JP4473072B2 - 電子部品の実装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品の実装装置に関する。
従来、電子部品の実装装置が特許文献1に開示されている。この電子部品の実装装置は、力を加えられることにより変形する板ばねと、該板ばねを介して、基板上の所定位置に実装される素子を吸着する吸着ノズルと、吸着ノズルを移動させることにより板ばねを押圧し、該吸着ノズルが吸着した半導体素子の基板に接触する側の面を該基板の表面に平行となるようにならわせるボイスコイルモータとを備え、吸着ノズルは、電流を供給されるコイルを有しており、ボイスコイルモータは、コイルを貫く磁場を生成し、該コイルに流れる電流の大きさを変化させることにより、吸着ノズルを移動させるように形成されている。
板ばねは、第1回転軸に対して揺動可能な円盤状の中心部と、中心部を囲むように該中心部の外部に配置され、第1回転軸に直交する第2回転軸に対して揺動可能なリング状の外縁部とを有している。
この電子部品の実装装置によれば、ボイスコイルモータを用い、ヘッドを下降して板バネの中心部を押すことにより、半導体素子と基板とを接着させていた。この際、板ばねの変形部が変形し、中心部及び外縁部が揺動することにより、半導体素子の表面に偏った力を吸収する。これにより、半導体素子の表面に加わる力が均等になる。そして、半導体素子と基板とのそれぞれの接続面の角度が修正され、半導体素子は基板に平行に実装される。
つまり、吸着ノズルの外縁に板ばねを配置し、吸着姿勢の変化にはボイスコイルモータを配置した機構により、基板に対して電子部品を平行にならわせていた。これにより、半導体素子を基板上に精度よく実装することができる。
特開2002−93857号公報
しかし、上記電子部品の実装装置では、ボイスコイルモータにより吸着ヘッドを上下動しており、該ボイスコイルモータを駆動する制御部を有している。したがって、電子部品の実装装置が複雑になっていた。
本発明は、簡易な機構で電子部品と基板とを平行にできる電子部品の実装装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の電子部品の実装装置は、電子部品を吸着する吸着面を有する第1柱部を有し、該吸着面と反対側に該第1柱部よりも太い鍔部を有する吸着ヘッドと、
該吸着ヘッドの第1柱部を遊挿すると共に、前記鍔部を載せる受け面を有するハウジングと、前記吸着ヘッドの第1柱部を孔に挿入して該第1柱部の側面を固定すると共に、前記ハウジングの先端に固定された板バネと、前記吸着ヘッドの第1柱部の先端部に前記板バネと水平になるように固定されたストッパ部材と、前記吸着ヘッドを挿入可能な開口を有し、前記ストッパ部材の両端部を当接する第1当接面を有し、該第1当接面の反対側となる第2当接面に前記電子部品を装着する基板の両端部を前記第2当接面に当接する台と、前記ハウジングを上昇下降させる上下移動手段と、を備えたことを特徴とするものである。
吸着ヘッドが電子部品を吸着した状態で、上下移動手段によりハウジングを下降すると、吸着ヘッドの第1柱部が揺動しながら下降して、台の開口に吸着ヘッドの第1柱部を挿入する。そうすると、電子部品が基板に当接すると共に、ストッパ部材の両端部が台の第1当接面に当接する。吸着ヘッドに吸着された電子部品と基板とが接触して、基板に対して電子部品が平行になるように、板バネが撓む。したがって、簡易な機構で基板に対して電子部品が平行にできる。
基板の両端部を第2当接面に当接させる弾性部材を備えことが好ましい。これにより、ヘッドに吸着された電子部品を、基板に当接する際に、所定以上の押圧力により電子部品を基板に当接すると、基板が弾性部材を圧縮する。したがって、所定の圧力以上で電子部品を基板に押圧することを防止できる。
板バネの第1ばね定数は、弾性部材の第2ばね定数より小さい、 ことが好ましい。これにより、ヘッドに吸着された電子部品を、基板に当接する際に、電子部品と基板とが非平行であると、板バネが弾性部材よりも速く撓み、電子部品と基板とを平行にする。したがって、電子部品と基板とが非平行でも、板バネの撓みにより電子部品と基板とを平行にできる。
電子部品を、接着剤を介して基板に載せる、ことが好ましい。これにより、第1当接面の面と第2当接面の面との距離から、電子部品の厚さと、吸着ヘッドの第1柱部が台の開口に侵入した深さとを差し引いた値が接着剤の厚さとなる。したがって、接着剤の厚さを所望で一定にできる。
本発明を具現化した実施例1を図によって説明する。
実施例1.
