去させた状態で、訓練者は歩行体に入ることができて、肘掛けアームが邪魔とならずに、その動作は円滑なものとし得る。
このようにすれば、例えば、車椅子に乗った訓練者が歩行体に入り、その状態で、支持体を介して支持アームでもって訓練者を支え、アクチュエータを伸張させて支持アームを上方に揺動させれば、その揺動につれて、訓練者は立ち上がりを補助されつつ立つことができる。すなわち、立った状態で、歩行体に入る必要はない。
また、上記縦アームに上記横アームの所要以上の下方への揺動を阻止する受けを設けて、必要以上の横アームの下動を阻止して、横アーム及び訓練者支持体が訓練者に当る等の不都合を無くすことが好ましい。
また、訓練者に応じて支持体による最適な吊上げ力(体重の支え補助力)は異なるため、上記錘を取換え自在として、その錘の取換えによって吊上げ力を調整できるようにすることが好ましい。その錘の交換は、実施形態の袋への錘の数によって調整したり、ウエイトリフテイングのバーベルのウエイト調整の構造としたりと任意である。
さらに、上記昇降ロープにはその長さ方向への所要以上の移動を支持アームへの当接によって阻止するストッパを設けることが好ましい。
このようになっていることにより、この自力歩行訓練器Kは、前方又は後方への歩行に伴う、主車輪12aの重心線上での前後の傾きによって、前後に安定して動くため、訓練者Aに不安を与えることがない。
歩行体10(基台11)の前部は棚18となっており、この棚18に制御器C及び電池B等が設置されている。
そのチャンネル部材23は、図8、図9に示すように、立った上記支え杆13の支杆13bに自身を撓ませながら(図9aから同b)嵌める。嵌めた後、そのチャンネル部材23及び支杆13bに摘みねじ26をねじ込むことによって固定する(一体化する)。
また、その支管29aの上部側方には支杆29bが固定され、この支杆29bは肘掛けアーム20にその軸方向(横方向)に出し入れ自在に挿し入れられており、その任意の挿し入れ位置において、摘みねじ28bをねじ込むことによってその位置が固定される。すなわち、肘掛けアーム20に対して肘掛け28がその軸方向(横方向)の任意の位置に固定される。
その縦アーム31と支え杆13(歩行体10)の間に電動ねじジャッキからなるアクチュエータ33が設けられ、このアクチュエータ33は、電池Bから電源が供給されており(電線省略)、操作器Sによってその伸縮が操作され、かつその任意の伸縮位置で停止される。このため、このアクチュエータ33の伸縮によって縦アーム31の揺動角度が調節されるとともに任意の角度で停止される。その停止状態は、ねじジャッキ33によってロックされる。
なお、ねじジャッキ33に電磁ブレーキを付設して、ねじジャッキ33への通電時(ねじジャッキ33の駆動時)、その電磁ブレーキが開放し(OFFし)、非通電となると、電磁ブレーキが作動してねじジャッキ33をロックするようにすれば、ロック状態が確実となる。
訓練者支持体45と吊り具Dは、紐等のタグ(図示せず)を引くことによって訓練者支持体45から吊り具Dを円滑に外し得るようにして、緊急時、この自力歩行訓練器Kから訓練者Aを速やかに開放できるようにする。そのタグは赤色などとして目立つものとする。
昇降ロープ40の先端(訓練者支持体45側)及び後端(動滑車47側)にゴム等からなるストッパ60a、60b(総称符号:60)が設けられており、このストッパ60によって各部材の衝突を緩衝してその損傷等を防止するとともに、訓練者Aの転倒時等の怪我を防止する。例えば、図11d、図11eの歩行訓練時、何らかの理由によって、訓練者Aが自力で立っていることができずに転倒しても、動滑車47側のゴムストッパ60aが横アーム32に当接して、訓練者支持体45をそれ以上下降させず、例えば、最大10cm程下降させるだけで、それ以後、訓練者Aはこの訓練器Kによって支持される。また、訓練者支持体45への負荷、例えば、吊り具Dを外しても、昇降ロープ40先端のゴムストッパ60bが横アーム32に当接してそれ以上の上昇を阻止する。
この状態から、図11cの鎖線から実線に示すように、アクチュエータ33を駆動させて支持アーム30を徐々に上昇させて(縦アーム31を上方に揺動して)、その揺動に伴う支持体45の上昇を助けとして、訓練者Aは立ち上がる。このアクチュエータ33の作動は操作器Sを介護者(セラピスト)又は訓練者A自らが行う。このとき、錘50は、訓練者Aの体重、体力等に応じた重量のものを適宜に設定する。また、肘掛け28は上下動及び前後動させて最適な高さ及び前後方向の位置とする。