本発明の一実施例を電子部品の実装装置について図1及び図2を参照して説明する。
電子部品の実装装置1は、図1に示すように、本体3と、該本体3に対応する台30とから成っている。本体3は、図1に示すように、電子部品5を吸着する吸着ヘッド7を有している。吸着ヘッド7は、中央に貫通された空気挿入孔7eを有する四角の筒形で、電子部品5を吸着する吸着面7aを有する第1柱部7cと、吸着面7aと反対側に第1柱部7cよりも太くて薄い鍔部7dとを有している。鍔部7dの中央にホース11が固定されており、吸着ヘッド7の空気孔7eとホース11の孔とが貫通するように形成されている。そして、吸着ヘッド7の吸着面7aは、平行に加工されている。吸着ヘッド7の第1柱部7cを遊挿すると共に、収納するハウジング9とを有している。
ハウジング9は、略円筒形で、先端部に開口9aを有し、中央に第1孔9eを有する円盤状の仕切り部9fを有し、該仕切り部9fと天部9tとにより空洞部9uを成しており、天部9tの中央に第1孔9eよりも小さい第2孔9zを有している。該第1孔9eに吸着ヘッド7の第1柱部7cを遊挿し、第2孔9zにホース11を遊挿している。さらに、ハウジング9の仕切り部9fの上面(受け面)に吸着ヘッド7の鍔部7dの下端が当接し、空洞部9uに吸着ヘッド7の鍔部7dが収納されている。
ハウジング9の先端の中央には、板バネとしてのジンバルバネ13がネジ15により固定されている。ジンバルバネ13は円形で、第1のばね定数を有し、中央の孔に吸着ヘッド7の第1柱部7cを挿入すると共に、第1柱部7cの側面を固定している。ジンバルバネ13は、図2に示すように、同心円で、四つの円弧により形成される第1円弧群13aと、該第1円弧群13aよりも外側に、四つの円弧により第2円弧群13dが形成されている。
吸着ヘッド7の先端部には、ストッパ部材17が吸着面7aと平行になるように固定されている。ストッパ部材17は、長方形の板材で、ジンバルバネ13よりも短くて第2円弧群13dを形成する仮想円の直径とほぼ同一の長さに形成されている。ハウジング9をX,Y,Z軸方向に移動させると共に、θ方向に傾ける上下移動手段として機能を含む移動機構20を有している。
台30は略箱状で、開口30eを有し、地面に固定された板状の基部30aと、該基部30aから立ち上げられた一対の断面が逆L形状部32に対向して設けられている。逆L形状部32には、上面の水平部にストッパ部材17と当接する第1当接面32a,32aを有しており、第1当接面32a,32aと反対側には、第2当接面32c,32cを有している。第1及び第2当接面32a,32cは、平行に形成されている。
台30の基部30aの上面には、第1のばね定数よりも小さい第2のばね定数を有するコイルバネ34が固定され、該コイルバネ34の先端に基板40が載せられている。これにより、基板40の上面端部が第2当接面32cに当接されるように形成されている。
上記のように構成された電子部品の実装装置の動作について図3及び図4を参照して説明する。
いま、図3に示すように、基板40をコイルバネ34により持ち上げて、基板40の両端部が台30の第2当接面32cに当接している。基板40の上に接着剤50を塗布する。ホース11から空気を吸引して吸着ヘッド7の吸着面7aで電子部品5を吸着する。
この状態において、移動機構20によりハウジング9をさらに下降すると、吸着ヘッド7も、ハウジンク9内で揺動しながら下降する。そうすると、吸着ヘッド7に吸着された電子部品40の底面が接着剤50を介して基板40と接触する。この状態から移動機構20によりハウジング9を僅かに下降すると、図4に示すように、ストッパ部材17の端部が台30の第1当接面32a,32aに当接する。
該当接により、吸着ヘッド7が基板40に対して、ほぼ垂直になる。そうすると、吸着ヘッド7に固定されたジンバルバネ13の第1のばね定数がコイルバネ34の第2のばね定数よりも小さいので、ジンバルバネ13がコイルバネ34の撓み量よりも大きく撓む。これにより、吸着ヘッド7が基板40に対して、ほぼ垂直状態を維持しつつフランジ9が僅かに傾く。
基板40の上面を基準として電子部品5が接着剤50を介して基板40に平行に固着することができる。そして、ホース11からの吸引を停止し、電子部品5を吸着ヘッド7の吸着面7aから解放する。移動機構20によりハウジング9を上昇して吸着ヘッド7を元の位置に復帰する。