この錘50による体重を支えた歩行(免荷歩行)は、プール内における歩行と同様なものとなり、廃用性の筋力低下や麻痺のため、歩行が困難になった訓練者Aの心身の自立を促進できる。また、手術後の免荷による歩行によって、早期の歩行訓練が可能となる。さらに、歩行介助者の負担軽減や転倒防止のための見張り介助の軽減も図ることができる。
この後、訓練者Aは、自力又は介護者によって車椅子Eを動かしてこの訓練器Kから出る(図11aの実線から鎖線)。
この自力歩行訓練器Kは、図11dに示す前方への訓練歩行及び同図eに示す後方への訓練歩行の何れにおいても、車輪12a、12b又は12a、12cが接地した4輪着床の歩行となり、その歩行が安定していると共に、小回りが効く。このため、狭いスペースにおいても、訓練者Aの歩行に安定かつ円滑に追従する。
上記実施形態は、図1において、左方を前側、右方を後側としたが、右方を前側、左方を後側とすること(考えること)もできる。また、車椅子の使用者の場合であったが、松葉杖を使用した人等の各種の歩行訓練者にこの訓練器Kを使用することができることは勿論である。
B 電池
C 制御器
D 訓練者吊り具
E 車椅子
K 自力歩行訓練器
10 歩行体
11 U字状基台
12、12a、12b、12c 車輪
13 支え杆
20 U字状肘掛けアーム
21、22 U字状肘掛けアームの二股支杆
28 肘掛け
30 支持アーム
31 支持アームの縦アーム
32 支持アームの横アーム
33 アクチュエータ(ねじジャッキ)
34 横アーム受け
40 昇降ロープ
41 荷重調整ロープ
45 訓練者支持体
47 動滑車
50 錘
60、60a、60b ストッパ
Claims (7)
- 車輪(12)を有する移動自在な歩行体(10)と、その歩行体(10)から上方に伸びた支持アーム(30)と、この支持アーム(30)の先端から垂れ下がり、支持アーム(30)に沿って下向きに導かれたその長さ方向に移動自在な昇降ロープ(40)と、その昇降ロープ(40)の先端に固定される訓練者支持体(45)と、その昇降ロープ(40)の前記下向き端に固定された動滑車(47)と、前記歩行体(10)に一端が固定され、他端が前記動滑車(47)に架けられた後に錘(50)に固定された荷重調整ロープ(41)とから成り、前記歩行体(10)内に訓練者(A)が入り、前記訓練者支持体(45)を介して前記支持アーム(30)によって訓練者(A)を支え、その状態で、訓練者(A)は歩行体(10)とともに歩行する自力歩行訓練器。
- 上記歩行体(10)は、上記車輪(12)を有するU字状の基台(11)と、その上方に位置する水平なU字状の肘掛けアーム(20)と、その基台(11)のU字状の付け根に立設されて前記肘掛けアーム(20)のU字状の付け根を支持する支え杆(13)とからなって、その支え杆(13)に上記支持アーム(30)が連結されたものであり、前記肘掛けアーム(20)は、支え杆(13)に対して上方に揺動可能で、その肘掛けアーム(20)の上方への退去時に、前記基台(11)と肘掛けアーム(20)にそのU字状の開口から前記歩行体(10)に訓練者(A)が入るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の自力歩行訓練器。
- 上記支持アーム(30)は、その下端でもって上記歩行体(10)に前後に揺動自在に設けられた縦アーム(31)と、その縦アーム(31)の先端から上記肘掛けアーム(20)上の肘掛け(28)に向かって設けられた横アーム(32)とから成り、前記縦アーム(31)と歩行体(10)の間に伸縮可能なアクチュエータ(33)を設けて、そのアクチュエータ(33)によって前記縦アーム(31)の揺動角度を調節するとともに任意の角度で不動可能にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自力歩行訓練器。
- 上記縦アーム(31)に上記横アーム(32)を上下に揺動自在に設け、その横アーム(32)の所要以上の下方への揺動を阻止する受け(34)を設けたことを特徴とする請求項3に記載の自力歩行訓練器。
- 上記アクチュエータをねじジャッキ(33)としたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の自力歩行訓練器。
- 上記錘(50)を取換え自在としたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の自力歩行訓練器。
- 上記昇降ロープ(40)にその長さ方向への所要以上の移動を上記支持アーム(30)への当接によって阻止するストッパ(60)を設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の自力歩行訓練器。
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