この電子部品の実装装置1では、移動機構20により吸着ヘッド7を下降させると、電子部品5が基板20に当接すると共に、ストッパ部材17の各端部が、台30の逆L形状部32の第1当接面32aに当接する。そうすると、基板40に対して電子部品5が平行になるように、ジンバルバネ13が撓む。したがって、簡易な機構で基板40に対して電子部品5が平行にできる。つまり、従来技術のように、吸着ヘッド7を上下動させるボイスコイルモータが不要で、その制御も不要である。したがって、簡易な電子部品の実装装置を得ることができる。
この電子部品の実装装置1では、台30における逆L形状部32の天板部の厚さを変更することより、接着剤50の厚さを調整することができる。
この電子部品の実装装置1では、吸着ヘッド7に吸着された電子部品5を基板40に所定以上の押圧力により当接すると、基板40がコイルバネ34を圧縮する。これにより、所定の圧力以上で電子部品5を基板40に押圧することを防止できる。
この電子部品の実装装置1では、ヘッド7に吸着された電子部品5を、基板40に当接する際に、電子部品5と基板40とが非平行であると、ジンバルバネ13がコイルバネ34よりも大きく撓み、電子部品5と基板40とを平行にする。
電子部品5と基板40とが非平行でも、吸着ヘッド7の第1柱部7cがハウジング9の第1孔9eを遊挿しているので、吸着ヘッド7が基板40に対してほぼ垂直を維持する。このため、ハウジング7が自由に傾くと共に、ジンバルバネ13の撓みにより電子部品5と基板40とを平行にできる。
この電子部品の実装装置1では、第1当接面32aと第2当接面32bとの距離から、電子部品5の厚さと、吸着ヘッド7の第1柱部7cが台30の開口に侵入した深さとを差し引いた値が接着剤50の厚さとなる。したがって、接着剤50の厚さを所望で一定にできる。ここで、接着剤50の代替に、半田、Agペーストなどでも良い。
以上において、本発明を実施例1に即して説明したが、本発明は上記実施例1に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は、電子部品の実装装置に利用できる。
本発明の実施例による電子部品の実装装置の全体図である。 図1に示す吸着ヘッドの底面図である。 図1に示す吸着ヘッドに電子部品を吸着し、接着剤をプリント基板塗布した断面図である。 図1に示す吸着ヘッドに電子部品を吸着して接着剤を介してプリント基板に固定した断面図である。
符号の説明
1 電子部品の実装装置、5 電子部品、7 吸着ヘッド、9 ハウジング、13 ジンバルバネ(板バネ)、17 ストッパ部材、34 コイルバネ、40 電子部品。

Claims (4)

  1. 電子部品を吸着する吸着面を有する第1柱部を有し、該吸着面と反対側に該第1柱部よりも太い鍔部を有する吸着ヘッドと、
    該吸着ヘッドの第1柱部を遊挿すると共に、前記鍔部を載せる受け面を有するハウジングと、
    前記吸着ヘッドの第1柱部を孔に挿入して該第1柱部の側面を固定すると共に、前記ハウジングの先端に固定された板バネと、
    前記吸着ヘッドの第1柱部の先端部に前記板バネと水平になるように固定されたストッパ部材と、
    前記吸着ヘッドを挿入可能な開口を有し、前記ストッパ部材の両端部を当接する第1当接面を有し、該第1当接面の反対側となる第2当接面に前記電子部品を装着する基板の両端部を前記第2当接面に当接する台と、
    前記ハウジングを上昇下降させる上下移動手段と、
    を備えたことを特徴とする電子部品の実装装置。
  2. 前記基板の両端部を前記第2当接面に当接させる弾性部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品の実装装置。
  3. 前記板バネのばね定数は、前記弾性部材のばね定数より小さい、ことを特徴とする請求項2に記載の電子部品の実装装置。
  4. 前記電子部品を、接着剤を介して前記基板に装着することを特徴とする請求項3に記載の電子部品の実装装置。
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